JPH0523463Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は例えば注射液用のアンプル又はバイア
ル瓶などを整列させて収納する紙箱に関する。

「従来の技術」 従来、垂直な仕切板によつて内部を縦横に分割
して収納空間を形成する技術があつた。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来技術は、内部の仕切板が箱の上下幅よ
り短尺に形成されるだけであるから、被包装体の
上下長さ（高さ）などの外形に適した収納空間を
容易に得られず、被包装体が接触し易い等の機能
上及び安全上の問題があつた。

「問題点を解決するための手段」 然るに、本考案は、太くて短い複数の被包装体
と細くて長い複数の被包装体とを同時に収納する
紙箱であつて、内部には上中下の横仕切板が水平
に張設され、各横仕切板の各円形装着孔に各被包
装体を貫通させ、紙箱内部での各被包装体の自由
移動を規制し、紙箱内部で各被包装体を整列配置
する紙箱において、太くて短い被包装体用の大径
の円形装着孔は上下の横仕切板の略同一位置に一
列状に形成し、細くて長い被包装体用の小径の円
形装着孔は太くて短い被包装体用の大径の円形装
着孔に対して千鳥状になるように上中下の横仕切
板の略同一位置に一列状に形成し、また太くて短
い被包装体の底が当たる下の横仕切板とこの横仕
切板の下方に対向していて細くて長い被包装体の
底が当たる紙箱底面との間隔を、太くて短い被包
装体の高さと細くて長い被包装体の高さとの差と
略同じに形成し、さらに前記各円形装着孔は各横
仕切板に一部が連結される一対の半円板が各被包
装体を上方から挿入するとき、下方に観音開き状
に開くことにより形成されることを特徴とする。

「作用」 従つて、バイアル瓶など太くて短い複数の被包
装体とアンプルなど細くて長い複数の被包装体と
を同時収納する紙箱にあつて、紙箱内部に水平に
張設する上中下の横仕切板と、その各横仕切板に
形成する円形装着孔により、紙箱内部での各被包
装体の自由移動を規制し、紙箱内部で各被包装体
を整列配置させる場合、太くて短い被包装体用の
大径の円形装着孔を上下の横仕切板の略同一位置
に一列状に形成し、細くて長い被包装体用の小径
の円形装着孔を太くて短い被包装体用の大径の円
形装着孔に対して千鳥状になるように上中下の横
仕切板の略同一位置に一列状に形成するから、太
くて短い被包装体を収納するのに必要な大きさの
紙箱で細くて長い被包装体も同時収納でき、また
太くて短い被包装体の底が当たる下の横仕切板と
この横仕切板の下方に対向していて細くて長い被
包装体の底が当たる紙箱底面との間隔を、太くて
短い被包装体の高さと細くて長い被包装体の高さ
との差と略同じに形成するから、太くて短い被包
装体と細くて長い被包装体との高さを揃えて同時
収納し得、さらに前記各円形装着孔は各横仕切板
に一部が連結される一対の半円板が各被包装体を
上方から挿入するとき下方に観音開き状に開くこ
とにより形成されるから、各円形装着孔内での遊
びを半円板の当接によりなくして各被包装体を紙
箱内で確実に位置固定し得るものである。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図は展開図であり、一対の長尺側板１，
２並びに一対の短尺側板３，４並びに糊代片５を
折目ア，イ，ウ，エを介して連結させると共に、
差込片６を有する上蓋板７を折目オを介して一方
の長尺側板２に連結させ、一対の補助蓋板８，９
を折目カ，キを介して短尺側板３，４に連結させ
る。

また、一対の底板１０，１１を折目ク，ケを介
して長尺側板１，２に連結させ、一対の補助底板
１２，１３を折目コ，サを介して短尺側板３，４
に連結させると共に、糊代部１４，１５を折目
シ，スを介して底板１０，１１に形成するもの
で、糊代片５を短尺側板３に、また糊代部１４，
１５を補助底板１２，１３に糊付け固定させ、折
畳み自在な四角形箱を構成する。

