JPH05229960A - 新規インフルエンザワクチン - Google Patents

新規インフルエンザワクチン

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JPH05229960A
JPH05229960A JP28480091A JP28480091A JPH05229960A JP H05229960 A JPH05229960 A JP H05229960A JP 28480091 A JP28480091 A JP 28480091A JP 28480091 A JP28480091 A JP 28480091A JP H05229960 A JPH05229960 A JP H05229960A
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JP
Japan
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vaccine
group
residue
influenza
substituent
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Withdrawn
Application number
JP28480091A
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English (en)
Inventor
Masanobu Oki
正信 沖
Hideya Tsuge
英哉 柘植
Kunio Okuma
邦夫 大隈
Tetsuya Oka
徹也 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken, Daiichi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
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Publication of JPH05229960A publication Critical patent/JPH05229960A/ja
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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (6−0−(2−テトラデシルヘキサデカノ
イル)−N−アセチルムラモイル)−L−アラニル−D
−グルタムアミド又は(6−0−(2−テトラデシルヘ
キサデカノイル)−N−アセチルムラモイル)−L−ア
ラニル−Nr −メチル−D−グルタムアミドとインフル
エンザウィルスの抗原との複合体からなるインフルエン
ザワクチン。 【効果】 従来のビロゾームワクチンに比べ同等以上の
抗体産生能を示すと共に、安全性の面では発赤や発熱の
点ではるかに優れている。また、保存状態における安定
性でも優れ、凍結保存や、凍結乾燥でも保存が可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後述の一般式(I)で
表される化合物又はその塩とインフルエンザウィルスの
抗原との複合体からなるインフルエンザワクチンに関す
る。本発明のワクチンは抗体産生能及びワクチンとして
の安全性に優れたものである。
【0002】
【従来の技術】現在使用されているインフルエンザHA
ワクチンは、流行ウィルスの血球凝集素分子上での突然
変異によりその有効性は安定しないため、より効果的
な、ワクチンの開発が強く望まれている。その試みとし
てHA(血球凝集素)とNA(ノイラミニダーゼ)とを
主成分とするコンポーネントワクチンや、6−0−(2
−テトラデシルヘキサデカノイル)−N−アセチルムラ
モイル−L−アラニル−D−イソグルタミンを用いたイ
ンフルエンザウィルス粒子様人工膜ワクチンいわゆるビ
ロゾームワクチン(特開昭61−282321号参照)
などが知られている。特に、後者は、血中の抗体価の向
上の点で優れた効果が得られる事が知られており有用性
が期待されていた。
【0003】しかしながら、本ワクチンは投与部位にお
ける局所刺激性のため好ましからざる副作用として発赤
がみられることがあり、医薬品としては必ずしも満足し
得るものとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗体産生能
及びワクチンとしての安全性に優れたインフルエンザワ
クチンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成した。す
なわち、本発明は、一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、Rは炭素数2〜6のアシル基を、
XはL−アラニン残基、L−セリン残基、L−バリン残
基又はグリシン残基を、Aは炭素数10〜60の脂肪酸
