JPH05192617A - 多色塗装用マスキング材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材５の片面に粘着剤層６とその上に貼り合
わされた離型紙７とを有する見切テープ８と、該見切テ
ープ８の粘着剤層６と反対側の基材面上に、耐熱性接着
剤層９で貼り合わされたマスキング型紙１とからなり、
該マスキング型紙１は前記見切テープ８が貼り合わされ
た側のほぼ全面に塗布された粘着剤層３とその上に貼り
合わされた離型紙２とを有し、該離型紙２にはその周辺
部を切取るための切取り線４が設けられた多色塗装用マ
スキング材。 【効果】 マスキング材全体が適度な剛性を有し、作業
性に富む。また、見切テープとマスキング型紙とはマス
キング型紙に塗布されている耐熱性接着剤によって一体
化されているので、マスキング作業が容易になるうえ、
熱時の接着能力の信頼性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は多色塗装用マスキング材
に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、たとえばツートーンカラーの自動車用ボデーの塗
装などにおいては、見切テープとマスキング紙とが用い
られている。前記見切テープとマスキング紙とを使用す
るマスキング操作は、被塗装面にあらかじめ塗装色の境
界線（以下、見切線という）を所定の位置に定め、見切
テープを見切線に沿って貼付したのち、それら見切テー
プの上に前記マスキング紙を貼付するものである。

【０００３】しかし、見切線が曲線のばあいや塗装面の
両端間が長いばあいには、テープのたるみや伸びのため
に正確に見切テープを貼ることが困難である。そこで、
前記の欠点を解決することを目的として、あらかじめマ
スキング紙の一端に見切テープを両面粘着テープで貼り
付け一体化したものも用いられている（実開平 2-91672
号公報参照）。

【０００４】しかしながら、前記従来の一体型マスキン
グ材にあっては、樹脂シートをラミネートしたマスキン
グ型紙に両面粘着テープで見切テープを貼着するので、
貼着の信頼性が低く、とくに塗装後の焼付段階で加熱す
る際にマスキング型紙が見切テープから脱落するなどの
問題がある。その上、一体化したものはサイズが大きく
なるので、マスキング材の剛性が不足しがちで取扱いが
不便であるという欠点がある。

【０００５】本発明は前記従来の一体型マスキング材に
おける問題点に鑑みてなされたものであり、見切テープ
とマスキング材との接着力が大きくて信頼性に富み、か
つマスキング材の剛性の高い、見切テープと一体化した
マスキング材を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は基材の片面に粘
着剤層とその上に貼り合わされた離型紙を有する見切テ
ープと、該見切テープの粘着剤層と反対側の基材面上に
耐熱性接着剤層で貼り合わされたマスキング型紙とから
なり、該マスキング型紙は前記見切テープが貼り合わさ
れた側のほぼ全面に塗布された粘着剤層とその上に貼り
合わされた離型紙とを有し、該離型紙にはその周辺部を
切取るための切取り線が設けられてなる多色塗装用マス
キング材に関する。

【０００７】

【作用】本発明のマスキング材は、片面に粘着剤が塗布
せられ、該粘着剤上に離型紙が設けられているので剛性
が高くて作業が容易であり、さらに見切テープが耐熱性
接着剤で貼り合わされているので熱などに対する信頼性
に富んでいる。

【０００８】

【実施例】つぎに本発明のマスキング材を図面に基づい
て説明する。

【０００９】図１は本発明のマスキング材の一実施例を
示す断面図である。

【００１０】図１において、基材５の片面に粘着剤層６
とその上に貼り合わされた離型紙７とを有する見切テー
プ８は、基材５の粘着剤層６と反対側で耐熱性接着剤層
９によりマスキング型紙１に貼り合わされている。該マ
スキング型紙１は前記見切テープ８が貼り合わされた側
のほぼ全面に粘着剤層３とその上に貼り合わされた離型
紙２を有し、該離型紙２にはその周辺部を切取るための
切取り線４が設けられている。

【００１１】見切テープの基材としては従来より用いら
れているものを使用することができるが、ポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステルフィルムを用いるこ
とが好ましい。

【００１２】見切テープ基材とマスキング型紙とは一般
に常用されている耐熱性接着剤で接着される。

【００１３】マスキング型紙としては従来から使用され
ている樹脂フィルムをラミネートした紙でもよいが、マ
スキング型紙にクレープ紙を使用すると、マスキング材
を被塗装面から剥離する際、マスキング型紙背面上の塗
料が鱗片状となって剥落、飛散して塗装面に再び付着す
るような工程上の問題が起らないので好ましい。前記離
型紙に設けられる切取り線は、通常、切込みとして各辺
から約0.5 〜1.5cm 程度のところにつけられる。

【００１４】このように裏面の全面にわたって離型紙お
よび見切テープによって支持されるマスキング型紙は、
適度な剛性が付与され、あらかじめ所定の形状を保持せ
しめることがでる。

【００１５】粘着剤層３、６の粘着剤としては一般に常
用されているものが使用でき、たとえば天然ゴム系、合
成ゴム系、アクリルゴム系などの粘着剤があげられる。

【００１６】本発明のマスキング材を使用してマスキン
グをするには、図２に示されるように、被塗装面10に見
切線12の位置表示のため、ところどころにマーク11をつ
ける。ついで見切テープ８と離型紙２を有するマスキン
グ型紙１とからなるマスキング材を、前記見切テープ８
の離型紙７を剥離後前記マーク11に合わせるようにして
被塗装面10に貼着する。なおマスキング型紙１の見切テ
ープ８が取付けられていない辺については、辺の端から
切取り線４までの部分の離型紙２を剥がして被塗装面に
貼着させることもできる。その際切取り線４から内側の
離型紙２はマスキング型紙１に付着したままで使用する
ので、マスキング型紙１はつねに適度な剛性を有し取り
扱いが容易である。

【００１７】

【発明の効果】本発明のマスキング材はマスキング型紙
の裏面全面にわたって離型紙が設けられているのでの
で、マスキング材全体に適度な剛性が付与されており、
作業性に富む。また、見切テープとマスキング型紙とは
耐熱性接着剤によって一体化されているので、マスキン
グ作業が容易になるうえ、両面粘着テープを使用してい
る従来品に比べて熱時の接着能力の信頼性が高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマスキング材の一実施例を示す断面図
である。

【図２】本発明のマスキング材の取付作業の一例を示す
説明図である。

【符号の説明】

１ マスキング型紙 ２ 離型紙 ３ 粘着剤層 ４ 切取り線 ５ 基材 ６ 粘着剤層 ７ 離型紙 ８ 見切テープ ９ 耐熱性接着剤層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基材の片面に粘着剤層とその上に貼り合
   わされた離型紙を有する見切テ−プと、該見切テープの
   粘着剤層と反対側の基材面上に耐熱性接着剤層で貼り合
   わされたマスキング型紙とからなり、該マスキング型紙
   は前記見切テープが貼り合わされた側のほぼ全面に塗布
   された粘着剤層とその上に貼り合わされた離型紙とを有
   し、該離型紙にはその周辺部を切取るための切取り線が
   設けられてなる多色塗装用マスキング材。