さらに、底板１０，１１に折目セ，ソを介して
係止片１６，１７を連結させ、この係止片１６，
１７に折目タ，チを介して縦仕切板１８，１９を
連結させると共に、上中下の横仕切板２０，２
１，２２と、上中下の接着板２３，２４，２５と
を、各折目ツ，テ，ト，ナ，ニ，ヌを介して横仕
切板１８，１９に交互に連結させるもので、第２
図の如く、係止片１６，１７を底板１０，１１
に、上下の接着板２３，２５を側板１，２に、中
の接着板２４を縦仕切板１８，１９に夫々糊付け
固定させる。

そして、第３図のように、２枚の上の横仕切板
２０，２０が上面側開口で平行に配列されると共
に、第４図のように、底板１０，１１及び横仕切
板２０，２１，２２を上方に折曲げさせ、縦仕切
板１８，１９を上昇させ、一対の長尺側板１，２
を接近させ、偏平な状態に折畳まれるように構成
している。

また、一対の半円板２６，２７を形成するバイ
アル瓶３２用の複数の円形装着孔２８…を上中の
横仕切板２０，２１の略同一位置に一列状に形成
すると共に、一対の半円板２９，３０を形成する
アンプル３３用の複数の円形装着孔３１…を上中
下の横仕切板２０，２１，２２の略同一位置に一
列状に形成する。そして、第２図及び第３図の如
く、展開して組立てられた状態で被包装体である
バイアル瓶３２を装着孔２８に押込むことによ
り、下の横仕切板２２でバイアル瓶３２の底部が
支持され、上中の横仕切板２０，２１で半円板２
６，２７を介してバイアル瓶３２の側部が支持さ
れると共に、被包装体であるアンプル３３を装着
孔３１に押込むことにより、底板１０，１１でア
ンプル３３の底部が支持され、上中下の横仕切板
２０，２１，２２で半円板２９，３０を介してア
ンプル３３の側部が支持されるもので、上下長さ
の異なる異形のバイアル瓶３２とアンプル３３を
上面側を略面一にして多列状に配列させるように
構成している。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、太く
て短い複数の被包装体３２と細くて長い複数の被
包装体３３とを同時に収納する紙箱であつて、内
部には上中下の横仕切板２０，２１，２２が水平
に張設され、各横仕切板２０，２１，２２の各円
形装着孔２８，３１に各被包装体３２，３３を貫
通させ、紙箱内部での各被包装体３２，３３の自
由移動を規制し、紙箱内部で各被包装体３２，３
３を整列配置する紙箱において、太くて短い被包
装体３２用の大径の円形装着孔２８は上下の横仕
切板２０，２１の略同一位置に一列状に形成し、
細くて長い被包装体３３用の小径の円形装着孔３
１は太くて短い被包装体３２用の大径の円形装着
孔２８に対して千鳥状になるように上中下の横仕
切板２０，２１，２２の略同一位置に一列状に形
成し、また太くて短い被包装体３２の底が当たる
下の横仕切板２２とこの横仕切板２２の下方に対
向していて細くて長い被包装体３３の底が当たる
紙箱底面との間隔を、太くて短い被包装体３２の
高さと細くて長い被包装体３３の高さとの差と略
同じに形成し、さらに前記各円形装着孔２８，３
１は各横仕切板２０，２１，２２に一部が連結さ
れる一対の半円板２６，２７，２９，３０が各被
包装体３２，３３を上方から挿入するとき、下方
に観音開き状に開くことにより形成されるから、
バイアル瓶など太くて短い複数の被包装体３２と
アンプルなど細くて長い複数の被包装体３３とを
同時収納する紙箱にあつて、紙箱内部に水平に張
設する上中下の横仕切板２０，２１，２２と、そ
の各横仕切板２０，２１，２２に形成する円形装
着孔２８，３１により、紙箱内部での各被包装体
３２，３３の自由移動を規制し、紙箱内部で各被
包装体３２，３３を整列配置させる場合、太くて
短い被包装体３２用の大径の円形装着孔２８を上
下の横仕切板２０，２１の略同一位置に一列状に
形成し、細くて長い被包装体３３用の小径の円形
装着孔３１を太くて短い被包装体３２用の大径の
