JPH05229935A - 糖尿病の進行の抑制法 - Google Patents

糖尿病の進行の抑制法

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JPH05229935A
JPH05229935A JP4091506A JP9150692A JPH05229935A JP H05229935 A JPH05229935 A JP H05229935A JP 4091506 A JP4091506 A JP 4091506A JP 9150692 A JP9150692 A JP 9150692A JP H05229935 A JPH05229935 A JP H05229935A
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iddm
diabetic
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mice
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JP4091506A
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Keith M Robinson
マクドナルド ロビンソン ケイス
Eric Wayne Heineke
ウェイン ヘイネケ エリク
Richard L Jackson
リ− ジャクソン リチャ−ド
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Merrell Dow Pharmaceuticals Inc
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    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、化合物の用途の提供であ
る。 【構成】 式 【化1】 [式中R1、R2、R3及びR4は各々独立にC1〜C6アル
キル基である]の化合物の抑制有効量を含む、インシュ
リン依存性の糖尿病の進行の抑制剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糖尿病の進行の抑制に関
する。
【0002】{真性}糖尿病は、高血糖を特徴とする炭
水化物代謝の障害である。一般に、真性糖尿病と関連す
る高血糖は絶対的又は相対的なインシュリン不足又はイ
ンシュリン耐性又は両方によって起こる。
【0003】インシュリンは膵臓のランゲルハンス島の
β細胞によって分泌されるホルモンである。インシュリ
ンはグルコ−ス代謝を調節し、血液から骨格筋、脂肪組
織及びその他の組織へのグルコ−ス輸送を促進し、それ
によってグルコ−スはエネルギー源として利用された
り、グリコーゲンとして蓄えられたりする。グルカゴン
は、膵臓のランゲルハンス島のα細胞によって分泌され
るホルモンであり、一般にインシュリン効果に対抗する
効果をもっている。
【0004】絶対的又は相対的インシュリン不足又はイ
ンシュリン耐性又はその両方が存在するような生理学的
状態は、真性糖尿病などの疾患をもたらす。膵臓の島β
細胞が有意量のインシュリンを分泌しないとき、絶対的
インシュリン不足が起こる。膵臓で分泌されるインシュ
リンに対するグルカゴンの比が、正常者に見られるより
持続的に高い時は、相対的インシュリン不足が起きる。
抗インシュリン受容体抗体の存在、インシュリン受容体
やその他の受容体の減少、又は後受容体の欠陥によって
インシュリンの作用が損われる場合に、インシュリン耐
性が起こりうる。
【0005】糖尿病は次のように分類できる。 1.インシュリン依存性の糖尿病(I型糖尿病とも呼ば
れるもの) 2.インシュリン非依存性の糖尿病(II型糖尿病とも呼
ばれるもの)
【0006】インシュリン依存性の糖尿病(IDDM)の患
者は、生れつきのインシュリン分泌能力をほとんど又は
まったくもっていない。これらの患者は極度の高血糖を
発現し、ケトン症やケトアシドシスを生じやすい。イン
シュリン非依存性の真性糖尿病(NIDDM)の患者はイン
シュリンを分泌する能力を保持している。しかし、この
インシュリン分泌は低いレベルにあるか、あるいはグル
カゴンのような相殺的なホルモンの過剰分泌によって不
均衡になっている。いずれの場合も、相対的なインシュ
リン不足がある。インシュリン非依存性の患者も高血糖
を生ずるが、インシュリン依存性の患者ほどケトン症や
ケトアシドシスにはならない。
【0007】一般に、IDDMは、膵臓のインシュリン
を分泌する島β細胞の進行的破壊に応答して発現する。
この損傷は、島β細胞が免疫系によって破壊されると信
じられる原発性の真性糖尿病から、または、膵臓病、イ
