JPH0521068B2 - - Google Patents

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JPH0521068B2
JPH0521068B2 JP62244248A JP24424887A JPH0521068B2 JP H0521068 B2 JPH0521068 B2 JP H0521068B2 JP 62244248 A JP62244248 A JP 62244248A JP 24424887 A JP24424887 A JP 24424887A JP H0521068 B2 JPH0521068 B2 JP H0521068B2
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JP
Japan
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epoxy resin
interleaf
fiber
composite material
prepreg
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JP62244248A
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Shinji Yamamoto
Hideho Tanaka
Kazuo Nishimura
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高靭性を有する繊維強化エポキシ樹
脂複合材料に関し、更に詳細には、表面処理加工
を施したポリイミドフイルムをインターリーフと
して含有する繊維強化エポキシ樹脂プリプレグを
多数枚積層して製造される高靭性を有する積層複
合材料に関する。
(従来技術及びその問題点) 繊維強化エポキシ樹脂複合材料は、比強度、比
弾性率が大きいことから、スポーツ用品から航空
機用構造材料まで幅広く使用されている。特に航
空機用炭素繊維強化樹脂(CFRP)に関しては、
テトラグリシジルジアミノジフエニルメタン
(TGDDM)/ジアミノジフエニルスルホン
(DDS)を主成分とするエポキシ樹脂マトリツク
ス複合材料がよく用いられている。
これらの複合材料は、特に航空機用構造材料と
して要求される耐湿熱(ホツト・ウエツト)特性
に優れているために広く用いられているが、一般
に層間剥離が起きやすいために靭性に乏しいとい
う問題がある。
これらの欠点を克服するために種々の改良がな
されている。
例えば、繊維の表面処理やエポキシ樹脂の変性
改質(タフニング等)が行われているが、耐湿熱
性とのバランスがとりにくいことが知られてい
る。
また、プリプレグ積層物の縫合(ステイツチン
グ)も試みられているが、複雑大型品には不向き
で実用性に乏しい。
このような中で、特開昭60−63229号公報及び
同60−231738号公報に開示されているインターリ
ーフ(Interleaf)層を有するプリプレグの考え
方は、上記のような欠点を克服した新しい技術の
一つである。しかし、これらの発明もインターリ
ーフ層の耐湿熱特性の不十分さや塗工による均一
樹脂薄層の成形が難しい等の問題点をかかえてい
る。
更に特開昭60−231738号公報には、熱可塑性樹
脂のインターリーフについても記載されており、
その中でポリイミドフイルムをインターリーフと
して用いることが言及されている。これらは、均
一厚みを有する薄いフイルムが耐湿熱性に優れて
いるので、インターリーフとして適している。
上記インターリーフを有するプリプレグ材は、
一般に、B−ステージ(液状の熱硬化性樹脂を乾
燥させて、ある程度重合させた状態)にある繊維
強化エポキシ樹脂プリプレグとインターリーフと
を圧着して製造されるのであるが、上記インター
リーフを使用した場合は、上記エポキシ樹脂プリ
プレグとインターリーフとの接着力等が不十分で
ある。従つて、このようなインターリーフを有す
るプリプレグを積層して得られた複合材料は、靭
性は改良されてはいるものの、そのレベルは未だ
不満足なものである。
本発明は、高い靭性を有する繊維強化エポキシ
樹脂複合材料を提供することを目的とする。
本発明は、さらに、極めて均質且つ均一であ
り、工業的に製造することができる大型で複雑な
形状の複合材料を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、繊維強化エポキシ樹脂マトリツクス
