JPH05208253A - ホットチャンバーダイカストマシンの射出用プランジャー - Google Patents

ホットチャンバーダイカストマシンの射出用プランジャー

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JPH05208253A
JPH05208253A JP4038357A JP3835792A JPH05208253A JP H05208253 A JPH05208253 A JP H05208253A JP 4038357 A JP4038357 A JP 4038357A JP 3835792 A JP3835792 A JP 3835792A JP H05208253 A JPH05208253 A JP H05208253A
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Masao Saito
真佐旺 斉藤
Toru Yamanashi
亨 山梨
Toshiyuki Kawai
俊之 河合
Akinami Saitou
昭南実 斉藤
Sadanobu Ishikawa
定宣 石川
Masahiko Konno
雅彦 紺野
Keiichi Okada
圭一 岡田
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    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/20Accessories: Details
    • B22D17/2015Means for forcing the molten metal into the die
    • B22D17/203Injection pistons

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 設計製作を容易とし、利用上におけるせり合
いその他の不具合を解消した新規なホットチャンバーダ
イカストマシンの射出用プランジャーを提供する。 【構成】 スリーブ内を摺動するホットチャンバーダイ
カストマシンの射出用プランジャーに装着されたリング
の厚みt(mm)がその材質のヤング率E(Pa)、スリーブ内
径D(mm)及び溶湯にかかる圧力P(Pa)に対し次式を満足
する。 t3 ≦ 4.5×102(mm) ×D2 ×P/E 【効果】 アルミ用ホットチャンバーダイカストマシン
の射出用プランジャーの設計を容易にし、せり合いその
他の不具合を解消し、セラミック材等をリング材として
採用して耐用性を得しめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホットチャンバーダイカ
ストマシンの射出用プランジャーに係り、設計製作を容
易とし、利用上におけるせり合いその他の不具合を解消
した新規な射出用プランジャーを提供しようとするもの
である。
【0002】
【従来の技術】アルミ系その他の溶湯金属を鋳造するホ
ットチャンバーダイカストマシンについては従来から知
られている。即ちアルミ溶湯による鋳造をなすためのホ
ットチャンバーダイカストマシンについての全般的な構
成は図9に示す通りであって、アルミ溶湯15を溶解す
ると共に一定温度に保持するようにヒーター3を設けた
溶解兼保持炉1は架台2に設置され、該保持炉1に設け
られたグースネック13にはノズル14が設けられてダ
イプレート5に設けられた金型4に圧着されている。
【0003】即ち金型4とノズル14との圧着は、架台
2とダイプレート5とをクランプ(図示せず)により締
付けることにより行われ、スリーブ10にはプランジャ
ー20が挿入され、カップリング7を介し油圧ピストン
6に連結していて、該ピストン6が降下することにより
プランジャー20が連動降下しスリーブ10内の溶湯が
加圧されてグースネック13を通り、ノズル14から金
型4のキャビテイ内に射出され鋳造が行われる。
【0004】前記プランジャー20は特開昭56−23
358および特開昭56−23359において前記プラ
ンジャー20のリング9aの装着されない直筒状とされ
た図10に示す直筒型プランジャー21が開示されてい
る。然し、このリングを装着しない直筒型プランジャー
はスリーブとの間のシール効果を安定的に得しめるた
め、そのクリヤランスは0.04mm以下として厳密に管理
することが必要であり、しかもその材質がセラミックス
であるからその加工精度を全面に亘って適切に維持しな
ければならないので非常に困難であり、当然に加工費は
