JPH05255055A - 口腔ケア性を有するペットチューイング製品 - Google Patents

口腔ケア性を有するペットチューイング製品

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JPH05255055A
JPH05255055A JP5005940A JP594093A JPH05255055A JP H05255055 A JPH05255055 A JP H05255055A JP 5005940 A JP5005940 A JP 5005940A JP 594093 A JP594093 A JP 594093A JP H05255055 A JPH05255055 A JP H05255055A
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マイケル・エス・ハンド
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 口腔ケア性を有するペットチューイング製品
を提供すること。 【構成】 機械的浄化機能を有する、例えばトウモロコ
シ穂軸画分のような、セルロース繊維状物質を含む軟質
気泡質マトリックスを有する、食用に適したペットチュ
ーイング製品。これはペットが噛むときにペットの歯の
歯垢、着色、歯石を減少させる。該マトリックスに口腔
ケア添加剤を配合して、歯の健康問題を防止することも
でき、気泡質マトリックスの組成物は口腔ケア添加剤に
対して実質的に不活性である。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はセルロース繊維物質を含
む、フレキシブルで不活性な気泡質マトリックスを有す
る食用に適した動物チューイング製品に関する。該食用
製品は、例えばイヌやネコのような動物によって噛まれ
る時に、歯垢、着色（ｓｔａｉｎ）及び歯石を減ずる。
【０００２】
【従来の技術】例えばイヌやネコのような動物ペット
は、かれらの人間の主人と同様に、歯の健康問題をこう
むりやすい。これらの問題は、歯の外表面に形成される
菌苔の生成まで追跡することができる。歯垢は容易に洗
い流されない、細菌、唾液蛋白質及び多糖類から成る、
目視不能な粘着性被膜である。歯垢は現在、不良な口腔
健康の主要な犯人と見なされている。齲蝕プロセスのた
めの酸を生ずる細菌は、赤みと膨潤（歯肉炎）を惹起す
る他の細菌と同様に、歯垢マトリックスによって歯表面
に保持される。これらの細菌の存在は、治療しないで放
置するならば、拡大して、悪臭、歯周疾患、歯肉嚢及び
骨欠損を惹起する。
【０００３】歯石（ｄｅｎｔａｌ ｃａｌｃｕｌｕｓ、
又はｔａｒｔａｒ）は歯垢の肥厚と硬化との結果であ
る。容易に除去されない歯石は歯表面の、主として唾液
線に対立する歯肉縁に蓄積する。歯石は歯表面に非常に
しっかりと結合した、主としてカルシウムとリン酸塩と
を含む硬い無機沈着物である。歯石は、一度形成された
ならば、歯科専門家による以外は除去が実際に不可能で
ある。歯石は、その成長が妨げられずに放置されるなら
ば、見苦しくなり、歯肉を絶えず刺激し、歯石が歯肉ラ
インより下方に形成される場合には他の問題をも誘発し
うる非石灰化歯垢の薄い層によって、歯石の多孔質表面
が覆われるので、歯石の除去が望ましい。商業的な動物
ペットフードは、最適の歯科健康に必要な、動物の歯表
面からの歯垢除去を生ずるために充分な表面洗浄をもた
らさない。
【０００４】動物ペットに噛む又は齧る対象を与えるた
めに、多様な製品が製造されている。これらの製品は動
物ペットに歯の運動を与えて健康状態を維持して、天然
のペットフード（未加工ミート）を加工ペットフードに
取り替えた場合に生じた必要性を満たすように意図され
ている。例えば、骨に似せるために両端に結び目を作っ
た生皮ストリップは、歯石を除去し、歯肉をマッサージ
することによって歯を清浄にするための摩耗を与える
が、これは典型的なイヌ科イヌ用フードによっては与え
られない。生皮イヌチューイング物（ｃｈｅｗ）は高価
であり、イヌによって嚥下される、消化されない皮断片
がしばしば重度な胃腸閉塞又は下痢を惹起する。
【０００５】ヨーロッパ特許第２７２，９６８号は、例
えばフッ化ナトリウム（齲蝕防止剤）、安息香酸ナトリ
ウム（歯石防止剤）及びブロモクロロフェン（抗菌剤／
歯垢防止剤）のような口腔ケア剤の或る一定の水溶液を
生皮、牛の腱又は靭帯の浸漬に用いる、イヌ又は他の家
畜用のチューイング可能な製品を開示する。次に、該口
腔ケア剤が製品の表面に吸収されるように、該溶液処理
製品を乾燥させる。
