JP3311662B2 - 骨頭回転防止可能なターゲット器具 - Google Patents

骨頭回転防止可能なターゲット器具

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JP3311662B2
JP3311662B2 JP34800797A JP34800797A JP3311662B2 JP 3311662 B2 JP3311662 B2 JP 3311662B2 JP 34800797 A JP34800797 A JP 34800797A JP 34800797 A JP34800797 A JP 34800797A JP 3311662 B2 JP3311662 B2 JP 3311662B2
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/16Bone cutting, breaking or removal means other than saws, e.g. Osteoclasts; Drills or chisels for bones; Trepans
    • A61B17/17Guides or aligning means for drills, mills, pins or wires
    • A61B17/1721Guides or aligning means for drills, mills, pins or wires for applying pins along or parallel to the axis of the femoral neck

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Surgical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、人体の
大腿骨近位部骨折の治療のための髄内固定法に使用する
髄内釘のラグスクリューの大腿骨への挿入時等におい
て、主に大腿骨頸部骨折部の骨頭の回転を防止する骨頭
回転防止可能なターゲット器具に関する。
【0002】
【従来の技術】髄内固定法に使用する髄内釘の基本的構
成を図6に示す。髄内釘1は、公知のように、ロッド状
ネイル2と、骨との係合手段としてのロッキングスクリ
ュー3と、ラグスクリュー4とを有して構成されてい
る。この髄内釘1は、図7に示す大腿骨5の近位部骨折
の治療時に使用される。
【0003】ロッド状ネイル2は、図6に示すように、
途中に小さい角度の屈曲部6を有し、この屈曲部6に続
くー方は近位部7とされ、他方は遠位部8とされる。屈
曲部6の一側は凸側6aとなる。ロッド状ネイル2の近
位部7の屈曲部6近傍には、ラグスクリュー4のための
貫通孔が近位部7の軸線に対して斜めに形成されてい
る。ロッド状ネイル2の遠位部8の端部近傍には所定の
間隔を形成して2本のロッキングスクリュー3のための
貫通ねじ孔が遠位部8の軸線に直交するように形成され
ている。
【0004】ロッド状ネイル2は、遠位部8および大腿
骨5を貫通するロッキングスクリュー3によって大腿骨
5に固定される。ラグスクリュー4は、先端にスクリュ
ー9が形成されていて、このスクリュー9はロッド状ネ
イル2の近位部7側となるようロッド状ネイル2の貫通
孔に挿通される。
【0005】大腿骨近位部骨折の治療のためには、ター
ゲット器具を用いて、ロッド状ネイル2が大腿骨の内腔
(骨髄腔)へ近位部側から打ち込まれ、その後、ラグス
クリュー4が大腿骨と前記貫通孔を貫通するように挿入
され、ラグスクリュー4の先端のスクリュー9が大腿骨
骨折部の骨頭へ向かってねじ込まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】髄内釘は、ロッド状ネ
イルを大腿骨の内腔へ打ち込み、主に大腿骨頸部骨折部
の骨頭へラグスクリュー装着のための下孔加工用リーマ
による回転力およびラグスクリューをロッド状ネイルの
貫通孔を貫通しラグスクリューの先端に設けたスクリュ
ーを主に大腿骨頸部骨折部の骨頭へ向かってねじ込むこ
とで大腿骨に固定されるが、骨折部の骨頭は、筋肉によ
って保持されているだけであるから、下孔加工のリーマ
による回転力やラグスクリューのスクリューを骨折部の
骨頭へねじ込むことで骨頭が回動し、この骨頭の回動に
