JPH0526327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、揺動アクチユエータ等の揺動回転装
置に関する。

〔従来の技術〕

第５図は、従来の揺動回転装置を示すもので、
この揺動回転装置では、ケーシング１１を挿通し
てベーン１３を有する揺動回転軸１５が配置され
ている。このような揺動回転装置では、ケーシン
グ１１に形成される一対の流体出入孔１７，１８
に、油、空気等の圧力流体を交互に供給すること
により、揺動回転軸１５が揺動回転される。

そして、このような揺動回転装置では、ケーシ
ング１１内におけるベーン１３の揺動位置を的確
に検出し、これに基づいて圧力流体の供給経路を
変化することにより、種々の自動制御が可能とな
る。

第６図は、特公昭48−3793号公報に開示される
揺動回転装置を示すもので、この揺動回転装置で
は、ケーシング内におけるベーンの揺動位置を検
出する位置検出器が配設されている。

すなわち、この揺動回転装置では、ケーシング
１９を挿通して配置される揺動回転軸２１に、ス
イツチ作動ピン２３の固定される円板２５が固着
されており、ケーシング１９の側面に固定される
リミツトスイツチからなる位置検出器２７をスイ
ツチ作動ピン２３により押圧することにより、ベ
ーン２９の位置が検出される。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような従来の揺動回転装置
では、リミツトスイツチからなる位置検出器２７
がケーシング１９に固着され、さらにスイツチ作
動ピン２３が円板２５に固着されているため、位
置検出器２７により検出すべきベーン２９の揺動
位置を容易に変更することができないという問題
がある。

〔考案の目的〕

本考案は、上記のような問題を解決したもの
で、位置検出器により検出すべきベーンの揺動位
置を簡単な構造で容易に変更することのできる揺
動回転装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

ケーシングを挿通して配置される揺動回転軸の
一端部に、先端に永久磁石を固定したアームを固
着するとともに、前記ケーシングの前記アーム側
側面に、前記揺動回転軸を挿通してベースブラケ
ツト本体の外周を折曲して鍔部を形成した皿状の
ベースブラケツトを固定し、このベースブラケツ
トの外周の鍔部を、Ｌ字状の折曲部を有する一対
のスイツチブラケツトと板ナツトで挟んで固定す
るとともに、前記ベースブラケツトのベースブラ
ケツト本体の縁縁を一対のスイツチブラケツトの
Ｌ字状の折曲部に当接して前記ベースブラケツト
の外周に沿つて移動自在に配置し、かつ、前記ス
イツチブラケツトの前記ベースブラケツトとの固
定側と反対側に、前記永久磁石の接近を検出する
位置検出器を配置してなるものである。

〔考案の作用〕

本考案においては、ベースブラケツトの鍔部は
曲面であるが、板ナツトの角部２ケ所が鍔部の内
側面に当接して、検出器の軸廻りのガタがないよ
うにスイツチブラケツトをベースブラケツトに固
定することができる。

また、スイツチブラケツトをベースブラケツト
の外側面に沿つてＬ字状に折曲して当接している
ため、ビスが緩んでも、スイツチブラケツトの脱
落を防止できるとともに、スイツチブラケツトの
Ｌ字状の折曲部がベースブラケツト本体の縁部に
当接して位置決めされるため、検出器の軸方向の
位置決めが確実にできる。

さらに、永久磁石の接近を検出する位置検出器
を、スイツチブラケツトに取り付け、このスイツ
チブラケツトを介してベースブラケツトの外周に
沿つて移動自在に配置したので、位置検出器をベ
ースブラケツトの外周に沿つて移動し、ベースブ
ラケツトに対する位置検出器の相対位置を変更す
ることにより、位置検出器により検出すべきベー
ンの揺動位置を容易に変更することができる。

