JPH0525907A - 不燃性壁装材 - Google Patents

不燃性壁装材

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JPH0525907A
JPH0525907A JP18274091A JP18274091A JPH0525907A JP H0525907 A JPH0525907 A JP H0525907A JP 18274091 A JP18274091 A JP 18274091A JP 18274091 A JP18274091 A JP 18274091A JP H0525907 A JPH0525907 A JP H0525907A
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JP
Japan
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group
sandstone
formula
component
cloth lining
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JP18274091A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yoshitake
賢一 吉武
Kazuo Seto
和夫 瀬戸
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 クロス裏地3に砂岩2を接着一体化した化粧
シート4を、そのクロス裏地3面において不燃性基材5
に接着し、次いでシリコン系樹脂6を塗布含浸させてな
る不燃性壁装材1。 【効果】 優れた質感、外観意匠性を生かしつつ、不燃
性の良好な壁装材を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、不燃性壁装材に関す
るものである。さらに詳しくは、この発明は、キッチン
の壁装等に有用な、不燃性に優れた新しい壁装材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅等の建物に使用する部材に
は、その意匠性の向上による高級感や美観性を重視する
傾向が強まっており、この傾向に沿うものとして、天然
自然の質感や素材感を生かそうとする試みがなされてい
る。そこで、石材等の従来から利用されている天然材の
一種ではあるが、独特の質感を有し、その色調や流紋模
様の持つ特異な意匠性が注目される砂岩の利用について
も検討が進められてきている。すなわち、たとえば図2
に例示したように、薄層化した砂岩(ア)をクロス裏地
(イ)等の支持材に接着剤によって貼着し、得られた砂
岩シート状体(ウ)を、室内の壁装材や、家具扉等の家
具部材に使用することが試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような砂岩の利用
については、その独特の色調、素材感とともに、流紋模
様の美しさが室内の装飾効果を増大するものとして注目
されているが、一方、この砂岩(ア)をクロス裏地
(イ)に貼着しただけの従来のものは、その不燃性能が
充分でないという欠点があった。
【0004】砂岩そのものは不燃性であるが、火災時に
は前記シート状体(ウ)の表層の砂岩(ア)の剥離・脱
落が生じやすく、この脱落によって、クロス裏地
(イ)、さらにはこのシート状体(ウ)を配設していた
壁材そのものの燃焼が進行することによる。このため、
わが国においては、このような不燃性能の点において、
キッチン用壁装材としては使用できない状況にあった。
【0005】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、従来の砂岩シート状体の欠点を改善
し、キッチン用壁装材としても使用することのできる不
燃性の良好な改良された壁装材を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、クロス裏地に砂岩を接着一体化
した化粧シートを、そのクロス裏地面において不燃性基
材に接着し、次いで砂岩表面にシリコン系樹脂を塗布含
浸させてなることを特徴とする不燃性壁装材を提供す
る。
【0007】また、この発明は、前記のシリコン系樹脂
として、次の(A)(B)(C)からなる組成物を塗布
含浸することを好ましい態様としてもいる。 (A)一般式 R1 n SiX4-n …(I) (式中、R1 は同一または異種の置換もしくは非置換の
炭素数1〜8の炭化水素基を示し、nは0〜3の整数、
Xは加水分解性基を示す。) で表わされる加水分解性オルガノシランを有機溶媒また
は水に分散されたコロイダルシリカ中で部分加水分解し
てなる、オルガノシランのシリカ分散オリゴマー (B)平均組成式 R2 a Si(OH)b (4-a-b)/2 …(II) (式中、R2 は同一または異種の置換もしくは非置換の
炭素数1〜8の炭化水素基を示し、aおよびbはそれぞ
