JPH05238202A - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
乗用車用空気入りラジアルタイヤInfo
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B60C9/20—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
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- B60C9/20—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
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- Y10T152/00—Resilient tires and wheels
- Y10T152/10—Tires, resilient
- Y10T152/10495—Pneumatic tire or inner tube
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
- Ropes Or Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超高強度スチールコードの使用とトレッドゴ
ム量の低減による軽量化と同時に耐久性の向上をも可能
にする。 【構成】 トレッド１内部にスチールコード４０からな
る少なくとも１枚のベルト層４，４’を配置すると共に
トレッド１表面に溝６，７を設けた空気入りラジアルタ
イヤにおいて、前記ベルト層４，４’を、炭素０．８０
〜１．００重量％、珪素０．５０〜１．００重量％、ニ
ッケル０．１０〜０．５０重量％を含有すると共に、直
径０．２０〜０．３８ｍｍのスチールワイヤを１〜５本
撚り合わせた、引張強度３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2
のスチールコード４０から構成し、前記溝４の溝底から
最もトッレド１表面に近い位置の前記スチールコード４
０の表面までの距離ｔを１．５〜３．０ｍｍの範囲にす
る。
ム量の低減による軽量化と同時に耐久性の向上をも可能
にする。 【構成】 トレッド１内部にスチールコード４０からな
る少なくとも１枚のベルト層４，４’を配置すると共に
トレッド１表面に溝６，７を設けた空気入りラジアルタ
イヤにおいて、前記ベルト層４，４’を、炭素０．８０
〜１．００重量％、珪素０．５０〜１．００重量％、ニ
ッケル０．１０〜０．５０重量％を含有すると共に、直
径０．２０〜０．３８ｍｍのスチールワイヤを１〜５本
撚り合わせた、引張強度３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2
のスチールコード４０から構成し、前記溝４の溝底から
最もトッレド１表面に近い位置の前記スチールコード４
０の表面までの距離ｔを１．５〜３．０ｍｍの範囲にす
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化を図りながら耐
久性を向上した乗用車用空気入りラジアルタイヤに関す
る。
久性を向上した乗用車用空気入りラジアルタイヤに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】最近の環境汚染並びに石油資源の枯渇の
問題から車両の低燃費化が強く要望されるようになり、
その一環として空気入タイヤの軽量化が大きな技術的課
題として注目を集めている。乗用車用ラジアルタイヤの
軽量化には、ベルト層を構成するスチールコードの打ち
込み本数を低減すること、スチールコードを構成する素
線（スチールワイヤ）を細径化すること、ラジアルタイ
ヤに占める体積比率が比較的大きいトレッドのゴム量を
低減することが有効な手段として考えられる。
問題から車両の低燃費化が強く要望されるようになり、
その一環として空気入タイヤの軽量化が大きな技術的課
題として注目を集めている。乗用車用ラジアルタイヤの
軽量化には、ベルト層を構成するスチールコードの打ち
込み本数を低減すること、スチールコードを構成する素
線（スチールワイヤ）を細径化すること、ラジアルタイ
ヤに占める体積比率が比較的大きいトレッドのゴム量を
低減することが有効な手段として考えられる。
【０００３】前者のスチールコードの打ち込み本数の低
減及び素線（スチールワイヤ）の細径化を、ベルト層本
来の補強効果を維持しながら可能にするには、引張強度
を従来の水準よりも大幅に向上させる必要があり、その
ためにスチールワイヤに含まれる炭素含有量を高くする
ことが必要になる。しかしながら、スチールワイヤの炭
素含有量を高めると、その強度は増大するものの靭性並
びに吸湿時の耐屈曲疲労性が低下して折れ易くなるとい
う欠点があり、特にタイヤの高速耐久性を低下させると
いう問題があった。
減及び素線（スチールワイヤ）の細径化を、ベルト層本
