JPH05170819A - オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法

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JPH05170819A
JPH05170819A JP33896191A JP33896191A JPH05170819A JP H05170819 A JPH05170819 A JP H05170819A JP 33896191 A JP33896191 A JP 33896191A JP 33896191 A JP33896191 A JP 33896191A JP H05170819 A JPH05170819 A JP H05170819A
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JP
Japan
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group
catalyst
zirconium
transition metal
olefin
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JP33896191A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Mukoyama
山 光 昭 向
Kunihiro Ouchi
内 邦 裕 大
Mitsuhiro Kaneda
田 充 弘 金
Shuji Minami
修 治 南
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(R1COCR2COR3m MX4-m
で表される遷移金属化合物(MはZr又はHf、Xはハ
ロゲン又は−SO3CF3)と、一般式Cp11 またはY
2Cp2−R5−Cp33 で表される有機金属化合物(C
p1、Cp2、Cp3はシクロペンタジエニル骨格を有する基
であり、Y1、Y2、Y3はLi、Na、Kである。)と
を接触させることにより調製される遷移金属化合物触媒
成分、および有機アルミニウムオキシ化合物からなるオ
レフィン重合触媒。上記触媒の存在下にオレフィンを重
合するオレフィンの重合方法。 【効果】 重合活性に優れ、分子量分布及び組成分布が
狭いオレフィン重合体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なオレフィン重合用
触媒および該触媒を用いたオレフィンの重合方法に関
し、さらに詳しくは、特定の遷移金属化合物と有機金属
化合物とを接触させることにより得られる遷移金属化合
物触媒成分および有機アルミニウムオキシ化合物成分か
らなる触媒、およびこの触媒を用いたオレフィンの重合
方法に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】従来からα-オレフィン系重合体
の製造方法としては、チタン化合物と有機アルミニウム
化合物とからなるチタン系触媒あるいはバナジウム化合
物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム系触
媒の存在下に、エチレンとα-オレフィンとを共重合す
る方法が知られている。
【0003】一般に、チタン系触媒で得られるエチレン
・α-オレフィン共重合体は、分子量分布および組成分
布が広く、かつ透明性、表面非粘着性および力学物性が
劣っていた。また、バナジウム系触媒で得られるエチレ
ン・α-オレフィン共重合体は、チタン系触媒で得られ
るものに比べて分子量分布および組成分布が狭くなり、
かつ透明性、表面非粘着性および力学物性はかなり改善
されるが、これらの性能が要求される用途にはなお不十
分であり、さらにこれらの性能の改善されたα-オレフ
ィン重合体、特にエチレン・α-オレフィン共重合体が
得られるような触媒が要求されている。
【0004】一方、新しいチーグラー型オレフィン重合
触媒としてジルコニウム化合物およびアルミノオキサン
からなる触媒が近年提案されている。例えば、特開昭5
8−19309号公報、特開昭60−35006号公
報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35
008号公報、特開昭61−130314号公報、特開
平2−41303号公報には、配位子としてシクロペン
タジエニル基等のペンタジエニル基、アルキル基および
/またはハロゲン原子を有する遷移金属化合物のメタロ
セン化合物と、アルミノオキサンとを組み合わせた触媒
系が、α-オレフィンの重合において高活性であり、得
られた重合体の性状に優れることがそれぞれ記載されて
いる。
【0005】また、Journal of Organometallic Chemis
try, 363(1989)C12−C14にはCp2Zr(CF3SO3)2
(THF) と[Cp2Zr(CF3SO3)(bipy)]+CF3SO
3 - が開示されているが、この2つの化合物は上記のよ
うなシクロペンタジエニル化合物に較べてオレフィン重
合活性が低い。また、アルミノオキサンの濃度が低いと
きは著しくオレフィン重合活性が低い。
【0006】このような状況のもと、さらにオレフィン
重合活性に優れ、得られたポリオレフィンの性状に優れ
る新たなオレフィン重合用触媒の出現が望まれている。
【0007】
【発明の目的】本発明は、このような状況に鑑みてなさ
れたものであって、新規なオレフィン重合用触媒を提供
することを目的とするともに、このような触媒を用いた
オレフィンの重合方法を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るオレフィン重合用触媒は、 (A)下記一般式[I]で表される遷移金属化合物と、 (R1COCR2COR3m MX4-m … [I] (式中、Mはジルコニウムまたはハフニウムである。R