【０００６】米国特許第５，０００，９４０号と第５，
０００，９４３号は、イヌが噛んだ及び／又は食べた時
にイヌの歯上の歯石堆積を減少させる、例えばピロリン
酸四ナトリウムのような無機ピロリン酸塩を含むベーク
ト（ｂａｋｅｄ）イヌビスケットを開示する。
【０００７】先行技術のペット食品に含まれる口腔ケア
剤は口腔ケア分野において限定された効力を有するか又
は、これらのケア剤が配合される製品中に存在する成分
と不適合であり、該成分によって不活化される。例え
ば、過剰な多価カチオン、特にカルシウムを含むペット
食品中に配合される歯石防止性ピロリン酸塩は、ピロリ
ン酸塩と相互作用してピロリン酸塩を不溶性にし、それ
によって不活性にするカルシウムイオンによって不活化
される。
【０００８】動物チューイング物に例えばフッ化物化合
物のような他の口腔ケア剤を配合する試みは、これらの
化合物もペット食品を構成する成分と不適合かつ不安定
であるので、不成功であった。
【０００９】先行技術のペット口腔ケア製品の他の欠点
は、それらがベークト製品であって、硬く、脆いことで
あり、研磨性であって、歯から歯垢を除去するために最
初は効果的であっても、製品の迅速な破壊が製品と歯と
の接触欠損を生ずるので、噛まれた時にそれらの効果を
迅速に失う。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】それ故、ペット食品分
野では食用に適し、胃腸問題を生ずることなく消費さ
れ、例えばイヌ及びネコのようなペット動物における歯
垢除去及び歯石形成の阻止に効果的である製品が必要と
されている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は、機械的浄化機
能を有し、動物が噛んだ時に物理的浄化作用によって胃
腸障害を生ずることなく、動物の歯上の歯石、着色及び
歯垢を減ずるセルロース繊維状物質を配合された軟質
（ｆｌｅｘｉｂｌｅ）気泡質マトリックスを有する、食
用に適したチューイング製品に関する。該マトリックス
に口腔ケア剤を配合して、歯科健康問題を防止すること
ができる。軟質気泡質製品は、噛んだ時に、容易に破壊
せず、製品が動物によって噛まれた時に形成されるドラ
ッグ（ｄｒａｇ）は製品が動物の口腔に保持され、歯と
接触する時間を高める。該製品は口腔ケア添加剤に対し
て不活性であって該添加剤の最大の生体適合性（ｂｉｏ
ａｖａｉｌａｂｉｌｉｔｙ）を保証する成分から押出成
形される。押出成形された製品は好ましくは澱粉、セル
ロース繊維、保湿剤、蛋白質結合剤及び１種以上の口腔
ケア添加剤を含む。
【００１２】一般に、本発明の食用に適したチューイン
グ製品は澱粉含有成分、セルロース繊維状物質、保湿
剤、蛋白質結合剤及び例えば歯石制御剤、齲蝕防止剤の
ような口腔ケア添加剤を混合し、次に湿った混合物に高
温において押出機での機械的作用を受けさせ、軟質気泡
質マトリックスを含む膨張生成物（ｅｘｐａｎｄｅｄｐ
ｒｏｄｕｃｔ）を押し出すことによって製造される。
【００１３】本発明のチューイング製品の製造では、チ
ューイング製品の固体成分、すなわちセルロース繊維状
物質、澱粉、蛋白質結合剤及び口腔ケア添加剤を最初に
一緒に混合する。
【００１４】製品を動物が噛む時に動物の歯の表面に堆
積した歯垢、着色、歯石、その他の物質を除去する機械
的浄化力を与えるセルロース繊維状成分はトウモロコシ
穂軸画分、セルロース繊維その他の植物繊維、又は微生
物による多糖類を含めたセルロース繊維状物質である。
トウモロコシ穂軸画分が好ましい。
【００１５】セルロース繊維状物質はペットによって消
化されないが、ペットの消化系はセルロース繊維状物質
を実質的に変化させずに通すことによって、このような
繊維を処理することができる。実際に、セルロース繊維
状物質はペットの食餌消化を助けるために不消化物と嵩
とを増加させる。
【００１６】一般に、例えばトウモロコシ穂軸画分のよ
うなセルロース繊維状物質はチューイング製品中にチュ
ーイング製品の乾量で約２０〜約５０重量％、好ましく
は約２５〜約３５重量％の濃度で含まれる。トウモロコ
シ穂軸画分は一般に約５〜約１０００ミクロン、好まし
くは約２０〜約２５０ミクロンの粒度範囲である。
【００１７】穂軸の木質部分と軸部分の両方からのトウ
モロコシ穂軸残渣はチューイング製品に配合される無機
アルカリピロリン酸塩を含む歯石制御添加剤のような口
腔ケア添加剤と適合する。トウモロコシ穂軸画分はチュ
ーイング製品に弾性と柔軟性とを与える吸湿剤としての
付加的機能を果たす。
【００１８】さらに、トウモロコシ穂軸画分はまた広範
囲なダークトーンを有し、チューイング製品に有効な芳
