JPH0523815Y2 - - Google Patents

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JPH0523815Y2
JPH0523815Y2 JP1084587U JP1084587U JPH0523815Y2 JP H0523815 Y2 JPH0523815 Y2 JP H0523815Y2 JP 1084587 U JP1084587 U JP 1084587U JP 1084587 U JP1084587 U JP 1084587U JP H0523815 Y2 JPH0523815 Y2 JP H0523815Y2
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δcm
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は機関の空気量検出装置に関する。
(従来の技術) 燃料噴射機関にあつては、機関に吸入される空
気量に見合つた燃料量を噴射供給する構成である
ため、吸入空気量を正確に検出することが重要と
なる。このため、その検出装置として熱線式等の
流量センサにより空気量を直接的に検出するもの
や、圧力センサにより測定される吸気管圧力と機
関回転速度とから間接的に検出するものがある。
また、圧力センサのほかに絞り弁開度センサを設
け、空気量を絞り弁開度と吸気管圧力とから空気
量を検出するものも提案されている(特公昭61−
4981号公報等参照)。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、該流量センサや圧力センサを用
いた検出装置では、吸気脈動により検出値が大き
く影響を受け、この検出値に基づいて演算される
燃料噴射量が変動するので、機関のトルク変動が
生じる。また、フラツプ式の流量センサでは脈動
を抑制するための構成が過渡時の正確な応答を制
限することになつており、さらにコストが高いと
いう問題もある。
一方、これらの検出装置はセンサ取り付け位置
での空気量を検出するものであるため、センサが
シリンダより遠くに取り付けられると、過渡時に
はセンサにて検出される空気量と実際にシリンダ
に流入する空気量とが応答遅れの分だけ一致しな
い。また、この応答遅れを考慮してシリンダ空気
量を正確に検出することができたにしても、燃料
噴射弁がシリンダより遠くに位置する場合には、
シリンダ空気量と噴射弁部の空気量とが必ずしも
一致しない。この結果、正確に検出されていない
空気量に基づいて噴射制御を行うと、加速時や減
速時などの過渡時において目標とする空燃比より
外れてリツチ化したり、リーン化することにな
る。
このため、絞り弁開度αと機関回転速度Nとか
ら絞り弁部の定常流量QHを求め、これを遅れ係
数K2で遅延補正することによりシリンダ流量
QCYLを演算し、このシリンダ流量QCYLとシリンダ
容積Vの積に所定の加算量ΔCMを加えることに
よつて、噴射弁部の空気量QAINJを演算するよう
にしたものを先に出願している(特開昭63−
32323号参照)。
この先願装置では、第8図に示したように、絞
り弁部流路面積Aαを機関回転速度Nで除した値
をさらにシリンダ容積Vで割り、この値(Aα/
(N・V))からリニヤライズ流量(絞り弁部の単
位シリンダ容積当たりの定常流量のこと)QHO
求め、これを補正率KFLATによつて補正した値
を単位シリンダ容積当たりの絞り弁部定常流量
QH(=QHO×KFLAT)とおく(ステツプ41〜45)。
このQHに対し QCYL=QH×K2+QCYL-1×(1−K2) ただし、K2;遅れ係数 QCYL-1;前回のQCYL により1次の遅れ補正を行うことでシリンダ流量
QCYLを、また空気加算量ΔCMを ΔCM=KMANI×(QCYL−QCYL-1) ただし、KMANI;係数 により求め、噴射弁部の空気量QAINJを QAINJ=QCYL×V+ΔCM とするのである(ステツプ46〜49)。