ンシュリン対抗ホルモンの過剰、薬剤で誘発される症
状、又は原発性糖尿病と関連する以外の遺伝的異常のよ
うな他の原発性疾患に対する二次的な糖尿病応答として
の何れかで生ずることがある。いずれの場合も、島β細
胞は血液からインシュリン感受性組織へ血液グルコ−ス
を適切に輸送するのに十分なインシュリンをつくること
ができない。典型的にはIDDMはインシュリンを分泌する
膵臓の島β細胞が進行的に破壊される過程の何ケ月又は
何年にもかけて発達してくる。最後に、全て又はほとん
ど全ての島β細胞が破壊されたときインシュリンの分泌
は全く止る。
【0008】糖尿病のような病状は、高血糖症(血糖の
異常な高水準)、糖尿(尿中への糖の過剰***)、及び
肝臓でのグリコーゲン水準の低下、並びにその他の代謝
に対する結果をもたらす。病気の代謝に対する結果のほ
か、これらの代謝に対する結果から生ずる幾つかの退行
性合併症がある。例えば糖尿病性網膜症、糖尿病性神経
障害、腎障害、アテローム性動脈硬化症、心筋障害、皮
膚障害、糖尿病性足症侯群、及び末梢血管病は、いずれ
も真性糖尿病と関連し、そこから生ずる合併症である。
これらの退行性合併症は、この病気の代謝に対する結果
によって起こるものと一般的に考えられる。
【0009】非肥満糖尿病(NOD)のマウスは特に雌
の間ではIDDMを発達させる遺伝的な素質を有してい
る。糖尿病は12〜14週の年齢で表われ始め、そして
30〜36週の年齢までに約75〜85%の雌のNOD
がIDDMを発達させる。従って、NODのマウスは人
のIDDMに対する標準の実験モデルを提供し、このこ
とは当業者に良く知られ認められている[ランペ−タ−
等、Diabetologia 32,703(1989)を参照]。NODマ
ウスに対する試薬の影響は、これらの試薬が糖尿病の発
達を抑制するのに活性かどうか決定するのに試験するこ
とが出来る。
【0010】
【従来の技術】 【発明が解決しようとする課題】
【課題を解決する手段】本発明は、患者のインシュリン
依存性の真性糖尿病の進行的発達を抑制する方法を提供
しており、この方法は式(1)
【化3】 [式中R1、R2、R3、及びR4は各々独立にC1〜C6
ルキル基である]の化合物の抑制有効量を上記の患者に
投与することを含めてなる。更に本発明は、式(1)化合
物の抑制有効量を上記の患者に投与することを含めてな
る、インシュリン依存性の真性糖尿病の進行的発達によ
って生じるインシュリン分泌島β細胞の破壊の抑制法を
提供している。
【0011】本明細書で使用される用語の「C1〜C6
ルキル基」は、1-6個の炭素原子でできた直鎖、環式、
又は分枝鎖構造の飽和アルキル基を意味し、包含する。
この用語の範囲内に含まれるものは、メチル、エチル、
n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、第
二ブチル、第三ブチル等である。R1、R2、R3、及び
4がいずれも第三ブチルの場合の式(1)化合物、すなわ
ちビス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニルチオ)
メタンが本発明による使用法に好ましい。
【0012】式(1)の化合物はロビンソン等[米国特許
4,959,392、1990年9月25日発行]によって真正糖尿病
にかかった患者の血液中のグルコ−スを低下させるのに
有効であると開示されている。米国特許第4,959,392号
はここでその全部を参照することによって本明細書に含
める。
【0013】本明細書で使用される用語の「患者」は、
インシュリン依存性真性糖尿病の進行的発達のある又は
その危険のある温血動物、又はマウス、ラット及びヒト
を含めた哺乳類のことである。これらの患者は病気の発
達の初期段階に於いて典型的であり、インシュリンを分
泌する機能する島β細胞をまだ有している。病気の発達
が続くとより多くの島β細胞が破壊され、元来有してい
るインシュリンの分泌は減少する。患者という用語に含
まれるのはIDDMに関しては無症侯性であるが、処置
されずに放置されると後にIDDMを発達させる危険の
ある哺乳類が含まれる。患者という用語から特に除外さ
れるのは、本質的に全ての島β細胞が破壊され、元来有
するインシュリンはもはや分泌されない段階に進行して
いるIDDMにかかった哺乳類である。これらの患者を
式(1)の化合物で処置することによって、より多くの島
β細胞が破壊されるところのIDDMの進行的な発達が
更に進むことが抑制又は防止される。従って処置は島β
細胞が更に破壊されることを抑制することによってID
DMが更に発達することを遅らせ、遮り、停止させ、止
める。IDDMの進行的発達があるかまたはその危険の
ある患者の診断は、十分に当業者の能力と知識の範囲内
にある。例えば、正常な水準より高い血漿グルコースの