より、骨頭を囲む筋肉の損傷および骨頭の回動により骨
折線がずれてしまうことがある。このように、骨頭が回
動して骨頭周辺の筋肉が損傷したり骨折線がずれること
は、手術後二次的な障害を生じまたは大腿骨骨折部の整
復を難かしくする。
【0007】従来のターゲット器具は、大腿骨骨折部、
主に頸部骨折の骨頭の回転を防止する手段が設けられて
いないので、ラグスクリューのスクリューを大腿骨骨折
部の骨頭へねじ込む際に、ラグスクリューおよび下孔加
工用リーマの回動により骨頭が回動し、骨頭周辺の筋肉
損傷および骨折線のずれに対処できる構造となっていな
い。
【0008】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、髄内釘のラグスクリューの大腿骨への挿入時等にお
いて、大腿骨骨折部、主に頸部骨折の骨頭の回動を防止
する骨頭回転防止可能なターゲット器具を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の骨頭回転防止可
能なターゲット器具は、髄内釘のネイルの近位端を着脱
可能に保持する保持部と、この保持部に保持されるネイ
ルにほぼ沿うように延在する支持部とを有し、上記支持
部にガイドピン挿入部と骨頭回転防止ピンガイド取付け
孔を設け、上記ガイドピン挿入部に大腿骨骨折部の骨頭
に挿入されるガイドピンを装着し、上記骨頭回転防止ピ
ン取付け孔に骨頭回転防止ピンガイドを装着し、上記骨
頭回転防止ピンガイドは、前記ガイドピン挿入部を経て
挿入されるガイドピンと一致しない挿入方向に骨頭回転
防止ピンを案内する案内孔を有し、骨頭回転防止ピン
は、大腿骨骨折部の骨頭に挿入されるガイドピンと一致
しない挿入方向で骨折部の骨頭に挿入され、大腿骨骨折
部の骨頭に挿入された骨頭回転防止ピンとガイドピン
は、ラグスクリューを大腿骨骨折部の骨頭へねじ込む際
の骨頭回動防止手段を形成し、骨頭回転防止ピンとガイ
ドピンは、ラグスクリューを大腿骨骨折部の骨頭へねじ
込まれた後、大腿骨骨折部の骨頭から取り外され、ラグ
スクリューの大腿骨骨折部の骨頭へねじ込む際の大腿骨
骨折部の骨頭の回動を防止し、骨頭周辺の筋肉の損傷お
よび骨折線のずれを防ぐことができる。
【0010】また、本発明の骨頭回転防止可能なターゲ
ット器具は、回転防止ピンガイドに少なくとも2つの案
内孔を設けることで回転防止ピンの挿入位置を選択する
ことができる。また、本発明の骨頭回転防止可能なター
ゲット器具は、回転防止ピンガイドを支持部に形成され
た骨頭回転防止ピンガイド取付け孔に着脱自在に装着す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の骨頭回転防止可能
なターゲット器具の実施の形態を図面を参照して説明す
る。図1は本発明による骨頭回転防止可能なターゲット
器具の一実施の形態を示す。この骨頭回転防止可能なタ
ーゲット器具10は、髄内釘1のロッド状ネイル2の近
位端7を着脱可能に保持する保持部11と、この保持部
11に保持されるロッド状ネイル2にほぼ沿うように延
在する支持部12と、保持部11と支持部12を連結す
る連結部13と、操作ハンドル14とを有する。
【0012】上記支持部12は、図1および図2に示す
ように、長手方向中間位置に骨頭回転防止ピンガイド取
付け孔15と、この骨頭回転防止ピンガイド取付け孔1
5に近接してガイドピン挿入孔16を有する。ガイドピ
ン挿入孔16は、図6に示す髄内釘1のラグスクリュー
4を通す案内手段としても作用する。ガイドピン挿入孔
16には、図4に示すガイドピン挿入スリーブ17が装
着される。ガイドピン挿入スリーブ17は、図1および
図4に示すように、挿通されるガイドピン18を大腿骨
5の骨折した骨頭5aに向く方向で大腿骨5に挿通す
る。骨頭回転防止ピンガイド取付け孔15には、図1に
示すように、骨頭回転防止ピンガイド19が取付けられ
ている。骨頭回転防止ピンガイド19は、支持部12に
設けた骨頭回転防止ピンガイド取付け孔15に差し込み
手段により固定される。
【0013】上記骨頭回転防止ピンガイド19は、図2
に示すように、ヘッド部20と取付け部21とを有す
る。ヘッド部20には取付け部21の軸線を中心とした
対称位置に2つの骨頭回転防止ピン挿通孔22,23が
設けられている。骨頭回転防止ピン挿通孔は3つ以上で
あってもよい。このヘッド部20に設けた2つの骨頭回
