JPH05186822A - 環状ギヤの製造方法 - Google Patents

環状ギヤの製造方法

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JPH05186822A
JPH05186822A JP4003688A JP368892A JPH05186822A JP H05186822 A JPH05186822 A JP H05186822A JP 4003688 A JP4003688 A JP 4003688A JP 368892 A JP368892 A JP 368892A JP H05186822 A JPH05186822 A JP H05186822A
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annular gear
ring gear
annular
tooth portion
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Yasuaki Ishida
恭聡 石田
Yoshihisa Miwa
能久 三輪
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Mazda Motor Corp
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    • C21D9/32Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for gear wheels, worm wheels, or the like
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    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属製ボス部に結合して使用される金属製の
環状ギヤを製造するに際して、塑性流動結合やリベット
結合など金属素材の塑性変形により両者を機械的に結合
した上で、歯部の疲労強度および歯部の精度を十分に維
持することができる製造方法を提供する。 【構成】 鋼製のリングギヤ2の歯部2aに浸炭焼入れ
を施した後、該リングギヤ2と鋳鉄製のギヤケース3と
を、塑性流動結合あるいはリベット結合など金属素材の
塑性変形による機械的な結合方法で結合した後、必要に
応じて上記リングギヤ2の歯部2aにハードフィニシュ
を施し、その後に該リングギヤ2の歯部2aにショット
ピーニングを施すことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属製ボス部に結合
して使用される金属製の環状ギヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、自動車等の車両に装
備される差動(ディファレンシャル)装置のリングギヤを
ギヤケースに結合させる場合などのように、金属製の環
状ギヤを金属製ボス部に結合させる場合、その結合方法
として、いわゆる塑性流動結合やリベット結合など、金
属素材の塑性変形により両者を機械的に結合する方法が
知られている。例えば、特開昭61−42445号公報
では、塑性流動結合によってリングギヤをギヤケースに
結合させる方法が開示されている。かかる結合方法を採
用することにより、ボルト/ナット等を用いたネジ結合
による場合に比べて、ギヤ組立品の軽量化および部品コ
ストの削減並びに組立作業工数の低減等を達成すること
ができる。
【0003】ところで、環状ギヤを製造する場合、その
歯部の強度および耐摩耗性を確保するために、少なくと
も歯部に対してその強度および硬度を高めるための熱処
理が施される。この場合、特に、浸炭焼入れあるいは窒
化焼入れ等の表面硬化熱処理を施すことにより、硬化し
た表面部に圧縮残留応力を生じせしめ、硬化による耐摩
耗性の向上のみならず、繰り返し荷重の作用に対する疲
労特性を向上させることができる。また、部材表面に多
数の所定粒度の鋼球を高速で衝突させる所謂ショットピ
ーニングを施すことにより、部材表面のスケール除去あ
るいは素地の調整など表面性状を改良するだけでなく、
部材表面部に圧縮残留応力を付与できることが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる環状
