JPH0522477U - アウトリガジヤツキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンロッド１ａの下端部に、下方に面し
た球面座３ｂを備えた大径部３ａと大径部３ａの直上方
に位置する小径部３ｃとから構成されるロッド側連結部
３と、球面座３ｂに係合する球面受け座と、球面受け座
回りに立設した連結枠に一対の脚部を水平方向に抜差し
自在に挿通したＵ字状の連結具で構成されている接地板
側連結部とからなる接地板取付装置を介して着脱自在に
取付けられる接地板をもつアウトリガジャッキにおい
て、一人で容易にロッド側連結部３に接地板側連結具を
係合して接地板のピストンロッド１ａへの脱着をしうる
アウトリガジャッキを提供すること。 【構成】 接地板５に、Ｕ字状の連結具６ｃの曲がり部
分と接地板側連結部６の球面受け座６ａを挟んで対向す
る位置に把手７を取付けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、移動式クレーンあるいは高所作業車等のアウトリガジャッキに関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

移動式クレーンあるいは高所作業車等には、クレーン作業あるいは高所作業時 に車両の安定を確保する目的でアウトリガジャッキが取付けられている。 従来のアウトリガジャッキは、図３および図４に示す如く、車両（図示せず） 側にピストンロッド１ａを下にして垂設した複動油圧シリンダ１と、前記ピスト ンロッド１ａの下端部に接地板取付装置Ａを介して着脱自在に取付けられる接地 板２とで以て構成されている。前記接地板取付装置Ａは、ピストンロッド１ａの 下端部へ配置したロッド側連結部３と、接地板２の上側に配置され前記ロッド側 連結部３に取外し可能に連結される接地板側連結部４とから構成されている。

【０００３】 ロッド側連結部３は、下方に面した球面座３ｂを備えた大径部３ａと当該大径 部３ａの直上方に位置する小径部３ｃとから構成されている。また前記接地板側 連結部４は、前記球面座３ｂに係合する球面受け座４ａと、当該球面受け座４ａ 回りに立設した連結枠４ｂに一対の脚部４ｄ，４ｄを水平方向に抜差し自在に挿 通したＵ字状の連結具４ｃで構成されている。

【０００４】 そして、接地板取付装置Ａは、ロッド側連結部３の球面座３ａに接地板側連結 部４の球面受け座４ａを近接した状態で、前記Ｕ字状の連結具４ｃの一対の脚部 ４ｄ，４ｄを連結枠４ｂに差込むことで、当該Ｕ字状の連結具４ｃの一対の脚部 ４ｄ，４ｄがロッド側連結部３の小径部３ｃに嵌入するようになっている。

【０００５】 このように構成した従来のアウトリガジャッキは、アウトリガジャッキを設置 する際に、車両の適所に格納している接地板２を、格納場所から取出し、複動油 圧シリンダ１のピストンロッド１ａの下側まで持って行き、ピストンロッド１ａ の下端部に設けられたロッド側連結部３の下方に面した球面座３ｂに、接地板２ の上面側に上方に向けかつ球面座３ｂに係合するよう設けた接地板側連結部４の 球面受け座４ａを近接させたうえで、Ｕ字状の連結具４ｃの一対の脚部４ｄ，４ ｄを連結枠４ｂに差込むことで、Ｕ字状の連結具４ｃの一対の脚部４ｄ，４ｄが ロッド側連結部３の小径部３ｃに嵌入し、接地板側連結部４を球面座３ｂに係合 する。複動油圧シリンダ１を伸長させ、アウトリガジャッキの設置が完了するの である。

【０００６】 アウトリガジャッキを格納する際には、複動油圧シリンダ１を縮小させ、ロッ ド側連結部３の小径部３ｃに嵌入しているＵ字状の連結具４ｃの一対の脚部４ｄ ，４ｄを連結枠４ｂから引抜いて、係合している接地板側連結部４を球面座３ｂ から離脱させる。そして接地板２を車両に設けられている格納場所に格納すれば よい。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術であれば、ロッド側連結部３と接地板側連結部４を係合させる手順 として、次の二手順がある。 第一の手順は、接地板２を、複動油圧シリンダ１のピストンロッド１ａの下側 で、複動油圧シリンダ１を伸長させると球面座３ｂに球面受け座４ａが係合する 位置の地面に置いてから、複動油圧シリンダ１を伸長させて球面座３ｂに球面受 け座４ａを係合させ、Ｕ字状の連結具４ｃの一対の脚部４ｄ，４ｄを連結枠４ｂ に差込むことで、ロッド側連結部３に接地板側連結部４を係合させるやり方であ る。 第二の手順は、接地板２をピストンロッド１ａの下側へ持っていき、球面座３ ｂに球面受け座４ａを係合させ、Ｕ字状の連結具４ｃの一対の脚部４ｄ，４ｄを 連結枠４ｂに差込むことで、ロッド側連結部３に接地板側連結部４を係合させる やり方である。

