JPH0524533A - タンデムブレーキ倍力装置 - Google Patents

タンデムブレーキ倍力装置

Info

Publication number
JPH0524533A
JPH0524533A JP3042719A JP4271991A JPH0524533A JP H0524533 A JPH0524533 A JP H0524533A JP 3042719 A JP3042719 A JP 3042719A JP 4271991 A JP4271991 A JP 4271991A JP H0524533 A JPH0524533 A JP H0524533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
constant pressure
valve body
passage
brake booster
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3042719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2856223B2 (ja
Inventor
Makoto Watanabe
渡辺  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jidosha Kiki Co Ltd filed Critical Jidosha Kiki Co Ltd
Priority to JP3042719A priority Critical patent/JP2856223B2/ja
Priority to US07/827,321 priority patent/US5235897A/en
Priority to GB9203096A priority patent/GB2253253B/en
Priority to FR9201629A priority patent/FR2672860B1/fr
Priority to KR92002209A priority patent/KR960009041B1/ko
Publication of JPH0524533A publication Critical patent/JPH0524533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2856223B2 publication Critical patent/JP2856223B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 自動ブレーキ装置として機能させた際のタン
デム倍力装置の出力を増大させる。 【構成】 タンデムブレーキ倍力装置におけるフロント
室の定圧室A内に配設のベローズ38の一端をバルブボ
ディ8に設けた第一定圧通路24の端部に接続すると共
に他端は第2負圧導入管39を介し負圧源に連通してお
り、第2負圧導入管と負圧源間には所要時にベローズの
内部空間A′を大気に連通させるソレノイドバルブ43
を設ける。又、フロント室の定圧室とリヤ室の定圧室C
を連通する第2定圧通路26をフロントダイヤフラムの
外周ビード部の外方側に設ける。ブレーキペダルの踏み
込みがなくてもソレノイドバルブの作動によりベローズ
の内部空間A′に大気の導入ができ、自動ブレーキとし
ての機能が得られる。その際、内部空間A′に導入され
た大気は両方の変圧室B,Dに導入できるので出力が増
大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はタンデムブレーキ倍力装
置に関し、より詳しくは自動ブレーキ装置としての機能
を備えたタンデムブレーキ倍力装置に関する。
【従来の技術】従来、自動ブレーキ装置としての機能を
備えたタンデムブレーキ倍力装置は、特開昭60−25
840号公報によって知られている。この特開昭60−
25840号公報に開示されたタンデムブレーキ倍力装
置においては、シェル内に区画したフロント室の変圧室
とリヤ室の変圧室とを連通路を介して連通させるととも
に、その連通路に切換弁を設けている。そして、タンデ
ムブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして機能させる際
には、上記切換弁を切り換えて両変圧室の連通を阻止す
ると同時に、フロント室の変圧室内に大気を導入するよ
うにしている。このようにフロント室の変圧室内に大気
を導入することによって、ブレーキペダルの踏み込みが
なくてもタンデムブレーキ倍力装置を作動させることが
できる。なお、自動ブレーキ装置としての機能を備えた
ブレーキ倍力装置としては、上記のほかに特開平2−2
25166号公報、特開平1−127446号公報も知
られている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開昭
60−25840号公報のタンデムブレーキ倍力装置に
おいては、該タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ
として機能させる際にはフロント側の変圧室だけに大気
が導入される構成となっており、換言すると自動ブレー
キとして機能させた際にはリヤ室の変圧室には大気が導
入されない構成となっていた。そのため、通常のタンデ
ムブレーキ倍力装置の作動時に比較して、自動ブレーキ
として作動させた際のタンデムブレーキ倍力装置の出力
が低下するという欠点があった。したがって、本発明の
目的は、自動ブレーキとして機能させた際のタンデムブ
レーキ倍力装置の出力を従来に比較して増加させること
にある。
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
ェル内をフロント室とリヤ室とに区画するセンタープレ
ートと、このセンタープレートに摺動自在に貫通させた
バルブボデイと、上記フロント室内に位置するバルブボ
デイに連結されたフロントパワーピストンと、上記リヤ
室内に位置するバルブボデイに連結されたリヤパワーピ
ストンと、フロントパワーピストンの背面に張設されて
上記フロント室内を定圧室と変圧室とに区画するフロン
トダイアフラムと、リヤパワーピストンの背面に張設さ
れて上記リヤ室内を定圧室と変圧室とに区画するリヤダ
イアフラムと、上記バルブボディに形成されて上記フロ