来の補強効果を維持しながら可能にするには、引張強度
を従来の水準よりも大幅に向上させる必要があり、その
ためにスチールワイヤに含まれる炭素含有量を高くする
ことが必要になる。しかしながら、スチールワイヤの炭
素含有量を高めると、その強度は増大するものの靭性並
びに吸湿時の耐屈曲疲労性が低下して折れ易くなるとい
う欠点があり、特にタイヤの高速耐久性を低下させると
いう問題があった。
【０００４】一方、トレッドゴム量を低減する対策は、
トレッド面に形成した溝の溝底から最外側のベルト層の
スチールコード表面までの溝下ゴム厚さ（以下溝下ゲー
ジと称する）を薄くすることを余儀なくされる。通常、
溝下ゲージは３．０〜４．５ｍｍであるが、この溝底に
は走行中に大きな歪みが集中するため、スチールコード
ベルト層ではコード折れの原因になり易い。このため、
この溝下ゲージを３．０ｍｍ以下にすると上記傾向はま
すます大きくなり、しかも、上述のように炭素含有率の
高い靭性及び吸湿時の耐屈曲疲労性の低くなった超高強
度スチールコードを使用すれば、より一層顕著になり、
ベルト層の耐久性の低下を避けることができなかった。
トレッド面に形成した溝の溝底から最外側のベルト層の
スチールコード表面までの溝下ゴム厚さ（以下溝下ゲー
ジと称する）を薄くすることを余儀なくされる。通常、
溝下ゲージは３．０〜４．５ｍｍであるが、この溝底に
は走行中に大きな歪みが集中するため、スチールコード
ベルト層ではコード折れの原因になり易い。このため、
この溝下ゲージを３．０ｍｍ以下にすると上記傾向はま
すます大きくなり、しかも、上述のように炭素含有率の
高い靭性及び吸湿時の耐屈曲疲労性の低くなった超高強
度スチールコードを使用すれば、より一層顕著になり、
ベルト層の耐久性の低下を避けることができなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、超高
強度スチールコードの使用とトレッドゴム量の低減によ
る軽量化と同時に耐久性の向上をも可能にした乗用車用
空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
強度スチールコードの使用とトレッドゴム量の低減によ
る軽量化と同時に耐久性の向上をも可能にした乗用車用
空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
は、トレッド内部にスチールコードからなる少なくとも
１枚のベルト層を配置すると共にトレッド表面に溝を設
けた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層
を、炭素（以下元素記号Ｃで示す）０．８０〜１．００
重量％、珪素（以下元素記号Ｓｉで示す）０．５０〜
１．００重量％、ニッケル（以下元素記号Ｎｉで示す）
０．１０〜０．５０重量％を含有すると共に、直径０．
２０〜０．３８ｍｍのスチールワイヤを１〜５本撚り合
わせた、引張強度３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 のスチ
ールコードから構成し、前記溝の溝底から最もトッレド
表面に近い位置の前記スチールコードの表面までの距離
を１．５〜３．０ｍｍの範囲にしたことにより達成する
ことができる。
は、トレッド内部にスチールコードからなる少なくとも
１枚のベルト層を配置すると共にトレッド表面に溝を設
けた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層
を、炭素（以下元素記号Ｃで示す）０．８０〜１．００
重量％、珪素（以下元素記号Ｓｉで示す）０．５０〜
１．００重量％、ニッケル（以下元素記号Ｎｉで示す）
０．１０〜０．５０重量％を含有すると共に、直径０．
２０〜０．３８ｍｍのスチールワイヤを１〜５本撚り合
わせた、引張強度３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 のスチ
ールコードから構成し、前記溝の溝底から最もトッレド
表面に近い位置の前記スチールコードの表面までの距離
を１．５〜３．０ｍｍの範囲にしたことにより達成する
ことができる。
【０００７】ベルト層に使用するスチールコードの構成
ワイヤに、Ｃを０．８０〜１．００重量％の高い含有量
で、かつＳｉ０．５０〜１．００重量％、Ｎｉ０．１０
〜０．５０重量％を含有させたことにより、スチールコ
ードとして３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 という超高強
度にしながら高度の靭性を維持し、かつ吸湿時の耐屈曲
疲労性や耐腐蝕性を向上する。したがって、軽量化のた
めトレッドにおける溝下ゲージを３．０ｍｍ以下にして
もベルト層のコード折れを低減し、吸湿時の耐屈曲疲労
性を向上し、腐蝕の発生を抑制することができ、タイヤ
の耐久性を向上することができる。
ワイヤに、Ｃを０．８０〜１．００重量％の高い含有量
で、かつＳｉ０．５０〜１．００重量％、Ｎｉ０．１０
〜０．５０重量％を含有させたことにより、スチールコ
