JPH05219752A - 電力変換装置の短絡保護装置 - Google Patents

電力変換装置の短絡保護装置

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JPH05219752A
JPH05219752A JP4157096A JP15709692A JPH05219752A JP H05219752 A JPH05219752 A JP H05219752A JP 4157096 A JP4157096 A JP 4157096A JP 15709692 A JP15709692 A JP 15709692A JP H05219752 A JPH05219752 A JP H05219752A
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JP4157096A
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Kiyoaki Sasagawa
清明 笹川
Hiroshi Miki
広志 三木
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来、三相インバータの短絡保護は出力ライン
上の電流検出器CTの過電流検出で行っていたが、イン
バータ回路内のアーム短絡等の場合、この短絡電流が電
流検出器CTを流れず、保護動作が行われないことを改
善する。 【構成】インバータ出力の相別に設けた電圧検出回路5
1と、各当該相のIGBT11の駆動回路12内に設け
た故障判別回路52により当該相のインバータ出力の電
位を直流電源EdのN極電位を基準に監視し、インバー
タ出力電位が直流電源EdのP極,N極の何れの電位の
近傍にもないことを検出して故障信号50aを発生させ
て過電流保護回路53に与え、出力トランジスタT2,
T3の共通ベース電位を除々に下降させ、IGBT11
をソフトしゃ断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流電動機駆動用の電圧
形インバータなどの電力変換装置において、そのスイッ
チング用主半導体素子として自己消弧素子(たとえば、
バイポーラトランジスタ,IGBTなど)の短絡保護を
行う装置に関する。なお以下各図において同一の符号は
同一もしくは相当部分を示す。
【0002】
【従来の技術】図4は自己消弧素子(たとえば、バイポ
ーラトランジスタ,IGBTなど)を用いた公知のイン
バータ装置を示している。同図において、10は三相イ
ンバータ回路、11(11a〜11f)はこのインバー
タ回路を構成する自己消弧素子、12(12a〜12
f)は夫々、素子11a〜11fを駆動する駆動回路で
ある。またCT(CT1,CT2)は電流検出器、15
は制御装置、16は誘導機、Edは直流電源である。こ
こで制御装置15は後述のPWMパルスを演算する回路
などを備え、駆動回路12は制御装置15で演算された
PWMパルスに従って、主回路の半導体素子11を直接
にオン,オフする役割を持つ。
【0003】インバータ回路10の制御方式としてはP
WM制御が一般に使われいる。このPWM制御では、イ
ンバータを構成する自己消弧素子11に点消弧パルスを
与えて自己消弧素子をオン,オフさせて、インバータの
出力電圧の大きさ、並びに周波数を制御する。図5は点
消弧パルスであるPWMパルス信号の演算方式を示して
いる。この図はインバータ10の1アーム(直列接続さ
れた自己消弧素子11の一方)に与えるPWMパルス信
号を示している。PWMパルスの演算は、インバータ出
力電圧基準信号(この図では正弦波である。)と変調信
号である三角波の大きさを比較して、正弦波が大きい範
囲では自己消弧素子をオン(点弧)させるON信号を出
力させ、三角波が大きい範囲では自己消弧素子をオフ
(消弧)させるOFF信号を出力させる。このON−O
FF信号を直流電源Edの正極側の素子11に与え、こ
の信号のオン,オフの関係を反転した信号を電源Edの
負極側の素子11に与えて、正極,負極の素子を交互に
オン,オフさせてインバータを制御する。
【0004】ところで、このような装置においては、何
らかの原因によって発生した過電流から、素子11を破
壊させずに保護することが重要である。従来の過電流保
護方法としては、図4に示すようにインバータ10の出
力ラインに電流検出器CT(CT1,CT2)を取り付
け、そのCTの出力を制御装置15に入力する。制御装