莫大とならざるを得ない。
【0005】更にこのものはスリーブとプランジャーと
の組立て時における芯合わせに高度の技術を必要とし、
綿密な注意と莫大な労力が要求され、しかも操業時にお
いては振動や熱変形による微少な芯ずれからかじりを発
生し、プランジャーおよびスリーブの寿命を極端に短か
くする不利がある。
【0006】ところで、侵食性の少い溶湯の場合におい
ては図9に示すようにリング9aが用いられ得るもの
で、このリング9aとしてはばね作用をなし、スリーブ
10の内面に対し圧着することによってシール効果を得
しめるようにし、このようなばね作用が要求されること
から鋼などで作ることが考えられる。
【0007】しかしながら、アルミ溶湯などを射出する
プランジャーにおいてはアルミ溶湯が殆んどの金属材料
を侵食することから金属製のプランジャーは実用的には
存在しないこととなる。このような不利欠点を解決する
技術として図9に示したリング9aを分割型とし且つセ
ラミックス製としたものが特開昭56─23360に開
示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記したセラミックス
製分割リングは直筒型プランジャーの場合と同様にスリ
ーブとの間にシール効果を安定的に得しめるため、シー
ル内面と同様にその加工精度を適切に維持しなければな
らないので非常に困難であり、加工費は莫大となり精密
な高度の技術を必要とし、精密な注意力が要求される欠
点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解決することについて検討を重
ねた結果、前記したようなプランジャー本体に装着され
るリングに特定の改善を施すことにより上述したような
不利を的確に解消することに成功したものであって、以
下の如くである。
【0010】(1)スリーブ内を摺動するプランジャー
であって、該プランジャーは外周に環設された溝を有す
るプランジャー本体と該プランジャー本体の前記溝に緩
装する分割リングからなり、しかも該プランジャー本体
はその内部に、該プランジャー本体の溶湯加圧面と該プ
ランジャー本体の外周に環設された前記溝とを連通する
連通孔を有し、更に該プランジャー本体の前記溝に緩装
される分割リングが、下記式を満足することを特徴とす
るホットチャンバーダイカストマシン射出用プランジャ
ー。 t3 ≦ 4.5×102 (mm)×D2 ×P/E ここで、 t: 分割リングの厚さ(mm) E: 分割リングのヤング率(Pa) D: スリーブの内径(mm) P: 射出時溶湯に印加したい圧力(Pa)
【0011】(2)(1)に記載のリングにおいて、そ
の材質が窒化珪素、炭化珪素もしくはサーメット、黒鉛
などの金属溶湯に対し耐食性に優れた材質あるいは金属
材料であることを特徴とするホットチャンバーダイカス
トマシンの射出用プランジャー。
【0012】
【作用】プランジャー本体の溶湯加圧面を該プランジャ
ー本体の外周に環設された溝とを連通する連通孔を有す
るプランジャー本体の上記環設溝に緩装された分割リン
グにおいて、該リングの厚みt(mm)はその材質のヤング
率E(Pa)、スリーブ内径D(mm)および溶湯にかかる圧力
P(Pa)が次式、即ち、 t3 ≦ 4.5×102 (mm)×D2 ×P/E を満足することによりスリーブ内壁の真円度などに多少
の相異があってもリングは容易に撓んでスリーブ内壁に
密着し良好なシール関係を形成する。
【0013】上記のようにして何れにしても好ましいシ
ール関係を形成し得るので前記リングとしてセラミック
材などを採用せしめ、即ち上述したようなリングにおい
てその材質が窒化珪素、炭化珪素もしくはサーメット、
黒鉛などのアルミニウム溶湯に対し耐食性に優れた材質
であることによって充分な耐食性と耐用性を得しめ、又
金属材料としても夫々の場合において真に好ましい材質
を自在に選択せしめて卓越した射出用プランジャーを提
供する。
【0014】
【実施例】上記したような本発明によるものの具体的な
実施例について説明すると、ホットチャンバーダイカス
トマシンの全般的構成関係については従来からの前記図
9に示したものと同様でよく、またその他の適宜の形式
のものを採用することができる。本発明においてはその
スリーブ10内を摺動するプランジャーとしてその1例
が図2に示すようにセラミックスプランジャー本体8を
用い、その摺動部側面に溝17を形成して分割リング
9’を装着する。
【0015】又前記したようなプランジャー本体8の中