残基を意味し、R1 及びR2 は独立して水素原子、置換
基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよ
いシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール
基、置換基を有してもよいアラルキル基、ヒドロキシル
基、低級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ
基を意味するか、或いは結合する窒素原子と共に環状ア
ミノ基を意味し、該環状アミノ基は環構成原子として酸
素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子
を1個以上有してもよく、又置換基を有していてもよ
い。〕で表される化合物又はその塩とインフルエンザウ
ィルスの抗原との複合体からなるインフルエンザワクチ
ンを提供する。
【0008】式(I)における置換基について、以下に
説明する。炭素数2〜6のアシル基としては、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル等をあげることができる。
脂肪酸残基としては、炭素数20〜60の直鎖状又は分
枝状のものを、あげることができ、これらのものは不飽
和結合を一個以上有してもよく、その具体例としては、
デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデ
カノイル、ヘキサデカノイル、オクタデカノイル、エイ
コサノイル、ドコサノイル、テトラコサノイル、ヘキサ
コサノイル、トリアコンタノイル、テトラコンタノイ
ル、9−ヘキサデセノイル、9−オクタデセノイル、1
1,14−エイコサジエノイル、11−エイコセノイ
ル、11,14,17−エイコサトリエノイル、2−ド
デシルヘキサデカノイル、2−テトラデシルヘキサデカ
ノイル、2−ドデシルテトラデカノイル、2−テトラデ
セニルヘキサデカノイル、2−テトラデセニルヘキサデ
カノイル、2−ヘキサデシルオクタデカノイル等を、好
ましくは炭素数20〜40の分枝状のものを、あげるこ
とができる。
【0009】低級アルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル第三級ブチル等の炭素数1
〜6のものをあげることができ、該低級アルキル基が有
してもよい置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、ア
ミノ基等をあげることができ、その個数は通常1〜3個
が好ましい。
【0010】シクロアルキル基としては、シクロプロピ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
等の5〜7員のものをあげることができ、該シクロアル
キル基が有してもよい置換基としては、低級アルキル
基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基等をあげることが
でき、その個数は通常1〜3個が好ましい。ハロゲン原
子としては、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素をあげること
ができる。
【0011】アリール基としてはフェニル、ナフチル、
ビフェニル等をあげることができる。該アリール基が有
してもよい置換基としては、低級アルキル基、ハロゲン
原子、水酸基、アミノ基等をあげることができ、その個
数は通常1〜3個が好ましい。アラルキル基としては、
フェニルメチル、フェニルエチル、ナフチルメチル等を
あげることができる。該アラルキル基がそのアリール部
分に有してもよい置換基としては、低級アルキル、ハロ
ゲン原子、水酸基、アミノ基等をあげることができ、そ
の個数は通常1〜3が好ましい。
【0012】環状アミノ基としては、ピロリジニル、ピ
ペリジニル、ホモピペリジニル等の5〜7員のものをあ
げることができる。該環状アミノ基は環構成原子として
酸素、硫黄、窒素から選ばれるヘテロ原子を1又は複
数、好ましくは1つのヘテロ原子を含んでもよく、その
例としては3−オキサゾリジニル、3−チアゾリジニ
ル、モルホリノ、チオモルホリノ、1−ピラゾリジニ
ル、1−イミダゾリジニル等をあげることができる。該
環状アミノ基が有してもよい置換基としては、低級アル
キル、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基等をあげること
ができ、その個数は通常1〜3が好ましい。低級アルコ
キシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ等をあげることができる。低級アルキルア
ミノ基とは、モノ低級アルキルアミノ基及びジ低級アル
キルアミノ基を意味し、その例としてはモノメチルアミ
ノ、モノエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジプロピルア
ミノ、モノブチルアミノ等をあげることができる。
【0013】式(I)の化合物の部分構造 -NH(CONH2)C
HCH2CH2CO-については不斉炭素を1個有することからD
体及びL体の異性体が存在するが一般的にはD体が好ま
しい。又、式(I)の化合物の糖部分の1位について
は、α体及びβ体の異性体が存在するが、いずれも本発
明のワクチンに使用可能である。
【0014】本明細書においては、両異性体を同時に表
す時には便宜的に下記部分構造式で表わす。
【0015】
【化3】
【0016】次に式(I)の化合物の製造法を説明す
る。
【0017】
【化4】
【0018】即ち、式(II)の化合物を式(III)の化合
物とカルボジイミド法、アイントップ法、活性エステル
法等のペプチド合成で繁用される縮合方法を用いて反応
させることにより目的の式(I)の化合物を製造するこ
とができる。例えば、活性エステル法を用いた場合に
は、式(II)の化合物をジメチルホルムアミド、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリルあるいはこ
れらの混合物に溶解しN,N−ジスクシンイミディルカ
ルボナート、N,N−カルボニルイミダゾール、N,N
−ジスクシンイミディルオキザラート等の試薬と、有機
塩基例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、
4−ジメチルアミノピリジンの存在下、通常0〜約60
℃程度で30分〜数時間反応させることにより活性エス
テル体とし、ついで、先の反応と同様塩基の存在下、約
−15℃〜60℃程度好ましくは、0℃〜25℃で式
(III)のアミン化合物を加え、数10分〜1日程度反応
することによって式(I)の化合物を製造することがで
きる。尚、ここで、上記試薬は、式(II)の化合物と
等量で使用することができ、又有機塩基も式(II)の
化合物と等量又は過剰量で使用することができる。つい
で生成物をシリカゲルカラムクロマトなどの手段を用い
て精製することにより式(I)の化合物を得ることがで
きる。
【0019】式(II)の化合物の出発物質は、特公昭
63−11359号公報に記載の方法により調製するこ
とができる。本発明のワクチンに係わる複合体について
は、式(I)の化合物又はその塩が、所望により脂質と
共に集合して閉鎖系小包体を形成し、その表面にインフ
ルエンザウィルスの抗原が埋め込まれていればよく、そ
の代表的なものとしては、ウィルス粒子様ワクチン、い
わゆるビロゾームをあげることができる。
【0020】次に、本発明のワクチンにおける抗原につ
いて説明する。本発明に使用される抗原としては、イン
フルエンザウィルスのHA(血球凝集素)抗原及びNA
(ノイラミニダーゼ)抗原等をあげることができ、一般
的にはその混合物、いわゆるHANA抗原を用いること
が望ましい。該HANA抗原は、インフルエンザウィル
ス感染尿膜腔液から低高速遠心又は化学的処理等によっ
てウィルスを精製し、得られた精製ウィルスを界面活性
剤例えばトリトンX−100、コール酸ナトリウム等で
可溶化するかあるいはエーテルのような有機溶媒によっ
てウィルスを分離し、その後、さらにショ糖密度勾配遠
心法やアフィニィティ−クロマト法等によって精製・単
離することができる。このうようにして得られた抗原は
式(I)の化合物又はその塩に対し、通常1/300〜
10倍重量部、好ましくは1/100〜1倍重量部使用
される。
【0021】本発明のワクチンは、通常のリポソームの
製造法等種々の方法により製造可能であり、以下にその
代表例を示す。まず、インフルエンザウィルス抗原、式
(I)の化合物又はその塩とを、好ましくは更にリン脂
質を用いて、リン酸緩衝液等の適当な緩衝液中で混合
し、この混合物にコール酸ナトリウム、オクチルグリコ
シド等の界面活性剤を有効量(好ましくは0.1〜20 w
/v%)加えて可溶化する。次に、透析して界面活性剤を
除去することにより本発明のインフルエンザワクチンを
製造することができる。かくして得られる本発明のワク
チンについては、等張化剤としてグルコース、マルトー
ス、ラクトース等の糖類、塩化ナトリウム等の塩類を添
加してもよい。
【0022】上記リン脂質としては、ジミリストイルホ
スファチジルグリセロール、ジパルミトイルホスファチ
ジルグリセロールの如きホスファチジルグリセロール、
ホスファチジルセリン、ジパルミトイルホスファチジル
コリンの如きホスファチジルコリン、ホスファチジルエ
タノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスフ
ァチジン酸等をあげることができ、それらの由来は卵
黄、大豆等の天然物及び合成品のどちらでもよい。これ
らは単独あるいは混合して用いてもよく、その使用量
は、式(I)の化合物又はその塩に対し通常1/20〜
20倍重量部、好ましくは1/4〜3倍重量部である。
【0023】上記製造法においては、コレステロール、
α−トコフェロール、ジセチルホスフェート、ステアリ