1 、R2 およびR3 は、水素原子または炭素数が1〜1
0のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数が1
〜10のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子または
アルキル基またはアルコキシ基で置換されたアリール
基、あるいはフリル基であり、R1 およびR 2 は互いに
結合して環を形成していてもよい。Xはハロゲン原子ま
たは−SO3CF3 である。mは1≦m≦4である。)
下記一般式[II]で表される有機金属化合物または下記
一般式[III]で表される有機金属化合物と、 Cp11 … [II] (式中、Cp1はシクロペンタジエニル骨格を有する基で
あり、置換基を有していてもよい。Y1 はリチウム、ナ
トリウムまたはカリウムである。) Y2Cp2−R5−Cp33 … [III] (式中、Y2およびY3はリチウム、ナトリウムまたはカ
リウムであり、同一であっても異なっていてもよい。C
p2およびCp3はシクロペンタジエニル骨格を有する基で
あり、置換基を有していてもよく、各同一であっても異
なっていてもよい。R5はアルキレン基、置換アルキレ
ン基、シリレン基、置換シリレン基または−P(C
3)−である。)を接触させることにより調製される
遷移金属化合物触媒成分、および (B)有機アルミニウムオキシ化合物成分 から形成されることを特徴としている。
【0009】本発明では、遷移金属化合物として、下記
一般式[IV] (R7COCR8COR9q ZrCl4-q … [IV] (式中、R7、R8およびR9は炭素数が1〜6のアルキ
ル基、ハロゲン原子で置換された炭素数が1〜6のアル
キル基、アリール基であり、R7 およびR8 は互いに結
合して環を形成していてもよい。qは1≦q≦4であ
る。)で表される化合物を用いることが好ましく、特に
テトラキス(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウムま
たはジクロロビス(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニ
ウムを用いることが好ましい。
【0010】本発明に係るオレフィンの重合方法は、上
記のような触媒の存在下にオレフィンを重合することを
特徴としている。
【0011】
【発明の具体的説明】以下本発明に係るオレフィンの重
合用触媒およびオレフィンの重合方法について具体的に
説明する。
【0012】なお、本発明において「重合」という語
は、単独重合のみならず、共重合を包含した意で用いら
れることがあり、また「重合体」という語は単独重合体
のみならず共重合体を包含した意で用いられることがあ
る。
【0013】[遷移金属化合物触媒成分]本発明で用い
られる(A)遷移金属化合物触媒成分は、後述するよう
な遷移金属化合物と、有機金属化合物とを接触させるこ
とにより調製することができる。
【0014】(A)遷移金属化合物触媒成分の調製に用
いられる遷移金属化合物は、下記一般式[I]で表され
る遷移金属化合物(以下、「化合物[I]」と記載する
ことがある。)である。
【0015】 (R1COCR2COR3m MX4-m … [I] 一般式[I]において、Mはジルコニウムまたはハフニ
ウムである。R1 、R2 およびR3 は、水素原子または
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t-
ブチル基等の炭素数が1〜10のアルキル基、トリフル
オロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオ
ロプロピル基等のハロゲン原子で置換された炭素数が1
〜10のアルキル基、フェニル基等のアリール基、トリ
ル基等のアルキル基で置換されたアリール基 p-メトキシフェニル基等のアルコキシ基で置換されたア
リール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基あるい
はフリル基である。
【0016】R1 およびR2 は、互いに結合して環を形
成していてもよい。Xは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等のハロゲン原子または−SO3CF3 である。
【0017】mは、1≦m≦4、好ましくは2≦m≦4
である。このような一般式[I]で表される遷移金属化
合物として具体的には、下記のような化合物が挙げられ
る。
【0018】ジクロロビス(2,4-ペンタンジオナト)-
ジルコニウム(IV)、ジクロロビス(1,1,1,2,2,3,3-ヘ
プタフルオロ-7,7-ジメチル-4,6-オクタンジオナト)-
ジルコニウム(IV)、ジクロロビス(1,1,1-トリフルオ
ロ-2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、ジク
ロロビス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタン
ジオナト)-ジルコニウム(IV)、ジクロロビス(4,4,4
-トリフルオロ-1-フェニル-1,3-ブタンジオナト)-ジル
コニウム(IV)、ジクロロビス(2,2,6,6-テトラメチル
-3,5-ヘプタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、ジクロ
ロビス(4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フリル)-1,3-ブタ
ンジオナト)-ジルコニウム(IV)、ジクロロビス(3-
フェニル-2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウム(I