この先願装置によれば、絞り弁開度αと機関回
転速度Nを用いることで吸気脈動による影響がな
くされるほか、遅れ係数K2と空気加算量ΔCMの
導入により、絞り弁位置からシリンダまでの過渡
時の吸入空気の応答遅れを、過渡時における噴射
弁位置とシリンダの近傍位置とのあいだの吸気管
の圧力変化に相当するずれ分とが考慮されるので
あり、過渡時に噴射弁部を流れる空気量が正確に
計算されることになつた。
しかしながら、空気加算量ΔCMを求める過程
で補正率KFLATが用いられるときは、ΔCMに
大きな変動が生じることがわかつた。
補正率KFLATをパラメータのNとQHOから求
めるにはKFLATの3次元マツプを検索すること
になるのであるが、KFLATのデータに2バイト
を与えたのでは演算時間やプログラムが長くなる
ため、1バイトのデータで与えることが望まし
い。この場合に、絞り弁全開近傍の運転域で
KFLATの1バイトデータ中の1ビツトの変化が
そのままの比率でQCYLやQCYL-1の変化として反映
されてしまい、これによつてΔCMが大きく変動
するのである。
この考案は、空気加算量ΔCMを求める過程に
補正率KFLATが入つてこないようにすることに
より、ΔCMの変動を防止することのできる空気
量検出装置を提供することを目的としている。
(問題点を解決するための手段) この考案は、第1図に示すように、絞り弁開度
αを検出する手段1と、この絞り弁開度αから絞
り弁部の流路面積A(=Aα)を演算する手段3
と、機関回転速度Nを検出する手段2と、前記流
路面積Aを回転速度Nで除算する手段4と、この
除算値A/Nに基づいてリニヤライズ流量(絞り
弁部の単位シリンダ容積当たりの定常流量)QHO
を求める手段5と、前記両検出値(N,A)を用
いて絞り弁部からシリンダへの空気流れに関する
遅れ係数K2を演算する手段6と、前記リニヤラ
イズ流量QHOをこの遅れ係数K2にて遅延補正する
ことにより単位シリンダ容積当たりのシリンダ空
気量QCYLOを演算する手段7と、このシリンダ空
気量QCYLOの変化量から所定の空気加算量ΔCMを
演算する手段8と、前記除算値A/N、リニヤラ
イズ流量QHO、シリンダ空気量QCYLOのいずれか一
つと回転速度Nを用いて前記シリンダ空気量
QCYLOに対する補正率KFLATを演算する手段9
と、この補正率KFLAT、前記シリンダ空気量
QCYLO、シリンダ容積V及び空気加算量ΔCMを用
いて噴射弁部の空気量QAINJを演算する手段10
とを備えた。
(作用) 補正率KFLATの関与するシリンダ空気量を用
いて空気加算量ΔCMを求めたときは、補正率
KFLATの演算時間やプログラム長さを短くする
ため補正率KFLATに1バイトデータを与えた場
合に、絞り弁全開近傍の運転域において補正率
KFLATの1バイトデータ中の1ビツトの変化が
そのままの比率でシリンダ空気量の変化になり、
空気加算量ΔCMに大きな変動を生じるのである
が、本考案で補正率KFLATの関与しないシリン
ダ空気量QCYLOを用いて空気加算量ΔCMが求めら
れると、補正率KFLATに1バイトデータを与え
ても、絞り弁全開近傍の運転域での空気加算量
ΔCMの変動が防止される。
(実施例) 第2図は本考案の検出装置を燃料噴射機関に適
用した第1実施例の機械的構成である。ただし、
この例はいわゆる単点噴射方式(SPI方式)で、
吸気絞り弁15上流の吸気通路16に1個(また
は複数)の燃料噴射弁17が設けられている。
同図において、19は絞り弁15の開度αを検
出するセンサ(絞り弁開度センサ)、20は機関
回転速度Nを検出するセンサ(たとえばクランク
角センサ)で、両検出信号は運転変数の基本値と
してコントロールユニツト23に入力され、該ユ
ニツト23では、これらの信号に基づいて噴射弁
部の空気量QAINJを検出し、かつこのQAINJを用い
て燃料噴射制御を行う。
なお、他の運転変数として機関冷却水温TW
吸気温度TAがあり、これらはそれぞれ水温セン
サ21、吸気温センサ(図示せず)にて検出され
