JPH05202818A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JPH05202818A
JPH05202818A JP4040089A JP4008992A JPH05202818A JP H05202818 A JPH05202818 A JP H05202818A JP 4040089 A JP4040089 A JP 4040089A JP 4008992 A JP4008992 A JP 4008992A JP H05202818 A JPH05202818 A JP H05202818A
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chamber
polymer
activated carbon
fuel
evaporated fuel
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JP4040089A
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English (en)
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Hisao Hanabusa
久雄 英
Tamiyoshi Ohashi
民佳 大橋
Masami Mizuno
正美 水野
Tomohide Aoki
智英 青木
Nobutaka Morimitsu
信孝 森光
Takaaki Ito
隆晟 伊藤
Takashi Ota
隆 太田
Norio Sato
紀夫 佐藤
Akane Okada
茜 岡田
Nobuhiko Koyama
信彦 小山
Kenji Koeda
建爾 小枝
Hideo Yamada
英生 山田
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Aisan Industry Co Ltd
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性炭が液状の蒸発燃料と接触することがな
く,また蒸発燃料を吸収して膨潤した高分子吸収剤から
効率的に蒸発燃料を離脱させることができる,蒸発燃料
処理装置を提供すること。 【構成】 高分子吸収剤5を充填した高分子室12の下
方に,活性炭4を充填した活性炭室11を設ける。そし
て,高分子室12の上方には,導入パイプ15とパージ
パイプ16を接続する。活性炭室11の上方には大気吸
入用の大気パイプ17を接続する。また,第2空間室3
2と活性炭室11下方の第4空間室35の間には連通管
36を接続する。上記高分子室12内には,蒸発燃料の
離脱を促進させるための柱状体6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,自動車の燃料タンクに
付設する蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】自動車の燃料タンク内に,給油ガンにより
燃料を供給する際には,比較的多くの燃料が蒸発する。
また,自動車の走行時,停止時いずれにおいても,燃料
タンク,気化器フロート室内の燃料が一部気化する。そ
こで,これら蒸発燃料を大気中に漏らさないようにする
ため,これら燃料タンク等に,吸収剤を充填した蒸発燃
料処理装置が連結されている。この吸収剤は,蒸発燃料
を捕捉するためのものである。そして,蒸発燃料処理装
置に用いる吸収剤としては,従来,主として活性炭が用
いられている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記活性炭を
用いた蒸発燃料処理装置では,しばしば,蒸発燃料を捕
捉しきれず,蒸発燃料が大気に放出されることが起こ
る。この主な原因は,活性炭が液状のガソリンと接触
し,活性炭のガソリン蒸気捕捉能が著しく低下するため
である。また,活性炭の蒸気捕捉能(ワーキングキャパ
シティ)低下のもう1つの要因は,活性炭に吸着された
蒸発燃料分子のうち,炭素原子数が4又は5以下の小さ
な分子は蒸発燃料処理装置のパージ(脱着)工程中に容
易に離脱するのに反し,それより大きな分子は離脱し難
