JPH05176845A - ホットプレート - Google Patents

ホットプレート

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Publication number
JPH05176845A
JPH05176845A JP35835791A JP35835791A JPH05176845A JP H05176845 A JPH05176845 A JP H05176845A JP 35835791 A JP35835791 A JP 35835791A JP 35835791 A JP35835791 A JP 35835791A JP H05176845 A JPH05176845 A JP H05176845A
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JP
Japan
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insert
holder
hot plate
liquid crystal
acid
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Application number
JP35835791A
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English (en)
Inventor
Rikio Kuroda
力雄 黒田
Sadahiro Nishimura
定宏 西村
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Baking, Grill, Roasting (AREA)
  • Cookers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 劣化が生じず、また反りの少ないホットプレ
ートを提供する。 【構成】 サーモトロピック液晶ポリマーからなるホル
ダー部と、ヒーター部を備え、かつ該ヒーター部が露出
するように該ホルダー部に嵌入された剛直な面状体のイ
ンサート部とからなり、該インサート部の該ホルダー部
と接触する面の少なくとも一部がJIS−B0031に
規定される三角記号一つ(▽)で表面粗さの表示50−
Sよりも粗い表面粗さを有することを特徴とするホット
プレート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭等で使用される保
温用または調理用器具の一種であるホットプレートに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホットプレートは、例えば射出成
形により別途成形された耐熱性樹脂からなるホルダー部
に、ヒーター部をエポキシ樹脂等の接着剤を用いて接着
されたものが使用されている。
【0003】しかし、エポキシ樹脂は耐熱性が200℃
未満であり、高温で使用する場合には、エポキシ樹脂の
劣化が生じ、ホルダー部からヒーター部が剥離する恐れ
がある等の問題がある。
【0004】このため特開平2−81616号公報に
は、上記課題を解決する加熱保温用成形体が開示されて
いる。これによれば、ヒーターをサーモトロピック液晶
ポリマー等の樹脂で覆うように一体成形している例が記
載されている。この場合、耐熱性樹脂とヒーターとが直
接に接触することが例示されているが、いかに耐熱性の
樹脂を使用したとしても直接接触する構造では樹脂の劣
化、ひいては分解破損の恐れがある。また、ヒーター上
部の樹脂層の厚みは伝熱効率の点からできるだけ薄く均
一にする必要があるが、必ずしもそのような成形は容易
ではない。
【0005】また、ホットプレートのホルダー部をサー
モトロピック液晶ポリマーで成形する場合、ホルダー部
は成形品としては比較的面積が大きく、インサート部材
を用いずに樹脂のみで成形した場合、成形収縮が生ずる
恐れがある。この成形収縮の程度は、単純な形状のホッ
トプレートの場合は、比較的均一な成形収縮が生ずるこ
とになるが、実用的なデザインの場合は、実際にはかな
り複雑な成形収縮が生ずる。従って、成形収縮の具体的
な解析が困難であり、成形用金型の補正のみでは反りに
対する満足な対策を取ることができない。
【0006】一方、インサート成形は、射出成形するプ
ラスチック内にインサート部材を包み込んだ形をつくる
射出成形方法であって、部品が集約され製造工程が短縮
されて、複雑で精密な部品が完成されるという長所があ
るものの、インサート部材とプラスチックとの一体化を
確保するにはプラスチックの収縮捕捉力のみでは無理で
あり、またインサート部材の存在により金型内の樹脂流
れが複雑となりそれだけ収縮率の局部変化となって製品
に反りが生じ易い等の欠点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の課題
を解決すべくなされたもので、劣化が生じず、また反り
の少ないホットプレートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、サーモトロピ
ック液晶ポリマーからなるホルダー部と、ヒーター部を
有し、かつ該ヒーター部が露出するように該ホルダー部
に嵌入された剛直な面状体のインサート部とからなり、
該インサート部の該ホルダー部と接触する面の少なくと
も一部がJIS−B0031に規定される三角記号一つ
(▽)で表面粗さの表示50−Sよりも粗い表面粗さを
有することを特徴とするホットプレートに関する。
【0009】以下、本発明をさらに説明する。本発明で
ホルダー部(筐体)として用いられるサーモトロピック
液晶ポリマーとは、溶融時に光学的異方性を示す熱可塑
性である溶融可能なポリマーである。このような溶融時
に光学的異方性を示すポリマーは、溶融状態でポリマー
分子鎖が規則的な平行配列をとる性質を有している。光
学的異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した通常
の偏光検査法により確認できる。
【0010】上記液晶ポリマーとしては、例えば、液晶
性ポリエステル、液晶性ポリカーボネート、液晶性ポリ
エステルイミド等であり、具体的には、(全)芳香族ポ
リエステル、ポリエステルアミド、ポリアミドイミド、
ポリエステルカーボネート、ポリアゾメチン等が挙げら
れる。
【0011】サーモトロピック液晶ポリマーは、一般に
細長く、偏平な分子構造からなり、分子の長鎖に沿って
剛性が高く、同軸または平行のいずれかの関係にある複
数の連鎖伸長結合を有している。
【0012】本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリ
マーには、一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相を形成
するポリマーのセグメントで構成され、残りの部分が異
方性溶融相を形成しないポリマーのセグメントから構成
されるポリマーも含まれる。また、複数のサーモトロピ
ック液晶ポリマーを複合したものも含まれる。
【0013】サーモトロピック液晶ポリマーを構成する
モノマーの代表例としては、(A) 芳香族ジカルボン
酸の少なくとも1種、(B) 芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸系化合物の少なくとも1種、(C) 芳香族ジオー
ル系化合物の少なくとも1種、(D) (D1)芳香族
ジチオール、(D2)芳香族チオフェノール、(D3)
芳香族チオールカルボン酸化合物の少なくとも1種、
(E) 芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化
合物の少なくとも1種、等が挙げられる。
【0014】これらは単独で構成される場合もあるが、
多くは(A)と(C)、(A)と(D)、(A),
(B)と(C)、(A),(B)と(E)、あるいは
(A),(B),(C)と(E)等のように組合せて構
成される。
【0015】上記(A)芳香族ジカルボン酸系化合物と
しては、テレフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボ
ン酸、4,4′−トリフェニルジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,
4′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4′−ジ
カルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエ−テル−3,
3′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−3,3′−
ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3′−ジカルボ
ン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族
ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジクロロテレ
フタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル酸、
ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メトキシ
テレフタル酸、エトキシテレフタル酸等、上記芳香族ジ
カルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換
体が挙げられる。
【0016】(B)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合
物としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒド
ロキシ−1−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン
酸または3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ
酸、6−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、
2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、2,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3
−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドキシ−5
−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−7−クロ
ロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−5,7−ジクロ
ロ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸の
アルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられ
る。
【0017】(C)芳香族ジオールとしては、4,4′
−ジヒドロキシジフェニル、3,3′−ジヒドロキシジ
フェニル、4,4′−ジヒドロキシトリフェニル、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、2,6−ナフタレンジオー
ル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、3,3′−ジヒ
ドロキシジフェニルエ−テル、1,6−ナフタレンジオ
ール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン等の芳香族
ジオールまたはクロロハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロ
キノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロ
キノン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシン
等の芳香族ジオールのアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
【0018】(D1 )芳香族ジチオールとしては、ベ
ンゼン−1,4−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチ
オール、2,6−ナフタレン−ジチオール、2,7−ナ
フタレン−ジチオール等が挙げられる。
【0019】(D2 )芳香族チオフェノールとして
は、4−メルカプトフエノール、3−メルカプトフェノ
ール、6−メルカプトフェノール等が挙げられる。 (D3 )芳香族チオールカルボン酸としては、4−メ
ルカプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メル
カプト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト−2−ナフト
エ酸等が挙げられる。
【0020】(E)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジ
アミン系化合物としては、4−アミノフェノール、N−
メチル−4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジ
アミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、
N,N′−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、3
−アミノフェノール、3−メチル−4−アミノフェノー
ル、2−クロロ−4−アミノフェノール、4−アミノ−
1−ナフトール、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェ
ニル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルメタン、
4−アミノ−4′−ヒドロキシジフェニルスルフィド、
4、4′−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリ
ン)、4,4′ジアミノジフェニルスルホン、2,5−
ジアミノトルエン、4,4′−エチレンジアニリン、
4,4′−ジアミノジフェノキシエタン、4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,
4′−ジアミノジフェニルエ−テル(オキシジアニリ
ン)等が挙げられる。
【0021】本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリ
マーは、上記モノマーから溶融アシドリシス法やスラリ
ー重合法等の多様なエステル形成法等により製造するこ
とができる。これら全芳香族ポリエステルの中で好まし
くは、少なくとも下記一般式
【0022】
【化1】
【0023】で表わされるモノマー単位を含む(共)重
合体であって、具体的には、
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】等がある。すなわち、本発明の特に好まし
い全芳香族ポリエステルは、p−ヒドロキシ安息香酸、
フタル酸およびビフェノールの3種の化合物からそれぞ
れ誘導される繰返し単位を有するポリエステルまたはp
−ヒドロキシ安息香酸およびヒドロキシナフトエ酸の2
種の化合物からそれぞれ誘導される繰返し単位を有する
ポリエステルである。
【0027】本発明において、ホットプレートとは家庭
等で用いられる保温用または調理用として用いられる加
熱のための板状の器具であり、例えばコーヒー、紅茶等
の保温用あるいは各種調理用に利用されるものである。
【0028】本発明のホットプレートのインサート部に
は剛直な面状体部材(インサート部材)を使用し、この
インサート部にはヒーター部が設けられている。このイ
ンサート部は剛直な部材を使用するところから成形時に
発生する製品の反りはもちろん成形後に、例えば熱衝撃
により発生する可能性のある製品の反りも、いずれも機
械的に拘束し反りの発生が防止できる。機械的に拘束し
て製品の反りを防止できる材料ならば、いずれの材質も
採用でき、例えばセラミック等の電気絶縁性材料から選
択できる。また、このインサート部材の曲げ弾性率は2
0000kg/cm2以上であることが望ましい。
【0029】本発明では、剛直な部材からなるインサー
ト部のサーモトロピック液晶ポリマーからなるホルダー
部と接触する面の少なくとも一部がJIS−B0031
に規定される三角記号一つ(▽)で表面粗さの表示50
−Sよりも粗い表面粗さであることが必要である。ここ
におけるJIS−B0031に規定される三角記号一つ
(▽)で表面粗さの表示50−Sよりも粗い表面粗さと
は、JISの加工標準における表面粗さ規格の仕上げ記
号の表面粗さ区分の中の三角記号一つ(▽)に該当する
区分に属し、かつ粗さの範囲として50μm以下の50
−Sと表示される粗さより粗い表面粗さのことである。
かかる表面粗さを有することにより、インサート部とサ
ーモトロピック液晶ポリマーからなるホルダー部との一
体化が確保できる。JIS−B0031に規定される三
角記号一つ(▽)で表面粗さ50−Sに相当する表面粗
さよりも平滑な表面粗さでは、機械的な拘束力が不足
し、インサート部とサーモトロピック液晶ポリマーから
なるホルダー部との固着を確保できないので好ましくな
い。インサート部の表面をJIS−B0031に規定さ
れる三角記号一つ(▽)で表面粗さの表示50−Sより
も粗い表面粗さに加工する方法としては、公知の手段を
用いることができる。例えば、セラミックスの表面を線
状に傷をつけ、ここから単に破断させる場合等は、破断
面は通常上記範囲の表面粗さを有する。あるいは、所定
のやすり等を用いて部材表面を仕上げ加工することによ
り上記範囲の表面粗さを得ることもできる。
【0030】本発明におけるインサート部材を、適宜の
方法により金型内に仮止めした後、常法に従い射出成形
をする。インサート部材を金型内に仮止めする方法は、
特に限定されず、例えば金型に穿孔されたインサート部
材裏面の孔から真空に引いてインサート部材を金型に吸
着させる方法、磁石を利用する金型に吸着させる方法あ
るいはテープ等で仮止めする等の方法が例に挙げられ
る。いずれにしろヒーター部を有する面状体からなるイ
ンサート部から該ヒーター部が露出するように嵌入す
る。
【0031】ゲートの種類は特に制限はなく公知のもの
が用いられるが、特にピンゲートを用いることが好まし
い。
【0032】ここで、射出成形におけるゲートの位置は
サーモトロピック液晶ポリマーの成形品の配向を直接的
に決め、成形品の成形収縮による反りの発生する位置を
決めることになり、長尺物であれば端部に近い位置にゲ
ートを設けることが通常行なわれる。
【0033】本発明に用いられるサーモトロピック液晶
ポリマーによる射出成形品には、金型内における溶融ポ
リマーの流れ方向(以下、MD方向という)には、収縮
は殆ど認められない。これに反し、MD方向に直角方向
(以下、TD方向という)の収縮は大きいという他の樹
脂にはみられない特異な異方性を有する。それ故、成形
品のTD方向という一方向にのみ専ら収縮応力が働くこ
とになる。
【0034】このようにTD方向にのみ収縮応力が働く
ような場合、該応力を利用してインサート部とサーモト
ロピック液晶ポリマーからなるホルダー部との一体化を
確保するのは容易ではない。金型内の樹脂流れを予測
し、それぞれのMD方向からの応力を最大限生かす方向
にする必要があるからである。
【0035】ホットプレートの形状が円形または長方形
等の矩形であり、そしてヒーター部を有し、剛直な面状
体部材からなるインサート部も同様に円形または長方形
等の矩形である場合、成形品の周辺部方向がMD方向と
なる。そして、前述のようにこれと直角なTD方向とい
う一方向にのみ専ら収縮応力が働くことになるのである
が、円形または長方形等の矩形であるためこの応力の応
力が働く面が大となり、十分な収縮確保力を形成するこ
とになる。
【0036】それ故、本発明においてはホットプレート
の形状は通常、円形または長方形等の矩形であり、そし
てヒーター部を有し、剛直な面状体部材からなるインサ
ート部も同様に円形または長方形等の矩形のものが好ま
しい。
【0037】本発明におけるインサート部材(面状体部
材)は特に限定されないが、セラミック等のヒーター部
からの放熱を熱的に絶縁できる材料からなるものであ
る。セラミックであれば剛直でもあるので製品の反りも
防止でき好ましい。このようなヒーター部を有するイン
サート部材の例としては、セラミックヒーターが好まし
く用いられる。セラミックヒーターの例としては、タン
タル、珪素、ルテニウム等の酸化物、窒化物、酸化物等
の抵抗体(ヒーター部)としての導電性セラミックおよ
び例えばアルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、ジ
ルコニア等の絶縁体としてのセラミックからなる円形ま
たは長方形等の矩形のものが好ましい。絶縁体としての
セラミックによりサーモトロピック液晶ポリマーからな
るホルダー部は、熱的にもまた電気的にもヒーター部か
ら絶縁される。それ故、樹脂の劣化、ひいては分解破損
の恐れが少ない。
【0038】ヒーター部を形成する導電性セラミック
は、絶縁体としてのセラミック成形体上に塗布、焼結さ
れるか、あるいはセラミック成形時に埋設されて焼結さ
れる等の方法により絶縁体としてのセラミックと一体化
される。このようなものは、表面が平滑であるので好ま
しい。従来、セラミックヒーターとして汎用されるW、
Mo等の高融点金属製コイル形状抵抗体を磁器に埋設し
てなる構造のものと比較し、導電性セラミックと絶縁体
としてのセラミックスは熱膨張係数が近似しそのため剥
離等の恐れが少ないので好ましい。
【0039】もちろん、セラミックヒーターは絶縁体と
してのセラミックが剛直な材料であるので、インサート
部材として好適である。
【0040】以下、図面を用いて本発明を詳述する。図
1は、本発明のホットプレートの一例を示す斜視図であ
る。
【0041】ヒーター部3が装着されたインサート部
(セラミックヒーター)2を押え込むようにサーモトロ
ピック液晶ポリマーからなるホルダー部1がインサート
成形され、ホットプレートが成形されている。なお、ヒ
ーター部3への通電手段、温度制御手段等は図示してい
ない。これには公知の方法を適宜用いることができる。
インサート部2のヒーター部3は、伝熱効率の点からホ
ルダー部1上に露出している。
【0042】図2は、図1のA−A′面による断面図で
ある。ホルダー部1は液晶ポリマー特有の配向により内
側方向に圧力がかかっており、ホルダー部1とインサー
ト部2が固着されている。ホットプレート1と固着され
ているセラミックの側面はやすりでJIS−B0031
に規定される三角記号一つ(▽)表面粗さの表示50−
Sよりも粗い表面粗さに加工してしてある。この粗さを
有することにより圧力に加えてさらにホルダー部1とイ
ンサート部2とが密着される。
【0043】図3は、液晶ポリマーを射出成形して得ら
れたホルダー部1の成形収縮による円の中心方向への反
りを示したものである。点線部が反りが生じなかったと
仮定した場合、実線部が反りが生じた場合の断面図であ
る。
【0044】本発明のホットプレートにおける反りの方
向は図3のようである。逆の方向の反りが生ずる傾向の
場合には本発明には適さない。逆の方向の反りが生ずる
場合は、ホルダー部1とインサート部2の間に圧力が働
かず充分に固着することができない。
【0045】これらの反りの方向を決めるのはホットプ
レートの形状、樹脂および充填剤の種類、成形方法(ゲ
ート位置、種類、数、成形条件)等の各種要素が考えら
れる。
【0046】図4は、本発明のホットプレートの他の例
を示す断面図である。図1のホルダー部1の断面と異な
る形状を有しており、また肉盛り部5を有する。この肉
盛り部5を有することによりインサート部2が包み込ま
れ、押圧力に加わり、さらに強固に固着が可能となる。
【0047】さらにセラミックスヒーター2の底部には
数カ所の凹部4があり、ホルダー部1およびインサート
部2とのずれを防止している。
【0048】
【実施例】以下、実施例等によって本発明を具体的に説
明する。
【0049】実施例1 図1のような形状をもつホットプレートをインサート成
形方法で作成した。インサート部材として導電性セラミ
ック(ヒーター部材)が絶縁性のセラミック上に塗布、
焼結されたセラミックヒーターを用い、ホルダー部を形
成するサーモトロピック液晶ポリマーとして、テレフタ
ル酸、ビフェノールおよびp−ヒドロキシ安息香酸の3
元コポリエステルを用いてホットプレートを作成した。
セラミックスは、円周に沿った側面はやすりにより表面
粗さがJIS−B0031に規定される三角記号一つ
(▽)で表面粗さの表示50−Sより粗い表面粗さに予
め加工したものを使用した。
【0050】また、ヒートサイクルテスト(条件;室温
から加熱して、230℃×30分間保持後、室温に下げ
るまでの工程を1サイクルとする)を30回繰り返し
た。
【0051】その結果、固着の強度はヒートサイクルテ
スト前と同じで変化が認められなかった。また、ホット
プレートの反りを目視で調べたが殆ど認められなかっ
た。
【0052】なお、インサート部とホルダー部との境界
は密着されているので洗浄をしても、界面に洗浄水の浸
入は認められなかった。
【0053】比較例1 インサート部材としてのセラミックスに、円周に沿った
側面をやすりにより表面粗さがJIS−B0031に規
定される三角記号二つ(▽▽)で表面粗さの表示20−
Sよりも平滑な表面粗さに予め加工したものを使用した
以外は実施例1と同様にしてホットプレートを作成し
た。
【0054】これを洗浄をするとインサート部とホルダ
ー部との界面に洗浄水の浸入が認められた。
【0055】
【発明の効果】以上のような本発明のホットプレート
は、以下のような効果がある。
【0056】(1)反りがなく、寸法精度の優れてい
る。 (2)接着剤を用いていないので劣化がなく、劣化に伴
う剥離等の恐れがない。 (3)高温下で用いても、熱膨張の影響が少ないので破
損することがない。 (4)インサート部とホルダー部との境界は密着されて
いるので、洗浄の際に洗浄水等が入らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるホットプレートの一例を示す斜
視図。
【図2】 図1のホットプレートのA−A′における断
面図。
【図3】 インサート部材を嵌入しない場合のホルダー
部の成形収縮の様子を示す断面図。
【図4】 本発明によるホットプレートの他の例を示す
断面図。
【符号の説明】
1:ホルダー部、 2:インサート部(セラミックヒー
ター)、3:ヒーター部、 4:凹部、 5:肉盛り
部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーモトロピック液晶ポリマーからなる
    ホルダー部と、ヒーター部を備え、かつ該ヒーター部が
    露出するように該ホルダー部に嵌入された剛直な面状体
    のインサート部とからなり、該インサート部の該ホルダ
    ー部と接触する面の少なくとも一部がJIS−B003
    1に規定される三角記号一つ(▽)で表面粗さの表示5
    0−Sよりも粗い表面粗さを有することを特徴とするホ
    ットプレート。
JP35835791A 1991-12-27 1991-12-27 ホットプレート Pending JPH05176845A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180052037A (ko) * 2016-11-09 2018-05-17 지에프텍 주식회사 후막 Hybrid IC 및 리튬-폴리머 배터리를 이용한 휴대용 온열 기기
CN109561791A (zh) * 2016-08-04 2019-04-02 住友化学株式会社 耐热器皿、耐热器皿的制造方法及耐热器皿成形用树脂组合物

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