JPH05194300A - 接触カルボニル化法 - Google Patents

接触カルボニル化法

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JPH05194300A
JPH05194300A JP3037823A JP3782391A JPH05194300A JP H05194300 A JPH05194300 A JP H05194300A JP 3037823 A JP3037823 A JP 3037823A JP 3782391 A JP3782391 A JP 3782391A JP H05194300 A JPH05194300 A JP H05194300A
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carbon monoxide
psia
rhodium
carbonylation
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JP3037823A
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David W Smith
ダブリュー スミス デビッド
Ronnie M Hanes
エム ヘインズ ロニー
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Quantum Chemical Corp
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    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
    • C07C51/12Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide on an oxygen-containing group in organic compounds, e.g. alcohols
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    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/36Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 カルボニル化を触媒の損失なしに行なう。 【構成】 オレフィン、アルカノール、カルボン酸又は
エステルをVIII族金属含有触媒の存在下に一酸化炭素と
反応させる。生成したカルボニル化生成物溶液を反応域
よりも低圧の分離域に移すと共に一酸化炭素分圧が分離
域全圧に対し約30psia以下となる一酸化炭素含有ガス
流を導入してカルボニル化生成物の一部をフラッシュ分
離し、残部溶液を循環させる。 【効果】 液状のカルボニル化生成物溶液中に存在する
均一な触媒試薬が溶液状で残り、フラッシュしなかった
カルボニル化生成物溶液と共に反応域に循環される。フ
ラッシュ除去した生成物は精製域に移して望ましくない
副生物と目的物に分離できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】オレフィン、アルコール、酸及び
エステルのカルボニル化は重要度の高い工業的に確立さ
れたプロセスの一つといえる。この方法ではオレフィ
ン、アルコール、酸又はエステルをカルボニル化触媒の
存在下に一酸化炭素と反応させる。
【0002】
【従来の技術】最近の工業的に確立されたプロセスでは
ロジウム含有触媒、好ましくはヨウ化物、臭化物等のハ
ロゲン化ロジウムが用いられている。従来の触媒に比し
このタイプの触媒は従来のカルボニル化反応に要求され
ていた厳しい熱力学的条件を温和にするという効果を有
する。特に従来のカルボニル化触媒を用いる反応で必要
とされた高い一酸化炭素分圧を減少させることができ
る。当業者はこの効果は反応圧力を感じたときに得られ
ることを知っている。
【0003】これらの最近開発された触媒系はカルボニ
ル化反応技術を進歩させたが、この触媒は重大な問題点
を有している。この問題点はハロゲン化ロジウムがカル
ボニル化反応混合物中で均一系となり、その結果この触
媒を含有する液体反応混合物からのカルボニル化生成物
の分離が困難となるという事実である。そのため、生成
物を分離するとそこに含有される触媒もいっしょに分離
してしまうことになる。触媒が高価であることから、こ
の点は生成物から触媒を分離できる場合に比しプロセス
コストを大巾に上昇させることになる。
【0004】この重大な問題点を解決するため液体反応
体の少なくとも1部を反応器から実質上低圧の分離域に
