JPH05177141A - メタクリル酸の製造法 - Google Patents

メタクリル酸の製造法

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JPH05177141A
JPH05177141A JP3358198A JP35819891A JPH05177141A JP H05177141 A JPH05177141 A JP H05177141A JP 3358198 A JP3358198 A JP 3358198A JP 35819891 A JP35819891 A JP 35819891A JP H05177141 A JPH05177141 A JP H05177141A
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cesium
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phosphorus
molybdenum
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JP3358198A
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Tetsuo Asakawa
哲夫 淺川
Takao Doi
孝夫 土井
Yoshihiro Yamaguchi
吉弘 山口
Katsuhiko Yamashita
克彦 山下
Sotaro Nakamura
宗太郎 中村
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、メタクロレインからメタクリル酸を
有効に製造する触媒の調製法及びその触媒を用いたメタ
クリル酸の製造法を提供する。 【構成】ヘテロポリ酸系触媒を調製するにあたり、少な
くともモリブテン、リン、セシウムを含むヘテロポリ酸
塩を得、該ヘテロポリ酸塩に少なくともモリブテン、リ
ンを含みセシウムを含まない触媒原料を添加し、二段階
で調製することを特徴とする触媒の調製法及びこの方法
により調製した触媒を用いたメタクロレイの気相酸化に
よるメタクリル酸の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばメタクロレインを
分子状酸素を含むガスで酸化してメタクリル酸を製造す
るために用いることのできるヘテロポリ酸系触媒の調製
法に関し、特に高い活性を有し、活性の経時変化の少な
い触媒の調製法およびその触媒を使用するメタクリル酸
の製造法に関する。
【0002】
【従来技術】メタクロレインの接触気相酸化によりメタ
クリル酸を製造する種々の方法が提案されている。これ
らは主として接触気相酸化に用いるモリブデンおよびリ
ンを含むヘテロポリ酸系触媒の成分およびその元素比に
関わるものである。これらの触媒は各金属成分を含む塩
または酸化物を水溶液中で混合し、乾燥、焼成を行う一
連の工程で調製され、混合から乾燥にかけての各工程に
おいて、それぞれの工程を一段階で行なう方法が知られ
ている。
【0003】このように、調製の工程を一段階で行う方
法が、例えば特開昭55−2619号公報、特開昭55
−122734号公報などに開示されるが、この方法に
より得られる触媒は、触媒活性の経時低下が大きかった
り、反応成績が充分でなかったりの欠点を有しており、
工業触媒としての使用に際しては更に改良が望まれてい
るのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタクロレ
インからメタクリル酸を有効に製造する触媒の調製法お
よびその触媒を用いたメタクリル酸の製造法の提供を目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために、鋭意検討を行なった結果ヘテロポリ酸
系触媒を調製するにあたり、二段階で調製することによ
り活性、選択性が高く、活性の経時低下の小さい触媒が
得られることを見出し本発明を完成するに至った。 即
ち、本発明は、少なくともモリブデン、リン、セシウム
を含むヘテロポリ酸系触媒を調製する際に、少なくとも
モリブデン、リン、セシウムを含むヘテロポリ酸塩を
得、該ヘテロポリ酸塩に少なくともモリブデン、リンを
含みセシウムを含まない触媒原料を添加し触媒を調製す
ることを特徴とする触媒の調製法およびこの方法により
調製した触媒を用いたメタクロレインの気相酸化による
メタクリル酸の製造法である。
【0006】以下、詳しく本発明を説明する。
【0007】本発明では、ヘテロポリ酸塩の性質を利用
することにより触媒活性と触媒寿命を独立に制御するこ
とを可能とした。
【0008】すなわち、モリブデンおよびリンを含むヘ
テロポリ酸はメタクロレインからのメタクリル酸製造触
媒として高い活性を有するが、分解し易くその結果三酸
化モリブデンの析出が起こり、経時的に活性が低下す
る。他方、モリブデンおよびリンを含むヘテロポリ酸の
セシウム塩は、耐久性には優れているが触媒活性が低く
触媒としての使用は不可能である。
【0009】また、一部を比較的分解しにくいヘテロポ
リ酸のセシウム塩とすることにより、一段階で調製して
ヘテロポリ酸とヘテロポリ酸のセシウム塩を混在させた
触媒では、反応初期での活性は高いが経時的に活性が低
下する。
【0010】本発明ではヘテロポリ酸のこれらの性質を
利用し、セシウムを含むヘテロポリ酸またはヘテロポリ
酸塩の懸濁液にセシウムを含まないヘテロポリ酸または
ヘテロポリ酸塩を添加するか、またはヘテロポリ酸また
はヘテロポリ酸塩の原料を添加する2段階の調製法を用
いることにより高い反応率を達成し、かつ長期にわたっ
て活性を維持する触媒を調製することを可能にした。
【0011】本発明における触媒に含まれる金属元素と
しては、モリブデン、リン、セシウムの3種のみでも高
い触媒活性を有するが、アンチモン、銅、ジルコニウ
ム、バナジウム、タンタル、ニオブ、銀、コバルト、ニ
ッケルが含まれることがさらに高い触媒活性を達成する
ために望ましい。特にアンチモン、銅、ジルコニウムを
添加することにより、高い触媒活性を長期にわたって維
持することができる。
【0012】また、本発明における触媒に含まれる各元
素の量は、下記一般式 (Mo)(P)(Sb)(Cu)(Cs)(X)(O) (但し、式中Xはジルコニウム、バナジウム、タンタ
ル、ニオブ、銀、コバルト、ニッケルより選ばれる元素
の1種または2種以上を表し、a,b,c,d,e,f
は各元素の元素比を表し、aを12としたときb=0.