ギヤを金属製ボス部に結合するに際して、上記のように
塑性流動結合あるいはリベット結合など金属素材の塑性
変形により両者を機械的に結合する結合方法を用いた場
合、金属素材の塑性変形に伴って環状ギヤに内圧が作用
する結果、ギヤ外周に刻まれた歯部の歯底には円周方向
の引張応力が作用することになり、ギヤの疲労寿命に悪
影響を及ぼすという問題があった。すなわち、表面硬化
熱処理が施されたものでも、ボス部との結合によって歯
部の歯底に引張応力が作用する結果、表面部の圧縮残留
応力が減少し、所定の疲労強度を安定して得ることが難
しくなる。また、上記のような結合方法を採用した場
合、環状ギヤの歯部に歪みが生じて精度が損なわれ、相
手ギヤとの噛み合わせが悪くなって騒音発生源になるこ
とが考えられる。
【0005】この発明は、上記諸問題に鑑みてなされた
もので、金属製ボス部に結合して使用される金属製の環
状ギヤを製造するに際して、塑性流動結合やリベット結
合など金属素材の塑性変形により両者を機械的に結合し
た上で、歯部の疲労強度および歯部の精度を十分に維持
することができる製造方法を提供することをを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、金属製環状ギヤと金属製ボス部とを金属素材の
塑性変形による機械的な結合方法で結合し、その後に上
記環状ギヤの歯部にショットピーニングを施すことを特
徴としたものである。
【0007】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明において、上記環状ギヤとボス部とを上記結合方法で
結合した後、上記環状ギヤの歯部を研削仕上げし、その
後に該環状ギヤの歯部にショットピーニングを施すこと
を特徴としたものである。
【0008】更に、本願の第3の発明は、上記第1また
は第2の発明において、上記環状ギヤとボス部とは、該
ボス部側が加圧されて塑性流動結合されていることを特
徴としたものである。
【0009】また更に、本願の第4の発明は、上記第1
または第2の発明において、上記環状ギヤとボス部とは
リベット結合されているとを特徴したものである。
【0010】また更に、本願の第5の発明は、上記第1
乃至第4の発明において、上記ボス部が鋳鉄製であり、
上記環状ギヤは鋼製で少なくともその歯部に表面硬化熱
処理が施されていることを特徴としたものである。
【0011】また更に、本願の第6の発明は、上記第5
の発明において、上記環状ギヤは車両用のディファレン
シャル装置のリングギヤであり、上記ボス部は上記ディ
ファレンシャル装置のギヤケースであることを特徴とし
たものである。
【0012】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記結合方
法で両者を結合した後に、上記環状ギヤの歯部にショッ
トピーニングを施すようにしたので、このショットピー
ニングによって環状ギヤの歯部の歯底に圧縮残留応力を
付与することができ、結合後におけるリングギヤの疲労
寿命の向上を図ることができる。
【0013】また、本願の第2の発明によれば、上記第
1の発明において、上記結合方法で両者を結合した後
に、上記環状ギヤの歯部に研削仕上げを行うようにした
ので、第1の発明と同様の効果を有した上で、結合後に
おけるギヤの歯部の精度を十分に維持することができ、
相手ギヤとの噛み合い時における騒音発生を抑制するこ
とができる。
【0014】更に、本願の第3の発明によれば、上記第
1または第2の発明において、上記環状ギヤとボス部と
は、該ボス部側が加圧されて塑性流動結合されているよ
うにしたので、この塑性流動結合後における環状ギヤの
歯部の疲労強度および精度維持について第1または第2
の発明と同様の効果を奏することができる。
【0015】また更に、本願の第4の発明によれば、上
記第1または第2の発明において、上記環状ギヤとボス
部とはリベット結合されているようにしたので、このリ
ベット結合後における環状ギヤの歯部の疲労強度および
精度維持について第1または第2の発明と同様の効果を
奏することができる。
【0016】また更に、本願の第5の発明によれば、上
記第1乃至第4の発明において、上記ボス部が鋳鉄製で
あり、上記環状ギヤは鋼製で少なくともその歯部に表面
硬化熱処理が施されているようにしたので、この表面硬
化熱処理によって環状ギヤの歯部に圧縮残留応力を生じ