香を与える。
【００１９】ここで用いる「澱粉」なる用語はその意味
に、小麦、トウモロコシ等の穀類又は塊茎から誘導され
るような、単糖類、二糖類、三糖類、多糖類及びこれら
の混合物を含む澱粉性水酸化物を含む。澱粉はマトリッ
クス上部構造（ｓｕｐｅｒｓｔｒｕｃｔｕｒｅ）を形成
し、この構造中にセルロース繊維粒子と口腔ケア添加剤
とを含む口腔ケア添加剤が懸濁される。
【００２０】押出機中での機械的作用によるチューイン
グ製品の製造中に、澱粉物質は膨張媒質として機能す
る。押出プロセス中に導入される熱と水分とによる、機
械的処理生成物塊のゼラチン化は澱粉粒子を膨潤させ、
アミロースとアミロペクチンとを放出し、濃厚化させ、
ゼラチン化マトリックスを形成する。蛋白質結合剤も同
様なゼラチン化反応を受け、それによって澱粉と結合剤
とは結合して、気泡質マトリックスを形成する。
【００２１】本発明のチューイング製品の製造に有用
な、適当な澱粉物質には、小麦澱粉、トウモロコシ澱
粉、エンバク澱粉、米澱粉、その他の複合炭水化物があ
る。澱粉はチューイング製品中に製品の乾量で約３０〜
約６０重量％、好ましくは約４０〜約５５重量％の濃度
で含まれる。
【００２２】チューイング製品中に含まれる蛋白質結合
剤は接着剤作用を有し、成分を加熱し、押出して、膨張
気泡質製品を成形する場合に固体粒子を一緒に結合させ
て、凝集性の一体塊を形成する。
【００２３】本発明のチューイング製品の製造への使用
に適した蛋白質結合剤物質には、コラーゲンとゼラチン
がある。牛骨の消化に由来するコラーゲンは本発明の実
施に好ましい。豚の皮膚と動物の骨の両方に由来するゼ
ラチンも好ましい結合剤物質である。結合剤物質は本発
明のチューイング製品の製造にチューイング製品の約５
〜約２０重量％、好ましくは約８〜約１０重量％の濃度
で用いられる。コラーゲンとゼラチン物質も押出成形さ
れた気泡質マトリックスチューイング製品のフレキシブ
ルテクスチャーに寄与する。
【００２４】本発明のチューイング製品に配合すること
ができる口腔ケア添加剤には、例えばＮａ4Ｐ2Ｏ7、Ｋ4
Ｐ2Ｏ7、Ｎａ2Ｋ2Ｐ2Ｏ7、Ｎａ2Ｈ2Ｐ2Ｏ7、Ｋ2Ｈ2Ｐ2
Ｏ7及びこれらの組合せのような、二アルカリ金属もし
くは四アルカリ金属ピロリン酸塩を含めた無機ピロリン
酸塩のような歯石制御添加剤がある。歯石制御添加剤は
本発明のチューイング製品に、動物の歯上の歯石形成を
防止するための有効量で配合される。ピロリン酸塩の適
当な濃度はチューイング製品の乾量で約０．５〜約１５
重量％、好ましくは１．０〜約１０重量％の範囲であ
る。
【００２５】アルカリ金属ピロリン酸塩の組合せ、特に
約５：１〜１：１の重量比でのピロリン酸カリウムとピ
ロリン酸ナトリウムとの組合せを用いることがさらに好
ましい。約３：１の重量比が特に好ましい。
【００２６】ピロリン酸塩歯石制御添加剤の他に、ピロ
リン酸塩を加水分解して劣化させ、これらの歯石制御効
力を減ずるリン酸塩酵素を抑制するために、フッ化物含
有塩もチューイング製品に配合される。
【００２７】本発明の実施に用いられるフッ化物供給塩
は水中にフッ化物イオンを放出することができること
と、チューイング製品の他の成分と実質的に反応しない
ことを特徴とする。これらの物質には、例えばフッ化ナ
トリウム、フッ化カリウム、例えばフッ化第一スズもし
くはクロロフッ化第一スズのようなフッ化スズ、及びモ
ノフルオロリン酸ナトリウムのような無機塩がある。例
えばフッ化ナトリウム、フッ化第一スズ、モノフルオロ
リン酸ナトリウム及びこれらの混合物のようなアルカリ
金属及びスズのフッ化物が好ましい。
【００２８】チューイング製品中に含める場合に、適当
な最少量のフッ化物塩を用いることができるが、約０．
０５％〜１％、好ましくは約０．１％のフッ化物イオン
を放出するために充分な塩を用いることが好ましい。ア
ルカリ金属フッ化物とフッ化第一スズの場合には、塩は
製品の重量を基準にして２重量％までの量で、好ましく
は０．０５〜０．５重量％の範囲内の量で存在する。
【００２９】本発明のチューイング製品中への配合に適
した他の作用剤には、合成アニオン線状ポリマーのポリ
カルボキシレート類があり、これらはこれらの部分的に
好ましくは完全に中和された水溶性アルカリ金属（例え
ばカリウム、好ましくはナトリウム）塩又はアンモニウ
ム塩として用いられる。ポリカルボキシレート類は、フ
ッ化物塩と同様に、ピロリン酸塩を加水分解して不活性
形にする唾液酵素を抑制する。無水マレイン酸もしくは
マレイン酸と重合可能なエチレン系不飽和モノマー、例
えばメトキシエチレンとの、分子量約３０．０００〜約