置15では、この検出値が故障レベルに達しているか否
かを判断してインバータの停止などの指令を出してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】インバータの過電流故
障の中で、主回路の半導体素子の破壊につながる重大な
故障として、短絡事故がある。この短絡事故には、出力
短絡とアーム短絡がある。出力短絡事故は、インバータ
の出力線同士が配線作業のミスや断線などによって短絡
した状態でインバータを運転した場合に起こる。この事
故では図6に示すように、例えば主回路素子11aと1
1eによって電源短絡が生じ、図中に一点鎖線で記入し
た経路で短絡電流が流れる。
【0006】アーム短絡事故は、制御装置15や駆動回
路12の誤動作により、直列接続された自己消弧素子が
同時にオンしたり、一方の素子が故障の導通状態で、も
う一方の素子がオンした場合に起こる。図7では、アー
ム短絡事故時に流れる短絡電流の経路の例を一点鎖線で
示す。この図で示すように、この事故では主回路素子
(この図では11aと11b)によって電源短絡が生じ
る。
【0007】ところで従来の過電流保護方式では下記の
(1),(2)で示す短絡事故時に発生する短絡電流が
検出できないという問題がある。 (1)電流検出器CTよりインバータ回路10に近い出
力ライン間で出力短絡が生じた場合。 (2)アーム短絡事故の場合。
【0008】この2つの短絡事故の場合、図6,図7で
示すように短絡電流が過電流検出器CT1,CT2を通
らずに流れる。そのため、短絡電流が検出できなけれ
ば、従来の過電流保護機能が働かず、この短絡電流によ
って主回路素子が破壊してしまうという大きな問題につ
ながる。そこで本発明はこの(1),(2)の問題を解
消できる電力変換装置の短絡保護装置を提供することを
課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の短絡保護装置は、自己消弧素子(11
など)を用い直流電源(Edなど)から入力した電力を
変換して出力する電力変換装置(三相インバータ回路1
0など)において、前記直流電源の正極(P)又は負極
(N)の電位を基準としてこの電力変換装置の出力
(U,V,Wなど)の電位の異常を判別し、この電力変
換装置の短絡保護を行う短絡保護手段を備えたものとす
る。
【0010】また請求項2の短絡保護装置では、請求項
1に記載の短絡保護装置において、前記短絡保護手段
は、この電力変換装置の出力の電位がほぼ前記直流電源
の正極の電位にあるか否かを判別する第1の比較手段
(コンパレータCP1など)と、同じくこの電力変換装
置の出力の電位がほぼ前記直流電源の負極の電位にある
か否かを判別する第2の比較手段(コンパレータCP2
など)と、前記2つの比較手段の比較結果に基づき、こ
の電力変換装置の出力の電位が前記直流電源の何れの極
の近傍の電位にも該当しないことを判別して故障信号
(50aなど)を出力する故障信号出力手段(故障判別
器52Aなど)とを備えたものであるようにする。
【0011】また請求項3の短絡保護装置は請求項2に
記載の短絡保護装置において、前記故障信号を少なくと
も前記直流電源の正極側又は負極側に接続された全ての
自己消弧素子の駆動回路(12など)に直接与えて、当
該の全ての自己消弧素子を遮断するようにする。また請
求項4の短絡保護装置は請求項1ないし請求項3に記載
の短絡保護装置において、この電力変換装置の出力電位
の異常判別を前記直流電源の負極を基準として行うよう
にする。
【0012】また請求項5の短絡保護装置は、請求項3
または請求項4に記載の短絡保護装置において、前記故
障信号が駆動回路に直接与えられる自己消弧素子を前記
直流電源の負極側に接続された全ての素子とするものと
する。また請求項6の短絡保護装置では、請求項2に記
載の短絡保護装置において、前記電力変換装置は電圧形
インバータ装置であり、前記短絡保護手段は、この電圧
形インバータ装置の各相ごとの前記自己消弧素子の駆動
回路(12など)に設けられて、この短絡保護手段が持
つ前記第1,第2の比較手段が(電圧検出回路51など
を介し)夫々当該相のインバータ装置出力電位の前記判
別を行い、前記駆動回路は制御回路からの駆動信号によ
ってオン,オフされる信号絶縁用のフォトカプラ(PH
1など)と、このフォトカプラを介しベースを共通に駆
動されて互に逆のオン,オフ動作を行い、当該の自己消
弧素子をオン,オフ駆動する1対の出力トランジスタ