V)、ジクロロビス(1,1,1-トリフルオロ-5,5-ジメチル
-2,4-ヘキサンジオナト)-ジルコニウム(IV)、ジクロ
ロビス(2-アセチルシクロヘキサノナト)-ジルコニウ
ム(IV)、ジクロロビス(2-アセチルシクロペンタノナ
ト)-ジルコニウム(IV)、ジクロロビス(3-メチル-2,
4-ペンタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、ジクロロ
ビス(1,3-ジ(p-メトキシフェニル)-1,3-プロパンジ
オナト)-ジルコニウム(IV)、ジクロロビス(1,3-ジ
フェニル-1,3-プロパンジオナト)-ジルコニウム(I
V)、クロロトリス(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニ
ウム(IV)、クロロトリス(1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフル
オロ-7,7-ジメチル-4,6-オクタンジオナト)-ジルコニ
ウム(IV)、クロロトリス(1,1,1-トリフルオロ-2,4-
ペンタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリ
ス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオナ
ト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリス(4,4,4-トリ
フルオロ-1-フェニル-1,3-ブタンジオナト)-ジルコニ
ウム(IV)、クロロトリス(2,2,6,6-テトラメチル-3,5
-ヘプタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリ
ス(4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フリル)-1,3-ブタンジ
オナト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリス(3-フェ
ニル-2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、ク
ロロトリス(1,1,1-トリフルオロ-5,5-ジメチル-2,4-ヘ
キサンジオナト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリス
(2-アセチルシクロヘキサノナト)-ジルコニウム(I
V)、クロロトリス(2-アセチルシクロペンタノナト)-
ジルコニウム(IV)、クロロトリス(3-メチル-2,4-ペ
ンタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリス
(1,3-ジ(p-メトキシフェニル)-1,3-プロパンジオナ
ト)-ジルコニウム(IV)、クロロトリス(1,3-ジフェ
ニル-1,3-プロパンジオナト)-ジルコニウム(IV)、テ
トラキス(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウム(I
V)、テトラキス(1,1,1,2,2,3,3-ヘプタフルオロ-7,7-
ジメチル-4,6-オクタンジオナト)-ジルコニウム(I
V)、テトラキス(1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジ
オナト)-ジルコニウム(IV)、テトラキス(1,1,1,5,
5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニ
ウム(IV)、テトラキス(4,4,4-トリフルオロ-1-フェ
ニル-1,3-ブタンジオナト)-ジルコニウム(IV)、テト
ラキス(2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオナ
ト)-ジルコニウム(IV)、テトラキス(4,4,4-トリフ
ルオロ-1-(2-フリル)-1,3-ブタンジオナト)-ジルコ
ニウム(IV)、テトラキス(3-フェニル-2,4-ペンタン
ジオナト)-ジルコニウム(IV)、テトラキス(1,1,1-
トリフルオロ-5,5-ジメチル-2,4-ヘキサンジオナト)-
ジルコニウム(IV)、テトラキス(2-アセチルシクロヘ
キサノナト)-ジルコニウム(IV)、テトラキス(2-ア
セチルシクロペンタノナト)-ジルコニウム(IV)、テ
トラキス(3-メチル-2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニ
ウム(IV)、テトラキス(1,3-ジ(p-メトキシフェニ
ル)-1,3-プロパンジオナト)-ジルコニウム(IV)、テ
トラキス(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオナト)-ジ
ルコニウム(IV)等。
【0019】上記のようなジルコニウム化合物におい
て、ジルコニウム金属を、ハフニウム金属に置換えた遷
移金属化合物を用いることもできる。本発明では、遷移
金属化合物として下記一般式[IV]で表される化合物を
用いることが好ましい。
【0020】 (R7COCR8COR9q ZrCl4-q … [IV] 式[IV]において、R7、R8およびR9は、水素原子ま
たはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、t-ブチル基等の炭素数が1〜6のアルキル基、トリ
フルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフ
ルオロプロピル基等のハロゲン原子で置換された炭素数
が1〜6のアルキル基、フェニル基等のアリール基であ
り、R7 およびR8 は互いに結合して環を形成していて
もよい。
【0021】qは、1≦q≦4、好ましくは2または4
である。また、遷移金属化合物としてテトラキス(2,4-