れ0.2 ≦a≦2,0.0001≦b≦3で、a+b≦4の関係
を満たす数である。) で表わされる、分子中にシラノール基を含有するポリオ
ルガノシロキサン (C)触媒 そこで、添付した図面に沿ってこの発明の不燃性壁装材
についてさらに詳しく説明すると、図1は、この発明の
壁装材の一例を示したものであって、たとえばこの図1
に例示したように、この発明の不燃性壁装材(1)は、
砂岩(2)をクロス裏地(3)に接着剤を用いて貼着
し、得られた化粧シート(4)を、そのクロス裏地
(3)面において不燃性基材(5)に接着一体化してい
る。
【0008】この時の砂岩(2)は、適当な大きさと厚
みで天然石より切出して所定の寸法としたもので、これ
を、セルロー系、酢酸ビニル系、エポキシ系、ウレタン
系、アクリル系等の適宜な接着剤によってクロス裏地
(3)に貼着する。クロス裏地(3)には、たとえば塩
化ビニル系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系
等の樹脂、あるいはこれら樹脂と繊維との複合材等の適
宜なものが使用される。
【0009】また、不燃性基材(5)としては、ケイ酸
カルシウム板、石コウボード等の無機質板や、難燃剤含
有の無機−有機複合材等が使用される。このうちでも前
記の無機質板としてのケイ酸カルシウム板や石コウボー
ドが好適なものとして用いられる。クロス裏地(3)と
の接着剤は、前記と同様のものを使用でき、特に、水性
クラタック系、エポキシ系のものが好適に使用される。
【0010】そして、この発明においては、砂岩(2)
の表面に、シリコン系樹脂(6)を塗布含浸させる。こ
の場合のシリコン系樹脂(6)としては、砂岩(2)と
の密着性が良好で、砂岩(2)の持つ表面模様を、そし
てその質感を損うことなく、砂岩(2)の砂粒子の間に
含浸してアンカー効果を発揮し、砂岩(2)の剥離を効
果的に防止するものが有効に使用される。
【0011】そして、このシリコン系樹脂(6)は、以
上の作用によって剥離防止性、さらには耐衝撃性ととも
に、無機質性塗膜を形成して火災時の不燃性も高めるこ
とになる。このようなシリコン系樹脂(6)としては、
オルガノシラン、ポリオルガノシロキサンおよびシカリ
等からなる組成物として好適に使用される。
【0012】たとえば前記した通りの(A)(B)
(C)の成分からなる組成物が具体的に例示される。 (A)成分のシリカ分散オリゴマー溶液は被膜形成に際
して、硬化反応に預かる官能性基としての加水分解性基
(X)を有するベースポリマーの主成分である。これは
有機溶媒または水(有機溶媒と水との混合溶媒も含む)
に分散されたコロイダルシリカに、前記の一般式(I)
で表される加水分解性オルガノシランの1種または2種
以上を加え、コロイダルシリカ中の水あるいは別途添加
された水で、加水分解性オルガノシランを部分加水分解
することで得られる。
【0013】一般式(I)で表される加水分解性オルガ
ノシラン中の基R1 は炭素数1〜8の置換または非置換
の炭化水素基を示し、たとえば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;2−フェ
ニルエチル基、2−フェニルプロピル基、3−フェニル
プロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基の
ようなアリール基;ビニル基、アリル基のようなアルケ
ニル基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン置換
炭化水素基およびγ−メタクリロキシプロピル基、γ−
グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキ
シルエチル基、γ−メルカプトプロピル基等の置換炭化
水素基などを例示することができる。これらの中でも合
成の容易さ、あるいは入手の容易さから炭素数1〜4の
アルキル基およびフェニル基が好ましい。
【0014】加水分解性基のXとしてはアルコキシ基、
アセトキシ基、オキシム基、エノキシ基、アミノ基、ア
ミノキシ基、アミド基等が挙げられる。入手の容易さお
よびシリカ分散オリゴマー溶液を調製しやすいことから
アルコキシ基が好ましい。このような加水分解性オルガ
ノシランとしては、一般式(I)中のnが0〜3の整数
であるモノー、ジー、トリー、テトラーの各官能性のア
ルコキシシラン類、アセトキシシラン類、オキシムシラ
ン類、エノキシシラン類、アミノシラン類、アミノキシ
シラン類、アミドシラン類などが挙げられる。入手の容
易さおよびシリカ分散オルガノシランオリゴマー溶液を
調製しやすいことからアルコキシシラン類が好ましい。
【0015】特に、n=0のテトラアルコキシシランと
してはテトラジメトキシシラン、テトラエトキシシラン
などが例示でき、n=1のオルガノトリアルコキシシラ
ンとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシ
ランなどが例示できる。また、n=2のジオルガノジア