上昇と結びついた多飲食渇症、多尿症、広食、及び体重
減少の症状をもつ人々は、一般に真性糖尿病の診断のう
ちにあると考えられる。更に、血漿中のある種の抗体、
例えば島細胞抗体、64K抗体、又はインシュリン抗体
の存在、並びにオ−ラルグルコ−ス試験の悪化は、ID
DMの進行的な発達があるか、進行的な発達がある危険
がある対象の徴候である。この技術に熟練した臨床医
は、臨床試験、身体検査、及び病歴/家族歴を用いて、
IDDMの進行的な発達のある又はその危険のある患者
を容易に同定できる。
【0014】式(1)化合物の抑制有効量は、1回ないし
複数回の投与量で、島β細胞が更に破壊されることを抑
制又は防止することによって患者のIDDMの進行的な
発達を抑制するのに有効な量である。有効量は慣用的手
法を用いて、また類似環境下で得られる結果を観察し
て、容易に決定できる。有効投与量を決定する上で、患
者の体格、年齢及び全般的健康;病気の程度又は進行状
態;個々の患者の応答;投与される特定化合物;投与方
式;投与される製剤の生物学的利用率特性;選択される
最適投与計画;及び同時的薬剤使用を含めるが、これら
に限定されない幾つかの要因が考慮される。式(1)化合
物の抑制有効量は、一般に1日当たり体重kg当たり約1 m
gないし5 mg/kg/日の範囲にあろう。毎日の約1 mg/kgな
いし約500 mg/kgの量が好ましい。
【0015】患者を処置するに当たって、式(1)化合物
は経口、非経口を含めて、化合物を有効量で生物学的に
利用できるようにする任意の形態又は方式で投与でき
る。例えば、化合物を経口、皮下、筋肉内、静脈内、皮
膚経由、鼻内、直腸経由等で投与できる。経口投与が一
般に好ましい。処方剤調製の当業者は、病気の程度やそ
の他の関連状況に応じて、適切な投与形態と方式を容易
に選択できる。
【0016】本発明化合物類は、式(1)化合物を薬学的
に受け入れられる担体又は付形剤と一緒にすることによ
ってつくられる製剤組成物又は薬剤の形で投与でき、そ
れらの割合や性質は選ばれる投与経路と標準的な薬学実
施要領によって決まる。
【0017】製剤組成物又は薬剤は、製薬技術で周知の
方法によって調製される。担体又は付形剤は、活性成分
にとってビヒクル又は媒体としての役目をもった固体、
半固体、又は液体材料でありうる。適当な担体又は付形
剤はこの技術に周知である。製剤組成物は経口又は非経
口使用に適合でき、錠剤、カプセル剤、座薬、溶液、懸
濁液等の形で患者に投与できる。
【0018】製剤組成物類は、例えば不活性増量剤や食
用担体とともに経口投与できる。これらをゼラチンカプ
セルに封入するか、又は錠剤に圧縮できる。経口治療投
与のためには、本発明化合物類を付形剤に入れ、錠剤、
トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁液、シロ
ップ剤、ウエハース、チューインガム等の形で使用でき
る。これらの製剤は、少なくとも4%の活性成分を含有
すべきであるが、特定形式に応じて量が変わり、単位の
重量の4%ないし約70%の間が好都合である。組成物中
に存在する活性成分量は、投与に適した単位適量形式が
得られる量である。
【0019】錠剤、丸薬、カプセル剤、トローチ剤等は
以下の助剤の一つ以上を含有できる。微結晶セルロー
ス、トラガカントゴム又はゼラチンのような結合剤;澱
粉や乳糖のような付形剤;アルギン酸、プリモゲル、コ
ーンスターチ等のような崩壊剤;ステアリン酸マグネシ
ウムやステロテックスのような潤滑剤;コロイド状二酸
化珪素のような滑り剤;及び庶糖やサッカリンのような
甘味剤、又はペパミント、サリチル酸メチル、又はオレ
ンジ風味のような香料も添加できる。適量単位形式がカ
プセルの時は、上のタイプの材料のほか、ポリエチレン
グリコールや脂肪油のような液体担体を含有できる。そ
の他の適量単位形式は、適量単位の物理的形式を変える
ようなその他種々の材料を、例えば被覆として含有でき
る。このように、錠剤や丸薬を砂糖、シェラック、その
他の腸溶皮剤で被覆できる。シロップ剤は活性成分のほ
か、甘み料として砂糖を含有でき、またある種の防腐
剤、染料、及び着色剤と香料を含有できる。これらの種
々の組成物の調製に用いられる材料は、製薬上純粋で、
使用量において無毒であるべきである。
【0020】非経口投与のためには、本発明化合物類を
溶液又は懸濁液に取り入れることができる。これらの製
剤は少なくとも0.1%の本発明化合物を含有すべきであ
るが、その重量の0.1〜約50%の範囲にありうる。この
ような組成物中に存在する活性成分量は、適量が得られ
る量である。
【0021】溶液や懸濁液も、以下の助剤の一つ以上を
含有できる。注射用水、食塩水、不揮発性油、ポリエチ
レングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、
又は他の合成溶媒のような無菌の増量剤;ベンジルアル
コールやメチルパラベンのような抗菌剤;アスコルビン
酸や重亜硫酸ナトリウムのような酸化防止剤;エチレン
ジアミン四酢酸のようなキレート剤;酢酸塩、クエン酸
塩又は燐酸塩のような緩衝剤、及び塩化ナトリウムやデ
キストロースのような毒性調整剤。非経口製剤は、ガラ
スやプラスチックでできたアンプル、使い捨て注射器、
又は複数投与量のバイアルに封入できる。
【0022】本発明で提供される最終用途への応用で、
好ましい式(1)化合物はビス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒド
ロキシフェニルチオ)メタンである。この好ましい化合
物は、当業者に周知の認められた方法によって調製でき
る。例えば、化合物は還流条件下に、アセトニトリル及
びダウエックス50樹脂の存在下、2,6-ジ-第三ブチル-4-
メルカプトフェノールを1,3,5-トリオキサンで処理する
ことによって調製できる。2,6-ジ-第三ブチル-4-メルカ
プトフェノールは、例えば合衆国特許第4,734,527号で
クラウス(Krauss)が記述したとおりに調製できる。
【0023】
【実施例】以下の実施例は、ビス(3,5-ジ-第三ブチル-4
-ヒドロキシフェニルチオ)メタンの調製と使用を例示し
たものである。これらの実施例は例示的なものにすぎ
ず、いかなる形においても本発明の範囲を限定する意図
のものではない。
【0024】実施例1 ビス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒ
ドロキシフェニルチオ)メタンの調製 アセトニトリル1800 ml、1,3,5-トリオキサン(71.0 g,
0.79モル)、2,6-ジ-第三ブチル-4-メルカプトフェノ
ール(678.4 g, 2.85モル)及びダウエックス50樹脂(2.5
g)を、サ−モウェルを備えた三つ首フラスコ中で一緒に
する。混合物を窒素雰囲気下に還流させ、36-48時間保
持すると、表題化合物が得られる。
【0025】ダウエックス50樹脂を除くために混合物を
濾過し、ろ液を真空中で濃縮すると、こはく色の油を生
ずる。油を70℃でエタノール1リットル中に溶解し、水1
25 mlを加える。混合物をかきまぜながら、環境温度で
一夜放冷する。生ずる結晶生成物を濾過によって集め、
フィルターケーキを冷たいエタノール/水(90/10)75 ml
で洗う。生成物をエタノール/水から再結晶し、濾過に
よって集める。フィルターケーキを冷たいエタノール50
mlで洗い、生成物を真空炉内で、50℃、15 mmHgで一夜
乾燥すると、精製された表題化合物406.9 gを白色固体
として生ずる。融点94-95℃。 元素分析: 計算値:C, 71.3%; H, 9.07%. 測定値:C, 71.3%; H, 9.09%.
【0026】実施例2 NODマウスにおけるIDDM
の進行的な発達の防止 0%又は1%(処理群)の何れかのビス(3,5-ジ-第三ブ
チル-4-ヒドロキシフェニルチオ)メタンを混合して含有
している標準の実験室鼠用餌で、雌のNODマウスを維
持した。マウスをこの餌で、4週の年齢で開始して、2
4週の年齢まで続けた。各マウスを年齢が8、14、1
6、18、20、22及び24週のときに糖尿病につい
て調べた。糖尿病のマウスを尿グルコ−ス測定陽性で検
出し、300mg/dLよりも多い水準の血漿中のグル
コ−スで確認した。尿グルコ−スをダイアスティックス
(Diastix(TM))試薬ストライプを用いて尿分析につき
測定し(マイルズインコ−ポレ−テッド,ダイアグノス
ティック部門,インジアナ州エルクハ−ト)、血漿グル
コ−スはグルコ−ス(GDHエンドポイント)リエ−ジ
ェント{Glucose(GDH Endpoint)Reagent(TM)}(インジ
アナ州インジアナッポリスのセラ−ジンインコ−ポレ−
テッド)を用いて測定した。マウスは尿グルコ−スが陽
性であるなら糖尿病として計数し、300mg/dLよ
り多い血漿グルコ−スは、三つの連続した測定で決定し
た。もしマウスが1又は2の連続した測定で糖尿病と決
定され、IDDMの身体的な徴候、例えばひどい体重の
減少を示して死んだ場合にこれらのマウスも糖尿病とし
て計数した。年齢が24週で、処理群の51匹のマウス
の内の2匹(4%)しか糖尿病にならなかったのと比較
して、対照群の61匹のマウスの30匹(49%)もが
糖尿病となった。これらのデ−タはNODマウスをビス
(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニルチオ)メタン
で処置することがIDDMの進行的な発達を抑制するこ
とを示している。これらのデ−タは表1に報告される。