いという点である。
【0004】また,上記問題に対応するため,活性炭と
共に高分子吸収剤を用いることが提案されている(特開
平1−227861号公報)。上記高分子吸収剤は,蒸
発燃料を吸収することにより未吸収時の約2〜5倍以上
にも膨潤する。そのため,吸収された蒸発燃料を高分子
吸収剤から離脱させる場合には次の問題を生ずる。
【0005】即ち,図5及び図6に示すごとく,高分子
室12内には高分子吸収剤5が入っている。また,両図
は,高分子吸収剤5が蒸発燃料を吸収し膨潤した状態を
示している。そこで,パージ時において,高分子室12
内にパージ用の空気175を送入すると,該空気175
は高分子吸収剤5に吸収されている蒸発燃料を離脱させ
て,高分子吸収剤5の間を通って,上昇しようとする。
しかし,このとき空気流れは,高分子吸収剤5の粒子間
の流れ易い所を流れてバイパス58を作る。
【0006】そして,このバイパス58は,その幾つか
が集まって,更に大きなバイパス58を形成する。その
ため,パージ用の空気は,上記バイパス58を優先して
流れることとなる。それ故,バイパス58から遠い部分
にある高分子吸収剤5中の蒸発燃料は,容易に離脱が進
まない。そのため,パージに長い時間が必要となる。ま
た,十分なパージを行うことができないため,蒸発燃料
処理装置の吸収能力も低くなってしまう。本発明は,活
性炭が液状燃料と接触せず,かつ高分子吸収剤から効率
的に蒸発燃料を離脱させることができる,蒸発燃料捕捉
能力に優れた蒸発燃料処理装置を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,高分子吸収剤を充填した
高分子室と,活性炭を充填した活性炭室とを有すると共
に,上記高分子室には蒸発燃料を導入する導入パイプと
蒸発燃料をエンジン吸気側へ導出するパージパイプとを
接続し,また活性炭室には大気を吸入するための大気パ
イプを接続してなり,上記蒸発燃料が導入パイプより高
分子室を経て活性炭室に流入し,パージ時には空気がパ
ージパイプより活性炭室に流入し次いで高分子室を経て
パージパイプに流出する形式の蒸発燃料処理装置であっ
て,かつ,上記高分子室内には複数の突起体を配設した
ことを特徴とする蒸発燃料処理装置にある。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,蒸
発燃料はまず高分子室に導入され,高分子吸収剤に吸収
されなかった蒸発燃料が活性炭室に導入されるようにし
たこと,及び高分子室には蒸発燃料離脱用の複数の突起
体を配設したことにある。上記蒸発燃料離脱用の突起体
は,高分子室の底部に立設又は,天井板より垂下させる
などして,高分子吸収剤の間に立設する。また,該突起
体は,多数本配置し,その間隔は例えば1〜2cmとす
ることが好ましい。蒸発燃料離脱の点からは,突起体は
密集させる方が良いが,高分子室内に入れる高分子吸収
剤の量が少なくなる。
【0009】また,突起体の断面形状は,円形,四角
形,星形など種々ある(図4参照)。この中,成るべく
外形に凹凸が多く,外表面積が多いものが,蒸発燃料離
脱の効率化のため,好ましい。何故なら,該突起体は,
膨潤した高分子吸収剤の間に多数配置しておき,突起体
の外壁面と高分子吸収剤との間に,パージ時の空気が通
り易い通路を多数形成させるために,設けるからであ
る。また,高分子室には,その上部に第1空間室を,下
部に第2空間室を設け,それぞれの間は金網,多孔板な
どの多孔隔壁により区画することが好ましい。そして,
上記第1空間室には導入パイプ及びパージパイプを接続
する。これにより,高分子室内への蒸発燃料の導入,パ
ージ空気の導出が均一になされ,蒸発燃料の吸収及び離
脱が一層効率化できる。
【0010】また,導入パイプの基端は,例えば燃料タ
ンクの空間部(蒸気充満部)に接続する。パージパイプ
の基端は,気化器(キャブレター),燃料吸入パイプ等
のエンジン吸気側に接続する。また,大気パイプの基端
は大気に開口している。また,これら各パイプには,収
納タンクの外側において開閉バルブを設けておくことが
好ましい。本発明において,蒸発燃料(漏洩した燃料液
も含む)を捕捉させる蒸発燃料吸収剤としては,燃料に
溶解又は燃料によって膨潤する性質を有する高分子吸収