移すという提案がなされている。ここでは熱の非在下に
カルボニル化生成物の1部をフラッシュ(蒸発)させて
いる。残存した、均一触媒含有の蒸発しなかった液体カ
ルボニル化反応混合物を反応器にもどしている。この方
式では均一触媒系の特徴を、分離問題を解決しつつ達成
している。
【0005】これによりロジウム含有触媒を用いる従来
技術はさらに改良されたが、依然として重大な問題点を
もっている。つまり分離工程で、可溶性のロジウム含有
均一触媒が沈澱するということである。当業者はこの重
大性も知っている。分離域を含ませたプロセス方式の使
用により、分離した生成物中に溶けている触媒の損失は
防げるが、高価なロジウム含有触媒を沈澱によって損失
するという問題を生ずる。分離域で沈澱して損失した量
に相当する可溶性ロジウム含有化合物触媒をフラッシュ
されなかった液体中に加えねばならない。
【0006】この重大な問題点を解決するため、分離域
中のカルボニル化生成物混合物中にスズ又はスズ含有化
合物を添加する方法が開発された。スズ又はスズ含有化
合物の添加はロジウム化合物触媒を溶液状に維持する効
果を有する。
【0007】スズ又はスズ含有化合物の添加によりロジ
ウム触媒が溶液状に維持され、ロジウムの沈澱に伴なう
問題点は解消しうるが、依然別の問題点がある。当業者
はスズ又はスズ含有化合物が高い反応性をもつことを知
っている。触媒中に存在するハロゲン成分と反応してハ
ライド塩を生成する。これらのハロゲン化スズ塩は前記
のフラッシュ条件下でしばしば蒸発して下流に移動して
金属製のプロセス製造面と接触する。このハライド塩は
腐蝕性をもち、カルボニル化反応で用いているプロセス
装置に大きな腐蝕問題を生ずる。
【0008】上記の議論は新しいプロセス方式の開発の
必要性だけでなく、上記の問題点なしにハロゲン化ロジ
ウム触媒を用いて得られる利点をもたらす他の同等に有
効なカルボニル化触媒使用の必要性を強調するものであ
る。
【0009】本発明に関連する文献には上記の開発を記
載したものがある。米国特許第3,579,552号は
エチレン性不飽和化合物と一酸化炭素と水とをロジウム
化合物及び錯体を含む触媒をヨウ化物助触媒の存在下に
反応させてカルボン酸を製造する方法を開示している。
【0010】関連する開発は米国特許第3,769,3
26号に開示されている。これは前記米国特許と同様の
開示内容をもつが芳香族のアルコール又はエステル、エ
ーテル又はハロゲン化物誘導体の反応を対象としてい
る。この方法ではこれらの芳香族化合物と一酸化炭素を
ロジウムとハロゲン成分を含有する触媒系の存在下に反
応させて芳香族カルボン酸又はエステルを製造してい
る。
【0011】米国特許第3,769,329号はカルボ
ン酸又はエステルの製造用のカルボニル化用反応剤が芳
香族アルコール又はその誘導体ではなく、飽和アルコー
ル、飽和エーテル、飽和エステル又は飽和ハライドであ
る点で米国特許第3,769,326号と異なる。
【0012】米国特許第3,772,156号にはアル
コール又はその誘導体と一酸化炭素との反応を含むカル
ボニル化法で合成されたカルボン酸流、特に酢酸流の精
製法が開示されている。この方法ではヨウ化水素又はヨ
ウ化アルキルが助触媒として用いられている。不純物と
して存在するヨウ化物の除去が上記特許の特徴点であ
る。この方法ではアルカリ金属化合物又はアルカリ土類
金属化合物又はそれらの混合物を添加してカルボン酸類
を精製している。遊離のヨウ素が存在する場合には次亜
リン酸も添加している。
【0013】米国特許第3,813,428号にはモノ
カルボン酸の製造法が開示されている。ここでは式R−
CH2 OH(但しRはフェニル又はヒドロキシメチル)
のアルコールをロジウム又はイリジウム化合物及び錯体
を含む触媒系とハライド助触媒の存在下に一酸化炭素と
反応させている。この方法は上記アルコールのハライ
ド、エステル又はエーテル誘導体にも適用しうる。
【0014】米国特許第3,818,060号はカルボ
ニル化によるカルボン酸の合成を開示している。ここで
はエチレン性不飽和化合物を液相で、ロジウム又はイリ
ジウム化合物からなる触媒系とハライド助触媒を安定剤
としての5価のリン、ヒ素、アンチモン、窒素又はビス
マスの有機誘導体の存在下に、一酸化炭素及び水と反応
させている。
【0015】米国特許第4,433,166号はオレフ
ィン、アルコール又はアルコールのエステル、ハライド
又はエーテル誘導体を液相で一酸化炭素と反応させてい
る。反応はロジウム成分とヨウ素又は臭素成分を含有す
る触媒系の存在下に行なっている。これらの試薬と触媒
を含む液状反応体を反応器から実質上低一酸化炭素分圧
の分離器に通し、そこでカルボニル化生成物の一部と一
酸化炭素、不活性ガス及び未反応試薬等のガス状反応体