ント室の定圧室と流体回路を切り換える弁機構とを連通
させ、該弁機構と変圧通路を介して上記フロント室の定
圧室を上記両方の変圧室に連通させる第1定圧通路と、
上記両方の定圧室を連通させる第2定圧通路とを備えた
タンデムブレーキ倍力装置において、可撓性を有する導
管の一端を上記第1定圧通路に連結し、他端をシェルの
外部に引き出し、上記導管に該導管を負圧源あるいは大
気に選択的に連通させる切換弁を配設し、さらに、上記
第2定圧通路を、上記導管の外方側に位置して上記両定
圧室を直接に連通させる連通路から構成したタンデムブ
レーキ倍力装置を提供するものである。
【作用】このような構成によれば、切換弁によって導管
内に大気を導入した場合には、該導管内に導入された大
気は上記第1定圧通路と弁機構および変圧通路を介して
両方の変圧室内に導入される。したがって、その場合に
は、ブレーキペダルが踏み込まれなくてもタンデムブレ
ーキ倍力装置を作動させることができる。このように、
本発明では、タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ
として機能させた際に、導管の内部空間と第1変圧通路
等を介して両方の変圧室に大気を導入することができ
る。したがって、自動ブレーキとして機能させた際に一
方の変圧室のみに大気を導入していた従来装置と比較し
て、出力を増大させることができる。また、第2定圧通
路をバルブボディに設ける必要がないので、第2定圧通
路をバルブボディに穿設した軸方向孔と半径方向孔とか
ら構成していた従来のものと比較すると、バルブボディ
の半径方向寸法を減少させることができる。このよう
に、バルブボディの半径方向寸法を減少させることによ
って、両ダイアフラムの有効面積を増大させることがで
きるので、その分だけ、従来に比較すると出力を増大さ
せることができる。したがって、自動ブレーキ装置とし
てタンデムブレーキ倍力装置を機能させた際に、該タン
デムブレーキ倍力装置の出力を従来に比較して増大させ
ることができる。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、シェル1は、概略カップ状に形成し
たフロントシェル2と、該フロントシェル2の開口部を
密封する概略皿状のリヤシェル3とから構成している。
上記カップ状のフロントシェル2は、フロント側に小径
筒状部2Aを、リヤ側に大径筒状部2Bを有し、かつ両
者間を半径方向に伸びる環状壁部2Cとしている。そし
て上記大径筒状部2Bの開口部側に、より大径の筒状掛
止部2Dを形成している。上記フロントシェル2の内部
には、概略カップ状に形成したセンタープレート4を嵌
合してあり、該センタープレート4の端部壁面とフロン
トシェル2の端部壁面との間にフロント室5を区画形成
している。上記センタープレート4は、上記フロントシ
ェル2の大径筒状部2B内に密嵌される筒状部4Aを備
えており、フロントシェル2の大径筒状部2Bに嵌合し
たこの筒状部4Aの右端部は、上記フロントシェル2に
おける大径筒状部2Bと筒状掛止部2Dとの間の段部端
面よりも若干リヤ側に位置している。その状態におい
て、リヤシェル3の外周部に半径方向を向けて形成した
フランジ部3Aを上記フロントシェル2の筒状掛止部2
Dに嵌合すると同時に、上記センタープレート4の筒状
部4Aの右端部に当接させている。そして、その状態の
リヤシェル3を、上記筒状掛止部2Dに形成した複数の
係合爪2Eで係止することによって、上記フロントシェ
ル2、センタープレート4およびリヤシェル3を相互に
一体に連結している。なお、上述のように連結したリヤ
シェル3のフランジ部3Aとそれに対向するフロントシ
ェル2の段部端面との間にはゴム製のOリング6を介在
させてあり、それによって、両部材間の気密を保持して
いる。また、上述のように連結したリヤシェル3の壁面
と上記センタープレート4の端部壁面との間でリヤ室7
を形成するようにしている。上記センタープレート4お
よびリヤシェル3の各中央軸部には、それぞれ貫通孔を
穿設してあり、それら各貫通孔内に段付筒状のバルブボ
デイ8を摺動自在に貫通させ、かつシール部材9によっ
て各貫通孔とバルブボデイ8間の気密をそれぞれ保持し
ている。そして、上記フロント室5およびリヤ室7のそ
れぞれにフロントパワーピストン12およびリヤパワー
ピストン13を配置するとともに、各パワーピストン1
2、13の内周部を上記バルブボデイ8に連結し、さら
に各パワーピストン12、13のリヤ側面にフロントダ
イアフラム14およびリヤダイアフラム15をそれぞれ
張設して各ダイアフラム14、15の内周部もバルブボ
デイ8に連結している。他方、上記各ダイアフラム1
4、15の外周ビード部14a、15aは、上述したフ
ロントシェル2、センタープレート4およびリヤシェル
3によって挟着している。すなわち、フロントダイアフ
ラム14の外周ビード部14aは、上記フロントシェル
2の環状壁部2Cと、センタープレート4の筒状部4A
の左端外周部分に上記環状壁部2Cに対向させて形成し
た対向壁部4Bとの間で軸方向に挟持してあり、それに
よってその部分の気密を保持するとともに、フロント室
5をフロント側の定圧室Aとリヤ側の変圧室Bとに区画
形成している。このとき、上記対向壁部4Bの半径方向
内方部分は環状壁部2Cに向けて環状に突出させてあ
り、それによって、より確実に気密を保持できるように
している。またリヤダイアフラム15の外周ビード部1
5aは、リヤシェル3の外周部分に半径方向外方に向け
て形成した環状溝3B内に収容してあり、かつ該外周ビ
ード部15aを環状溝3Bの外周面とセンタープレート
4の筒状部4Aの内周面とによって半径方向に挟持し、
それによってその部分の気密を保持するとともに、リヤ
室7内をフロント側の定圧室Cとリヤ側の変圧室Dとに
区画形成している。また、上記バルブボデイ8内には従
来周知の構成からなる弁機構16を設けてあり、後述す
るベローズ38を設けない状態において、この弁機構1
6によって上記2つの定圧室A、Cと2つの変圧室B、
Dとの間の流体回路を切り換えることができるようにな
っている。弁機構16は、バルブボデイ8に形成した環
状の第1弁座17と、この環状の第1弁座17よりも内
側で上記バルブボデイ8に摺動自在に設けた弁プランジ
ャ18の右端部に形成した環状の第2弁座19と、さら
に両弁座17、19に図1の右方からばね20によって
着座される弁体21とを備えている。上記第1弁座17
