JPH05264980A - 液晶デバイス及びその製造方法 - Google Patents

液晶デバイス及びその製造方法

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Publication number
JPH05264980A
JPH05264980A JP33871592A JP33871592A JPH05264980A JP H05264980 A JPH05264980 A JP H05264980A JP 33871592 A JP33871592 A JP 33871592A JP 33871592 A JP33871592 A JP 33871592A JP H05264980 A JPH05264980 A JP H05264980A
Authority
JP
Japan
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liquid crystal
photopolymerization initiator
crystal device
group
light control
Prior art date
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Pending
Application number
JP33871592A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kuriyama
毅 栗山
Hiroshi Ogawa
洋 小川
Naoto Kidokoro
直登 城所
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 液晶材料と、光重合性組成物と、(メタ)
アクリロイルオキシ基を有する光重合開始剤あるいは
高分子量の光重合開始剤を含有する調光層形成材料と
に、活性光線を照射することによって、該光重合性組成
物の重合体中に、該光重合開始剤を含有する透明性高分
子物質を形成し、該液晶材料と該透明性高分子物質から
なる調光層を有する液晶デバイスを製造する。 【効果】 本発明による液晶デバイスは、低電圧で駆動
し、高コントラスト画像が得られ、且つ、抵抗が大き
く、電圧保持率が高いアクティブマトリックス駆動が可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大面積になし得る液晶
デバイスと、その製造方法とに関し、さらに詳しくは、
視野の遮断、開放、および明かり若しくは照明光の透過
制限、遮断、透過を電気的に操作し得るものであって、
建物の窓やショーウインドウ等で視野遮断のスクリーン
や、採光コントロールのカーテンに利用されるととも
に、文字や図形を表示し、高速応答性を以て電気的に表
示を切り換えることによって、OA器材等のディスプレ
イ等のハイインフォーメーション表示体、広告板、案内
板、装飾表示板等の表示用デバイスとして利用される液
晶デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電極層を有する少なくとも一方が
透明な2枚の基板間に液晶材料および透明性高分子物質
からなる調光層を有する液晶デバイス(以下、「液晶デ
バイス」という。)は、電極層を有する少なくとも一方
が透明な2枚の基板間に、液晶材料と、光重合性組成物
と、低分子量の有機化合物である光重合開始剤とからな
る調光層形成材料を存在させ、紫外線を照射することに
よって光重合性組成物を重合させて、液晶材料と透明性
高分子物質からなる調光層を形成させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来使
用していた光重合開始剤は、低分子量の有機化合物であ
るため、重合終了後、光重合開始剤の残渣体は、大部分
が液晶材料中に溶解していた。
【0004】このような液晶デバイスでは、抵抗が低
く、消費電力の増大、寿命の低下、そして電圧保持率の
低下による表示画面にちらつきを起こすという問題点が
あった。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、光照射
による重合が終了した後、光重合開始剤の残渣体が液晶
材料中に溶解することなく、低電圧駆動性、高コントラ
スト、時分割駆動性、明るい画面等に優れ、しかも、抵
抗が大きく、電圧保持率が高い液晶デバイス及びその製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0007】すなわち、本発明は、上記課題を解決する
ために、以下に述べる二つの液晶デバイスを提供する。
【0008】(1)第1の液晶デバイスとして、電極層
を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、これら
の基板間に支持された調光層を有し、該調光層が液晶材
料および透明性高分子物質からなる調光層を有する液晶
デバイスにおいて、前記透明性高分子物質が、光重合
性組成物と(メタ)アクリロイルオキシ基を有する光
重合開始剤とを含有する透明性高分子物質形成材料を重
合してなる透明性高分子物質であることを特徴とする液
晶デバイスを提供する。
【0009】(2)また、第2の液晶デバイスとして、
電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、
これらの基板間に支持された調光層を有し、該調光層が
液晶材料および透明性高分子物質からなる調光層を有す
る液晶デバイスにおいて、前記透明性高分子物質が、光
重合性組成物の重合体中に、高分子量の光重合開始剤お