とコロナ放電処理および/またはマツト加工した
ポリイミドフイルムから成るインターリーフとを
含有するインターリーフ含有繊維強化エポキシ樹
脂プリプレグの複数枚を積層して製造された高靭
性を有する繊維強化エポキシ樹脂複合材料であ
る。
(作用) 本発明の繊維強化エポキシ樹脂複合材料の断面
構造の一例を示す第1図において、1はポリイミ
ドフイルムから成るインターリーフ、2は繊維強
化エポキシ樹脂であり、これらが交互に積層一体
化されて複合材料となつている。
インターリーフ1が、ポリイミドフイルムから
成り、しかもその表面が放電処理および/または
マツト加工処理を受けているため、それ自体耐熱
性、引つ張り強度及び靭性に優れていると共に、
フイルムと繊維強化エポキシ樹脂マトリツクスと
の接着力が強大であることから、この複合材料は
著しく高い靭性を有する。即ち、表面処理ポリイ
ミドフイルムから成るインターリーフが繊維強化
エポキシ樹脂層と交互に多数存在することによ
り、繊維強化エポキシ樹脂の層間剥離による破壊
が防止され、これが高靭性が得られる原因と考え
られる。
第2図は、後述する実施例1及び比較例1にお
ける〔+45゜/45゜〕s、対称斜交積層複合材料の0゜
引つ張り試験時の荷重〜のび曲線を示すが、上記
インターリーフを用いなかつた場合(a−比較例
1)に比して、上記インターリーフを用いた場合
(b−実施例1)には、靭性の著しい向上が得ら
れていることがわかる。
また、第3図は後述する実施例2及び比較例2
における〔0゜/+45゜/−45゜/90゜〕sの対称擬似等
方積層複合材料の落錘衝撃試験時における荷重−
時間曲線を示すが、上記インターリーフを用いな
かつた場合(a−比較例2)に比して、上記イン
ターリーフを用いた場合(b−実施例2)には、
やはり靭性の著しい向上が得られている。
(発明の好適実施態様) 本発明におけるインターリーフは、イミド骨格
を有する重合体から形成されたポリイミドフイル
ムを表面処理したものである。イミド骨格の構造
式としては、 などを例示することができる。特に、この発明に
おいては、ポリイミドフイルムとしては、引張破
断伸び率(ASTM D882−64Tで測定)が、大き
いものであることが望ましく、特に、その値が、
90%以上、更に好ましくは100%以上であるもの
が、インターリーフとしてエポキシ樹脂と複合材
料を形成した場合に、その複合材料に加えられた
大きい負荷に対して大きく変形することによつて
その負荷を負坦すると共に、負荷エネルギーを吸
収する作用を有するので、好ましい。
このようなポリイミドフイルムを形成するポリ
イミドとしては、例えば、構造式 で表わされるイミド骨格を有するポリイミドのフ
イルム(宇部興産株式会社製、ユーピレツクス
R)が、引張破断伸び率が十分に大きいので、高
靭性などにおいて優れた効果を奏するので好適で
ある。
このようなフイルムは、例えば、特開昭50−
113597号公報、同55−27326号公報、同55−28822
号公報、同55−65227号公報等に開示されている
方法によつて製造される。
ポリイミドフイルムの厚さは、繊維強化エポキ
シプリプレグの厚さ以下であり、好ましくは5〜
40μm、特に好ましくは7〜30μmである。5μmよ
り薄い場合、製造が難しく、経済的に不利であ
る。また40μmより厚いと本発明の目的が達成さ
れにくい。
上記ポリイミドフイルムの表面処理手段は、コ
ロナ放電処理またはマツト加工あるいはこれら両
者の併用処理である。
一般の熱可塑性樹脂フイルムのコロナ放電処理
方法については従来公知であるが、上記のような
ポリイミドフイルムをコロナ放電処理することに
ついては全く知られていない。しかしながら、例
えば、特公昭31−9411号公報、同32−10614号公
報、同32−10615号公報等に開示されているそれ
自体公知の方法によつて、上記ポリイミドフイル
ムをコロナ放電処理することができる。本発明に
おいて特に好ましいポリイミドフイルムのコロナ
放電処理条件は、フイルムの幅および厚さならび
に処理速度等によつて変わるが、一般に単位時
間、単位面積当りの電力値で示される放電量を30
乃至150W/m2・minの範囲内にすることである。
ポリイミドフイルムの表面をコロナ放電処理する
ことによつて、ポリイミドフイルムの表面に極性
基(例えば、−OH基、−COOH基、−C=0基な
