JPH05192754A - 誘導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法 - Google Patents
誘導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法Info
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- JPH05192754A JPH05192754A JP15357991A JP15357991A JPH05192754A JP H05192754 A JPH05192754 A JP H05192754A JP 15357991 A JP15357991 A JP 15357991A JP 15357991 A JP15357991 A JP 15357991A JP H05192754 A JPH05192754 A JP H05192754A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】誘導加熱方式を導入して一切の炉等の使用と高
温な溶湯の搬送をなくし、環境と作業効率とスペースフ
ァクタとエネルギ効率を良くする。 【構成】ダイカストマシンの金型１は下端に注入口１ｅ
とキャビティ２を備える。シリンダ５の上方の開口は注
入口１ｅに移動して接合可能であり、溶湯９を射出する
圧入ピストン４が挿入される。シリンダ５は誘導加熱さ
れないよう、セラミックスとするか絶縁物を挟んだ金属
製とする。その外周に着脱可能に誘導加熱コイル６が装
着され、開口には着脱可能な蓋７が配置される。先ずシ
リンダ５を金型１から離し、誘導加熱コイル６を装着し
たシリンダ５にビレット８を装填する。ビレット８を誘
導加熱して溶湯９にしたら、誘導加熱コイル６をシリン
ダ５から引き離し、シリンダ５を注入口１ｅに接合す
る。圧入ピストン４に射出力を印加して溶湯９を金型１
に射出する。
温な溶湯の搬送をなくし、環境と作業効率とスペースフ
ァクタとエネルギ効率を良くする。 【構成】ダイカストマシンの金型１は下端に注入口１ｅ
とキャビティ２を備える。シリンダ５の上方の開口は注
入口１ｅに移動して接合可能であり、溶湯９を射出する
圧入ピストン４が挿入される。シリンダ５は誘導加熱さ
れないよう、セラミックスとするか絶縁物を挟んだ金属
製とする。その外周に着脱可能に誘導加熱コイル６が装
着され、開口には着脱可能な蓋７が配置される。先ずシ
リンダ５を金型１から離し、誘導加熱コイル６を装着し
たシリンダ５にビレット８を装填する。ビレット８を誘
導加熱して溶湯９にしたら、誘導加熱コイル６をシリン
ダ５から引き離し、シリンダ５を注入口１ｅに接合す
る。圧入ピストン４に射出力を印加して溶湯９を金型１
に射出する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、誘導加熱装置を備え
るダイカストマシン及びその運転方法に関する。
るダイカストマシン及びその運転方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】図２は従来例の断面図を含むダイカスト
マシンの運転方法の工程図である。図は立形のコールド
チャンバ式ダイカストマシンを示し、金型１は、上形１
ａ、中形１ｂ、下形１ｃ及びガイド１ｄからなり、下端
に注入口１ｅを持つキャビティ２を備える。圧入装置３
に取り付けたシリンダ５の上方の開口は、ガイド１ｄを
介して、前記注入口１ｅに回動と上下動とで移動して接
合可能である。このシリンダ５の中に、溶湯９に射出力
を印加する圧入ピストン４が挿入される。
マシンの運転方法の工程図である。図は立形のコールド
チャンバ式ダイカストマシンを示し、金型１は、上形１
ａ、中形１ｂ、下形１ｃ及びガイド１ｄからなり、下端
に注入口１ｅを持つキャビティ２を備える。圧入装置３
に取り付けたシリンダ５の上方の開口は、ガイド１ｄを
介して、前記注入口１ｅに回動と上下動とで移動して接