ペンタンジオナト)-ジルコニウムまたはジクロロビス
(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウムを用いること
が特に好ましい。
【0022】本発明に係る(A)遷移金属化合物触媒成
分の調製に用いられる有機金属化合物としては、下記一
般式[II]で表される有機金属化合物(以下、「化合物
[II]」と記載することがある。)を挙げることができ
る。
【0023】Cp11 … [II] 一般式[II]において、Cp1は、シクロペンタジエニル
基またはメチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロ
ペンタジエニル基、n-ブチルシクロペンタジエニル基、
ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペ
ンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基
等のアルキル置換シクロペンタジエニル基、あるいはイ
ンデニル基、フルオレニル基等である。
【0024】Y1 はリチウム、ナトリウムまたはカリウ
ムである。このような一般式[II]で表される有機金属
化合物として具体的には、シクロペンタジエニルリチウ
ム、シクロペンタジエニルナトリウム、シクロペンタジ
エニルカリウム等を例示することができ、シクロペンタ
ジエニルリチウムが好ましく用いられる。
【0025】本発明に係る(A)遷移金属化合物触媒成
分の調製には、下記一般式[III]で表される有機金属
化合物(以下、「化合物[III]」と記載することがあ
る。)を用いることもできる。
【0026】Y2Cp2−R5−Cp33 … [III] 式[III]において、Y2およびY3はリチウム、ナトリ
ウムまたはカリウムであり、Y2およびY3は各同一であ
っても異なっていてもよい。
【0027】Cp2およびCp3は、シクロペンタジエニル
基またはメチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロ
ペンタジエニル基、n-ブチルシクロペンタジエニル基、
ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペ
ンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基
等のアルキル置換シクロペンタジエニル基、あるいはイ
ンデニル基、フルオレニル基等である。
【0028】Cp2およびCp3は、各同一であっても異な
っていてもよい。R5は、メチレン基、エチレン基等の
アルキレン基、ジメチルメチレン基等の置換アルキレン
基、シリレン基、ジメチルシリレン基等の置換シリレン
基または−P(CH3)である。
【0029】このような一般式[III]で表される有機
金属化合物として具体的には、下記のような化合物が挙
げられる。
【0030】
【化1】
【0031】なお上記式において、Cpはシクロペンタ
ジエニル基、Indはインデニル基である。また、上記の
ような化合物において、リチウム原子を、ナトリウム原
子またはカリウム原子に置換えた化合物を用いることも
できる。
【0032】[遷移金属触媒成分の調製]本発明に係る
遷移金属触媒成分(A)は、上記のような化合物[I]
と、化合物[II]または化合物[III]とを溶媒中で接
触させることにより調製することができる。化合物
[I]と、化合物[II]または化合物[III]とを接触
させる際には、化合物[II]または化合物[III]は、
化合物[I]に対して通常1〜20倍モル、好ましくは
1〜8倍モルの量で使用される。また、接触温度は−5
0〜180℃、好ましくは−20〜100℃であること
が望ましく、接触時間は0.5〜120時間、好ましく
は1〜60時間であることが望ましい。
【0033】接触の際に用いられる溶媒としては、ヘキ
サン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、エチルエーテル、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類等が用いられる。これ
らの中ではベンゼン、トルエンが特に好ましい。このよ
うな芳香族炭化水素溶媒は、化合物[I]に対して、通
常1〜1000倍量、好ましくは50〜500倍量の量
で用いられる。
【0034】上記のような方法により、所望する遷移金
属化合物触媒成分を調製することができる。 [有機アルミニウムオキシ化合物成分]本発明において
(A)遷移金属化合物触媒成分とともにオレフィン重合
用触媒として用いられる(B)有機アルミニウムオキシ
化合物成分としては、通常オレフィンの重合に使用され
る有機アルミニウムオキシ化合物がそのまま使用され
る。
【0035】このような有機アルミニウムオキシ化合物
は、従来公知のアルミノオキサンであってもよく、また
特開平2−78687号公報に例示されているようなベ
ンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であって
もよい。
【0036】従来公知のアルミノオキサンは、例えば下
記のような方法によって製造することができる。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物等の炭化水素媒体懸濁液に、トリ
アルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物を添
加して反応させて炭化水素の溶液として回収する方法。
【0037】(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等の媒体中で、トリアルキルア
ルミニウム等の有機アルミニウム化合物に直接水や氷や
水蒸気を作用させて炭化水素の溶液として回収する方
法。
