JPH0525393A - 導電性シリコーンゴム組成物及び導電性シリコーンゴム - Google Patents

導電性シリコーンゴム組成物及び導電性シリコーンゴム

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JPH0525393A
JPH0525393A JP3203905A JP20390591A JPH0525393A JP H0525393 A JPH0525393 A JP H0525393A JP 3203905 A JP3203905 A JP 3203905A JP 20390591 A JP20390591 A JP 20390591A JP H0525393 A JPH0525393 A JP H0525393A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (イ)オルガノポリシロキサン、(ロ)導電
性カーボンブラック、(ハ)下記一般式(2)で示され
る有機過酸化物、 〔Xは―(CH)―又は−CHC(CH)CH
−で示される基、R,Rは炭素数3〜10の1価
炭化水素基又は (Rはメチル基、エチル基又はフェニル基である。)
で示される基である。〕 (ニ)脂肪酸及びその分子縮合による酸無水物並びに分
子内酸無水物から選ばれる1種又は2種以上の添加剤を
含有してなる導電性シリコーンゴム組成物。 【効果】 該組成物は常圧熱気加硫が可能であり、優れ
た導電性、物性を有する導電性シリコーンゴムを与える
と共に、保存安定性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性カーボンブラッ
クを含む導電性シリコーンゴム組成物及びそれを硬化し
た導電性シリコーンゴムに関し、更に詳述すると常圧熱
気加硫(HAV)法においても良好なゴム硬化物を得る
ことのできる導電性シリコーンゴム組成物及び導電性シ
リコーンゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気絶縁性を示すゴム状物質に導
電性材料を配合した導電性ゴムは種々知られており、例
えば導電性材料としてカーボンブラック等を配合し、電
気抵抗を105 10Ω・cmの範囲にした導電性ゴム
が広い分野で応用されている。
【0003】一方、電気絶縁性ゴム状物質の一つである
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐候性に優れ、電
気絶縁性ゴムとして多く利用されているが、他のゴム状
物質と同様に導電性材料を添加することで、導電性シリ
コーンゴムとしても実用化されている。
【0004】この場合、導電性シリコーンゴムに添加す
る導電性材料としては、例えばカーボンブラックやグラ
ファイト、銀,ニッケル,銅等の各種金属粉、各種非導
電性粉体や短繊維表面を銀等の金属で処理したもの、炭
素繊維,金属繊維などを混合したものが、シリコーンゴ
ムが持つ特異な特性を損なうことなくその導電性材料の
種類及び充填量によりシリコーンゴムの体積固有抵抗を
1010 10-3Ω・cm程度まで低下させ得ることから
頻繁に使用されており、特に105Ω・cm以下の高導
電性シリコーンゴムを得る場合には、これらのうちカー
ボンブラックや銀,ニッケル等の金属粉、特にコストの
観点からカーボンブラックが多量に使用されている。
【0005】しかしながら、導電性材料としてアセチレ
ンブラック等のカーボンブラックを使用した導電性シリ
コーンゴム組成物を用いて押出成型等によってシール
材、ガスケット材、ロール材等の長尺物を連続的に成型
加工(加硫)しようとする場合、その加硫系に非常な制
約があった。
【0006】即ち、例えば有機過酸化物加硫をする場
合、通常シリコーンゴム組成物の常圧熱気加硫(HA
V)に使用されるベンゾイルパーオキサイド、2,4−
ジクロルベンゾイルパーオキサイドなどのアシル系パー
オキサイドをカーボンブラックを含む系に使用すると、
カーボンブラックの影響で加硫が十分に行なわれず、満
足な成型物を得ることができない。また、ジクミルパー
オキサイドやジターシャリブチルパーオキサイド等のア
ルキル系パーオキサイドをカーボンブラックを含む系に
使用すると、コンプレッション成型は可能であるが、押
出し常圧熱気加硫では、空気中の酸素の影響を受け、表
面の加硫が十分でなく、やはり満足な製品にならないと
いう問題点があった。
【0007】かかる困難を克服するため、カーボンブラ
ックを含むシリコーンゴム組成物を押出し常圧熱気加硫
しようとする場合には、従来、付加加硫による方法が一
般的に採用されてきた。この方法はアルケニル基を含有