ど)を形成させ、ポリイミドフイルムのエポキシ
樹脂に対する化学的親和力を大きくすることがで
き、その結果、ポリイミドフイルムとエポキシ樹
脂プリプレグとの接着性を高めることができる。
また、ポリイミドフイルムをマツト加工する方
法としては、それ自体公知の方法、例えば、特公
昭38−11838号公報に開示されている方法を採用
することができる。即ち、砂、酸化チタン、カー
ボランダム、炭酸カルシウム等の適当な硬度を有
する無機物または金属の微小粒子を圧搾空気と共
にポリイミドフイルム表面に強力に吹きつけて、
該フイルムの表面を物理的に傷付け該フイルムを
マツト化し、次いでフイルムを水洗、熱風乾燥し
てマツト加工したポリイミドフイルムを得る。マ
ツト加工したフイルムの表面粗さが、0.1乃至
0.6μmの範囲の中心線平均粗さ(Ra)になるま
でマツト加工することが好ましい。マツト加工し
たポリイミドフイルムは、エポキシ樹脂との間に
アンカリング効果が生じ、エポキシ樹脂プリプレ
グとの接着性が高くなる。
上記コロナ放電処理とマツト加工を併用する
と、ポリイミドフイルムとエポキシ樹脂プリプレ
グとの接着性はより一層高くなる。コロナ放電処
理とマツト加工とはいずれを先にしてもよい。
また、上記表面処理は、ポリイミドフイルムの
片面のみに対して行つても、該フイルムは薄いの
で処理しない側の表面にも表面処理効果が現われ
るので、該フイルムのエポキシ樹脂プリプレグに
対する接着性は向上する。勿論、ポリイミドフイ
ルムの両面を表面処理すれば、接着性はより一層
向上する。
本発明における繊維強化エポキシ樹脂マトリツ
クスは、補強繊維にエポキシ樹脂を含浸させたプ
リプレグである。
本発明に使用される補強繊維としては、ガラス
繊維、PAN系カーボン繊維、ピツチ系カーボン
繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、シリコンカ
ーバイト繊維、及びSi−Ti−C−O繊維(チラ
ノ繊維、宇部興産(株)製)、並びにこれらの繊維の
二種以上を併用することができる。
また、これらは一方向に引き揃えた形態として
用いられる他に、織物として使用することもでき
る。そしてこれらの繊維は公知の表面処理、サイ
ジング処理が施されていてもよい。
本発明に使用されるエポキシ樹脂は、ポリエポ
キシド、硬化剤、硬化触媒等より構成される。ポ
リエポキシドとは、分子中に平均して1個以上の
エポキシ基を有する化合物であり、このエポキシ
基は末端基として存在するものであつてもよく、
また、分子内部にあつてもよい。これらは、飽和
あるいは不飽和の脂肪族、環状脂肪族、芳香族ま
たは複素環式化合物であつてもよく、更にハロゲ
ン原子、水酸基、エーテル基等を含む化合物であ
つてもよい。
例えば、ビスフエノールA,F及びSのグリシ
ジル化合物、クレゾールノボラツクまたはフエノ
ールノボラツクのグリシジル化合物、芳香族アミ
ンのグリシジル化合物及び環状脂肪族ポリエポキ
シドなどである。
このようなポリエポキシドの具体例としては、
1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ベ
ンゼン、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポ
キシ)ジフエニルエーテルが挙げられる。
別の例として多価フエノールのグリシジル化合
物がある。
これに使用される多価フエノールとしては、例
えばレゾルシノール、カテコール、ヒドロキノ
ン、2,3−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プ
ロパン(ビスフエノールA)、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフエニル)ブタン、ビス(4−ヒド
ロキシフエニル)スルホン(ビスフエノール−
S)、ビス(4−ヒドロキシフエニル)メタン、
トリス(4−ヒドロキシフエニル)メタン、3,
9−ビス(3−メトキシ、4−ヒドロキシフエニ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,
5)ウンデカン、更にハロゲン含有フエノールと
して2,2−ビス(4−ヒドロキシテトラブロモ
フエニル)プロパンなどが含まれる。
ポリエポキシドの別の例として、多価アルコー
ルのグリシジル化合物がある。
この目的に使用し得る多価アルコールとして