剤と,活性炭との2種類を用いる。そして,高分子吸収
剤は高分子室に,活性炭は活性炭室にそれぞれ充填す
る。
【0011】前記高分子吸収剤としては,具体的には,
例えばポリプロピレン,ポリイソプレン,ポリブタジエ
ン,ポリイソブチレン,ポリスチレン,ポリノルボルネ
ン,ポリジメチルシロキサン,エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体,エチ
レン−プロピレン共重合体,イソブチレン−イソプレン
共重合体,ブタジエン−アクリロニトリル共重合体の1
種又は2種以上を用いる。
【0012】また,上記高分子吸収剤には,未架橋高分
子、架橋高分子(高分子ゲル)があるが,いずれも用い
ることができる。前者の未架橋高分子は,燃料に溶解或
いは膨潤するタイプのもので,一般には疎水性高分子と
呼ばれており,前記ポリイソプレン等のホモポリマー,
スチレン−ブタジエン共重合体等のコポリマーなどがあ
る。
【0013】後者の高分子ゲルとは,上記疎水性高分子
が架橋されたものであり,この架橋により高分子ゲルは
燃料に不溶となるが膨潤可能である。ここに,架橋と
は,特に架橋剤を用いて導入された化学的架橋に限ら
ず,化学的な自己架橋や物理的架橋をも含むものであ
る。上記高分子吸収剤の形状は,粉末,粒子,フィル
ム,糸状,ハニカム状,板状等吸収性とパージ性に優れ
ておれば,特に問うものではないが,繊維に高分子ゲル
を付着させた糸状の吸収剤は特に吸収性,パージ性に優
れている。
【0014】また,余り大きい塊を用いると表面だけが
膨潤して,中の方まで吸収が進まず,吸収能力が低下す
るおそれがある。したがって,該吸収剤は直径或いは厚
みを5mm以下としておくことが好ましい。高分子吸収
剤は蒸発燃料に対して高い吸収能力を有している。この
高い吸収能力は,この高分子吸収剤がガソリン等の燃料
中に溶解したり,膨潤しようとする力に基づくものであ
る。これは,上記高分子吸収剤と蒸発燃料との親和力が
大きいためである。
【0015】なお,蒸発燃料を吸収することにより膨潤
した高分子吸収剤は,蒸発燃料処理装置内をパージする
通常の工程で,脱膨潤され,その蒸発燃料吸収能力が復
活し,継続して使用することができる。次に,前記活性
炭としては,従来の蒸発燃料処理装置に用いられてい
た,水蒸気賦活・粒状活性炭などの活性炭を用いる。
【0016】
【作用及び効果】本発明においては,導入パイプにより
導入された蒸発燃料は,高分子吸収剤に吸収され,ここ
で吸収されなかった蒸発燃料が活性炭に吸収される。一
方,パージの際には,大気が活性炭室,高分子室を順次
通過し,活性炭及び高分子吸収剤に吸収されていた蒸発
燃料を離脱させる。そして,該蒸発燃料を伴って,パー
ジパイプを経てエンジン吸気側へ導出される。上記にお
いて重要なことは,蒸発燃料は,まず高分子吸収剤に吸
収され,ここで吸収されなかった蒸発燃料のみが活性炭
に吸収されることである。そのため,蒸発燃料の中の液
体部分は高分子吸収剤に吸収される。
【0017】そのため,活性炭には,液状の蒸発燃料が
直接接触することがなく,活性炭の蒸発燃料捕捉能を劣
化させることがない。また,活性炭の蒸気捕捉能を10
0%利用できるために,いたずらに活性炭の量を多くす
る必要がなく,蒸発燃料処理装置を小型化することがで
きる。また,気化し難い炭素数の多い蒸発燃料(例えば
炭素原子数6以上)は,高分子室内の高分子吸収剤に吸
収される。そのため,この点でも活性炭の蒸気捕捉能低
下を防止できる。
【0018】また,本発明においては,高分子室内に,
多数の突起体を配設してある。そのため,膨潤した高分
子吸収剤より蒸発燃料を能率良く離脱させることができ
る。即ち,蒸発燃料を吸収した高分子吸収剤は膨潤し
て,各高分子吸収剤は互いに密接している。そのため,
パージ時に高分子室内へ空気を導入しても,該空気はそ
の通路を塞がれた状態にある。本発明においては,膨潤
した高分子吸収剤の間に多数の突起体が設けてある。そ
のため,高分子吸収剤と突起体との間には,僅かな空隙
がある。
【0019】そこで,上記空気は,まず上記の高分子吸
収剤と突起体との間の空隙を通りながら,高分子吸収剤
中の蒸発燃料を離脱させる。そして,この離脱の範囲
は,突起体を中心としてあたかも波紋のごとく拡大され
