JPH05202057A - アベルメクチン分解生成物並びにその誘導体 - Google Patents

アベルメクチン分解生成物並びにその誘導体

Info

Publication number
JPH05202057A
JPH05202057A JP3327958A JP32795891A JPH05202057A JP H05202057 A JPH05202057 A JP H05202057A JP 3327958 A JP3327958 A JP 3327958A JP 32795891 A JP32795891 A JP 32795891A JP H05202057 A JPH05202057 A JP H05202057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
avermectin
hydroxy
compound
deoxy
epiacetylamino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3327958A
Other languages
English (en)
Inventor
Thomas L Shih
エル.シイー トマス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
Publication of JPH05202057A publication Critical patent/JPH05202057A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/10Anthelmintics

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 C−17−21−25−ジオキサスピランサ
ブストラクチャーを分解、修飾してC−24及びC−2
5位に酸素置換基を導入した新規なアベルメクチン誘導
体。C−24及びC−25位の置換基の例は水素、アル
キル、アルケニル、置換アルキル又は置換アルケニル基
である。これらの化合物は、さらに4″−,5−,13
−及び23−位で置換することができる。この新規なC
−24及びC−25位置換アベルメクチン誘導体は、既
知の適当に保護したアベルメクチン化合物を切断するこ
とにより製造される。 【効果】 この新規な化合物は、強力な抗寄生体剤であ
り、とくに、この化合物は、駆虫、殺虫、ダニ駆除剤で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】アベルメクチン(以前にはC−0
76と呼ばれていた)という名前は、ストレプトマイセ
ス アベルミチリス(Streptomyces av
ermitilis)のアベルメクチン産生株の発酵ブ
イヨンから単離される一連の化合物及びその誘導体を表
わすのに用いられる。上記培養株の形態的特性は、米国
特許第4,310,519号に詳細に記載されている。
アベルメクチン化合物は、一連のマクロライドであり、
それぞれの13位は、4−(アルファ−L−オレアンド
ロシル)−α−L−オレアンドロース基によって置換さ
れている。アベルメクチン化合物及びその本発明の誘導
体は、非常に高い駆虫活性及び抗寄生虫活性を持つ。発
酵ブイヨンから単離されるアベルメクチン系化合物は次
の構造を有する。
【化3】 式中R13は構造:
【化4】 で表わされる4′−(α−L−オレアンドロシル)−α
−L−オレアンドロシルオキシ基であり、22,23位
のAは単又は二重結合を示し、R23は水素又はヒドロキ
シであり、Aが単結合を示すときのみ存在し、R25はイ
ソプロピル又はsec−ブチルであり、R5 はメトキシ
又はヒドロキシである。
【0002】アベルメクチン天然化合物には8つの異な
る種類のものがあり、それらは個々の化合物の構造に基
き、A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1
b、B2aおよびB2bという名称を与えられている。
前述の構造式において各アベルメクチン化合物は、下記
に示すものである。(R13基は4′−(α−L−オレア
ンドロシル)−α−L−オレアンドロシルオキシであ
る) (A) R23255 A1a 二重結合 sec−ブチル −OCH3 A1b 二重結合 イソプロピル −OCH3 A2a 単結合 −OH sec−ブチル −OCH3 A2b 単結合 −OH イソプロピル −OCH3 B1a 二重結合 sec−ブチル −OH B1b 二重結合 イソプロピル −OH B2a 単結合 −OH sec−ブチル −OH B2b 単結合 −OH イソプロピル −OH
【0003】アベルメクチン化合物は一般にa及びb成
分の混合物として単離される。この2種の化合物はR25
置換基の種類が異なるだけであり、この構造上の小さな
違いは、これらの化合物の単離方法、化学反応性及び生
物活性に対してほとんど影響を与えないということがわ
かった。25−イソプロピル又は25−sec−ブチル
置換基を含むこれらの天然アベルメクチンのほかに、他
の分枝鎖又は環状25−アルキル又は25−アルケニル
置換基を含み、更に酸素、イオウ、窒素及びハロゲンの
ようなヘテロ原子で任意に置換された密接に関連した誘
導体が文献で知られている。これらの誘導体は欧州特許
出願第0214731号に詳細に記載される発酵方法に
種々調整及び追加して得られる。
【0004】アベルメクチンは放射菌類ストレプトマイ
セスアベルミチリスを用いる微生物発酵産物である。こ
れらの微生物はほとんどのアベルメクチン炭素鎖の構造
ブロックとして酢酸塩やプロピオン酸塩を使用し、次い
で更に微生物酵素で修飾して完全なアベルメクチン分子
を得る。しかしながら炭素C−25及びこの炭素の2−
プロピル及び2−ブチル置換基は酢酸塩又はプロピオン
酸塩単位から誘導されず、各々アミノ酸L−バリン及び
L−イソロイシンから誘導されることが知られている。
これらのアミノ酸は対応する2−ケト酸に脱アミノさ
れ、次いでこれらを脱炭酸して2−メチルプロピオン酸
及び2−メチル酪酸を得ることが推論されている。次い
でこれらの酸はチエン(Chen)等、Abstr.P
ap.Am.Chem.Soc.(186 Meet.
MBTD28、1983年)に報告されている通りアベ
ルメクチン構造に直接取り込まれて2−プロピル及び2
−ブチルC−25置換基を得ることが知られている。
【0005】また欧州特許出願第0214731号には
多量の他の酸例えばシクロペンタン酸、シクロ酪酸、2
−メチルベンタン酸、2−メチルヘキサン酸、チオフェ
ン−3−カルボン酸等をS.アベルミチリスの発酵ブイ
ヨンに加えると微生物がこれらの酸を代用物として認
め、これらの酸を新規なC−25置換基の形で含む少量
のアベルメクチンを製造させることが開示されている。
このような新規なアベルメクチン誘導体は25−(4エ
ン−3−イル)−25−デ−(1−メチルプロピル)ア
ベルメクチンA2a 25−(シクロヘキシ−3−エニル)−25−デ−(1
−メチルプロピル)アベルメクチンA2a 25−シクロヘキシル−25−デ−(1−メチルプロピ
ル)アベルメクチンA2a 25−(1−メチルチオエチル)−25−デ−(1−メ
チルプロピル)アベルメクチンA2a 25−(2−メチルシクロプロピル)−25−デ−(1
−メチルプロピル)アベルメクチンA2aである。
【0006】C−25置換基として2−ペンチル及び2
−ヘキシル基を含むアベルメクチン“c”及び“d”を
製造する同様の実験はT.S.チェン等によるArc
h.Biochem.Biophys.1989年、第
269巻、544〜547頁に記載されている。また更
にアベルメクチン誘導体はサインフンギン(sinef
ungin)のような代謝阻害剤の添加(シュルマン
(Schulman)等、J.Antibiot.19
85年、第38巻、1494〜1498頁に記載され
る)あるいは親株の変異(シェルマン等、抗菌剤と化学
療法、1987年第31巻、744〜747頁及びPフ
ァイザー社による欧州特許出願第276131号に記載
される)によるストレプトマイセスアベルミチリス発酵
の人工修飾により生産される。これらのアベルメクチン
誘導体のあるものはまた更に修飾され、1又は2個の
3′及び3″−O−メチル基を消失している(シェルマ
ン等、J.Antibiot.1985年、第38巻、
1494〜1498頁)。このような誘導体の具体例
は、 3′,3″−ビスデスメチルアベルメクチンB1a及び
B1b 3′,3″−ビスデスメチルアベルメクチンB2a及び
B2b 3″−デスメチルアベルメクチンB1a及びB1b 3″−デスメチルアベルメクチンB2a及びB2b 3′,3″−ビスデスメチル−25−シクロヘキシル−
25−デ−(2−ブチル)−アベルメクチンB2a 3′,3″−ビスデスメチル−25−シクロペンチル−
25−デ−(2−ブチル)−アベルメクチンB2a 3′,3″−ビスデスメチル−25−(3−エチニル)
−25−デ−(2−ブチル)−アベルメクチンB2a 3′,3″−ビスデスメチル−25−(3−フリル)−
25−デ−(2−ブチル)−アベルメクチンB2a 3′,3″−ビスデスメチル−25−(1−メチルチオ
エチル)−25−デ−(2−ブチル)−アベルメクチン
B1aである。
【0007】ミルベマイシン化合物は16員大環を有す
る点で上記アベルメクチン化合物に類似している。しか
しながらこのような化合物は、13位に置換基を有せ
ず、25位(前記構造においてR25基がある位置)にメ
チル又はエチル基を有する。このようなミルベマイシン
化合物及びこれらを製造するのに用いられる発酵条件は
米国特許第3,950,360号に記載されている。ま
た13−デオキシアベルメクチンアグリコンはアベルメ
クチン天然物から化学的に合成され、米国特許第4,1
71,134号及び同第4,173,571号に開示さ
れている。これらの化合物はミルベマイシン類と非常に
類似しているが、25位にメチル又はエチル基でなくイ
ソプロピル又はsec−ブチル基を有する点でミルベマ
イシンのあるものとは異なる。また他のミルベマイシン
型構造は欧州特許出願170,006号及び英国特許出
願第2,166,436号に記載される天然産物であり
LL−F28249抗生物質複合体又は抗生物質S54
1又はネマデクチンと名付けられている。これらは不飽
和を含むC−25アルキル置換基を有することによりミ