ードとして３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 という超高強
度にしながら高度の靭性を維持し、かつ吸湿時の耐屈曲
疲労性や耐腐蝕性を向上する。したがって、軽量化のた
めトレッドにおける溝下ゲージを３．０ｍｍ以下にして
もベルト層のコード折れを低減し、吸湿時の耐屈曲疲労
性を向上し、腐蝕の発生を抑制することができ、タイヤ
の耐久性を向上することができる。
【０００８】以下図面を参照して本発明を詳しく説明す
る。図１、図２において、１はトレッド部、２はカーカ
ス層で、左右一対のビードコア５の周りにタイヤ内側か
ら外側に折り返され巻き上げられている。このカーカス
層２のタイヤ周方向Ｅ，Ｅ’に対するコード角度は実質
的に９０度になっている。トレッド部１とカーカス層と
の間には、スチールコードからなる２層の内側ベルト層
４と外側（最外側）ベルト層４’がそれぞれタイヤ全周
にわたって配置されている。これらベルト層４，４’の
タイヤ周方向Ｅ，Ｅ’に対するコード角度は５〜４０°
で、かつ互いに交差している。トレッド部１の表面には
タイヤ周方向Ｅに延びる主溝６と、これに対して交差す
る副溝７とが設けられている。
る。図１、図２において、１はトレッド部、２はカーカ
ス層で、左右一対のビードコア５の周りにタイヤ内側か
ら外側に折り返され巻き上げられている。このカーカス
層２のタイヤ周方向Ｅ，Ｅ’に対するコード角度は実質
的に９０度になっている。トレッド部１とカーカス層と
の間には、スチールコードからなる２層の内側ベルト層
４と外側（最外側）ベルト層４’がそれぞれタイヤ全周
にわたって配置されている。これらベルト層４，４’の
タイヤ周方向Ｅ，Ｅ’に対するコード角度は５〜４０°
で、かつ互いに交差している。トレッド部１の表面には
タイヤ周方向Ｅに延びる主溝６と、これに対して交差す
る副溝７とが設けられている。
【０００９】上述したタイヤ構成において、本発明のタ
イヤでは、図２に示すように、主溝６の溝底から最外側
のベルト層４’のスチールコード４０の表面までの溝下
ゴム厚さ、すなわち溝下ゲージｔは１．５〜３．０ｍｍ
の範囲に設定されている。主溝６の溝深さｄは特に限定
されないが、従来から使用されているものと同様に、約
８．０〜９．０ｍｍに設定されている。
イヤでは、図２に示すように、主溝６の溝底から最外側
のベルト層４’のスチールコード４０の表面までの溝下
ゴム厚さ、すなわち溝下ゲージｔは１．５〜３．０ｍｍ
の範囲に設定されている。主溝６の溝深さｄは特に限定
されないが、従来から使用されているものと同様に、約
８．０〜９．０ｍｍに設定されている。
【００１０】ベルト層のスチールコードに使用するスチ
ールワイヤは、Ｃを０．８０〜１．００重量％、Ｓｉを
０．５０〜１．００重量％及びＮｉを０．１０〜０．５
０重量％の範囲で含有している。このような高含有率の
Ｃに対して上記範囲のＳｉ及びＮｉを含有させることに
より、スチールコードとしての引張強度を３３０〜３６
０ｋｇｆ／ｍｍ2 の超高強度とし、しかも、高い靭性と
吸湿状態下での耐腐蝕性に優れた特性を有するものが得
られる。
ールワイヤは、Ｃを０．８０〜１．００重量％、Ｓｉを
０．５０〜１．００重量％及びＮｉを０．１０〜０．５
０重量％の範囲で含有している。このような高含有率の
Ｃに対して上記範囲のＳｉ及びＮｉを含有させることに
より、スチールコードとしての引張強度を３３０〜３６
０ｋｇｆ／ｍｍ2 の超高強度とし、しかも、高い靭性と
吸湿状態下での耐腐蝕性に優れた特性を有するものが得
られる。
【００１１】このようなスチールワイヤは、公知の伸線
加工により得ることができる。例えば、上記範囲のＣ，
Ｓｉ及びＮｉを含有する鋼材を熱間圧延した後、必要に
応じて冷却し、得られた線材を一次伸線加工、パテンテ
ィング処理、二次伸線加工、再度のパテンティング処理
及びブラスメッキ処理を経由して、最終湿式伸線加工を
行うことにより製作される。この場合、鋼材として上記
範囲のＣ含有率のものを使用することにより伸線加工性
を向上し、超高強度のスチールワイヤを製作することが
できる。また、Ｓｉ含有率を上記範囲にすることによ
り、フェライトを固溶化し、パテンティング処理材の引
張強度を増大する上で有効であり、また、スチールワイ
ヤの靭性を高めて断線を少なくすることができる。さら
に、Ｎｉ含有率を上記範囲にすることにより、Ｓｉと同
様にフェライトを固溶化し、パテンティング処理材の引
張強度や靭性を増大するとともに、耐腐蝕性を向上する
ことができる。
加工により得ることができる。例えば、上記範囲のＣ，
Ｓｉ及びＮｉを含有する鋼材を熱間圧延した後、必要に
応じて冷却し、得られた線材を一次伸線加工、パテンテ
ィング処理、二次伸線加工、再度のパテンティング処理
及びブラスメッキ処理を経由して、最終湿式伸線加工を
行うことにより製作される。この場合、鋼材として上記
範囲のＣ含有率のものを使用することにより伸線加工性
を向上し、超高強度のスチールワイヤを製作することが
できる。また、Ｓｉ含有率を上記範囲にすることによ
