JPH05238989A - アルキル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製法 - Google Patents
アルキル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製法Info
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- JPH05238989A JPH05238989A JP4043267A JP4326792A JPH05238989A JP H05238989 A JPH05238989 A JP H05238989A JP 4043267 A JP4043267 A JP 4043267A JP 4326792 A JP4326792 A JP 4326792A JP H05238989 A JPH05238989 A JP H05238989A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 2,6−ジt−ブチルフェノール等の2,6
−ジアルキルフェノール(A)とNaOH等の塩基性触
媒(B)とを、モル比[(A)/(B)]が1/0.0
15〜0.05なる範囲で反応させながら生成水を減圧
留去し、次いでメチルアルキレート等のアルキルアクリ
レート(C)を、モル比[(C)/(A)]が1.0よ
り大きくなる範囲で反応させる、アルキル−β−(3,
5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ートの製法。 【効果】 有機溶剤不用であり、高収率、高純度、短時
間で目的物が得られる。
−ジアルキルフェノール(A)とNaOH等の塩基性触
媒(B)とを、モル比[(A)/(B)]が1/0.0
15〜0.05なる範囲で反応させながら生成水を減圧
留去し、次いでメチルアルキレート等のアルキルアクリ
レート(C)を、モル比[(C)/(A)]が1.0よ
り大きくなる範囲で反応させる、アルキル−β−(3,
5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ートの製法。 【効果】 有機溶剤不用であり、高収率、高純度、短時
間で目的物が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化防止剤として、さ
らに他の酸化防止剤の中間原料として有用なアルキル−
β-(3,5-ジアルキル-4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネ−トの製法に関する。
らに他の酸化防止剤の中間原料として有用なアルキル−
β-(3,5-ジアルキル-4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネ−トの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アルキル−β-(3,5-ジア
ルキル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−トの製造
方法としては、例えば、特公昭62-12786号公報
では、2,6−ジアルキルフェノ−ルを、有機溶剤の存
在下、多量の水酸化カリウム触媒と反応させ、次いで生
成水を有機溶剤と共沸除外し、更にアルキルアクリレ−
トを反応させる技術が開示されており、また、特開平2
-180851号公報には、2,6-ジアルキルフェノ−
ル1モルに対して、1.0モル未満のアルキルアクリレ
−トおよび0,005〜0,05モルの水酸化カリウム
を用いて、副生成物であるジアルキル-2-(3,5-ジ
アルキル-4-ヒドロキシベンジル)グルタレ−トの含有
量が少ない目的物を得る技術が開示されている。
ルキル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−トの製造
方法としては、例えば、特公昭62-12786号公報
では、2,6−ジアルキルフェノ−ルを、有機溶剤の存
在下、多量の水酸化カリウム触媒と反応させ、次いで生
成水を有機溶剤と共沸除外し、更にアルキルアクリレ−
トを反応させる技術が開示されており、また、特開平2
-180851号公報には、2,6-ジアルキルフェノ−
ル1モルに対して、1.0モル未満のアルキルアクリレ
−トおよび0,005〜0,05モルの水酸化カリウム
を用いて、副生成物であるジアルキル-2-(3,5-ジ
アルキル-4-ヒドロキシベンジル)グルタレ−トの含有
量が少ない目的物を得る技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公昭62−
12786号公報記載の製法は、水酸化カリウム触媒を
多量に使用するため、2,6-ジアルキルフェノラート
製造時の粘度が高くなり攪拌が困難となるため有機溶剤
を併用しなければならず、その結果釜収率が低下する
他、有機溶剤除去工程が必要になる等の課題を有するも
のであった。
12786号公報記載の製法は、水酸化カリウム触媒を
多量に使用するため、2,6-ジアルキルフェノラート
製造時の粘度が高くなり攪拌が困難となるため有機溶剤
を併用しなければならず、その結果釜収率が低下する
