JPH05258773A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JPH05258773A
JPH05258773A JP4055586A JP5558692A JPH05258773A JP H05258773 A JPH05258773 A JP H05258773A JP 4055586 A JP4055586 A JP 4055586A JP 5558692 A JP5558692 A JP 5558692A JP H05258773 A JPH05258773 A JP H05258773A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 警告表示電圧から放電終止電圧までの間の領
域を使用しなければならない場合に、その容量が充放電
サイクルにかかわらずほぼ一定に保つことができるよう
にする。 【構成】 それぞれリチウムを吸蔵放出可能な正極およ
び負極を備えた非水電解液二次電池において、前記正極
は放電中の単極電位がLi + /Li 電位基準で2.0V
以上の部分を有し、前記負極はNb2 5 ,Mo O2
Ru O2 ,WO2,金属リチウム,Li Ti S2 ,Cu
O,リチウム吸蔵放出可能な炭素質材料からなるリチウ
ム担持体群の中から選ばれた少なくとも2種以上の混合
物であり、かつリチウム吸蔵状態の電極電位が卑な物質
と貴な物質との組み合わせとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電池の放電中に残存
容量が僅かになった場合に、警告電圧から放電終止電圧
までの容量がサイクル如何にかかわらずほぼ一定となる
ように特性を改良した非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電池の放電中に電池の残存容量が僅かに
なった場合、これを検知する手段として放電電圧をモニ
タする方法がある。この方法は電池が放電すると徐々に
電圧が降下する特性を利用したもので、例えば電池の放
電中その電圧がある設定電圧に達するかそれ以下になる
とこれを検出、表示し、電池使用者にこの電池の残存容
量が僅かとなったため直ちに充電するか、または取り替
える必要があることを認知させるものである。
【0003】これを認知した電池使用者は早急に使用機
器の電源を切るなどの何等かの処置を行わなければなら
ないが、最近の機器は複雑さを増しており、早急に電源
を切断することができない場合がある。
【0004】例えば、コンピュータがフロッピーディス
クやハードディスクにアクセスしている時にコンピュー
タの電源を切るとディスク内のデータが全て破壊される
危険がある。
【0005】また電池駆動機器を用いての作業途中の区
切りとして、残存容量警告が表示されても諸事情のため
都合が悪く中断できない場合もある。例えば携帯電話で
通話中に要件を相手に伝え終わる前にはどうしても電源
を切ることはできない。
【0006】このような場合を見込んで、警告が表示さ
れてもしばらくの間は作業が可能なように残存容量の警
告表示電圧は放電終止電圧よりも少し高い値に設定する
のが普通である。
【0007】例えばある電池の放電曲線が図1の特性で
あり、この電池が組み込まれた機器が電圧b(=放電終
止電圧)Vまで作動すると仮定すると、残存容量の警告
表示は容量c( mAh)程度の余裕を見込んで電圧a
(=警告表示電圧)V付近に設定するのが妥当である。
【0008】ところで、二次電池では一般に充放電サイ
クルを繰返すと容量が徐々に減少し、これに起因して充
放電曲線も変化する。この主な原因の一つは電解液にリ
チウム塩を用いたリチウム二次電池の場合、正極または
負極もしくはその双方においてサイクル毎にリチウムが
失活し、後の充放電に関与しなくなるリチウムが存在す
るためである。
【0009】この不活性化したリチウムが各々の電極で
分極を大きくするため、リチウム二次電池の平均動作電
圧はサイクル毎に徐々に低下し、また負極を構成する物
質種によってそのサイクル毎の電圧降下曲線が異なるた
め、以下のまったく逆のタイプの二つの問題が生じてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】最初の事例では、例え
ば正極にLi Co O2 、負極に石炭系ピッチコークス、
電解液に1MLi Cl O4 /PC,DME(1:1)を
用いて電池を構成し、4.2Vまで定電流で充電後2.