せしめることができるとともに、ボス部側の加圧による
塑性流動結合またはリベット結合の後に環状ギヤの歯部
に対してショットピーニングを施して圧縮残留応力を付
与することにより、結合による歯部の歯底における圧縮
残留応力の低下を補って十分な疲労強度を確保すること
ができる。また、結合後に上記環状ギヤの歯部に研削仕
上げを行うことにより、該歯部の精度を十分に維持して
相手ギヤとの噛み合い時における騒音発生を抑制するこ
とができる。
【0017】また更に、本願の第6の発明によれば、上
記第5の発明において、上記環状ギヤは車両用のディフ
ァレンシャル装置のリングギヤであり、上記ボス部は上
記ディファレンシャル装置のギヤケースであるので、リ
ングギヤをギヤケースに結合するに際して、上記第5の
発明と同様の効果を奏することができ、リングギヤの使
用条件に照らして十分な歯部の疲労強度の確保と歯部の
精度維持を図ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を、例えば、自動車の
ディファレンシャル装置のリングギヤの製造方法に適用
した場合について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例に係る自動車のディファレンシャル装
置1のリングギヤ2及びギヤケース3の縦断面説明図で
あるが、この図に示すように、外周部に歯部2aを有す
る上記リングギヤ2は、その内周部がギヤケース3の一
端側に形成された鍔部3aの外周部に結合されることに
より、ディファレンシャル装置1の一部を構成してい
る。
【0019】図4のフローチャートに沿って説明すれ
ば、上記ギヤケース3は、ステップ#1'で所定形状に
鋳造された鋳鉄素材を、ステップ#2'で機械加工して
所定の寸法に仕上げて得られたもので、本実施例では、
上記鋳鉄素材として、球状黒鉛鋳鉄(例えば、JIS G
5502に規定されたFCD45)を用いた。一方、リ
ングギヤ2は、ステップ#1で鋼素材を機械加工して所
定の形状・寸法に仕上げた後、ステップ#2で、主とし
てその歯部2aに所定の表面硬化熱処理を施して得られ
たもので、本実施例では、上記鋼素材として、はだ焼き
用のクロム鋼鋼材(例えば、JIS G 4104に規定
されたSCr420)を用いた。尚、上記ステップ#1で
の機械加工に先立って、リングギヤ2を例えば鍛造など
によって予備成形するようにしてもよい。
【0020】また、本実施例では、上記表面硬化熱処理
として、浸炭焼入れ処理を行った。この浸炭焼入れ及び
その後に続く焼き戻し処理の概要を図5及び図6のグラ
フに示す。すなわち、図5のグラフに示すように、リン
グギヤ素材を900〜950℃の温度範囲(本実施例で
は930℃)に加熱し、1.5〜4時間(本実施例では約
100分間)その温度に保持して浸炭および拡散処理を
行い、その後850℃まで温度を下げて所定時間その温
度に保持する。尚、本実施例では、拡散処理を終えてか
ら850℃での温度保持終了までの時間は約80分とし
た。そして、200〜250℃(本実施例では230℃)
のソルトバスに所定時間(約5分間)浸漬させて焼入れを
行った。
【0021】その後、図6のグラフに示すように、13
0〜170℃の温度範囲(本実施例では170℃)で1〜
2時間(本実施例では90分)保持した後、空冷して焼き
戻しを行った。この表面硬化熱処理を行った後にリング
ギヤ2の歯部2aの歯底に生じた残留応力を測定したと
ころ、−250MPa(メガパスカル)であり、リングギ
ヤ2の使用条件に照らして十分な圧縮残留応力が生じて
いた。
【0022】尚、上記浸炭焼入れの替わりに窒化焼入れ
など、他の表面硬化熱処理によってリングギヤ2の歯部
2aに熱処理を施すようにしてもよい。以上のようにし
て得られたリングギヤ2をギヤケース3に対して結合し
た(図4:ステップ#3)。本実施例では、球状黒鉛鋳鉄
製のギヤケース3側を加圧し、所謂、塑性流動結合法に
よって両者2,3を結合した。
【0023】以下、この塑性流動結合法について説明す
る。まず、ギヤケース3の鍔部3aの外側にリングギヤ
2を嵌合・圧入する。このとき、図3からよく分かるよ
うに、リングギヤ2の嵌合面(内周面)には、円周方向の
溝2c,2c,2d,2dが例えば上下2本ずつ設けられてい
る。また、ギヤケース3の鍔部3aの上方および下方に
は上下一対のパンチ5,6が配置され、該パンチ5,6に