ルコキシシランとしては、ジメチルジメトキシシラン、
ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメ
トキシシランなどが例示でき、n=3のトリオルガノア
ルコキシシランとしてはトリメチルメトキシシラン、ト
リメチルエトキシシラン、トリメチルイソプロポキシシ
ラン、ジメチルイソブチルメトキシシランなどが例示で
きる。さらに一般にシランカップリング剤とよばれるオ
ルガノシラン化合物もアルコキシシラン類に含まれる。
【0016】これらの一般式(I)で表される加水分解
性オルガノシランのうち50モル%以上がn=1で表さ
れる三官能性の物であることが好ましく、より好ましく
は60モル%以上であり、最も好ましくは70モル%以
上である。これが50モル%未満では十分な塗膜硬度が
得られず、乾燥硬化性が劣り易いことがある。(A)の
成分中のコロイダルシリカはこの発明の組成物の硬化被
膜の硬度を高くするために必須のものである。このよう
なコロイダルシリカとしては水分散性あるいはアルコー
ルなどの非水系の有機溶媒分散性コロイダルシリカが使
用できる。一般にこの様なコロイダルシリカは固形分と
してのシリカを20〜50重量%含有しており、この値
からシリカ配合量を決定できる。また、水分散性コロイ
ダルシリカを使用する場合、固形分以外の成分として存
在する水は(A)成分の有機ケイ素化合物の加水分解に
用いることができる。これらは通常水ガラスから作られ
るが、このようなコロイダルシリカは市販品を容易に入
手することができる。また有機溶媒分散コロイダルシリ
カは前記水分散性コロイダルシリカの水を有機溶媒と置
換することで容易に調製することができる。このような
有機溶剤分散コロイダルシリカも水分散コロイダルシリ
カ同様に市販品として容易に入手することができる。コ
ロイダルシリカが分散している有機溶媒の種類は、たと
えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、イソブタノール等の低級脂肪族アルコー
ル類;エチレングリコール、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエー
テル等のエチレングリコール誘導体;ジエチレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジ
エチレングリコールの誘導体及びジアセトンアルコール
等を挙げることができ、これらからなる群より選ばれた
1種もしくは2種以上のものを使用することができる。
これらの親水性有機溶剤と併用してトルエン、キシレ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、メチルエチルケトオキシムなど
も用いることができる。
【0017】(A)成分中においてコロイダルシリカは
シリカ分として好ましくは5〜95重量%の範囲で含有
される。より好ましくは10〜90重量%、最も好まし
くは20〜85重量%の範囲である。含有量が5重量%
未満であると所望の被膜硬度が得られず、また95重量
%を越えるとシリカの均一分散が困難となり、(A)成
分がゲル化などの不都合を招来することがある。
【0018】(A)成分のシリカ分散オリゴマーは、通
常、加水分解性オルガノシランを水分散コロイダルシリ
カまたは有機溶媒分散コロイダルシリカ中で部分加水分
解して得ることができる。加水分解性オルガノシランに
対する水の使用量は、加水分解性基(X)1モルに対し
て水0.001 〜0.5 モルが好ましい。その割合が0.001モ
ル未満だと十分な部分加水分解物が得られず、0.5 モル
を越えると部分加水分解物の安定性が悪くなることがあ
る。部分加水分解する方法は特に限定されず、加水分解
性オルガノシランとコロイダルシリカとを混合して、必
要量の水を添加配合すればよく、このとき部分加水分解
反応は常温で進行する。部分加水分解反応を促進させる
ため60〜100℃に加温してもよい。さらに部分加水
分解反応を促進させる目的で、塩酸、酢酸、ハロゲン化
シラン、クロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマ
ロン酸、蟻酸、プロピオン酸、グルタル酸、グリコール
酸、マレイン酸、マロン酸、トルエンスルホン酸、シュ
ウ酸等の有機酸および無機酸を触媒に用いてもよい。
【0019】(B)成分のシラノール基含有ポリオルガ
ノシロキサンも重要な成分である。この(B)成分の式
中R2 としては上記(I)中のR1 と同じものが例示さ
れるが、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−
メタクリロキシプロピル基、γ−アミノプロピル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基などの置換炭化水
素基、より好ましくはメチル基およびフェニル基であ
る。また、式中aおよびそれぞれ上記の関係を満たす数
であり、aが0.2 未満またはbが3を越える硬化被膜に