る。また、フイードバツク制御に必要となる実際
の空燃比が空燃比センサ22にて検出される。な
お、絞り弁15をバイパスする通路24には、通
路24の流路面積ABYを可変とする電磁弁(アイ
ドル制御弁)25が介装されている。
第3図はコントロールユニツト23をマイクロ
コンピユータにて構成した場合に、CPU内で実
行される噴射パルス幅Tiの計算ルーチンである。
同図は所定周期で実行される。図示の数字はステ
ツプ番号である。ここに、L−ジエトロニツク方
式に採用されるTiの計算式は、下式(1)に示すよ
うに基本パルス幅Tpを各種補正係数(これら係
数の総和がCOEFである。)と実空燃比から得ら
れる空燃比フイーバツク補正係数LAMBDAにて
補正するものである(ステツプ40)。ただし、Ts
は無効パルス幅である。
Ti=Tp×COEF×LAMBDA+Ts ……(1) そして、Tpが噴射弁17からの供給燃料量に
相当するから一定の空燃比を得るには、Tpと噴
射弁部の空気量QAINJとの間に比例関係を有させ
ることであるしたがつて、Tpは Tp=Ka×QAINJ×KTA ……(2) であればよい(ステツプ39)。ただし、Kaは噴射
弁17の特性に基づく係数、KTAは吸気温補正
係数である。これらパラメータの単位は、たとえ
ばTp(msec)、Ka(msec/g)、QAINJ(cc)、
KTA(g/cc)である。この結果、QAINJをいか
に正確に計算するかが空気量の検出精度を決定す
る。
まず、絞り弁開度αから絞り弁部の流路面積
Aαを計算する(ステツプ31)。これは、たとえば
第4図に示す流路面積特性を内容とする2次元テ
ーブル(Aαテーブル)を検索することにより容
易に求められる。ただし、バイパス通路19が開
弁されると、この通路19の流路面積ABY分だけ
誤差を生じるので、この場合には総流路面積A
(=Aα+ABY)を採用しなければならない。ここ
に、流路面積A(Aα)はαにて一義的に定まるの
で、間欠吸気に伴う吸気脈動の影響が排除され
る。
次に、このAを機関回転速度Nとシリンダ容積
Vとで除した値A/(N・V)を計算する(ステ
ツプ32)。Nで除算する理由は、Aだけであると、
Nの変化によつてはAが急変する運転域が生じ、
この領域において分解能が低下するからである。
また、Vで除算する理由は、単位シリンダ容積当
たりの値とするため、すなわちVの大小に関係し
ない値とするためである。
この除算値A/(N・V)に基づいてリニヤラ
イズ流量QHOを計算する(ステツプ33)。ここに、
リニヤライズ流量QHOは定常時の流量であるから
過渡時と相違してマツチングにより予め正確に求
めることが可能である。そして、求めた結果は第
5図に示すように、シリンダ容積の大小によらず
ほぼ同じ流量特性が得られる。したがつて、第5
図に示す流量特性を内容とする2次元テーブルを
検索することによりQHOが求められる。ただし、
QHOは分解能を考慮すると、直線補間計算にて求
める必要があり、このため2バイト(8ビツト)
を使用する。
次に、遅れ係数K2(K2<1)を用いて次式(3)に
よりシリンダに流入する空気量QCYLOを計算する
(ステツプ35)。
QCYLO=QHO×K2 +QCYLO-1×(1−K2) ……(3) 同式(3)は過渡応答性を考慮するものである。た
とえば、絞り弁開度αのステツプ的変化に対して
QHOも同じ変化を示すが、絞り弁15の取り付け
られる位置より遠く離れたシリンダにはステツプ
的に空気量が流入し得ず、QCYLOは一次遅れで応
答する。ここに、係数K2はQHOに対しQCYLOをどの
ように追従させるかを決定する値であり、マツチ
ングにて予め定められる。すなわち、(N・V)
とAを用いて遅れ係数K2を計算する(ステツプ
34)。これは、第6図に示す特性を内容とする三
次元マツプを検索することにより求められる。
なお、第3図の制御ルーチンは所定周期(たと
えば10msec)毎に実行されるため、毎回の値を
用いて今回の値を求めるように構成される。すな
わち、前式(3)において、QCYLOに付した添字の