を蒸発させて分離域から抜き出している。この特許の発
明はロジウムの沈澱を防ぐために安定剤として作用する
スズ又はスズ化合物を分離器に添加する点にある。
【0016】さらに米国特許第4,690,912号は
カルボニル化性試薬と一酸化炭素の反応によるカルボニ
ル化生成物製造用触媒を開示している。この触媒系はロ
ジウム含有成分源物質と一酸化炭素の付加体と別途加え
たヨウ素含有助触媒成分(但し助触媒は触媒のロジウム
原子よりも多くのヨウ素原子を有する)とからなるロジ
ウム含有触媒である。
【0017】ここにVIII族金属含有触媒を利用してカル
ボニル化生成物を触媒試薬から完全に分離できるという
効果を示すオレフィン、アルコール、酸及びエステルの
カルボニル化を可能とする新プロセスを確立した。この
望ましい結果はVIII族金属含有触媒を用いる従来法でみ
られた問題点なしに得られる。つまり本発明の方法では
VIII族金属触媒からのカルボニル化生成物の分離がVIII
族金属触媒の沈澱を伴なわない。
【0018】
【発明の開示】本発明はオレフィン、アルカノール、酸
又はエステルをVIII族金属含有触媒の存在下一酸化炭素
とカルボニル化反応域で反応させ、生成したカルボニル
化生成物溶液を、該反応域よりも低い圧力に維持した分
離域に移すと共に、このカルボニル化生成物溶液の移送
と同時に該分離域に、約30psia以下の一酸化炭素分圧
をもたらすように一酸化炭素含有ガス流を導入して該カ
ルボニル化生成物の一部をフラッシュ分離し、次いでフ
ラッシュされなかったカルボニル化生成物溶液を反応域
に循環させることを特徴とするカルボニル化法である。
【0019】本発明方法では、オレフィン、アルコー
ル、酸又はエステルを、カルボニル化反応域中で、VIII
族金属含有触媒の存在下加圧下に一酸化炭素と反応させ
てカルボニル化生成物溶液を得る。このカルボニル化生
成物溶液を約30psia以下の分圧を維持した一酸化炭素
を含有する一酸化炭素含有ガス流の導入と同時に低圧の
分離域に移し、そこでカルボニル化生成物の一部をガス
状でフラッシュ除去する。フラッシュ除去しなかったカ
ルボニル化生成物溶液のフラクションをカルボニル化反
応域に循環する。
【0020】本発明方法は、オレフィン、アルコール、
酸及びエステルから選ばれる有機化合物のカルボニル化
法の改良を対象としている。このカルボニル化法ではい
づれも液相になる上記の有機化合物の一の反応試薬をカ
ルボニル化反応域で加圧下に一酸化炭素と触媒反応させ
る。反応域で生成した液状のカルボニル化生成物溶液を
反応域に比しより低圧の分離域に移行させる。ここで分
離域中での熱力学的条件下に反応域から移行したカルボ
ニル化生成物溶液のかなりの部分をフラッシュする。本
発明方法では液状のカルボニル化生成物溶液中に存在す
る均一な触媒試薬が溶液状で残り、フラッシュしなかっ
たカルボニル化生成物溶液と共に反応域に循環される。
このようにして従来法でのこのカルボニル化反応にみら
れた問題点が解決される。フラッシュ除去した生成物は
精製域に移して望ましくない副生物と目的物に分離す
る。
【0021】本発明の出発物質である有機化合物反応剤
の一つはオレフィンである。好ましいオレフィンは炭素
原子2〜4のオレフィンである。好ましいオレフィンと
してはエチレン、プロピレン、n−ブテン、2−メチル
プロペンがある。
【0022】他の好ましい反応剤の一つはアルコールで
ある。好ましいアルコールは炭素原子1〜4のアルカノ
ールである。好ましいオレフィンの例としてはメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブチルアルコール、sec −ブチルアルコール、
t−ブチルアルコールがある。
【0023】第3に好ましい反応剤としてエステルがあ
る。エステルの例としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチ
ル、プロピオン酸プロピル等がある。これらの好ましい
エステルのなかでも酢酸メチルが特に好ましい。これら
のエステルは一般化するとC1 〜C4 アルキルC2 〜C
6 アルカノエートとして示される。この一般化に示した
エステルが特に好ましい。
【0024】これら3つの好ましいクラスの反応剤のな
かでアルコールが最も好ましい。上記の好ましいアルコ
ールのなかでもメタノール、エタノールがさらに好まし
く、メタノールが最も好ましい。この最も好ましいメタ
ノールを用いてカルボニル化した生成物溶液は酢酸を含
む。
【0025】本発明のカルボニル化法では反応剤と共に
反応域に触媒試薬を入れる。触媒試薬はVIII族金属を含
有する。本発明のVIII族金属含有触媒におけるVIII族金
属としては、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、コバ