ルアミン等をリン脂質と組合わせて使用してもよく、そ
の使用量は式(I)の化合物又はその塩に対し通常2倍
重量部以下、好ましくは1/10〜1/2倍重量部であ
る。このようにして得られた本発明のワクチンは、一般
的に式(I)の化合物又はその塩とリン脂質が粒子を形
成し、その表面に抗原が埋め込まれた形状、即ちいわゆ
るビロゾームを形成している。該ビロゾームの平均粒子
径及び表面のゼータ電位は式(I)の化合物又はその塩
とリン脂質の組成比を変化させることにより調節するこ
とができ、一般的にはビロゾームの粒子径は、平均粒子
径として40〜300nmが、又そのゼータ電位は−5〜
−70mVが適当である。本発明のワクチンは、通常皮下
投与され、単回投与時の抗原蛋白量として350〜12
μgを1シーズンに1〜数回投与すればよい。
【0024】
【発明の効果】本発明のワクチンは、従来のビロゾーム
ワクチンに比べ同等以上の抗体産生能を示すと共に、安
全性の面では発赤や発熱の点ではるかに優れていた。し
かも、本発明のワクチンは、保存状態における安定性で
も優れ、凍結保存や、凍結乾燥でも保存が可能であっ
た。
【0025】以下、本発明を更に参考例及び実施例によ
り説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
【0026】参考例1 (6−0−(2−テトラデシルヘキサデカノイル)−N
−アセチルムラモイル)−L−アラニル−D−イソグル
タミン1.0gをテトラヒドロフラン100mlに溶解し
N,N−ジスクシンイミデイルカルボナート0.3g及び
トリエチルアミン0.15mlを加え室温で1時間半攪拌後
28%アンモニア水0.22mlを加え、室温でさらに30
分攪拌する。
【0027】反応液を減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィに付した。クロロホルム−メタノー
ルで溶出して精製し、水−ジオキサンから凍結乾燥する
と、(6−0−(2−テトラデシルヘキサデカノイル)
−N−アセチルムラモイル)−L−アラニル−D−グル
タムアミド0.44gが得られた。
【0028】融点 155〜165℃ 分子量;926 (C49H91N5O11) :FAB Mas m/z 927(M+1)1 H-NMR (DMSO-d6) δ:0.85 (6H, t, J=7 Hz),1.2 〜
1.3, 1.39, 1.50 (58 H, m) 1.72 (1H, m), 1.80 (3H, s) 1.93 (1H, m) 2.08 (2H, t, J=8 Hz),2.30 (1H, m),3.28 (1H, t, J=
9 Hz),3.46 (1H, t, J=9 Hz) 3.67 (1H, m), 3.81 (1H, m) 4.02 (1H, d-d, J=12 H
z, 5 Hz), 4.12 (1H,d-q, J=9 Hz, 5 Hz) 4.31 (2H, m), 4.34 (1H, d, J=10 Hz) 4.44 および 4.98 (1H) 5.43 (1H, d, J=4 Hz),6.67 (1H, d, J=4) 6.74 (1H, s) 7.01 (1H, s),7.27 (1H, s) 7.30 (1H, s) 7.65 (1H, d, J=7 Hz) 8.08 (1H, d, J=8 Hz),8.17 (1H, d, J=8 Hz)
【0029】参考例2 (6−0−(2−テトラデシルヘキサデカノイル)−N
−アセチルムラモイル)−L−アラニル−D−イソグル
タミン1.0gをテトラヒドロフラン100mlに溶解し
N,N−ジスクシンイミディルカルボナート0.3g及び
トリエチルアミン0.15mlを加え室温で1時間半攪拌後
40%メチルアミン水溶液0.2mlを加え、室温でさらに
30分攪拌する。
【0030】反応液を減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィに付した。クロロホルム−メタノー
ルで溶出して精製し、水−ジオキサンから凍結乾燥する
と、(6−0−(2−テトラデシルヘキサデカノイル)
−N−アセチルムラモイル)−L−アラニル−Nr −メ
チル−D−グルタムアミド0.5gが得られた。
【0031】融点 95〜100℃ 分子量;939 (C50H93N5O11) :FAB Mas m/z 940(M+1)1 H-NMR (DMSO-d6) δ:0.85 (6H, t, J=7 Hz),1.2 〜
1.3, 1.39, 1.50 (58 H, m) 1.73 (1H, m), 1.79 (3H, s) 1.93 (1H, m) 2.07 (2H, t, J=8 Hz),2.30 (1H, m),2.55 (3H, d, J=
5 Hz) 3.26 (1H, t, J=9 Hz),3.46 (1H, t, J=9 Hz) 3.68 (1H, m), 3.82 (1H, m) 4.03 (1H, d-d, J=12 H
