JPH0520856U - 板材加工機の加工履歴管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産現場で用いて有用な加工履歴管理装置を
提供する。 【構成】 前記板材加工機を数値制御するＮＣ装置の実
際動作を監視し、前記ＮＣ装置が加工開始モードになっ
た以後において新たなＮＣプログラムが設定された場合
にはそのときの時刻を記録し、各実行ＮＣプログラム名
に対応してその実行回数を記録し、さらに各ＮＣプログ
ラムの加工終了時刻については同一ＮＣプログラムが後
で現れたら先の記録時刻を後の時刻で更新するように記
録する加工履歴記憶部と、加工履歴の表示指令に基いて
前記加工履歴記憶部の記録内容を検索し、実行済みのＮ
Ｃプログラムにつき、プログラム名に実行回数、加工開
始時刻、終了時刻のリスト表示を行う加工履歴表示部
と、を備えたことを特徴とする板材加工機の加工履歴管
理装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、実行したＮＣプログラム名に実行回数、加工開始時刻、終了時刻を 対応させて表示することができる板材加工機の加工履歴管理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

板材加工機の生産管理にあっては、現場において、加工指令中の板材につき現 在どの位の加工が終了しているか、またその進行状況はどうか等を明確に知るこ とが必要である。

【０００３】 従来、板材加工機の現場管理では、作業票を参照して、一日の加工計画を立て 、計画通りに加工を行うというだけで、加工管理は余り重要視されていなかった 。ただ、単に現在何枚の加工を行ったかの履歴のみは表示させることが可能であ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の如き従来よりの加工枚数の表示だけでは、何を加工した か等を知ることができず、加工が計画通り進行している場合はそれで良いが、何 かのトラブルがあり、ラインの一部において生産計画のずれが生ずると、ライン 全体の計画に混乱を生ずるという問題点があった。

【０００５】 そこで、本考案は、加工機ないし加工ラインの生産状態を管理して、計画通り の生産が為されているか否か、あるいは計画変更等が必要であるか否か等を容易 に把握することができる板材加工機の加工履歴管理装置を提供することを目的と する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載の通りの加 工機の加工履歴管理装置を構成した。

【０００７】

【作用】

本考案の加工機械の加工履歴管理装置では、実行したＮＣプログラム名につき 、実行回数（即ち加工枚数）と、加工開始時刻と加工終了時刻を対応させてリス ト表示することができる。

【０００８】 ライン中の加工機械については、全て加工状況をリスト表示することができる ので、これらを集計し全機械についての生産状況を表示させることも可能である 。

【０００９】 これにより、各機械のまたは全機械の生産状況を一目瞭然に知ることができ、 現場における以後の生産計画を確実，容易に立てることができる。

【００１０】

【実施例】

図１は本考案を実施例した加工システムの概要を示す説明図である。図におい て、１は加工機械の一例としてのパンチプレス機、２はこれを数値制御するＣＮ Ｃ装置、３はこのＣＮＣ装置と接続され、データ編集、その他操作情報等を処理 するＭＭＣ（マン・マシン・コントローラ）を示す。本例の加工履歴管理装置は このＭＭＣ３内に構成される。まず、ＣＮＣ装置２はパンチプレス機１と接続さ れ、入力されたＮＣプログラムまたはこれらの実行順序及び回数を指定するスケ ジュールデータに従って、パンチプレス機１の各種アクチュエータ類を制御する 。制御結果は適宜センサ類によって検出されＣＮＣ装置２に出力される。

【００１１】 一方、ＭＭＣ３内には加工履歴ファイル４と、表示制御装置５が内蔵されてい る。ＭＭＣ３は、ＣＮＣ装置２の実際動作を監視し、前記ＮＣ装置が加工開始モ ードになった以後において新たなＮＣプログラムが設定された場合にはそのとき の時刻を記録し、各実行ＮＣプログラム名に対応してその実行回数を記録し、さ らに各ＮＣプログラムの加工終了時刻については同一ＮＣプログラムが後で現れ たら先の記録時刻を後の時刻で更新するように記録する加工履歴記憶部と、 加工履歴の表示指令に基いて前記加工履歴記憶部の記録内容を検索し、実行済 みのＮＣプログラムにつき、プログラム名に実行回数、加工開始時刻、終了時刻 のリスト表示を行わせる。従って、ある時刻において、加工履歴の表示指令を行 うべく、加工開始モードとなった以後の加工つき、次の如きリストに表示が行わ れる。

【００１２】 No． ＮＣ番号 枚 数 開始時刻 終了時刻 １ Ｏ０１００ ２ １０：２５：３０ １０：４２：０５ ２ Ｏ０１５５ ５ １０：５１：２５ １１：１０：２３ ３ Ｏ３２２２ ３ １１：４０：４８ １２：０１：１８ オペレータは、上記表示を見て現在生産状況を知ることができ、計画が予定通 り行われているか否か、あるいは計画のずれを知ることができ、容易に次の計画 を立てることができる。ここに、表示には加工の開始時刻及び終了時刻をも示さ れているので、加工に要する時間と共に、次の計画の予定の終了時刻をも容易に 推定することができ、簡易な表示の割には多目的に利用することができる。

【００１３】 加工履歴は、１日だけでなく、５日分，１０日分のように何日分かを管理でき るようにすることができる。また、加工履歴の内容でその日の加工枚数を保持さ せて加工枚数を製品枚数として残すこともできる。加工履歴の表示は画面だけで なくプリンタ出力することもできる。加工履歴のファイルをＭＭＣだけでなく転 送やＩＣカード等により事務所のホストコンピュータで見れるようにすることも できる。本考案はこれら実施例に限定されるものではなく、適宜設計時変更を行 うことにより、適宜態様で実施し得るものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上の通り、本考案は実用新案登録請求の範囲に記載の通りの加工機械の加工 履歴管理装置であるので、実行済みのＮＣプログラムに実行回数と加工開始時刻 、終了時刻とを対応させて表示でき、加工履歴によって、１日の作業量、加工稼 働率等が１目で分かるようになる。また、これらから進捗管理にも使用でき、さ らに生産計画も立てやすくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施した加工システムの概要を示す説
明図。

【符号の説明】

１ パンチプレス機 ２ ＣＮＣ装置 ３ マン・マシン・コントローラ ４ 加工履歴ファイル ５ 表示制御部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板材加工機の加工履歴管理装置におい
   て、 前記板材加工機を数値制御するＮＣ装置の実際動作を監
   視し、前記ＮＣ装置が加工開始モードになった以後にお
   いて新たなＮＣプログラムが設定された場合にはそのと
   きの時刻を記録し、各実行ＮＣプログラム名に対応して
   その実行回数を記録し、さらに各ＮＣプログラムの加工
   終了時刻については同一ＮＣプログラムが後で現れたら
   先の記録時刻を後の時刻で更新するように記録する加工
   履歴記憶部と、 加工履歴の表示指令に基いて前記加工履歴記憶部の記録
   内容を検索し、実行済みのＮＣプログラムにつき、プロ
   グラム名に実行回数、加工開始時刻、終了終了時刻のリ
   スト表示を行う加工履歴表示部と、を備えたことを特徴
   とする板材加工機の加工履歴管理装置。