【０００８】 第一の手順においては、地面に接地板２を置くのに、その位置が正確でなけれ ばならないため、作業者は、アウトリガジャッキの操作部と接地板２との間を行 き来して係合作業を行う必要がある、あるいはアウトリガジャッキの操作者と接 地板２の位置合わせをする者とが必要であるという問題点があった。 また第二の手順においては、一人が球面座３ｂに球面受け座４ａを下から押当 てるようにして接地板２を保持し、もう一人がＵ字状の連結具４ｃの一対の脚部 ４ｄ，４ｄを連結枠４ｂに差込まなければならないという問題点があった。

【０００９】 本考案は、上記の問題点を解決し、一人で容易にロッド側連結部３に接地板側 連結具４を係合して接地板２の複動油圧シリンダ１のピストンロッド１ａへの脱 着をしうるアウトリガジャッキを提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

車両側にピストンロッドを下にして垂設した複動油圧シリンダと、ピストンロ ッドの下端部に接地板取付装置を介して着脱自在に取付けられる接地板とからな るアウトリガジャッキであって、 前記接地板取付装置が、前記ピストンロッドの下端部へ配置したロッド側連結 部と、接地板の上側に配置されロッド側連結部に取外し可能に連結される接地板 側連結部とから構成されており、ロッド側連結部は下方に面した球面座を備えた 大径部と当該大径部の直上方に位置する小径部とから構成され、接地板側連結部 は球面座に係合する球面受け座と球面受け座回りに立設した連結枠に一対の脚部 を水平方向に抜差し自在に挿通したＵ字状の連結具で構成され、ロッド側連結部 の球面座に接地板側連結部の球面受け座を近接した状態でＵ字状の連結具を差込 むことで、Ｕ字状の連結具の一対の脚部がロッド側連結部の小径部に嵌入するよ う構成したものにおいて、 前記接地板には、前記Ｕ字状の連結具の曲がり部分と前記接地板側連結部の球 面受け座を挟んで対向する位置に把手を取付けて構成したのである。

【００１１】

【作用】 アウトリガジャッキを設置する際に、接地板を、複動油圧シリンダ１のピスト ンロッド１ａの下側まで持って行き、連結枠から引抜かれているＵ字状の連結具 の一対の脚部のＵ字状の連結具の曲がり部分と把手を持って、接地板を、ピスト ンロッド１ａの下端部に設けられたロッド側連結部３の下方に面した球面座３ｂ に、接地板の上面側に上方に向けかつ球面座３ｂに係合するよう設けた接地板側 連結部の球面受け座を近接させたうえで、Ｕ字状の連結具の一対の脚部を連結枠 に差込むと、接地板側連結部が球面座３ｂに係合する。

【００１２】

【実施例】

図１〜図２に基いて説明する。 従来の技術として、図３および図４に用い説明した符号１、３、１ａ、３ａ〜 ３ｃは同義であるから説明を省き以下の説明にも用いる。 ５は、接地板、６は、接地板側連結部、６ａは、球面受け座、６ｂは、連結枠 、６ｃは、Ｕ字状の連結具、６ｄは、脚部、７は、把手である。

【００１３】 接地板側連結部６は、球面座３ｂに係合する球面受け座６ａと、当該球面受け 座６ａ回りに立設した連結枠６ｂと、一対の脚部６ｄ，６ｄを水平方向に抜差し 自在に挿通したＵ字状の連結具６ｃで構成されており、把手７は、接地板５の前 記Ｕ字状の連結具６ｃの曲がり部分と前記接地板側連結部６の球面受け座６ａを 挟んで対向する位置に取付けられている。 接地板取付装置Ｃは、ロッド側連結部３の球面座３ｂに接地板側連結部６の球 面受け座６ａを近接した状態で、前記Ｕ字状の連結具６ｃの一対の脚部６ｄ，６ ｄを連結枠６ｂに差込むことで、当該Ｕ字状の連結具６ｃの一対の脚部６ｄ，６ ｄがロッド側連結部３の小径部３ｃに嵌入するようになっている。