クラックを生じるなどの不都合があり、また、aが2を
越え4以下の場合またはbが0.0001未満では硬化がうま
く進行しない。
【0020】このようなシラノール基含有ポリオルガノ
シロキサンは、たとえば、メチルトリクロロシラン、ジ
メチルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジ
フェニルジクロロシラン、もしくはこれらに対応するア
ルコキシシランの1種もしくは2種以上の混合物を公知
の方法により大量の水で加水分解することで得ることが
できる。シラノール基含有ポリオルガノシロキサンを得
るのに、アルコキシシランを用いて公知の方法で加水分
解した場合、加水分解されないアルコキシ基が微量に残
る場合がある。つまりシラノール基と極微量のアルコキ
シ基が共存するようなポリオルガノシロキサンが得られ
る事もあるが、この発明では、この様なポリオルガノシ
ロキサンを用いても差支えない。
【0021】(C)成分の硬化触媒は、上記(A)成分
と(B)成分との縮合反応を促進し、被膜を硬化させる
ものである。このような触媒としては、アルキルチタン
酸塩、オクチル酸錫、およびジブチル錫ジラウレート、
ジオクチル錫ジマレエート等のカルボン酸の金属塩;ジ
ブチルアミン−2−ヘキソエート、ジメチルアミンアセ
テート、エタノールアミンアセテート等のアミン塩;酢
酸テトラメチルアンモニウム等のカルボン酸第4級アン
モニウム塩;テトラエチルペンタミンのようなアミン
類;N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン等のアミン系シランカップ
リング剤;p−トルエンスルホン酸、フタル酸、塩酸等
の酸類;アルミニウムアルコキシド、アルミニウムキレ
ート等のアルミニウム化合物、水酸化カリウムなどのア
ルカリ触媒;テトライソプロピルチタネート、テトラブ
チルチタネート、チタニウムテトラアセチルアセテート
等のチタニウム化合物、メチルトリクロロシラン、ジメ
チルジクロロシラン、トリメチルモノクロロシラン等の
ハロゲン化シラン等があるが、前記触媒の他に(A)成
分および(B)成分との縮合反応に有効なものであれば
とくに制限はない。
【0022】(A)成分および(B)成分の配合割合
は、(A)成分1〜99重量部に対して(B)成分99
〜1重量部が好ましく、より好ましくは(A)成分5〜
95重量部に対して(B)成分95〜5重量部、最も好
ましくは(A)成分10〜90重量部に対して(B)成
分90〜10重量部である(ただし、(A)成分と
(B)成分の合計は100重量部である)。(A)成分
が1重量部未満であると常温硬化性に劣り、また十分な
被膜硬度が得られないし、一方、99重量部を超えると
硬化性が不安定でかつ良好な塗膜が得られないことがあ
る。
【0023】また、(C)成分の添加量は(A)成分と
(B)成分との合計100重量部に対して0.0001〜10
重量部であることが好ましい。より好ましくは0.0005〜
8重量部であり、最も好ましくは0.0007〜5重量部であ
る。0.0001重量部未満だと常温で硬化しないことがあ
り、また、10重量部を越えると耐熱性、耐候性が悪く
なることがある。
【0024】(A)成分のシリカ分散オリゴマーに含有
される加水分解基と(B)成分のシラノール基とは、
(C)成分の硬化触媒存在下で、常温もしくは低温(た
とえば、温度100℃以下)加熱することにより縮合反
応して硬化被膜を形成する。従って、湿気硬化タイプの
コーティング用組成物のように、この発明のコーティン
グ用組成物は常温で硬化するときにも湿度の影響をほと
んど受けない。また加熱処理により縮合反応を促進して
硬化被膜を形成することができる。
【0025】以上のシリコン系樹脂組成物は通常の塗付
方法でコーティングすることができ、たとえば刷毛塗
り、スプレー、浸漬、フロー、ロール、カーテン、ナイ
フコート等の各種塗布方法を選択することができる。ま
た有機溶媒での希釈割合は特に制限はなく必要に応じて
希釈割合を決定すれば良い。たとえば以上の通り例示す
ることのできるシリコン系樹脂を適用するこの発明の不
燃性壁装材については、砂岩(2)、クロス裏地(3)
および不燃性基材(5)の厚みについての制限は特にな
く、壁装材の使用場所、所要の不燃特性等を考慮して適
宜にすることができる。
【0026】なお、前記接着剤については、通算は10
〜20g/m2 の割合程度で使用することができる。も
ちろん、この発明は、以上の例に限定されることなく、
様々な細部の態様が可能である。
【0027】
【作用】この発明においては、砂岩を貼着したクロス裏
地に不燃性基材を配設一体化し、さらに砂岩表面に特殊
シリコン系樹脂を含浸させているため、砂岩の脱落を抑
え、しかも火炎時の不燃性を良好としている。わが国の
規格に沿った壁装材としてキッチン用等に使用すること
ができる。
【0028】
【実施例】図1に沿って、エポキシ系接着剤を用いて
(15g/m2)不燃性壁装材を製造した。また、シリ