【0038】(3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒
体中でトリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム
化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシ
ド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0039】なお、該アルミノオキサンは、少量の有機
金属成分を含有していてもよい。また回収された上記の
アルミノオキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機ア
ルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解
してもよい。
【0040】アルミノオキサンの溶液を製造する際に用
いられる有機アルミニウム化合物として具体的には、ト
リメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ
プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウ
ム、トリn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチ
ルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキ
シルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデ
シルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、
トリシクロオクチルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニウム;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、
ジイソブチルアルミニウムクロリド等のジアルキルアル
ミニウムハライド;ジエチルアルミニウムハイドライ
ド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアル
キルアルミニウムハイドライド;ジメチルアルミニウム
メトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド等のジア
ルキルアルミニウムアルコキシド;ジエチルアルミニウ
ムフェノキシド等のジアルキルアルミニウムアリーロキ
シド等が挙げられる。
【0041】これらのうち、トリアルキルアルミニウム
が特に好ましい。また、アルミノオキサンを製造する際
に用いられる有機アルミニウム化合物として、下記一般
式[V]で表されるイソプレニルアルミニウムを用いる
こともできる。
【0042】 (i-C49)x Aly (C510)z … [V] (式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xであ
る。)上記のような有機アルミニウム化合物は、単独で
あるいは組合せて用いられる。
【0043】アルミノオキサン溶液の製造の際に用いら
れる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
メン、シメン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデ
カン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペ
ンタン等の脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油等の
石油留分あるいは上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水
素、脂環族炭化水素のハロゲン化物とりわけ、塩素化
物、臭素化物等の炭化水素溶媒が挙げられる。その他、
エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類を
用いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭
化水素が好ましい。
【0044】本発明に係るオレフィン重合用触媒は、
(A)遷移金属化合物触媒成分と、(B)有機アルミニ
ウムオキシ化合物成分とを不活性炭化水素溶媒中または
オレフィン媒体中で混合することにより調製することが
できる。この際の混合順序は任意に選ばれる。
【0045】図1に、本発明に係るオレフィン重合触媒
の調製工程を示す。触媒成分(A)および(B)を混合
するに際して、触媒成分(B)中のアルミニウムと、触
媒成分(A)中の遷移金属との原子比(Al/遷移金
属)は、通常10〜10000、好ましくは20〜50
00であり、触媒成分(A)の濃度は、約10-8〜10
-1モル/リットル、好ましくは10-7〜5×10-2モル
/リットルの範囲である。
【0046】[重合方法]本発明に係るオレフィンの重
合方法は、上記のような遷移金属化合物触媒成分(A)
と、有機アルミニウムオキシ化合物成分(B)の存在下
でオレフィンを重合する。
【0047】本発明では、重合はスラリー重合法、溶解
重合、懸濁重合等の液相重合法あるいは気相重合法いず
れにおいても実施することができる。液相重合では、不
活性炭化水素溶媒やオレフィン自身を溶媒として用いる
ことができる。
【0048】炭化水素媒体として具体的には、ブタン、
イソブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、
ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族系炭