と弁体21とが接触する環状のシート部よりも外周側の
空間は、後述するベローズ38を設けない状態におい
て、バルブボデイ8に形成した軸方向の第1定圧通路2
4を介して上記定圧室Aに連通させている。定圧室A
は、フロントシェル2に取付けた負圧導入管25を介し
て負圧源に連通しており、したがって定圧室A内には常
時負圧が導入されている。また上記定圧室Aは、フロン
トシェル2の環状壁部2Cに設けた後述する第2定圧通
路26を介して定圧室Cに常時連通している。したがっ
て、両定圧室A,C内には常時負圧が導入されるように
なっている。他方、上記第1弁座17と弁体21とが接
触する環状のシート部よりも内周側で、第2弁座19と
弁体21とが接触する環状のシート部よりも外周側部
分、すなわち内外の環状シート部の中間部分の空間は、
バルブボデイ8に形成した半径方向の変圧通路27を介
して変圧室Dに連通させ、さらに該変圧室Dをバルブボ
デイ8に形成した他の軸方向の変圧通路28を介して変
圧室Bに連通させている。さらに、上記第2弁座19と
弁体21とが接触する内側の環状シート部よりも内周側
の空間は、フィルタ29を介して大気に連通させてい
る。また、上記バルブボデイ8に摺動自在に設けた弁プ
ランジャ18の右端部は、図示しないブレーキペダルに
連動させた入力軸30に連結してあり、その左端部は、
プッシュロッド31の基部に形成した凹部31aに収容
したリアクションディスク32の右端面に対向させてい
る。そして上記プッシュロッド31の左端部は、フロン
トシェル2における軸部の開口2aを介して図示しない
マスターシリンダのピストンに連動させている。上記開
口1aとプッシュロッド31との間は、シール部材33
によって気密を保持している。上記バルブボデイ8とフ
ロントシェル2とにわたってはリターンスプリング34
を弾装しているので、上記バルブボデイ8は通常では図
示非作動位置に保持されている。この非作動状態では、
弁体21は第2弁座19に着座しているが、第1弁座1
7と弁体21との間にはわずかな間隙が維持されてい
る。然して、本実施例では、フロントシェル2の内壁に
添設した補強板37とバルブボディ8のフロント側の端
部外周とにわたってベローズ38を取り付けるととも
に、フロントシェル2と補強板37を貫通して該補強板
37に一端を連結した第2の負圧導入管39によって、
ベローズ38の内部空間A’を負圧源に連通させてい
る。すなわち、ベローズ38のリヤ側の端部は、フロン
トパワーピストン12の内周縁に形成した環状凹部12
a内に圧接させた後、そのフロント側からバルブボディ
8の外周部に嵌装したリテーナ40によって、上記環状
凹部12a内に係止してあり、それによって、ベローズ
38のリヤ側の端部と環状凹部12aとの間の気密を保
持している。他方、ベローズ38のフロント側の端部
は、内方側にむけてU字形に折返して、その折返部分で
第2のリテーナ41の外周縁を挟み込んだ状態で補強板
37の外周筒状部37aに嵌合するようにしている。そ
れによって、補強板37の外周筒状部37aとベローズ
38のフロント側の端部との間の気密を保持している。
第2のリテーナ41の内周部はフロントシェル2の軸部
に嵌装してあり、ゴム製のOリング42によってフロン
トシェル2の軸部と補強板37との間の気密を保持して
いる。このように配設した上記ベローズ38の外側とな
る定圧室Aは、上述したようにフロントシェル2に取付
けた負圧導入管25を介して上記負圧源に連通して、常
時負圧が導入されている。また、上記第2の負圧導入管
39と負圧源の途中には、該負圧導入管39を大気と負
圧源とに選択的に連通させるソレノイドバルブ43を設
けている。このソレノイドバルブ43は、図示しないコ
ントローラによってON-OFF制御されるようになってお
り、作動されていない通常の状態では第2の負圧導入管
39を上記負圧源に連通させている。したがって、その
ときには第2の負圧導入管39を介してベローズ38の
内部空間A’に負圧が導入されている。これに対して、
コントローラによって所要時にソレノイドバルブ43が
作動されると、第2の負圧導入管39を介してベローズ
38の内部空間A’に大気が導入されるようになってお
り、この後、ベローズ38の内部空間A’に導入された
大気は、第1定圧通路24と半径方向変圧通路27およ
び軸方向変圧通路28を介して両方の変圧室B,D内に
導入される。このように、本実施例では、図1に示した
タンデムブレーキ倍力装置の非作動状態から上記ソレノ
イドバルブ43を作動させることにより、入力軸30に
連動する図示しないブレーキペダルの踏み込みがなくて
もタンデムブレーキ倍力装置を作動させることができ
る。さらに本実施例では、上記両定圧室A,Cを連通さ
せる上記第2定圧通路26を次のように構成している。
すなわち、第2定圧通路26は、上記フロントシェル2
の環状壁部2Cとセンタープレート4の対向壁部4Bと
によるフロントダイアフラム14の外周部ビード部14
aの挟持部分よりも半径方向外方位置において、フロン
トシェル2の大径筒状部2Bの内周面と外周部ビード部
14aの外周面との間に形成した第1通路44を備えて
おり、該第1通路44の軸方向リヤ側の端部を、上記挟
持部分よりも半径方向外方位置においてセンタープレー
ト4に穿設した貫通孔4Cを介してリヤ室の定圧室Cに
連通させている。他方、上記第1通路44の軸方向フロ
ント側の端部は、上記フロントシェル2の小径筒状部2
Aの一部と環状壁部2Cの一部とを半径方向外方に膨出
させて形成した膨出部2F内の第2通路45を介して、
フロント室の定圧室Aに連通させている。したがって、
本実施例では、第2定圧通路26を介して両定圧室A,
Cが直接に連通し、それら両定圧室A,C内に常時、負
圧が導入されている。以上の構成において、通常では図
1に示すようにソレノイドバルブ43は作動されていな
いので、第2の負圧導入管39を介してベローズ38の
内部空間A’内にも負圧が導入されており、したがっ
て、すべての室A,B,C,D、A’内に負圧が導入さ
れている。この図1に示す非作動状態から図示しないブ
レーキペダルが踏み込まれると入力軸30が前進(左
行)され、それに伴って上記弁機構16によって流体回
路が切り換えられて両変圧室B,D内に大気が導入され
る。これによって、従来周知のタンデムブレーキ倍力装
置と同様に、プッシュロッド31から所定のサーボ比の
出力を得ることができる。上記通常のブレーキ作動時に