合可能である。このシリンダ５の中に、溶湯９に射出力
を印加する圧入ピストン４が挿入される。
【０００３】初めの工程（ｄ−１）において、シリンダ
５は回動下降して金型１から離れた位置にある。図示し
ない溶湯保持炉からひしゃく１０を使用し、溶解した溶
湯９をシリンダ５に供給する。次に、工程（ｄ）及び
（ｅ）のように、溶湯９を貯留する前記シリンダ５を移
動して、その開口を金型１の注入口１ｅに接合する。そ
の後に工程（ｆ）のように、圧入ピストン４に射出力を
印加して溶湯９を金型１に射出する。
５は回動下降して金型１から離れた位置にある。図示し
ない溶湯保持炉からひしゃく１０を使用し、溶解した溶
湯９をシリンダ５に供給する。次に、工程（ｄ）及び
（ｅ）のように、溶湯９を貯留する前記シリンダ５を移
動して、その開口を金型１の注入口１ｅに接合する。そ
の後に工程（ｆ）のように、圧入ピストン４に射出力を
印加して溶湯９を金型１に射出する。
【０００４】前記の従来例の他にダイカストマシンに
は、「機械工学便覧」（昭和６３年、日本機械学会発
行）Ｂ２編、第１６頁に示されたものがある。ここに
は、いずれも横軸配置したホットチャンバ式（図３３）
とコールドチャンバ式（図３４）とが示され、前者は金
型に隣接した溶解なべの中のプランジャで溶湯を金型に
射出するもの、後者は金型に隣接した射出スリーブに溶
湯をひしゃくで供給してプランジャで金型に射出するも
のである。
は、「機械工学便覧」（昭和６３年、日本機械学会発
行）Ｂ２編、第１６頁に示されたものがある。ここに
は、いずれも横軸配置したホットチャンバ式（図３３）
とコールドチャンバ式（図３４）とが示され、前者は金
型に隣接した溶解なべの中のプランジャで溶湯を金型に
射出するもの、後者は金型に隣接した射出スリーブに溶
湯をひしゃくで供給してプランジャで金型に射出するも
のである。
【０００５】一般に、溶湯は反射炉やるつぼ形誘導炉に
よって冷材から溶解して大量に得られ、取鍋に受けてダ
イカストマシンの近くに設置した前記溶解なべ又は前記
溶湯保持炉に溜められる。コールドチャンバ式では、こ
の溶湯保持炉に溜められた溶湯を、前述のようにひしゃ
く１０でシリンダ５（前記文献では射出スリーブに相
当）に供給する。
よって冷材から溶解して大量に得られ、取鍋に受けてダ
イカストマシンの近くに設置した前記溶解なべ又は前記
溶湯保持炉に溜められる。コールドチャンバ式では、こ
の溶湯保持炉に溜められた溶湯を、前述のようにひしゃ
く１０でシリンダ５（前記文献では射出スリーブに相
当）に供給する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の技術にお
ける、従来例又は文献には、およそ次の問題がある。 （１）反射炉やるつぼ形誘導炉のような溶解炉を必要と
する。 （２）取鍋及びその搬送装置を必要とする。 （３）溶解なべ又は溶湯保持炉をダイカストマシンに接
近させる必要がある。 （４）前記（１）、（２）及び（３）のための設置スペ
ースを必要とする。 （５）溶湯をひしゃくを使用して手作業で搬送しなけれ
ばならない。 （６）溶解炉からダイカストマシンまでのシステムの運
転に多数の作業者を要する。 （７）同システムが大規模で保守が大変である。 （８）取鍋やひしゃくで高温の溶解物である溶湯を搬送
することは、溶解炉や溶湯保持炉等の存在とともに、環
境を悪化して作業が危険であり、熱エネルギ損失も大き
い。
ける、従来例又は文献には、およそ次の問題がある。 （１）反射炉やるつぼ形誘導炉のような溶解炉を必要と
する。 （２）取鍋及びその搬送装置を必要とする。 （３）溶解なべ又は溶湯保持炉をダイカストマシンに接
近させる必要がある。 （４）前記（１）、（２）及び（３）のための設置スペ
ースを必要とする。 （５）溶湯をひしゃくを使用して手作業で搬送しなけれ
ばならない。 （６）溶解炉からダイカストマシンまでのシステムの運
転に多数の作業者を要する。 （７）同システムが大規模で保守が大変である。 （８）取鍋やひしゃくで高温の溶解物である溶湯を搬送