5〜6,c=0.01〜6,d=0.05〜5,e=
0.05〜3,f=0.05〜5、gは他の原子比によ
り決まる値)であることが望ましい。各元素の量が、こ
れらの値より極めて多かったり少なかったりすると、十
分な触媒活性を得られなかったり触媒寿命が短かったり
することがある。
【0013】本発明における触媒の調製の例として、触
媒がモリブデン、リン、セシウム、アンチモン、銅、ジ
ルコニウムを含む場合についてさらに詳しく述べる。
【0014】パラモリブデン酸アンモニウムを加熱した
水に溶解する。そこへ水にリン酸水素二アンモニウム、
三塩化アンチモンを加えた混合液を添加する。さらに、
硝酸セシウム、塩化第一銅を加え加熱撹拌しながら蒸発
乾固し、乾燥する。次に、乾燥した固形物を粉砕した
後、水に懸濁し、モリブデン、リン、アンチモン、銅お
よびセシウムを含む1段階目のヘテロポリ酸塩の懸濁液
を調製する。1段階目の懸濁液の調製に際しては、蒸発
乾固法を用いて固形物とした後に水に懸濁させる上記の
方法を用いてもよいし、原料を調合した後pHを7以下
に調整しヘテロポリ酸塩の懸濁液を得る方法、あるいは
pH調整を行った後に蒸発乾固を行い固形物を水に懸濁
させる方法を用いてもよい。
【0015】2段階目として、加熱した水にパラモリブ
デン酸アンモニウムを溶解した水溶液に、水にリン酸水
素二アンモニウム、三塩化アンチモンを加えた混合液を
添加する。この液を、1段階目で調製した懸濁液に加え
た後、塩化第一銅、オキシ硝酸ジルコニウムを加え、混
合液を加熱撹拌しながら蒸発乾固し、得られた固形物を
乾燥後焼成する。焼成においては、乾燥によって得られ
た固形物をそのまま空気気流中300℃から450℃で
加熱してもよいし、不活性ガス気流中300℃から55
0℃で加熱した後に空気気流中200℃から450℃で
加熱してもよい。
【0016】このようにして得られる触媒の組成は、 (Mo)(P)(Sb)(Cu)(Cs)(Zr)(O) (式中a,b,c,d,e,fは各元素の元素比を表
し、aを12としたときb=0.5〜6,c=0.01
〜6,d=0.05〜5,e=0.05〜3,f=0.