(T2,T3など)とを備え、前記短絡保護手段はさら
に、自身が持つ前記故障信号出力手段が出力する故障信
号に基づいて前記出力トランジスタのベースを(ダイオ
ードD600,抵抗R600,トランジスタT600な
どを介し)優先駆動し、当該の自己消弧素子のゲート電
圧を降下させ前記の短絡保護を行う過電流保護手段(過
電流保護回路53など)を備えたものであるようにす
る。
【0013】また請求項7の短絡保護装置では、請求項
6に記載の短絡保護装置において、前記過電流保護手段
は前記ゲート電圧の降下を(コンデンサC600,抵抗
R600などを介し)除々に行わせるものであるように
する。また請求項8の短絡保護装置では、請求項6また
は請求項7に記載の短絡保護装置において、前記短絡保
護手段はさらに、少なくとも前記故障信号の出力期間、
前記信号絶縁用フォトカプラの出力信号を当該の自己消
弧素子をオンすべき信号に固定するオン信号固定手段
(フォトカプラ出力固定回路54など)を備えたもので
あるようにする。
【0014】
【作用】インバータ回路の出力部に直流電源Edの負極
電位を基準にした電圧検出回路を取り付け、この検出値
より、短絡故障かどうかを判断し、故障判別時には、過
電流保護機能を確実に働かせて、短絡時に発生する大電
流から主回路素子の破壊を未然に防ぐ。
【0015】即ち負極電位を基準にしたインバータの出
力電圧は、 (1)負極側素子がオフで正極側素子がオン :直流電
圧(Ed) (2)正極側素子がオフで負極側素子がオン :負極電
位(≒OV) となる。しかし短絡事故により正極,負極側素子が同時
にオンしている場合には、直流電圧が両方の素子に印加
されるため、出力電圧は、直流電圧の約1/2になる。
そこで、この電位関係を利用することで、短絡事故が容
易に検知でき、過電流保護手段を確実に動作させること
ができる。
【0016】
【実施例】次に図1ないし図3および図8ないし図10
を用いて本発明の実施例を説明する。図1は請求項1お
よび2に関わる発明の実施例としての構成を示す回路図
であり、同図は電圧検出回路51と故障判別回路52と
から構成される短絡検知回路50をインバータの交流出
力端子U,V,Wと負極電源母線Nとの間に接続した以
外は従来例の図4と同じ回路構成である。
【0017】図2は本発明の短絡検知回路50の動作の
説明図であり、同図(A)はこの検知回路50の構成図
(但しこの例では三相インバータ10の1相分(U相)
のみの構成を示し、実際には同様な回路がV相,W相に
対しても夫々設けられている。)、また同図(B)と
(C)は夫々正常時と故障時におけるこの短絡検知回路
50の動作の互に対応するタイムチャートである。
【0018】次にこの図2を説明する。図2(A)にお
いて、電圧検出回路51では、直流電源Edの負極Nの
電位を基準にしたインバータの出力電圧を分圧抵抗R
1,R2を介して検出し、その検出値V0 は故障判別回
路52に入力される。故障判別回路52では、この検出
値V0 を2つのコンパレータCP1,CP2で比較す
る。ここでコンパレータCP1の基準値aは、直流電源
電圧Edの1/2以上で、直流電圧Edよりも低い電圧
に相当する値に設定する。そしてCP1を介しこの基準
値aと検出値V0 とを比較し、検出値V0 が基準値aよ
りも大の場合は正極側素子(この場合11a)がオンし
ていると判別する。
【0019】またコンパレータCP2の基準値bは、0
V以上で直流電圧の1/2以下の電圧に相当する値に設
定する。そしてCP2を介しこの基準値bと検出値V0
とを比較し、検出値V0 が基準値bよりも小の場合は負
極側素子(この場合11d)がオンしていると判別す
る。このようにコンパレータCP1,CP2の出力より
故障判別器52Aを介して故障判別する。
【0020】次にこの故障判別器52Aの動作を図2
(B),(C)のタイムチャートに従って説明する。こ
こでコンパレータCP1,CP2の出力を、下記の論理
レベル(H,L)で表す。 [検出値]>[基準値] : L [検出値]<[基準値] : H 図2(B)の正常時において、正極側素子11aがオン
している場合、検出値V0 はコンパレータCP1の基準
値a以上となり、コンパレータCP1,CP2の出力は
ともに「L」となり一致する。又、同様にこの正常時に
負極側素子11dがオンしている場合、検出値はコンパ
レータCP2の基準値b以下となり、コンパレータCP
1,CP2の出力ともに「H」となり一致する。
【0021】ところが図2(C)に示すように時点t1