ルベマイシン及び13−デオキシアベルメクチンアグリ
コンと区別される。
【0008】発酵産物は更に効力、安全性、抗寄生虫範
囲、溶解度安定性及び応用形態といった性質を改良した
抗寄生虫及び殺虫類縁体を得るために化学的に変性して
いる。このような方法の科学文献及び特許文献の発表は
フィッシャー(Fisher).M.H.ムロツイク
(Mrozik)、H.マクロライド抗生物質、オム
ラ、S.編集、アカデミック、ニューヨーク、1984
年、553〜606頁、及びダビエス(Davie
s)、H.G.グリーン(Green)、R.H.Na
t.Prod.Rep.1986年、第3巻、87〜1
21頁により再検討されている。
【0009】例えば半合成アベルメクチン誘導体群は、
特にアベルメクチンB1の22,23−二重結合を水素
化して局所疾患糸状虫症又は“リバーブラインドネス
(River Blindness)”の原因であるフ
ィラリア寄生虫に感染したヒトに大量適用できる安全性
に十分な余裕のある非常に強力な駆虫及び抗寄生虫特性
を有する22,23−ジヒドロアベルメクチンB1誘導
体を得ている。半合成10,11−ジヒドロアベルメク
チンB1誘導体の別の群は光安定性の増大のため農業ダ
ニ撲滅剤及び殺虫剤として持続活性が長い。また半合成
アベルメクチン誘導体の他の具体例は、8,9−オキシ
ド基、4a−ヒドロキシ又はアシルオキシ基、23−チ
ト基を含み、全て強力な抗寄生虫及び殺虫化合物であ
る。また4″及び4′位のアミノ置換基が非常に高い抗
寄生虫及び殺虫活性を持つことがムロツイクによる米国
特許第4427663号に記載されている。これらの化
合物は更に変性せずに本発明の化合物の出発物質として
使用することができ又、反応条件下で変性すべきではな
い反応性基を含むときこれを適当な保護基で保護した後
にのみ適用することができる。
【0010】本発明はC−24及びC−25炭素原子が
水素、酸素、シアノ、アルキル、アルケニル、置換アル
キル又は置換アルケニル基で置換されているアベルメク
チン化合物の誘導体に関する。これらの化合物は更に
4″,5,13及び23位で置換されていることができ
る。従って、本発明の目的はこのような化合物を記載す
ることである。更に本発明の目的はこのような化合物の
製造に有用な方法を記載することである。また更なる目
的はこのような化合物の駆虫剤、殺虫剤及びダニ駆虫剤
としての用途を記載することである。また更なる目的は
次の記述から明らかになるであろう。
【0011】本発明の化合物は以下の構造式を有する:
【化5】 〔式中、R1 は、水素、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲ
ン、=NOH又は=NOCH3 であり;R2 は、ヒドロ
キシ、ハロゲン又はシアノであり;かつR3 はメチルで
あるか;あるいはR1 とR2 は結合して23,24−エ
ポキシドを形成し;そしてR3 は、メチルであるか;あ
るいはR1 とR2 は結合して23,24−二重結合を形
成し;そしてR3 は、ヒドロキシメチル、低級アルコキ
シメチル、低級アルカノイルオキシメチル又はハロメチ
ルであり;また、R4 は、α−分枝低級アルキル又は低
級アルケニル基であり;R5 は、水素又はヒドロキシで
あり;R6 は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、
=NOH、=NOCH3 、トリ低級アルキル置換シリル
オキシ、低級アルカノイルオキシ、又はフェノキシ−低
級アルカノイルオキシであり;R7 は水素、ヒドロキ
シ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、
【化6】 である。
【0012】(式中、R8 は4′又は4″炭素原子と単
結合しており、このときR8 はヒドロキシ、低級アルカ
ノイルオキシ、低級アルコキシ、アミノ、N−低級アル
キルアミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級
アルキル−N−低級アルカノイルアミノ、N−低級アル
キル置換シリルオキシ又は、フェノキシ低級アルカノイ
ルオキシであり、あるいは、R8 は、4′又は4″炭素
原子と二重結合しており、このときR8 はオキソ、セミ
カルバゾノ、N−低級アルキルセミカルバゾノ、N,N
−ジ低級アルキルセミカルバゾノ、低級アルカノイルヒ
ドラゾノ、ベンゾイルヒドラゾノ又は低級アルキルベン
ゾイルヒドラゾノである。)〕
【0013】本発明の好ましい化合物は、前掲構造式に
おいてR1 とR2 がいっしょになって23,24−二重
結合を形成し、R3 がヒドロキシメチル、低級アルコキ
シメチル、低級アルカノイルオキシメチル又はハロメチ
ルである場合に得られる。
【0014】別の好ましい化合物は、R1 とR2 がいっ
しょに23,24−エポキシドを形成し、R3 がメチル
である場合に得られる。
【0015】さらに別の好ましい化合物は、R1 がヒド
ロキシ、オキソ、=NOH又は=NOCH3 であり、R
2 がヒドロキシ、シアノ又はハロゲンであり、R3 がメ
チルである場合に得られる。
【0016】本発明の好ましい化合物は、さらに以下の
化合物として得られる: 22−ヒドロ−23,24−エポキシアベルメクチンB
1a/1b 24−ヒドロキシアベルメクチンB2a/2b 25−ヒドロキシアベルメクチンB2a/2b 22−ヒドロ−Δ23,24−24a−ヒドロキシアベ
ルメクチンB1a/1b 4″−エピアセチルアミノ−4″−デオキシ−23,2
4−エポキシアベルメクチンB1a/1b 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−24−シ
アノアベルメクチンB2a/2b 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−24−ヒ
ドロキシアベルメクチンB2a/2b 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−25−ヒ
ドロキシアベルメクチンB2a/2b 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−22−ヒ
ドロ−Δ23,24−アベルメクチンB1a/1b 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−22−ヒ
ドロ−Δ23,24−24a−ヒドロキシアベルメクチ
ンB1a/1b 22,23−ジヒドロ−23−フルオロアベルメクチン
B1a/1b 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−22,2
3−ジヒドロ−23−フルオロアベルメクチンB1a/
1b 22−ヒドロ−23−ヒドロキシ−24−シアノアベル
メクチンB1a/B1b 25−ヒドロキシ−25−デヒドロ−アベルメクチンB
2a/2b 24−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B2b。
【0017】本発明において「低級アルキル」とは、1
〜6個の炭素原子から成る直鎖又は分岐状の、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、
ヘキシル、等のアルキル基を示す。「低級アルコキシ」
は、1〜6個の炭素原子から成る直鎖又は分岐状の、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、ペントキシ、ヘキソキシ等のアルコキシ基を示
す。「低級アルカノイル」は、1〜6個の炭素原子から
成る直鎖又は分岐状のホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイル等のアルカ
ノイル基を示す。
【0018】「ハロゲン」はハロゲン原子、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素を示す。「アシル」は1〜6個の炭素
原子の直鎖又は分岐状いずれかの低級アルカノイル基を
含む。すなわち3〜6個の炭素原子から成るシクロアル
キル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、低級アルコキ
シ、フェニルを含めた1〜3個の置換基で置換した低級
アルカノイル、あるいは、ハロゲン、ヒドロキシ、シア
ノ、ニトロ又は低級アルコキシを含む1〜3個の置換基
で置換したフェニルである。前記構造式は、はっきりし
た立体化学なしに示してある。しかし、このような化合
物の製造に用いる合成過程を通して、生成物は立体異性
体混合物であると考えられる。つまり、4″,4′−、
13−,23−,24−,及び25−位の立体異性体の
置換基は、それらの基が分子平面の下にあるか上にある
かをそれぞれ表わすα−かβ−のいずれにも配位でき
る。このような各場合において、α−及びβ−体のどち
らも、本発明の範囲に含まれるものとする。場合によっ
て、特定の1つの不斉炭素において天然化合物と逆の構
造をとる立体異性体を区別するために、「エピ」という
語を用いる。
【0019】出発物質の製造 本発明の化合物の最初の出発物質は、前記の背景技術の
説明中で述べたアベルメクチン及びミルベマイシン発酵
生成物であるが、よりくわしくは、必要とする中間体へ
と容易に修飾できる23−ヒドロキシ置換基を有するも
のである。アベルメクチンB2a/B2bは、本目的に
とくに有用で入手しやすい発酵生成物であるが、他のも
のもこの一連の反応から除外しない。本目的のために、
4″−,5−及び7−ヒドロキシは、トリアルキルシリ
ルエーテル又はフェノキシ酢酸エステルとして、好都合
には、4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−
7−O−トリメチルシリルエーテル及び4″,5−ジ−
O−フェノキシアセチル−7−O−トリメチルシリルエ
ーテルとして、保護される。この保護したアベルメクチ
ン化合物(II)を室温でジエチルアミノ硫黄三フッ化物
(一般にDASTと呼ぶ)と反応させると、フッ化反応
が主要な脱離反応とともに起こって、それぞれ23−フ
ルオロ−23−デオキシアベルメクチン化合物(III)と
23−デオキシ−Δ23,24−アベルメクチン化合物
(IV)を与える。化合物IVは、アベルメクチンA/B1