05〜5、gは他の原子比により決まる値)とすること
が望ましい。また、これら組成は原料化合物の使用量を
調整することにより適宜調製し得る。
【0017】この2段階の調製法を用いて調製した触媒
は、メタクロレインの接触気相酸化によるメタクリル酸
の生成反応に対して高い活性、選択性を有し、かつ経時
的な活性低下が小さいため、工業的な価値は極めて高
い。
【0018】触媒の調製に用いられる原料化合物として
は、モリブデン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等
のアンモニウム化合物、硝酸塩、ハロゲン化物、酸化物
などを組み合わせて使用することができる。
【0019】本発明で調製した触媒の各成分の存在状態
は極めて複雑であり、厳密には明かではない。しかし、
X線回折の測定結果からは、全体としてセシウム塩構造
となっていたことから、1段階目でヘテロポリ酸のセシ
ウム塩が調製され、2段階目でセシウムを含まないヘテ
ロポリ酸を添加することによりヘテロポリ酸のセシウム
塩の小粒子上にセシウムを含まないヘテロポリ酸が結晶
成長し、結晶としては安定なセシウム塩の構造をとって
いるが反応に使用される触媒粒子表面には反応活性が高
いセシウムを含まないヘテロポリ酸が存在しているもの
と考えられる。
【0020】本発明の触媒は無担体でも有効であるが、
シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、シリコンカーバイ
ド等の担体に担持させるかあるいはこれを希釈して用い
ることもできる。
【0021】本発明の触媒を反応に用いるのに際し、原
料ガス中のメタクロレインの濃度は広い範囲で変えるこ
とができるが、容量で1〜20%が適当であり、特に2
〜10%が望ましい。メタクロレインとしては、精製し
たメタクロレインを用いることができるが、イソブチレ
ン、ターシャリブチルアルコールの酸化によって得られ
るメタクロレインを含む混合ガスをそのまま用いること
もできる。原料ガス中の酸素濃度は、メタクロレインに
対しモル比で決められ、0.5〜5特に1〜3が望まし
い。酸素源としては、空気を用いることが経済的には望
ましいが、必要に応じて純酸素、酸素富化空気も用いる
ことができる。原料ガスは、水蒸気、窒素等の不活性ガ
スを加えて希釈してもよい。
【0022】反応温度は、200〜400℃の範囲で選
ぶことができるが、特に240〜370℃が望ましい。
反応圧力は、常圧から数気圧までがよい。反応は、固定
床でも流動床でも移動床でも行うことができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明による触媒の調製法およびその
触媒を用いた反応例を実施例により説明するが本発明は
これらに限定されない。
【0024】なお実施例、比較例中メタクロレインの転
化率、生成したメタクリル酸の選択率は以下のように定
義される。
【0025】実施例1 パラモリブデン酸アンモニウム100gを加熱した純水
200mlに溶解した。そこへ純水50mlにリン酸水
素二アンモニウム11.2g、三塩化アンチモン11.
0gを加えた混合液を添加した。この液に、硝酸セシウ
ム20.4gを加えた後に塩酸を加えpHを4に調整し
た。この液を100℃で加熱撹拌しながら蒸発乾固し、
得られた固形物を120℃12時間乾燥した。この固形
物中に含まれる各金属元素比は、Mo121.8Sb
1.0Cs2.0であった。
【0026】次に、乾燥した固形物を粉砕した後80℃
の純水200mlに懸濁した。この懸濁液を撹拌しなが
ら、80℃の純水200mlにパラモリブデン酸アンモ
ニウム100gを溶解した水溶液に純水50mlにリン
酸水素二アンモニウム11.2g三塩化アンチモン1
1.0gを加えた液を添加した混合液を加えた。さらに
塩酸を加えpHを4に調整した後、塩化第一銅5.9
g、ケイソウ土21.3gを加え、混合液を100℃に
加熱撹拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を12
0℃12時間乾燥後加圧成形し、窒素気流中430℃3
時間、空気気流中360℃2時間加熱処理し触媒とし
た。
【0027】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.8Sb1.0Cu0.6Cs
1.0であった。
【0028】本触媒10gを反応器に充填しメタクロレ
イン5%、酸素12.5%、水蒸気35%、窒素47.
5%の反応ガスをSV=900/h(NTP基準)とな
るように反応器に導入し、反応温度300℃で反応を行
った。生成物を補集しガスクロマトグラフィーで分析し
たところ、転化率89.7%、選択率77.9%、収率
69.8%であった。
【0029】比較例1 パラモリブデン酸アンモニウム100gを加熱した純水
200mlに溶解した。そこへ純水50mlにリン酸水
素二アンモニウム11.2g、三塩化アンチモン11.
0gを加えた混合液を添加した。この液に、硝酸セシウ
ム10.2gを加えた後に塩酸を加えpHを4に調整し
た。さらに塩化第一銅3.0g、ケイソウ土10.6g
を加え、100℃に加熱撹拌しながら蒸発乾固した。得
られた固形物を120℃12時間乾燥後、加圧成形し、
窒素気流中430℃3時間、空気気流中360℃2時間
加熱処理し触媒とした。
【0030】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.8Sb1.0Cu0.6Cs
1.0であった。
【0031】本触媒10gを反応器に充填し実施例1と
同じ条件で反応を行ったところ、転化率49.1%、選
択率81.4%、収率39.9%であった。
【0032】実施例2 パラモリブデン酸アンモニウム100gを加熱した純水
200mlに溶解した。そこへ純水50mlにリン酸水
素二アンモニウム11.2g、三塩化アンチモン11.