は、例えば、グリセロール、エチレングリコー
ル、ペンタエリスリトール、2,2−ビス(4−
ヒドロキシルシクロヘキシル)プロパンなどが挙
げられる。
内部エポキシ基を有するポリエポキシドの例と
しては、4−(1,2−エポキシエチル)−1,2
−エポキシシクロヘキサン、ビス(2,3−エポ
キシシクロペンチル)エーテル、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)
シクロヘキサンカルボキシレートなどが挙げられ
る。
ポリエポキシドの別の例として、芳香族アミン
のグリシジル化合物がある。
この目的に使用し得る芳香族アミンとしては、
ジアミノジフエニルメタン、メタキシレンジアミ
ン、m−アミノフエノール、p−アミノフエノー
ルなどである。
これらのポリエポキシドの内、ビスフエノール
Aのグリシジルエーテル、クレゾールノボラツク
あるいはフエノールノボラツクのグリシジル化合
物、ジアミノジフエニルメタンのグリシジル化合
物及びアミノフエノールのグリシジル化合物が好
ましく使用される。
これらのポリエポキシドは1種で用いてもよ
く、2種以上混合して用いることもできる。
本発明で用いられる硬化剤としては、具体的に
は、o−フエニレンジアミン、m−フエニレンジ
アミン、4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−
ジアミノジフエニルスルホン、3,3′−ジアミノ
ジフエニルスルホン等の芳香族ポリアミン、m−
キシレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジ
エチレントリアミン、イソホロンジアミン、1,
3−ジアミノシクロヘキサンメンタンジアミン、
シアノエチル化ジエチレントリアミン、N−アミ
ノエチルピペラジン、メチルイミノビスプロピル
アミン、アミノエチルエタノールアミン、ポリエ
ーテルジアミン、ポリメチレンジアミン等の脂肪
族ポリアミン等のポリアミン類、無水フタル酸、
無水コハク酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒド
ロフタル酸、無水ピロメリツト酸、無水ベンゾフ
エノンテトラカルボン酸、無水トリメリツト酸、
無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ドデセ
ニルコハク酸、無水フロレンデイツク酸、メチル
シクロペンタジエンの無水マレイン酸付加物、無
水メチルテトラヒドロフタル酸、無水マレイン酸
のトルイル酸付加物、無水シクロペンタンテトラ
カルボン酸、無水アルキル化エンドアルキレンテ
トラヒドロフタル酸、エチレングリコールビスト
リメリテイト、グリセリントリストリメテイト等
のポリカルボン酸基、ポリカルボン酸無水物基、
もしくは、これらの混合基を有する酸性物質類、
イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラ
ジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジド
類、ポリアミド類、ジシアンジアミド、ケチミン
等が挙げられる。
また、硬化触媒としては、3フツ化ホウ素モノ
エチルアミン錯化合物、3フツ化ホウ素ピペリジ
ン錯化合物の3フツ化ホウ素錯体、2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル4−エチルイミダゾール
等のイミダゾール化合物、トリフエニルホスフア
イト、ブタンテトラカルボン酸、1,8ジアザー
ビシクロ−(5,4,0)−ウンデセン−7,N−
(3−クロロ−4−メトキシフエニル)−N,
N′−ジメチルウレア、N−(3−クロロ−4−メ
チルフエニル)、N′,N′−ジメチルウレア、N−
(3,4−ジクロロフエニル)−N′,N′−ジメチ
ルウレア、N−(4−エトキシフエニル)−N′,
N′−ジメチルウレア、N−(4−メチル−3ニト
ロフエニル)−N′,N′−ジメチルウレア等の尿素
化合物等を挙げることができる。
上記のポリエポキシド、硬化剤の組合せ及び量
比は一般的には、化学量論量近傍で実施すればよ
く、硬化触媒を含む場合は更に硬化剤を化学量論
量より若干低目で用いることが望ましい。
また、これらのポリエポキシドに種々の熱可塑
性樹脂を添加することもできる。具体例として、
ポリ(ε−カプロラクタン)、ポリブタジエン、