転防止ピン挿通孔22,23のうちの一方の骨頭回転防
止ピン挿通孔22に図1に示す骨頭回転防止ピン24が
挿通される。骨頭回転防止ピン挿通孔22に挿通された
骨頭回転防止ピン24は、図4で示すガイドピン挿入ス
リーブ17を経て挿入されるガイドピン18と一致しな
い挿入方向、たとえば、ガイドピン18の軸線に対して
傾斜した挿入方向で大腿骨5の骨折した骨頭5aに挿入
される。
【0014】上記骨頭回転防止可能なターゲット器具1
0は、図2および図3に示すように、骨頭回転防止ピン
ガイド19を支持部12に設けた骨頭回転防止ピンガイ
ド取付け孔15に支持部12の一面側から差し込むかこ
れとは反対側面から差し込むことで左右の大腿骨5の骨
折した骨頭5aに適用される。
【0015】つぎに、本発明の骨頭回転防止可能なター
ゲット器具の使用方法を大腿骨5の近位部に起きた骨折
を例として説明する。大腿骨5の骨折部5bを仮固定す
るために、まず、大腿骨5の内腔に髄内釘1のロッド状
ネイル2を打ち込むことになるが、図7に示す大腿骨5
に対して大転子5cの部分を貫通してリーミングによる
穿孔が施され、ロッド状ネイル2が、その穿孔を通して
大腿骨内腔に向かって打ち込まれる。
【0016】ロッド状ネイル2の大腿骨内腔への打ち込
みに、骨頭回転防止ターゲット器具10が用いられる。
この骨頭回転防止ターゲット器具10は、図4に示すよ
うに、保持部11に髄内釘1のロッド状ネイル2の近位
部7を保持した状態で、患者の患部に近い位置に配置さ
れ、ロッド状ネイル2を大転部5cから大腿骨内腔へ挿
入する。
【0017】ロッド状ネイル2と大腿骨5の固定は、大
腿骨5の所定位置に打ち込まれた後、ロッキングスクリ
ュー3をロッド状ネイル2の遠位部8および大腿骨5の
部分を貫通して通することで行われる。これにより、ロ
ッド状ネイル2は大腿骨5の内腔に固定される。
【0018】つぎに、図2に示すガイドピン挿入孔16
に装着されたガイドピン挿入スリーブ17(図4)にガ
イドピン18が挿通される。このガイドピン18は、挿
入スリーブ17に案内されながら大腿骨5の骨折した骨
頭5aに挿通される。
【0019】これに続いて、図2に示す骨頭回転防止ピ
ンガイド取付け孔15に装着された骨頭回転防止ピンガ
イド19(図1)の骨頭回転防止ピン挿通孔22に骨頭
回転防止ピン24が挿通される。この骨頭回転防止ピン
24は、骨頭回転防止ピン挿通孔22を通して大腿骨5
の骨折した骨頭5aに挿通される、この場合、骨頭回転
防止ピン24とガイドピン18は一致しない挿入方向で
骨頭5aに挿入されるので、ガイドピン18と骨頭回転
防止ピン24は、大腿骨5の骨折した骨頭5aの別々の
部位に挿入される。
【0020】大腿骨5の骨折した骨頭5aにガイドピン
18と骨頭回転防止ピン24の両方が挿入されると、ガ
イドピン挿入スリーブ17がラグスクリュー挿入スリー
ブ17aに交換され、図5に示すように、ラグスクリュ
ー挿入スリーブ17aにダブルリーマ工具25が挿入さ
れる。このダブルリーマ工具25は、ガイドピン18に
沿って大腿骨5の骨折した骨頭5aに挿入される。
【0021】ダブルリーマ工具25は、この挿入によ
り、大腿骨5の骨折した骨頭5aを突き抜けてリーミン
グして穿孔するが、大腿骨5の骨折した骨頭5aには、
骨頭回転防止ピン24とガイドピン18が一致しない挿
入方向で挿入されているので、ダブルリーマ器具25の
リーミングにより骨折した骨頭5aが回動することはな
い。
【0022】ダブルリーマ工具25が大腿骨5の骨折し
た骨頭5aに孔を穿設すると、ダブルリーマ工具25
は、ラグスクリュー挿入スリーブ17aから取り外さ
れ、このラグスクリュー挿入スリーブ17aを通してラ
グスクリュー4が挿入される。ラグスクリュー4は、ロ
ッド状ネイル2の貫通孔を通してスクリュー9を骨頭5
aに螺入することで、大腿骨5の骨折した骨頭5aに固
定される。このラグスクリュー4の骨頭5aへの固定に
際しても、大腿骨5の骨折した骨頭5aには、骨頭回転
防止ピン24とガイドピン18が一致しない挿入方向で
挿入されているので、骨折した骨頭5aが螺入されるラ
グスクリュー4によって回動されることはない。
【0023】ラグスクリュー4が骨折した骨頭5aに固
定されると、ラグスクリュー4の基端部を手前側へ引っ
張ることで、骨折した骨頭5a側が大腿骨5の遠位側に
引き寄られ、これにより、骨折した骨頭5aと大腿骨5