4Vまで定電流で放電すると、この電池の第1サイクル
目の放電曲線は図2のaで示す曲線となる。この電池の
使用機器の下限電圧が例えば2.4Vであると、第1サ
イクル目の放電曲線aから警告表示電圧を2.8Vとす
れば、終止電圧に至る残存容量としては妥当である。
【0011】したがって、この電池の第2サイクル目以
降の充電終止電圧を4.2V,放電終止電圧を警告表示
電圧である2.8Vに設定して、この状態で定電流で充
放電サイクルを第500サイクルまで繰り返すことにす
る。ただし、第200サイクル目,第500サイクル目
に限って放電終止電圧を2.4Vに設定すると、この電
池の第1サイクル目,第200サイクル目,第500サ
イクル目の放電曲線は、各々図2中のa,b,cのよう
になる。これは、電池使用者が、通常の場合には警告表
示電圧に到達した時点での機器の停止を厳守している
が、たまたま第1サイクル目,第200サイクル目,第
500サイクル目に限って警告表示電圧から放電終止電
圧までの領域を使用しなければならなかったことを想定
している。第200サイクル目の放電曲線bや第500
サイクル目の放電曲線cは第1サイクル目の放電曲線a
とは相似形であるが、順次低下し、警告表示電圧からの
それぞれの容量e,fは、第1サイクル目の容量dに比
べて極端に低いものとなる。
【0012】このような背景にもかかわらず使用者が、
例えば第200サイクル目,第500サイクル目で図示
のごとくたまたま警告表示電圧から終止電圧である2.
4Vまでの領域を使い続けると直ちに終止電圧になって
しまう。
【0013】つまりこの事例では、サイクル毎に警告が
発生してからの対応時間を短くしなければならない欠点
があり、使用者がそれ以前のサイクルで終止電圧2.4
Vまで使用した場合における使用可能時間を推定して作
業を続けた場合、突然の中断を余儀なくされる場合も生
ずる。
【0014】逆の事例では、例えば正極にLi Co
2 、負極に黒鉛(石炭ピッチを原料とし、気相成長法
によって得られた微細状炭素繊維を1800〜3000
℃で熱処理したもの)、電解液に1MLi Cl O4 /P
C,DME(1:1)を用いて電池を構成し、4.2V
まで定電流で充電後2.8Vまで定電流で放電すると、
この電池の第1サイクル目の放電曲線は図3のaで示す
曲線となる。この電池の使用機器の下限電圧が例えば
2.8Vであると、第1サイクル目の放電曲線aから警
告表示電圧を3.5Vに設定すれば、残存容量は妥当で
ある。
【0015】したがって、この電池の第2サイクル目以
降の充電終止電圧を4.2V,警告表示電圧である放電
終止電圧を警告表示電圧である3.5Vに設定して、こ
の状態で定電流で充放電サイクルを第500サイクルま
で繰り返すことにする。この結果、第200サイクル目
の放電曲線bや第500サイクル目の放電曲線cは直ち
に警告表示電圧まで下がり、警告表示電圧からのそれぞ
れの容量e,fは第1サイクル目の容量dに比べてかえ
って増すことになってしまう。つまりこの事例ではサイ
クルを繰返す毎に残存容量が増しているのに機器を使い
始めてから直ちに警告表示されてしまうため、警告表示
本来の目的が損なわれる欠点が生ずる。
【0016】本発明は以上の問題点を解決するものであ
って、その目的は、電池使用者が警告表示電圧になった
時点で機器を停止することを遵守しさえすれば、たまた
ま警告表示電圧から放電終止電圧までの間の領域を使用
しなければならない場合に、その容量が充放電サイクル
にかかわらずほぼ一定に保つことができるようにした非
水電解液二次電池を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、それぞれリチウムを吸蔵放出可能な正極
および負極を備えた非水電解液二次電池において、前記
正極は放電中の単極電位がLi + /Li 電位基準で2.