シリーズのように、いったんC−21ジオキサスピラン
炭素からとりのぞかれたC23−24位の二重結合を有
する点で、天然のアベルメクチンと異なる。この結果、
この三価置換二重結合は、3−クロロ過酸化安息香酸
(MCPBA)等の求電子試薬に対してより大きな反応
性があると考えられる。したがって、MCPBAは他の
同様の過酸化試薬を用いたエポキシ化は、多少の14,
15,23,24−ビスオキシドを含んでもっぱら2
3,24−オキシドVを生じる。また、セレニウムジオ
キシドとIVの反応は、24a−ヒドロキシVIを生じる。
【0020】化合物の製造 こうして得た最終的な中間体(スキーム1の化合物V)
を用いて、このエポキシドを多様な求核剤と反応させ
て、酸性条件下でエポキシドを加水分解する。エポキシ
ドVをエーテル中の水性ヒドロフルオロホウ酸と反応さ
せると、すばやい予想しない再構成がおこって、予想さ
れる1,2−ジオールの他に1,3−ジヒドロキシ生成
物VII を生じる(スキーム2)。この生成物VII は主に
開裂した形状のVIIBとして存在し、つづいてC23位ヒ
ドロキシを酸化すると、C22〜28を欠損したアベル
メクチン構造である断片生成物X5となる。多様な求核
剤をVに加えると、用いた試薬によってアダクトVIIIと
IXを生じた。たとえばシアン化ジエチルアルミニウムを
Vに加えると、24−シアノ誘導体VIIIが得られた。D
MSO、塩化オキサリルによるVIIBの酸化で開裂状トリ
カルボニル生成物が生じる(スキーム3)。VIIBをBS
TFA又は2,2−ジメトキシプロパンで処理すると、
それぞれ生成物4又は5を生じる(スキーム4)。
【0021】以上アベルメクチンB2aについて述べた
一連の反応は、C−13位置換基としてモノオレアンド
ロシド、適当に保護したヒドロキシ、水素、ハロゲン、
アルコキシ、アルカノイルオキシ、又はアルキル基を有
する出発物質を用いても行なうことができて、前記手順
のこのようなバリエーションによって、得られる生成物
もまたすべて、本発明の範囲に含まれる。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0022】以上述べた一連の反応により得られる生成
物を、効力、安全性駆虫及び殺虫スペクトル、安定性、
投与形態及び他の抗寄生体剤として望ましい特徴を向上
させるために、さらに修飾する出発物質として用いるこ
とができる。
【0023】本発明のさらなる化合物を製造するため
に、加えて一連の反応が必要なのは明らかである。具体
的には、反応は4″,4′,5,13,22及び23位
で行なう。4″−又は4′−ヒドロキシの酸化、このよ
うに製造した4″−又は4′−ケトンの対応した4″−
又は4′−アミノ化合物への還元的アミノ化及びその後
のアシル化は、米国特許第4,427,663号に詳細
に述べられている。
【0024】前記酸化及び特定の置換反応の際に、5−
ヒドロキシを保護してその部位の酸化又は置換をさける
必要がある。この部位を保護すれば、4″−又は4′−
位の反応は分子の他の部分に影響せずに行なえる。前記
の各反応後に、保護基をはずして、脱保護した生成物を
単離できる。用いる保護基は、理想的には、容易に合成
できて、4″−及び4′−位の反応に影響されず、分子
の他の官能基に影響せずにとりはずせるものである。ア
ベルメクチンタイプの分子に好ましい保護基の一種は、
三価置換したシリル基、好ましくはトリアルキルシリル
基である。とくに好ましい例はt−ブチルジメチルシリ
ル基である。保護した化合物を製造する反応は、塩化メ
チレン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒド
ロフラン、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性
溶媒中で、ヒドロキシ化合物を適当に置換したハロゲン
化シリル、好ましくは塩化シリルと反応させて行なう。
副反応を最小にするために、反応混合物に、反応過程で
出てくる酸ハロゲン化物と反応する塩基を加える。好ま
しいアミンはイミダゾール、ピリジン又はトリエチルア
ミンである。塩基は遊離するハロゲン化水素と当モル必
要であるが、一般に数倍当量のアミンを用いる。反応物
は、0℃から反応混合物の還流温度まででかくはんし、
1/2〜16時間で反応が完了する。シリル基は、好ま
しくはp−トルエンスルホン酸−水和物などのスルホン
酸−水和物で触媒してメタノール中でシリル化化合物を
かくはんして、とりはずす。反応は0〜50℃で、約1
〜12時間で完了する。別の方法としては、テトラヒド
ロフラン中でシリル化合物を無水ピリジン−フッ化水素
で処理して、シリル基をとりのぞいてもよい。反応は0
〜25℃で3〜24時間で完了する。
【0025】前記一連の反応で得られる生成物の別の有
用な修飾物は、22,23−二重結合が単結合に還元さ
れている相似物である。22,23−二重結合の選択的
水素付加に好ましい触媒は、式 〔((R)3 P)3 RhY〕 を有するものである。式中、Rは低級アルキル、フェニ
ル又は低級アルキルで置換したフェニルであり、Yはハ
ロゲンである。還元については米国特許第4,199,
569号が詳細に述べている。
【0026】前記反応スキームにおいて用いられる、あ
るいは前記一連の反応の生成物から製造される他の中間
体は、単糖類の製造に関わる。アベルメクチン化合物の
単糖誘導体の製造に用い得る方法は米国特許第4,20
6,205号に述べられている。反応は、一般に、出発
物質の二糖類を水性/有機性溶媒混合物中で酸で処理す
ることから成る。水の体積濃度0.1ないし20%、酸
濃度約0.01ないし0.1%で、主に単糖が生じ、一
方、酸濃度1ないし10%でアグリコンが生ずる。単糖
類製造の別の方法は、イソプロパノール中の1%鉱酸を
用いて、20〜40℃で6〜24時間で行なう。硫酸、
リン酸等の鉱酸を用いることができる。
【0027】アベルメクチンの25−位置換基は、反応
条件に不活性であり、この部位でのアルキル基、アルケ
ニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリ
ール基等の存在は、さらなるアベルメクチンの化学的修
飾にほとんど影響しない。アベルメクチンの4″−位で
行なわれる以後のすべての反応は、対応する置換した単
糖誘導体を作るために、単糖類の4′−位で行なうこと
ができる。
【0028】本化合物の生体活性 本発明の新規な化合物は、ヒト及び動物の衛生及び農業
の分野において、駆虫剤、抗外部寄生虫剤、殺虫剤及び
ダニ駆除剤として強力な抗寄生体活性を持つ。一般に蠕
虫病と言われる疾患、あるいは一群の諸疾患は、動物ホ
ストが蠕虫として知られる寄生虫に感染することによっ
て起こる。蠕虫病は、ブタ、ヒツジ、ウマ、ウシ、ヤ
ギ、イヌ、ネコ及び家禽等の家畜において、広く深刻な
経済的問題となっている。蠕虫の中で、線虫と言われる
一群の寄生虫は、多様な動物に広く、そしてしばしば深
刻な感染を起こす。前記動物に感染する最も一般的な種
類の線虫は、捻転胃虫(Haemonchus)、毛細
線虫(Trichostrongylus)、オステル
タジア(Ostertagia)、ネマトデイルス(N
ematodirus)、クーペリア(Cooperi
a)、回虫(Ascaris)、ブノストマム(Bun
ostomum)、腸結節虫(Oesophagost
omum)、カベルチア(Chabertia)、鞭虫
(Trichuris)、円虫(Strongylu
s)、トリコネマ(Trichonema)、ディクト
カウルス(Dictocaulus)、毛細線虫(Ca
pillaria)、ヘテラキス(Heteraki
s)、犬回虫(Toxocara)、アスカリデイア
(Ascaridia)、ウマギョウチュウ(Oxyu
ris)、ズビニ鉤虫(Aucylostoma)、極
東鉤虫(Uncinaria)、トリサスカリス(To
xascaris)及び馬回虫(Parascari
s)である。これらのうちのあるもの、たとえばネマト
デイルス(Nematodirus)、クーペリア(C
ooperia)及び腸結節虫(Oesophagos
tomum)は主に、腸管を襲い、他方、他の捻転胃虫
(Haemouchas)やオステルタジア(Oste
rtagia)等は、胃の中により多く見られ、またさ
らに他方で、ディクトカウルス(Dictocaulu
s)等は肺に見られる。さらに他の寄生虫は、心臓、血
管、皮下及びリンパ組織等に存在する。蠕虫病として知
られる寄生虫感染は、貧血、栄養失調、衰弱、体重減
少、腸管壁や他の組織及び器官に大きなダメージを与
え、もし治療しないままでいれば、感染した宿主の死を
まねく。本発明のアベルメクチン化合物は、イヌの犬糸
状虫(Dirofilaria)、齧歯動物のネマトス
ピロイデス(Nematospiroides)、シフ
ァシア(Syphacia)、アスピクルリス(Asp
iculuris)、動物や鳥類の節足外部寄生虫、た
とえばマダニ、ダニ、シラミ、ノミ、ハエ、ヒツジのキ
ンバエ(Lucilia sp.)、ウシの刺す昆虫及
びヒフバエ(Hypoderma sp.)等の移動性
双翅目幼虫、ウマのウマバエ(Gastrophilu
s)及び齧歯動物のウサギヒフバエ(Cutevebr
a sp)に対して非常に高い活性を有する。
【0029】又、本化合物は、ヒトに感染する寄生虫に
対しても有用である。ヒトの胃腸管の最も一般的な種類
の寄生虫は、ズビニ鉤虫(Ahcylostoma)、
アメリカ鉤虫(Necator)、カイチュウ(Asc
aris)、糞線虫(Strongyloides)、
旋毛虫(Trichinella)、毛細線虫(Cap
illaria)、鞭虫(Trichuris)及びギ
ョウチュウ(Enterobius)である。血液又は
胃腸管外の他の組織及び器官に見られる、他の医学的に
重要な種類の寄生虫は、糸状虫(Wuchereri
c)、ベルギア(Brugia)、オンコセルカ(On
chocerca)及びロア(Loa)等のフィラリア
型寄生虫、メディナ虫(Dracunclus)及び腸
内寄生虫である糞線虫及び旋毛虫の腸管外期である。
又、この化合物は、ヒトに寄生する節足動物、刺す昆虫
及び人間に害を及ぼす双翅目の害虫に対して有用であ
る。
【0030】又、この化合物は、ゴキブリ(Blate
lla sp.)、衣蛾(Tiueola sp.)ヒ
メマルカツオブシムシ(Attagenus sp.)