任意にアミン、カルボキシル、ヒドロキシル、ま
たは、−SH基を含むポリブタジエン/アクリルニ
トリル共重合体、ポリ(エチレンテレフタレー
ト)、ポリ(ブチレンテレフタレート)等のポリ
エステル、ポリエーテルイミド、アクリロニトリ
ル/ブタジエン/スチレン共重合体、ナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン6,12等のポリア
ミド、及び、これらの共重合体、ポリ(アミドイ
ミド)、ポリオレフイン、ポリエチレンオキシド、
ポリブチルメタクリレート、耐衝撃性改良ポリス
チレン、スルホン化ポリエチレン、ビスフエノー
ルA、イソフタル酸、テレフタル酸から誘導され
るポリアリーレート等のポリアリーレート、ポリ
(2,6−ジメチルフエニレンオキシド)、ポリ塩
化ビニル及びその共重合体、ポリアセタール、ポ
リスルフオン、ポリフエニレンスルフイド等。そ
の他に、ビスマレイミド、ポリイミド等の耐熱性
に優れた熱硬化性樹脂を混合することも可能であ
る。また、ポリエポキシドを変性して前記ポリイ
ミドフイルムとの接着性を改良することも可能で
ある。
本発明におけるプリプレグの製造法としては、
インターリーフとしてコロナ放電処理および/ま
たはマツト加工したポリイミドフイルムを使用す
るほかは、それ自体公知の方法を採用することが
できる。
即ち、例えば、B−ステージの繊維強化エポキ
シ樹脂にプリプレグとインターリーフとを圧着し
て本発明に述べるプリプレグを製造する方法であ
る。また別の方法として、インターリーフとB−
ステージ化する前の繊維強化エポキシ樹脂とを圧
着後加熱してエポキシ樹脂をB−ステージ化する
ことによりプリプレグを製造する方法もある。
前者における繊維強化エポキシ樹脂プリプレグ
の作成方法としては、前記補強繊維の多数のフイ
ラメント糸を一方向に引き揃えてプリプレグ化す
る方法、前記のエポキシ樹脂を含浸したフイラメ
ント糸をドラムに巻いてプリプレグ化する方法、
多数のフイラメント糸を引き揃えた後、フイルム
状樹脂を溶融含浸してプリプレグ化する方法、織
布または不織布を樹脂溜りに導き、含浸、乾燥す
る方法、織布、不織布にシート状樹脂を溶融含浸
してプリプレグ化する方法など公知の方法が挙げ
られる。
また、後者の方法における変形として、インタ
ーリーフとB−ステージ化する前の繊維を含まな
いエポキシ樹脂とを圧着し、このエポキシ樹脂に
補強用繊維を含浸させ、その後加熱してエポキシ
樹脂をB−ステージ化する方法もある。
上記方法において、インターリーフと繊維強化
エポキシ樹脂マトリツクスとを各1層ずつ使用す
るか、あるいは、これらを交互に積層して使用す
ることによりプリプレグを製造することができ
る。
また、前者プリプレグを複数個積層して、後者
プリプレグを製造することもできる。
本発明は、このようにして得られたプリプレグ
を多数枚積層することによつて、繊維強化エポキ
シ樹脂複合材料を製造するものである。
積層に関しては、従来公知の技術を全て応用す
ることが可能である。積層方法については何等制
限されるものではなく、ハンドレイアツプ、自動
レイアツプ等いずれでもよい。積層形態は通常よ
り行われる対称積層、非対称積層、逆対称積層等
いずれでもよく、積層構成にしても斜交積層、直
行積層、擬似等方積層他任意のものができる。ま
た、積層順序についても何等制限はなく、任意の
繰返し厚みを用いることができる。これら積層に
ついては、複合材料に望まれる特性から、すべて
設計されるものである。
また、インターリーフを含有するプリプレグの
積層物より複合材料を成形する方法は、何等制限
されるものではなく、減圧バツク/オートクレー
ブ硬化法によつて成形したり、ホツトプレス成形
にしたり、シートワインデイング法、シートラツ
ピング法、テープワインデイング法、テープラツ
ピング法等で成形してもよい。代表的な硬化温度
は130℃〜180℃である。また、硬化時間、圧力等
は適宜選ばれ、プレキユア、ポストキユアを行う
こともできる。
(発明の効果) 本発明の高靭性を有する繊維強化エポキシ樹脂
複合材料は、インターリーフとして耐熱性及び引
張り強度、引張破断伸等の機械的特性の優れたポ
リイミドフイルムを使用し、更にポリイミドフイ
ルムを特定の方法で表面処理することによつて、
ポリイミドフイルムと繊維強化エポキシ樹脂マト
リツクスとの接着力が強大なプリプレグから製造
するために、高い靭性を有するという顕著な効果