することは、溶解炉や溶湯保持炉等の存在とともに、環
境を悪化して作業が危険であり、熱エネルギ損失も大き
い。
【０００７】この発明の目的は、誘導加熱方式を導入し
て一切の炉等の使用と高温な溶湯の搬送をなくし、スペ
ースファクタと環境と作業効率とエネルギ効率の良い誘
導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法
を提供することにある。
て一切の炉等の使用と高温な溶湯の搬送をなくし、スペ
ースファクタと環境と作業効率とエネルギ効率の良い誘
導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法
を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】発明１の誘導加熱装置を
備えるダイカストマシンは、下端に注入口を備える金型
と、前記注入口に移動して接合可能な開口を上方に持ち
誘導電流を流さないシリンダと、このシリンダの中の溶
湯に射出力を印加する圧入ピストンと、前記湯シリンダ
の外周に装着される誘導加熱コイルとからなるものであ
る。
備えるダイカストマシンは、下端に注入口を備える金型
と、前記注入口に移動して接合可能な開口を上方に持ち
誘導電流を流さないシリンダと、このシリンダの中の溶
湯に射出力を印加する圧入ピストンと、前記湯シリンダ
の外周に装着される誘導加熱コイルとからなるものであ
る。
【０００９】発明２の誘導加熱装置を備えるダイカスト
マシンは、発明１において、前記誘導加熱コイルを前記
シリンダから着脱可能にするものである。
マシンは、発明１において、前記誘導加熱コイルを前記
シリンダから着脱可能にするものである。
【００１０】発明３の誘導加熱装置を備えるダイカスト
マシンの運転方法は、発明２記載の誘導加熱装置を備え
るダイカストマシンを使用する運転方法において、初め
に金型から離れた位置にあり誘導加熱コイルを装着した
シリンダに冷材を装填して誘導加熱し、冷材が溶解して
溶湯になったら前記誘導加熱コイルを前記シリンダから
引き離し、次に溶湯を貯留する前記シリンダを移動して
その開口を前記金型の注入口に接合し、その後に圧入ピ
ストンに射出力を印加して前記溶湯を前記金型に射出す
るものである。
マシンの運転方法は、発明２記載の誘導加熱装置を備え
るダイカストマシンを使用する運転方法において、初め
に金型から離れた位置にあり誘導加熱コイルを装着した
シリンダに冷材を装填して誘導加熱し、冷材が溶解して
溶湯になったら前記誘導加熱コイルを前記シリンダから
引き離し、次に溶湯を貯留する前記シリンダを移動して
その開口を前記金型の注入口に接合し、その後に圧入ピ
ストンに射出力を印加して前記溶湯を前記金型に射出す
るものである。
【００１１】発明４の誘導加熱装置を備えるダイカスト
マシンは、注入口を備え任意の姿勢をとる金型と、前記
注入口に一端を接続する誘導電流を流さないシリンダ
と、このシリンダの他端から冷材を装填可能な開口と、
前記シリンダに挿入され前記シリンダの中の溶湯に射出
力を印加する圧入ピストンと、前記シリンダの外周に装
着される誘導加熱コイルとからなるものである。
マシンは、注入口を備え任意の姿勢をとる金型と、前記
注入口に一端を接続する誘導電流を流さないシリンダ
と、このシリンダの他端から冷材を装填可能な開口と、
前記シリンダに挿入され前記シリンダの中の溶湯に射出
力を印加する圧入ピストンと、前記シリンダの外周に装
着される誘導加熱コイルとからなるものである。
【００１２】発明５の誘導加熱装置を備えるダイカスト
マシンの運転方法は、発明４記載の誘導加熱装置を備え
るダイカストマシンを使用する運転方法において、初め
にシリンダの他端の開口から圧入ピストンを引き離して
前記シリンダに冷材を装填して誘導加熱し、次に冷材が
溶解して溶湯になったら圧入ピストンに射出力を印加し
て前記溶湯を前記金型に射出するものである。