及びイエバエ(Muscadomestica)等の家
庭の害虫に対しても有用である。又、この化合物は、ト
リボリウム種(Tribolium sp.)、ゴミム
シダマシ(Tenebrio sp.)等の貯蔵穀物の
昆虫の害虫、ハダニ(Tetranychus s
p.)、アブラムシ(Acyrthiosiphons
p.)等の農作物の昆虫の害虫、イナゴ等の移動性直翅
目及び植物組織を主食とする未成熟期の昆虫に対しても
有用である。この化合物は、農業において重要な土壌の
線虫及び植物寄生虫の抑制用線虫駆除剤として有用であ
る。
【0031】これらの化合物は、カプセル剤、大型丸剤
又は錠剤等の単位服用形態として、あるいは水薬の形態
で、ホ乳類の駆虫剤として経口投与できる。水薬は通
常、ベントナイト等の懸濁剤及び湿潤剤又はそれに類し
た添加物をともなった、通常は水中の活性成分の溶液、
懸濁剤又は分散剤である。一般に、水薬はさらに、消泡
剤を含む。水薬の処方は、通常、質量約0.001〜5
%の活性化合物を含む。好ましい水薬の処方は、質量
0.01〜0.1%の活性化合物を含む。カプセル剤又
は大型丸剤は、デンプン、タルク、ステアリン酸マグネ
シウム、又はリン酸二カルシウム等の担体賦形剤と混合
した活性成分から成る。
【0032】アベルメクチン誘導体を乾燥した固体単位
服用形態で投与するのが望ましい場合には、通常は、所
望の量の活性化合物を含むカプセル剤、大型丸剤又は錠
剤を用いる。この服用形態は、活性成分をデンプン、乳
糖、タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性ゴム等
の適当な細かくくだいた希釈剤、賦形剤、崩壊剤及び/
又は結合剤と、十分に均一に混合することにより製造す
る。この単位服用処方は、その全質量及び抗寄生虫剤の
分量に関して、治療すべき動物の種類、感染の深刻さと
種類、及びホストの体重等の要因によって大きく異な
る。活性化合物を動物の飼料に入れて与える場合、飼料
によくまぜるか、又は飼料上からかけるか、あるいはま
た、出来上がった飼料に加えたり、場合によっては別に
与えたりするペレットの形態で用いる。別の方法として
は、本発明の抗寄生虫化合物を非経口的に、たとえば第
一胃内、筋肉内、又は皮下に、液体担体賦形剤に溶解又
は分散させた活性成分として投与してもよい。非経口投
与するためには、活性物質を適当な賦形剤、好ましくは
落花生油、綿実油等の植物油類と適当に混合する。ソル
ケタール、グリセリンを用いた有機処方等の他の非経口
処方、及び水性非経口処方もまた用いられる。活性アベ
ルメクチン化合物、あるいは諸化合物を、非経口投与形
態にするために溶解又は懸濁させるが、通常これらの形
態は、質量で0.005〜5%の活性化合物を含む。
【0033】本発明の抗寄生虫剤は、主に蠕虫病の治療
及び/又は予防に用いるものであるが、他の寄生虫は、
たとえば、マダニ、シラミ、ノミ、ダニ類、及び家畜や
家禽の刺す昆虫によってひきおこされる疾患の予防と治
療にも有用である。これらは又、ヒトを含めた他の動物
に生ずる寄生虫病の治療にも効果がある。もちろん、最
大の効果をもたらすのに用いる最適量は、用いる特定の
化合物、治療すべき動物の種類及び寄生虫感染又は浸入
の種類と深刻さによって変わる。通常、良い効果を得る
には、この新規な化合物を、経口で、動物の体重1kg
あたり約0.001〜10mgの量で、全量を1回で、
又は1〜5日ほどの比較的短期間に分けた服用量で投与
する。本発明の好ましい化合物を、1回の服用で体重1
kgあたり約0.025〜0.5mgを動物に投与し
て、これら寄生虫のすぐれた抑制ができる。再感染に対
処するため、及び寄生虫の種類によって、また用いる農
業技術によっては、反復治療が必要である。これらの物
質を動物に投与する技術は獣医学に通じる者の知るとこ
ろである。当該化合物を動物飼料の成分として、又は飲
料水に溶解が懸濁に投与する場合、化合物は不活性担体
又は希釈液に十分に活性化合物又は諸化合物が分散する
ようにして与える。不活性担体とは、抗寄生虫剤と反応
せず、動物に安全に投与できる担体のことである。好ま
しくは、飼料による投与のための担体は、動物飼料の一
成分である、又は一成分であってもよい。
【0034】好ましい混合物には、比較的大量の活性成
分を含み、直接、あるいは希釈又は混合段階の途中で飼
料に加えるのに適した、使用前混合物、又は飼料補足物
が含まれる。このような混合物に適した代表的な担体又
は希釈剤は、ジスチラース・ドライド・グレイン、コー
ンミール、シトラスミール、発酵残渣、カキ貝がら粕、
ホイートショーツ、糖みつ可溶物くだいた石灰石等が含
まれる。活性アベルメクチン化合物を、粉砕、かくは
ん、摩砕又はタンブリング(tumbling)等の方
法で担体全体に十分分散させる。質量約0.005〜
2.0%の活性化合物を含む混合物は、飼料の使用前混
合物としてとりわけ適している。飼料補足物は、直接に
動物に与えるが、質量で約0.002〜0.3%の活性
化合物を含む。このような補足物を、寄生虫病の治療及
び抑制に望ましい活性化合物濃度の飼料が最終的に得ら
れるような分量で飼料に加える。望ましい活性化合物の
量は、前記要因や用いる特定のアベルメクチン誘導体に
よって変わるが、本発明の化合物は通常、所望の抗寄生
虫効果をもたらすためには、飼料中で0.00001〜
0.002%の濃度である。本発明の化合物の使用にお
いて、個々のアベルメクチン化合物を用意して、そのま
ま用いてもよい。あるいは、2種以上のアベルメクチン
化合物の混合物を用いてもよいし、又、本発明の化合物
と関係のない他の活性化合物との混合物を用いてもよ
い。
【0035】また、本発明の化合物は、穀物の成長又は
貯蔵時に損害を与える農業上の害虫に対処するのに有用
である。化合物はスプレー、ダスト、懸濁液等の既知の
技術を用いて成長過程又は貯蔵時の穀物に使用して、そ
のような農業上の害虫からの保護を行なう。以下の実施
例は、本発明をさらに十分に理解させるために与えられ
るものであり、本発明を制限するものを考えてはならな
い。以下の実施例で製造するアベルメクチン誘導体は、
一般に、非結晶性固体として単離され、結晶固体ではな
い。すなわち、それらは、質量分析、核磁気共鳴等の技
術を用いて特性を分析する。非結晶であるために、化合
物はシャープな融点を示さないが、用いるクロマトグラ
フィーや分析法が、化合物の純粋であることを示す。い
くつかの略記を以下の実施例で用いるが、それらは以下
を意味する。 BSTFA−ビス(トリメチルシリル)シリフルオロア
セトアミド DAST−三フッ化ジエチルアミノ硫黄 MCPBA−3−クロロペロキシ安息香酸 PLC−分取薄層クロマトグラフィー NMR−核磁気共鳴 DMF−N,N−ジメチルホルムアミド THF−テトラヒドロフラン
【0036】
【実施例】実施例 1 5−O−t−ブチルジメチルシリル−アベルメクチンB
2a/B2bおよび4″,5−ジ−O−t−ブチルジメ
チルシリル−アベルメクチンB2a/B2b シーブ(sieve)乾燥したDMF400mlおよび
新しく蒸留したトリエチルアミン30ml中の58.2
g(65ミリモル)の乾燥アベルメクチンB2a/B2
bの溶液に、トリクロロメタン200ml中の29.8
g(198ミリモル、3当量)の塩化t−ブチルジメチ
ルシリルの溶液を添加した。混合物を室温で16時間撹
拌し次いで氷水中に注ぎ入れジクロロメタンで抽出し
た。有機相を合わせ、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒の蒸発により油状物を得、それ
を20%酢酸エチル−ヘキサンを使用してシリカゲル高
性能液体クロマトグラフィーにより精製し、そのNMR
およびマススペクトルにより確認された4″,5−ジ−
O−t−ブチルジメチルシリルアベルメクチンB2a/
B2bを34.2g、5−O−t−ブチルジメチルシリ
ルアベルメクチンB2aを5g得た。
【0037】実施例 2 4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリルアベルメクチンB2a/B2b DMF10ml中の3.3gの4″,5−ジ−O−t−
ブチルジメチルシリルアベルメクチンB2a/B2bの
溶液をBSTFA20mlと共に室温で50時間撹拌し
た。揮発性成分を真空状態で除去し残留する固形物をジ
クロロメタンに溶解し、10%酢酸エチル−ヘキサンを
使用してシリカゲルカラムを通して濾過した。溶媒を除
去して3.3gの4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−7,23−ジ−O−トリメチルシリルアベル
メクチンB2a/B2bを得た。これを9:1のTH
F:水200mlに溶解し、氷酢酸18mlを添加し
た。24時間後、THFを真空下に除去し、重炭酸ナト
リウムを添加して酸を中和し、有機生成物を酢酸エチル
で抽出した。シリカゲルカラムを通すフラッシュクロマ
トグラフィー精製により、そのNMRおよびマススペク
トルにより確認された4″,5−ジ−O−t−ブチルジ
メチルシリル−7−O−トリメチルシリルアベルメクチ
ンB2a/B2bを2.8gを得た。
【0038】実施例 3 4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−22−ヒドロ−Δ−23,24−
アベルメクチンB1a/B1bおよび4″,5−ジ−O
−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリ
ル−22−ヒドロ−23−フルオロアベルメクチンB1
a/B1b 室温でジクロロメタン10ml中の2.29gの4″,
5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリ
メチルシリルアベルメクチンB2a/B2bの撹拌され
ている溶液にDAST0.55mlを添加した。15分
後溶液を10%酢酸エチル−ジクロロメタンを使用して
150gのシリカゲルを通してフラッシュクロマトグラ
フィーを行った。最初の分離により1.5gの課題の化
合物の混合物を得、それをPLCにより更に精製して、
そのNMRおよびマススペクトルによりおのおの確認さ
れた4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7
−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−Δ−23,2
4−アベルメクチンB1a/B1bを1.22gと
4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−22,23−ジヒドロ−23−フ
ルオロアベルメクチンB1a/B1bを131mg得
た。
【0039】実施例 4 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−アベルメクチ