ていく(図2参照)。また,突起体は複数設けてあるた
め,各突起体の周囲において,それぞれ上記の蒸発燃料
離脱が行われる。そのため,高分子室中における全ての
高分子吸収剤から,効率的に蒸発燃料の離脱を行うこと
ができる。このように,本発明によれば,活性炭が液体
蒸発燃料と接触せず,かつ高分子吸収剤から効率的に蒸
発燃料を離脱させることができる,蒸発燃料捕捉能力に
優れた蒸発燃料処理装置を提供することができる。
【0020】
【実施例】 実施例1 本発明の実施例にかかる蒸発燃料処理装置を,図1及び
図2により説明する。本例の装置は,自動車用蒸発燃料
処理装置に関するものである。この蒸発燃料処理装置1
は,図1に示すごとく,活性炭4及び高分子吸収剤5を
収容する容器である収納タンク10と,該収納タンク1
0の内部において下方に設けた活性炭室11と,上方に
設けた高分子室12と,該高分子室12内に設けた,多
数の突起体6とからなる。即ち,本例の蒸発燃料処理装
置1は,収納タンク10内において,高分子吸収剤5を
充填した高分子室12と,該高分子室12よりも下方に
設けられ活性炭4を充填した活性炭室11と,上記高分
子室12の上方に設けた第1空間室31とを有する。
【0021】また,上記高分子室12の下方に隣接配置
した第2空間室32と,活性炭室11の上方に設けた第
3空間室33と,活性炭室11の下方に設けた第4空間
室35とを有する。また,高分子室12内の底部の多孔
隔壁192には,図1,図2に示すごとく,複数の円柱
状の突起体6を立設してある。また,上記第1空間室3
1には蒸発燃料を導入する導入パイプ15と,吸収され
た蒸発燃料をエンジン吸気側へ導出するパージパイプ1
6を接続する。また,活性炭室の上方の第3空間室33
には,大気を吸入するための大気パイプ17を接続す
る。
【0022】また,上記第2空間室32と第4空間室3
5との間は,活性炭室11を貫通する連通管36により
連通する。そして,連通管36の上端361は,上記第
2空間室32の底面よりも突出して設けてある。上記,
第1空間室31と高分子室12の間は多孔隔壁191に
より,また高分子室12と第2空間室32の間は多孔隔
壁192によりそれぞれ区画してある。更に,第3空間
室33と活性炭室11との間は,多孔隔壁193により
区画してある。また,活性炭室11と第4空間室35と
の間は多孔隔壁190により区画してある。
【0023】なお,高分子室12は,上記仕切板198
よりも上方で着脱可能に,ボルト197により取付けら
れている。また,導入パイプ15の基端は,バルブ15
1を介して,燃料タンク82の上方に連通させてある。
また,パージパイプ16の基端は,バルブ161を介し
て,エンジン吸気側の気化器85に連通させてある。該
気化器85は,フロート室81に接続されている。ま
た,活性炭室11の底板をなす多孔隔壁190は,コイ
ルスプリング355により支承されている。なお,図1
中符号8は,ガソリン燃料である。
【0024】次に作用効果につき説明する。まず,燃料
タンク82内の蒸発燃料は,接続管821を経て導入パ
イプ15に入り,その下端より第1空間室31内に落下
する。そして,該蒸発燃料は多孔隔壁191より高分子
室12内に入り,高分子吸収剤5に吸収される。そし
て,高分子吸収剤5に吸収されなかった蒸発燃料は,第
2空間室32に入り,連通管36を経て第4空間室35
に入る。そして,更に多孔隔壁190より活性炭室11
内に入り,活性炭4に吸収される。この状態を図1に実
線矢印で示す。
【0025】また,上記吸収操作の際には,導入パイプ
15のバルブ151は開放してある。また,パージパイ
プ16のバルブ161はエンジンの燃料コントロール装
置からの信号により,ON,OFFされる。次に,パー
ジ操作の際には,バルブ161を開放する。これによ
り,気化器85における負圧により,大気パイプ17よ
り空気が第3空間室33内に吸入される。そして,この
空気は,第3空間室33から多孔隔壁193を通じて活
性炭室11内に入り,活性炭4に吸収されている蒸発燃
料を離脱させる。
【0026】更に,該空気は多孔隔壁190,第4空間
室35,連通管36,第2空間室32,多孔隔壁192
を経て高分子室12に入り,高分子吸収剤5に吸収され