【００１４】 このように構成した本考案のアウトリガジャッキは、アウトリガジャッキを設 置する際に、車両の適所に格納している接地板５を、格納場所から取出し、複動 油圧シリンダ１のピストンロッド１ａの下側まで持って行き、Ｕ字状の連結具６ ｃの曲がり部分を持ってＵ字状の連結具６ｃの一対の脚部６ｄ，６ｄを連結枠６ ｂから引抜く。把手７とＵ字状の連結具６ｃの曲がり部分を持って、接地板５を 、ピストンロッド１ａの下端部に設けられたロッド側連結部３の下方に面した球 面座３ｂに、接地板５の上面側に上方に向けかつ球面座３ｂに係合するよう設け た接地板側連結部６の球面受け座６ａを近接させたうえで、Ｕ字状の連結具６ｃ の一対の脚部６ｄ，６ｄを連結枠６ｂに差込むことで、Ｕ字状の連結具６ｃの一 対の脚部６ｄ，６ｄがロッド側連結部３の小径部３ｃに嵌入し、接地板側連結部 ６を球面座３ｂに係合する。複動油圧シリンダ１を伸長させ、アウトリガジャッ キの設置が完了するのである。

【００１５】 アウトリガジャッキを格納する際には、複動油圧シリンダ１を縮小させ、把手 ７とＵ字状の連結具６ｃの曲がり部分を持って、接地板５を支持しながら、ロッ ド側連結部３の小径部３ｃに嵌入しているＵ字状の連結具６ｃの一対の脚部６ｄ ，６ｄを連結枠６ｂから引抜いて、係合している接地板側連結部６を球面座３ｂ から離脱させる。Ｕ字状の連結具６ｃの一対の脚部６ｄ，６ｄを連結枠６ｂに差 込んだ後、接地板５を車両に設けられている格納場所に格納すればよい。

【００１６】 Ｕ字状の連結具６ｃの一対の脚部６ｄ，６ｄを、図２に示されるように、脚部 ６ｄ，６ｄの間隔がピストンロッド１ａの側方で、Ｕ字状の連結具６ｃを連結枠 ６ｂに差込んだ位置においては小径部３ｃに嵌入して係合し、Ｕ字状の連結具６ ｃを連結枠６ｂから引抜いた位置においては大径部３ａが上下方向に通過できる 寸法にすれば、把手７とＵ字状の連結具６ｃの曲がり部分を持ったままＵ字状の 連結具６ｃを連結枠６ｂに差込み、引抜く作業の作業性が良くなる。

【００１７】 また同じく図２に示されるように、Ｕ字状の連結具６ｃを連結枠６ｂに差込ん だ位置において、Ｕ字状の連結具６ｃの曲がり部分に、連結枠６ｂと固定できる ロック装置を設けて、接地板５を係合したのちロックしておけば、接地板５が衝 撃等で不意に落下することがなく安全である。

【００１８】

【考案の効果】 接地板に把手と差込み式のＵ字状の連結具を設ける簡単な構成で、接地板のピ ストンロッドへの脱着を一人の簡単な操作で行えるので、作業の簡素化における 効果の大きなものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のアウトリガジャッキにおける接地板取
付装置の側面図である。

【図２】図１におけるＤ断面図である。（ａ）は、係合
状態を示し、（ｂ）は、係合していない状態を示す。

【図３】従来のアウトリガジャッキにおける接地板取付
装置の側面図である。

【図４】図３におけるＢ断面図である。

【符号の説明】

１ 複動油圧シリンダ １ａ ピストンロッド ３ ロッド側連結部 ３ａ 大径部 ３ｂ 球面座 ３ｃ 小径部 ５ 接地板 ６ 接地板側連結部 ６ａ 球面受け座 ６ｂ 連結枠 ６ｃ Ｕ字状の連結具 ６ｄ 脚部 ７ 把手

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両側にピストンロッドを下にして垂設
   した複動油圧シリンダと、ピストンロッドの下端部に接
   地板取付装置を介して着脱自在に取付けられる接地板と
   からなるアウトリガジャッキであって、 前記接地板取付装置が、前記ピストンロッドの下端部へ
   配置したロッド側連結部と、接地板の上側に配置されロ
   ッド側連結部に取外し可能に連結される接地板側連結部
   とから構成されており、ロッド側連結部は下方に面した
   球面座を備えた大径部と当該大径部の直上方に位置する
   小径部とから構成され、接地板側連結部は球面座に係合
   する球面受け座と球面受け座回りに立設した連結枠に一
   対の脚部を水平方向に抜差し自在に挿通したＵ字状の連
   結具で構成され、ロッド側連結部の球面座に接地板側連
   結部の球面受け座を近接した状態でＵ字状の連結具を差
   込むことで、Ｕ字状の連結具の一対の脚部がロッド側連
   結部の小径部に嵌入するよう構成したものにおいて、 前記接地板には、前記Ｕ字状の連結具の曲がり部分と前
   記接地板側連結部の球面受け座を挟んで対向する位置に
   把手を取付けたことを特徴とするアウトリガジャッキ。