よび/またはその分解物を含有する透明性高分子物質で
あることを特徴とする液晶デバイスを提供する。
【0010】さらに、本発明は、前記二つの液晶デバイ
スの製造方法を提供する。
【0011】本発明の第1の液晶デバイスの特徴は、光
照射によって形成される透明性高分子物質が、光重合
性組成物と(メタ)アクリロイルオキシ基を有する光
重合開始剤とを含有する透明性高分子物質形成材料を共
重合してなる透明性高分子物質である点にある。
【0012】光重合開始剤とは、光を吸収して重合反応
を開始させる化合物を指し、例えば、カルボニル化合
物、イオウ化合物、アゾ化合物、有機過酸化物等が挙げ
られる。
【0013】また、光重合開始基とは、光を吸収して重
合反応を開始させる化学構造を有する官能基を示す。
【0014】本発明の第1の液晶デバイスにおいては、
光重合開始剤が(メタ)アクリロイルオキシ基を有する
光重合開始剤であり、光を照射することによって、この
光重合開始剤自体が光重合性組成物と共重合体を形成す
ることにより、光重合開始剤の残渣体が化学的結合によ
って透明性高分子物質に固定される。
【0015】または、光重合開始剤自体が、部分的に重
合により高分子量化し、液晶材料中に溶解しにくくなる
ので、液晶デバイスの特性に与える影響が少なくなる。
【0016】本発明の第1の液晶デバイスに用いる光重
合開始剤は、(メタ)アクリロイルオキシ基と中央基を
介して光重合開始基が結合してなる光重合開始剤であ
り、前記中央基が、エーテル結合、エステル結合および
ウレタン結合からなる群から選ばれる連結基を有する。
【0017】さらに詳しくは、特に、下記の一般式(II
I)で表わされる基と、光重合開始基を有する化合物と
が好ましい。
【0018】
【化3】
【0019】(式中、R3は水素原子またはメチル基を
表わし、Qは、-(R4-O)q-、-(R5-COO)r-、-
6-OCONH-R7-NHCOO-R8-を表わし、R4
5は、水酸基または分岐を有していてもよいアルキレ
ン基を表し、R6、R8は、エ−テル結合、水酸基また
は、分岐を有していてもよいアルキレン基を表し、R7
は、水酸基、または分岐を有していてもよいアルキレン
基、または環状脂肪族基、または芳香族基を表し、q、r
は、0〜10の整数を表す。)
【0020】上記の光重合開始剤の中に存在する光重合
開始基の例としては、例えば、以下の式(a)〜(g)
で表わされる基が好ましい。
【0021】
【化4】
【0022】(上記式中、R9、R10、R13およびR14
は各々独立的に、炭素原子数1〜6のアルキル基を表わ
し、R11およびR12の一方は水素原子、−OH、炭素原
子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキ
シル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基または(メ
タ)アクリロイルオキシ基を表わし、他方は炭素原子数
1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル
基、炭素原子数2〜6のアルケニル基または(メタ)ア
クリロイルオキシ基を表わし、
【0023】
【化5】
【0024】は、炭素原子数1〜5のアルキル置換基ま
たはハロゲン基を有してもよい芳香環を表わす。)
【0025】本発明で用いる光重合開始剤は、例えば、
公知の方法により、(メタ)アクリル酸または(メタ)
アクリル酸クロリドを用いて、上記で示したような光重
合開始基を有するアルコール誘導体を(メタ)アクリル
エステル化することによって得られる。
【0026】また、光重合開始基を有するアルコール誘
導体と、エポキシ基を有する反応性化合物または環状エ
ステル化合物、あるいは水酸基を有するカルボン酸化合
物等とを反応させ、さらに、水酸基を(メタ)アクリル
エステル化することによっても得られる。
【0027】光重合開始基を有するアルコール誘導体と
イソシアネート誘導体からウレタン誘導体に導き、さら
に、(メタ)アクリルエステル化することによっても得
られる。
【0028】エポキシ基を有する反応性化合物として
は、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、
シクロヘキセンオキシド、エピクロロヒドリン等のエポ
キシド化物やメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、
ラウリル、ステアリル、フルフリルのような基を有する
グリシジルエーテル又はグリシジルエステル化合物等を
挙げることができる。
【0029】環状エステル化合物としては、例えば、γ
−ラクトン、δ−ラクトン、β−カプロラクトン等が挙
げられる。
【0030】イソシアネート誘導体としては、例えば、
トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネエート等が挙げら
れる。
【0031】水酸基を有するカルボン酸化合物として
は、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルコキシア
ルケニレン、フェニレン、ビフェニレンのような基を有
し、両末端に水酸基とヒドロキシカルボニル基を有す化
合物等が挙げられる。
【0032】第1の液晶デバイスに使用できる光重合開
始剤の市販品としては、例えば、メルク社製「ZLI−
2959」、メルク社製「ZLI−3331」を挙げる
ことができる。
【0033】本発明の第2の液晶デバイスの特徴は、光
照射によって形成される透明性高分子物質が、光重合性
組成物の重合体中に、高分子量の光重合開始剤および/