対して、タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置
として機能させる場合には、図1に示す入力軸30が前
進されない非作動状態からコントローラによってソレノ
イドバルブ43を作動させればよい。これによって、ベ
ローズ38の内部空間A’に大気が導入されるようにな
り、該ベローズ38の内部空間A’に導入された大気
は、第1定圧通路24とそれに連通した状態の半径方向
変圧通路27および軸方向変圧通路28を介して両方の
変圧室B、D内に導入される。これによって、両定圧室
A,Cと両変圧室B、Dとの間に圧力差が生じるので、
ブレーキペダルが踏み込まれないにも拘らずプッシュロ
ッド31から所定の出力を得ることができる。そして、
本実施例では、このようにタンデムブレーキ倍力装置を
自動ブレーキ装置として機能させる際には、両方の変圧
室B、D内に大気を導入することができる。そのため、
本実施例によれば、一方の変圧室だけに大気を導入させ
て自動ブレーキ装置として機能させていた従来装置に比
較して、自動ブレーキ装置としてタンデムブレーキ倍力
装置を作動させた際の該タンデムブレーキ倍力装置の出
力を増大させることができる。さらに、本実施例では、
第2定圧通路26をバルブボディ8に設ける代わりにフ
ロントダイアフラム14の外周ビード部14aの外方側
に設けているので、バルブボディ8に穿設した軸方向孔
とそれから連続してバルブボディ8の外周面に開口する
半径方向孔とから上記第2定圧通路26を構成していた
従来の装置と比較すると、本実施例によればバルブボデ
ィ8の強度を高めることができる。また、第2定圧通路
26を上述のように構成することで、タンデムブレーキ
倍力装置を自動ブレーキとして機能させた際に、従来に
比較して、より一層出力を増大させることができる。つ
まり、第2定圧通路26を構成するための軸方向孔およ
び半径方向孔をバルブボディ8に設ける必要がないの
で、そのような従来のバルブボディ8に比較して、該バ
ルブボディ8の半径方向寸法を小さくすることができ
る。それにより、バルブボディ8に連結する両ダイアフ
ラム14、15の有効面積を増大させることができる。
したがって、この意味からも、タンデムブレーキ倍力装
置を自動ブレーキとして機能させた際には、従来に比較
して出力を増大させることができる。なお、本実施例で
は、上記第2定圧通路26を上述のように構成している
が、そのような構成の代わりに両定圧室A,Cを導管に
よって直接連通させて、その導管の内部空間を第2定圧
通路26としても良い。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自動ブ
レーキ装置としてタンデムブレーキ倍力装置を機能させ
た際における該タンデムブレーキ倍力装置の出力を従来
に比較して増大させることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【符号の説明】
8 バルブボディ 24 第1定圧通路 26 第2定圧通路 38 ベローズ(導管) 39 第2の負圧導入管 43 ソレノイドバルブ A,C 定圧室 A’ ベローズの内部空間 B,D 変圧室
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はタンデムブレーキ倍力装
置に関し、より詳しくは自動ブレーキ装置としての機能
を備えたタンデムブレーキ倍力装置に関する。
【従来の技術】従来、自動ブレーキ装置としての機能を
備えたタンデムブレーキ倍力装置は、特開昭60−25
840号公報によって知られている。この特開昭60−
25840号公報に開示されたタンデムブレーキ倍力装
置においては、シェル内に区画したフロント室の変圧室
とリヤ室の変圧室とを連通路を介して連通させるととも
に、その連通路に切換弁を設けている。そして、タンデ
ムブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして機能させる際
には、上記切換弁を切り換えて両変圧室の連通を阻止す
ると同時に、フロント室の変圧室内に大気を導入するよ
うにしている。このようにフロント室の変圧室内に大気
を導入することによって、ブレーキペダルの踏み込みが
なくてもタンデムブレーキ倍力装置を作動させることが
できる。なお、自動ブレーキ装置としての機能を備えた
ブレーキ倍力装置としては、上記のほかに特開平2−2
25166号公報、特開平1−127446号公報も知
られている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開昭
60−25840号公報のタンデムブレーキ倍力装置に
おいては、該タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ
として機能させる際にはフロント側の変圧室だけに大気
が導入される構成となっており、換言すると自動ブレー
キとして機能させた際にはリヤ室の変圧室には大気が導
入されない構成となっていた。そのため、通常のタンデ
ムブレーキ倍力装置の作動時に比較して、自動ブレーキ
として作動させた際のタンデムブレーキ倍力装置の出力
が低下するという欠点があった。したがって、本発明の
目的は、自動ブレーキとして機能させた際のタンデムブ
レーキ倍力装置の出力を従来に比較して増加させること
にある。
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
ェル内をフロント室とリヤ室とに区画するセンタープレ
ートと、このセンタープレートに摺動自在に貫通させた
バルブボデイと、上記フロント室内に位置するバルブボ
デイに連結されたフロントパワーピストンと、上記リヤ
室内に位置するバルブボデイに連結されたリヤパワーピ
ストンと、フロントパワーピストンの背面に張設されて
上記フロント室内を定圧室と変圧室とに区画するフロン
トダイアフラムと、リヤパワーピストンの背面に張設さ
れて上記リヤ室内を定圧室と変圧室とに区画するリヤダ
イアフラムと、上記バルブボディに形成されて上記フロ
ント室の定圧室と流体回路を切り換える弁機構とを連通
させ、該弁機構と変圧通路を介して上記フロント室の定
圧室を上記両方の変圧室に連通させる第1定圧通路と、
上記両方の定圧室を連通させる第2定圧通路とを備えた
タンデムブレーキ倍力装置において、可撓性を有する導