マシンの運転方法は、発明４記載の誘導加熱装置を備え
るダイカストマシンを使用する運転方法において、初め
にシリンダの他端の開口から圧入ピストンを引き離して
前記シリンダに冷材を装填して誘導加熱し、次に冷材が
溶解して溶湯になったら圧入ピストンに射出力を印加し
て前記溶湯を前記金型に射出するものである。
【００１３】
【作用】発明１において、ダイカストマシンには冷材を
供給する。シリンダの開口から装填された冷材は誘導加
熱コイルにより急速に溶解されて金属溶湯となり、シリ
ンダを金型の注入口に接合して圧入ピストンを駆動すれ
ば、溶湯は金型に射出される。この時、発明２によれ
ば、シリンダを金型の注入口に接合するとき、誘導加熱
コイルが金型に干渉することを防ぐ。
供給する。シリンダの開口から装填された冷材は誘導加
熱コイルにより急速に溶解されて金属溶湯となり、シリ
ンダを金型の注入口に接合して圧入ピストンを駆動すれ
ば、溶湯は金型に射出される。この時、発明２によれ
ば、シリンダを金型の注入口に接合するとき、誘導加熱
コイルが金型に干渉することを防ぐ。
【００１４】発明３において、冷材はシリンダの先端の
開口からいわば先込め式に装填するようになつていてか
つ、金型に接合するようになっているが、初めに金型か
ら離せば、シリンダに冷材を先込め式に装填可能であ
る。この位置で誘導加熱し、冷材が溶解して溶湯になっ
たら誘導加熱コイルを前記シリンダから引き離せば、次
に溶湯を貯留するシリンダを移動してその開口を金型の
注入口に接合するときに、誘導加熱コイルが金型に干渉
しない。その後に溶湯を金型に射出できる。
開口からいわば先込め式に装填するようになつていてか
つ、金型に接合するようになっているが、初めに金型か
ら離せば、シリンダに冷材を先込め式に装填可能であ
る。この位置で誘導加熱し、冷材が溶解して溶湯になっ
たら誘導加熱コイルを前記シリンダから引き離せば、次
に溶湯を貯留するシリンダを移動してその開口を金型の
注入口に接合するときに、誘導加熱コイルが金型に干渉
しない。その後に溶湯を金型に射出できる。
【００１５】発明４において、ダイカストマシンには冷
材を搬送する。シリンダの他端の開口からいわば元込め
式に装填された冷材は誘導加熱コイルにより急速に溶解
されて金属溶湯となり、圧入ピストンを駆動すれば、溶
湯は金型に射出される。元込め式であり、発明１のよう
なシリンダの移動を必要としない。
材を搬送する。シリンダの他端の開口からいわば元込め
式に装填された冷材は誘導加熱コイルにより急速に溶解
されて金属溶湯となり、圧入ピストンを駆動すれば、溶
湯は金型に射出される。元込め式であり、発明１のよう
なシリンダの移動を必要としない。
【００１６】発明５において、いわば元込め式であるか
らシリンダを固定したまま、初めにシリンダの他端の開
口から圧入ピストンを引き離して冷材を装填できる。誘
導加熱により冷材が溶解して溶湯になったら射出力を印
加して溶湯を金型に射出できる。
らシリンダを固定したまま、初めにシリンダの他端の開
口から圧入ピストンを引き離して冷材を装填できる。誘
導加熱により冷材が溶解して溶湯になったら射出力を印
加して溶湯を金型に射出できる。
【００１７】
【実施例】図１は実施例の断面図を含むダイカストマシ
ンの運転方法の工程図である。従来例とおよそ同一機能
を持つ部分をまず説明すると、金型１は、上形１ａ、中
形１ｂ、下形１ｃ及びガイド１ｄからなり、下端に注入
口１ｅを持つキャビティ２を備える。圧入装置３に取り
付けたシリンダ５の上方の開口は、ガイド１ｄを介し
て、前記注入口１ｅに回動と上下動とで移動して接合可
能である。このシリンダ５の中に、溶湯９に射出力を印
加する圧入ピストン４が挿入される。
ンの運転方法の工程図である。従来例とおよそ同一機能
を持つ部分をまず説明すると、金型１は、上形１ａ、中
形１ｂ、下形１ｃ及びガイド１ｄからなり、下端に注入
口１ｅを持つキャビティ２を備える。圧入装置３に取り
付けたシリンダ５の上方の開口は、ガイド１ｄを介し