１，０００，０００を有する１：４〜４：１コポリマー
が好ましい。これらのコポリマーはＧＡＦコーポレーシ
ョンから商標Ｇａｎｔｒｅｚ、例えばＧａｎｔｒｅｚ
Ｓ−９７薬剤等級（分子量７０，００００）で商業的に
入手可能である。ポリカルボキシレート類は本発明のチ
ューイング製品中に約０．２５〜約４重量％、好ましく
は約１．０〜約３．０重量％の濃度で配合される。
【００３０】チューイング製品に柔軟性を与えるため
に、最終製品が１２重量％以上、好ましくは１６〜３５
重量％の濃度で水を含むように、チューイング製品の水
分含量を調節することが有利である。
【００３１】保湿剤をチューイング製品に配合して、軟
質チューイング物テクスチャーを強化し、水分を保持し
て、チューイング物を周囲温度で貯蔵する場合に該テク
スチャーが維持されるようにする。好ましい保湿剤はグ
リセリンとソルビトールである。典型的に、保湿剤はチ
ューイング製品中に製品の約１〜１５重量％、好ましく
は約４〜約１０重量％の濃度で配合される。
【００３２】本発明のチューイング製品の嗜好性を強化
するために、適当な風味剤を用いることができる。適当
な風味剤成分の例にはガーリック、木の燻煙、ミート、
魚エキス（ｆｉｓｈ ｅｘｔｒａｃｔ）及び発酵残渣が
ある。
【００３３】適当には、風味剤は本発明のチューイング
製品の約０．０１〜５重量％以上、好ましくは約０．８
〜約１．５重量％を占める。
【００３４】本発明の押出成形されたチューイング製品
は気泡質マトリックスとチューイング可能な非破壊性テ
クスチャーとを有する固体組成物であり、動物が噛む時
に容易に破壊されないので、動物に機械的浄化とチュー
イング製品中に含まれるセルロース繊維粒子との他の接
触とに起因する予定の歯浄化利益を与える。さらに、該
製品は動物が齧る時に破壊されないので、該製品は歯と
接触して留まり、製品中に含まれる口腔ケア添加剤の生
体適合性が持続する。
【００３５】チューイング製品中の全ての成分は実質的
に不活性であり、口腔ケア添加剤と反応しないので、口
腔ケア添加剤と適合し、このため口腔ケア添加剤は安定
であり、使用までの貯蔵中にそれらの効力を保持する。
【００３６】チューイング製品中の比較的高い水分レベ
ルの存在のために、カビ、細菌、酵母の発生と増殖とを
阻止するために、製品中に例えば安息香酸ナトリウム、
ソルビン酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビ
ン酸、又はパラーアミノ安息香酸エステル（パラベン）
のような防腐剤を単独で又は組合せて配合することがで
きる。防腐剤はチューイング製品中に乾量で約０．０５
〜約４．０重量％の範囲内、好ましくは約０．１〜約
０．６重量％の範囲内の濃度で配合される。
【００３７】チューイング製品を製造するために、澱
粉、保湿剤、蛋白質結合剤、セルロース繊維状物質及び
口腔ケア添加剤をスチームプレコンディショナー（ｓｔ
ｅａｍｐｒｅ−ｃｏｎｄｉｔｉｏｎｅｒ）に移し、スチ
ームと水分とにさらして、水分含量を約２０〜５０重量
％に調節する。状態調節された混合物を次に高温、高圧
の条件下で押出成形して、膨張気泡質製品の連続リボン
を形成し、これを押出機からリボンが出る時に回転ナイ
フ又は他の切断手段によって不連続な粒子又はピースに
分ける。チューイング粒子を次に冷却させ、制御された
温度、例えば６５〜７５0Ｆにおいて乾燥させて、水分
レベルを約１０〜約３０重量％に調節する。
【００３８】図面には、気泡質チューイング製品の製造
に用いることができる押出成形装置１０の１実施態様を
示す。押出成形装置１０はバレル１４を有する押出機１
２を含み、入口１６はプレコンディショナー１８の出口
の下方に配置される；押出機はまたダイ２２を含む出口
２０をも有する。プレコンディショニングの前に成分を
プレミックスするためにホッパー１１を備える。図示す
るバレル１４は９つのバレル区分２４、２５、２６、２
７、２８、２９、３０、３１、３２を含むが、バレル数
は本発明の要旨から逸脱せずに変化することができる。
バレル区分は相互に結合して、押出機１２のバレル１４
を貫通する細長い孔を形成する。同時に回転する、２個
の溝付き物質送り（ｍａｔｅｒｉａｌ ａｄｖａｎｃｉ
ｎｇ）スクリュー（図示せず）がバレルの孔に入れら
れ、押出機の長さの大部分に沿って互いに係合して、ダ
イ区分２２中に達する。該スクリューはダイを含めた押
出機アセンブリに通して、適当な流量で、適当な流動条
件において材料を供給する。図面に説明するような種類
の押出成形装置１０は、Ｗｅｎｇｅｒ ＴＸ−５２（研
究用押出機）又はＷｅｎｇｅｒ ＴＸ８０ 二軸スクリ