0gを加えた混合液を添加した。この液に、硝酸セシウ
ム10.2gを加えた後に塩酸を加えpHを4に調整し
た。この液を、100℃に加熱撹拌しながら蒸発乾固
し、得られた固形物を120℃12時間乾燥した。この
固形物中に含まれる各金属元素比は、Mo121.8
Sb1.0Cs1.0であった。
【0033】次に、乾燥した固形物を粉砕した後80℃
の純水200mlに懸濁した。この懸濁液を撹拌しなが
ら、80℃の純水200mlにパラモリブデン酸アンモ
ニウム100gを溶解した水溶液に純水50mlにリン
酸水素二アンモニウム11.2g三塩化アンチモン1
1.0gを加えた液を添加した混合液を加えた。さらに
塩酸を加えpHを4に調整した後、塩化第一銅5.9
g、硝酸銀1.4g、硝酸コバルト2.8g、ケイソウ
土21.3gを加え、混合液を100℃に加熱撹拌しな
がら蒸発乾固した。得られた固形物を120℃12時間
乾燥後加圧成形し、窒素気流中430℃3時間、空気気
流中360℃2時間加熱処理し触媒とした。
【0034】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.8Sb .0Cu0.6Ag
0.1Co0.1Cs0.5であった。
【0035】本触媒10gを反応器に充填し実施例1と
同じ条件で反応を行った。結果を表1に示す。
【0036】実施例3 実施例2のAg,Coの代わりにTaを6.3g
加え、実施例2に準じて表1に示した触媒を調製し、実
施例2と同一条件で反応を行った。結果を表1に示す。
【0037】実施例4 実施例2のAg,Coの代わりにNbを2.5g
加え、実施例2に準じて表1に示した触媒を調製し、実
施例2と同一条件で反応を行った。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】 実施例5 パラモリブデン酸アンモニウム100gを加熱した純水
に溶解した。そこへ純水にリン酸水素二アンモニウム1
1.2g、三塩化アンチモン11.0gを加えた混合液
を添加した。この液に、硝酸セシウム10.2gを加え
た後に塩酸を加えpHを4に調整した。さらに塩化第一
銅3.0gを加え、100℃に加熱撹拌しながら蒸発乾
固し、得られた固形物を120℃12時間乾燥した。こ
の固形物中に含まれる各金属元素比は、Mo12
1.8Sb1.0Cu0.6Cs1.0であった。
【0039】次に、乾燥した固形物を粉砕した後80℃
の純水200mlに懸濁した。この懸濁液を撹拌しなが
ら、80℃の純水200mlにパラモリブデン酸アンモ
ニウム100gを溶解した水溶液に純水50mlにリン
酸水素二アンモニウム11.2g三塩化アンチモン1
1.0gを加えた液を添加した混合液を加えた。さらに
塩酸を加えpHを4に調整した後、塩化第一銅5.9
g、オキシ硝酸ジルコニウム3.8g、ケイソウ土2
1.3gを加え、混合液を100℃に加熱撹拌しながら
蒸発乾固した。得られた固形物を120℃12時間乾燥
後加圧成形し、窒素気流中430℃3時間、空気気流中
360℃2時間加熱処理し触媒とした。
【0040】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.8Sb1.0Cu0.9Zr
0.15Cs0.5であった。
【0041】本触媒10gを反応器に充填し、メタクロ
レイン5%、空気60%、水蒸気35%の反応ガスをS
V=900/h(NTP基準)となるように反応器に導
入し、反応温度300℃で2000時間の反応を行っ
た。結果を表2に示す。
【0042】比較例2 パラモリブデン酸アンモニウム100gを加熱した純水
に溶解した。そこへ純水にリン酸水素二アンモニウム1
1.2g、三塩化アンチモン11.0gを加えた混合液
を添加した。この液に、硝酸セシウム5.1gを加えた
後に塩酸を加えpHを4に調整した。さらに塩化第一銅
4.5g、オキシ硝酸ジルコニウム1.9g、ケイソウ
土10.6gを加え、100℃に加熱撹拌しながら蒸発
乾固した。得られた固形物を120℃12時間乾燥後、
加圧成形し、窒素気流中430℃3時間、空気気流中3
60℃2時間加熱処理し触媒とした。
【0043】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.8Sb1.0Cu0.9Zr
0.15Cs0.5であった。
【0044】本触媒10gを反応器に充填し実施例5と
同じ条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0045】実施例6 パラモリブデン酸アンモニウム100g、バナジン酸ア
ンモニウム3.9g、を加熱した純水に溶解した。そこ
へ純水にリン酸水素二アンモニウム11.2g、三塩化
アンチモン11.0gを加えた混合液を添加した。この
液に、硝酸セシウム10.2gを加えた後に塩酸を加え