化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シク
ロヘキサン、シクロオクタン等の脂環族系炭化水素;ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;ガ
ソリン、灯油、軽油などの石油留分等が挙げられる。
【0049】本発明において、スラリー重合法を実施す
る際には、重合温度は通常−50〜100℃、好ましく
は0〜90℃の範囲であることが望ましい。液相重合法
を実施する際には、重合温度は、通常0〜250℃、好
ましくは20〜200℃の範囲であることが望ましい。
また、気相重合法を実施する際には、重合温度は通常0
〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲であるこ
とが望ましい。
【0050】本発明においてスラリー重合法、溶液重合
法または気相重合法でオレフィンを重合する際には、
(A)遷移金属化合物触媒成分は、重合反応系内の該遷
移金属原子の濃度として、通常10-8〜10-1グラム原
子/リットル、好ましくは10 -7〜5×10-2グラム原
子/リットルの量で用いられることが望ましい。(A)
成分中の遷移金属と、(B)成分中のアルミニウムとの
原子比(Al/遷移金属)は、通常10〜10000、
好ましくは20〜5000であることが望ましい。
【0051】重合圧力は、通常、常圧ないし100kg
/cm2、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下で
あり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方
式においても行うことができる。さらに重合を反応条件
の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0052】得られるオレフィン重合体の分子量は、重
合系に水素を存在させるか、あるいは重合温度を変化さ
せることによって調節することができる。本発明に係る
オレフィン重合方法により重合することができるオレフ
ィンとしては、エチレンおよび炭素数が3〜20のα-
オレフィン、例えばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1
-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセ
ン、1-オクタデセン、1-エイコセン;炭素数が3〜20
の環状オレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘプ
テン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テト
ラシクロドデセン、2-メチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,
4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン等を挙げることが
できる。さらにスチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエ
ン等を用いることもできる。
【0053】本発明では上記に示したオレフィンを用い
2成分以上の共重合も行なうことが可能である。例え
ば、エチレン/プロピレン、エチレン/1ーブテン、エチ
レン/プロピレン/ジエン、エチレン/テトラシクロド
デセン等である。
【0054】本発明では上記の(A)遷移金属化合物触
媒成分および/または(B)有機アルミニウムオキシ化
合物成分を、シリカ、アルミナ、シリカアルミナあるい
はジルコニア等の担体に担持して用いることもできる。
【0055】また、本発明ではオレフィンの重合に際し
てオレフィン重合用触媒にオレフィンを予備重合させて
もよい。予備重合に際して、オレフィン重合体は、オレ
フィン重合用触媒1g当り0.05〜500g、好まし
くは0.1〜300g、より好ましくは0.2〜100g
の量で予備重合されることが望ましい。
【0056】予備重合のオレフィンとしては、エチレン
および炭素数が3〜20のα-オレフィン、例えばプロ
ピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、
1-テトラデセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペン
テン等を例示することができる。これらの中で好ましい
のは、重合時に用いるオレフィンである。
【0057】なお、本発明では、オレフィン重合触媒
は、上記のような各成分以外にもオレフィン重合に有用
な他の成分を含むことができる。
【0058】
【発明の効果】本発明に係るオレフィン重合用触媒およ
びオレフィン重合方法によると、優れた重合活性で、分
子量分布および組成分布が狭いオレフィン重合体を得る
ことができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明に係るオレフ
ィン重合用触媒およびオレフィン重合方法をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0060】なお、本発明において極限粘度[η]は1
35℃デカリン中で測定し、dl/gで示した。
【0061】
【実施例1】 [触媒成分(A)の調製]充分に窒素置換した内容積5
0mlのガラス製反応器に、乾燥トルエン18.0m
l、テトラキス(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニウ
ム177mg、およびリチウムシクロペンタジエニリド
209mgを装入した。続いて、80℃まで昇温し、そ
の温度で5時間反応させた。反応後、ろ過により固液分
離を行い触媒のトルエン溶液を得た。重合にはこのまま
用いた。
【0062】[重 合]充分に窒素置換した内容積50
0mlのガラスフラスコに精製したトルエン200ml
を入れ、エチレンを100リットル/hrで流通させな
がら60℃に10分間保った。
【0063】次いで、メチルアルミノオキサン(シェリ
ング社製メチルアルミノオキサンを乾固し、トルエンに
再溶解したもの)をアルミニウム原子換算で16.2ミ
リグラム原子装入した。さらに上記ジルコニウム錯体を
ジルコニウム原子換算で0.073ミリグラム原子装入
した。60℃にて10分間重合を行った後、少量のメタ
ノールを添加することにより重合を停止した。
【0064】得られたポリマー懸濁液に少量の希塩酸を
加えてグラスフィルターで濾過し、溶媒のトルエンを除
いた後、n-ヘキサンで洗浄し減圧下にて一昼夜乾燥し
た。得られたポリエチレンは1.42gであり、重合活
性は10700g/mmol-Zr/hrであった。
【0065】
【実施例2】 [触媒成分(A)の調製]充分に窒素置換した内容積5
0mlのガラス製反応器に、乾燥トルエン17.5m
l、テトラキス(2,4-ペンタンジオナト)ジルコニウム
169mg、およびリチウムシクロペンタジエニリド1
00mgを装入した。続いて、80℃まで昇温し、その
温度で5時間反応させた。反応後、ろ過により固液分離
を行い触媒のトルエン溶液を得た。
【0066】[重 合]充分に窒素置換した内容積50
0mlのガラスフラスコに精製したトルエン200ml
を入れ、エチレンを100リットル/hrで流通させな
がら60℃に10分間保った。
【0067】次いで、メチルアルミノオキサン(シェリ
ング社製メチルアルミノオキサンを乾固し、トルエンに
再溶解したもの)をアルミニウム原子換算で16.2ミ
リグラム原子装入した。さらに上記ジルコニウム錯体を
ジルコニウム原子換算で0.073ミリグラム原子装入
した。60℃にて15分間重合を行った後、少量のメタ
ノールを添加することにより重合を停止した。
【0068】得られたポリマー懸濁液に少量の希塩酸を
加えてグラスフィルターで濾過し、溶媒のトルエンを除
いた後、n-ヘキサンで洗浄し減圧下にて一昼夜乾燥し
た。得られたポリエチレンは1.81gであり、重合活
性は9000g/mmol-Zr/hrであった。
【0069】
【実施例3】 [触媒成分(A)の調製]充分に窒素置換した内容積5
0mlのガラス製反応器に、乾燥トルエン20.0m
l、ジクロロビス(2,4-ペンタンジオナト)-ジルコニ
ウム216mg、およびリチウムシクロペンタジエニリ
ド43mgを装入した。続いて、80℃まで昇温し、そ
の温度で5時間反応させた。反応後、ろ過により固液分
離を行い触媒のトルエン溶液を得た。
【0070】[重 合]充分に窒素置換した内容積50
0mlのガラスフラスコに精製したトルエン200ml
を入れ、エチレンを100リットル/hrで流通させな
がら60℃に10分間保った。
【0071】次いで、メチルアルミノオキサン(シェリ
ング社製メチルアルミノオキサンを乾固し、トルエンに
再溶解したもの)をアルミニウム原子換算で16.2ミ
リグラム原子装入した。さらに上記で調製したジルコニ
ウム錯体をジルコニウム原子換算で0.073ミリグラ
ム原子装入した。60℃にて20分間重合を行った後、
少量のメタノールを添加することにより重合を停止し
た。
【0072】得られたポリマー懸濁液に少量の希塩酸を
加えてグラスフィルターで濾過し、溶媒のトルエンを除
いた後、n-ヘキサンで洗浄し減圧下にて一昼夜乾燥し
た。得られたポリエチレンは1.10gであり、重合活
性は4100g/mmol-Zr/hrであり、極限粘
度[η]は4.07dl/gであった。
【0073】
【実施例4】 [触媒成分(A)の調製]充分に窒素置換した内容積5
0mlのガラス製反応器に、乾燥トルエン33.5m
l、ジクロロビス(4,4,4-トリフルオロ-1-フェニル-1,
3-ブタンジオナト)-ジルコニウム634mg、および
リチウムシクロペンタジエニリド96mgを装入した。
続いて、80℃まで昇温し、その温度で5時間反応させ
た。反応後、ろ過により固液分離を行い触媒のトルエン
溶液を得た。
【0074】[重 合]充分に窒素置換した内容積50
0mlのガラスフラスコに精製したトルエン200ml
を入れ、エチレンを100リットル/hrで流通させな
がら60℃に10分間保った。
【0075】次いで、メチルアルミノオキサン(シェリ
ング社製メチルアルミノオキサンを乾固し、トルエンに
再溶解したもの)をアルミニウム原子換算で54.0ミ
リグラム原子装入した。さらに上記で調製したジルコニ
ウム錯体をジルコニウム原子換算で0.073ミリグラ
ム原子装入した。60℃にて20分間重合を行った後、
少量のメタノールを添加することにより重合を停止し
た。
【0076】得られたポリマー懸濁液に少量の希塩酸を
加えてグラスフィルターで濾過し、溶媒のトルエンを除
いた後、n-ヘキサンで洗浄し減圧下にて一昼夜乾燥し
た。得られたポリエチレンは1.03gであり、重合活
性は3900g/mmol-Zr/hrであり、極限粘
度[η]は4.08dl/gであった。
【0077】
【実施例5】 [触媒成分(A)の調製]充分に窒素置換した内容積5
0mlのガラス製反応器に、乾燥トルエン40.0m
l、テトラキス(2,4-ペンタンジオナト)ジルコニウム
199mg、およびリチウムシクロペンタジエニリド1
13mgを装入した。続いて、80℃まで昇温し、その
温度で3時間反応させた。反応後、ろ過により固液分離
を行い触媒のトルエン溶液を得た。
【0078】[重 合]充分に窒素置換した内容積50
0mlのガラスフラスコに精製したトルエン160m
l、および4-メチル-1-ペンテン40mlを装入し、エ
チレンを100リットル/hrで流通させながら30℃
に10分間保った。
【0079】次いで、メチルアルミノオキサン(シェリ
ング社製メチルアルミノオキサンを乾固し、トルエンに
再溶解したもの)をアルミニウム原子換算で40.5ミ