0V以上の部分を有し、前記負極はNb2 5 ,Mo O
2 ,Ru O2 ,WO2 ,金属リチウム,Li Ti S2
Cu O,リチウム吸蔵放出可能な炭素質材料からなるリ
チウム担持体群の中から選ばれた少なくとも2種以上の
混合物であることを特徴とする。
【0018】
【作用】負極活物質が2種以上の混合物からなっている
場合、電池を放電させると、負極ではまずリチウム吸蔵
状態の電極電位が最も卑な物質からリチウムを放出す
る。
【0019】金属リチウムが含まれる場合は、金属リチ
ウムがあらゆる物質の中で最も卑な電極電位を示すた
め、放電開始後まず金属リチウムが溶解してリチウムイ
オンに変化する反応が優先的に起る。
【0020】放電中この第1の電気化学反応が進行し、
負極全体の電位が貴な方向に移行してリチウム吸蔵状態
の第2の物質のリチウムの放出を行う電位まで達すると
この物質からも同時にリチウムは放出され、第2の電気
化学反応が進行する。
【0021】放電が進行し、負極全体の電極電位がさら
に貴な方向に移行すると、負極では第2の電気化学反応
によって放出されるリチウム量が増加し、第1の電気化
学反応で放出されるリチウム量は減少する。
【0022】このとき負極では第2の電気化学反応が支
配的となるため、負極全体の電極電位がリチウムを放出
する電位で負極中の第2の物質(のリチウム吸蔵量)に
相当する時間だけなだらかな平坦部を生ずる。
【0023】なお、第3,第4…の物質が混合されてい
る場合、以上の状態からさらに放電が進行し、負極全体
の電極電位が順次貴な方向に移行すれば、リチウム吸蔵
状態である第3,第4…の物質の電気化学反応が前述の
状態で繰返し進行することになり、負極全体の電極電位
はその都度なだらかな平坦部を生じる。
【0024】それゆえ、放電曲線は反応に関与する物質
種の交替毎に平坦部が現れる階段状の特性となる。この
ため、その階段状の後段と前段の変極点部分を第2,第
3の警告表示電圧に設定すれば、残存容量をさらに詳細
に表示することが可能となり、放電中の第2段目以降の
平坦部を通常放電には関与しない領域であると設定する
ことにより、この領域がたまたま使われたとしても第1
サイクル目とは変わらない持続時間となる。
【0025】
【実施例】
実施例1.図4は本発明による単3形リチウム二次電池
の構造を示すものである。このリチウム二次電池は基本
的には従来と同様に、正極1,負極2の間にポリプロピ
レン製多孔質フィルムからなるセパレータ3を挟んでス
パイラル状に巻回して巻回要素を形成し、その上部に前
記正極1側に接続する正極リード板4を、下部に前記負
極2側に接続する負極リード板5を突出させた状態でP
P絶縁板6aを介して有底筒形のケース6内に収装し、
負極リード板5を有底筒形ケース6の内底面中心にスポ
ット溶接により接続し、また安全弁付き正極端子板7の
底部に正極リード板4をスポット溶接し、その後非水電
解液をケース6内に注液し、正極端子板7を封口ガスケ
ット8を介してケース6の開口に嵌め付け、カシメ付け
ることによって完成されたものである。
【0026】前記正極1は、正極活物質であるLiCo
2 と、導電材であるカーボン粉末とPTFEの水性デ
ィスパージョンとを重量比で100:10:10の割合
で混合し、水でペースト状に混練したものを集電体を構
成する厚さ30μm のステンレス箔の両面に塗着した後
乾燥,圧延して所定の大きさに切断した帯状のもので、
前記帯状の長手方向に直交して合剤の一部をかきとり、
ここに正極リード板4をスポット溶接した。
【0027】なお、正極活物質のLiCo O2 は酸化コ
バルト(Co O)と炭酸リチウム(Li2 CO3 )とを
モル比で2:1に混合し空気中で900℃,48時間加
熱したものを用いた。また以上の材料の混合比率のうち
PTFEの水性ディスパージョンの割合はそのうちの固
形分の割合である。さらにこのときの正極1の理論充填
電気量は500 mAhであり、放電中の単極電位がLi
+ /Li 電位基準で2.0V以上の部分を有する。
【0028】前記非水電解液は過塩素酸リチウム(Li
Cl O4 )をプロピレンカーボネートと1,2−ジメト
キシエタンとの混合溶媒中に1モル/lの割合で溶解し
た電解質であり、2.5mlを内部に注液後封口した。完
成電池のサイズは単3形であり、直径14.5mm×50
mmである。
【0029】ここで、前記負極2は、負極活物質とPT
FEの水性ディスパージョンとを重量比で100:3の