を奏するものである。
更に、本発明は、極めて均質且つ均一であり、
工業的に容易に製造することができる大型で複雑
な形状の複合材料を提供できるという顕著な効果
を奏するものである。
(実施例) 次に本発明の実施例及び比較例を示す。各実施
例及び比較例において、機械的物性は次の方法に
より測定した。
(1) 引張りテスト(ASTM D 3039) (株)オリエンテツク製テンシロン(5t)を用い
て、チヤツク間90mm、ケージ長38mm、クロスヘ
ツド速度2mm/分で行つた。温度23℃、湿度50
%RH。
(2) 落錘衝撃テスト 高さ1mから重さ2.38Kgの重錘(先端は12.7mm
の半球)を落下させて試験変を打ち抜いた。こ
の時の試験片の受ける圧縮荷重をロードセルで
検出し、その時間変化から吸収エネルギーを求
めた。温度23℃、湿度50%RH。
(3) シヤルピー衝撃テスト 東洋精機(株)製シヤルピー衝撃装置(ハンマ
ー:150Kg・cm)を使用し、ハンマーに半導体
歪ゲージ(ミネベア(株)製)を装着して、吸収エ
ネルギーを求めた。温度23℃、湿度50%RH。
実施例 1 N,N,N′,N′−テトラグリシジルアミノジ
フエニルメタン200gと、4,4−ジアミノジフ
エニルスルホン100gを混合し、これらの樹脂組
成物をメチルエチルケトンに溶解し、60%溶液と
した。
この樹脂溶液を、一方向に引き揃えた炭素繊維
フイラメント糸(ベスフアイトHTA3000、東邦
レーヨン(株)製)に含浸しつつ、テフロン離型紙を
巻きつけたドラム上に巻き取つた。
これらの樹脂含浸繊維をカツターで切り開き、
熱風循環乾燥器内において100℃で5〜15分間加
熱し、プリプレグを作成した。
得られたプリプレグは厚みが140μmで繊維の体
積含有率が62%であつた。このプリプレグを90mm
×260mmの大きさに裁断した。
一方、ポリイミドフイルム(宇部興産(株)製、ユ
ーピレツクスR、引張破断伸び率130%、厚み
7.5μm)の両面を、高周波電源装置(コロナ表面
処理機)(春日電機株式会社製)を使用して放電
量50W/m2・minの条件下でコロナ放電処理した
後、90mm×260mmの大きさに裁断した。
上記プリプレグとコロナ放電処理したポリイミ
ドフイルムとを貼り合せて、インターリーフを含
有するプリプレグを作成した。
このインターリーフ含有プリプレグ8プライを
用いて〔+45゜/−45゜〕sの対称斜交積層を行い、
最高温度180℃で、最高圧力7Kg/cm2で6時間オ
ートクレーブ成形した。次いで190℃で5時間オ
ーブン中でポストキユアリングして、複合材料を
製造した。
この複合材料から、長さ200mm、幅25.4mmの0゜
引張用試験片を切り出した。これらの試験片を使
用し、0゜引張テストを行つた。この時の荷重〜の
び曲線を第2図に示す。引張試験片の破断部の観
察では、破断部近傍での強化樹脂層の層間剥離は
殆んど生じていず、面内の破断であることが確認
された。
比較例 1 実施例1において、ポリイミドフイルムインタ
ーリーフを用いなかつた以外は全く同様にして行
つた結果得られた荷重〜のび曲線を第2図に示
す。また、試験器の試験片の観察結果から、破断
部近傍では強化樹脂層の層間剥離が著しく進行し
ていることが確認された。
以上、実施例1及び比較例1から、本発明の複
合材料が高靭性かつ高強度であることが明らかで
ある。また、公知の複合材料が層間剥離が生じて
いるのに対し、本発明の複合材料は高靭性のため
に層間剥離が起こりにくく、面内で破壊してい
る。
実施例 2 実施例1において作成したインターリーフを含
有するプリプレグ8プライを用いて、〔0゜/+
45゜/−45゜/90゜〕sの対称擬似等方積層を行い。同
様にして200mm×200mmの大きさの複合材料を製造
した。この複合材料から100mm×100mmの大きさを
有する落錘衝撃試験片を切り出し、落錘試験を行
つた。この時の荷重〜時間曲線を第4図に示す。
また、試験後の試験片の観察からは、落錘方向に
突抜孔とその周囲の盛上り部とが見られたが、こ
の盛上り部でも強化樹脂層の層間剥離は殆ど認め
られなかつた。
比較例 2 実施例2において、ポリイミドフイルムインタ
ーリーフを用いなかつた以外は全く同様にして行
つた結果得られた荷重〜時間曲線を第4図に示
す。また試験後の試験片の観察からは、突抜孔周
囲の盛上り部は勿論のこと、それ以外の部分では
強化樹脂層の層間剥離が著しく進行していること
