JPH052115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、机の脇等において使用されるサイド
キヤビネツトの転倒を防止するため、サイドキヤ
ビネツトの最下段の抽斗前端下面に取りつけられ
る支持脚取付装置に関するものである。

《従来の技術と問題点》 上記サイドキヤビネツトの最下段の抽斗の前方
に引き出した時、サイドキヤビネツトの重心が本
体ケースの前方に移動するので、サイドキヤビネ
ツトが前方に傾く事がある。

これを防止する為、従来、最下段の抽斗前端下
面に、床面に接し、抽斗の出入と共に移動するキ
ヤスター等を取りつけていた。

しかしながら、上記構成によると、抽斗の収納
時、キヤスターがキヤビネツト本体の底板前端部
に当接する恐れがあるので、底板を所定寸法切り
欠かねばならず、その為、底板強度が低下する事
があつた。

一方、抽斗の出入時、あるいはキヤビネツトの
移動時に抽斗下端部が椅子の脚体、あるいは他の
物品に衝突して抽斗端部が破損するのを防止する
事については、全く考慮されていなかつた。

《本考案の目的と構成》 本考案は、抽斗を前方に引き出した時、サイド
キヤビネツトが前方に傾くのを防止すると共に、
キヤビネツト本体の強度を低下せしめる事なく、
又、抽斗下端部を保護し、抽斗にアクセントを施
してキヤビネツトの美観を向上せしめる抽斗の支
持脚取付装置を提供する事を目的とし、その構成
は、抽斗の前板前面より前面が所定寸法前方に突
出する合成樹脂製で、断面横向きＬ字形の保護板
と、保護板内面に係止される断面横向きＬ字形の
スチール製の保護板取付座と、保護板と保護板取
付座を介して、抽斗の前板下面に取りつけられる
支持脚よりなるものである。

《実施例》 以下、実施例を図面にもとづいて説明する。

第２図において符号１０はサイドキヤビネツト
を示している。

サイドキヤビネツト１０は、前面が開口し、上
面に天板１１が取りつけられ、下面４隅に自在キ
ヤスター１２……が取りつけられた箱形のキヤビ
ネツト本体１３と、キヤビネツト本体１３内にサ
スペンシヨンを介して出入自在で、上下方向に複
数列にわたつて配設された抽斗２……より構成さ
れている。

最下段の抽斗２は、胴板２１と、胴板２１の前
面に取りつけられた裏板２２と、裏板２２と着脱
自在に連結された前板２３等より構成され、前板
２３の下面に保護板３、保護板取付座４を介して
支持脚５が取りつけられている。

そして、裏板２２の底片２２１の所定個所には
上方に突出する前板２３との係合凸部２２２……
が形成され、側部には前板２３の連結孔（図示せ
ず）が形成されている。

又、前板２３の下片２４の所定個所には保護板
３等の取付孔２４１……が複数個形成される共
に、下片２４に連設して裏板２２側に突出する係
止突片２５が形成され、係止突片２５には前記係
合凸部２２２に係合する係止孔２５１が設けられ
ている。

さらに、前板２３の側部には、連結用突片２６
が裏板２２側に突出して連設され、連結突片２６
には、前記裏板２２の連結孔に対応して連結用螺
孔が形成されている。

保護板３は、上片３１と前片３２からなる断面
横向きＬ字形で合成樹脂材より形成されている。

上片３１には上記前板２３の下片２４に形成さ
れた取付孔２４……に対応してネジ挿通孔３１１
……が形成され、前片３２の裏面には、左右方向
の中央部に向かつて互いに対向する形で鉤形に突
出する係止突片３２１……が形成され、前片３
２、上片３１の左右端部には、前板３２の側端部
の形状に合致して側片３３が連設され、左右端部
下面には側片３３、前片３２に連設する形で底片
３４がもうけられている。