で何らかの短絡事故が生じると、検出値V0 はコンパレ
ータCP1の基準値aよりも低く、コンパレータCP2
の基準値bよりも高くなるためコンパレータCP1の出
力は「H」、コンパレータCP2の出力は「L」とな
り、コンパレータの出力は一致しない。このように、コ
ンパレータCP1,CP2の出力が一致しないことか
ら、インバータが短絡状態であると見なすことができ
る。そこで故障判別器52AはコンパレータCP1,C
P2の出力の一致,不一致より故障を判別し、不一致時
に故障信号50aを制御装置15に伝達する。そして制
御装置15が過電流保護動作、つまり自己消弧素子11
のベース(又はゲート)遮断を行う。
【0022】図3は請求項3に関わる発明の実施例であ
り、図1と異なる点は短絡検知回路50で出力する故障
信号50aを制御装置15へ入力するだけでなく、負極
側素子11d〜11fの駆動回路12d〜12fに直接
入力していることである。負極側素子11d〜11fは
エミツタ電位が共通であるため、駆動回路12d〜12
fの電位も共通である。しかも電圧検出回路51が負極
Nの電位を基準にしたインバータの出力電圧U,V,W
を検出しているため、短絡検知回路50の電位と負極側
素子の駆動回路12d〜12fも電位が共通となる。そ
のため、短絡検知回路50の故障信号を負極側素子の駆
動回路に直接入力できる。駆動回路12d〜12fに故
障信号50aが入力されると、駆動回路は強制的にオフ
信号を出力し負極側の全素子11d〜11fを一斉に遮
断させる。この場合、故障信号50aを直接に駆動回路
12d〜12fに入力するため、故障検知から保護動作
までの遅れを短縮でき、より確実な過電流保護動作が可
能となる。
【0023】以上の実施例ではインバータ出力の異常の
有無を直流電源Edの負極Nの電位を基準として判別す
るものとしたが、この基準電位は原理的には電源Edの
正極Pの電位であってもよく、これも本発明に包含され
る。図8は請求項6,7に関わる発明の実施例を示す。
同図においてIGBTとしての11は図1における負荷
側素子11d〜11fのいずれかに該当し、12はこの
素子11の駆動回路(つまり12d〜12fのいずれ
か)に該当する。(但し原理的にはこの素子11は正極
側素子11a〜11cのいずれか(従って駆動回路12
も12a〜12cのいずれか)であってもこの図8の回
路は成立し得る。)そして電圧検出回路51がインバー
タの出力端子に取付けられ、故障判別回路52,および
この回路52の出力する故障信号50aを受けて動作す
る過電流保護回路53が各素子11の駆動回路12内に
設けられている。つまりこの図8の回路はインバータ出
力の各相ごとに設けられている。
【0024】なお過電流保護回路53はトランジスタT
600,ダイオードD600,抵抗R600およびR6
01,コンデンサC600からなる。また駆動回路12
においてPH1は信号絶縁用フォトカプラ、V1および
V2はそれぞれオンゲート電圧印加用電圧源およびオフ
ゲート電圧印加用電圧源、T2,T3は夫々IGBT1
1を直接オン,オフ駆動するための出力トランジスタ、
T1はフォトカプラPH1により直接駆動されて出力ト
ランジスタT2,T3の共通のベースを駆動するトラン
ジスタである。
【0025】図8の駆動回路12の通常の動作を説明す
る。図外の制御装置15からの駆動信号VDRを受けてフ
ォトカプラPH1がオンするとトランジスタT1がオフ
し、この結果、出力トランジスタT2がオンし、出力ト
ランジスタT3がオフとなって、IGBT11のゲート
・エミッタ間にはゲート抵抗RG を介してオンゲート電
圧V1が印加される。
【0026】次にフォトカプラPH1がオフになると、
トランジスタT1がオンし、これにより出力トランジス
タT2がオフ、出力トランジスタT3がオンとなって、
IGBT11のゲート・エミッタ間には抵抗RG を介し
てオフゲート電圧V2が印加されIGBT11はオフと
なる。次に図8の短絡事故時の動作を説明する。図10
は短絡事故時における過電流保護回路53の基本動作の
説明図であり、この図はこの短絡事故時のIGBT素子
11の電圧および電流波形を示す。この図で示すように
短絡期間(即ちこの図10の時点t0〜t1の間)中は
IGBT11に流れる短絡電流Icは素子11の直流定
格値の4〜5倍(高耐圧の素子では10倍程度)にも達
する。従って短絡期間中の素子には非常に大きな電力が
印加されることになる。そのため素子11がこの短絡状
態に耐えうる期間(10μs程度)内に電流Icをしゃ