は、ギヤケース3に対して上方または下方から圧入され
るパンチ部5a,6aと、圧入時にギヤケース3の上面ま
たは下面に当接してパンチ部5a,6aの圧入量を所定値
に規制する規制面5b,6bとが一体に形成されている。
【0024】尚、より好ましくは、下側パンチ6のパン
チ部6aの加圧面積は、上側パンチ5のパンチ部5aの加
圧面積よりも小さく設定されており、両パンチ部5a,6
aが上下から圧入された際には、下側のパンチ部6aの方
が優先的に圧入され、その規制面6bが上側よりも先に
ギヤケース3に当接して該ギヤケース3の下面側を支持
することにより、結合時における変形防止を図ることが
できるように設定されている。更に、より好ましくは、
上下に設けられた溝2c,2dの空間部の容積は、上下の
パンチ部5a,6aの加圧面積の違いに対応して、下側の
溝2dの方が上側の溝2cよりも小さく設定されており、
パンチ部5a,6aの圧入によって上下部分でほぼ一様に
塑性流動が生じるようになっている。
【0025】上記のように、ギヤケース3の鍔部3aの
外側にリングギヤ2を嵌合・圧入した後、上下一対のパ
ンチ5,6をギヤケース3の鍔部3aの嵌合面(外周面)の
近傍において上下方向から加圧し、そのパンチ部5a,6
aをギヤケース3内に圧入させることにより、ギヤケー
ス3の内部で塑性流動を生じせしめ、図2に示すよう
に、リングギヤ2の嵌合面(内周面)の各溝2c,2d内に
ギヤケース3の球状黒鉛鋳鉄が充填され、強固に結合さ
れる。この塑性流動結合法による結合後、リングギヤ2
の歯部2aの歯底における残留応力を測定したところ、
−55MPaであり、結合前に比べて圧縮残留応力が大
幅に小さくなっていた。
【0026】尚、本実施例では、リングギヤ2をギヤケ
ース3に塑性流動結合した後、この塑性流動結合によっ
てリングギヤ2の歯部2aに生じた歪みを除去するため
に、必要に応じて該歯部2aに研削仕上げ(所謂ハードフ
ィニッシュ)が施され、歯部2aの精度を維持して相手ギ
ヤとの良好な噛み合わせを保つようにしている。
【0027】また、本実施例では、上記塑性流動結合に
よる圧縮残留応力の低下を補い、上記リングギヤ2の歯
部2aの歯底に十分な圧縮残留応力を付与するために、
ステップ#4でリングギヤ2の歯部2aにショットピー
ニングを施すようにしている。すなわち、図7に示すよ
うに、結合後のリングギヤ2の外方の適所に、ギヤ外周
部から所定間隔を隔ててショットピーニング装置9を配
置し、リングギヤ2をディファレンシャル装置1の中心
軸回りに回転させながら、該ギヤ2の歯部2aに向かっ
てショット弾(鋼球)を衝突させてショットピーニングを
行った。
【0028】ショットピーニングはショット弾の射出速
度を、50〜60m/秒(コンベンショナル・ショット)
と80〜100m/秒(ハードショット)の二通りに変え
て行った。そして、それぞれの場合について、ショット
ピーニング後におけるリングギヤ2の歯部2aの歯底の
残留応力を測定したところ、コンベンショナル・ショッ
トで−310MPa、ハードショットでは−760MPa
まで圧縮残留応力値が上昇していた。
【0029】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、鋼製のリングギヤ2の歯部2aに表面硬化熱処理(浸
炭焼入れ)を施すことによって該歯部2aに圧縮残留応力
を生じせしめることができるとともに、球状黒鉛鋳鉄製
のギヤケース3側を加圧して両者2,3を塑性流動結合
させた後にリングギヤ2の歯部2aに対してショットピ
ーニングを施して圧縮残留応力を付与することにより、
塑性流動結合による歯部2aの歯底における圧縮残留応
力の低下を補って十分な疲労強度を確保することができ
るのである。また、両者2,3を結合した後に上記リン
グギヤ2の歯部2aに研削仕上げを行うことにより、該
歯部2aの精度を十分に維持して相手ギヤとの噛み合い
時における騒音発生を抑制することができる。
【0030】尚、上記実施例は、リングギヤ2とギヤケ
ース3とを結合させるに際して、所謂、塑性流動結合法
を用いたものであったが、この塑性流動結合に限らず、
金属素材の塑性変形により機械的に結合させる他の方
法、例えばリベット結合を採用した場合でも、リベット
の締付により、リベットの軸方向における圧縮変形に伴
ってリベット穴部分からリングギヤ2に内圧が作用し、
リングギヤ2の歯部2aの歯底にに引張応力が生じる結
