JPH0525254U - 温水用蓄熱器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄熱器として維持費のかからない、しかも安
全にして且つ軽量体とし、保温効果を高めて使用時に蛇
口での開口と同時に直ちに温水を給出することができる
ようにする。 【構成】 密閉した本体は相互の間に断熱層を保持した
樹脂材による内枠と外枠とからなる。この内枠部に、外
部からの温水の供給配管に通ずる流入口と他方外部への
蛇口に連る流出口とを突設する。更に、それぞれ蓄熱材
によって包持、介在した両端を連通する金属材による複
数の伝熱管を配列固定して構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は一般に各家庭或いは事務所等での深夜電力やガス等の利用による温水 器、給湯器、湯沸器等にあって、該温水器等とに配管連通して洗面所附近等に併 備される蓄熱器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のものとしては蓄熱器としての機能のものではなく、例えば使用 時に再度加温する電熱器によって構成されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の技術においては、前記電熱器によるため電力 の消費を招いて使用コストを高め、更に金属製容器で重く、熱の放射性や伝導性 が高く、また断線或いは漏電等の取扱い上の煩わしさを招く問題があった。

【０００４】 本考案は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされたものであり、蓄熱器の機 能を有して構成せしめることにより、維持費のかからない、しかも安全にして且 つ軽量体による保温効果の高い温水用蓄熱器を提供することを目的とするもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するため、相互の間に断熱層を保持した樹脂材による 内枠と外枠とからなる密閉した本体の該内枠部に、外部からの温水の供給配管に 通ずる流入口と他方外部の蛇口等に連る流出口とを突設すると共に、内部にそれ ぞれ蓄熱材によって包持、介在した両端を連通する金属材による複数の伝熱管を 配列固定して構成した温水用蓄熱器を要旨とするものであり、更に前記断熱層を 真空層を設けるかもしくはグラスウールを充填して構成したり、また前記伝熱管 を銅管或いは銅基合金管により構成したりするものである。

【０００６】

【作用】

本考案はこのように構成されているため、温水器等から供給される温水を樹脂 製内枠、外枠からなる本体内部にあって容器表面からの伝熱等に伴う対流や輻射 による放熱を防止して効果的に蓄熱、保温して、使用時にあって蛇口での開口と 同時に直ちに温水を給出することができ、また蓄熱器でのヒータ線断線に伴うメ ンテナンス費用、電気料等の維持費を不要とし、漏電に伴う感電や制御不具合に 伴う過熱温水や蒸気の流出がなく、温水器等から温水の温度以下の温水が必ず供 給され、安全にして且つ軽量体に構成することができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すれば、図１は本考案の温水用蓄 熱器の縦断面図であり、図２は図１Ａ−Ａ線の断面図であって、(1) は密閉した 本体であり、相互の間に真空層を設けるかもしくはグラスウールを充填して断熱 層(2) を保持したグラスファイバーを混入してなるナイロン６・６（商品名）等 の樹脂材による内枠(1')と外枠(1")とにより形成されるものである。そして内枠 (1')部に外部の温水器（図示せず）等の供給配管に接続される流入口(3) と他方 外部への蛇口（図示せず）に接続する流出口(4) とを突設し、更にその内部にそ れぞれ蓄熱材(6) により包持、介在してその両端を連通する銅管或いは銅基合金 管等の金属材による複数の伝熱管(5) を配列固定して構成するものである。

【０００８】 尚実線による矢印は温水の流れの方向を示すものである。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案による温水用蓄熱器は断熱層(2) を支持した樹脂製 枠体(1) 並びにそれぞれ蓄熱材(6) によって包持、介在した複数の伝熱管(5) の 構造によるため、温水器等から供給される温水を樹脂製本体(1) 内部にあって容 器表面から伝熱等に伴う対流や輻射による放熱を防止して効果的に蓄熱、保温す ることができ、従って使用時に蛇口での開口と同時に直ちに温水を給出すること ができ、更に、蓄熱器でのヒータ線断線に伴うメンテナンス費用、電気料等の維 持費を不要とし、漏電に伴う感電や制御不具合に伴う過熱温水や蒸気の流出がな く、温水器等から温水の温度以下の温水が必ず供給され安全にして且つ軽量体に 構成することができる等、極めて有用な温水用蓄熱器である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の温水用蓄熱器の縦断面図である。

【図２】図１Ａ−Ａ線の断面図である。

【符号の説明】

１ 本体 １′ 内枠 １″ 外枠 ２ 断熱層 ３ 流入口 ４ 流出口 ５ 伝熱管 ６ 蓄熱材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 相互の間に断熱層(2) を保持した樹脂材
   による内枠(1')と外枠(1")とからなる密閉した本体(1)
   の該内枠部に、外部からの温水の供給配管に通ずる流入
   口(3) と他方外部の蛇口等に連る流出口(4) とを突設す
   ると共に、内部にそれぞれ蓄熱材(6) によって包持、介
   在した両端を連通する金属材による複数の伝熱管(5) を
   配列固定して構成したことを特徴とする温水用蓄熱器。
2. 【請求項２】 請求項１記載において、前記断熱層(2)
   を真空層を設けるかもしくはグラスウールを充填して構
   成したことを特徴とする温水用蓄熱器。
3. 【請求項３】 請求項１記載において、前記伝熱管(5)
   を銅管或いは銅基合金管により構成したことを特徴とす
   る温水用蓄熱器。