年齢24週に於いて、ランダムに選択した対照(N=1
0)及び処置群(N=10)の非糖尿病マウス、及び全
ての生きのびている糖尿病の対照(N=15)及び処置
(N=1)マウスを殺した。膵臓を集め、ホルマリン中
に貯蔵し、処理し、埋め込んで、標準の細胞学方法によ
ってセクションにきった。ヘモトキシリン(hemotoxyli
n)及びエオシン(eosin)で染色したセクション又はイ
ンシュリンに対するイミュノパ−オキシダ−ゼによって
染色したセクション(β細胞の存在のマ−カ−として)
を光学顕微鏡で調べた。この試験では、糖尿病及び非糖
尿病の、対照の及び処置したマウスの膵臓の島の、イン
シュリティス又は萎縮を示しており、免疫系が各群のマ
ウスに於ける炎症応答を生じたことを示している。β細
胞の存在は15匹の糖尿病対照のうちの3匹にしか認め
られなかったが、10匹の非糖尿病対照の8匹に認めら
れ、β細胞の存在が非糖尿病状態と関連していることを
示している。β細胞の存在は10匹の処置された非糖尿
病マウスの9匹に於いて認められた。処理マウスの96
%が24週で非糖尿病であるので、処置がインシュリテ
ィスによって全てのβ細胞を破壊することから防止し、
I型の糖尿病の進行を防止したようにみえる。 表1 対照と薬物処理糖尿病及び非糖尿病雌NODマウスの膵臓の細胞病理学 処置 臨床症状 マウス数 インシュリティス 萎縮 存在するβ細胞 対照 非糖尿病 10 5 3 8 対照 糖尿病 15 2 12 3 処置 非糖尿病 10 9 2 9 処置 糖尿病 1 1 1 1 *島病巣を示したマウスの数を表わす値。幾つかのマウ
スは1より多くの島病巣を有していた。 「処置」はビス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒドロキシフェ
ニルチオ)メタンでの処置を示している。年齢24週で
殺されなかった、処置された非糖尿病マウス(N=3
8)を、対照の餌に切換え、残っている21匹の対照と
共に更に24週間モニタ−した。この期間の間、21匹
の対照のうちの13匹(62%)、及び38匹の前に処
置されたマウスの内の13匹(34%)が糖尿病を生じ
た(p=0.04)。二つの24週間の試験期間を組合せる
と、対照のなかで糖尿病を生じたマウスのパ−セントは
81%である(対照の51%が試験24週で非糖尿病で
あり、これらの38%が更に24週後まだ非糖尿病であ
り、全体の合計で19%の非糖尿病対照となる)。24
週での処置された群の内、48週間の試験後に糖尿病を
生じたマウスの%は、37%である(24週後に96%
が非糖尿病で、これらの66%が処置を止めた後24週
後にまだ非糖尿病であった)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリク ウェイン ヘイネケ アメリカ合衆国 45202 オハイオ州 シ ンシナチベルベダ− ストリ−ト 1135 アパ−トメント 1 (72)発明者 リチャ−ド リ− ジャクソン アメリカ合衆国 45229 オハイオ州 シ ンシナチロ−ズ ヒル アベニュ− 3950

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中R1、R2、R3及びR4は各々独立にC1〜C6アル
    キル基である]の化合物の抑制有効量を含む、インシュ
    リン依存性の糖尿病患者に投与するための、インシュリ
    ン依存性の糖尿病の進行の抑制剤。
  2. 【請求項2】 式 【化2】 [式中R1、R2、R3及びR4は各々独立にC1〜C6アル
    キル基である]の化合物の抑制有効量を含む、患者に投
    与するための、インシュリン依存性の糖尿病の進行によ
    って生じるインシュリンを分泌する島β細胞の破壊の抑
    制剤。
  3. 【請求項3】 化合物がビス(3,5-ジ-第三ブチル-4-ヒ
    ドロキシフェニルチオ)メタンである、請求項1又は2
    に記載の抑制剤。
JP4091506A 1991-03-18 1992-03-18 糖尿病の進行の抑制法 Pending JPH05229935A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US67066891A 1991-03-18 1991-03-18
US72768791A 1991-07-10 1991-07-10
US07/670,668 1991-07-10
US07/727,687 1991-07-10

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ID=27100370

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