管の一端を上記第1定圧通路に連結し、他端をシェルの
外部に引き出し、上記導管に該導管を負圧源あるいは大
気に選択的に連通させる切換弁を配設し、さらに、上記
第2定圧通路を、上記導管の外方側に位置して上記両定
圧室を直接に連通させる連通路から構成したタンデムブ
レーキ倍力装置を提供するものである。
【作用】このような構成によれば、切換弁によって導管
内に大気を導入した場合には、該導管内に導入された大
気は上記第1定圧通路と弁機構および変圧通路を介して
両方の変圧室内に導入される。したがって、その場合に
は、ブレーキペダルが踏み込まれなくてもタンデムブレ
ーキ倍力装置を作動させることができる。このように、
本発明では、タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ
として機能させた際に、導管の内部空間と第1変圧通路
等を介して両方の変圧室に大気を導入することができ
る。したがって、自動ブレーキとして機能させた際に一
方の変圧室のみに大気を導入していた従来装置と比較し
て、出力を増大させることができる。また、第2定圧通
路をバルブボディに設ける必要がないので、第2定圧通
路をバルブボディに穿設した軸方向孔と半径方向孔とか
ら構成していた従来のものと比較すると、バルブボディ
の半径方向寸法を減少させることができる。このよう
に、バルブボディの半径方向寸法を減少させることによ
って、両ダイアフラムの有効面積を増大させることがで
きるので、その分だけ、従来に比較すると出力を増大さ
せることができる。したがって、自動ブレーキ装置とし
てタンデムブレーキ倍力装置を機能させた際に、該タン
デムブレーキ倍力装置の出力を従来に比較して増大させ
ることができる。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、シェル1は、概略カップ状に形成し
たフロントシェル2と、該フロントシェル2の開口部を
密封する概略皿状のリヤシェル3とから構成している。
上記カップ状のフロントシェル2は、フロント側に小径
筒状部2Aを、リヤ側に大径筒状部2Bを有し、かつ両
者間を半径方向に伸びる環状壁部2Cとしている。そし
て上記大径筒状部2Bの開口部側に、より大径の筒状掛
止部2Dを形成している。上記フロントシェル2の内部
には、概略カップ状に形成したセンタープレート4を嵌
合してあり、該センタープレート4の端部壁面とフロン
トシェル2の端部壁面との間にフロント室5を区画形成
している。上記センタープレート4は、上記フロントシ
ェル2の大径筒状部2B内に密嵌される筒状部4Aを備
えており、フロントシェル2の大径筒状部2Bに嵌合し
たこの筒状部4Aの右端部は、上記フロントシェル2に
おける大径筒状部2Bと筒状掛止部2Dとの間の段部端
面よりも若干リヤ側に位置している。その状態におい
て、リヤシェル3の外周部に半径方向を向けて形成した
フランジ部3Aを上記フロントシェル2の筒状掛止部2
Dに嵌合すると同時に、上記センタープレート4の筒状
部4Aの右端部に当接させている。そして、その状態の
リヤシェル3を、上記筒状掛止部2Dに形成した複数の
係合爪2Eで係止することによって、上記フロントシェ
ル2、センタープレート4およびリヤシェル3を相互に
一体に連結している。なお、上述のように連結したリヤ
シェル3のフランジ部3Aとそれに対向するフロントシ
ェル2の段部端面との間にはゴム製のOリング6を介在
させてあり、それによって、両部材間の気密を保持して
いる。また、上述のように連結したリヤシェル3の壁面
と上記センタープレート4の端部壁面との間でリヤ室7
を形成するようにしている。上記センタープレート4お
よびリヤシェル3の各中央軸部には、それぞれ貫通孔を
穿設してあり、それら各貫通孔内に段付筒状のバルブボ
デイ8を摺動自在に貫通させ、かつシール部材9によっ
て各貫通孔とバルブボデイ8間の気密をそれぞれ保持し
ている。そして、上記フロント室5およびリヤ室7のそ
れぞれにフロントパワーピストン12およびリヤパワー
ピストン13を配置するとともに、各パワーピストン1
2、13の内周部を上記バルブボデイ8に連結し、さら
に各パワーピストン12、13のリヤ側面にフロントダ
イアフラム14およびリヤダイアフラム15をそれぞれ
張設して各ダイアフラム14、15の内周部もバルブボ
デイ8に連結している。他方、上記各ダイアフラム1
4、15の外周ビード部14a、15aは、上述したフ
ロントシェル2、センタープレート4およびリヤシェル
3によって挟着している。すなわち、フロントダイアフ
ラム14の外周ビード部14aは、上記フロントシェル
2の環状壁部2Cと、センタープレート4の筒状部4A
の左端外周部分に上記環状壁部2Cに対向させて形成し
た対向壁部4Bとの間で軸方向に挟持してあり、それに
よってその部分の気密を保持するとともに、フロント室
5をフロント側の定圧室Aとリヤ側の変圧室Bとに区画
形成している。このとき、上記対向壁部4Bの半径方向
内方部分は環状壁部2Cに向けて環状に突出させてあ
り、それによって、より確実に気密を保持できるように
している。またリヤダイアフラム15の外周ビード部1
5aは、リヤシェル3の外周部分に半径方向外方に向け
て形成した環状溝3B内に収容してあり、かつ該外周ビ
ード部15aを環状溝3Bの外周面とセンタープレート
4の筒状部4Aの内周面とによって半径方向に挟持し、
それによってその部分の気密を保持するとともに、リヤ
室7内をフロント側の定圧室Cとリヤ側の変圧室Dとに
区画形成している。また、上記バルブボデイ8内には従
来周知の構成からなる弁機構16を設けてあり、後述す
るベローズ38を設けない状態において、この弁機構1
6によって上記2つの定圧室A、Cと2つの変圧室B、
Dとの間の流体回路を切り換えることができるようにな
っている。弁機構16は、バルブボデイ8に形成した環
状の第1弁座17と、この環状の第1弁座17よりも内
側で上記バルブボデイ8に摺動自在に設けた弁プランジ
ャ18の右端部に形成した環状の第2弁座19と、さら
に両弁座17、19に図1の右方からばね20によって
着座される弁体21とを備えている。上記第1弁座17
と弁体21とが接触する環状のシート部よりも外周側の
空間は、後述するベローズ38を設けない状態におい
て、バルブボデイ8に形成した軸方向の第1定圧通路2
4を介して上記定圧室Aに連通させている。定圧室A
は、フロントシェル2に取付けた負圧導入管25を介し