は骨折部5bにおいて密接する。ついで、ロッド状ネイ
ル2の近位部7の端部に図示しないセットスクリューが
螺入され、このセットスクリューを締め付けることによ
りラグスクリュー4がロッド状ネイル2に対して固定さ
れる。
【0024】ラグスクリュー4がロッド状ネイル2に固
定されると、骨頭回転防止ピン24とガイドピン18が
大腿骨5から引き抜かれ、これによって、髄内釘1は最
終固定状態が得られる。そして、この状態は骨折部5b
が接合されるまで維持される。髄内釘1は、骨折部5b
の完治後、前述と逆の順序で抜き去られる。
【0025】なお、骨頭回転防止可能なターゲット器具
10は、骨頭回転防止ピンガイド19を支持部12に着
脱自在に取付けられることで、骨頭回転防止ピンガイド
19を図3で実線で示す位置と2点鎖線で示す位置に配
置され、これにより、骨頭回転防止可能なターゲット器
具10は、患者の左右の大腿骨5の骨折のそれぞれにに
対処できる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、骨頭
回転防止ピンをガイドピン挿入部を経て挿入されるガイ
ドピンと一致しない挿入方向に骨頭に挿入することで、
髄内釘のラグスクリューの大腿骨への挿入時等におい
て、大腿骨骨折部、主に頸部骨折部の骨頭の回動を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による骨頭回転防止可能なターゲット器
具を示す図。
【図2】本発明による骨頭回転防止可能なターゲット器
具に組み込まれる骨頭回転防止ピンガイドを示す図。
【図3】図1のAーA線に沿った断面図。
【図4】本発明による骨頭回転防止可能なターゲット器
具により大腿骨の骨折部分に骨頭回転防止ピンとガイド
ピンを装着した状態を示す図。
【図5】大腿骨の骨折部にリーミング工具を挿入した状
態を示す図。
【図6】髄内釘の斜視図。
【図7】人体の大腿骨を示す図。
【符号の説明】
1 髄内釘 2 ロッド状ネイル 4 ラグスクリュー 5 大腿骨 5a 骨頭 5b 骨折部 10 ターゲット器具 11 保持部 12 支持部 15 骨頭回転防止ピンガイド取付け孔 16 ガイドピン挿入孔 18 ガイドピン 19 骨頭回転防止ピンガイド 22,23 骨頭回転防止ピン挿通孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−66062(JP,A) 特開 平9−164151(JP,A) 特許2598736(JP,B2) 特表 平7−501727(JP,A) 特表 平9−509333(JP,A) 特表 平6−505423(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 17/90

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】髄内釘のネイルの近位端を着脱可能に保持
    する保持部と、この保持部に保持されるネイルにほぼ沿
    うように延在する支持部とを有し、上記支持部にガイド
    ピン挿入部と骨頭回転防止ピンガイド取付け孔を設け、
    上記ガイドピン挿入部に大腿骨骨折部の骨頭に挿入され
    るガイドピンを装着し、上記骨頭回転防止ピン取付け孔
    に骨頭回転防止ピンガイドを装着し、上記骨頭回転防止
    ピンガイドは、前記ガイドピン挿入部を経て挿入される
    ガイドピンと一致しない挿入方向に骨頭回転防止ピンを
    案内する案内孔を有し、骨頭回転防止ピンは、大腿骨骨
    折部の骨頭に挿入されるガイドピンと一致しない挿入方
    向で骨折部の骨頭に挿入され、大腿骨骨折部の骨頭に挿
    入された骨頭回転防止ピンとガイドピンは、ラグスクリ
    ューを大腿骨骨折部の骨頭へねじ込む際の骨頭回動防止
    手段を形成し、骨頭回転防止ピンとガイドピンは、ラグ
    スクリューが大腿骨骨折部の骨頭へねじ込まれた後、大
    腿骨骨折部の骨頭から取り外されることを特徴とする骨
    頭回転防止可能なターゲット器具。
  2. 【請求項2】回転防止ピンガイドは、2つ以上の案内孔
    を有することを特徴とする請求項1に記載の骨頭回転防
    止可能なターゲット器具。
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