ている蒸発燃料を離脱させる。そして,離脱蒸発燃料を
伴った空気は第1空間室31に入り,パージパイプ16
を経て気化器85に入り,エンジンへ送られる。これら
の経路を図1に点線矢印で示した。
【0027】以上のごとく,本例によれば,第1空間室
31に導入された蒸発燃料は,その全てが高分子室12
に入る。そのため,蒸発燃料中の液体部分は高分子吸収
剤5に吸収され,活性炭4には気体状の蒸発燃料のみが
吸収される。また,万一,高分子吸収剤の吸収能力を越
えたために,蒸発燃料の液体部分が高分子室12から洩
れ出たとしても,該液体部分は第2空間室32の底面に
貯溜される。そして,連通管36の上端361は,第2
空間室32の底面より突出しているので,上記貯溜液体
は直ちに連通管36内に入らず,気化した蒸発燃料のみ
が連通管36より第4空間室35を経て活性炭室11に
入る。
【0028】更に,第2空間室32内の液体量が多くな
り,連通管36より第4空間室35に流下しても,第4
空間室35は充分の容積を有するので,該第4空間室3
5内に液体部分が貯溜される。また,気化し難い炭素数
の多い蒸発燃料は,高分子室12内の高分子吸収剤に吸
収される。そのため,活性炭4の蒸発燃料捕捉能を低下
させることがない。なお,蒸発燃料を吸収することによ
り膨潤した高分子吸収剤は,上記パージにより脱膨潤さ
れ,その蒸発燃料吸収能力が復活し,継続使用できる。
【0029】そして,ここに重要なことは,高分子室1
2内に,多数の突起体6が配設されているため,上記パ
ージの際に,高分子吸収剤5より効率的に蒸発燃料を離
脱できることである。即ち,高分子吸収剤5は,蒸発燃
料を吸収して膨潤し,互いに密に接触している。そのた
め,多孔隔壁192より,高分子室内に入るパージ用の
空気は,高分子吸収剤5の間を通り難い状態にある。し
かし,本例では,高分子吸収剤5の中に多数の突起体6
が立設してある。そのため,突起体6と高分子吸収剤5
との間には若干の空隙がある。そこで,上記空気は,こ
の空隙を上昇しながら,これに隣接している高分子吸収
剤5から蒸発燃料を離脱させていく。
【0030】そして,この離脱の範囲は,図2に点線で
示すごとく,突起体6を中心として,あたかも波紋のご
とく拡大されていく。また,突起体6は上記のごとく,
多数立設してある。そのため,各突起体6の周囲におい
て,それぞれ上記の蒸発燃料離脱が行われる。それ故,
高分子室12中における全ての高分子吸収剤5から,効
率的に蒸発燃料を離脱させることができる。また,本例
においては,導入パイプ15の下端159,パージパイ
プ16の下端169は,収納タンク10の天井板105
よりも下方へ突出させてある。そのため,両パイプを流
下する蒸発燃料の液体部分が,天井板105の内側に付
着して,大きな液滴となることがない。
【0031】また,連通管36の下端369も,多孔隔
壁190の下面よりも下方へ突出させてある。そのた
め,もしも連通管36より蒸発燃料の液体部分が流下し
てきても,多孔隔壁190を伝って液体が活性炭室11
に入ることがない。なお,本例においては,第2空間室
32と第4空間室35との間に,連通管36を設けた
が,該連通管36は第2空間室32と第3空間室33と
の間に連結し,大気パイプ17を第4空間室35に開口
させることもできる。この場合,パージ空気は,まず第
4空間室35に入り,活性炭室11を通り,第3空間室
33,第2空間室32,高分子室12へと順次流入す
る。
【0032】実施例2 本例は,図3に示すごとく,実施例1において,高分子
室12内の多孔隔壁191と192との間に突起体6を
設けたものである。その他は,実施例1と同様である。
本例によれば,実施例1と同様の作用効果を得ることが
できる。
【0033】実施例3 本例は,図4に示すごとく,各種断面形状の突起体を示
す。同図のAは円柱,Bは四角柱,Cは切欠円柱,Dは
三角柱,Eは星形柱を示す。F〜Hは,円柱,四角柱,
三角柱の外周に,凹部62を設けたものである。上記突
起体のうち,C及びEは三角状凹部61,F〜Hは四角
状凹部62を有し,その側壁の面積が大きい。そのた
め,高分子吸収剤との接触面積が大きく,突起体と高分
子吸収剤との間に多くの空隙を設けることができ,蒸発
