JPH0521315U - 回転ヘツド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立、加工時のチャックによる影響を防止
し、組立を容易にした回転ヘッド装置を提供する。 【構成】 回転軸２付軸受のスリーブ１２下端部を下ド
ラム１３の円筒状部１３下方に突出し、これをモータ１
の取付時にガイドとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ビデオテープレコーダやディジタルオーディオレコーダ等の磁気記 録再生装置に用いられる回転ヘッド装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の回転ヘッド装置としては図４のものがあげられる。図中、１は モータで、そのロータ側には回転軸２が取り付けられ、この回転軸２の上端側に はロータリートランス３ａが固定されたディスク４と周縁に回転ヘッド５が取り 付けられた上ドラム６とが取り付けられている。また、モータ１と上ドラム６と の間には、中央に円筒状部７ａを有し、ロータリートランス３ｂが固定された下 ドラム７が配置され、この円筒状部７ａ内側と回転軸２との間に上下２つのベア リング８が嵌め込まれている。

【０００３】 図５は従来技術の他の例で、図４の構造に対し回転軸２と下ドラム７の円筒状 部７ａとの間に嵌め込まれるベアリング１０ａ，１０ｂが内側ハウジングを設け ずに回転軸２そのものを内側ハウジングとし、この上、下のベアリング１０ａ， １０ｂとの間にスプリング１１が介装されている点で異なる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

近年、アルミ合金で加工されている下ドラム７は小径、薄肉化が進み、なおか つ高精度が要求されているため、上述の図４、あるいは図５のようなドラムは非 常に不利になってきている。即ち、通常下ドラム７は最終加工工程で、リード面 、基準面、内径面を同時に切削する。そのため最終工程にて下ドラムの円筒状部 の図中Ａ部やＢ部をチャックしなければならず、チャック近傍の特に内径部はチ ャックの影響を受けやすく、駆動モータの取付部となるＡ部あるいはＢ部と最終 工程で加工するリード面、内径との同軸度にずれを生じる恐れがあった。また、 これによりモータの性能を悪化させてしまう可能性もあった。

【０００５】 本考案の目的は、上記従来技術の課題を解決し、なおかつ組立を容易にした回 転ヘッド装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の回転ヘッド装置は、下端にモータが固定さ れるとともに上端に回転ドラムが固定された回転軸と、上記回転軸を少なくとも ２つの部分で支持する軸受け部材と、上記軸受け部材を内面に嵌合する円筒状ス リーブと、上記モータと上記回転ドラムとの間に配置され、上記円筒状スリーブ 下端を突出して前記スリーブを内面に支持する固定ドラムと、より構成されるこ とを要旨とする。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１乃至図３を用いて説明する。なお、従来のものと 同一作用部材には同一番号を付し詳しい説明は省略する。

【０００８】 図１は本考案の回転ヘッド装置に採用される軸付軸受を示す断面図で、回転軸 ２には２つの部分でベアリング１０ａ，１０ｂの各ボールが嵌め込まれる溝２ａ ，２ｂが形成され、ベアリング１０ａ，１０ｂの外側にはステンレス、真鍮等か ら成るスリーブ１２が被せられている。この軸付軸受は回転軸２を基準としてス リーブ１２を加工することにより軸に対するスリーブの振れ、及び傾きを除去で きる。

【０００９】 図２は図１の軸付軸受を採用した本考案の回転ヘッド装置断面図、図３は本考 案の回転ヘッド装置の要部断面図で、下ドラム１３の中央の円筒状部１３ａには 軸付軸受のスリーブ１２がその下端側を下ドラムのモータ取付面１３ｂより突出 して圧入、あるいは焼き嵌めにより挿嵌されている。

【００１０】 なお、焼き嵌めの場合、ストッパ等により位置決めして寸法管理を行なうとよ く、また上記圧入や焼き嵌めの締め圧のみでは高温加熱時にハウジングの膨張に よりスリーブが抜ける場合があるために接着剤を併用するのが良い。

【００１１】 さて、上記下ドラム１３下端側のモータ取付面１３ｂにはモータ１の取付用タ ップ穴１３ｃが設けられ、ネジ１４によりモータ１のステータが取り付けられる 。このモータ１の取付時には、モータ取付面１３ｂよりスリーブ１２の下端部が 突出しており、このスリーブ下端部をガイドとすればよく、治具等は不要と成る 。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、軸付軸受のスリーブをモータの取付時 にガイドとすることができ、組立性は大幅に向上する。また、モータのステータ に設けられているＦＧパターンと回転する上ドラムの回転軸との同軸度が高精度 に取り付けられる。従って、モータ駆動時に回転ドラム（上ドラム）の評価と成 るＦＧ精度の低下要因を減少することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の回転ヘッド装置に採用される軸付軸受
を示す断面図である。

【図２】本考案の回転ヘッド装置断面図である。

【図３】本考案の回転ヘッド装置の要部断面図である。

【図４】従来の回転ヘッド装置を示す断面図である。

【図５】他の従来の回転ヘッド装置を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ モータ ２ 回転軸 ６ 上ドラム １０ａ，１０ｂ ベアリング １２ スリーブ １３ 下ドラム １３ａ 円筒状部 １３ｂ モータ取付面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端にモータが固定されるとともに上端
   に回転ドラムが固定された回転軸と、 上記回転軸を少なくとも２つの部分で支持する軸受け部
   材と、 上記軸受け部材を内面に嵌合する円筒状スリーブと、 上記モータと上記回転ドラムとの間に配置され、上記円
   筒状スリーブ下端を突出して前記スリーブを内面に支持
   する固定ドラムと、より構成されることを特徴とする回
   転ヘッド装置。