り、フェライトを固溶化し、パテンティング処理材の引
張強度を増大する上で有効であり、また、スチールワイ
ヤの靭性を高めて断線を少なくすることができる。さら
に、Ｎｉ含有率を上記範囲にすることにより、Ｓｉと同
様にフェライトを固溶化し、パテンティング処理材の引
張強度や靭性を増大するとともに、耐腐蝕性を向上する
ことができる。
【００１２】このように加工するスチールワイヤは直径
０．２０〜０．３８ｍｍの範囲とし、これを１〜５本撚
り合わせることによりスチールコードを作製する。この
スチールコードの引張強度は３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍ
ｍ2 となる。引張強度が３３０ｋｇｆ／ｍｍ2 以上であ
ることにより、軽量化のためにベルト層への打ち込み本
数を低減しても初期の補強効果を十分に発揮させること
ができる。他方、３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 以下であること
により、高度の靭性を維持して疲労寿命を向上し、かつ
スチールワイヤの製作時に生じる表面の傷を少なくし、
耐腐蝕性の良好なものにすることができる。
０．２０〜０．３８ｍｍの範囲とし、これを１〜５本撚
り合わせることによりスチールコードを作製する。この
スチールコードの引張強度は３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍ
ｍ2 となる。引張強度が３３０ｋｇｆ／ｍｍ2 以上であ
ることにより、軽量化のためにベルト層への打ち込み本
数を低減しても初期の補強効果を十分に発揮させること
ができる。他方、３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 以下であること
により、高度の靭性を維持して疲労寿命を向上し、かつ
スチールワイヤの製作時に生じる表面の傷を少なくし、
耐腐蝕性の良好なものにすることができる。
【００１３】また、本発明に使用するスチールコード
は、１〜５本のスチールワイヤを単一又は１×２，１×
３，１×４、２＋２、１×５等のコード構造にされる。
撚りピッチ等は特に限定されるものではない。本発明の
空気入りラジアルタイヤは、上記スチールコードからな
るベルト層を設けた上で、そのトレッド面に形成する溝
の溝下ゲージを、従来の３．０〜４．５ｍｍよりも薄
い、１．５〜３．０ｍｍの範囲にする。この溝下ゲージ
を３．０ｍｍ以下とすることによりトレッド部のゴム量
を低減してタイヤを軽量化し、しかも、上述したスチー
ルコードの特性と相俟って優れた耐久性を発揮させるこ
とができる。他方、１．５ｍｍ以上とすることにより最
外側ベルト層を保護するに十分なゴム厚さを確保し、ラ
ジアルタイヤの耐久性を向上することができる。
は、１〜５本のスチールワイヤを単一又は１×２，１×
３，１×４、２＋２、１×５等のコード構造にされる。
撚りピッチ等は特に限定されるものではない。本発明の
空気入りラジアルタイヤは、上記スチールコードからな
るベルト層を設けた上で、そのトレッド面に形成する溝
の溝下ゲージを、従来の３．０〜４．５ｍｍよりも薄
い、１．５〜３．０ｍｍの範囲にする。この溝下ゲージ
を３．０ｍｍ以下とすることによりトレッド部のゴム量
を低減してタイヤを軽量化し、しかも、上述したスチー
ルコードの特性と相俟って優れた耐久性を発揮させるこ
とができる。他方、１．５ｍｍ以上とすることにより最
外側ベルト層を保護するに十分なゴム厚さを確保し、ラ
ジアルタイヤの耐久性を向上することができる。
【００１４】本発明の空気入りラジアルタイヤは、上述
のスチールワイヤを撚り合わせたスチールコードをコー
トゴム中に所定のエンド数で埋設してベルト構成材料と
し、次いでこのベルト構成材料をカーカスプライやトレ
ッド等の他のタイヤ構成材料と共に成形ドラム上で積層
してグリーンタイヤに成形し、このグリーンタイヤを常
法に従って金型より加硫成形することにより製造するこ
とができる。
のスチールワイヤを撚り合わせたスチールコードをコー
トゴム中に所定のエンド数で埋設してベルト構成材料と
し、次いでこのベルト構成材料をカーカスプライやトレ
ッド等の他のタイヤ構成材料と共に成形ドラム上で積層
してグリーンタイヤに成形し、このグリーンタイヤを常
法に従って金型より加硫成形することにより製造するこ
とができる。
【００１５】
【実施例】タイヤサイズを１７５／７０Ｒ１３、カーカ
スコードをポリエステル繊維コード１５００Ｄ／２、ス
チールワイヤの直径を０．３０ｍｍ、スチールコードの
打ち込み本数を４５本／５ｃｍ、その撚り構造を１×２
（０．３０）とし、これら諸元をそれぞれ共通とする一
方で、スチールワイヤに対するＣ、Ｓｉ及びＮｉの含有
率（％）、スチールワイヤの疲労寿命、スチールコード
の引張強度、並びにトレッド面の主溝の溝下ゲージｔを
それぞれ、表１に示すように異ならせた実施例１〜４の
本発明タイヤ及び比較例１〜７の比較タイヤを製作し
た。
スコードをポリエステル繊維コード１５００Ｄ／２、ス