z, 5 Hz), 4.12 (1H,d-q, J=9 Hz, 5 Hz) 4.30 (2H, m), 4.36 (1H, d, J=10 Hz) 4.98 (1H, t, J=3.5 Hz) 5.43 (1H, d, J=7 Hz),6.67 (1H, d, J=4 Hz) 7.01 (1H, s),7.31 (1H, s) 7.64 (1H, d, J=7 Hz) 7.71 (1H, d, J=5 Hz) 8.07 (1H, d, J=8 Hz),8.17 (1H, d, J=8 Hz)
【0032】参考例3 参考例2と同様にして〔6−0−(2−テトラデシルヘ
キサデカノイル)−N−アセチルムラモイル〕−L−ア
ラニル−Nr −エチル−D−グルタムアミドを製造し
た。 分子量;953 (C51H95N5O11) :FAB Mas m/z 954(M+1)1 H-NMR (DMSO-d6) δ:0.85 (6H, t, J=7 Hz),0.99 (3
H, t, J=7 Hz) 1.2 〜1.3, 1.39, 1.50 (58 H, m) 1.71 (1H, m), 1.79 (3H, s) 1.93 (1H, m) 2.06 (2H, t, J=8 Hz),2.29 (1H, m),3.04 (2H, d-q,
J=3.5 Hz, 7 Hz) 3.28 (1H, t, J=9 Hz),3.45 (1H, t, J=9 Hz) 3.68 (1H, m), 3.81 (1H, m) 4.03 (1H, d-d, J=12 Hz, 5 Hz) 4.12 (1H, d-q, J=9 Hz, 5 Hz) 4.29 (2H, m), 4.35 (1H, d, J=10 Hz) 4.97 (1H, t, J=3.5 Hz) 5.44 (1H, d, J=7 Hz),6.68 (1H, d, J=4 Hz) 7.01 (1H, s),7.30 (1H, s),7.64 (1H, d, J=7 Hz),
7.76 (1H, d, J=5.5 Hz) 8.07 (1H, d, J=8 Hz),8.16 (1H, d, J=8 Hz)
【0033】実施例1インフルエンザHANA抗原の調製 インフルエンザA/山形/120/86株感染尿膜腔液
から高速遠心処理(23000rpm ,90分)低速遠心
処理(6000rpm ,60分)、続いてショ糖密度勾配
遠心処理(30000rpm 、3時間)を行なうことによ
って精製ウィルスを得た。さらに、このウィルス液にト
リトンX−100を1%濃度となるように加え十分に攪
拌し、ウィルスを可溶化後ショ糖密度勾配平衡法によっ
て精製HANA抗原液を得た。
【0034】ビロゾームワクチンの調製 上記で調製した精製HANA抗原液を用い表1に示した
配合の4種ワクチンサンプルを次の如くして調製した。
まず、各成分を混合したのち、オクチルグルコシドを4
%の濃度になるように添加して可溶化し、通常の方法で
5%グルコース含有リン酸塩緩衝液(pH7.4)にて透析
を行なった。得られた各サンプルを HANA抗原濃度
で70μg/mlになるように調整した。得られたサンプ
ルはビロゾームを形成していた。本発明のサンプル No.
1及び2のビロゾームを図1及び2に示した。
【0035】モルモット各群10匹の背部皮下に本発明
のビロゾームワクチン( No.1,2)及び対照ワクチン
の15倍希釈液を0.5ml/匹の投与量で接種した。接種
3週間後に、同量を追加接種した。3週目、5週目に採
血を行ない、WHO法に準じてヘマグルチニンインヒビ
ション(Hemagglutinin Inhibition Test)を行ない、抗
体産生能を測定した。結果を表1に示した。
【0036】 表 1 サン 抗体産生能 プル 配 合 (HI価) No. 3週目 5週目 HANA 70μg 1 参考例1の化合物 300μg <80 5120 ホスファチジルコリン 225μg ホスファチジルグリセロール 150μg HANA 70μg 2 参考例2の化合物 300μg <80 2560 ホスファチジルコリン 225μg ホスファチジルグリセロール 150μg HANA 70μg 3 参考例1の化合物 600μg <80 2560 ジミリストイルホスファチジルコリン 450μg ジミリストイルホスファチジルグリセロール 300μg HANA 70μg 4 参考例1の化合物 600μg <80 2560 ジミリストイルホスファチジルグリセロール 600μg コレステロール 300μg 対照 HANA 70μg 1 対照化合物* 300μg <80 2560 コレステロール 300μg 対照2 HANA 70μg <80 1280 対照3 HANAワクチン 70μg <80 1280 対照 ホルマリン不活化 70μg <80 1280 4 全粒子ワクチン
【0037】上表から明らかなように、本発明のワクチ
ンは対照のワクチンに比べ同等以上の抗体産生能を示し
た。 *対照化合物:6−0−(2−テトラデシルヘキサデカ
ノイル)−N−アセチルムラモイル−L−アラニル−D
−イソグルタミン発赤反応試験 発赤反応試験は、ウサギ(5匹)の背皮内にサンプル0.