て負圧源に連通しており、したがって定圧室A内には常
時負圧が導入されている。また上記定圧室Aは、フロン
トシェル2の環状壁部2Cに設けた後述する第2定圧通
路26を介して定圧室Cに常時連通している。したがっ
て、両定圧室A,C内には常時負圧が導入されるように
なっている。他方、上記第1弁座17と弁体21とが接
触する環状のシート部よりも内周側で、第2弁座19と
弁体21とが接触する環状のシート部よりも外周側部
分、すなわち内外の環状シート部の中間部分の空間は、
バルブボデイ8に形成した半径方向の変圧通路27を介
して変圧室Dに連通させ、さらに該変圧室Dをバルブボ
デイ8に形成した他の軸方向の変圧通路28を介して変
圧室Bに連通させている。さらに、上記第2弁座19と
弁体21とが接触する内側の環状シート部よりも内周側
の空間は、フィルタ29を介して大気に連通させてい
る。また、上記バルブボデイ8に摺動自在に設けた弁プ
ランジャ18の右端部は、図示しないブレーキペダルに
連動させた入力軸30に連結してあり、その左端部は、
プッシュロッド31の基部に形成した凹部31aに収容
したリアクションディスク32の右端面に対向させてい
る。そして上記プッシュロッド31の左端部は、フロン
トシェル2における軸部の開口2aを介して図示しない
マスターシリンダのピストンに連動させている。上記
口2aとプッシュロッド31との間は、シール部材33
によって気密を保持している。上記バルブボデイ8とフ
ロントシェル2とにわたってはリターンスプリング34
を弾装しているので、上記バルブボデイ8は通常では図
示非作動位置に保持されている。この非作動状態では、
弁体21は第2弁座19に着座しているが、第1弁座1
7と弁体21との間にはわずかな間隙が維持されてい
る。然して、本実施例では、フロントシェル2の内壁に
添設した補強板37とバルブボディ8のフロント側の端
部外周とにわたってベローズ38を取り付けるととも
に、フロントシェル2と補強板37を貫通して該補強板
37に一端を連結した第2の負圧導入管39によって、
ベローズ38の内部空間A’を負圧源に連通させてい
る。すなわち、ベローズ38のリヤ側の端部は、フロン
トパワーピストン12の内周縁に形成した環状凹部12
a内に圧接させた後、そのフロント側からバルブボディ
8の外周部に嵌装したリテーナ40によって、上記環状
凹部12a内に係止してあり、それによって、ベローズ
38のリヤ側の端部と環状凹部12aとの間の気密を保
持している。他方、ベローズ38のフロント側の端部
は、内方側にむけてU字形に折返して、その折返部分で
第2のリテーナ41の外周縁を挟み込んだ状態で補強板
37の外周筒状部37aに嵌合するようにしている。そ
れによって、補強板37の外周筒状部37aとベローズ
38のフロント側の端部との間の気密を保持している。
第2のリテーナ41の内周部はフロントシェル2の軸部
に嵌装してあり、ゴム製のOリング42によってフロン
トシェル2の軸部と補強板37との間の気密を保持して
いる。このように配設した上記ベローズ38の外側とな
る定圧室Aは、上述したようにフロントシェル2に取付
けた負圧導入管25を介して上記負圧源に連通して、常
時負圧が導入されている。また、上記第2の負圧導入管
39と負圧源の途中には、該負圧導入管39を大気と負
圧源とに選択的に連通させるソレノイドバルブ43を設
けている。このソレノイドバルブ43は、図示しないコ
ントローラによってON-OFF制御されるようになってお
り、作動されていない通常の状態では第2の負圧導入管
39を上記負圧源に連通させている。したがって、その
ときには第2の負圧導入管39を介してベローズ38の
内部空間A’に負圧が導入されている。これに対して、
コントローラによって所要時にソレノイドバルブ43が
作動されると、第2の負圧導入管39を介してベローズ
38の内部空間A’に大気が導入されるようになってお
り、この後、ベローズ38の内部空間A’に導入された
大気は、第1定圧通路24と半径方向変圧通路27およ
び軸方向変圧通路28を介して両方の変圧室B,D内に
導入される。このように、本実施例では、図1に示した
タンデムブレーキ倍力装置の非作動状態から上記ソレノ
イドバルブ43を作動させることにより、入力軸30に
連動する図示しないブレーキペダルの踏み込みがなくて
もタンデムブレーキ倍力装置を作動させることができ
る。さらに本実施例では、上記両定圧室A,Cを連通さ
せる上記第2定圧通路26を次のように構成している。
すなわち、第2定圧通路26は、上記フロントシェル2
の環状壁部2Cとセンタープレート4の対向壁部4Bと
によるフロントダイアフラム14の外周部ビード部14
aの挟持部分よりも半径方向外方位置において、フロン
トシェル2の大径筒状部2Bの内周面と外周部ビード部
14aの外周面との間に形成した第1通路44を備えて
おり、該第1通路44の軸方向リヤ側の端部を、上記挟
持部分よりも半径方向外方位置においてセンタープレー
ト4に穿設した貫通孔4Cを介してリヤ室の定圧室Cに
連通させている。他方、上記第1通路44の軸方向フロ
ント側の端部は、上記フロントシェル2の小径筒状部2
Aの一部と環状壁部2Cの一部とを半径方向外方に膨出
させて形成した膨出部2F内の第2通路45を介して、
フロント室の定圧室Aに連通させている。したがって、
本実施例では、第2定圧通路26を介して両定圧室A,
Cが直接に連通し、それら両定圧室A,C内に常時、負
圧が導入されている。以上の構成において、通常では図
1に示すようにソレノイドバルブ43は作動されていな
いので、第2の負圧導入管39を介してベローズ38の
内部空間A’内にも負圧が導入されており、したがっ
て、すべての室A,B,C,D、A’内に負圧が導入さ
れている。この図1に示す非作動状態から図示しないブ
レーキペダルが踏み込まれると入力軸30が前進(左
行)され、それに伴って上記弁機構16によって流体回
路が切り換えられて両変圧室B,D内に大気が導入され
る。これによって、従来周知のタンデムブレーキ倍力装
置と同様に、プッシュロッド31から所定のサーボ比の
出力を得ることができる。上記通常のブレーキ作動時に
対して、タンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置
として機能させる場合には、図1に示す入力軸30が前
進されない非作動状態からコントローラによってソレノ