「−1」が前回の値を意味し、前回の演算値を用
いて今回の演算値が順次求められていく。これに
より、過渡時にあつても、絞り弁部の空気量を求
めているにも拘わらずシリンダ空気量を正確に計
算することができる。
これにより、過渡時にはQHOとQCYLOとのあいだ
にずれが生じるが、このずれが遅れ係数K2に織
り込まれ、過渡時であつてもシリンダへの空気量
QCYLOが的確に求められる。
最後に、QCYLOの変化量(QCYLO−QCYLO-1)から
空気加算量ΔCMを計算し(ステツプ36)、この加
算量ΔCMをQCYLO×KFLAT×Vに加算すること
により噴射弁部の空気量QAINJを求める(ステツ
プ38)。すなわち、 ΔCM=(QCYLO−QCYLO-1) ×KMANI ……(4) QAINJ=QCYLO×KFLAT×V+ΔCM ……(6) である。ここに、SPI方式では噴射弁17の取り
付け位置がシリンダよりも遠く離れるので、
QAINJとQCYLO×KFLAT×Vとが必ずしも一致せ
ず、過渡時において吸気管圧力の圧力変化に相当
する所定量(ΔCM)だけのずれが生じる。した
がつて、(6)式のΔCMは過渡時における両者のず
れ分を考慮する値として導入されており、吸気管
の圧力変化に伴い吸気管内を埋め合わせる空気量
の意味を持つ。
また、(6)式のKFLATは、これがなければ、シ
リンダ容積(気筒容積)Vの相違によつて実際の
空燃比が目標とする空燃比から若干ずれ、また同
じVであつても運転状態の違いで目標とする空燃
比からの若干のずれを招くので、これらを除去す
るために導入される値であり、シリンダ容積Vの
大小により異なる値が用いられ、またNとQHO
基づいて計算される。たとえば、第7図に示す特
性を内容とする三次元マツプを検索することによ
り求められる。
たとえば、KFLATのない(6)式のQAINJ(=QCYLO
×V+ΔCM)を用いて燃料噴射を行つたとき、
実際の空燃比が目標空燃比よりリーン側に若干ず
れるとすれば、KFLATに1より大きい値を与え
て空燃比を目標空燃比へと戻し、この逆に目標空
燃比からリツチ側に少しだけずれるときは1より
小さな値のKFLATで目標空燃比に戻すことで、
目標とする空燃比からの微細なずれが修正され、
シリンダ容積Vの大小に関係なく、また総ての運
転域においてフラツトな空燃比特性が得られるの
である。
一方、(4)式はΔCMを与える式であるが、先願
装置と異なり、(4)式のQCYLOとQCYLO-1はKFLAT
の関与しない値であるため、(4)式によれば、
KFLATを用いることなくΔCMを求めることが
できる。
なお、(4)式の係数KMANIは、マニホールド係
数KMANI0をNで除算した値で、これにより、
制御周期と機関の回転周期とが大きく相違する場
合の誤差が防止される。なお、第3図の制御を機
関回転に同期して実行する場合にはKMANI=
KMANI0でよい。マニホールド係数KMANI0
噴射弁17が絞り弁15の直前上流またはその直
後下流に設けられる場合に絞り弁15から吸気ポ
ートまでの吸気容積や計算周期により定まる定数
で、マツチングに際しては、噴射弁部の空気量の
瞬間流量とQAINJが結果的に同位相となるように
するものである。
このようにして求めたQAINJを用いて燃料量と
してのTpを計算することは、燃料を噴く位置の
空気量に応じた燃料供給が可能となることを意味
し、これによりほぼ一定空燃比の混合気をシリン
ダに供給させることができるのである。
ここで、この例の作用を説明する。
第8図は、前述したように先願装置による
QAINJの計算手順であり、第3図の本考案との大
きな相違は、ΔCMの計算にKFLATが関与して
いる点である。すなわち、先願装置ではリニヤラ
イズ流量QHOを基本値として、 QH=QHO×KFLAT ……(7) により定常流量QHを求め、このQHに基づいてシ
リンダ流量QCYL、ΔCM、QAINJと求めている(ス
テツプ45〜49)。なお、これらの式(8)〜(10)は前式