5mlを接種し、経日的に発赤の表面積を測定し、5匹の
合計面積を求め、次いで1匹当りの平均の発赤表面積を
算出した。結果を表2に示した。
【0038】 表 2 サン 発赤反応試験 プル 配 合 (陽性 発赤の表面積(cm2 No. の匹)1日目 2日目 3日目 HANA 70μg 1 参考例1の化合物 300μg 1/5匹 1.1 0 0 ホスファチジルコリン 225μg ホスファチジルグリセロール 150μg HANA 70μg 2 参考例2の化合物 300μg 1/5匹 1.0 0 0 ホスファチジルコリン 225μg ホスファチジルグリセロール 150μg 対照 HANA 70μg 1 対照化合物 300μg 5/5匹 5.7 4.2 8.5 コレステロール 300μg 対照2 HANAワクチン 70μg 3/5匹 4.5 4.0 1.6
【0039】上表から明らかなように、本発明のワクチ
ンは対照のワクチンに比べ低い発赤を示した。発熱試験 発熱試験は、生物学的製剤基準一般試験法を用い、ウサ
ギの静脈内に各サンプルを1ml投与した。判定は、3匹
の発熱反応の和が、1.3℃以下の場合には、発熱試験陰
性また、2.5℃以上の場合は、発熱試験陽性とした。結
果を表3に示した。
【0040】 表 3 項 目 配 合 発 熱 試 験サンプル No. (3匹の合計上昇体温) HANA 70μg 1 参考例1の化合物 300μg 0.81℃ ホスファチジルコリン 225μg 判定:陰性 ホスファチジルグリセロール 150μg HANA 70μg 2 参考例2の化合物 300μg 0.14℃ ホスファチジルコリン 225μg 判定:陰性 ホスファチジルグリセロール 150μg HANA 70μg 2.66℃ 対照 1 対照化合物 300μg 判定:陽性 コレステロール 300μg 上表から明らかなように、本発明のワクチンは対照のワ
クチンに比べ低い発熱性を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサンプル No.1のワクチンの95,000
倍の電顕写真である。
【図2】 本発明のサンプル No.2のワクチンの95,000
倍の電顕写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月11日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサンプルNo.1のワクチンの粒子
構造を示す95,000倍の電顕写真である。
【図2】 本発明のサンプルNo.2のワクチンの粒子
構造を示す95,000倍の電顕写真である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大隈 邦夫 熊本県熊本市清水町大窪313−20 (72)発明者 岡 徹也 熊本県熊本市湖東2丁目44−2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、Rは炭素数2〜6のアシル基を、XはL−アラ
    ニン残基、L−セリン残基、L−バリン残基又はグリシ
    ン残基を、Aは炭素数10〜60の脂肪酸残基を意味
    し、R1 及びR2 は独立して水素原子、置換基を有して
    もよい低級アルキル基、置換基を有してもよいシクロア
    ルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を
    有してもよいアラルキル基、ヒドロキシル基、低級アル
    コキシ基、アミノ基又は低級アルキルアミノ基を意味す
    るか、或いは結合する窒素原子と共に環状アミノ基を意
    味し、該環状アミノ基は環構成原子として酸素原子、硫
    黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上
    有してもよく又置換基を有していてもよい。〕で表され
    る化合物又はその塩とインフルエンザウィルスの抗原と
    の複合体からなるインフルエンザワクチン。
  2. 【請求項2】 ワクチンがビロゾームワクチンである特
    許請求の範囲第1項記載のインフルエンザワクチン。
  3. 【請求項3】 インフルエンザウィルスの抗原がインフ
    ルエンザHANA抗原である特許請求の範囲第1項記載
    のインフルエンザワクチン。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2484847C2 (ru) * 2007-03-09 2013-06-20 Оцука Фармасьютикал Ко., Лтд. Лиофилизированный препарат, содержащий гриппозную вакцину, и способ его получения

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2484847C2 (ru) * 2007-03-09 2013-06-20 Оцука Фармасьютикал Ко., Лтд. Лиофилизированный препарат, содержащий гриппозную вакцину, и способ его получения

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