ンB2a/B2b 0℃のジクロロメタン30mlとピリジン0.85ml
中の3gのアベルメクチンB2a/B2bの溶液にジク
ロロメタン30ml中の1.41mlの塩化フェノキシ
アセチルの溶液を滴下して添加した。添加完了後、反応
混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を次いで氷水
75mlに添加し、エーテルで抽出した。合体したエー
テル抽出物を乾燥(MgSO4 )し、蒸発して4.3g
の生成物を得た。シリカゲル上のクロマトグラフィー分
離により、そのNMRおよびマススペクトルにより確認
された標題の化合物を3.1g得た。
【0040】実施例 5 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7,23−ジ
−O−トリメチルシリルアベルメクチンB2a/B2b DMF10ml中の3.1gの4″,5−ジ−O−フェ
ノキシアセチルアベルメクチンB2a/B2bにBST
FA20mlを添加した。溶媒および過剰のBSTFA
を真空除去する前にその混合物を室温で24時間撹拌し
た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィ精製に
より、そのNMRおよびマススペクトルにより確認され
た標題の生成物を2.9g得た。
【0041】実施例 6 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリルアベルメクチンB2a/B2b テトラヒドロフラン270ml中の3.39gの4″,
5−ジ−O−フェノキシアセチル−7,23−ジ−O−
トリメチルシリルアベルメクチンB2a/B2bの溶液
に水30mlと酢酸30mlを添加した。THFを真空
除去する前に混合物を室温で44時間撹拌した。酢酸を
重炭酸ナトリウムの水溶液の添加によって中和し、生成
物を酢酸エチルで抽出した。溶媒の蒸発後得られた生成
物をカラムクロマトグラフィーにより生成してNMRお
よび質量分光法により確認した。
【0042】実施例 7 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリル−22−ヒドロ−Δ23,24−アベルメ
クチンB1a/B1b ジクロロメタン2.5ml中の304mgの4″,5−
ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリメチルシリ
ル−アベルメクチンB2a/B2bの溶液にDAST7
0μlを添加した。12分後混合物を33%酢酸エチル
−ヘキサンを使用して3枚の厚さ1mmのシリカゲル板
上に溶離した。主要バンド、Rf =0.5を除去、抽出
して、そのNMRおよびマススペクトルにより確認され
た標題の化合物130mgを得た。
【0043】実施例 8 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリル−22−ヒドロ−Δ−23,24−24a
−ヒドロキシアベルメクチンB1a/B1b ジクロロメタン1ml中の100mgの4″,5−ジ−
O−フェノキシアセチル−7−O−トリメチルシリル−
22−ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチンB1a
/B1bの撹拌されている溶液に、10mgの二酸化セ
レン、5mgのサリチル酸、およびトルエン中の第三−
ブチル−ヒドロペルオキシドの3M溶液を110μl添
加した。20℃で24時間後、別の10mgの二酸化セ
レンおよび第三−ブチル−ヒドロペルオキシドの3M溶
液90μlを添加し、混合物を更に16時間撹拌した。
混合物を次いで分取シリカゲル板上で分離して、そのN
MRおよびマススペクトルにより確認された標題の生成
物20mgを得た。
【0044】実施例 9 4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−22−ヒドロ−24−デヒドロ−
23,24−エポキシアベルメクチンB1a/B1b ジクロロメタン10ml中の1.2gの4″,5−ジ−
O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシ
リル−22−ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチン
B1a/B1bの溶液に、ジクロロメタン中の221m
gの80%MCPBAの溶液を添加した。30分後30
0mgのジメチルスルフィドを添加し、反応混合物を更
に30分間撹拌した。反応混合物を次いで真空状態で濃
縮し、残留物をエーテルに溶解し、重炭酸ナトリウム水
および食塩水で連続して洗浄した。エーテルを除去し、
固体残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより、そ
のNMRおよびマススペクトルにより確認された447
mgの4″,5−ジ−O−t−ブチルメチルシリル−7
−O−トリメチルシリル22−ヒドロ−23,24−エ
ポキシアベルメクチンB1a/B1bを得た。
【0045】実施例 10 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリル−22−ヒドロ−23,24−エポキシア
ベルメクチンB1a/B1b 実施例9に使用した手順を4″,5−ジ−O−フェノキ
シアセチル7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−
Δ−23,24−アベルメクチンB1a/B1bに応用
し、それらのNMRおよびマススペクトルにより確認さ
れたαおよびβエポキシドの分離可能な混合物として収
率30〜35%で標題の化合物を得た。
【0046】実施例 11 22−ヒドロ−23,24−エポキシ−アベルメクチン
B1a/B1b THF2ml中の72mgの4″,5−ジ−O−t−ブ
チルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−22
−ヒドロ−23,24−エポキシアベルメクチンB1a
/B1bにピリジン−THF中のフッ化水素(市販のH
F−ピリジン錯体20mlを蒸留されたピリジン60m
lとTHF120mlで希釈して調製された)5mlを
添加した。室温で2日後、HF溶液を重炭酸ナトリウム
水で中和した。生成物をエーテルで抽出し、クロマトグ
ラフィー抽出により、そのNMRおよびマススペクトル
により確認された標題の化合物14.8mgを得た。
【0047】実施例 12 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリル−22−ヒドロ−23−ヒドロキシ−24
−シアノ−アベルメクチンB1a/B1b 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリル−22−ヒドロ−23,24−エポキシア
ベルメクチンB1a/B1b83mgにトルエン中のシ
アン化ジエチルアルミニウムの1.0M溶液1mlを添
加した。HClの2.0M溶液を滴下して添加し反応を
急冷する前に溶液を室温で1時間20分撹拌した。混合
物をエーテルで抽出し、乾燥(MgSO4 )した抽出物
を真空下で濃縮し生成物72mgを得た。分取層クロマ
トグラフィー精製によりそのNMRおよびマススペクト
ルによって確認された標題の化合物25mgを得た。
【0048】実施例 13 7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−23−ヒド
ロキシ−24−シアノ−アベルメクチンB1a/B1b 0℃THF2ml中の4″,5−ジ−O−フェノキシア
セチル−7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−2
3−ヒドロキシ−24−シアノアベルメクチンB1a/
B1b70mgにTHF中の3.0M臭化メチルマグネ
シウム0.300mlを添加した。5分後、塩化アンモ
ニウム水の飽和溶液2mlを添加した。混合物をエーテ
ルで抽出した。溶媒の除去、続いて分取層クロマトグラ
フィー精製によりNMRおよびマススペクトルにより確
認された標題の化合物35mgを得た。
【0049】実施例 14 22−ヒドロ−25−ヒドロキシ−24−シアノアベル
メクチンB1a/B1 7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−23−ヒド
ロキシ−24−シアノ−アベルメクチンB1a28mg
に新たに蒸留したTHF2ml、続いてピリジン−TH
F(市販のHF−ピリジン錯体20mlを蒸留したピリ
ジン60mlとTHF120mlで希釈することにより
調製した)中のフッ化水素3mlを添加した。混合物を
21時間撹拌し、HFを重炭酸ナトリウム水で中和し
た。生成物をエーテルで抽出し、クロマトグラフィー精
製によりそのNMRおよびマススペクトルによって確認
された22−ヒドロ−23−ヒドロキシ−24−シアノ
アベルメクチンB1a/B1b20mgを得た。
【0050】実施例 15 4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−25−ヒドロキシ−25−デヒド
ロ−アベルメクチンB2a/B2bおよび4″,5−ジ
−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチル
シリル−24−ヒドロキシ−24−デヒドロ−アベルメ
クチンB2a/B2b 分液漏斗中のエーテル100ml中の4″,5−ジ−O
−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリ
ル−22−ヒドロ−24−デヒドロ−23,24−エポ
キシ−アベルメクチンB1a/B1b8.8gに48%
HBF4 水溶液8mlを添加し、混合物を1時間振とう
した。次いで水100ml中の炭酸ナトリウム10gの
溶液を添加して酸を中和した。次いでエーテル層を分離
し、乾燥し(MgSO4 )、乾燥するまで濃縮した。残
留固形物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィ
ーにかけ、それらのNMRおよびマススペクトルによっ
て確認された4″,5−ジ−O−t−ブチルメチルシリ
ル−7−O−トリメチルシリル−25−ヒドロキシ−ア
ベルメクチンB2a/B2b4.5gおよび4″,5−
ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチ
ルシリル−24−ヒドロキシ−24−デヒドロ−アベル
メクチンB2a/B2b1gを得た。
【0051】実施例 16 4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−O−トリ
メチルシリル−25−ヒドロキシ−アベルメクチンB2
a/B2bおよび4″,5−ジ−O−フェノキシアセチ