ュー（商業用押出機）のように、Ｗｅｎｇｅｒ Ｍａｎ
ｕｆａｃｔｕｒｉｎｇによって製造される。図面に示す
プレコンディショナー１８も、Ｗｅｎｇｅｒ Ｍａｎｕ
ｆａｃｔｕｒｉｎｇによって製造される。
【００３９】Ｗｅｎｇｅｒ ＴＸー８０を用いた、本発
明の押出成形された気泡質製品の製造では、チューイン
グ製品を押出成形するための固体成分を最初に、例えば
リボンミキサーのようなミキサー中でプレミックスし
て、ホッパー１１に供給する。これらのプレミックスさ
れる成分は例えばトウモロコシ穂軸画分のようなセルロ
ース繊維状物質、澱粉、口腔ケア添加剤、防腐剤及び結
合剤を含む。次に、プレミックスされた固体成分をプレ
コンディショナー１８に供給し、そこでプレコンディシ
ョナー１８に直接供給される保湿剤及び他の液体成分と
混合する。プレコンディショナー１８には、成分の混合
物が１０〜２０ポンド（ｌｂ．）／分の速度で供給さ
れ、０．５〜４．０ｌｂ．／分の速度でプレコンディシ
ョナーに導入される水とさらに混合される。プレコンデ
ィショナー１８中にスチームを０．５〜５．０ ｌｂ．
／分の速度で注入することによって、混合物の温度は周
囲温度から１５０〜２００0Ｆ（６５．６〜９３．３
℃）（１７０0Ｆ（７６．７℃）が好ましい）に上昇す
る。プレコンディショナー１８中での総滞留時間は一般
に０．５〜１．５分間の範囲である。
【００４０】スチームと水とによる混合物のプレコンデ
ィショニングは結合剤の水和を開始し、これは押出成形
プロセス中の機械的作用によって完成する。保湿剤は、
プレコンディショナー中での水和処理に関して結合剤と
競合しないように、混合物がが最初にスチーム／水処理
と接触した後に加えることが望ましい。
【００４１】成分と水との混合物が押出機バレル１４に
導入されたならば、混合物は二軸スクリューの軸方向回
転によってバレル１４の長さに沿って前進する。引き続
いて、混合物は押出機を通って前進し、最後に押出機１
２の出口のダイ２２を通って前進し、ダイ２２は膨張気
泡質製品のリボンを生ずるように造形されたオリフィス
を有する。混合物はバレル区分２４、２５、２６、２
７、２８、２９、３０、３１、３２を通過するにつれ
て、混合され、２００〜２８０0Ｆ（９３．３〜１３８
℃）の範囲内の生成物温度において煮沸（ｃｏｏｋ）さ
れて、押出成形体製品はダイ２２を出る時に膨張され
る。
【００４２】典型的に、バレル区分２４、２５及び２６
は水和生成物混合物が１００〜１２０0Ｆ（３７．８〜
４８．９℃）の温度において押出機バレル１４に導入さ
れ、圧縮される混合帯と、その後方の煮沸帯、バレル区
分２７、２８、２９を含み、煮沸帯では約１４０〜約２
００0Ｆ（６０〜９３．３℃）の温度において混合物が
煮沸される。これの後方には、膨張帯（バレル区分３
０、３１、３２）があり、ここではゼラチン化混合物が
膨張される。その後、生成物はリボン３３としてダイ２
２のオリフィスからブローアウトされる時にさらに膨張
する。ブローアウトは生成物をさらにパフ（ｐｕｆｆ）
又は膨張させて、所望の気泡質マトリックス製品を形成
する。
【００４３】押出機内の圧力は混合帯において約０〜１
００ｐｓｉ（０〜７０３０７ｋｇ／ｍ2）、煮沸帯にお
いて約１０〜２００ｐｓｉ（７０３０．７〜１４０６１
４ｋｇ／ｍ2）、膨張帯において約１００〜１，０００
ｐｓｉ（７０３０７〜７０３０７０ｋｇ／ｍ2）の範囲
である。いずれかの帯における滞留時間は約１０〜約４
５秒間であり、一般には約３０秒間である。
【００４４】膨張した気泡質製品は押出機を出る時に水
約１０〜約３５重量％、好ましくは水約１５〜約２５重
量％の水分含量を有する。
【００４５】押出成形された気泡質製品の厚さは、押出
機ダイ２２を出る時に、約０．２５〜約０．７５インチ
（０．６４〜１．９１ｃｍ）の厚さを有するように調節
される。次いで、気泡質マトリックス押出成形体のリボ
ン３３を切断し、長さ１〜５インチ（２．５４〜１２．
７ｃｍ）切片に細分して、水約１２〜約３５重量％の水
分含量になるまで冷却、乾燥させる。
【００４６】
【実施例】本発明を下記特定の、但し非限定的な実施例
によってさらに説明する。
【００４７】実施例 下記成分を含む、「Ｃｈｅｗ Ｐｒｏｄｕｃｔ Ｉ」な
る名称のイヌのチューイング物製造用ミックスを用意し
た：成分 重量％ 小麦澱粉 ４５．４２ トウモロコシ穂軸画分＊ ３２．５８ ゼラチン（２２５Ｂｌｏｏｍ） ９．８７ グリセリン ４．４４ ソルビン酸カリウム ０．３０ Ｇａｎｔｒｅｚ Ｓ−９７（約１３％溶液） １．９２ Ｋ4Ｐ2Ｏ7 ４．００ ＮａＰ2Ｏ7 １．３８ ＊６０メッシュ画分。０．１５ｍｍ未満の粒度、１５０