(3),(4),(6)にそれぞれ対応する。
QCYL=QH×K2 +QCYL-1×(1−K2) ……(8) ΔCM=(QCYL−QCYL-1) ×KMANI ……(9) QAINJ=QCYL×V+ΔCM ……(10) しかしながら、このような手順であると、
ΔCMに変動を生じることが実験により確認され
ている。これを第9図Aに示すと、KFLATに生
じるビツト誤差が拡大されてΔCMに大きな凹凸
を生じている。これは、それぞれのパラメータを
何バイトの16進数(または何ビツトの2進数)で
表すかという表現上の問題に起因し、表現如何が
検出精度に大きな影響を及ぼすためである。
たとえば、パラメータAα,A/(N・V),
QHO,QCYLO,ΔCM及びQAINJの計算式や2次元テ
ーブルの検索については、2バイトとして付与し
ても、演算時間やプログラム長さがそれほど長く
なることもなく、したがつて8ビツトのマイクロ
コンピユータにて応答性良く十分機能させること
ができる。なお、これらパラメータは、1バイト
ではアイドル時や減速時に分解能が不足するので
具体的には2バイトとして付与している。
しかしながら、パラメータK2やKFLATの3
次元マツプの検索については、2バイトにすると
演算時間やプログラム長さが長くなるので大きな
問題となる。そこで、これらパラメータ(K2
KFLAT)については1バイトで付与している。
ただし、K2については1バイトとしても性能上
十分であるため問題ないが、KFLATについては
1バイトとして付与すると、絞り弁全開近傍にお
いて問題を生じてくる。すなわち、この運転域で
はK2が殆んど1.0の要求となるので、前式(9)にお
いて1バイト中の1ビツトの変化がそのままの比
率でQCYL及びQCYL-1の変化として算出され、
ΔCMに第9図Aに示す大きな凹凸を生じてしま
うのである。この結果、Tpを介しTiに変動を生
じ、トルク変動を招く。
そこで、KFLATを2バイトとして付与する
と、1ビツト変化のデータに対する付与割合が減
少するので、ΔCMを滑らかに変化させることが
できるが、前述したようにKFLATを2バイトと
することは演算時間やプログラムの長さ上問題と
なる。たとえば、2バイトとすると、運転条件の
急変時に演算されるΔCMが吸気管を埋め合わせ
る実際の空気量と一致せず、応答遅れに伴う
KFLATの目標値からのずれによりΔCMに凹凸
が発生するという好ましくない現象が生じるので
ある。
これに対して、本実施例によれば、KFLATは
応答性を確保するため、1バイトとして付与して
いるものの、KFLATにて補正されていない値
(QCYLO,QCYLO-1)を用いてΔCMが計算される
(ステツプ34〜36)。すなわち、KFLATの関与し
ない値を用いてΔCMが求められるのである。
そこで、この例による加速時の応答波形を、比
較のため第9図Aと同じ加速条件のもとに示した
のが第9図Bである。同図より、たとえKFLAT
にビツト誤差が生じるっことがあつても、ΔCM
はこの誤差により凹凸を生じることがなく、滑ら
かに変化している。この結果、Tiの変化も滑ら
かとなり、これにより良好な応答性を得つつトル
ク変動が防止されている。
次に、第10図はこの考案の第2実施例のブロ
ツク構成図である。これは、QCYLOについては
ΔCMの計算にのみ用いるものとし、このΔCMと
リニヤライズ流量QHO及び補正率KFLATを用い
てQAINJを演算するようにしたものである。すな
わち、QHOをKFLATにて修正することにより定
常流量QH(=QHO×KFLAT)を求める手段51
と、このQHと遅れ係数K2を用いてシリンダ流量
QCYL(=QH×K2+QCYL-1×(1−K2))を演算する
手段52と、このQCYLにΔCMとシリンダ容積V
との積を加算してQAINJ(=QCYL×V+ΔCM)を求
める手段53とで噴射弁部空気量演算手段10が
構成される。この例でもKFLATがΔCMの計算
に用いられることがないようにされ、第1実施例
と同様の作用効果を奏する。