ル−7−O−トリメチルシリル−24−ヒドロキシ−ア
ベルメクチンB2a/B2b エーテル8ml中の4″,5−ジ−O−フェノキシアセ
チル−7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロキシ−
23,24−エポキシ−アベルメクチンB1a/B1b
(主にαエポキシド異性体)163gに48%HBF4
0.075mlを添加した。35分後、反応を重炭酸ナ
トリウム溶液で急冷した。エーテル抽出物を合わせ濃縮
して生成物170mgを得た。クロマトグラフィー精製
によりそれらのNMRおよびマススペクトルによって確
認された4″,5−ジ−O−フェノキシアセチル−7−
O−トリメチルシリル−25−ヒドロキシ−アベルメク
チンB2a/B2b83mgおよび4″,5−ジ−O−
フェノキシアセチル−7−O−トリメチルシリル−24
−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B2b15mg
を得た。
【0052】実施例 17 25−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B2b 実施例14で使用された手順を使用して4″,5−ジ−
O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシ
リル−25−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B2
b105mgを脱シリル化して、そのNMRおよびマス
スペクトルにより確認された標題の化合物32mgを得
た。
【0053】実施例 18 24−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B2b 実施例14で使用された手順を使用して4″,5−ジ−
O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシ
リル−24−ヒドロキシ−24−デヒドロ−アベルメク
チンB2a/B2b38mgを脱シリル化し、そのNM
Rおよびマススペクトルにより確認された標題の化合物
14mgを得た。
【0054】実施例 19 構造5、C21−23アセトニド 2,2−ジメトキシ−プロパン2ml中の4″,5−ジ
−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチル
シリル−25−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B
2b100mgの溶液にピリジニウムトシレート50m
gを添加した。混合物を室温で18時間撹拌しそれから
過剰の揮発性液体を真空下で除去した。残留物を分取層
クロマトグラフィーにより精製し4″,5および7位に
シリル基を有する化合物X2 を48mg得た。これを実
施例14(反応が18時間にわたったことを除いて)の
ようにHF−ピリジン−THF2mlで脱シリル化して
そのNMRおよびマススペクトルによって確認された精
製生成物25mgを得た。
【0055】実施例 20 構造3 −78℃に冷却された乾燥ジクロロメタン4ml中のジ
メチルスルホキシド0.36mlの溶液に塩化オキサリ
ル0.28mlを添加した。2分後、ジクロロメタン1
ml中の4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル
7−O−トリメチルシリル−25−ヒドロキシ−アベル
メクチンB2a/B2b200mgの溶液を滴下して添
加した。1時間後、トリエチルアミン1mlを添加し、
反応を更に1.5時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム
溶液数mlを次に添加し反応を急冷した。有機生成物を
エーテルで水相から抽出した。分取層クロマトグラフィ
ーによりシリカゲルTLC上の20%酢酸エチル−ヘキ
サン中でRf値0.5を有する4″,5−ジ−O−t−
ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−2
3−オキソ−25−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a
/B2b20mgを得た。反応を上記生成物をさらに2
1mg得るために繰り返し、この生成物41mgを実施
例14のようにHF−ピリジン−THF2ml中で脱シ
リル化してそのNMRおよびマススペクトルで確認され
た標題の化合物6.6mgを得た。
【0056】実施例 21 構造X5 ジクロロメタン15ml中の4″,5−ジ−O−t−ブ
チルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−25
−ヒドロキシ−アベルメクチンB2a/B2b840m
gおよび4−メチルモルホリン−N−オキシド300m
gの溶液に過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム
100mgを添加した。20分後、シリカゲル1gを添
加し、混合物をジクロロメタンおよび酢酸エチルでシリ
カゲルの短いカラムを通して濾別した。濾液の濃縮後得
られた残留物をクロマトグラフィーにより精製し、その
NMRおよびマススペクトルによって確認された出発物
質のようにシリル基を含有する構造X5を60mg得
た。
【0057】実施例 22 22−ヒドロ−Δ−23,24−24a−ヒドロキシア
ベルメクチンB1a/B1b 0℃のTHF2ml中の4″,5−ジ−O−フェノキシ
アセチル−7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−
Δ−23,24−24a−ヒドロキシアベルメクチンB
1a/B1b99mgにエチルエーテル中の3M臭化メ
チルマグネシウム0.300mlを添加した。5分後反
応混合物を重炭酸ナトリウム溶液5mlで急冷し、生成
物、7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−Δ−2
3,24−24a−ヒドロキシアベルメクチンB1a/
B1bをエーテルを使用した抽出により単離しガラス質
発泡体64mgを得た。これを実施例14の手順を使用
して脱シリル化し、そのNMRおよびマススペクトルに
よって確認された22−ヒドロ−Δ−23,24−,2
4a−ヒドロキシアベルメクチンB1a/B1b31m
gを得た。
【0058】実施例 23 22,23−ジヒドロ−23−フルオロアベルメクチン
B1a/B1b 実施例14の手順によるTHF中のHF−ピリジン2m
lによる4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル
−7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−2−フル
オロアベルメクチンB1a/B1b33mgの処理で、
そのNMRおよびマススペクトルによって確認された標
題の化合物18.2mgを得た。
【0059】実施例 24 22−ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチンB1a
/B1b 実施例14の手順によるTHF中のHF−ピリジン4m
lによる4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル
−7−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−Δ−2
3,24−アベルメクチンB1a/B1b100mgの
処理で、そのNMRおよびマススペクトルによって確認
された標題の化合物50mgを得た。
【0060】実施例 25 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−オキソアベ
ルメクチンB2a/B2b −60℃で撹拌されている乾燥塩化メチレン230ml
中に塩化オキサリル9.1mlを含有する溶液に乾燥塩
化メチレン120mlに溶解された乾燥ジメチルスルホ
キシド15mlを15分かけて添加した。次いで乾燥塩
化メチレン230mlに溶解された5−O−t−ブチル
ジメチルシリルアベルメクチンB2a/B2b46.5
gの溶液を−60℃に温度を維持しながら15分間にわ
たって添加した。反応混合物をこの温度で30分間撹拌
し、それから乾燥トリエチルアミン65mlを添加し
た。混合物をさらに5分間−60℃で撹拌し、次いで冷
却浴を除去し反応混合物を周囲温度まで上昇させた。水
の添加後反応生成物を塩化メチレンで抽出し、抽出物を
水で洗浄し、乾燥して黄色発泡体に真空下で濃縮した。
フラッシュカラムシリカゲルクロマトグラフィー精製で
5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−オキソアベ
ルメクチンB2a/B2bを得た。
【0061】実施例 26 4″−エピ−アミノ−5−O−t−ブチルジメチルシリ
ル−4″−デオキシ−アベルメクチンB2a/B2b 還元アミノ化のためにシアノボロ水素化ナトリウム12
mgをメタノール3ml中の5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−4″−オキソアベルメクチンB2a/B2b
(実施例25から)200mgと酢酸アンモニウム16
0mgの溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌
した。それからそれをNa2 CO3 水溶液に注ぎ込み、
有機生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄
し、乾燥して、黄色油に真空下で濃縮した。98:2塩
化メチレン−メタノール溶媒による分取シリカゲル層ク
ロマトグラフィーで、そのマススペクトルおよびNMR
スペクトルによって確認された軽発泡体として4″−エ
ピ−アミノ−5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″
−デオキシアベルメクチンB2a/B2bを得た。
【0062】実施例 27 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−エピ−アセ
チルアミノ−4″−デオキシアベルメクチンB2a/B
2b 100mgの4″−エピ−アミノ−5−O−t−ブチル
ジメチルシリル−4″−デオキシアベルメクチンB2a
/B2b(実施例26から)の試料を無水酢酸2mlに
溶解し、1時間室温で撹拌した。溶媒を次に真空除去し
残留物を分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーにより
精製し、そのマススペクトルおよびNMRスペクトルに
よって確認された淡黄色発泡体として4″−エピ−アセ