ルト、ニッケルが好ましい。それらのなかでもロジウ
ム、コバルト、ニッケルが好ましい。そのなかでもロジ
ウムが好ましい。
【0026】VIII族金属は元素状、塩の形、酸化物の
形、有機化合物の形、有機錯体の形等で触媒中に存在し
うる。これらのなかでは、元素状金属、その酸化物、VI
II族金属硫酸塩、VIII族金属硫化物、VIII族金属のカル
ボニル、VIII族金属のカルボニルハライド、VIII族金属
の酢酸塩が好ましい。最も好ましいVIII族金属であるロ
ジウムは、ロジウム金属、酸化ロジウム、有機ロジウム
化合物、ロジウムカルボニル錯体、ロジウムカルボニル
ハライド、硝酸ロジウム、ハロゲン化ロジウム即ち塩化
ロジウム臭化ロジウム、ヨウ化ロジウムのような触媒試
薬として好ましく用いられる。これらのカルボニル化触
媒のなかで特にロジウム金属、酸化ロジウム、ハロゲン
化ロジウム及びロジウムカルボニル錯体が好ましく、さ
らにはヨウ化ロジウムが最も好ましい。
【0027】カルボニル化反応域では、反応剤である有
機液状カルボニル化用化合物と一酸化炭素ガスとをVIII
族金属含有触媒の存在下約15〜約1500psiaの圧力
下に接触させる。反応域での圧力は好ましくは約50〜
約1000psiaである。より好ましい圧力は約100〜
約750psiaである。さらに好ましい圧力は約300〜
約500psiaである。最も好ましいカルボニル化反応圧
力は約380〜約420psiaである。
【0028】カルボニル化反応温度即ちカルボニル化反
応域の温度は約75〜約275℃である。より好ましい
反応域温度は約75〜約2750℃である。さらに好ま
しくは約160〜約200℃であり、最も好ましくは約
180〜約190℃である。
【0029】上記の熱力学条件で反応域で生成したカル
ボニル化生成物は次いで分離域に移される。分離域はカ
ルボニル化反応域よりも実質上低圧に維持される。この
圧力減少が反応生成物溶液中のより揮発性の成分のフラ
ッシュを行なわしめる。このようにして触媒より高い蒸
気圧をもつカルボニル化生成物が蒸気として除かれ、フ
ラッシュされなかったカルボニル化生成物溶液中に触媒
試薬を残す。この分離は生成物の一部を蒸気として除
き、液相にのこるVIII族金属触媒と分離する点で望まし
い。かくして高コストの触媒を反応器に循環し損失を伴
なわないばかりでなく生成物を触媒汚染のない形で得ら
れる。
【0030】この望ましい結果が従来例に記載される問
題を伴なわずに得られる。多くの従来法では分離域で触
媒試薬が沈澱する。この問題がカルボニル化反応域から
分離域に入るカルボニル化生成物溶液と共に一酸化炭素
含有ガス流を分離域に導入するという本発明方法によっ
て解決される。
【0031】分離域に導入される一酸化炭素は30psia
以下の分圧をもつ。一酸化炭素含有ガス流における分離
域に導入される一酸化炭素は好ましくは約2〜約30ps
iaの分圧を与える。より好ましくは分離域に導入される
一酸化炭素ガスによる分圧は約4〜約28psiaである。
さらに好ましくは分離域に導入される一酸化炭素ガスの
分圧は約10〜約26psiaである。
【0032】分離域で維持される熱力学条件は、一酸化
炭素分圧によるものも含め約15〜約60psiaの全圧か
らなる。好ましい分離域全圧は約15〜約45psiaであ
り、より好ましくは約25〜約40psiaである。分離域
の温度は約100〜約150℃の範囲であり、好ましく
は約120〜約140℃、さらに好ましくは約125〜
約135℃の範囲である。
【0033】分離域に導入される一酸化炭素含有ガス流
は30psia以下という限定された分圧に寄与する一酸化
炭素を含むガス状混合物を包含する。好ましい一酸化炭
素含有ガス流は50容量%以上の温度の一酸化炭素を含
むガス状混合物である。好ましいガス状混合物は二酸化
炭素、メタン、炭素及び水素を上記した50容量%以上
の濃度で存在する一酸化炭素と共に含有する。一酸化炭
素含有ガス流の他の好ましい態様は純粋一酸化炭素であ
る。即ちこの場合のガス流は実質上一酸化炭素単独から
なる。
【0034】一酸化炭素源を実質上単独で供給するかガ
ス状混合物として供給するかにかかわらず、分離域の液
相内容物中に一酸化炭素含有ガス流を供給することが好
ましい。即ちカルボニル化生成物溶液中にこのガス流を
バブルさせることが好ましい。この方法は気液接触を緊
密にし、反応域に循環されるフラッシュされなかった液
体中のVIII族金属触媒の保持性を向上させる。
【0035】次の例は本発明を例証するものである。こ
れらの例は例示のためのものであり、本発明を限定する
ものではない。
【0036】
【実施例】
実施例1:一酸化炭素でのメタノールのカルボニル化溶
液をつくった。この溶液は次の成分からなる:酢酸11
