JPH052056Y2

JPH052056Y2 -

Info

Publication number: JPH052056Y2
Application number: JP1987183507U
Authority: JP
Priority date: 1987-11-30
Filing date: 1987-11-30
Publication date: 1993-01-19
Anticipated expiration: 2002-11-30
Also published as: JPH0190857U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、農用トラクタに着脱自在なフロン
トローダへ、着脱自在に装着されるアタツチメン
トの一つであるバケツト、とくに嵩張る牧草、コ
ーン、或いは雪などの積み込み、ダンプなどに使
用するバケツトに関するものである。

（従来の技術）従来、バケツトに多くの荷を積み込み運搬した
い場合、バケツトの形状を大型にしてその容量を
大きくしていた。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、バケツトの形状を大型にすると、次ぎ
のような不都合が生じる。

ａバケツトのダンプ角度が不足し、放出が困難
になる。

ｂバケツトダンプ時、ダンピングクリアランス
が不足する。例えば、トラツク荷台への放出が
困難になる。

ｃ又、ダンプ時にバケツトに重荷重がかかるた
め、バケツトがダンプ側へ回動する場合に、シ
ヨツクが発生して危険である。

この考案は、上記問題を解決してバケツトの容
量を大きくすることを目的とする。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するため、この考案は次ぎの構
成を要旨とする。

バケツトに、フロントローダの長手方向に対し
て直交する軸を中心として開閉する底板を設け
る。

又、バケツトと底板とを連結するシヨツクアブ
ソーバと、底板をバケツトに係止解放する係止手
段をバケツトに設ける。

（実施例の構成と作用）以下、この考案を図示実施例に基づいて説明す
る。

１はバケツトで、後述の底板７を除いて、フレ
ーム２に金網３を取付けて、全体として箱型に構
成されている。４はフロントローダ２２側である
後壁、５は後壁４と対向する前壁で、後壁４は前
壁５より高く、又、前方上方へ傾斜して形成され
ている。

６は、後壁４側のフレーム２ａに固定された取
付板で、ピンにより、フロントローダ２２のリフ
トアーム２３先端部へ、着脱自在にバケツト１が
装着されるように構成されている。

７は開閉される底板であつて、前壁５側の基部
を前壁５のフレーム２ｂに取付けた、左右一対の
ブラケツト８に、支軸９により回動自在に支持さ
れている。

１０は左右一対のシヨツクアブソーバで、底部
フレーム２ｃと底板７とを連結している。

１１はフツクで、後壁側フレーム２ａに固定さ
れたブラケツト１２に、ピン１３より回動自在に
取付けられており、底板７の後端部を係止、解放
するものである。１４は復帰用スプリングであ
る。このフツク１１は、接続されたワイヤ１５に
より、運転者によつて操作されるようになつてい
る。

なお、係止手段を前記フツクにかえて、第５図
に示すように構成することも可能である。即ち、
１６は係止用ピンで、後壁フレーム２ａに貫設さ
れた穴に遊嵌されており、取付金具１７と後壁フ
レーム２ａとの間で、このピン１６に介装された
スプリング１８によつて、常時底板７側へ押圧さ
れている。１９は底板７の後端に凹設されたピン
穴である。したがつて、底板７閉鎖時には、ピン
１６はスプリング１８に押圧されてピン穴１９へ
嵌入し、底板７を支持する。又、底板７を解放す
るときには、ピン１６に接続されたワイヤ１５を
引つ張ればよい。

又、バケツト１の用途によつては、底板１の開
閉方向を前述の実施例と反対に、後壁４側を軸と
して開閉するようにすることもできる。

次ぎに、作用について説明する。

牧草などの嵩張る荷Ｗの積み込みに際しては、
第６図に示すように、農用トラクタ２１に連結さ
れたハーベスタ３１から積み込みやすいように、
リフトアーム２３を上昇させ、底板７を閉じたバ
ケツト１を、底板７が前壁５側が高くなるよう傾
斜させる。実施例のように、後壁４を前壁５より
高くしておけば、荷Ｗを積み込んだとき、バケツ
ト１の重心は、フロントローダ２２側にあるた
め、バケツト１は安定である。

荷Ｗのダンプは、第３図のように、ワイヤ１５
を引つ張つてフツク１１をの係止を解く。このと
き、バケツト１と底板７とは、シヨツクアブソー
バ１０で連結されているので、急激に底板７が開
かない。

底板７の閉鎖は、第４図に示す如く、リフトア
ーム２３を上昇させてバケツト１をすくいの姿勢
にすれば、底板１は自重によつて後壁４側へ回動
して閉じ、ワイヤ１５を緩めてフツク１１を底板
１に係止する。又は、底板７が後壁４側へ回動し
たはずみで、底板７がフツク１１を引き下げるこ
とにより、自動的に閉鎖する。底板７の閉鎖も、
シヨツクアブソーバ１０により、急激に行われな
い。

（効果）この考案の効果を列挙すれば、以下のとおりで
ある。

(1) 底板を開閉するので、バケツトの容量を大き
くでき、又、ダンピングクリアランスも大きい
ので、トラツクの荷台などへの積み込みが容易
である。

(2) バケツトの後壁を前壁より高く形成すれば、
荷を積み込んだバケツトの重心がリフトアーム
側にあつて安定がよい。

又、リフトアームを上げた状態で、ハーベス
タ、スノーブロワなどの後部作業機からシユー
トさせられるので、１人で作業ができる。

(3) バケツトの底板の開閉時に、シヨツクアブソ
ーバが作動して衝撃がないので、荷が飛び散つ
たり、荷に損傷を与えない。

(4) シヨツクアブソーバにより、底板の開閉がゆ
つくり行われるため、トラツクの荷台と干渉し
ても破損のおそれがなく、又、底板がふらつか
ないので安全である。さらに、トラクタも揺れ
が少なく、転倒のおそれもない。

(5) リフトアームを上げた状態で底板の閉鎖を行
うので、作業者からバケツト状態を確認できる
うえ、荷が牧草、コーンなどの飼料の場合、飼
料が土で汚染されない。

(6) 底板の開閉に油圧装置等必要とせず、構造が
簡単であつて、低コストで提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は側面図、第２図は平面図、第３図は底
板を開いた状態の側面図、第４図は底板を閉じる
ときの側面図である。第５図は係止手段の他の実
施例を示す要部側面図である。第６図は、農用ト
ラクタに連結したハーベスタによるバケツトへの
積み込み作業状態を示す略図である。１……バケツト、４……後壁、５……前壁、７
……底板、１０……シヨツクアブソーバ、１１…
…フツク、２１……農用トラクタ、２２……フロ
ントローダ、２３……リフトアーム、３１……ハ
ーベスタ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 農用トラクタに着脱自在なフロントローダへ
着脱自在に装着されるバケツトに於いて、バケ
ツトに、フロントローダの長手方向に対して直
交する軸を中心として開閉する底板と、バケツ
トと底板とを連結するシヨツクアブソーバと、
底板をバケツトに係止解放する係止手段とを設
けたことを特徴とする開閉する底板を具備する
バケツト。 (2) 底板は前壁側を軸として開閉するよう取付け
られている実用新案登録請求の範囲第１項記載
の開閉する底板を具備するバケツト。