イドバルブ43を作動させればよい。これによって、ベ
ローズ38の内部空間A’に大気が導入されるようにな
り、該ベローズ38の内部空間A’に導入された大気
は、第1定圧通路24とそれに連通した状態の半径方向
変圧通路27および軸方向変圧通路28を介して両方の
変圧室B、D内に導入される。これによって、両定圧室
A,Cと両変圧室B、Dとの間に圧力差が生じるので、
ブレーキペダルが踏み込まれないにも拘らずプッシュロ
ッド31から所定の出力を得ることができる。そして、
本実施例では、このようにタンデムブレーキ倍力装置を
自動ブレーキ装置として機能させる際には、両方の変圧
室B、D内に大気を導入することができる。そのため、
本実施例によれば、一方の変圧室だけに大気を導入させ
て自動ブレーキ装置として機能させていた従来装置に比
較して、自動ブレーキ装置としてタンデムブレーキ倍力
装置を作動させた際の該タンデムブレーキ倍力装置の出
力を増大させることができる。さらに、本実施例では、
第2定圧通路26をバルブボディ8に設ける代わりにフ
ロントダイアフラム14の外周ビード部14aの外方側
に設けているので、バルブボディ8に穿設した軸方向孔
とそれから連続してバルブボディ8の外周面に開口する
半径方向孔とから上記第2定圧通路26を構成していた
従来の装置と比較すると、本実施例によればバルブボデ
ィ8の強度を高めることができる。また、第2定圧通路
26を上述のように構成することで、タンデムブレーキ
倍力装置を自動ブレーキとして機能させた際に、従来に
比較して、より一層出力を増大させることができる。つ
まり、第2定圧通路26を構成するための軸方向孔およ
び半径方向孔をバルブボディ8に設ける必要がないの
で、そのような従来のバルブボディ8に比較して、該バ
ルブボディ8の半径方向寸法を小さくすることができ
る。それにより、バルブボディ8に連結する両ダイアフ
ラム14、15の有効面積を増大させることができる。
したがって、この意味からも、タンデムブレーキ倍力装
置を自動ブレーキとして機能させた際には、従来に比較
して出力を増大させることができる。なお、本実施例で
は、上記第2定圧通路26を上述のように構成している
が、そのような構成の代わりに両定圧室A,Cを導管に
よって直接連通させて、その導管の内部空間を第2定圧
通路26としても良い。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自動ブ
レーキ装置としてタンデムブレーキ倍力装置を機能させ
た際における該タンデムブレーキ倍力装置の出力を従来
に比較して増大させることができるという効果が得られ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シェル内をフロント室とリヤ室とに区画
    するセンタープレートと、このセンタープレートに摺動
    自在に貫通させたバルブボデイと、上記フロント室内に
    位置するバルブボデイに連結されたフロントパワーピス
    トンと、上記リヤ室内に位置するバルブボデイに連結さ
    れたリヤパワーピストンと、フロントパワーピストンの
    背面に張設されて上記フロント室内を定圧室と変圧室と
    に区画するフロントダイアフラムと、リヤパワーピスト
    ンの背面に張設されて上記リヤ室内を定圧室と変圧室と
    に区画するリヤダイアフラムと、上記バルブボディに形
    成されて上記フロント室の定圧室と流体回路を切り換え
    る弁機構とを連通させ、該弁機構と変圧通路を介して上
    記フロント室の定圧室を上記両方の変圧室に連通させる
    第1定圧通路と、上記両方の定圧室を連通させる第2定
    圧通路とを備えたタンデムブレーキ倍力装置において、 可撓性を有する導管の一端を上記第1定圧通路に連結
    し、他端をシェルの外部に引き出し、上記導管に該導管
    を負圧源あるいは大気に選択的に連通させる切換弁を配
    設し、 さらに、上記第2定圧通路を、上記導管の外方側に位置
    して上記両定圧室を直接に連通させる連通路から構成し
    たことを特徴とするタンデムブレーキ倍力装置。
JP3042719A 1991-02-14 1991-02-14 タンデムブレーキ倍力装置 Expired - Fee Related JP2856223B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3042719A JP2856223B2 (ja) 1991-02-14 1991-02-14 タンデムブレーキ倍力装置
US07/827,321 US5235897A (en) 1991-02-14 1992-01-29 Brake booster
GB9203096A GB2253253B (en) 1991-02-14 1992-02-13 Brake booster
FR9201629A FR2672860B1 (fr) 1991-02-14 1992-02-13 Servofrein formant ensemble automatique de freinage.
KR92002209A KR960009041B1 (en) 1991-02-14 1992-02-14 Brake booster

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3042719A JP2856223B2 (ja) 1991-02-14 1991-02-14 タンデムブレーキ倍力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0524533A true JPH0524533A (ja) 1993-02-02
JP2856223B2 JP2856223B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=12643878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3042719A Expired - Fee Related JP2856223B2 (ja) 1991-02-14 1991-02-14 タンデムブレーキ倍力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2856223B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19635016A1 (de) * 1995-08-29 1997-03-06 Aisin Seiki Unterdruckservoeinheit für ein Fahrzeugbremssystem