割合とし水で混練したものをニッケル製エキスパンドメ
タルに圧入し、乾燥,切断して帯状に形成し、さらにこ
の長手方向と直交して一部をかきとりここにニッケル製
負極リード板5をスポット溶接したものである。なお、
PTFEの水性ディスパージョンの比率は前記と同様固
形分の割合である。
【0030】この負極のリチウム担持体材料の組成は石
炭系ピッチコークス:3.5g +Mo O2 :0.14g
の混合物である。
【0031】次にこの負極混合材料を用いて図4に示す
電池を作製し、充電上限電圧4.2V、放電下限電圧
2.7Vとして150mAの定電流で充放電を行った。た
だし、第200サイクル目,第500サイクル目に限っ
て放電終止電圧を2.4Vに設定すると、この電池の第
1サイクル目,第200サイクル目,第500サイクル
目の放電曲線は、各々図5中のa,b,cのようにな
る。
【0032】この放電曲線は、2.7Vを変極点として
それ以下の電圧で平坦部を生じている。この平坦部は充
電によってリチウム吸蔵状態となったLi Mo O2 がリ
チウムを放出する電気化学反応が負極で支配的になった
ために現れた結果である。
【0033】したがって、第2サイクル目以降の終止電
圧を警告表示電圧である2.7Vに設定し、使用者がこ
の警告表示電圧で機器を停止することを遵守すると仮定
すれば、Mo O2 はリチウム吸蔵状態のまま保存される
ことになるため、たまたま第200サイクル目と、第5
00サイクル目に終止電圧まで使い切ったとしてもその
警告表示電圧から終止電圧に至る容量e,fは第1サイ
クル目の容量dとほとんど変わりがない。
【0034】なお、この特性は従来例の項で説明した前
記図2に示す負極活物質として石炭系ピッチコークス単
体を使用した場合に比肩されるものであり、警告表示電
圧以降の容量が従来はサイクル毎に減少するのに対し、
本実施例では一定であることは両特性図を比較すれば明
らかである。
【0035】実施例2.炭素質が黒鉛(石炭ピッチを原
料とし、気相成長法によって得られた微細状炭素繊維を
不活性雰囲気下で1800〜3000℃で熱処理したも
の)2.3g を含む負極合剤に0.26gのWO2 を混
合し、前記実施例1と同様の要領で図4に示す単3形電
池を組み立てた。
【0036】次にこの電池を、充電上限電圧4.2V、
放電下限電圧2.9Vとして150mAの定電流で充放電
を行った。ただし、第200サイクル目,第500サイ
クル目に限って放電終止電圧を2.8Vに設定すると、
この電池の第1サイクル目,第200サイクル目,第5
00サイクル目の放電曲線は、各々図6中のa,b,c
のようになる。
【0037】図において、4.2Vの定電流で充電後
2.8Vまで定電流で放電すると、第1サイクル目で
a、第200サイクル目でb,第500サイクル目でc
に示す放電曲線が得られる。この放電曲線は2.9Vを
変極点としてそれ以下の電圧で平坦部を生じている。こ
の平坦部は充電によってリチウム吸蔵状態となったLi
WO2 がリチウムを放出する電気化学反応が負極で支配
的になったために現れた結果である。
【0038】したがって、第2サイクル目以降の終止電
圧を警告表示電圧より上の3.0Vに設定し、使用者が
この警告表示電圧で機器を停止することを遵守すると仮
定すれば、たまたま第200サイクル目と、第500サ
イクル目に終止電圧まで使い切ったとしてもその警告表
示電圧から終止電圧に至る容量e,fは第1サイクル目
の容量dとほとんど変わりがない。
【0039】なお、この特性は従来例の項で説明した前
記図3の場合に比肩されるものであり、警告表示電圧以
降の容量が従来はサイクル毎に増加するのに対し、本実
施例では一定であることは両特性図を比較すれば明らか
である。
【0040】実施例3.石炭系ピッチコークス3.5g
を含む負極合剤に0.07gのMo O2 ,0.13g の
WO2 を混合し、前記実施例1と同様の要領で図4に示
す単3形電池を組み立てた。
【0041】次にこの電池を、充電上限電圧4.2V、
放電下限電圧2.9Vとして150mAの定電流で充放電
を行った。ただし、第200サイクル目,第500サイ
クル目に限って放電終止電圧を2.8Vに設定すると、
この電池の第1サイクル目,第200サイクル目,第5
00サイクル目の放電曲線は、各々図7中のa,b,c
のようになる。
【0042】図において、4.2Vの定電流で充電後
2.4Vまで定電流で放電すると、第1サイクル目で