断する必要がある。
【0027】しかし、この短絡電流を通常のターンオフ
動作で遮断すると、電流遮断時には図10の破線で示す
ように素子11のコレクタ・エミッタ間電圧VCEの跳ね
上がり電圧VCEP は過大となり、そのVCEP が素子耐圧
以上となり、素子破壊につながる可能性がある。そこで
本発明では、短絡事故時にIGBT11のゲート・エミ
ッタ間電圧VGEを図10の実線波形のように、ある一定
の時定数で徐々に減少させる。この結果、コレクタ電流
Icの減少速度も小さくなり、電流しゃ断時のVCEの撥
ね上がり電圧VCEP を抑制する。
【0028】即ち図8において短絡事故時には前述した
ように故障判別回路52から短絡故障を示す(この例で
は“H”の)故障信号50aが出力され、過電流保護回
路53内のトランジスタT600をオンする。これによ
り抵抗R601を介し充電されていたコンデンサC60
0は抵抗R600およびトランジスタT600を介して
放電を開始し、ダイオードD600を介し出力トランジ
スタT2,T3の共通のベース電位、従ってIGBT1
1のゲート・エミッタ電圧を除々に低下させ、上述のよ
うにIGBT11を緩やかにしゃ断する。
【0029】図9は請求項8に関わる発明の実施例であ
り、同図は図8の回路にトランジスタT500からなる
フォトカプラ出力固定回路54を追加したものである。
この回路54はIGBT11に短絡事故が生じ、図8と
同様に保護機能が動作している期間には、駆動信号VD
Rの変化を受付けず、フォトカプラPH1の出力を(I
GBT11をオンする信号に)固定するための回路であ
る。
【0030】次にこのフォトカプラ出力固定回路54の
動作について説明する。故障判別回路52にて短絡故障
を判別した後、その“H”の出力信号50aにてフォト
カプラの出力に取付けた固定回路54のトランジスタT
500をオンする。これによりフォトカプラPH1の出
力は、フォトカプラPH1がオンした状態と同じにな
る。そこでこの状態で駆動信号VDRが変化し、フォト
カプラPH1がオフしても、その出力は変化しない。つ
まり素子11のソフト遮断動作が駆動信号VDRのオフ
指令で中断されて急速遮断を行うことが防止される。な
おこのようにして素子11がソフト遮断され、故障信号
50aが“L”に消滅すれば、トランジスタT500は
オフされ、フォトカプラPH1の出力は駆動信号VDR
に依存するようになる。すなわち、フォトカプラPH1
の出力を固定する回路54をリセットしたことになる。
これにより過電流保護動作の終了後、速やかに素子11
は再び正常動作を開始できることになる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、インバータの出力電位
が直流電源Edの正極又は負極の何れの極の近傍の電位
にも該当しないことを検出してインバータの自己消弧素
子を遮断し、その短絡保護を行うようにしたので、従来
回路に大幅な回路を追加せずに、電流検出器CTで検出
できないアーム短絡等の事故による主回路素子の破壊を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1および2に関わる発明の実施例として
の構成を示す回路図
【図2】図1の短絡検知回路の動作の説明図
【図3】請求項3に関わる発明の実施例としての構成を
示す回路図
【図4】図1に対応する従来の回路図
【図5】PWMパルス信号の演算方法の説明図
【図6】三相インバータ回路の出力短絡の説明図
【図7】三相インバータ回路のアーム短絡の説明図
【図8】請求項6,7に関わる発明の実施例としての構
成を示す回路図
【図9】請求項8に関わる発明の実施例としての構成を
示す回路図
【図10】過電流保護回路の基本動作の説明図
【符号の説明】
Ed 直流電源 10 三相インバータ回路 11(11a〜11f) 自己消弧素子 12(12a〜12f) 駆動回路 CT(CT1,〜CT2) 電流検出器 15 制御装置 16 誘導機 50 短絡検知回路 50a 故障信号 51 電圧検出回路 R1 分圧抵抗 R2 分圧抵抗 52 故障判別回路 CP1 コンパレータ CP2 コンパレータ 52A 故障判別器 53 過電流保護回路 54 フォトカプラ出力固定回路 U インバータ出力 V インバータ出力 W インバータ出力 N 負極電源母線 P 正極電源母線 V0 検出値 a 基準値 b 基準値 VDR 駆動信号 PH1 フォトカプラ T1 トランジスタ T2 出力トランジスタ T3 出力トランジスタ T500 トランジスタ T600 トランジスタ D600 ダイオード RG ゲート抵抗 R11 抵抗 R600 抵抗 R601 抵抗 C600 コンデンサ V1 オンゲート電圧(源) V2 オフゲート電圧(源)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自己消弧素子を用い直流電源から入力した