pHを4に調整した。さらに塩化第一銅3.0gを加
え、100℃に加熱撹拌しながら蒸発乾固し、得られた
固形物を120℃12時間乾燥した。この固形物中に含
まれる各金属元素比は、Mo121.80.7Sb
1.0Cu0.6Cs1.0であった。
【0046】次に、乾燥した固形物を粉砕した後80℃
の純水200mlに懸濁した。この懸濁液を撹拌しなが
ら80℃の純水200mlにパラモリブデン酸アンモニ
ウム100g、バナジン酸アンモニウム3.9gを溶解
した水溶液に純水50mlにリン酸水素二アンモニウム
11.2g三塩化アンチモン11.0gを加えた液を添
加した混合液を加えた。さらに塩酸を加えpHを4に調
整した後、塩化第一銅5.9g、オキシ硝酸ジルコニウ
ム7.6g、ケイソウ土21.3gを加え、混合液を1
00℃に加熱撹拌しながら蒸発乾固した。得られた固形
物を120℃12時間乾燥後加圧成形し、窒素気流中4
30℃3時間、空気気流中360℃2時間加熱処理し触
媒とした。
【0047】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.80.7Sb1.0Cu
0.9Zr0.3Cs0.5であった。
【0048】本触媒10gを反応器に充填し実施例5と
同じ条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0049】比較例3 パラモリブデン酸アンモニウム100g、バナジン酸ア
ンモニウム3.9gを加熱した純水に溶解した。そこへ
純水にリン酸水素二アンモニウム11.2g、三塩化ア
ンチモン11.0gを加えた混合液を添加した。この液
に、硝酸セシウム5.1gを加えた後に塩酸を加えpH
を4に調整した。さらに塩化第一銅4.5g、オキシ硝
酸ジルコニウム3.8g、ケイソウ土10.6gを加
え、100℃に加熱撹拌しながら蒸発乾固した。得られ
た固形物を120℃12時間乾燥後、加圧成形し、窒素
気流中430℃3時間、空気気流中360℃2時間加熱
処理し触媒とした。
【0050】得られた触媒のケイソウ土および酸素を除
く組成は、Mo121.8Sb1.0Cu0.9
0.7Zr0.3Cs0.5であった。
【0051】本触媒10gを反応器に充填し実施例5と
同じ条件で反応を行った。結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明はメタクロレインを分子状酸素で
接触気相酸化しメタクリル酸を製造する触媒を調製する
にあたり、少なくともモリブデン、リン、セシウムを含
むヘテロポリ酸塩を調製した後に少なくともモリブデ
ン、リンを含みセシウムを含まない触媒原料を添加する
2段階の調製法を用いることにより高い活性、選択性を
有し、かつ経時的な活性低下が小さい触媒を調製するこ
とを可能とした。また、この触媒を用いることによって
効率的にメタクリル酸を製造することが可能になり、工
業的な価値は極めて高い。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともモリブデン、リン、セシウムを
    含むヘテロポリ酸系触媒を調製する際に、少なくともモ
    リブデン、リン、セシウムを含むヘテロポリ酸塩を得、
    該ヘテロポリ酸塩に少なくともモリブデン、リンを含み
    セシウムを含まない触媒原料を添加することを特徴とす
    る触媒の調製法。
  2. 【請求項2】ヘテロポリ酸系触媒の組成が、下記一般式 (Mo)(P)(Sb)(Cu)(Cs)(X)(O) (但し、式中Xはジルコニウム、バナジウム、タンタ
    ル、ニオブ、銀、コバルト、ニッケルより選ばれる元素
    の1種または2種以上を表し、a,b,c,d,e,f
    は各元素の元素比を表し、aを12としたときb=0.
    5〜6,c=0.01〜6,d=0.05〜5,e=
    0.05〜3,f=0.05〜5、gは他の原子比によ
    り決まる値)で示される請求項1に記載の触媒の調製
    法。
  3. 【請求項3】ヘテロポリ酸系触媒の組成が、下記一般式 (Mo)(P)(Sb)(Cu)(Cs)(Zr)(O) (但し、式中a,b,c,d,e,fは各元素の元素比
    を表し、aを12としたときb=0.5〜6,c=0.
    01〜6,d=0.05〜5,e=0.05〜3,f=
    0.05〜5、gは他の原子比により決まる値)で示さ
    れる請求項1に記載の触媒の調製法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の方法により調製
    した触媒を用いるメタクロレインの気相酸化によるメタ
    クリル酸の製造法。
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