チールワイヤの直径を０．３０ｍｍ、スチールコードの
打ち込み本数を４５本／５ｃｍ、その撚り構造を１×２
（０．３０）とし、これら諸元をそれぞれ共通とする一
方で、スチールワイヤに対するＣ、Ｓｉ及びＮｉの含有
率（％）、スチールワイヤの疲労寿命、スチールコード
の引張強度、並びにトレッド面の主溝の溝下ゲージｔを
それぞれ、表１に示すように異ならせた実施例１〜４の
本発明タイヤ及び比較例１〜７の比較タイヤを製作し
た。
【００１６】これら１１種類のラジアルタイヤについ
て、下記方法により吸湿後ワイヤ折れ耐久性、吸湿後高
速耐久性及び軽量化指数を評価した。その結果を表１に
示した。吸湿後ワイヤ折れ耐久性 ：空気圧１．７ｋｇ／ｃｍ2 の
試験タイヤを１３×５−Ｊのリムにリム組みし、７０℃
×９８％ＲＨの雰囲気中に３０日間放置することにより
調湿した後、直径１７０７．６ｍｍのドラム上をスリッ
プ角±５°、荷重３５０ｋｇ±２２０ｋｇｆの条件下
に、そのスリップ角と荷重を０．０６７ｈｚの矩形波で
変動させながら３００ｋｍ走行させた。走行後に試験タ
イヤを切開しベルトコードの折れの有無をしらべて評価
した。吸湿後高速耐久性 ：吸湿後ワイヤ折れ耐久性と同様に調
湿した空気圧２．１ｋｇｆ／ｃｍ2 の試験タイヤを、同
じドラム上を、４２０ｋｇの荷重を負荷して初期速度１
２１ｋｍ／ｈｒで走行させ、その走行速度を３０分間経
過毎に８ｋｍ／ｈｒずつ増加させて走行を続行し、タイ
ヤに故障が発生するまでの走行距離を以て評価した。軽量化指数 ：比較例１のタイヤを基準にし、その重量を
１００としたときの各タイヤの重量減少率をもって表示
した。
て、下記方法により吸湿後ワイヤ折れ耐久性、吸湿後高
速耐久性及び軽量化指数を評価した。その結果を表１に
示した。吸湿後ワイヤ折れ耐久性 ：空気圧１．７ｋｇ／ｃｍ2 の
試験タイヤを１３×５−Ｊのリムにリム組みし、７０℃
×９８％ＲＨの雰囲気中に３０日間放置することにより
調湿した後、直径１７０７．６ｍｍのドラム上をスリッ
プ角±５°、荷重３５０ｋｇ±２２０ｋｇｆの条件下
に、そのスリップ角と荷重を０．０６７ｈｚの矩形波で
変動させながら３００ｋｍ走行させた。走行後に試験タ
イヤを切開しベルトコードの折れの有無をしらべて評価
した。吸湿後高速耐久性 ：吸湿後ワイヤ折れ耐久性と同様に調
湿した空気圧２．１ｋｇｆ／ｃｍ2 の試験タイヤを、同
じドラム上を、４２０ｋｇの荷重を負荷して初期速度１
２１ｋｍ／ｈｒで走行させ、その走行速度を３０分間経
過毎に８ｋｍ／ｈｒずつ増加させて走行を続行し、タイ
ヤに故障が発生するまでの走行距離を以て評価した。軽量化指数 ：比較例１のタイヤを基準にし、その重量を
１００としたときの各タイヤの重量減少率をもって表示
した。
【００１７】なお、スチールワイヤの疲労寿命は次の方
法により評価した。疲労寿命 ：スチールワイヤを２本の偏心シャフト間に取
りつけ、１００ｋｇｆ／ｍｍ2 の曲げ応力を加えながら
濃度が１５％の塩化ナトリウム（食塩）水溶液中で回転
し、サンプルのワイヤが破断するに至る時間を測定し
た。比較例１に使用したスチールワイヤの測定値を基準
（１００）とする指数で表示した。この値が大きいほど
疲労寿命が優れている。
法により評価した。疲労寿命 ：スチールワイヤを２本の偏心シャフト間に取
りつけ、１００ｋｇｆ／ｍｍ2 の曲げ応力を加えながら
濃度が１５％の塩化ナトリウム（食塩）水溶液中で回転
し、サンプルのワイヤが破断するに至る時間を測定し
た。比較例１に使用したスチールワイヤの測定値を基準
（１００）とする指数で表示した。この値が大きいほど
疲労寿命が優れている。
【００１８】
【００１９】表１から、比較例１は、ＳｉとＮｉの含有
率が本発明の規定範囲外のため、スチールワイヤの引張
強度と疲労寿命が低い。このため、溝下ゲージを厚くし
たので吸湿後のワイヤ折れは発生しなかったが、吸湿後
高速耐久性が向上せず、軽量化することもできなかっ
た。
率が本発明の規定範囲外のため、スチールワイヤの引張
強度と疲労寿命が低い。このため、溝下ゲージを厚くし
たので吸湿後のワイヤ折れは発生しなかったが、吸湿後
高速耐久性が向上せず、軽量化することもできなかっ
た。
【００２０】比較例２は、比較例１において、溝下ゲー
ジを３．０ｍｍにしたものである。この場合は、吸湿後
高速耐久性が向上し、軽量化されるものの、吸湿後のワ
イヤ折れが発生し、耐久性が悪化している。比較例３
は、比較例１において、さらに溝下ゲージをさらに薄く
し、２．５ｍｍにしたものである。この場合は、吸湿後
高速耐久性と軽量化ともに、より一層改良されるが、比
較例２と同様ワイヤ折れが発生し、耐久性が悪化してい
る。
ジを３．０ｍｍにしたものである。この場合は、吸湿後
高速耐久性が向上し、軽量化されるものの、吸湿後のワ
イヤ折れが発生し、耐久性が悪化している。比較例３
は、比較例１において、さらに溝下ゲージをさらに薄く
し、２．５ｍｍにしたものである。この場合は、吸湿後
高速耐久性と軽量化ともに、より一層改良されるが、比
較例２と同様ワイヤ折れが発生し、耐久性が悪化してい