またはその分解物を含有する透明性高分子物質である点
にある。
【0034】本発明の第2の液晶デバイスにおいては、
光重合開始剤が高分子量である光重合開始剤であり、光
を照射することによって、光重合性組成物の重合体中
に、この高分子量の光重合開始剤および/またはその分
解物が取り込まれることによって、光重合開始剤および
/またはその分解物を含有する透明性高分子物質を形成
することができる。
【0035】これによって、光重合開始剤の残渣体は液
晶材料中に溶解しにくくなるので、液晶デバイスの特性
に与える影響が少なくなる。
【0036】本発明の第2の液晶デバイスに用いる光重
合性開始剤は、高分子量である光重合開始剤であればよ
いが、光重合開始剤分子中に、エーテル結合、エステル
結合またはウレタン結合を有し、分子末端に光重合開始
基が結合してなる高分子量の光重合開始剤であることが
好ましい。
【0037】特に、下記の一般式(II)または一般式
(IV)で表わされる構造を有する高分子量化合物が好ま
しい。
【0038】
【化6】
【0039】(式中、R2は水素原子または炭素原子数
1〜12のアルキル基を表わし、nは1〜10の整数を
表し、pは2〜30の整数を表し、Xは光重合開始基を
表わす。)
【0040】
【化7】
【0041】(式中、R2は水素原子または炭素原子数
1〜12のアルキル基を表わし、Xは光重合開始基、も
しくは、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合を
有していてもよく、水酸基を有していてもよく、分岐を
有していてもよく、環状になっていてもよい炭素原子数
2〜20のアルキレン基を有する光重合開始剤基を表わ
す。)
【0042】第2の液晶デバイスに用いる光重合性開始
剤においては、重合度が低い場合は、光重合開始剤の残
渣体は液晶材料中に溶解しやすくなり、液晶デバイスの
特性に影響を与えやすい。また、重合度が高すぎる場合
は、液晶材料との相溶性が悪くなるため、表示が均一な
デバイスの作製が難しくなる。
【0043】したがって、光重合性開始剤の分子量は、
500〜3000が好ましい。
【0044】上記の一般式(IV)において、Xに含まれ
る光重合開始基は、一般的に使用されている低分子量の
光重合開始基を表わすものであり、例えば、下記の式
(a)〜(g)で表わされる基が好ましい。
【0045】
【化8】
【0046】(上記式中、R9、R10、R13及びR14
各々独立的に、炭素原子数1〜6のアルキル基を表わ
し、R11およびR12の一方は水素原子、−OH、炭素原
子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキ
シル基または炭素原子数2〜6のアルケニル基を表わ
し、他方は炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数
1〜6のアルコキシル基または炭素原子数2〜6のアル
ケニル基を表わし、Aは、炭素原子数1〜5のアルキル
基を有してもよい芳香環を表わす。)
【0047】本発明の第2の液晶デバイスにおける光重
合開始剤は、例えば、第1の液晶デバイスに用いる(メ
タ)アクロイルオキシ基を有する光重合開始剤を光や熱
等の重合エネルギーを供給し、禁止剤や抑制剤を使用
し、分子量500〜3000に重合させることにより得
ることができる。
【0048】市販品としては、例えば、ヘンケル白水社
製「ESACURE KIP」を挙げることができる。
【0049】また、光重合開始基を有するアルコール誘
導体と高分子量化されたイソシアネート化合物の反応に
より得ることもできる。
【0050】本発明で使用する光重合開始剤は、液晶デ
バイスに影響を与えない範囲内で通常の低分子量の光重
合開始剤を混合して使用することもできる。
【0051】本発明で使用する基板は、堅固な材料、例
えば、ガラス、金属等であってもよく、柔軟性を有する
材料、例えば、プラスチックフィルムのようなものであ
ってもよい。そして、基板は2枚が対向して適当な間隔
を隔て得るものであり、その少なくとも一方は透明性を
有し、その2枚の間に挟持される液晶層および透明性高
分子物質を有する層からなる調光層を外界から視覚させ
るものでなければならない。ただし、完全な透明性を必
須とするものではない。
【0052】もし、この液晶デバイスが、デバイスの一
方の側から他方の側へ通過する光に対して作用させるた
めに使用される場合は、2枚の基板は、共に適宜な透明
性が与えられる。この基板には、目的に応じて透明、不
透明の適宜な電極が、その全面または部分的に配置され
てもよい。ただし、プラスチックのような柔軟性を有す
る材料の場合には、堅固な材料、例えば、ガラス、金属
等に固定したうえで本発明の液晶デバイスに用いること
ができる。
【0053】また、2枚の基板間には、通常、周知の液
晶デバイスと同様、間隔保持用のスペーサーを存在させ
ることもできる。
【0054】スペーサーとしては、例えば、マイラー、
アルミナ、ロッドタイプのガラスファイバー、ガラスビ
ーズ、ポリマービーズ等種々の液晶セル用のものを用い
ることができる。
【0055】本発明で使用する液晶材料は、単一の液晶
性化合物であることを要しないのは勿論で、2種以上の
液晶化合物や液晶化合物以外の物質も含んだ混合物であ
ってもよく、通常この技術分野で液晶材料として認識さ
れるものであればよく、そのうちの正の誘電率異方性を
有するものが好ましい。
【0056】用いる液晶としては、ネマチック液晶、ス
メクチック液晶、コレステリック液晶が好ましく、ネマ
チック液晶が特に好ましい。その性能を改善するため
に、コレステリック液晶、カイラルネマチック液晶、カ
イラルスメクチック液晶等やカイラル化合物が適宜含ま