〔考案の実施例〕 以下、本考案の詳細を図面に示す一実施例につ
いて説明する。

第１図および第２図は、本考案の一実施例の揺
動回転装置を示すもので、この実施例では、ケー
シング３１を挿通して揺動回転軸３３が配置され
ている。揺動回転軸３３の一端部には、先端に永
久磁石３５の固定されるアーム３７がビス３９に
より固着されている。

一方、ケーシング３１のアーム３７側側面に
は、揺動回転軸３３を挿通してベースブラケツト
４１がビス４２により固定されている。このベー
スブラケツト４１は、円板状のベースブラケツト
本体４１ａの外周を折曲して鍔部４１ｂを形成し
た皿状をなしており、その開口側をケーシング３
１側面に向けて固定されている。ベースブラケツ
ト４１の外周の鍔部４１ｂには、Ｌ字状の折曲部
４３ａを有する一対のスイツチブラケツト４３が
一定の角度を置いてそれぞれ板ナツト５３で鍔部
４１ｂを挟むように固定されている。そして、一
対のスイツチブラケツト４３のＬ字状の折曲部４
３ａには、ベースブラケツト４１のベースブラケ
ツト本体４１ａの縁部４１ｃが当接している。ス
イツチブラケツト４３には、永久磁石３５の接近
を検出する磁気近接スイツチからなる位置検出器
４５が固定されている。

第３図は、スイツチブラケツト４３近傍の詳細
を示すもので、図において符号４３はベースブラ
ケツト４１に固定されるスイツチブラケツトを示
している。スイツチブラケツト４３は、その中間
部をＬ字状に曲折され、一端に貫通孔４７が穿設
されている。スイツチブラケツト４３の貫通孔４
７の三方には、折曲部４９，５０，５１が形成さ
れている。ベースブラケツト４１は、スイツチブ
ラケツト４３と板ナツト５３との間に挟持され、
スイツチブラケツト４３の貫通孔４７を挿通して
ビス５５が板ナツト５３に螺合している。スイツ
チブラケツト４３の貫通孔４７と反対側には、位
置検出器４５が取付金具５７により、固定されて
いる。

第４図は、板ナツト５３の詳細を示すもので、
板ナツト５３の一端には、ビス５５を螺合する貫
通ねじ孔５９が形成されている。

以上のように構成された揺動回転装置では、揺
動回転軸３３が回動すると、揺動回転軸３３とと
もに永久磁石３５が回動する。この回動により永
久磁石３５が位置検出器４５に接近すると、位置
検出器４５により永久磁石３５の接近が検出さ
れ、位置検出器４５から電気信号が出力され、例
えば、油圧回路の電磁弁が切り換えられ、揺動回
転軸３３の回動方向が逆転される。これにより、
揺動回転軸３３が揺動回転することとなる。

すなわち、このように構成された揺動回転装置
では、位置検出器４５により図示しないベーンの
揺動位置が間接的に検出され、この検出信号に基
づいて揺動回転軸３３の回動方向が逆転し、揺動
回転軸３３が一定角度の揺動回転を行なう。

しかして、以上のように構成された揺動回転装
置では、スイツチブラケツト４３を板ナツト５３
に固着するビス５５を緩め、スイツチブラケツト
４３をベースブラケツト４１の外周に沿つて移動
し、ベースブラケツト４１に対する位置検出器４
５の相対位置を変更することにより、位置検出器
４５により検出すべきベーンの揺動位置を容易に
変更することができる。これにより、例えば、揺
動回転軸３３の揺動回転角を容易に変更すること
が可能となる。

また、本実施例においては、ベースブラケツト
４１の鍔部４１ｂは曲面であるが、板ナツト５３
の角部２ケ所が鍔部４１ｂの内側面に当接するた
め、検出器４５の軸廻りのガタがないようにスイ
ツチブラケツト４３をベースブラケツト４１に固
定することができる。また、スイツチブラケツト
４３をベースブラケツト４１の外側面に沿つてＬ
字状に折曲して当接しているため、ビス５５が緩
んでも、スイツチブラケツト４３の脱落を防止す
ることができるとともに、スイツチブラケツト４
３のＬ字状の折曲部４３ａがベースブラケツト４
１のベースブラケツト本体４１ａの縁部４１ｃに
当接して位置決めされるため、検出器４５の軸方
向の位置決めが確実になる。