ミクロン未満９０％。典型的なシーブ分析を次に示す：メッシュ ％ ｍｍ ＞５０ ０．１ ０．３０ ＜５０＞６０ ２．０ ０．２５ ＜６０＞１００ ５５．０ ０．１５ ＜１００ ４５．０ ＜０．１５ 小麦澱粉、トウモロコシ穂軸画分、ピロリン酸塩及びソ
ルビン酸カリウムを、プレコンディショナー１８を装備
したＷｅｎｇｅｒ研究用二軸スクリュー押出機（モデル
Ｎｏ．ＴＸ−５２）のホッパー１１に供給し、加工し
て、軟質気泡質マトリックスを含む膨張したチューイン
グ製品を得た。ＴＸ−５２装置は図面に概略を説明した
種類であり、２個の回転可能な溝付き物質送りスクリュ
ーを備え、全体で９バレル区分を有し、速度制御スロッ
トル弁付きの丸みをつけた長方形ポートに達していた。
【００４８】水分含量１０．８２％を有するこの混合物
をプレコンディショナーに１５０．０ポンド／時（６
８．０ｋｇ／時）の速度で供給した。この混合物の温度
を、プレコンディショナー中に０．０７０ポンド／分
（０．０３１８ｋｇ／分）の速度で導入されるスチーム
の注入によって１７０0Ｆ（７６．７℃）に高めた。水
はプレコンディショナー中に０．５０ポンド／分（０．
２２７ｋｇ／分）の速度で導入された。この時点におい
て、プレコンディショナー中にグリセリンとＧａｎｔｒ
ｅｚ成分とを加えた。
【００４９】次に、混合物を押出機混合帯の入口１６に
供給し、スチームを０．０８０ポンド／分（０．０３６
３ｋｇ／分）の速度で混合物中に導入した。押出機のス
クリューは３８０ｒｐｍの速度で回転させた。
【００５０】バレル区分の温度は第２、第３、第４、第
５、第６、第７、第８及び第９バレル区分に対して、そ
れぞれ１１１0Ｆ（４３．９℃）、１１１0Ｆ（４３．９
℃）、１４９0Ｆ（６５℃）、１９３0Ｆ（８９．４
℃）、１８２0Ｆ（８３．３℃）、１５１0Ｆ（６６．１
℃）及び２１２0Ｆ（１００℃）に維持した。押出機を
通る生成物速度は約２００ポンド／時であった。生成物
は水分含量２８．０１重量％を有する気泡質マトリック
スを含む、幅１．０インチ（２．５４ｃｍ）、厚さ０．
２５インチ（０．６４ｃｍ）の連続フレキシブルリボン
として押出成形された。押出成形体リボンを押出機ヘッ
ドにおいて回転ナイフによって１．５フィ−ト切片に切
断した。押出成形体切片を空気中で周囲温度において１
時間乾燥させた。風乾させた押出成形体切片は２０重量
％の水分含量を有することが測定された。乾燥した押出
成形体切片をさらに２．７５インチ（６．９９ｃｍ）の
ピースに細分して、最終チューイング製品を製造した。
最終チューイング製品は淡い黄褐色の海綿状の軟質気泡
質マトリックスを有した。
【００５１】１０頭の純粋種のビーグル犬（年齢１〜６
歳）の群に、１週間の試験期間に各イヌの体重を維持す
るために充分な、Ｈｉｌｌｓ Ｐｅｔ Ｐｒｏｄｕｃｔ
ｓ（カンサス州、トペカ）から名称「Ｈｉｌｌｓ Ｃａ
ｎｎｅｄ Ｃａｎｉｎｅ Ｍａｉｎｔｅｎａｎｃｅ」で
販売される、市販の缶入りイヌ用飼料の食餌と共にチュ
ーイング製品４ピース／日を個別に与えた。イヌに約午
前８時に缶入りイヌ飼料を与え、約午前１０時にチュー
イング製品２個、再び約午後３時にチューイング製品２
個を与えた。チューイング製品の各ピースは約５ｇであ
った。
【００５２】イヌの食べ方を観察すると、缶入りイヌ飼
料の一定量はイヌによって飲み込まれる傾向があり、海
綿状気泡質チューイング製品は反復して噛まれてから嚥
下されることが認められた。このチューイング作用はチ
ューイング製品がイヌの口腔に存在する滞留時間を高
め、それによって製品中に含まれるトウモロコシ穂軸粒
子及びピロリン酸塩の歯との接触時間を高めた。
【００５３】給餌試験の前に、各イヌには上顎と下顎
（全体で２２本／イヌ）の頬側表面の既存の軟質と硬質
の沈着物を除去するための完全な歯科予防措置を実施し
た。
【００５４】試験期間の終了時に該群の各イヌの歯を歯
垢、着色及び歯石に関して検査した。
【００５５】この試験では、各歯を水平に歯肉半体（歯
肉ラインより下）と咬合半体（歯肉ラインから上）とに
分けた。３％エリスロシン溶液で染色した後に下記基準
を用いて対応する歯表面の歯垢を目視評価した：１．頬
側歯表面の２５％まで歯垢被覆；２．頬側歯表面の２５
％〜５０％の間で歯垢被覆；３．頬側歯表面の５０％〜
７５％の間で歯垢被覆；４．頬側歯表面の７５％〜１０
０％の間で歯垢被覆。歯垢の厚さは次のように評価し
た：軽度＝１、中等度＝２、重度＝３。各歯表面の被覆
スコアと厚さスコアとを乗じて、該歯表面の総合スコア
を得た。歯肉スコアと咬合スコアとを各歯に関して加え
た。各動物に関して全ての歯スコアを加え、次に評価し