4ml、水21.4ml、ヨウ化水素47%水溶液1.5m
l、ヨウ化メチル0.12ml、酢酸メチル0.4ml及び
ヨウ化ロジウム0.50g。この溶液をまず400psia
の圧力、185℃の温度に維持した一酸化炭素にさらし
た。次いでこの溶液を25psiaの一酸化炭素源と接続さ
せ次いで125℃の油浴に浸漬した。
【0037】このように処理した3つの試料を壁厚3オ
ンスのパイレックスガラスチューブに入れた。各チュー
ブにそれぞれ上記の試料溶液を入れた。この25psiaC
Oと接続させ、125℃の油浴に浸漬した試料のスペー
シメンを4時間及び24時間後にとり出し遠心分離し
た。
【0038】各上澄液スペーシメンを原子吸光分析で分
析し各試料中の可溶性ロジウム濃度をしらべた。この測
定から3つの試料の各々では損失したロジウム%を計算
した。3つの結果の平均を表に示す。
【0039】比較実施例1:実施例1に示したと同じ組
成をもつカルボニル化生成物溶液の2つの試料をつくっ
た。実施例1と同様これら2つの試料を400psiaの圧
力、185℃の温度に維持した一酸化炭素受器と接続し
た。これらの試料を次いで冷却した。冷却後2個の実施
例1で用いたのと同じ3オンスガラスチューブに注い
だ。次いでチューブ内に窒素を供給した。次いで実施例
1と同様に試料を125℃に維持した油浴中に置いた。
実施例1と異なり、試料は一酸化炭素源には接続しなか
った。試料成分の自生圧は約30psiaだった。
【0040】実施例1と同様これら試料のスペーシメン
を4時間及び24時間後に取り出した。原子吸光分析を
用いてこれら試料のロジウム含量を調べた。そして試料
の各々についてロジウムの損失を計算した。これら2つ
の試料のロジウム損失の平均を表に示した。
【0041】実施例2:実施例1と同様に代表的なカル
ボニル化生成物溶液を用いて同様の方法を繰り返した。
この例と実施例1とのちがいは第1に、3個ではなく2
個の試料について試験したこと、第2に125℃の油浴
中の2個の試料と接続させた一酸化炭素分圧が実施例1
の25psiaに対し20psiaである点である。結果を表に
示す。
【0042】比較実施例2:実施例1のカルボニル化生
成物溶液と同様の組成のさらなる試料を比較例2の方法
に従って処理した。この場合の自生圧は30psiaだっ
た。結果を表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】上記の好ましい態様と実施例は本発明を例
示するものであり当業者であれば本発明の範囲内で他の
態様や実施例を当然に行なうことができ、これらも本発
明に含まれる。従って本発明は請求の範囲によってのみ
制限される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 45/49 49/04 6917−4H // C07B 61/00 300

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン、アルカノール、酸又はエス
    テルをVIII族金属含有触媒の存在下一酸化炭素とカルボ
    ニル化反応域で反応させ、生成したカルボニル化生成物
    溶液を、該反応域よりも低い圧力に維持した分離域に移
    すと共に、このカルボニル化生成物溶液の移送と同時に
    該分離域に、約30psia以下の一酸化炭素分圧をもたら
    すように一酸化炭素含有ガス流を導入して該カルボニル
    化生成物の一部をフラッシュ分離し、次いでフラッシュ
    されなかったカルボニル化生成物溶液を反応域に循環さ
    せることを特徴とするカルボニル化法。
  2. 【請求項2】 該分離域に導入した一酸化炭素含有ガス
    流が約2〜約30psiaの分圧をもつ請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 該オレフィンがC2 〜C4 オレフィンで
    ある請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 該C2 〜C4 オレフィンがエチレンであ
    る請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 該アルカノールがC1 〜C4 アルカノー
    ルである請求項1又は2記載の方法。
  6. 【請求項6】 該C1 〜C4 アルカノールがメタノール
    である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 該エステルがC1 〜C4 アルキルC2
    6 アルカノエートである請求項1又は2記載の方法。
  8. 【請求項8】 該C1 〜C4 アルキルC2 〜C6 アルカ