円形装着孔２８に対して千鳥状になるように上中
下の横仕切板２０，２１，２２の略同一位置に一
列状に形成するから、太くて短い被包装体３２を
収納するのに必要な大きさの紙箱で細くて長い被
包装体３３も同時収納でき、太くて短い複数の被
包装体３２と細くて長い複数の被包装体３３とを
同時収納する紙箱を可及的に小さくできて、保管
スペースの縮小並びに運搬コストの低下を容易に
図ることができ、また太くて短い被包装体３２の
底が当たる下の横仕切板２２とこの横仕切板２２
の下方に対向していて細くて長い被包装体３３の
底が当たる紙箱底面との間隔を、太くて短い複数
の被包装体３２の高さと細くて長い被包装体３３
の高さとの差と略同じに形成するから、太くて短
い被包装体３２と細くて長い被包装体３３との高
さを揃えて同時収納でき、太くて短い複数の被包
装体３２と細くて長い複数の被包装体３３とを同
時収納した紙箱を開封時の見た目がよくなると共
に、各被包装体３２の取り出しが容易に行え、包
装体としての美観並びに被包装体３２の取扱い性
を容易に向上させることができ、さらに前記各円
形装着孔２８，３１は各横仕切板２０，２１，２
２に一部が連結される一対の半円板２６，２７，
２９，３０が各被包装体３２，３３を上方から挿
入するとき下方に観音開き状に開くことにより形
成されるから、各円形装着孔２８，３１内での遊
びを半円板２６，２７，２９，３０の当接により
なくして各被包装体３２，３３を紙箱内で確実に
位置固定でき、太くて短い複数の被包装体３２と
細くて長い複数の被包装体３３とを縦仕切りがな
い紙箱に同時収納する場合、各被包装体３２，３
３を接近させて収納してもそれらが相互に接触し
破損するのを防止でき、この種紙箱の小型化を一
層助長させることができて、しかも各被包装体３
２，３３の運搬を適正に行うことができるなど、
顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す展開図、第２
図は組立状態の側面図、第３図は同平面図、第４
図は折畳み説明図である。 １，２，３，４……側板、１０，１１……底
板、１８，１９……縦仕切板、２０，２１，２２
……横仕切板、２３，２４，２５……接着板、３
２……バイアル瓶（被包装体）、３３……アンプ
ル（被包装体）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 太くて短い複数の被包装体３２と細くて長い複
   数の被包装体３３とを同時に収納する紙箱であつ
   て、内部には上中下の横仕切板２０，２１，２２
   が水平に張設され、各横仕切板２０，２１，２２
   の各円形装着孔２８，３１に各被包装体３２，３
   ３を貫通させ、紙箱内部での各被包装体３２，３
   ３の自由移動を規制し、紙箱内部で各被包装体３
   ２，３３を整列配置する紙箱において、太くて短
   い被包装体３２用の大径の円形装着孔２８は上下
   の横仕切板２０，２１の略同一位置に一列状に形
   成し、細くて長い被包装体３３用の小径の円形装
   着孔３１は太くて短い被包装体３２用の大径の円
   形装着孔２８に対して千鳥状になるように上中下
   の横仕切板２０，２１，２２の略同一位置に一列
   状に形成し、また太くて短い被包装体３２の底が
   当たる下の横仕切板２２とこの横仕切板２２の下
   方に対向していて細くて長い被包装体３３の底が
   当たる紙箱底面との間隔を、太くて短い被包装体
   ３２の高さと細くて長い被包装体３３の高さとの
   差と略同じに形成し、さらに前記各円形装着孔２
   ８，３１は各横仕切板２０，２１，２２に一部が
   連結される一対の半円板２６，２７，２９，３０
   が各被包装体３２，３３を上方から挿入すると
   き、下方に観音開き状に開くことにより形成され
   ることを特徴とする紙箱。