て、前記注入口１ｅに回動と上下動とで移動して接合可
能である。このシリンダ５の中に、溶湯９に射出力を印
加する圧入ピストン４が挿入される。
【００１８】実施例の特徴的な構造を説明すると、前記
シリンダ５は誘導電流を流さないような構造又は材質と
される。その外周に誘導加熱コイル６が装着され、シリ
ンダ５から着脱可能にされる。誘導加熱コイル６の外周
には複数の継鉄６ａが配置され、シリンダ５の開口には
着脱可能な蓋７が配置される。蓋７は冷材又は溶湯９の
飛び出しを防ぐ他、保温、防塵のためである。前記シリ
ンダ５に誘導加熱コイル６による誘導電流を流さないよ
うにするには、公知の技術のように、１ターンを形成し
ないように絶縁材を挟んだ金属性のシリンダとしたり、
セラミックスのシリンダとしたりする。誘導加熱コイル
６は螺旋状の他、平板コイルを半円筒形にしたものを対
にして使用するなどの公知の態様がある。
シリンダ５は誘導電流を流さないような構造又は材質と
される。その外周に誘導加熱コイル６が装着され、シリ
ンダ５から着脱可能にされる。誘導加熱コイル６の外周
には複数の継鉄６ａが配置され、シリンダ５の開口には
着脱可能な蓋７が配置される。蓋７は冷材又は溶湯９の
飛び出しを防ぐ他、保温、防塵のためである。前記シリ
ンダ５に誘導加熱コイル６による誘導電流を流さないよ
うにするには、公知の技術のように、１ターンを形成し
ないように絶縁材を挟んだ金属性のシリンダとしたり、
セラミックスのシリンダとしたりする。誘導加熱コイル
６は螺旋状の他、平板コイルを半円筒形にしたものを対
にして使用するなどの公知の態様がある。
【００１９】初めの工程（ａ）において、シリンダ５は
回動下降して金型１から離れた位置にあり、誘導加熱コ
イル６を装着したシリンダ５にビレット８等の冷材を装
填して蓋７を閉じる。工程（ｂ）において、誘導加熱コ
イル６に交流電圧を印加するとビレット８は誘導加熱さ
れて急速に溶解する。工程（ｃ）において、冷材が完全
に溶解して溶湯９になったら、電源を遮断して蓋７を開
き、誘導加熱コイル６をシリンダ５から引き離す。次に
工程（ｄ）において、溶湯９を貯留するシリンダ５を回
動させて注入口１ｅに対向させる。その後の工程は、従
来例の工程を示す図２の工程（ｅ）、（ｆ）と同一であ
り、溶湯９を貯留する前記シリンダ５を上昇して、その
開口を金型１の注入口１ｅに接合し、圧入ピストン４に
射出力を印加して溶湯９を金型１に射出する。
回動下降して金型１から離れた位置にあり、誘導加熱コ
イル６を装着したシリンダ５にビレット８等の冷材を装
填して蓋７を閉じる。工程（ｂ）において、誘導加熱コ
イル６に交流電圧を印加するとビレット８は誘導加熱さ
れて急速に溶解する。工程（ｃ）において、冷材が完全
に溶解して溶湯９になったら、電源を遮断して蓋７を開
き、誘導加熱コイル６をシリンダ５から引き離す。次に
工程（ｄ）において、溶湯９を貯留するシリンダ５を回
動させて注入口１ｅに対向させる。その後の工程は、従
来例の工程を示す図２の工程（ｅ）、（ｆ）と同一であ
り、溶湯９を貯留する前記シリンダ５を上昇して、その
開口を金型１の注入口１ｅに接合し、圧入ピストン４に
射出力を印加して溶湯９を金型１に射出する。
【００２０】前記実施例を、前述した文献の横軸配置の
コールドチャンバ式に応用すれば、注入口を備え任意の
姿勢をとる金型と、前記注入口に一端を接続する誘導電
流を流さないシリンダと、このシリンダの他端から冷材
を装填可能な開口と、前記シリンダに挿入され前記シリ
ンダの中の溶湯に射出力を印加する圧入ピストンと、前
記シリンダの外周に装着される誘導加熱コイルとからな
る誘導加熱装置を備えるダイカストマシンが得られる。
このとき、前記開口は前記シリンダの軸心に直角な切り
口とは限らず、端末近くの外周に開口し、この開口より
前記圧入ピストンを前記シリンダの中で後退させて冷材
を装填するようにしてもよい。
コールドチャンバ式に応用すれば、注入口を備え任意の
姿勢をとる金型と、前記注入口に一端を接続する誘導電