る。
【００２１】これに対し、実施例１，２，３は、Ｓｉと
Ｎｉの含有率並びに溝下ゲージを、それぞれ本発明の規
定範囲内にしたもので、いずれも比較例１，２，３に比
べて引張強度と疲労寿命が著しく向上し、吸湿後のワイ
ヤ折れも発生していない。さらに、溝下ゲージの厚さが
小さくなるにつれて吸湿後高速耐久性が向上し、より一
層軽量化されることがわかる。
Ｎｉの含有率並びに溝下ゲージを、それぞれ本発明の規
定範囲内にしたもので、いずれも比較例１，２，３に比
べて引張強度と疲労寿命が著しく向上し、吸湿後のワイ
ヤ折れも発生していない。さらに、溝下ゲージの厚さが
小さくなるにつれて吸湿後高速耐久性が向上し、より一
層軽量化されることがわかる。
【００２２】比較例４は、実施例１において、溝下ゲー
ジを本発明の規定範囲外の１．０ｍｍにした例であ。こ
の場合は、コード折れが発生し、吸湿後高速耐久性も比
較例１よりも悪化している。比較例５，６，７は、実施
例１において、３６５ｋｇｆ／ｍｍ2 の引張強度を有す
るスチールワイヤを使用した例である。これらの例は、
引張強度の増大により疲労寿命が低下し、それに伴い溝
下ゲージを本発明の範囲内にしてもコード折れの発生を
防止することができないことを示している。
ジを本発明の規定範囲外の１．０ｍｍにした例であ。こ
の場合は、コード折れが発生し、吸湿後高速耐久性も比
較例１よりも悪化している。比較例５，６，７は、実施
例１において、３６５ｋｇｆ／ｍｍ2 の引張強度を有す
るスチールワイヤを使用した例である。これらの例は、
引張強度の増大により疲労寿命が低下し、それに伴い溝
下ゲージを本発明の範囲内にしてもコード折れの発生を
防止することができないことを示している。
【００２３】
【発明の効果】本発明によれば、ベルト層を構成するス
チールコードとして、高炭素含有量で、かつ特定量の珪
素とニッケルを含有するスチールワイヤを使用し、引張
強度を３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 にしたことによっ
て、超高強度を維持しながら高度の靭性を付与し、しか
も吸湿時の耐疲労性や耐腐蝕性の低下を抑制することが
できる。したがって、ベルト層に対するコード打ち込み
本数を低減したり、また、トレッドの溝下ゲージを薄く
し、軽量化を行っても耐久性の向上を可能にすることが
できる。
チールコードとして、高炭素含有量で、かつ特定量の珪
素とニッケルを含有するスチールワイヤを使用し、引張
強度を３３０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 にしたことによっ
て、超高強度を維持しながら高度の靭性を付与し、しか
も吸湿時の耐疲労性や耐腐蝕性の低下を抑制することが
できる。したがって、ベルト層に対するコード打ち込み
本数を低減したり、また、トレッドの溝下ゲージを薄く
し、軽量化を行っても耐久性の向上を可能にすることが
できる。
【図１】本発明タイヤの実施例からなる乗用車用空気入
りラジアルタイヤを一部切り欠いて示す要部斜視断面図
である。
りラジアルタイヤを一部切り欠いて示す要部斜視断面図
である。
【図２】図１のトレッド部に形成した主溝部分の拡大断
面図である。
面図である。
１ トレッド部 ４ 内側ベルト層 ４’外側（最外側）ベルト層 ６ 主溝 ７ 副溝 ４０ スチールコ
ード ｔ 溝下ゲージ ｄ 主溝の溝深さ
ード ｔ 溝下ゲージ ｄ 主溝の溝深さ
Claims (1)
- 【請求項１】 トレッド内部にスチールコードからなる
少なくとも１枚のベルト層を配置すると共にトレッド表
面に溝を設けた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記
ベルト層を、炭素０．８０〜１．００重量％、珪素０．
５０〜１．００重量％、ニッケル０．１０〜０．５０重
量％を含有すると共に、直径０．２０〜０．３８ｍｍの
スチールワイヤを１〜５本撚り合わせた、引張強度３３
０〜３６０ｋｇｆ／ｍｍ2 のスチールコードから構成
し、前記溝の溝底から最もトッレド表面に近い位置の前
記スチールコードの表面までの距離を１．５〜３．０ｍ
ｍの範囲にした乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4041293A JPH05238202A (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 乗用車用空気入りラジアルタイヤ |
| US08/021,231 US5368081A (en) | 1992-02-27 | 1993-02-23 | Pneumatic radial tire for passenger cars with defined steel belt cord |
| EP93103060A EP0558037B1 (en) | 1992-02-27 | 1993-02-26 | Pneumatic radial tire for passenger cars |