心部に底面から中央孔16を設け、該中央孔16の上端
に前記溝部17に連通させた複数本の横孔18を設けた
ものであり、分割リング9’については円周に対して少
くとも2つ以上に分割されたものである。
【0016】図3は本発明による上記の実施例を用いて
溶湯を加圧したときの具体例が示されており、プランジ
ャー20およびスリーブ10が垂直状に設けられ、スリ
ーブ10内は溶湯に満され且つその中をプランジャーが
上下運動することは上述したところと同じであり、斯か
る状態において、プランジャー20が下降したときに溶
湯15はプランジャー本体8の中央における孔16およ
び横孔18を経て分割リング9’に内圧を与え分割リン
グ9’はスリーブ10の内壁に撓んで押しつけられスリ
ーブ10及びプランジャー20間のメタル流れを阻止し
シール効果を発生させる。
【0017】この時分割リング9’の外周寸法がスリー
ブ10の内壁寸法と全く一致していればリングの厚みは
どの様なものであっても、その密着性の良さのためシー
ル効果は発生すると予想されるが、このように常に両者
の真円度を一致させることは加工精度上非常に困難であ
り、現実には常時安定したシール効果を発生させること
は不可能である。
【0018】本発明では上記の場合において、分割リン
グ9’がスリーブ10へ密着するための種々の実験結果
によって、分割リング9’の材質が有するヤング率Eと
リングの厚みt、スリーブ内径Dおよび射出時溶湯に印
加したい圧力Pの関係が次式、つまり、 t3 ≦ 4.5×102 (mm)×D2 ×P/E を満足すれば、多少の真円度等の相異があっても、分割
リング9’は容易に撓み、スリーブ10の内壁に密着し
良好なシール効果を発生させることを見出した結果によ
るものである。
【0019】上記実験式の具体例として例えば内径40
mmのスリーブを用いて種々測定した結果を図1に示す。
分割リング9’を窒化珪素の焼結体とし、そのヤング率
Eとリング厚さtを種々変化させた分割リングを作成し
た。一方、該分割リングと同質の材料で焼結製造した幅
8.0mm 、深さ1〜4mmの溝を環設したプランジャー本体
に上記の分割リングを緩装し、上記の内径40mmのスリ
ーブに組付け、スリーブ内を上下摺動させて溶湯を加圧
した。得られる圧力がダイカスト製品を鋳造する通常の
圧力である11.8×106Pa(≒1.2kgf/mm2)以上になる時
の上記分割リングのヤング率Eと分割リング厚さtの関
係は図1の斜線内の如きものであった。即ち、所定量
{この場合11.8×106Pa(≒1.2kgf/mm2)}以上の圧力
を得るにはスリーブと分割リングのシール関係が確実に
行われる必要があり、そのためには、その材質のヤング
率が小さければ(撓み量が大きくなる)分割リングの厚
さが厚くてもシール関係が確実になり、またそのヤング
率が大きければその厚さを薄くすればシール関係が確実
なものとなることが判る。
【0020】前記した横孔18についてはプランジャー
本体8の中心部に設けられた中央孔16に対し、各分割
リング9’の内面に吐出するように4個以上を配設する
ことにより分割リング9’に対して好ましい吐出圧を作
用させ、スリーブ内面への接摺を得しめる。分割リング
9’は2個ないし2個以上に分割して対設する。その切
欠端部9b,9b(図4参照)は斯うした横孔18,1
8間の中間において対向位置させる(図4上部参照)こ
とが好ましいバランスした作用を得しめる所以である。
【0021】横孔18の2分割された分割リング9’、
9’に対する好ましい配設、形成は図4と図5に示す如
くであり、即ち中央孔16の全周方向を5等分した角度
方向を採って5つの横孔18を配設したものである。即
ちこのように5等分された角度方向に横孔18が配設さ
れることにより、分割リング9’、9’がプランジャー
本体8に対し円周方向において適宜にスライド変位して
も例えば図4の如く切欠端部9bが横孔18の1つと一
致(図4下部参照)したとしても各分割リング9’に対
して常に複数の吐出孔(横孔18)から略安定した吐出
圧を作用させる。
【0022】図6には実験に使用した材質である窒化珪
素の分割リング9’についての1実施例が示されてい
る。なおこのような図6において分割リング9’の突き
合せ部の隙間はメタル洩れの主原因の1つであるから厳
しい寸法管理が必要である。
【0023】図7はこのようなリング付合せ部の形状を
45°に傾斜させたものでありメタル洩れ防止に対し非
常な効果を発揮する1つの手法である。
【0024】図8はプランジャー本体8のリング装着溝