た歯数で除して、動物の平均歯垢スコアを得た。群の全
動物の個々のスコアを平均することによって平均群歯垢
スコアを得た。
【００５６】着色は歯表面を穏やかなエアジェットで乾
燥させた後に対応する歯表面を目視評価した：各歯を垂
直に３区分：近心、頬側、遠心に分けた；各区分におけ
る着色の被覆と色とを独立的に次のように等級化した：
１．（近心、頬側、遠心）面の２５％まで歯垢被覆；
２．５０％まで；３．７５％まで；４．１００％まで。
着色の色は１．Ｌ（明るい）；２．Ｍ（中位）；３．Ｄ
（暗色）と評価した。次に、各歯表面の被覆スコアと厚
さスコアとを乗じて、該歯表面の総合スコアを得た。各
歯の近心、頬側、遠心区分スコアを加えた。各動物の全
歯スコアを加え、評価した歯数によって除して、動物の
平均着色スコアを得た。群の全動物の個々のスコアを平
均することによって平均群着色スコアを得た。
【００５７】歯石は、着色と同様に、対応する歯表面の
面積被覆に関して目視評価した。
【００５８】Ｃｈｅｗ Ｐｒｏｄｕｃｔ Ｉを供給し
た、この群のイヌの歯垢、着色、歯石スコアを下記表Ｉ
に記録する。比較のために、イヌにチューイング製品を
与えなかったこと以外は実施例の方法を繰り返した。こ
の試験の結果も下記表Ｉに「対照」の名称で記録する。
【００５９】イヌに与えたチューイング製品がピロリン
酸塩を含まない押出成形体に由来するものである以外
は、実施例の方法を繰り返した。このチューイング製品
は「チューイング製品II」と名付けた。チューイング製
品IIを与えたイヌの群の歯垢、着色、歯石スコアも表Ｉ
に記録する。
【００６０】さらに比較のために、本発明のチューイン
グ製品の代わりにイヌにピロリン酸塩口腔ケア添加剤を
含む市販のベークトビスケット製品を４枚与えたこと以
外は、実施例の方法を繰り返した。この試験の結果も下
記表Ｉに「比較Ｉ」と名付けて記録する。
【００６１】 表Ｉ チューイング製品 平均群歯垢スコア 平均群着色スコア 平均群歯石スコア チューイング製品Ｉ ５．５９ １．２６ ２．４３ チューイング製品II ６．７７ ２．３５ ３．４９ 比較Ｉ ８．３４ ３．２４ ４．５４ 対照 ８．８７ ３．６０ ５．１０ 上記結果は、本発明のチューイング製品、すなわちチュ
ーイング製品ＩとIIが、特に対照及び比較用チューイン
グ製品と比較した場合に、イヌの歯垢、着色、歯石の減
少に有意に効果的であることを示す。
【００６２】表Ｉの平均群スコアに基づいて、イヌにチ
ューイング製品を与えない場合に比べて、本発明のチュ
ーイング製品（チューイング製品ＩとII）又は市販のベ
ークト製品によって得られる歯垢、着色、歯石の減少率
を下記表IIに要約する。
【００６３】 表II 歯垢 着色 歯石 チューイング製品Ｉ ３７．０ ６５．０ ５２．４ チューイング製品II ２３．７ ３４．７ ３１．６ 比較Ｉ ６．０ １０．０ １１．０ 表IIに記録されたデータは、ピロリン酸塩口腔ケア添加
剤を含む市販のベークト製品に比べて、本発明のチュー
イング製品によって得られる歯垢、着色、歯石の減少率
が有意に大きいことを実証する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の気泡質チューイング製品の製造に使用
可能な押出成形装置１実施態様の概略図。
【符号の説明】 １０．押出成形装置 １１．ホッパー １２．押出機 １４．押出機バレル １６．入口 １８．プレコンディショナー ２２．ダイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・ジェイ・ヘファーレン アメリカ合衆国カンサス州ローレンス，キ ャンプファイヤー・ドライブ 3030 (72)発明者 マイケル・エス・ハンド アメリカ合衆国カンサス州メイプル・ヒ ル，ルート １，ボックス 430 (72)発明者 ゴードン・ヒューバー アメリカ合衆国カンサス州サベサ，サウ ス・トゥエルブス・ストリート 821

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 動物の歯から歯垢、歯石又は着色を除去
    するために動物によって噛まれる組成物であって、セル
    ロース繊維物質の有効な機械的浄化量が配合された、チ
    ューイング可能で軟質気泡質マトリックスを有する食用
    固体製品を含む組成物。
  2. 【請求項２】 口腔ケア添加剤の有効量を該口腔ケア添
    加剤に対して実質的に不活性である気泡質マトリックス
    に配合する請求項１記載の組成物。
  3. 【請求項３】 気泡質マトリックスが澱粉から成る請求
    項１記載の組成物。