| DE69302925T DE69302925T2 (de) | 1992-02-27 | 1993-02-26 | Radialer Luftreifen für Personenkraftwagen |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4041293A JPH05238202A (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 乗用車用空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05238202A true JPH05238202A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=12604411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4041293A Pending JPH05238202A (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 乗用車用空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5368081A (ja) |
| EP (1) | EP0558037B1 (ja) |
| JP (1) | JPH05238202A (ja) |
| DE (1) | DE69302925T2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07195904A (ja) * | 1993-12-29 | 1995-08-01 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
| JP2013129388A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
| EP4201702A1 (en) * | 2021-12-23 | 2023-06-28 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire |
| EP4112334A4 (en) * | 2020-02-28 | 2023-07-26 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | TIRES |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| AT401369B (de) * | 1994-04-28 | 1996-08-26 | Semperit Ag | Fahrzeugreifen in radialbauart |
| US5858137A (en) * | 1996-03-06 | 1999-01-12 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Radial tires having at least two belt plies reinforced with steel monofilaments |
| JP6174921B2 (ja) * | 2013-06-19 | 2017-08-02 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
| US20230191851A1 (en) * | 2020-05-13 | 2023-06-22 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Tire with improved end-of-life grip on wet ground |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| DE1303916C2 (de) * | 1959-08-04 | 1976-04-29 | Continental Gummi-Werke Ag, 3000 Hannover | Fahrzeugluftreifen mit radialkarkasse und einer verstaerkungseinlage, die lagen sich kreuzender stahlseile o.dgl. und eine gegenueber dem laufstreifengummi haertere gummischicht enthaelt |
| BE892858A (fr) * | 1981-04-16 | 1982-08-02 | Pirelli | Pneumatique pour vehicules automobiles a basse absorption de puissance |
| JPS60234003A (ja) * | 1984-05-06 | 1985-11-20 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ラジアルタイヤ |