US5704455A (en) * 1995-09-29 1998-01-06 Jidosha Kiki Co., Ltd. Automatic brake booster
US5862736A (en) * 1996-02-29 1999-01-26 Jidosha Kiki Co., Ltd. Connection structure between brake booster and control valve
US6039411A (en) * 1998-04-30 2000-03-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Brake control system for a vehicle
US6112637A (en) * 1997-09-30 2000-09-05 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Negative pressure type booster
DE19741376C2 (de) * 1997-09-18 2001-01-25 Aisin Seiki Verstärker in Unterdruckbauart

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19635016A1 (de) * 1995-08-29 1997-03-06 Aisin Seiki Unterdruckservoeinheit für ein Fahrzeugbremssystem
US5890775A (en) * 1995-08-29 1999-04-06 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Vacuum servo unit for a vehicle braking system
US5704455A (en) * 1995-09-29 1998-01-06 Jidosha Kiki Co., Ltd. Automatic brake booster
US5862736A (en) * 1996-02-29 1999-01-26 Jidosha Kiki Co., Ltd. Connection structure between brake booster and control valve
DE19741376C2 (de) * 1997-09-18 2001-01-25 Aisin Seiki Verstärker in Unterdruckbauart
US6112637A (en) * 1997-09-30 2000-09-05 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Negative pressure type booster
DE19845084B4 (de) * 1997-09-30 2006-05-18 Aisin Seiki K.K., Kariya Unterdruck-Bremskraftverstärker
US6039411A (en) * 1998-04-30 2000-03-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Brake control system for a vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP2856223B2 (ja) 1999-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3085319B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JPH0524533A (ja) タンデムブレーキ倍力装置
JPH0547019Y2 (ja)
JPH07125628A (ja) 倍力装置
JPH0543542B2 (ja)
JP2623740B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2856224B2 (ja) タンデムブレーキ倍力装置
JP2856227B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2962333B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2904237B2 (ja) 倍力装置
JP2870555B2 (ja) タンデムブレーキ倍力装置
JP2501613Y2 (ja) ブレ―キ倍力装置
JP2545954B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2545942B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP3526128B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2904238B2 (ja) 倍力装置
JPH0616127A (ja) 気圧式倍力装置
JPH08127334A (ja) 倍力装置
JPH0722371Y2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP3642348B2 (ja) 倍力装置の弁機構
JP2545944B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP3358642B2 (ja) 倍力装置
JP2856225B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2904232B2 (ja) タンデムブレーキ倍力装置
JPH0537730Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981028

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees