JPH05184597A - 大腿骨骨折治療用係合クギ - Google Patents

大腿骨骨折治療用係合クギ

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JPH05184597A JP4212782A JP21278292A JPH05184597A JP H05184597 A JPH05184597 A JP H05184597A JP 4212782 A JP4212782 A JP 4212782A JP 21278292 A JP21278292 A JP 21278292A JP H05184597 A JPH05184597 A JP H05184597A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大腿骨中間部分及び転子部分の骨折治療用係
合クギを提供する。 【構成】 骨髄スペース内に位置されるクギの基端部分
に、大腿骨頸部ネジを支持しかつ案内する傾斜穴を有
し、該クギの末端部分に、骨ネジを受けるための少なく
とも１個の貫通穴を有し、末端クギ部分（２）が、長手
方向溝（７）を含む開放形のクローバーの葉型部分と、
閉鎖形円筒形の基端クギ部分（３）を小直径を有する末
端クギ部分（２）に結合している移行部分と、を有し、
前記長手方向溝（７）が移行部分（４）から末端クギ端
まで実質的に伸長している。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、大腿骨の中間及び転子
（大腿骨頸部の下方にある突起）部分の骨折を治療する
治療用係合クギに関する。
【０００２】
【従来の技術】副転子骨折の際に使用される骨接合装置
が、ヨーロッパ特許第０２５７１１８号に開示されてい
る。該装置はその基端部に、大腿骨頸部ネジを案内及び
配置するための傾斜穴を有する閉鎖形係合クギから成っ
ている。“ガンマネイル”（ｇａｍｍａーｎａｉｌ)と
して知られている該係合クギは、それ自体が、大腿骨頸
部の骨折治療に使用されることはないので、このクギは
通常より短く、単にその末端部分に、軸方向及び回転方
向に対してクギを固定するための貫通穴を有するのみで
ある。大腿骨頸部ネジは傾斜穴に適合し、従って該大腿
骨頸部ネジは、それにより締結される平面内における及
び係合クギによって画定される軸の周辺における枢動に
抗して効果的に固着される。大腿骨頸部ネジを回転可能
に留めるために、例えば係合ピンなどの回転ロック部材
が使用されている。この回転ロック部材は大腿骨頸部ネ
ジの軸線方向運動を可能にし、このため治癒過程におけ
る骨の収縮時にネジが歪む事がある。
【０００３】ヨーロッパ特許第０２５７１１８号に記載
の公知の係合クギは、閉鎖形形態であるが、いわゆるク
ンツハルークギ（Ｋｕｎｔｓｃｈｅｒ−ｎａｉｌ）は開
放形クローバーの葉型形態を有している。骨髄スペース
への機械学的装着、特に回転に対する安全性は、このク
ンツハルークギに於いては不十分である。この様式のク
ギの利点は、長手方向溝によって得られる伸縮性で、こ
れによって、一定のばね効果が得られ、打ち込まれたク
ギは、骨材に対して側方に圧縮される。
【０００４】これらのクギは、骨の中間１／３部分即ち
副転子部分の骨折の治療に用いられる。しかしながら、
大腿骨の複雑骨折の場合においては、該クギは適さな
い。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大腿
骨に安全に固着され、大腿骨の中間部分及び転子部分に
おける複雑骨折の治療用に適した係合クギを提供するこ
とである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明による係合クギ
は、開放形クローバー葉形態からなり、末端部分に長手
方向溝を有し、かつ、骨ネジを受けるための少なくとも
１つの貫通穴を有する。この長手方向溝は、実質的に末
端クギ自由端から、末端クギ部分と閉鎖形円筒形の基端
部分とを結合する移行部分まで伸びている。基端部分
は、大腿骨頸部ネジを保持しかつ案内するための傾斜穴
を有する。クローバーの葉型の末端部分の直径は、円筒
形の閉鎖形基端部分の直径より小さく、移行部分は円錐
形をなす。
【０００７】本発明の実施例によると、クギの末端部分
は、基端部分に関して、前後面に於いて６゜〜１０゜以
下の角度を有する。更に、クギの末端部分は、基端部分
に関して、側部中間面に於いて４゜〜７゜以下の角度を
有する。
【０００８】更に、本発明の実施例によると、係合クギ
を受けるため傾斜穴の上に、内ネジが設けられている。
基端クギ端に、ターゲット装置、若しくはビートツール
（ｂｅａｔｉｎｇ ｔｏｏｌ）を受けるための第２の内
ネジが設けられている。
【０００９】
【作用】長さが２４０〜４８０ｍｍの本発明の係合クギ
は、骨髄スペースにおける高い機械的支持力、及び、回
転に対する高い安全性を有する点に於いて、複雑骨折し
た大腿骨の治療に特に適している。更に、長手方向溝に
よって、一定の伸縮性が得られる。末端部分の下方位置
に設けられた貫通穴を用いることにより、クギは骨ネジ
によって、軸線方向及び回転方向に固着される。本発明
による係合クギは、大腿骨の生理学的前屈に順応するた
めに曲がるように作られている。大腿骨頸部ネジは、傾
斜穴内に設けられ、回転しないように係合ピンによって
留められている。該係合ピンは、クギの基端部分に挿入
され、内ネジ内に取り付けられる。この際、未だクギの
軸線方向への動きは可能である。大腿骨頸部ネジを挿入