| JPS62286804A (ja) * | 1986-06-04 | 1987-12-12 | Bridgestone Corp | 偏平空気入りタイヤ |
| US4836262A (en) * | 1986-08-08 | 1989-06-06 | Bridgestone Corporation | Metal cords and pneumatic tires using the same |
| JPS63307248A (ja) * | 1987-06-04 | 1988-12-14 | Kobe Steel Ltd | 高強度高靭性極細線用線材 |
| JPH01292190A (ja) * | 1988-05-12 | 1989-11-24 | Kanai Hiroyuki | タイヤ用スチールコードおよびタイヤ |
| JPH0711111B2 (ja) * | 1988-08-20 | 1995-02-08 | 金井 宏之 | スチールコードおよびタイヤ |
| JPH0718100B2 (ja) * | 1988-08-22 | 1995-03-01 | 金井 宏之 | タイヤ用スチールコードおよびタイヤ |
| JPH02307993A (ja) * | 1989-05-17 | 1990-12-21 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
| JPH0376882A (ja) * | 1989-08-21 | 1991-04-02 | Bridgestone Corp | 空気入りラジアルタイヤ |
| US5213652A (en) * | 1989-09-11 | 1993-05-25 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic radial tire including 1×2 steel cords |
| US5229069A (en) * | 1989-10-02 | 1993-07-20 | The Goodyear Tire & Rubber Company | High strength alloy steels for tire reinforcement |
| JPH03213401A (ja) * | 1990-01-17 | 1991-09-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | スチールコードで補強した空気入りタイヤ |
| BR9106170A (pt) * | 1990-03-21 | 1993-03-16 | Goodyear Tire & Rubber | Cordonel de alta resistencia |
-
1992
- 1992-02-27 JP JP4041293A patent/JPH05238202A/ja active Pending
-
1993
- 1993-02-23 US US08/021,231 patent/US5368081A/en not_active Expired - Fee Related
- 1993-02-26 EP EP93103060A patent/EP0558037B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-02-26 DE DE69302925T patent/DE69302925T2/de not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07195904A (ja) * | 1993-12-29 | 1995-08-01 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
| JP2013129388A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
| EP4112334A4 (en) * | 2020-02-28 | 2023-07-26 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | TIRES |
| EP4201702A1 (en) * | 2021-12-23 | 2023-06-28 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0558037B1 (en) | 1996-06-05 |
| DE69302925T2 (de) | 1996-10-31 |
| DE69302925D1 (de) | 1996-07-11 |
| EP0558037A1 (en) | 1993-09-01 |
| US5368081A (en) | 1994-11-29 |
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