a、第200サイクル目でb,第500サイクル目でc
に示す放電曲線が得られる。この放電曲線は2.9Vと
2.7Vの付近を変極点としてそれ以下の電圧でそれぞ
れ2段に平坦部を生じている。各平坦部は充電によって
リチウム吸蔵状態となったLi Mo O2 およびLi WO
2 のそれぞれがリチウムを放出する電気化学反応が負極
で支配的になったために現れた結果であり、卑な順序は
ピッチコークス>Mo O2 >WO2 である。
【0043】したがって、この実施例において、電池使
用機器の警告表示電圧を2.9V,2.7Vの2段階に
設定し、それぞれの電圧近傍で警告を表示する一方、使
用者がこの警告表示電圧で機器を停止することを遵守す
ると仮定すれば、たまたま第200サイクル目と、第5
00サイクル目に終止電圧まで使い切ったとしてもその
警告表示電圧から終止電圧に至る容量e,fは第1サイ
クル目の容量dとほとんど変わりがない。
【0044】また、この実施例では、2段階警告表示を
行うことによって、使用者はより適確に使用機器の電源
停止操作を行えることになる。つまり、第1の警告表示
がなされてから機器停止までの準備動作をすれば、第2
の警告表示がなされる前、または第2の警告表示がなさ
れても直ちに機器停止を行うことができることになる。
【0045】なお、本発明は各実施例で述べた負極活物
質を構成する物質群の他に、Nb25 ,Ru O2 ,金
属リチウム,Li Ti S2 ,Cu O,リチウム吸蔵放出
可能な炭素質材料からなるリチウム担持体群の中から、
要求される特性に応じて種々組み合わせを与えることが
できることは勿論である。また、電池形状としてはスパ
イラル形のみでなく例えばコイン形などの偏平形電池に
も適用できる。
【0046】
【発明の効果】本発明では、次の各種効果がある。 負極を構成する各物質の電気化学反応の交替毎に生ず
る電圧曲線における変極点の部分を警告電圧に設定し、
また通常使用者が警告表示電圧を遵守していることを前
提とするならば、サイクル如何にかかわらず警告電圧と
放電終止電圧の間の容量をほぼ一定に保持できる。それ
ゆえ、警告が生じてからも機器を動作し続けなければな
らない場合であっても、この領域は初期の放電残存容量
と変わることがないため、電池使用機器を用いた作業の
突然の中断や電池切れに伴う機器の一部破損を未然に防
止できる。 混合される物質の数に応じて放電電圧を何段階かの階
段状の特性にすることができる。そのため、例えば警告
表示を二段階に設定すれば、さらに機器の終止電圧に至
る安全を確保できる。 リチウム担持体群の組み合わせにより警告表示電圧を
変えることができるため、機器の要求する特性に適合し
た二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的電池の放電曲線を示すグラフである。
【図2】負極がピッチカーボンからなる従来の二次電池
の放電特性を示すグラフである。
【図3】負極が天然黒鉛からなる従来の二次電池の放電
特性を示すグラフである。
【図4】本発明によるスパイラル形非水電解液二次電池
の構造例を示す断面図である。
【図5】実施例1による二次電池の放電特性を示すグラ
フである。
【図6】実施例2による二次電池の放電特性を示すグラ
フである。
【図7】実施例3による二次電池の放電特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ
フロントページの続き (72)発明者 名倉 秀哲 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (72)発明者 鈴木 貴志 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれリチウムを吸蔵放出可能な正極
    および負極を備えた非水電解液二次電池において、 前記正極は放電中の単極電位がLi + /Li 電位基準で
    2.0V以上の部分を有し、 前記負極はNb2 5 ,Mo O2 ,Ru O2 ,WO2
    金属リチウム,Li Ti S2 ,Cu O,リチウム吸蔵放
    出可能な炭素質材料からなるリチウム担持体群の中から
    選ばれた少なくとも2種以上の混合物である、 ことを特徴とする非水電解液二次電池。
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