するために大腿骨に側面から穴あけされる時、係合クギ
を作動するビートツール若しくは傾斜穴の位置を決定す
るターゲット装置は、末端クギ部分に設けられた第２の
内ネジ内に固着される。
【００１０】本発明による係合クギは、非腐食性の身体
的に調和した素材で作られた、円筒形のソリッド管によ
って形成されている。この管は、内部に穴あけされてい
る。内部口は、末端クギ部分の直径が、基端クギ部分の
直径よりも大きいことが好ましい。更に第２段階に於い
て、軸線方向に伸びる長手方向溝が形成されている。そ
の後、管の外周はクローバーの葉型をした末端部分を形
成するようになっている。該クローバーの葉型をした末
端部分の直径は、基端部分の直径や、テーパ付き移行部
分及び円筒形の基端部分よりも小さい直径を有してい
る。貫通穴及び内ネジは自明の方法で形成される。クロ
ーバーの葉型は、圧縮形成段階で形成される。
【００１１】
【実施例】係合クギ１は、末端部分２と、基端部分３
と、基端部から末端部に向かうテーパ付き移行部分４
と、を有する。末端部分２の断面（図２及び図３）は、
開口部のあるクローバーの葉型で、膨らみ５と窪み６と
を有する。開口部のあるクローバーの葉型を形成するた
めに、末端部分２の自由端８から、末端部分２の全長を
介して長手方向溝７が伸長している。末端部分２の下方
位置に２つの貫通穴９、１０が備えられている。
【００１２】基端部分３の断面は円形で、その直径は末
端部分２の直径より大きい。係合クギ１の基端部分３に
おける壁厚１２は、その内部口１１に比較してかなり厚
いのに反して、末端部壁厚１３は末端部分の内部口１４
に比較してかなり薄い。内部口１１は、末端部分の端か
らクギ基端部分の端１５まで伸長している。
【００１３】基端部分３（図４）の移行部分４を過ぎた
位置に、大腿骨頸部（図示せず）に、ネジを案内しかつ
配置するための傾斜穴１６を有する。該基端部分には、
係合ピン（図示せず）受け用内ネジ部１７（図５参照）
が備えられている。内部口１１は内ネジ部１７に隣接し
基端部分の端部１５まで円筒状に拡径されている。この
拡径円筒形部分１８及び第２内ネジ部１９が基端部分１
５に隣接しており、ターゲット装置若しくはビートツー
ルを受入れかつ位置付けるために使用されている。
【００１４】移行部分４を曲げることにより、基端部分
３に対して直状末端部分２は側部中間面において約６゜
（図４）以下の角度に、又、前後面においては約４゜
（図１）以下の角度に位置付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による右大腿骨骨折治療用係合クギの側
面図。
【図２】線Ａ−Ａに沿って切断した図１のクギの断面
図。
【図３】矢印Ｂ方向からの図１のクギの末端図。
【図４】図１のクギの一部断面した正面図。
【図５】係合クギの回転及びねじ込みを示す図。
【符号の説明】
１： 係合クギ ２： 末端ク
ギ部分 ３： 基端クギ部分 ４： 移行部
分 ７： 長手方向溝 ８： 末端自
由端 ９、１０： 貫通穴 １１、１４：
内部口 １２、１３： 壁部 １５： 基端
部分 １６： 傾斜穴 １７： 内ネ
ジ部 １８： 円筒形部分 １９： 第２
内ネジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス・エリッヒ・ハーダー ドイツ連邦共和国デー−2316 プロブシュ タイアーハーゲン，メックレンブルガー・ シュトラーセ 35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 大腿骨の中間部分及び転子部分の骨折治
    療用係合クギであって、骨髄スペースに位置するクギの
    基端部分に、大腿骨頸部ネジを位置づけかつ案内する傾
    斜穴を有し、該クギの末端部分に、骨ネジを受入れるた
    めの少なくとも１つの貫通穴を有しており、末端クギ部
    分（２）が、軸線方向に長手方向に伸びる溝（７）を含
    む開放形クローバーの葉型形状と、閉鎖形円筒形の基端
    クギ部分（３）を小直径の末端部分（２）に結合してい
    る移行部分（４）と、から成り、かつその長手方向溝
    が、概ね該移行部分から末端クギの自由端まで伸びてい
    ることを特徴とする、大腿骨骨折治療用係合クギ。
  2. 【請求項２】 末端クギ部分（２）が、基端クギ部分
    （３）に対して、係合クギ（１）側方中間部に於いて６
    ゜〜１０゜以下の角度に配置されている、請求項１に記
    載の大腿骨骨折治療用係合クギ。
  3. 【請求項３】 末端クギ部分（２）が、基端クギ部分
    （３）に対して、係合クギ（１）の前後面に於いて４゜
    〜７゜以下の角度に配置されている請求項１又は２に記
    載の大腿骨骨折治療用係合クギ。
  4. 【請求項４】 移行部分（４）が、基端部分から末端部
    分まで円錐形に伸びている請求項１〜３のいずれか１項
    に記載の大腿骨骨折治療用係合クギ。
  5. 【請求項５】 基端クギ部分（３）が、係合ピンを受け
    るための、内ネジ（１７）を有する、請求項１〜４のい
    ずれか１項に記載の大腿骨骨折治療用係合クギ。
  6. 【請求項６】 基端クギ端（１５）に隣接して、ターゲ
    ット装置若しくはビートツールを受入れるための、第２
    の内ネジ（１９）が形成されていることを特徴とする請
    求項１〜５のいずれか１項に記載の大腿骨骨折治療用係
    合クギ。
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