    ノエートが酢酸メチルである請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 該VIII族金属含有触媒のVIII族金属がロ
    ジウム、ルテニウム、パラジウム、ニッケル又はコバル
    トである請求項1〜8のいづれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 該カルボニル化反応域が約15〜約1
    500psiaの圧力に維持される請求項1〜9のいづれか
    1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 該反応域の温度が約50〜約500℃
    の範囲の温度で、該分離域の温度が約100〜約150
    ℃の範囲の温度である請求項1〜10のいづれか1項記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 該反応域を約50〜約1000psiaの
    圧力及び約75〜約275℃の温度に維持し、且つ該分
    離域を約15〜約60psiaの全圧(但し該一酸化炭素含
    有ガス流中の一酸化炭素が約15〜約60psiaの分圧を
    もつ)と約120〜約140℃の範囲の温度に維持する
    請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 該一酸化炭素含有ガス流が該カルボニ
    ル化生成物溶液中にバブリングによって導入される請求
    項1〜12のいづれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 C1 〜C4 アルカノールと一酸化炭素
    とをロジウム含有触媒の存在下約100〜約750psia
    の圧力及び約75〜約275℃の温度に維持された反応
    域で反応させて液状カルボニル化生成物溶液をつくり、
    該カルボニル化生成物溶液を分離域に導入すると同時に
    該カルボニル化生成物溶液中にバブリングさせて一酸化
    炭素含有ガス流を導入し、且つ該分離域を約15〜約6
    0psiaの全圧(但し該一酸化炭素含有ガス流中の一酸化
    炭素分圧は約2〜約30psia)及び約100〜約150
    ℃の温度に維持し、それによって該カルボニル化生成物
    溶液の一部をフラッシュ分離し、次いでフラッシュされ
    なかったカルボニル化生成物を該反応域に循環する請求
    項1記載の分法。
  15. 【請求項15】 該ロジウムに含有触媒がロジウム金
    属、酸化ロジウム、ハロゲン化ロジウム、ロジウムカル
    ボニル錯体、ハロゲン化ロジウムカルボニル、オルガノ
    ロジウム化合物及び硝酸ロジウムから選ばれる請求項1
    4記載の方法。
  16. 【請求項16】 該ロジウム含有触媒がヨウ化ロジウム
    である請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 該反応域が約300〜約500psiaの
    圧力及び約160〜約200℃の温度に維持され、該分
    離域が約15〜約45psiaの全圧(但し該一酸化炭素分
    圧は約4〜約28psia)と約120〜約140℃の温度
    に維持される請求項14〜16のいづれか1項記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 該反応域が約380〜約420psiaの
    圧力及び約180〜約190℃の温度に維持され、該分
    離域が約25〜約40psiaの全圧(但し該一酸化炭素分
    圧は約10〜約26psia)と約125〜約135℃の温
    度に維持される請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 該C1 〜C4 アルカノールがメタノー
    ルである請求項17又は18記載の方法。
  20. 【請求項20】 該一酸化炭素含有ガス流が一酸化炭素
    を50容量%以上含有するガス混合物である請求項14
    〜19のいづれか1項記載の方法。
  21. 【請求項21】 該一酸化炭素含有ガス流が実質上純粋
    な一酸化炭素である請求項14〜20のいづれか1項記
    載の方法。
  22. 【請求項22】 該ガス混合物が二酸化炭素、メタン、
    窒素及び水素を含有する請求項20記載の方法。
  23. 【請求項23】 該カルボニル化生成物溶液が酢酸を含
    有する請求項17〜22のいづれか1項記載の方法。
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