れていてもよい。
【0057】本発明で使用する液晶材料は、以下に示し
た化合物群から選ばれる1種以上の化合物からなる配合
組成物が好ましく、液晶材料の特性、すなわち、等方性
液体と液晶の相転移温度、融点、粘度、屈折率異方性
(Δn)、誘電率異方性(Δε)および重合性組成物等
との溶解性等を改善することを目的として適宜選択、配
合して用いることができる。
【0058】液晶材料としては、例えば、4−置換安息
香酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキ
サンカルボン酸4’−置換フェニルエステル、4−置換
シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)
安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換
シクロヘキシル)安息香酸4’−置換フェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置
換シクロヘキシルエステル、4−置換4’−置換ビフェ
ニル、4−置換フェニル4’−置換シクロヘキサン、4
−置換4”−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル
4’−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)
5−置換ピリミジン等を挙げることができる。
【0059】調光層形成材料中の液晶材料の含有量は、
60〜95重量%の範囲が好ましく、70〜90重量%
の範囲が特に好ましい。
【0060】前記調光層中に形成される透明性高分子物
質は、液晶材料の連続層中に粒子状に分散するものでも
よいが、三次元網目状構造を有するものがより好まし
い。また、透明性高分子物質中に液晶材料が液滴状に分
散していてもよい。
【0061】この透明性高分子物質の三次元網目状部分
には、液晶材料が充填され、且つ、液晶材料が連続層を
形成することが好ましく、液晶材料の無秩序な状態を形
成することにより、光学的境界面を形成し、光の散乱を
発現させる上で必須である。
【0062】この液晶材料の連続層中に存在する透明性
高分子物質は、堅固なものに限らず、目的に応じ得る限
り可撓性、柔軟性、弾性を有するものであってもよい。
【0063】これらの透明性高分子物質を与えるものと
しては、高分子形成モノマー若しくはオリゴマーを重合
させて得られる光硬化型樹脂が好ましい。
【0064】透明性高分子物質を形成するモノマーとし
ては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、トリメチロールプロパン、グリセリン及びペ
ンタエリスリトール等のモノ(メタ)アクリレート又は
ポリ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコール1
モルに2モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピ
レンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)ア
クリレート;トリメチロールプロパン1モルに3モル以
上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイド
を付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリ
レート;ビスフェノールA1モルに2モル以上のエチレ
ンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して
得たジオールのジ(メタ)アクリレート;2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート1モルとフェニルイソシ
アネート若しくはn−ブチルイソシアネート1モルとの
反応生成物;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)ア
クリレート;ピバリン酸エステルネオペンチルグリコー
ルジアクリレ−ト;カプロラクトン変性ヒドロキシピバ
リン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレー
ト;直鎖脂肪族ジアクリレート;ポリオレフィン変性ネ
オペンチルグリコールジアクリレート等を挙げることが
できる。
【0065】高分子性オリゴマーとしては、例えば、エ
ポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)ア
クリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリ
エーテル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0066】また、本発明で使用する光重合開始剤は、
これらの重合性組成物に対して0.1〜60重量%の範
囲で使用することが好ましい。
【0067】本発明の液晶デバイスは、次のようにして
製造することができる。
【0068】本発明の第1の液晶デバイスは、電極層を
有する少なくとも一方が透明な2枚の基板間に、(1)
液晶材料、(2)光重合性組成物および(3)(メタ)
アクリロイルオキシ基を有する光重合開始剤、および任
意成分として、連鎖移動剤、光増感剤、染料、架橋剤、
その他よりなる調光層形成材料を存在させ、活性光線を
照射して、光重合性組成物と(メタ)アクリロイル
オキシ基を有する光重合開始剤とを含有する透明性高分