他、有機溶剤除去工程が必要になる等の課題を有するも
のであった。
【0004】また、特開平2-180851号公報記載
の製法は、反応後に過剰量の2,6-ジアルキルフェノ−
ルを分離しなけばならず、さもなければ、本製法により
得られる化合物から誘導されるテトラキス[3-(3,5
-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル
オキシメチル]メタンの純度・結晶型に悪影響を及ぼす
ことになるという課題を有していた。また、触媒の使用
量は低く設定されているものの、その値が極めて低いた
め、反応時間が長くなるという課題をも有していた。
の製法は、反応後に過剰量の2,6-ジアルキルフェノ−
ルを分離しなけばならず、さもなければ、本製法により
得られる化合物から誘導されるテトラキス[3-(3,5
-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル
オキシメチル]メタンの純度・結晶型に悪影響を及ぼす
ことになるという課題を有していた。また、触媒の使用
量は低く設定されているものの、その値が極めて低いた
め、反応時間が長くなるという課題をも有していた。
【0005】本発明が解決しようする課題は、反応系に
有機溶剤を必要とせず、また、原料および副生成物が殆
ど残存することなく、即ち高収率、高純度であり、しか
も短時間で目的物が得られるアルキル−β−(3,5−
ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
の製法を提供することにある。
有機溶剤を必要とせず、また、原料および副生成物が殆
ど残存することなく、即ち高収率、高純度であり、しか
も短時間で目的物が得られるアルキル−β−(3,5−
ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
の製法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、2,6-ジアルキル
フェノールに対し、特定量の塩基性触媒とアルキルアク
リレ−トを用いることにより、目的物を高収率、高純度
で、しかも短時間で得られることを見い出した。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、2,6-ジアルキル
フェノールに対し、特定量の塩基性触媒とアルキルアク
リレ−トを用いることにより、目的物を高収率、高純度
で、しかも短時間で得られることを見い出した。
【0007】即ち、本発明は2,6-ジアルキルフェノ−
ル(A)と塩基性触媒(B)アルキルアクリレ−トと
を、モル比[(A)/(B)]が1/0.015〜0.
05なる範囲で反応せしめ、生成水を除去した後、アク
リルアクリレート(C)を、モル比[(C)/(A)]
が1.0より大きくなる範囲で反応させることを特徴と
するアルキル−β-(3,5-ジアルキル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネ−トの製法に関するものである。
ル(A)と塩基性触媒(B)アルキルアクリレ−トと
を、モル比[(A)/(B)]が1/0.015〜0.
05なる範囲で反応せしめ、生成水を除去した後、アク
リルアクリレート(C)を、モル比[(C)/(A)]
が1.0より大きくなる範囲で反応させることを特徴と
するアルキル−β-(3,5-ジアルキル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネ−トの製法に関するものである。
【0008】更に詳しくは、2,6-ジアルキルフェノ−
ル(A)と塩基性触媒(B)とを、モル比[(A)/
(B)]が1/0.015〜0.05なる範囲、好まし
くは1/0.015〜0.03となる範囲で仕込み反応
させながら生成水を系外に除外する。生成水を除外する
方法としては、反応系に有機溶剤を存在させて共沸に
よって生成水を除外する方法、及び系内を減圧状態に
して生成水を留去する方法が挙げられるが、の方法で
は逐次系内に水を添加する煩わしさがあることからの
方法が好ましい。の方法は具体的には90〜100
℃、20〜30mmHgの減圧下で攪拌し、生成水を系
外に除外するものである。
ル(A)と塩基性触媒(B)とを、モル比[(A)/
(B)]が1/0.015〜0.05なる範囲、好まし
くは1/0.015〜0.03となる範囲で仕込み反応
させながら生成水を系外に除外する。生成水を除外する
方法としては、反応系に有機溶剤を存在させて共沸に
よって生成水を除外する方法、及び系内を減圧状態に
して生成水を留去する方法が挙げられるが、の方法で
は逐次系内に水を添加する煩わしさがあることからの
方法が好ましい。の方法は具体的には90〜100
℃、20〜30mmHgの減圧下で攪拌し、生成水を系
外に除外するものである。
【0009】塩基性触媒(B)の使用量を上記範囲に設
定した場合は、単に有機溶剤の使用が不必要になるだけ
ではなく、目的物以外の副生成物の生成を抑制すること
ができ、特にモル比[(A)/(B)]が1/0.01
5〜0.03となる範囲で反応を行った場合には、実質
的に副生成物は見られなくなる。
定した場合は、単に有機溶剤の使用が不必要になるだけ
ではなく、目的物以外の副生成物の生成を抑制すること
ができ、特にモル比[(A)/(B)]が1/0.01
5〜0.03となる範囲で反応を行った場合には、実質
的に副生成物は見られなくなる。
【0010】次いで実質的に無水状態とした後に、アク
リルアクリレート(C)を、2,6-ジアルキルフェノ−
ル(A)1モルに対して、1.0モル以上、好ましく
は、1.0〜1.50モルの範囲で連続的に供給して反
応させる。
リルアクリレート(C)を、2,6-ジアルキルフェノ−
ル(A)1モルに対して、1.0モル以上、好ましく
は、1.0〜1.50モルの範囲で連続的に供給して反
応させる。
【0011】アクリルアクリレート(C)を、2,6-
ジアルキルフェノ−ル(A)1モルに対して、1.0モ
ル以上、好ましくは、1.0〜1.50モルの範囲で使
用した場合には、反応中に過剰アルキルアクリレート
(C)が留去され系内にアルキルアクリレート(C)が
殆ど残らなくなる。特にアクリルアクリレート(C)
を、2,6−ジアルキルフェノ−ル(A)1モルに対し
て、1.0〜1.3モルの範囲で使用すればアルキルア
クリレート(C)の残存量は更に減少し、実質的に見ら
れなくなる。
ジアルキルフェノ−ル(A)1モルに対して、1.0モ
ル以上、好ましくは、1.0〜1.50モルの範囲で使
用した場合には、反応中に過剰アルキルアクリレート
(C)が留去され系内にアルキルアクリレート(C)が
殆ど残らなくなる。特にアクリルアクリレート(C)
を、2,6−ジアルキルフェノ−ル(A)1モルに対し
て、1.0〜1.3モルの範囲で使用すればアルキルア
クリレート(C)の残存量は更に減少し、実質的に見ら
れなくなる。
【0012】本発明では、上記の塩基性触媒(B)の使
用量及びアクリルアクリレ−ト(C)の使用量がいずれ
も満たされる場合にのみ本発明の効果が示されるのであ
って、一方の要件のみでは、本発明の効果は発揮されな
い。
用量及びアクリルアクリレ−ト(C)の使用量がいずれ
も満たされる場合にのみ本発明の効果が示されるのであ
って、一方の要件のみでは、本発明の効果は発揮されな
い。
【0013】アクリルアクリレ−ト(C)は1〜10時
間、好ましくは、2〜4時間かけて連続的に供給するこ
とが副生成物を抑制する上でも、製造上の安全性の面で
もよい。
間、好ましくは、2〜4時間かけて連続的に供給するこ
とが副生成物を抑制する上でも、製造上の安全性の面で
もよい。
【0014】反応時間は原料のモル比、触媒の種類、反
応温度等によって変わるが、一般には、アクリルアクリ
レ−トの滴下時間を含めて2〜4時間で反応が完了す
る。反応温度は、室温から約200℃までの範囲から選
択されるが、反応の進行を促進するためには100〜1
50℃の範囲が好適である。
応温度等によって変わるが、一般には、アクリルアクリ
レ−トの滴下時間を含めて2〜4時間で反応が完了す
る。反応温度は、室温から約200℃までの範囲から選
択されるが、反応の進行を促進するためには100〜1
50℃の範囲が好適である。
【0015】反応終了後、触媒を中和、除去した後、従
来公知の方法例えば減圧蒸留または再結晶等の操作によ
って精製してもよいが、本発明においては精製操作を行
なくとも高純度で目的物が得られる。
来公知の方法例えば減圧蒸留または再結晶等の操作によ
って精製してもよいが、本発明においては精製操作を行
なくとも高純度で目的物が得られる。
【0016】本発明で使用される2,6-ジアルキルフェ
ノ−ル(A)のアルキル基としては、炭素数1〜4個の
直鎖または分岐状アルキル(メチル、エチル、n-プロ
ピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル等)であっ
て、同一または異なっていてもよいが、特に2,6-ジ-
t-ブチルフェノ−ルが好適である。
ノ−ル(A)のアルキル基としては、炭素数1〜4個の
直鎖または分岐状アルキル(メチル、エチル、n-プロ
ピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル等)であっ
て、同一または異なっていてもよいが、特に2,6-ジ-
t-ブチルフェノ−ルが好適である。
【0017】アルキルアクリレ−トのアルキル基として
は、炭素数1〜22個の直鎖状または分岐状アルキル基
(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、テトラデシ
ル基、オクタデシル基、エイコシル基等)が挙げられ
る。
は、炭素数1〜22個の直鎖状または分岐状アルキル基
(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、テトラデシ
ル基、オクタデシル基、エイコシル基等)が挙げられ
る。
【0018】本発明で使用される塩基性触媒(B)とし
ては、塩基性化合物、具体的には水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム等の無機水酸化物、ナトリウムメトキシ
ド、カリウムt-ブトキシド等のアルコラ−トが挙げら
れるが、取扱いの容易さ等から、水酸化カリウムが好適
である。
ては、塩基性化合物、具体的には水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム等の無機水酸化物、ナトリウムメトキシ
ド、カリウムt-ブトキシド等のアルコラ−トが挙げら
れるが、取扱いの容易さ等から、水酸化カリウムが好適
である。
【0019】
【実施例】以下、本発明について、実施例を用いて具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限さ
れるものではない。
的に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限さ
れるものではない。
【0020】実施例1 2,6−ジ−t−ブチルフェノール103g(0.5モ
ル)、水酸化カリウム0.56gを500mlのフラス
コに入れ、攪拌下90℃に加熱し、系内を30〜50m
mHgの減圧状態で、30分間保持して生成した水を系
外に留去させた。次いで、常圧にし、130℃でメチル
アクリレ−ト47.4g(0.55モル)を2時間かけ
て滴下し、さらに同温度で2時間攪拌した。80℃に冷
却後、酢酸を用いて中和、ろ過して目的物を得た。ガス
クロマトグラフィ−による分析の結果、目的物のメチル
β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネ−トの収率は97%、副生成物のジメ
チル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)グルタレートの収率は0.27%であった。
ル)、水酸化カリウム0.56gを500mlのフラス
コに入れ、攪拌下90℃に加熱し、系内を30〜50m
mHgの減圧状態で、30分間保持して生成した水を系
外に留去させた。次いで、常圧にし、130℃でメチル
アクリレ−ト47.4g(0.55モル)を2時間かけ
て滴下し、さらに同温度で2時間攪拌した。80℃に冷
却後、酢酸を用いて中和、ろ過して目的物を得た。ガス
クロマトグラフィ−による分析の結果、目的物のメチル
β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネ−トの収率は97%、副生成物のジメ
チル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)グルタレートの収率は0.27%であった。
【0021】実施例2 2,6−ジ−t−ブチルフェノール103g(0.5モ
ル)、カリウムt−ブトキシド0.8gを500mlの
フラスコに入れ、攪拌下90℃に加熱し、系内を30〜
50mmHgの減圧状態で、30分間保持して生成した
水を系外に留去させた。次いで、常圧にし、130℃で
メチルアクリレート47.4g(0.55モル)を2時
間かけて滴下し、さらに同温度で2時間攪拌した。80
℃に冷却後、酢酸を用いて中和、ろ過して目的物を得
た。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、目的物
のメチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネートの収率は95%、副生成
物のジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)グルタレートの収率は0.47%で
あった。
ル)、カリウムt−ブトキシド0.8gを500mlの
フラスコに入れ、攪拌下90℃に加熱し、系内を30〜
50mmHgの減圧状態で、30分間保持して生成した
水を系外に留去させた。次いで、常圧にし、130℃で
メチルアクリレート47.4g(0.55モル)を2時
間かけて滴下し、さらに同温度で2時間攪拌した。80
℃に冷却後、酢酸を用いて中和、ろ過して目的物を得
た。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、目的物
のメチル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネートの収率は95%、副生成
物のジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)グルタレートの収率は0.47%で
あった。
【0022】比較例1 2,6−ジ−t−ブチルフェノール103g(0.5モ
ル)、水酸化カリウム0.35gを500mlのフラス
コに入れ、攪拌下90℃に加熱し、系内を30〜50m
mHgの減圧状態で、30分間保持して生成した水を系
外に留去させた。次いで、常圧にし、130℃でメチル
アクリレート42.2g(0.49モル)を3時間かけ
て滴下し、さらに同温度で3時間攪拌した。80℃に冷
却後、酢酸を用いて中和、ろ過して目的物を得た。ガス
クロマトグラフィ−による分析の結果、目的物のメチル
−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネートの収率は89.5%、副生成物の
ジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)グルタレートの収率は1.29%で、さ
らに原料の2,6−ジ−t−ブチルフェノールが9.8
%残存していた。
ル)、水酸化カリウム0.35gを500mlのフラス
コに入れ、攪拌下90℃に加熱し、系内を30〜50m
mHgの減圧状態で、30分間保持して生成した水を系
外に留去させた。次いで、常圧にし、130℃でメチル