流を流さないシリンダと、このシリンダの他端から冷材
を装填可能な開口と、前記シリンダに挿入され前記シリ
ンダの中の溶湯に射出力を印加する圧入ピストンと、前
記シリンダの外周に装着される誘導加熱コイルとからな
る誘導加熱装置を備えるダイカストマシンが得られる。
このとき、前記開口は前記シリンダの軸心に直角な切り
口とは限らず、端末近くの外周に開口し、この開口より
前記圧入ピストンを前記シリンダの中で後退させて冷材
を装填するようにしてもよい。
【００２１】このダイカストマシンの運転方法は、初め
にシリンダの他端の開口から圧入ピストンを引き離して
前記シリンダに冷材を装填して誘導加熱し、次に冷材が
溶解して溶湯になったら圧入ピストンに射出力を印加し
て前記溶湯を前記金型に射出するものとなる。
にシリンダの他端の開口から圧入ピストンを引き離して
前記シリンダに冷材を装填して誘導加熱し、次に冷材が
溶解して溶湯になったら圧入ピストンに射出力を印加し
て前記溶湯を前記金型に射出するものとなる。
【００２２】
【発明の効果】この発明群に共通の効果は、次のとおり
である。 （１）反射炉やるつぼ形誘導炉のような溶解炉を必要と
しない。 （２）取鍋及びその搬送装置を必要とせず、冷材の搬送
は極めて簡単である。 （３）ダイカストマシンに接近する溶解なべ又は溶湯保
持炉がない。 （４）前記（１）、（２）及び（３）のため設置スペー
スが大幅に縮小する。 （５）ひしゃくを使用する手作業がなくなる。 （６）溶解炉からダイカストマシンまでのシステムの運
転がなくなる。 （７）保守が、ダイカストマシンと誘導加熱コイルのみ
に単純化される。 （８）高温の溶解物である溶湯の搬送がなくなり、炉の
不存在とともに、環境を改善して作業が安全であり、熱
エネルギ効率が高い。
である。 （１）反射炉やるつぼ形誘導炉のような溶解炉を必要と
しない。 （２）取鍋及びその搬送装置を必要とせず、冷材の搬送
は極めて簡単である。 （３）ダイカストマシンに接近する溶解なべ又は溶湯保
持炉がない。 （４）前記（１）、（２）及び（３）のため設置スペー
スが大幅に縮小する。 （５）ひしゃくを使用する手作業がなくなる。 （６）溶解炉からダイカストマシンまでのシステムの運
転がなくなる。 （７）保守が、ダイカストマシンと誘導加熱コイルのみ
に単純化される。 （８）高温の溶解物である溶湯の搬送がなくなり、炉の
不存在とともに、環境を改善して作業が安全であり、熱
エネルギ効率が高い。
【００２３】そして発明２によれば、誘導加熱コイルと
金型の干渉が避けられるという効果があり、発明４によ
れば、金型の姿勢が自由でシリンダの移動がなく構造が
簡単になるという効果がある。
金型の干渉が避けられるという効果があり、発明４によ
れば、金型の姿勢が自由でシリンダの移動がなく構造が
簡単になるという効果がある。
【図１】実施例の断面図を含むダイカストマシンの運転
方法の工程図
方法の工程図
【図２】従来例の断面図を含むダイカストマシンの運転
方法の工程図
方法の工程図
１ 金型 １ａ 上型 １ｂ 中型 １ｃ 下型 １ｄ ガイド １ｅ 注入口 ２ キャビティ ３ 圧入装置 ４ 圧入ピストン ５ シリンダ ６ 誘導加熱コイル ６ａ 継鉄 ７ 蓋 ８ ビレット ９ 溶湯 １０ ひしゃく
Claims (5)
- 【請求項１】下端に注入口を備える金型と、前記注入口
に移動して接合可能な開口を上方に持ち誘導電流を流さ
ないシリンダと、このシリンダの中の溶湯に射出力を印
加する圧入ピストンと、前記シリンダの外周に装着され
る誘導加熱コイルとからなることを特徴とする誘導加熱
装置を備えるダイカストマシン。 - 【請求項２】請求項１記載の誘導加熱装置を備えるダイ
カストマシンにおいて、前記誘導加熱コイルを前記シリ
ンダから着脱可能にすることを特徴とする誘導加熱装置
を備えるダイカストマシン。 - 【請求項３】請求項２記載の誘導加熱装置を備えるダイ
カストマシンを使用する運転方法において、初めに金型
から離れた位置にあり誘導加熱コイルを装着したシリン