チルアミノ−5−O−第三−ブチルジメチルシリル−
4″−デオキシアベルメクチンB2a/B2bを得た。
【0063】実施例 28 5−O−第三−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメ
チルシリル−4″−デオキシ−4″−エピ−アセチルア
ミノアベルメクチンB2a/B2b 乾燥DMF1ml中の4″−エピ−アセチルアミノ−5
−O−第三−ブチルジメチルシリル−4″−デオキシア
ベルメクチンB2a/B2b100mgの撹拌されてい
る溶液にBSTFA1mlを添加した。24時間後溶媒
を真空除去し、残留固形物を実施例6のように44時間
9:1:1 THF:酢酸:水5mlで処理した。溶液
を次に重炭酸ナトリウムで中和し、生成物を酢酸エチル
で抽出した。分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーに
よる精製で核磁気共鳴およびマススペクトルによって確
認された−5−O−第三−ブチルジメチルシリル−7−
O−トリメチルシリル−4″−デオキシ−4″−エピ−
アセチルアミノアベルメクチンB2a/B2bを得た。
【0064】実施例 29 4″−エピ−アセチルアミノ−4″−デオキシ−5−O
−第三−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシ
リル−22−ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチン
B1a/B1bおよび4″−エピ−アセチルアミノ−
4″−デオキシ−5−O−第三−ブチルジメチルシリル
−7−O−テトラメチルシリル−23,24−ジヒドロ
−23−フルオロアベルメクチンB1a/B1b ジクロロメタン中の5−O−第三−ブチルジメチルシリ
ル−7−O−トリメチルシリル−4″−デオキシ−4″
−エピ−アセチルアミノアベルメクチンB2a/B2b
の溶液を実施例3のようにDASTで処理して、精製お
よびそれらのNMRおよびマススペクトルによるキャラ
クタリゼーション後4″−エピ−アセチルアミノ−4″
−デオキシ−5−O−第三−ブチルジメチルシリル−7
−O−トリメチルシリル−22−ヒドロ−Δ−23,2
4−アベルメクチンB1a/B1bおよび4″−エピ−
アセチルアミノ−4″−デオキシ−5−O−第三−ブチ
ルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−22,
23−ジヒドロ−23−フルオロアベルメクチンB1a
/B1bを得た。
【0065】実施例 30 4″−エピ−アセチルアミノ−4″−デオキシ−22−
ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチンB1a/B1
bおよび4″−エピ−アセチルアミノ−4″−デオキシ
−22,23−ジヒドロ−23−フルオロアベルメクチ
ンB1a/B1 実施例11のようにHF−ピリジン−THFによる調製
Eからの4″−エピ−アセチルアミノ−4″−デオキシ
−5−O−第三−ブチルジメチルシリル−7−O−トリ
メチルシリル−22−ヒドロ−Δ−23,24−アベル
メクチンB1a/B1bおよび4″−エピ−アセチルア
ミノ−4″−デオキシ−5−O−第三−ブチルジメチル
シリル−7−O−トリメチルシリル−22,23−ジヒ
ドロ−23−フルオロアベルメクチンB1a/B1bの
処理でそれらのNMRおよびマススペクトルによって確
認された4″−エピ−アセチルアミノ−4″−デオキシ
−22−ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチンB1
a/B1bおよび4″−エピ−アセチルアミノ−4″−
デオキシ−22,23−ジヒドロ−23−フルオロアベ
ルメクチンB1a/B1bを得た。
【0066】実施例 31 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−22−ヒ
ドロ−23,24−エポキシアベルメクチンB1a/B
1b ジクロロメタン5ml中の4″−エピ−アセチルアミノ
−4″−デオキシ−22−ヒドロ−Δ−23,24−ア
ベルメクチンB1a/B1b100mgの溶液にジクロ
ロメタン1ml中の80%m−クロロ過安息香酸22m
gの溶液を添加した。30分後ジメチルスルフィド30
mgを添加し反応混合物をさらに30分間撹拌した。反
応混合物を次に真空で濃縮し、残留物をエーテルに溶解
し、重炭酸ナトリウム水と食塩水で連続して洗浄した。
エーテルを除去し、固形残留物をPLCにより精製し、
そのNMRおよびマススペクトルで確認された4″−デ
オキシ−4″−エピアセチルアミノ−22−ヒドロ−2
3,24−エポキシアベルメクチンB1a/B1bを得
た。
【0067】実施例 32 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−24−シ
アノアベルメクチンB2a/B2b 80mgの4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ
−23,24−エポキシアベルメクチンB1a/B1b
にトルエン中のシアン化ジエチルアルミニウムの1.0
M溶液3mlを添加した。HClの2.0M溶液3ml
を滴下して添加し反応を急冷する前に溶液を室温で1時
間20分撹拌した。混合物をエーテルで抽出し、乾燥し
(MgSO4 )、抽出物を真空で濃縮し生成物を得た。
分取層クロマトグラフィー精製でそのNMRとマススペ
クトルによって確認された標題の化合物を得た。
【0068】実施例 33 4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−24−ヒ
ドロキシアベルメクチンB2a/B2bおよび4″−デ
オキシ−4″−エピアセチルアミノ−25−ヒドロキシ
アベルメクチンB2a/B2b エーテル8ml中の4″−デオキシ−4″−エピアセチ
ルアミノ−23,24−エポキシアベルメクチンB1a
/B1b100mgに48%HBF4 を0.075ml
添加した。5分後、反応を重炭酸ナトリウム溶液で急冷
した。エーテル抽出物を合わせ硫酸マグネシウム上で乾
燥した。混合物を次に濾過し真空で濃縮した。残留生成
物をPLCによって分解し、それらのNMRおよびマス
スペクトルによって確認された標題の生成物を得た。
【0069】実施例 34 4″−エピ−アセチルアミノ−4″−デオキシ−22−
ヒドロ−Δ−23,24−24a−ヒドロキシアベルメ
クチンB1a/B1b ジクロロメタン1ml中の4″−エピ−アセチルアミノ
−4″−デオキシ−22−ヒドロ−Δ−23,24−ア
ベルメクチンB1a/B1bの撹拌されている溶液に二
酸化セレニウム10mg、サリチル酸5mg、およびト
ルエン中の第三−ブチルヒドロペルオキシドの3M溶液
110μlを添加した。20℃で24時間後、さらにS
eO2 10mgとトルエン中の第三−ブチルヒドロペル
オキジトの3M溶液90μlを添加し、混合物をさらに
16時間撹拌した。混合物を次に分取シリカゲル板上で
分離し、そのNMRとマススペクトルによって確認され
た標題の化合物を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 17/18 D 8931−4B 19/62 7432−4B //(C12P 17/18 C12R 1:465) 7804−4B (C12P 19/62 C12R 1:465)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造式を有する化合物: 【化1】 〔式中、R1 は、水素、ヒドロキシ、オキソ、ハロゲ
    ン、=NOH又は=NOCH3 であり;R2 は、ヒドロ
    キシ、ハロゲン又はシアノであり;かつR3 は、メチル
    であるか;又はR1 とR2 は結合して23,24−エポ
    キシドを形成し;かつR3 は、メチルであるか;又はR
    1 とR2 は結合して23,24−二重結合を形成し;か
    つR3 は、ヒドロキシメチル、低級アルコキシメチル、
    低級アルカノイルオキシメチル、又はハロメチルであ
    り;また、R4 は、α−枝鎖低級アルキル又は低級アル
    ケニル基であり;R5 は、水素又はヒドロキシであり;
    6 は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、=NO
    H、=NOCH3 、トリ低級アルキル置換シリルオキ
    シ、低級アルカノイルオキシ、又はフェノキシ−低級ア
    ルカノイルオキシであり;R7 は、水素、ヒドロキシ、
    低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、 【化2】 である。(式中、R8 は4′又は4″炭素原子と単結合
    しており、このときR8 はヒドロキシ、低級アルカノイ
    ルオキシ、低級アルコキシ、アミノ、N−低級アルキル
    アミノ、N,N−ジ低級アルキルアミノ、N−低級アル
    キル−N−低級アルカノイルアミノ、N−低級アルキル
    置換シリルオキシ又は、フェノキシ低級アルカノイルオ
    キシであり、あるいは、R8 は、4′又は4″炭素原子
    と二重結合しており、このときR8 はオキソ、セミカル
    バゾノ、N−低級アルキルセミカルバゾノ、N,N−ジ
    低級アルキルセミカルバゾノ、低級アルカノイルヒドラ
    ゾノ、ベンゾイルヒドラゾノ又は低級アルキルベンゾイ
    ルヒドラゾノである。)〕
  2. 【請求項2】 R1 とR2 がいっしょに23,24−二
    重結合を形成し、R3 がヒドロキシメチル、低級アルコ
    キシメチル、低級アルカノイルオキシメチル又はハロメ
    チルである、請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 R1 とR2 がいっしょに23,24−エ
    ポキシドを形成し、R3 がメチルである、請求項1の化
    合物。
  4. 【請求項4】 R1 がヒドロキシ、オキソ、=NOH又
    は=NOCH3 であり、R2 がヒドロキシ、シアノ又は
    ハロゲンであり、R3 がメチルである、請求項1の化合
    物。
  5. 【請求項5】 23,24−エポキシアベルメクチンB
    1a/B1b又は24−シアノアベルメクチンである、
    請求項1の化合物。
  6. 【請求項6】 24−ヒドロキシアベルメクチンB2a
    /B2b又は25−ヒドロキシアベルメクチンである、
    請求項1の化合物。
  7. 【請求項7】 22−ヒドロ−Δ−23,24−24a
    −ヒドロキシアベルメクチンB1a/B1bである、請
    求項1の化合物。
  8. 【請求項8】 4″−エピアセチルアミノ−4″−デオ