アクリレート42.2g(0.49モル)を3時間かけ
て滴下し、さらに同温度で3時間攪拌した。80℃に冷
却後、酢酸を用いて中和、ろ過して目的物を得た。ガス
クロマトグラフィ−による分析の結果、目的物のメチル
−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネートの収率は89.5%、副生成物の
ジメチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)グルタレートの収率は1.29%で、さ
らに原料の2,6−ジ−t−ブチルフェノールが9.8
%残存していた。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、反応系に有機溶剤を必
要とせず、また、原料および副生成物が殆ど残存するこ
となく、即ち高収率、高純度で、しかも短時間でアルキ
ル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートが得られる。
要とせず、また、原料および副生成物が殆ど残存するこ
となく、即ち高収率、高純度で、しかも短時間でアルキ
ル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートが得られる。
Claims (6)
- 【請求項1】 2,6-ジアルキルフェノ−ル(A)と塩
基性触媒(B)とを、モル比[(A)/(B)]が1/
0.015〜0.05なる範囲で反応せしめ、生成水を
除去した後、アルキルアクリレート(C)を、モル比
[(C)/(A)]が1.0より大きくなる範囲で反応
させることを特徴とするアルキル−β-(3,5-ジアル
キル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ−トの製法。 - 【請求項2】 2,6-ジアルキルフェノ−ル(A)と塩
基性触媒(B)とを減圧下で反応させながら生成水を除
去する請求項1記載の製法。 - 【請求項3】 2,6-ジアルキルフェノ−ル(A)が
2,6-ジ-t-ブチルフェノ−ルであり、かつアルキルア
クリレ−ト(C)がメチルアクリレ−トである請求項1
又は2記載の製法。 - 【請求項4】 塩基性触媒(B)が、水酸化カリウムで
ある請求項3記載の製法。 - 【請求項5】 モル比[(B)/(A)]が0.015
〜0.05であり、かつモル比[(C)/(A)]が
1.01より大きく1.50以下である請求項4記載の
製法。 - 【請求項6】 生成水除去後、100〜150℃で反応
させる請求項1、2、3、4または5記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4043267A JPH05238989A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | アルキル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4043267A JPH05238989A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | アルキル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05238989A true JPH05238989A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=12659064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4043267A Pending JPH05238989A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | アルキル−β−(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05238989A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008510053A (ja) * | 2004-08-18 | 2008-04-03 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | 改善された性能を有する潤滑油組成物 |
CN111334300A (zh) * | 2020-04-01 | 2020-06-26 | 辽宁石化职业技术学院 | 一种双效抗氧剂的制备方法 |
CN114456072A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-05-10 | 辽宁华星日化产业技术研究院有限公司 | 一种3-(3,5-二叔丁基-4-羟基苯基)丙酸甲酯的制备方法 |
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1992
- 1992-02-28 JP JP4043267A patent/JPH05238989A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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