ただし、この実施例は構成要素が増加した分だ
け全体としての演算時間が少々増加するが、
KFLATにて修正された流量(QH,QCYL)も持つ
ことになるので、これら信号を要求する他の制御
(点火時期、スワール制御弁または希薄燃焼など
の制御)への応用が容易となる。
なお、第1実施例ではQHOをパラメータとして
KFLATを計算しているが、このQHOに換えて、
その前後のパラメータであるA/(N・V)や
QCYLOを用いても機能上差し支えない。また、SPI
方式に限らず、各気筒毎に燃料噴射弁を設けた噴
射方式にこの考案を適用することができることは
いうまでもない。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、空気加算量を導
入し、この空気加算量でシリンダ空気量と噴射弁
部の空気量との間の、過渡時の吸気管圧力の変化
に相当するずれ分を補償する一方で、シリンダ空
気量に対する補正率を導入し、シリンダ容積や運
転状態が相違してもフラツトな空燃比特性が得ら
れるようにした装置において、補正率を関与させ
ることなく前記空気加算量を求めるように構成し
たので、補正率に1バイトデータを与えても、絞
り弁全開近傍の運転域での空気加算量の変動を防
止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のブロツク構成図、第2図は本
考案の第1実施例を示す機械的構成図、第3図は
この実施例の演算内容を示す流れ図、第4図〜第
7図はこの演算に用いる各テーブル内容を表す特
性線図である。第8図は先願の作用を説明する波
形図、第9図A、第9図Bはそれぞれ先願と前記
実施例の作用を説明する波形図、第10図はこの
考案の第2実施例のブロツク構成図である。 1……絞り弁開度検出手段、2……機関回転速
度検出手段、3……流路面積演算手段、4……除
算手段、5……リニヤライズ流量演算手段、6…
…遅れ係数演算手段、7……シリンダ空気量演算
手段、8……加算量演算手段、9……補正率演算
手段、10……噴射弁部空気量演算手段、15…
…絞り弁、17……燃料噴射弁、19……絞り弁
開度センサ、20……クランク角センサ、23…
…コントロールユニツト、51……定常流量修正
手段、52……シリンダ流量演算手段、53……
加算手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 絞り弁開度を検出する手段と、この絞り弁開度
    から絞り弁部の流路面積を演算する手段と、機関
    回転速度を検出する手段と、前記流路面積を回転
    速度で除算する手段と、この除算値に基づいてリ
    ニヤライズ流量を求める手段と、前記両検出値を
    用いて絞り弁部からシリンダへの空気流れに関す
    る遅れ係数を演算する手段と、前記リニヤライズ
    流量をこの遅れ係数にて遅延補正することにより
    単位シリンダ容積当たりのシリンダ空気量を演算
    する手段と、このシリンダ空気量の変化量から所
    定の空気加算量を演算する手段と、前記除算値、
    リニヤライズ流量、シリンダ空気量のいずれか一
    つと回転速度を用いて前記シリンダ空気量に対す
    る補正率を演算する手段と、この補正率、前記シ
    リンダ空気量、シリンダ容積及び空気加算量を用
    いて噴射弁部の空気量を演算する手段とを備えた
    ことを特徴とする機関の空気量検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003314347A (ja) * 2002-04-18 2003-11-06 Denso Corp 内燃機関の筒内充填空気量検出装置

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JPS63119848U (ja) 1988-08-03

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