果、歯部2aに歪みが生じて精度の低下を来すととも
に、リングギヤ2の疲労強度に悪影響を及ぼす場合があ
る。
【0031】このような場合でも、このリベット結合後
に上記ショットピーニングを施して圧縮残留応力を付与
することにより、上記リベット結合による圧縮残留応力
の低下を補い、上記リングギヤ2の歯部2aの疲労強度
を十分に確保することができ、また、結合後に、歯部2
aを研削仕上げすることにより、その精度を維持して相
手ギヤとの良好な噛み合わせを保つことができる。
【0032】尚、上記実施例は、自動車のディファレン
シャル装置のリングギヤの製造方法に適用した場合につ
いてのものであったが、本発明は、上記の場合に限ら
ず、金属製のボス部に結合して使用される他の種々の金
属製環状ギヤを製造する場合について、金属素材の塑性
変形により両者を機械的に結合する際には、有効に適用
することができるのは勿論のことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る自動車のディファレン
シャル装置のリングギヤ及びギヤケースの縦断面説明図
である。
【図2】 上記リングギヤとギヤケースの結合部を拡大
して示す縦断面説明図である。
【図3】 塑性流動結合前における上記リングギヤとギ
ヤケースの嵌合部を示す縦断面説明図である。
【図4】 上記実施例に係るリングギヤの製造方法を説
明するためのフローチャートである。
【図5】 上記リングギヤの浸炭焼入れ処理の一例を示
すグラフである。
【図6】 上記リングギヤの焼き戻し処理の一例を示す
グラフである。
【図7】 上記リングギヤの歯部へのショットピーニン
グ処理を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
2…リングギヤ 2a…歯部 3…ギヤケース 9…ショットピーニング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/32 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製環状ギヤと金属製ボス部とを金属
    素材の塑性変形による機械的な結合方法で結合し、その
    後に上記環状ギヤの歯部にショットピーニングを施すこ
    とを特徴とする環状ギヤの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記環状ギヤとボス部とを上記結合方法
    で結合した後、上記環状ギヤの歯部を研削仕上げし、そ
    の後に該環状ギヤの歯部にショットピーニングを施すこ
    とを特徴とする請求項1記載の環状ギヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記環状ギヤとボス部とは、該ボス部側
    が加圧されて塑性流動結合されていることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の環状ギヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記環状ギヤとボス部とはリベット結合
    されていることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の環状ギヤの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記ボス部が鋳鉄製であり、上記環状ギ
    ヤは鋼製で少なくともその歯部に表面硬化熱処理が施さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の
    環状ギヤの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記環状ギヤは車両用のディファレンシ
    ャル装置のリングギヤであり、上記ボス部は上記ディフ
    ァレンシャル装置のギヤケースであることを特徴とする
    請求項5記載の環状ギヤの製造方法。
JP4003688A 1992-01-13 1992-01-13 環状ギヤの製造方法 Pending JPH05186822A (ja)

Priority Applications (3)

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