リグラム原子装入した。さらに上記で調製したジルコニ
ウム錯体をジルコニウム原子換算で0.182ミリグラ
ム原子装入した。30℃にて30分間重合を行った後、
少量のメタノールを添加することにより重合を停止し
た。
【0080】得られたポリマー懸濁液に少量の希塩酸を
加えてグラスフィルターで濾過し、溶媒のトルエンを除
いた後、n-ヘキサンで洗浄し減圧下にて一昼夜乾燥し
た。得られたエチレンと4-メチル-1-ペンテンとの共重
合体は1.89gであり、重合活性は1900g/mm
ol-Zr/hrであった。
【0081】以上の結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る触媒の調製工程を示す説明図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 南 修 治 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井石油化学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) (a−1)下記一般式[I]で表される遷移金属化合物
    と、 (R1COCR2COR3m MX4-m … [I] (式中、Mはジルコニウムまたはハフニウムである。R
    1 、R2 およびR3 は、水素原子または炭素数が1〜1
    0のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数が1
    〜10のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子または
    アルキル基またはアルコキシ基で置換されたアリール
    基、あるいはフリル基であり、R1 およびR 2 は互いに
    結合して環を形成していてもよい。Xはハロゲン原子ま
    たは−SO3CF3 である。mは1≦m≦4である。) (a−2)下記一般式[II]で表される有機金属化合物
    と、 Cp11 … [II] (式中、Cp1はシクロペンタジエニル骨格を有する基で
    あり、置換基を有していてもよい。Y1 はリチウム、ナ
    トリウムまたはカリウムである。)を接触させることに
    より調製される遷移金属化合物触媒成分および (B)有機アルミニウムオキシ化合物成分 から形成されることを特徴とするオレフィン重合用触
    媒。
  2. 【請求項2】(A) (a−1)下記一般式[I]で表される遷移金属化合物
    と、 (R1COCR2COR3m MX4-m … [I] (式中、Mはジルコニウムまたはハフニウムである。R
    1 、R2 およびR3 は、水素原子または炭素数が1〜1
    0のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数が1
    〜10のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子または
    アルキル基またはアルコキシ基で置換されたアリール
    基、あるいはフリル基であり、R1 およびR 2 は互いに
    結合して環を形成していてもよい。Xはハロゲン原子ま
    たは−SO3CF3 である。mは1≦m≦4である。) (a−3)下記一般式[III]で表される有機金属化合
    物と、 Y2Cp2−R5−Cp33 … [III] (式中、Y2およびY3はリチウム、ナトリウムまたはカ
    リウムであり、各同一であっても異なっていてもよい。
    Cp2およびCp3はシクロペンタジエニル骨格を有する基
    であり、置換基を有していてもよく、各同一であっても
    異なっていてもよい。R5はアルキレン基、置換アルキ
    レン基、シリレン基、置換シリレン基または−P(CH
    3)−である。)を接触させることにより調製される遷
    移金属化合物触媒成分および、 (B)有機アルミニウムオキシ化合物成分と、 から形成されることを特徴とするオレフィン重合用触
    媒。
  3. 【請求項3】遷移金属化合物が下記一般式[IV]で表さ
    れる化合物である請求項1または請求項2に記載のオレ
    フィン重合用触媒。 (R7COCR8COR9q ZrCl4-q … [IV] (式中、R7、R8およびR9は炭素数が1〜6のアルキ
    ル基、ハロゲン原子で置換された炭素数が1〜6のアル
    キル基、アリール基、あるいはフリル基であり、R7
    よびR8 は互いに結合して環を形成していてもよい。q
    は1≦q≦4である。)
  4. 【請求項4】遷移金属化合物が、テトラキス(2,4-ペン
    タンジオナト)-ジルコニウムである請求項1または請
    求項2に記載のオレフィン重合用触媒。
  5. 【請求項5】遷移金属化合物が、ジクロロビス(2,4-ペ
    ンタンジオナト)-ジルコニウムである請求項1または
    請求項2に記載のオレフィン重合用触媒。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5に記載の触媒の存
    在下にオレフィンを重合することを特徴とするオレフィ
    ンの重合方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010005190A3 (ko) * 2008-07-09 2010-03-25 대림산업 올레핀 중합 촉매 및 이를 이용한 올레핀의 중합 방법
KR100976666B1 (ko) * 2008-07-21 2010-08-18 대림산업 주식회사 올레핀 중합 촉매 및 이를 이용한 폴리올레핀 중합체의제조방법

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