を2段にした実施例でありメタル洩れを防止しシール効
果を高める上において有効である。また本発明によるも
のはアルミニウム溶湯の外に鉛、亜鉛、錫その他の金属
溶湯に対しても同じに適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
この種ホットチャンバーダイカストマシン射出用プラン
ジャーの設計製作を容易にし、又利用上におけるせり合
いその他の不具合を解消し得るものであるから工業的に
その効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるリングの厚みとその材質ヤング
率との関係を具体的に要約して示した図表である。
【図2】本発明におけるプランジャーおよびスリーブ部
分の部分的な縦断面図である。
【図3】図2に示したもののプランジャー推進時におけ
るリングの作用を示した縦断面図である。
【図4】プランジャーの中央孔に対する横孔の好ましい
配設関係およびリング配装についての横断平面図であ
る。
【図5】図4に示したものの側面図である。
【図6】本発明における窒化珪素系リングの平面図と側
面図を併せて示した説明図である。
【図7】前記シールリングについての別の実施例を示し
た側面図である。
【図8】シールリングを多段に配設した本発明プランジ
ャーの一部切欠側面図である。
【図9】ホットチャンバーダイカストマシンについての
全般的な構成関係を断面的に示した説明図である。
【図10】従来のプランジャーとスリーブとの関係を示
した断面図である。
【符号の説明】
1 溶解炉兼保持炉 2 架台 3 ヒーター 4 金型 5 ダイプレート 6 油圧ピストン 7 カップリング 8 プランジャー本体 9a リング 9b リングの切欠端部 9’ 分割リング 10 スリーブ 13 グースネック 14 ノズル 15 アルミ溶湯 16 中央孔 17 溝 17a その直線部 18 横孔 20 プランジャー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯貝 久雄 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 斉藤 真佐旺 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 山梨 亨 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 河合 俊之 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 斉藤 昭南実 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 石川 定宣 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 株式会社日軽技研内 (72)発明者 紺野 雅彦 埼玉県鶴ケ島市富士見6丁目1番1号 パ イオニア株式会社総合研究所内 (72)発明者 岡田 圭一 埼玉県鶴ケ島市富士見6丁目1番1号 パ イオニア株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリーブ内を摺動するプランジャーであ
    って、該プランジャーは外周に環設された溝を有するプ
    ランジャー本体と該プランジャー本体の前記溝に緩装す
    る分割リングからなり、しかも該プランジャー本体はそ
    の内部に、該プランジャー本体の溶湯加圧面と該プラン
    ジャー本体の外周に環設された前記溝とを連通する連通
    孔を有し、更に該プランジャー本体の前記溝に緩装され
    る分割リングが、下記式を満足することを特徴とするホ
    ットチャンバーダイカストマシン射出用プランジャー。 t3 ≦ 4.5×102 (mm)×D2 ×P/E ここで、 t: 分割リングの厚さ(mm) E: 分割リングのヤング率(Pa) D: スリーブの内径(mm) P: 射出時溶湯に印加したい圧力(Pa)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のリングにおいて、その
    材質が窒化珪素、炭化珪素もしくはサーメット、黒鉛な
    どの金属溶湯に対し耐食性に優れた材質あるいは金属材
    料であることを特徴とするホットチャンバーダイカスト
    マシンの射出用プランジャー。
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