するオルガノポリシロキサンとこのアルケニル基と付加
反応するけい素結合水素原子を有するオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンに白金系の付加反応用触媒を添加
して硬化させるものである。
【0008】しかし、この付加反応方式は、シェルフラ
イフ(保存時間)に制限があり、また、アミン、イオ
ウ、スズ等の触媒毒により硬化しなくなるという欠点が
あり、成型の際に大きな問題点を有していた。また、特
に、導電性シリコーンゴムを用いた電磁波シールド材用
ガスケット、建築ガスケット、帯電ロール、転写ロー
ル、現像ロール、紙送りロール、定着ロール等の事務用
導電ロール、ゼブラコネクター成型用等の導電性カレン
ダリング成型品などの成型においては、上述した従来の
常圧熱気加硫による成型は、成型性、得られるゴムの品
質に問題があり、これらの改良が望まれていた。
【0009】かかる問題点を解決するため、本発明者等
は先に特願平2−416974号において、(イ)下記
一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
(ロ)導電性カーボンブラック、(ハ)下記一般式
(2)で示される有機過酸化物を含有してなる導電性シ
リコーンゴム組成物を提案した。
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】かかる導電性シリコーンゴム組成物は、押
出しやカレンダリング成型などで常圧熱気加硫により良
好に加硫し得、成型性良く良好な物性、導電性を有する
シリコーンゴムを与えるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その後
の本発明者等の検討によれば、上記導電性シリコーンゴ
ム組成物は、製造直後には良好な物性、加工性を示すも
のの、経時で可塑度の増加、スコーチ現象を示す場合が
あり、保存安定性を更に高めることが望まれた。
【0014】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
押出しやカレンダリング成型などで常圧熱気加硫により
良好に加硫し得、成型性良く良好な物性、導電性を有す
るシリコーンゴムを与えると共に、保存安定性の良好な
導電性シリコーンゴム組成物及び該組成物を硬化した導
電性シリコーンゴムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は上
記目的を達成するため更に検討を進めた結果、先に本発
明者等が提案した特願平2−416974号の上述した
導電性シリコーンゴム組成物に対し、下記一般式(6)
で示される脂肪酸及びその分子縮合による酸無水物並び
に下記一般式(7)で示される酸無水物から選ばれる1
種又は2種以上の添加剤を配合することにより、上記特
願平2−416974号の導電性シリコーンゴム組成物
の優れた特徴を維持しながら、長期間に亘って高い保存
安定性を有することを知見した。
【0016】
【化6】
【0017】即ち、上述した一般式(1)で示されるオ
ルガノポリシロキサン、導電性カーボンブラック、上述
した一般式(2)で示される有機過酸化物に加えて上記
一般式(6)で示される脂肪酸及びその分子縮合による
酸無水物並びに上記一般式(7)で示される酸無水物か
ら選ばれる1種又は2種以上の添加剤を配合した導電性
シリコーンゴム組成物は、導電性カーボンブラックを配
合しているにもかかわらず、式(2)で示される有機過
酸化物がカーボンブラックの影響を受けないため押出し
成型やカレンダリング成型の際の常圧熱気加硫や高周波
(UHF)加硫により良好に加硫され、付加加硫によら
ないので、触媒毒の心配がなく、取扱いが簡単で、成型
性が良好であると共に、組成物の調製後、経時での可塑
度変化が小さく、スコーチも無く、長期に亘り安定した
加工性を有し、また、得られたシリコーンゴム硬化物が
良好な導電性を有し、しかも表面タックの無い良好な物
性を有していることを見い出し、本発明をなすに至っ
た。
【0018】従って、本発明は、(イ)上記一般式
(1)で示されるオルガノポリシロキサン、(ロ)導電
性カーボンブラック、(ハ)上記一般式(2)で示され
る有機過酸化物、(ニ)上記一般式(6)で示される脂
肪酸及びその分子縮合による酸無水物並びに上記一般式
(7)で示される酸無水物から選ばれる1種又は2種以
上の添加剤を含有してなることを特徴とする導電性シリ
コーンゴム組成物及び該組成物を硬化してなる導電性シ
リコーンゴムを提供する。
【0019】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の組成物を構成する(イ)成分は下記一般式