なお、以上述べた実施例において、ベースブラ
ケツト４１の外周面に目盛を刻設することによ
り、スイツチブラケツト４３の位置設定を容易に
行なうことが可能となる。また、アーム３７の先
端に固着される永久磁石３５は、位置検出器４５
との間〓寸法を調節できるように、径方向に移動
可能とするのが望ましい。また、実施例で説明し
た位置検出器は、アーム側の永久磁石の近接を検
知するものであるが、例えば位置検出器へ永久磁
石を内臓しておき、アーム側へ鉄製検出部材を配
置することが考えられる。しかし、その場合、近
傍へ位置する部品の材質を配慮する必要があり、
本考案実施例のような構造にするのが好ましいも
のである。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、ベースブ
ラケツト本体の外周を折曲して鍔部を形成した皿
状のベースブラケツトを固定し、このベースブラ
ケツトの外周の鍔部を、Ｌ字状の折曲部を有する
一対のスイツチブラケツトと板ナツトで挟んで固
定するとともに、前記ベースブラケツトのベース
ブラケツト本体の縁部を一対のスイツチブラケツ
トのＬ字状の折曲部に当接して前記ベースブラケ
ツトの外周に沿つて移動自在に配置したので、ベ
ースブラケツトの外周の鍔部は曲面であつても、
板ナツトの角部２ケ所が鍔部の内側面に当接し
て、検出器の軸廻りのガタのないようにスイツチ
ブラケツトをベースブラケツトに固定することが
できる。また、スイツチブラケツトをベースブラ
ケツトの外側面に沿つてＬ字状に折曲して当接し
ているため、ビスが緩んでも、スイツチブラケツ
トの脱落を防止できる。そのため、スイツチ部分
がアームや他の可動部に巻き込まれる等して思わ
ぬ事故が引き起こされることを防止できる。さら
に、スイツチブラケツトをベースブラケツトの外
側面に沿つてＬ字状に折曲して当接しているた
め、スイツチブラケツトのＬ字状の折曲部がベー
スブラケツト本体の外側面に当接して位置決めさ
れ、検出器の軸方向の位置決めが確実にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の揺動回転装置の一実施例を示
す側面図、第２図は第１図の矢符Ａ方向から見た
正面図、第３図は第１図のスイツチブラケツトの
近傍を示す斜視図、第４図は第３図の板ナツトの
詳細を示す斜視図、第５図および第６図はそれぞ
れ従来の揺動回転装置を示す縦断面図である。 ３１……ケーシング、３３……揺動回転軸、３
５……永久磁石、３７……アーム、４１……ベー
スブラケツト、４５……位置検出器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシング３１を挿通して配置される揺動回転
   軸３３の一端部に、先端に永久磁石３５を固定し
   たアーム３７を固着するとともに、前記ケーシン
   グ３１の前記アーム３７側側面に、前記揺動回転
   軸３３を挿通してベースブラケツト本体４１ａの
   外周を折曲して鍔部４１ｂを形成した皿状のベー
   スブラケツト４１を固定し、このベースブラケツ
   ト４１の外周の鍔部４１ｂを、Ｌ字状の折曲部４
   ３ａを有する一対のスイツチブラケツト４３と板
   ナツト５３で挟んで固定するとともに、前記ベー
   スブラケツト４１のベースブラケツト本体４１ａ
   の縁部４１ｃを一対のスイツチブラケツト４３の
   Ｌ字状の折曲部４３ａに当接して前記ベースブラ
   ケツト４１の外周に沿つて移動自在に配置し、か
   つ、前記スイツチブラケツト４３の前記ベースブ
   ラケツト４１との固定側と反対側に、前記永久磁
   石３５の接近を検出する位置検出器４５を配置し
   てなることを特徴とする揺動回転装置。