子物質形成材料を重合させることによって、製造するこ
とができる。
【0069】また、本発明の第2の液晶デバイスは、電
極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板間に、
(1)液晶材料、(2)光重合性組成物および(3)高
分子量の重合開始剤と、任意成分として、連鎖移動剤、
光増感剤、染料、架橋剤、その他よりなる調光層形成材
料とを存在させ、活性光線を照射して、光重合性組成物
を重合させて、この光重合性組成物の重合体中に、高分
子量の光重合開始剤および/またはその分解物を含有す
る透明性高分子物質を形成させることによって、製造す
ることができる。
【0070】調光層形成材料を2枚の基板間に存在させ
るには、この調光層形成材料を基板間に注入してもよい
が、一方の基板上に適当な溶液塗布機やスピンコーター
等を用いて均一に塗布し、次いで他方の基板を重ね合わ
せて圧着させてもよい。
【0071】また、一方の基板上に調光層形成材料を均
一な厚さに塗布し、活性光線を照射することによって重
合性組成物、あるいは重合性組成物および(メタ)アク
リロイルオキシ基を有する光重合開始剤を重合硬化させ
て調光層を形成した後、他方の基板を貼り合わせる液晶
デバイスの製造方法も、また有効である。
【0072】本発明の液晶デバイスの製造方法において
は、重合用エネルギーとして活性光線を照射している
が、調光層形成材料の等方性液体状態を保持しながら活
性光線を照射することは、均一な調光層を形成する上で
好ましい。
【0073】液晶材料中で光重合性組成物、あるいは光
重合性組成物および(メタ)アクリロイルオキシ基を有
する光重合開始剤を重合させるには、一定の強さ以上の
光照射強度および照射量を必要とするが、光重合性組成
物の反応性および光重合開始剤の種類、濃度によって左
右され、適切な光強度の選択により、透明性高分子物質
の三次元網目状構造の形成、およびその網目の大きさを
均一にすることができ、その結果、得られた液晶デバイ
スは、明確なしきい値電圧と急峻性を有するものとな
り、時分割駆動が可能となる。
【0074】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0075】なお、以下の実施例において「%」は「重
量%」を表わし、評価特性の各々の記号は、下記の表1
に示される意味および内容を表わす。
【0076】
【表1】
【0077】(実施例1)液晶材料として、「PN−0
08」(ロディック社製)80.0%、光重合性モノマ
ーとして、「MANDA」(日本化薬社製、ヒドロキシ
ピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレ
ート)13.86%、ラウリルアクリレート(東京化成
社製)5.94%および光重合開始剤として「ZLI−
3331」(メルク社製、1−[4−(2−アクリロイ
ルオキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−
プロパン−1−オン0.2%からなる調光層形成材料
を、11.0μのガラスファイバー製スペーサーが塗布
された2枚のITO電極ガラス基板にはさみ込み、基板
全体を20.4℃に保ちながら、50mW/cm2の強度の
紫外線を60秒間照射し、基板全面に均一に白濁した液
晶デバイスを得た。
【0078】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0079】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=5.0%、T100=9
0.2%、CR=18.0、V10=3.9Vrms、V90
9.4Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、1.8×1010Ω・cmであった。
【0080】(合成例1)かくはん機、温度調節器、温
度計、コンデンサー及び分離器を備えた反応器に、「Z
LI−2959」(メルク社製、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)ケトン)224部、ε−カプロラクトン114部、
オクチル酸第一錫0.2部を仕込み、加熱し、20時間
反応させた。そして室温に戻した後、未反応のZLI−
2959をろ別し、GPC(ゲルパーミネーションクロ
マトグラフィー)より、この生成物中に「ZLI−29
59」およびε−カプロラクトンが含まれていないこと
を確認した。
【0081】さらに、この反応器に、アクリル酸72
部、p−トルエンスルホン酸8.3部、ヒドロキノン
0.6部、ベンゼン400部、シクロヘキサン100部
を仕込み、加熱し、生成水は、溶剤と共に蒸留し、凝縮
させ分離器で水のみ系外に取り除き、溶剤溶剤は反応器
に戻した。水が13.2部生成した時点で冷却した。反
応温度は78〜90℃であった。反応混合物をベンゼン
450部およびシクロヘキサン118部に溶解し、20
%NaOH水溶液で中和した後、20%NaCl水で3
回洗浄した。溶剤を減圧蒸留して、化合物(1)322
部を得た。
【0082】(実施例2)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして、「MAN
DA」12.74%、ラウリルアクリレート6.86%
および光重合開始剤として、合成例1で得られた化合物
(1)0.4%からなる調光層形成材料を、11.0μ
のガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のI
TO電極ガラス基板にはさみ込み、基板全体を35.6