(1)で示されるオルガノポリシロキサンである。
【0020】
【化7】
【0021】ここで、式中R1はメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ビニル基、ア
リル基、ブタニエル基などのアルケニル基、フェニル
基、トリル基などのアリール基またはこれらの基の炭素
原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原
子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、クロロプ
ロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−
シアノエチル基などから選択される同種又は異種の非置
換又は置換1価炭化水素基、aは1.90〜2.05の
正数である。このものは分子構造が直鎖状のものとする
ことが好ましいが、分子中に一部分枝鎖状のものを含有
していても問題はない。また、このものは分子鎖末端が
トリオルガノシリル基又は水酸基で封鎖されたものとす
ればよいが、このトリオルガノシリル基としてはトリメ
チルシリル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニ
ルビニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、メチル
ジビニルシリル基、トリビニルシリル基などが例示され
る。この場合、表面タックをより減少させるためには分
子鎖両末端が(CH2=CH)2RSi−、(CH2=C
H)3Si−(RはR1と同様の意味を示す)のような多
官能基のものとすることが望ましい。なお、(イ)成分
の重合度に特に限定はないが、25℃における粘度が3
00cs以上のものが好ましい。
【0022】本発明の(ロ)成分を構成する導電性カー
ボンブラックとしては、通常導電性ゴム組成物に常用さ
れているものを使用し得る。例えばアセチレンブラッ
ク、コンダクティブファーネスブラック(CF)、スー
パーコンダクティブファーネスブラック(SCF)、エ
クストラコンダクティブファーネスブラック(XC
F)、コンダクティブチャンネルブラック(CC)及び
1500℃程度の高温で熱処理されたファーネスブラッ
ク又はチャンネルブラック等を挙げることができる。ア
セチレンブラックの具体例としては電化アセチレンブラ
ック(電気化学株式会社製)、シャウニガンアセチレン
ブラック(シャウニガンケミカル株式会社製)等が、コ
ンダクティブファーネスブラックの具体例としてはコン
チネックスCF(コンチネンタルカーボン株式会社
製)、バルカンC(キャボット株式会社製)等が、スー
パーコンダクティブファーネスブラックの具体例として
はコンチネックスSCF(コンチネンタルカーボン株式
会社製)、バルカンSC(キャボット株式会社製)等
が、エクストラコンダクティブファーネスブラックの具
体例としては旭HS−500(旭カーボン株式会社
製)、バルカンXC−72(キャボット株式会社製)等
が、コンダクティブチャンネルブラックとしてはコウラ
ックスL(デグッサ株式会社製)等が例示され、また、
ファーネスブラックの一種であるケッチェンブラックE
C及びケッチェンブラックEC−600JD(ケッチェ
ンブラックインターナショナル株式会社製)を用いるこ
ともできる。
【0023】なお、これらのうちでは特にアセチレンブ
ラックが不純物含有量が少ない上、発達した二次ストラ
クチャー構造を有することから導電性に優れており、本
発明において特に好適に用いられる。更に、卓越した比
表面積を有することから低充填量でも優れた導電性を示
すケッチェンブラックECやケッチェンブラックEC−
600JD等も好ましく使用できる。
【0024】導電性カーボンブラックの添加量は、上記
オルガノポリシロキサン成分100部(重量部、以下同
様)に対して5〜100部が好適であるが、特に10〜
70部とすることが好ましい。添加量が5部未満では所
望の導電性を得ることができない場合があり、100部
を超えると、硬化物の機械的強度が劣る場合が生じる。
【0025】また、本発明の組成物の(ハ)成分として
は下記式(2)で示される有機過酸化物を使用する。
【0026】
【化8】
【0027】ここで、式中Xは−(CH2n−(nは2
〜8の整数である)又は−C 2−C(CH32−C 2
−で示される基である。
【0028】R2,R3は、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、t−ブチル基、n−ブチル基、n−アミル基、t
−アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2
−エチルプロピル基、2−エチルブチル基、2−エチル
ヘキシル基、クミル基などのような炭素数3〜10の1
価炭化水素基、又は式−Si(R43(式中R4はメチ
ル基、エチル基又はフェニル基である)で示されるトリ
メチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシ
リル基であり、このR2,R3は同一であっても異種であ
ってもよい。
【0029】この(ハ)成分の有機過酸化物は上述した
ように(イ)成分のオルガノポリシロキサンの加硫剤と
して作用するものであり、その配合量は(イ)成分のオ
ルガノポリシロキサン100部に対して0.1〜5部、
特に0.5〜3部の範囲とすることが好ましい。0.1
部未満の配合量では加硫が十分でなく、目的とする特性
が得られず、実用に耐えられないものとなる場合があ
り、5部を超えると過剰の分解残渣による悪影響が出た
り、無用なコスト高になる場合がある。
【0030】本発明の導電性シリコーンゴム組成物は、
上述した(イ)〜(ハ)成分に加えて、保存安定性を更
に改良するため、(ニ)成分として下記一般式(6)で
示される脂肪酸及びその分子縮合による酸無水物並びに
下記一般式(7)で示される酸無水物から選ばれる1種
又は2種以上を配合したものである。
【0031】
【化9】
【0032】ここで、R5は、水素原子又は飽和もしく
は不飽和の炭素数1〜30、好ましくは5〜20の置換
もしくは非置換の炭化水素基であり、この炭化水素基と
しては、オクチル基、ノニル基、ラウリル基、セチル
基、ステアリル基、ベヘニル基等が挙げられる。また、
mは1〜10、好ましくは1〜5の整数である。
【0033】上記一般式(6)で示される脂肪酸とし
て、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、2−エ
チルヘキソイル酸等の脂肪酸などが挙げられる。また、
これらの脂肪酸の分子縮合による酸無水物としては、無
水酢酸なども挙げることができる。
【0034】R6は、飽和もしくは不飽和の炭素数1〜
30、好ましくは2〜10の置換もしくは非置換の多価
炭化水素基で、式(7)としては例えば無水マレイン
酸、無水フタル酸等が挙げられる。なお、pは1〜3の
整数である。
【0035】(ニ)成分の添加剤の配合量は特に制限さ
れないが、(イ)〜(ハ)成分の合計量100部に対し
0.01〜5部、特に0.1〜1部配合することが好ま
しい。
【0036】本発明の導電性シリコーンゴム組成物は上
述した成分を必須成分とするものであるが、本発明の組
成物を常圧熱気加硫したときの表面タック性を改良する
ために、1分子中に≡SiH結合を少なくとも1個有す
る有機けい素化合物を(ホ)成分として配合することが
有効である。
【0037】この有機けい素化合物は、通常直鎖状又は
環状のものが使用されるが、分枝鎖状構造又は三次元構
造を少量含んだものであってもよく、これには分子鎖末
端がトリアルキルシリル基で封鎖された種々の重合度の
メチルハイドロジェンポリシロキサン、Si〔OSi
(CH32H〕4で示されるオルガノペンタシロキサ
ン、SiO2単位と(CH32HSiO0.5単位とからな
るシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンポリシロ
キサンとジアルキルシロキサンとの共重合体、SiH結
合を含有するポリシリルアルキレンシロキサン、ポリシ
ラン、ポリカルボシランなどが例示される。
【0038】(ホ)成分の有機けい素化合物の配合量は
(イ)成分のオルガノポリシロキサン100部に対して
0〜10部、より好ましくは0.05〜10部、特に
0.5〜5部とすることが好ましい。0.05部未満の
配合量では配合した効果が現れない場合があり、10部
を超えると硬化物の耐熱性などの物性が低下する場合が
ある。
【0039】本発明の組成物は上述した(イ)〜(ニ)
の必須成分と(ホ)の任意成分の所定量を均一に混合す
ることによって得られ、これらの配合順序に特に制限は
ないが、通常は(イ)成分のオルガノポリシロキサンに
(ロ)成分の導電性カーボンブラックを混合し、これに
(ニ)成分と(ハ)成分の有機過酸化物を添加し、更に
(ホ)成分を添加し、バンバリーミキサーやロールによ
る混練りなどによって混合して調製することができる。
【0040】なお、本発明の組成物には、必要に応じて
重合度が100以下の低分子量シロキサン、シラノール
基含有シラン、アルコキシ基含有シランなどの分散剤や
酸化鉄、酸化セリウム、オクチル酸鉄などの耐熱性向上
剤、顔料など、また、補強の面からフュームドシリカ、