ダに冷材を装填して誘導加熱し、冷材が溶解して溶湯に
なったら前記誘導加熱コイルを前記シリンダから引き離
し、次に溶湯を貯留する前記シリンダを移動してその開
口を前記金型の注入口に接合し、その後に圧入ピストン
に射出力を印加して前記溶湯を前記金型に射出すること
を特徴とする誘導加熱装置を備えるダイカストマシンの
運転方法。 - 【請求項４】注入口を備え任意の姿勢をとる金型と、前
記注入口に一端を接続する誘導電流を流さないシリンダ
と、このシリンダの他端から冷材を装填可能な開口と、
前記シリンダに挿入され前記シリンダの中の溶湯に射出
力を印加する圧入ピストンと、前記シリンダの外周に装
着される誘導加熱コイルとからなることを特徴とする誘
導加熱装置を備えるダイカストマシン。 - 【請求項５】請求項４記載の誘導加熱装置を備えるダイ
カストマシンを使用する運転方法において、初めにシリ
ンダの他端の開口から圧入ピストンを引き離して前記シ
リンダに冷材を装填して誘導加熱し、次に冷材が溶解し
て溶湯になったら圧入ピストンに射出力を印加して前記
溶湯を前記金型に射出することを特徴とする誘導加熱装
置を備えるダイカストマシンの運転方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15357991A JPH05192754A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 誘導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15357991A JPH05192754A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 誘導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05192754A true JPH05192754A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=15565578
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15357991A Pending JPH05192754A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 誘導加熱装置を備えるダイカストマシン及びその運転方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05192754A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5579825A (en) * | 1993-12-13 | 1996-12-03 | Hitachi Metals, Ltd. | Die casting method and die casting machine |
| CN105880514A (zh) * | 2016-06-14 | 2016-08-24 | 昆山莱捷有色金属有限公司 | 一种安全取件的压铸机 |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP15357991A patent/JPH05192754A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5579825A (en) * | 1993-12-13 | 1996-12-03 | Hitachi Metals, Ltd. | Die casting method and die casting machine |
| CN105880514A (zh) * | 2016-06-14 | 2016-08-24 | 昆山莱捷有色金属有限公司 | 一种安全取件的压铸机 |
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