℃に保ちながら、50mW/cm2の強度の紫外線を60秒
間照射し、基板全面に均一に白濁した液晶デバイスを得
た。
【0083】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0084】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=4.8%、T100=8
8.8%、CR=18.5、V10=3.7Vrms、V90
9.1Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、2.0×1010Ω・cmであった。
【0085】(合成例2)合成例1と同一の反応器に2
−ヒドロキシチオキサントンの1モルクロロヒドリン付
加体443.8部、アクリル酸112.5部、ヒドロキ
ノン1.0部、トリフェニルホスフィン13部を仕込
み、酸価が1.0mgKOH/g以下となるまで110℃
の温度で反応させて、化合物(2)501.1部を得
た。
【0086】(実施例3)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして、「MAN
DA」13.72%、「M−117」(東亜合成化学社
製、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリ
レート)5.88%および光重合開始剤として、合成例
2で得られた化合物(2)0.4%からなる調光層形成
材料を、11.0μのガラスファイバー製スペーサーが
塗布された2枚のITO電極ガラス基板にはさみ込み、
基板全体を38.1℃に保ちながら、50mW/cm2の強
度の紫外線を60秒間照射し、基板全面に均一に白濁し
た液晶デバイスを得た。
【0087】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0088】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=5.6%、T100=8
8.7%、CR=15.8、V10=4.1Vrms、V90
9.9Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、1.1×1010Ω・cmであった。
【0089】(実施例4)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして、「MAN
DA」9.8%、M−1179.8%および光重合開始
剤として、「UVECRL P36」(ダイセルUCB
社製、アクリル化ベンゾフェノン)0.4%からなる調
光層形成材料を、11.0μのガラスファイバー製スペ
ーサーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板にはさ
み込み、基板全体を35.1℃に保ちながら、50mW/
cm2の強度の紫外線を60秒間照射し、基板全面に均一
に白濁した液晶デバイスを得た。
【0090】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0091】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=5.0%、T100=8
9.1%、CR=17.8、V10=3.8Vrms、V90
9.8Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、1.8×1010Ω・cmであった。
【0092】(合成例3)合成例1と同一の反応器に、
「ZLI−2959」224部、イソホロンジイソシア
ネートの1モルと2−ヒドロキシエチルアクリレートの
1モルとを常法により、ウレタン化させて得たウレタン
アクリレート338部、ヒドロキノン1.0部、ジ−n
−ブチル錫ジアセテート5.69部を加え、赤外吸収ス
ペクトル分析により、イソシアネート基が残存しなくな
るまで80℃で反応させて、化合物(3)510部を得
た。
【0093】(実施例5)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして、「MAN
DA」9.75%、ラウリルアクリレート5.25%お
よび光重合開始剤として、合成例3で得られた化合物
(3)5.0%からなる調光層形成材料を、11.0μ
のガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のI
TO電極ガラス基板にはさみ込み、基板全体を38.1
℃に保ちながら、50mW/cm2の強度の紫外線を60秒
間照射し、基板全面に均一に白濁した液晶デバイスを得
た。
【0094】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0095】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=5.6%、T100=8
9.0%、CR=15.9、V10=4.2Vrms、V90
10.1Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、1.8×1010Ω・cmであった。
【0096】(実施例6)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして「MAND
A」13.86%、ステアリルアクリレート(東京化成
社製)5.94%および光重合開始剤として、「ESA
CURE KIP」(ヘンケル白水社製、オリゴ[2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニ
ル)フェニル]プロパン]、分子量2000以下)0.