コン系樹脂として以下の通り調製した。 (A)成分の調製 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサー及び温度計を取
り付けたフラスコ中に、イソプロピルアルコール分散コ
ロイダルシリカゾル(粒子径10〜20mμ、固形分3
0%、H2 O0.5 %日産化学工業社製)100部、メチ
ルトリメトキシシラン68部、ジメチルジメトキシシラ
ン18部、水2.7 部、無水酢酸0.1 部を投入して攪拌し
ながら80℃の温度で約3時間かけて部分加水分解反応
を行い、冷却して(A)成分を得た。このものは、室温
で48時間放置したときの固形分が36%であった。
【0029】また、シリカ分含有量は40.2%であった。 (B)成分の調製 攪拌機、加温ジャケット、コンデンサー、滴下ロートお
よび温度計を取付けたフラスコにメチルトリイソプロポ
キシシラン220部(1モル)とトルエン150部との
混合液を計り取り、1%塩酸水溶液108部を上記混合
液に20分で滴下してメチルトリプロポキシシランを加
水分解した。滴下40分後に攪拌を止め、二層に分離し
た少量の塩酸を含んだ下層の水・イソプロピルアルコー
ルの混合液を分液し、次に残ったトルエンの樹脂溶液の
塩酸を水洗で除去し、さらにトルエンを減圧除去し後、
イソプロピルアルコールで希釈し平均分子量約2000
のシラノール基含有オルガノポリシロキサンのイソプロ
ピルアルコール40%溶液を得た。なお、分子量はGP
C(ゲルパーミェーションクロマトグラフィー)によ
り、測定機種名HLC−802UR(東ソー株式会社
製)を用いて、標準ポリスチレンで検量線を作成し、測
定したものである。
【0030】この(A)(B)に、表1に示した通り
(C)成分を配合し、この組成物をエアスプレーによっ
て砂岩表面に塗布した。塗布量は、固形分で23g/m
2 とした。なお、エアスプレーは室温下に行い、その後
5分間静置した後、60℃の雰囲気下で30分乾燥して
塗膜を硬化させた。
【0031】そして、この発明の不燃性壁装材(1)に
ついて、その表面試験(JISA1320)の結果を示
したものが表2である。この表2の実施例1および実施
例2に示したように、判定結果はいずれも合格であっ
た。未処理のもの(参考例1〜2)も合格しているが、
さらにこれに比べ、着炎性、発熱性等の不燃性能が向上
していることがわかる。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】この発明によって、以上詳しく説明した
通り、砂岩の持つ優れた質感、外観意匠性を生かしつ
つ、不燃性の良好な壁装材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の壁装材を例示した斜視図である。
【図2】従来の壁装材を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 不燃性壁装材 2 砂岩 3 クロス裏地 4 化粧シート 5 不燃性基材 6 シリコン系樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロス裏地に砂岩を接着一体化した化粧
    シートを、そのクロス裏地面において不燃性基材に接着
    し、次いで砂岩表面にシリコン系樹脂を塗布含浸させて
    なることを特徴とする不燃性壁装材。
  2. 【請求項2】 次の(A)(B)(C)の組成からなる
    シリコン系樹脂を塗布含浸させてなる請求項1の不燃性
    壁装材。 (A)一般式 R1 n SiX4-n …(I) (式中、R1 は同一または異種の置換もしくは非置換の
    炭素数1〜8の炭化水素基を示し、nは0〜3の整数、
    Xは加水分解性基を示す。) で表わされる加水分解性オルガノシランを有機溶媒また
    は水に分散されたコロイダルシリカ中で部分加水分解し
    てなる、オルガノシランのシリカ分散オリゴマー溶液 (B)平均組成式 R2 a Si(OH)b (4-a-b)/2 …(II) (式中、R2 は同一または異種の置換もしくは非置換の
    炭素数1〜8の炭化水素基を示し、aおよびbはそれぞ
    れ0.2 ≦a≦2,0.0001≦b≦3で、a+b≦4の関係
    を満たす数である。) で表わされる、分子中にシラノール基を含有するポリオ
    ルガノシロキサン (C)触媒
JP18274091A 1991-07-24 1991-07-24 不燃性壁装材 Pending JPH0525907A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102108772A (zh) * 2011-01-25 2011-06-29 黄桂芳 超薄石材复合板及其生产工艺
CN102797335A (zh) * 2012-09-16 2012-11-28 南京敬邺达新型建筑材料有限公司 节能石材、仿砂岩一体装饰板及其生产方法

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