が認められた。
実施例2及び比較例2により、本発明の複合材
料が高靭性を有し、衝撃時の層間剥離が起こりに
くいことを示している。
実施例 3 実施例1において作製したインターリーフを含
有するプリプレグ14プライを用いて、〔0゜/90゜〕s
の対称直交積層を行い、同様にして90mm×260mm
の大きさの複合材料を製造した。この複合材料か
ら幅10mm、長さ90mmのシヤルピー衝撃試験片を切
り出した。この試験片を支点間60mm、フラツトワ
イズ方向にしてノツチ無しシヤルピー衝撃テスト
を行つた。衝撃吸収エネルギーは、38.7Kg・cmで
あつた。また、破断した試験片では、層間剥離が
少ないことが認められた。
比較例 3 実施例3において、ポリイミドフイルムインタ
ーリーフを用いなかつた以外は全く同様にして行
つた結果得られた衝撃吸収エネルギーは、27.5
Kg・cmであつた。また、破断試験片には多数の層
間剥離が認められた。
実施例3及び比較例3から、本発明の複合材料
が強靭であり、層間剥離が生じにくいことを示し
ている。
実施例 4 ビスフエノールA型エポキシ樹脂(油化シエル
(株)製エピコート828)50重量部、ノボラツク型エ
ポキシ樹脂(油化シエル(株)製エピコート154)50
重量部、4,4′ジアミノジフエニルメタン4重量
部を130℃で5時間予備重合した。これにジシア
ンジアミド4重量部、更に硬化触媒としてN−
(3,4ジクロロフエニル)−N,N′ジメチルウ
レア5重量部を加え、樹脂組成物を得た。これを
メチルセロソルブ/アセトン混合溶液(50/50重
量比)に溶かして、60%溶液とした。
この樹脂溶液を用いて、実施例1と同様にし
て、炭素繊維をドラム上に巻き取つた後、120℃
で15分間加熱しプリプレグを作製した。得られた
プリプレグは厚みが260μmで繊維の体積含有率は
62%であつた。このプリプレグを200mm×200mmの
大きさに裁断した。
一方、ポリイミドフイルム(宇部興産(株)製、ユ
ーピレツクスR、引張破断伸び率130%、厚み
25μm)の両面をマツト加工(Ra:0.2〜0.3μm)
した後、200mm×200mmの大きさに裁断した。
上記プリプレグとマツト加工したポリイミドフ
イルムとを貼り合せて、インターリーフを含有す
るプリプレグを作製した。
このインターリーフ含有プリプレグ4プライを
用いて〔0゜/90゜/0゜/90゜〕sの非対称直行積層を

い、130゜で7Kg/cm2の圧力下2時間30分プレス成
形した。次いで190゜で5時間オーブン中でポスト
キユアリングして、複合材料を製造した。
この複合材料から100mm×100mmの大きさを有す
る落錘衝撃試験片を切り出し、落錘衝撃試験を行
つた。この結果得られた衝撃吸収エネルギーは、
90Kg・cmであつた。
比較例 5 実施例1において、ポリイミドフイルムインタ
ーリーフとして、マツト加工を施していないフイ
ルムを使用した以外は全く同様にして行つた結
果、衝撃吸収エネルギーは60Kg・cmであつた。
以上実施例5及び比較例5から、本発明の複合
材料が靭性において優れていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、繊維強化エポキシ樹脂複合材料の断
面図であり、第2図は、〔+45゜/−45゜〕s対称斜交
積層複合材料の引張試験における荷重〜のび曲線
を示し、第3図は、〔0゜/+45゜/−45゜/90゜〕s

擬似等方積層複合材料の落錘衝撃試験における荷
重〜時間曲線を示す。 1……インターリーフ、2……繊維強化エポキ
シ樹脂。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 繊維強化エポキシ樹脂マトリツクスとコロナ
    放電処理および/またはマツト加工したポリイミ
    ドフイルムから成るインターリーフとを含有する
    インターリーフ含有繊維強化エポキシ樹脂プリプ
    レグの複数枚を積層して製造された高靭性を有す
    る繊維強化エポキシ樹脂複合材料。
JP62244248A 1987-09-30 1987-09-30 Composite material for fiber-reinforced epoxy resin of high tenacity Granted JPS6487246A (en)

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