湿式シリカ、表面を疎水化処理したフュームドシリカや
湿式シリカ、石英粉末、けいそう土などの微粉末シリカ
を配合してもよく、更に組成物に加工性、成形性を付与
する目的でイソパラフィン溶剤などの飽和脂肪族炭化水
素、脂肪酸金属塩,脂肪酸アミド類等の離型剤、アゾジ
カルボンアミド,アゾビスイソブチロニトリル等の発泡
剤、その他通常のシリコーンゴム組成物に添加される他
の添加剤を添加することもできる。
【0041】このようにして得られる本発明の導電性シ
リコーンゴム組成物は、圧縮成型、インジェクション成
型、カレンダリング成型により成型された後、常圧熱気
加硫により良好に加硫され、弾性体となる。この加硫と
しては低温でも長時間かければ加硫するが、通常100
〜500℃の温度において5秒〜10分間の条件を採用
し得、また熱風に加えて赤外線ヒータによる加熱を併用
する方法、あるいはカーボンブラックを配合しているた
めUHF(高周波)吸収特性がよいのでUHF加熱と併
用する常圧熱気加硫法とすることも有効である。
【0042】こうして成型された本発明組成物の硬化物
である弾性体は、ボイドや表面タックがなく、耐熱性に
優れた導電性シリコーンゴムであり、従って本発明の導
電性シリコーンゴム組成物は、EMIシールドガスケッ
ト材、建築ガスケット材、帯電ロール,転写ロール,現
像ロール,紙送りロール,定着ロール等の導電性ロール
部材等の用途に好適に使用できる。
【0043】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもの
ではない。なお、以下の例において、部は重量部、粘度
は25℃での測定値である。
【0044】〔実施例1〜3、比較例〕ジメチルシロキ
サン単位99.7モル%及びメチルビニルシロキサン単
位0.275モル%とからなり、分子鎖両末端がジメチ
ルビニルシリル基0.025モル%で封鎖された粘度が
1×107センチストークスのオルガノポリシロキサン
100部、アセチレンブラック40部及び酸化セリウム
1部を加圧ニーダーを用いて混練した後、このベースコ
ンパウンド100部に対し、表1に示す過酸化物、添加
剤を加えてシリコーンゴム組成物を作製した。
【0045】次に、これらの組成物の可塑度をJIS−
C−2123により測定し、またシート状にしてポリエ
チレンンシートで覆った後、1日及び3日間室温で放置
した後の可塑度を同様に測定すると共に、押出加工性を
調べた。
【0046】一方、作製したシリコーンゴム組成物を直
径40mmの押出し機により直径5mmの棒状物を押し
出し、温度が250℃で高さが約1mの常圧熱気加硫塔
に通し、滞留時間5分で常圧熱気加硫を行なった。
【0047】得られた導電性シリコーンゴムについてJ
IS−K−6301により表面タック感、硬度(JIS
−A)、引張強度、伸びを測定をした。以上の結果を表
1に併記する。
【0048】
【表1】
【0049】
【化10】
【0050】表1の結果より明らかなように、添加剤と
してステアリン酸、無水酢酸、無水マレイン酸を添加し
た本発明の組成物(実施例)は、無添加(比較例)のも
のに比較して長期に亘り可塑度が安定でスコーチもな
く、加工性も良好であることが認められる。また、実施
例で得られた硬化物は無添加(比較例)と比べて同等の
物性を有することが認められる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の導電性シ
リコーンゴム組成物は、カーボンブラックを配合してい
るにもかかわらず有機過酸化物による常圧熱気加硫を可
能ならしめたものである上、保存安定性を顕著に改良し
たものであり、また、得られる導電性シリコーンゴムは
ボイドや表面タックがなく、耐熱性、導電性に優れてい
るので各種用途に好適に使用できるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)下記一般式(1)で示されるオル
    ガノポリシロキサン、 【化1】 (ロ)導電性カーボンブラック、(ハ)下記一般式
    (2)で示される有機過酸化物、 【化2】 (ニ)下記一般式(6)で示される脂肪酸及びその分子
    縮合による酸無水物並びに下記一般式(7)で示される
    酸無水物から選ばれる1種又は2種以上の添加剤 【化3】 を含有してなることを特徴とする導電性シリコーンゴム
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導電性シリコーンゴム組
    成物を硬化してなる導電性シリコーンゴム。
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