  4. 【請求項４】 気泡質マトリックスが内部に蛋白質結合
    剤を含む請求項１記載の組成物。
  5. 【請求項５】 口腔ケア添加剤がアルカリ金属のピロリ
    ン酸塩である請求項２記載の組成物。
  6. 【請求項６】 アルカリ金属のピロリン酸塩が約５：１
    から約３：１までの重量比でのピロリン酸カリウムとピ
    ロリン酸ナトリウムとの混合物である請求項５記載の組
    成物。
  7. 【請求項７】 気泡質マトリックス中に水が約１０重量
    ％〜約３５重量％の濃度で含まれる請求項１記載の組成
    物。
  8. 【請求項８】 気泡質マトリックス中に澱粉が約３０重
    量％〜約６０重量％の濃度で含まれる請求項３記載の組
    成物。
  9. 【請求項９】 澱粉が小麦澱粉である請求項３記載の組
    成物。
  10. 【請求項１０】 生成物中に蛋白質結合剤が約５重量％
    〜約２０重量％の濃度で含まれる請求項４記載の組成
    物。
  11. 【請求項１１】 生成物中にピロリン酸塩が約０．５重
    量％〜約１５重量％の濃度で含まれる請求項５記載の組
    成物。
  12. 【請求項１２】 生成物中に保湿剤が約１重量％〜約１
    ５重量％の濃度で含まれる請求項１記載の組成物。
  13. 【請求項１３】 保湿剤がグリセリンである請求項１２
    記載の組成物。
  14. 【請求項１４】 合成アニオン線状ポリマーのポリカル
    ボキシレートが含まれる請求項２記載の組成物。
  15. 【請求項１５】 ポリカルボキシレートが無水マレイン
    酸もしくはマレイン酸とメトキシエチレンとのコポリマ
    ーである請求項１４記載の組成物。
  16. 【請求項１６】 組成物中にポリカルボキシレートが約
    ０．２５重量％〜約４重量％の濃度で含まれる請求項１
    ５記載の組成物。
  17. 【請求項１７】 動物の歯から歯垢、歯石又は着色を除
    去する方法であって、セルロース繊維物質の有効な機械
    的浄化量を内部に含む気泡質マトリックスを有する、食
    用に適したチューイング可能で軟質製品を動物に与える
    段階と、動物が該製品を噛む段階とを含む方法。
  18. 【請求項１８】 気泡質マトリックス中に口腔ケア添加
    剤が配合され、気泡質マトリックスを形成する成分が該
    口腔ケア添加剤に対して実質的に不活性である請求項１
    ７記載の方法。
  19. 【請求項１９】 気泡質マトリックスが澱粉から成る請
    求項１７記載の方法。
  20. 【請求項２０】 気泡質マトリックスが蛋白質結合剤を
    含む請求項１７記載の方法。
  21. 【請求項２１】 口腔ケア添加剤がアルカリ金属のピロ
    リン酸塩である請求項１８記載の方法。
  22. 【請求項２２】 アルカリ金属のピロリン酸塩が約５：
    １から約３：１までの重量比でのピロリン酸カリウムと
    ピロリン酸ナトリウムとの混合物である請求項２１記載
    の方法。
  23. 【請求項２３】 気泡質マトリックス中に水が約１０重
    量％〜約３５重量％の濃度で含まれる請求項１７記載の
    方法。
  24. 【請求項２４】 気泡質マトリックス中に澱粉が約３０
    重量％〜約６０重量％の濃度で含まれる請求項１９記載
    の方法。
  25. 【請求項２５】 澱粉が小麦澱粉である請求項１９記載
    の方法。
  26. 【請求項２６】 生成物中に蛋白質結合剤が約５重量％
    〜約２０重量％の濃度で含まれる請求項２０記載の方
    法。
  27. 【請求項２７】 生成物中にピロリン酸塩が約０．５重
    量％〜約１５重量％の濃度で含まれる請求項２１記載の
    方法。
  28. 【請求項２８】 生成物中に保湿剤が約１重量％〜約１
    ５重量％の濃度で含まれる請求項１７記載の組成物。
  29. 【請求項２９】 保湿剤がグリセリンである請求項２８
    記載の方法。
  30. 【請求項３０】 合成アニオン線状ポリマーのポリカル
    ボキシレートを配合する請求項１７記載の方法。
  31. 【請求項３１】 ポリカルボキシレートが無水マレイン
    酸もしくはマレイン酸とメトキシエチレンとのコポリマ
    ーである請求項３０記載の方法。
  32. 【請求項３２】 生成物中にポリカルボキシレートが約
    ０．２５重量％〜約４重量％の濃度で含まれる請求項３
    ０記載の方法。
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