2%からなる調光層形成材料を、11.0μのガラスフ
ァイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極ガ
ラス基板にはさみ込み、35.2℃に保ちながら、13
0mW/cm2の強度の紫外線を20秒間照射し、基板全
面に均一に白濁した液晶デバイスを得た。
【0097】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0098】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係は、T0=7.2%、T100=90.3%、CR
=12.5、V10=3.1Vrms、V90=7.8Vrmsであ
り、抵抗値は1.1×1010Ω・cmであった。
【0099】(合成例4)合成例1と同一の反応器に、
「ZLI−2959」448部、イソホロンジアクリレ
ート222部、ヒドロキノン1.0部、ジ−n−ブチル
錫ジアセテート3.3部を加え、赤外吸収スペクトル分
析により、イソシアネート基が残存しなくなるまで80
℃で反応させて、化合物(4)504部を得た。
【0100】(実施例7)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして、「MAN
DA」11.2%、ラウリルアクリレート4.8%およ
び光重合開始剤として、合成例4で得られた化合物
(4)(分子量670)4.0%からなる調光層形成材
料を、11.0μのガラスファイバー製スペーサーが塗
布された2枚のITO電極ガラス基板にはさみ込み、基
板全体を40.1℃に保ちながら、50mW/cm2の強度
の紫外線を60秒間照射し、基板全面に均一に白濁した
液晶デバイスを得た。
【0101】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0102】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=5.8%、T100=8
7.8%、CR=15.1、V10=4.2Vrms、V90
9.3Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、1.4×1010Ω・cmであった。
【0103】(合成例5)合成例1と同一の反応器に、
「バーノックDN−901S」(大日本インキ化学工業
社製、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量付加体)
1モルに対し、「ZLI−2959」2モルを常法によ
りウレタン化反応させて得たウレタンアクリレート 5
79部、1,6−ヘキサンジオール 39部、ヒドロキ
ノン1.0部、ジ−n−ブチル錫ジアセテート3.1部
を加え、赤外吸収スペクトル分析によりイソシアネート
基が残存しなくなるまで80℃で反応させて、化合物
(5)1465部を得た。
【0104】(実施例8)液晶材料として、「PN−0
08」80.0%、光重合性モノマーとして、「MAN
DA」9.8%、ラウリルアクリレート4.2%および
光重合開始剤として、合成例5で得られた化合物(5)
(分子量1854)6.0%からなる調光層形成材料
を、11.0μのガラスファイバー製スペーサーが塗布
された2枚のITO電極ガラス基板にはさみ込み、基板
全体を43.1℃に保ちながら、50mW/cm2の強度の
紫外線を60秒間照射し、基板全面に均一に白濁した液
晶デバイスを得た。
【0105】得られた液晶デバイスの調光層を電子顕微
鏡で観察したところ、透明性固体物質からなる三次元網
目状の構造を確認することができた。
【0106】得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過
率の関係を測定したところ、T0=5.9%、T100=8
9.2%、CR=15.4、V10=4.0Vrms、V90
9.9Vrmsであり、交流波法によって測定した抵抗値
は、1.7×1010Ω・cmであった。
【0107】(比較例1)光重合開始剤として、低分子
量の光重合開始剤である「イルガキュア1173」(チ
バガイギー社製、分子量164)0.2%を用いた以外
は実施例1と同様にして、液晶デバイスを作成した。
【0108】実施例1と同様にして測定したこの液晶デ
バイスの印加電圧と光透過率の関係は、T0 =5.9
%、T100 =88.8%、CR=15.1 、V10
4.8Vrm s、V90=12.4Vrmsであり、抵抗値は、
3.4×109Ω・cmと低い値であった。
【0109】(比較例2)光重合開始剤として、低分子
量の光重合開始剤である「ルシリン TPO」(BAS
F社製、分子量348)0.2%を用いた以外は実施例
1と同様にして、液晶デバイスを作成した。
【0110】実施例1と同様にして測定したこの液晶デ
バイスの印加電圧と光透過率の関係は、T0 =5.8
%、T100 =89.9%、CR=15.5 、V10
4.2Vrms、V90=10.3Vrmsであり、抵抗値は、
3.0×109Ω・cmと低い値であった。
【0111】以上の結果は、下記の表2のとおりであ