    電力を変換して出力する電力変換装置において、前記直
    流電源の正極又は負極の電位を基準としてこの電力変換
    装置の出力の電位の異常を判別し、この電力変換装置の
    短絡保護を行う短絡保護手段を備えたことを特徴とする
    電力変換装置の短絡保護装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の短絡保護装置において、 前記短絡保護手段は、 この電力変換装置の出力の電位がほぼ前記直流電源の正
    極の電位にあるか否かを判別する第1の比較手段と、 同じくこの電力変換装置の出力の電位がほぼ前記直流電
    源の負極の電位にあるか否かを判別する第2の比較手段
    と、 前記2つの比較手段の比較結果に基づきこの電力変換装
    置の出力の電位が前記直流電源の何れの極の近傍の電位
    にも該当しないことを判別して故障信号を出力する故障
    信号出力手段とを備えたものであることを特徴とする電
    力変換装置の短絡保護装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の短絡保護
    装置において、前記短絡保護手段から出力される故障信
    号を少なくとも前記直流電源の正極側又は負極側に接続
    された全ての自己消弧素子の駆動回路に直接与えて、当
    該の全ての自己消弧素子を遮断するようにしたことを特
    徴とする電力変換装置の短絡保護装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3の1つに記載の短
    絡保護装置において、この電力変換装置の出力電位の異
    常判別を前記直流電源の負極を基準として行うようにし
    たことを特徴とする電力変換装置の短絡保護装置。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4に記載の短絡保護
    装置において、前記故障信号が駆動回路に直接与えられ
    る自己消弧素子を前記直流電源の負極側に接続された全
    ての素子としたことを特徴とする電力変換装置の短絡保
    護装置。
  6. 【請求項6】請求項2に記載の短絡保護装置において、 前記電力変換装置は電圧形インバータ装置であり、 前記短絡保護手段は、この電圧形インバータ装置の各相
    ごとの前記自己消弧素子の駆動回路に設けられて、この
    短絡保護手段が持つ前記第1,第2の比較手段が夫々当
    該相のインバータ装置出力電位の前記判別を行い、 前記駆動回路は制御回路からの駆動信号によってオン,
    オフされる信号絶縁用のフォトカプラと、このフォトカ
    プラを介しベースを共通に駆動されて互に逆のオン,オ
    フ動作を行い、当該の自己消弧素子をオン,オフ駆動す
    る1対の出力トランジスタとを備え、 前記短絡保護手段はさらに、自身が持つ前記故障信号出
    力手段が出力する故障信号に基づいて前記出力トランジ
    スタのベースを優先駆動し、当該の自己消弧素子のゲー
    ト電圧を降下させ前記の短絡保護を行う過電流保護手段
    を備えたものであることを特徴とする電力変換装置の短
    絡保護装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の短絡保護装置において、 前記過電流保護手段は前記ゲート電圧の降下を除々に行
    わせるものであることを特徴とする電力変換装置の短絡
    保護装置。
  8. 【請求項8】請求項6または請求項7に記載の短絡保護
    装置において、前記短絡保護手段はさらに、少なくとも
    前記故障信号の出力期間、前記信号絶縁用フォトカプラ
    の出力信号を当該の自己消弧素子をオンすべき信号に固
    定するオン信号固定手段を備えたものであることを特徴
    とする電力変換装置の短絡保護装置。
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