燃料の離脱がより効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における蒸発燃料処理装置の断面図。
【図2】図1のA−A矢視断面図における,蒸発燃料離
脱状態の説明図。
【図3】実施例2の蒸発燃料処理装置の断面図。
【図4】実施例3における各種突起体の平面図。
【図5】膨潤した高分子吸収剤における,パージ空気の
バイパスを説明するための,図6のB−B線矢視従断面
図。
【図6】図5と同様の説明をするための平面図。
【符号の説明】
1...蒸発燃料処理装置, 10...収納タンク, 11...活性炭室, 12...高分子室, 15...導入パイプ, 16...パージパイプ, 17...大気パイプ, 4...活性炭, 5...高分子吸収剤, 6...突起体, 8...ガソリン燃料,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000004260 日本電装株式会社 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 (71)出願人 000116574 愛三工業株式会社 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 (72)発明者 英 久雄 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 大橋 民佳 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 水野 正美 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 青木 智英 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 森光 信孝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伊藤 隆晟 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 太田 隆 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 佐藤 紀夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 小山 信彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 小枝 建爾 名古屋市緑区鳴海町尾崎山43番地396 (72)発明者 山田 英生 名古屋市天白区原二丁目2314メゾン 横町 302号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子吸収剤を充填した高分子室と,活
    性炭を充填した活性炭室とを有すると共に,上記高分子
    室には蒸発燃料を導入する導入パイプと蒸発燃料をエン
    ジン吸気側へ導出するパージパイプとを接続し,また活
    性炭室には大気を吸入するための大気パイプを接続して
    なり,上記蒸発燃料が導入パイプより高分子室を経て活
    性炭室に流入し,パージ時には空気がパージパイプより
    活性炭室に流入し次いで高分子室を経てパージパイプに
    流出する形式の蒸発燃料処理装置であって,かつ,上記
    高分子室内には複数の突起体を配設したことを特徴とす
    る蒸発燃料処理装置。
JP4040089A 1992-01-30 1992-01-30 蒸発燃料処理装置 Pending JPH05202818A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4040089A JPH05202818A (ja) 1992-01-30 1992-01-30 蒸発燃料処理装置

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JP4040089A JPH05202818A (ja) 1992-01-30 1992-01-30 蒸発燃料処理装置

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