    キシ−23,24−エポキシアベルメクチンB1a/B
    1b又は4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−
    24−シアノアベルメクチンB2a/B2bである、請
    求項1の化合物。
  9. 【請求項9】 4″−デオキシ−4″−エピアセチルア
    ミノ−24−ヒドロキシアベルメクチンB2a/B2b
    又は4″−デオキシ−4″−エピアセチルアミノ−25
    −ヒドロキシアベルメクチンB2a/B2bである、請
    求項1の化合物。
  10. 【請求項10】 4″−デオキシ−4″−エピアセチル
    アミノ−22−ヒドロ−Δ−23,24−アベルメクチ
    ンB1a/B1b又は4″−デオキシ−4″−エピアセ
    チルアミノ−22−ヒドロ−Δ−23,24−24a−
    ヒドロキシアベルメクチンB1a/B1bである、請求
    項1の化合物。
  11. 【請求項11】 22,23−ジヒドロ−23−フルオ
    ロアベルメクチンB1a/B1b又は4″−デオキシ−
    4″−エピアセチルアミノ−22,23−ジヒドロ−2
    3−フルオロアベルメクチンB1a/B1bである、請
    求項1の化合物。
  12. 【請求項12】 適当に保護したアベルメクチン出発物
    質を酸化剤で処理することから成る、R1 とR2 が結合
    して22,23−二重結合を形成している請求項1の化
    合物の製造方法。
  13. 【請求項13】 適当に保護したアベルメクチン出発物
    質をDASTで処理することから成る、R1 とR2 が結
    合して22,23−二重結合を形成している請求項1の
    化合物の製造方法。
  14. 【請求項14】 感染した動物、植物又は感染した植物
    が育つ土を有効量の請求項1の化合物で処理することか
    ら成る、動物又は植物の寄生体感染治療方法。
  15. 【請求項15】 不活性担体及び請求項1の化合物から
    成る、寄生体に感染した動物又は植物の治療に有用な混
    合物。
JP3327958A 1990-10-11 1991-10-11 アベルメクチン分解生成物並びにその誘導体 Pending JPH05202057A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US59587290A 1990-10-11 1990-10-11
US595872 1990-10-11

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05202057A true JPH05202057A (ja) 1993-08-10

Family

ID=24385037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3327958A Pending JPH05202057A (ja) 1990-10-11 1991-10-11 アベルメクチン分解生成物並びにその誘導体

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0480693A3 (ja)
JP (1) JPH05202057A (ja)
AU (1) AU8574691A (ja)
CA (1) CA2052860A1 (ja)
ZA (1) ZA918072B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6010490A (en) * 1992-12-18 2000-01-04 The Procter & Gamble Company Absorbent article having an upstanding transverse partition
JP2012097092A (ja) * 2000-08-09 2012-05-24 Kitasato Institute エバーメクチン誘導体

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9300883D0 (en) * 1993-01-18 1993-03-10 Pfizer Ltd Antiparasitic agents
US5981500A (en) * 1994-01-12 1999-11-09 Pfizer Inc. Antiparasitic agents related to the milbemycins and avermectins
WO2002012261A1 (fr) 2000-08-09 2002-02-14 The Kitasato Institute Dérivés d'avermectine
CN103421065B (zh) * 2013-07-03 2016-05-18 大庆志飞生物化工有限公司 一类新型阿维菌素衍生物及其制备方法
CN104402954A (zh) * 2014-11-28 2015-03-11 大庆志飞生物化工有限公司 甲胺基阿维菌素单糖化合物及其制备方法和用途
CN104447920A (zh) * 2014-11-28 2015-03-25 大庆志飞生物化工有限公司 一种阿维菌素氯代物及其制备方法和用途
CN113030296B (zh) * 2021-02-09 2023-03-21 上海市食品药品检验研究院 一种筛查金银花及其栽种土壤中阿维菌素及甲氨基阿维菌素苯甲酸盐降解产物的方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4666937A (en) * 1985-03-04 1987-05-19 Merck & Co., Inc. Avermectin bioconversion products
ATE119905T1 (de) * 1985-09-13 1995-04-15 American Cyanamid Co Makrolide antibiotika und verfahren zu deren herstellung.
US5019589A (en) * 1986-09-12 1991-05-28 American Cyanamid Company Δ23 -LL-F28249 compounds

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6010490A (en) * 1992-12-18 2000-01-04 The Procter & Gamble Company Absorbent article having an upstanding transverse partition
JP2012097092A (ja) * 2000-08-09 2012-05-24 Kitasato Institute エバーメクチン誘導体

Also Published As

Publication number Publication date
AU8574691A (en) 1992-04-16
EP0480693A3 (en) 1992-06-17
EP0480693A2 (en) 1992-04-15
CA2052860A1 (en) 1992-04-12
ZA918072B (en) 1992-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2505901B2 (ja) アベルメクチン誘導体
EP0040913B1 (en) 23-keto derivatives of c-076 compounds, their preparation and anti-parasitic use
US4806527A (en) Avermectin derivatives
US4895837A (en) Avermectin derivatives
US4457920A (en) 4a-Substituted avermectin compounds
EP0411897B1 (en) Avermectin derivatives
US5208222A (en) 4"-and 4'-alkylthio avermectin derivatives
EP0074758A1 (en) 4a-Substituted avermectin compounds, their production and antiparasitic use, and compositions containing them
AU614123B2 (en) Fluoroavermectin and fluoromilbemycin derivatives with antiparasitic and pesticidal properties
US5169839A (en) Derivatives of 3'- and 3"-o-desmethyl avermectin compounds, compositions and methods of treating melmintic and parasitic infections
EP0428286B1 (en) 24- and 25-substituted avermectin and milbemycin derivatives
US5057499A (en) Avermectin derivatives
US5350742A (en) Avermectin difluoro derivatives
US5055454A (en) 13-epi-avermectin derivatives useful as antiparasitic agents
JPH05202057A (ja) アベルメクチン分解生成物並びにその誘導体
US5030622A (en) Avermectin derivatives
US5244879A (en) 23-nor-23-oxa avermectin analogs are active anthelmintic agents
US5240915A (en) Avermectin derivatives
AU615598B2 (en) Derivatives of 3'- and 3"-0-desmethyl avermectin compounds
CA1291129C (en) Mono- and diepoxide derivatives of delta__-ll-f28249 compounds
JPH05213958A (ja) 優れた抗寄生虫剤である13β−O−メトキシメチル−22,23−ジヒドロアベルメクチンB1a/B1bアグリコン
CA1300617C (en) Mono- and diepoxide derivatives of 23-deoxy-ll-f28249 compounds

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19950405