そして、保護板３は、前板２３の下面に取りつ
けられた状態で、前片３２の前端面は前板２３の
前面に所定寸法突出している。

保護板取付座４は、スチール製で、保護板３の
内面に合致する形状を有し、上面片４１と前面片
４２より断面略Ｌ字形をなし、保護板３の左右内
面両側に取りつけられている。

すなわち、保護板取付座４は、前面片４２に前
記保護板４の係止突片３２１……に係合する係合
孔４２１……が形成され、上面片４１には、保護
板４のネジ挿通孔３１１……、及び前板２３の取
付孔２４１……に対応した連結用孔４１１……が
もうけられている。

尚、連結用孔４１１……が左右端部に近接して
２個づつ形成されているのは、保護板３に保護板
取付座４を取りつける際、係合孔４２１……に係
止突片３２１を嵌入した後、保護板取付座４を左
右どちらか（右側の場合は右方向、左側の場合は
左方向）にスライドせしめて係止突片３２１に係
合孔４２１を係合せしめた時、保護板取付座４を
左右いずれに使用するかによつて、連結用孔４１
１とネジ挿通孔３１１……等の位置づれが生じる
のを防止する為である。

すなわち、保護板取付座４の左右勝手違いを防
止する為である。

支持脚５は、合成樹脂材より構成され、上端部
に保護板３、及び保護板取付座４を介して、前板
２３と連結される取付部５１と、下端が床面に接
触する脚部５２より構成され、取付部５１には前
記ネジ挿通孔３１１……等に対応して孔５１１，
５１１が形成されている。

そして、支持脚５は、抽斗２がキヤビネツト本
体１３に収納された状態で、脚部５２の下端面と
床面間には所定の間隔が構成される大きさに形成
されている。

本考案は、以上の如く構成され、保護板３の内
面に保護板取付座４を係合せしめた状態で、前板
２３の下片２４の下面に当接せしめ、連結ネジ１
０にて支持脚５を保護板３を介して下片２４に連
結する。

次に、支持脚５が取りつけられた前板２３を裏
板２２に連結する事により、抽斗２に支持脚５が
取りつけられる。

そして、キヤビネツト本体１３から抽斗２を引
き出した時、抽斗２の前端がやや前下がりとな
り、支持脚５が床面に当接し、キヤビネツトの転
倒を防止する。

《効果》 以上の如く、抽斗の前板下面にもうけたられた
保護板を合成樹脂製となし、前板前面より所定寸
法前方に突出せしめているので、キヤビネツトの
移動中、あるいは抽斗を引き出した時、抽斗下端
部が他物品と衝突しても前板を破損せしめる事が
なく、又、支持脚の取付部を隠蔽、保護し、又、
保護板の内面にスチール製の保護板取付座をもう
けているので、成形時に生じる保護板のそり等を
矯正して、前板との密着度を向上せしめると共
に、保護板を補強し、保護板の色彩を選択する事
により、抽斗にアクセントラインが施され、サイ
ドキヤビネツト全体の美観を向上せしめる。

さらに、支持脚は前板下面に取りつけられ、キ
ヤビネツト本体下方に突出する形態としているの
で、キヤビネツト本体の底部前端部を切り欠く必
要がなく、強度を低下せしめる事もない。

【図面の簡単な説明】

図は本体の実施例の一つを示し、第１図は本考
案の要部分解斜視図、第２図はキヤビネツトの斜
視図、第３図は保護板の裏面図、第４図は本考案
の要部縦断面図である。 １０……サイドキヤビネツト、２……抽斗、２
２……裏面、２３……前板、３……保護板、４…
…保護板取付座、５……支持脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 抽斗の前板前面より前面が所定寸法前方に突出
   する合成樹脂製で、断面横向きＬ字形の保護板
   と、保護板内面に係止される断面横向きＬ字形の
   スチール製の保護板取付座と、保護板と保護板取
   付座を介して、抽斗の前板下面に取りつけられ、
   キヤビネツト本体下方に突出する支持脚より構成
   された事を特徴とする抽斗の支持脚取付装置。