る。
【0112】
【表2】
【0113】表2から分かるように、本発明の液晶デバ
イスは、比較例の液晶デバイスに比べ、はるかに高抵抗
な液晶デバイスであることが明らかである。
【0114】
【発明の効果】本発明の液晶デバイスは、光重合開始剤
の残渣体が液晶材料中へ溶解することがほとんどなく、
調光層中の透明性高分子物質中に含有されるので、液晶
デバイスの抵抗値の低下を抑えることができ、電圧保持
率を向上させ、画面のちらつきをなくした高コントラス
トな液晶デバイスを得ることができる。
【0115】したがって、従来のこの種の調光用液晶デ
バイスのみならず、コンピューター等のOA機器用表示
器、プロジェクション、ビューファインダー等の薄型
で、より高度な文字、グラフィック等の表示用液晶デバ
イスとして極めて有用である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極層を有する少なくとも一方が透明な
    2枚の基板と、これらの基板間に支持された調光層を有
    し、該調光層が液晶材料および透明性高分子物質からな
    ることを特徴とする液晶デバイスにおいて、前記透明性
    高分子物質が、光重合性組成物と(メタ)アクリロ
    イルオキシ基を有する光重合開始剤とを含有する透明性
    高分子物質形成材料を重合してなることを特徴とする液
    晶デバイス。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリロイルオキシ基と中央基
    を介して光重合開始基が結合してなる光重合開始剤にお
    いて、前記中央基が、エーテル結合、エステル結合およ
    びウレタン結合からなる群から選ばれる連結基を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶デバイス。
  3. 【請求項3】 光重合開始剤が、一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基を表わし、mは
    1〜10の整数を表わす。)で表わされる基を有する化
    合物であることを特徴とする請求項1記載の液晶デバイ
    ス。
  4. 【請求項4】 電極層を有する少なくとも一方が透明な
    2枚の基板と、これらの基板間に支持された調光層を有
    し、該調光層が液晶材料および透明性高分子物質からな
    ることを特徴とする液晶デバイスにおいて、前記透明性
    高分子物質が、光重合性組成物の重合体中に、高分子量
    の光重合開始剤および/またはその分解物を含有するこ
    とを特徴とする液晶デバイス。
  5. 【請求項5】 分子末端に光重合開始基が結合してなる
    高分子量の光重合開始剤が、該光重合開始剤分子中に、
    エーテル結合、エステル結合またはウレタン結合を有す
    ることを特徴とする請求項4記載の液晶デバイス。
  6. 【請求項6】 光重合開始剤が、一般式(II) 【化2】 (式中、R2は水素原子または炭素原子数1〜12のア
    ルキル基を表わし、nは1〜10の整数を表し、pは2
    〜30の整数を表し、Xは光重合開始基を表わす。)で
    表わされる繰り返し単位を有する高分子量の光重合開始
    剤であることを特徴とする請求項4記載の液晶デバイ
    ス。
  7. 【請求項7】 光重合開始剤の分子量が、500〜30
    00であることを特徴とする請求項4、5または6記載
    の液晶デバイス。
  8. 【請求項8】 調光層が、液晶材料の連続層中に三次元
    網目状の透明性高分子物質であることを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5、6または7記載の液晶デバイ
    ス。
  9. 【請求項9】 電極層を有する少なくとも一方が透明な
    2枚の基板間に、液晶材料と、光重合性組成物と、(メ
    タ)アクリロイルオキシ基を有する光重合開始剤とを含
    有する調光層形成材料を挟持させた後、活性光線を照射
    して、光重合性組成物と(メタ)アクリロイルオキ
    シ基を有する光重合開始剤とを含有する透明性高分子物
    質形成材料を重合させることによって、前記液晶材料お
    よび前記透明性高分子物質からなる調光層を形成する液
    晶デバイスの製造方法。
  10. 【請求項10】 電極層を有する少なくとも一方が透明
    な2枚の基板間に、液晶材料と、光重合性組成物と、高
    分子量の光重合開始剤とを含有する調光層形成材料を挟
    持させた後、活性光線を照射して、光重合性組成物を重
    合させて、この光重合性組成物の重合体中に、高分子量
    の光重合開始剤および/またはその分解物を含有する透
    明性高分子物質を形成させることによって、前記液晶材
    料および前記透明性高分子物質からなる調光層を形成す
    る液晶デバイスの製造方法。
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