JPH05160458A - 積層型圧電素子及び圧電素子 - Google Patents

積層型圧電素子及び圧電素子

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JPH05160458A
JPH05160458A JP3320261A JP32026191A JPH05160458A JP H05160458 A JPH05160458 A JP H05160458A JP 3320261 A JP3320261 A JP 3320261A JP 32026191 A JP32026191 A JP 32026191A JP H05160458 A JPH05160458 A JP H05160458A
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urethane
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JP3320261A
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Yoko Tani
洋子 谷
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層型圧電素子及び圧電素子に関し、銀のマ
イグレーションを確実に防止することを目的とする。 【構成】 電極1a,1b,・・・,1(n−1),1
nと圧電セラミックス2a,2b,・・・,2nとを交
互に積層して形成される積層型圧電素子に、アクリルと
ウレタンとを結合させたシリコン樹脂3をコーティング
する。このシリコン樹脂3には塩素が含まれていないの
で、強電界による塩化物イオンの遊離がない。したがっ
て、銀のマイグレーションを確実に防止することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型圧電素子及び圧電
素子に関し、特に有機高分子樹脂をコーティングした積
層型圧電素子及び圧電素子に関する。
【0002】ある種の結晶は外力が加えられ変形させら
れると、外力に比例して結晶の表面に電荷を生じて電圧
が発生する。逆に、結晶に電圧を印加すると、この結晶
は電圧に比例して変形する。このような現象は「圧電効
果」、あるいは「ピエゾ効果(piezoelectric effec
t)」と呼ばれている。
【0003】また、様々な結晶のうち、点対称の結晶構
造を有する結晶は外力が加えられても誘電分極せず、結
晶表面に電荷は発生しない。しかし、点対称でない結晶
構造を有する結晶は外力が加えられると誘電分極し、結
晶表面に電荷を発生する。このような点対称でない結晶
構造の一つに、強誘電体としてのペロブスカイト構造が
知られている。
【0004】ペロブスカイト構造とは、化学式ABO3
で示される複酸化物にみられる結晶構造の一形式であ
る。この構造を有する結晶には、チタン酸バリウム(B
aTiO3 )、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(TiZ
r)O3 ,略称は「PZT」)等が知られている。これ
らは、一般的に「圧電セラミックス」又は単に「圧電
体」と呼ばれている。
【0005】そして、このような圧電効果を奏する圧電
セラミックスに電極を設けて、電子回路素子に応用した
ものが「圧電素子」である。また、この圧電セラミック
スと電極とを交互に積層して成形したものが、「積層型
圧電素子」である。この積層型圧電素子は、インパクト
プリンタの印字ヘッドに内蔵されたワイヤ駆動部等に使
用されている。
【0006】
【従来の技術】次に、従来の圧電素子について説明す
る。図5は、従来の圧電素子の模式図である。図におい
て、圧電素子は、電極1a、電極1b及び圧電セラミッ
クス2から構成される。また、圧電素子には、ポリエチ
レン系樹脂がコーティングされている。電極1aはマイ
ナス電極、電極1bはプラス電極として、電圧Vが印加
されている。なお、通常、電極1a及び電極1bには、
銀電極が使用される。
【0007】圧電セラミックス2を有効に伸張させる、
すなわち伸張距離が2μm程度になるためには、電極1
a及び電極1bに高電圧を印加する必要がある。このた
め、一般的に、電極1a及び電極1bには130〔V〕
程度の直流電圧が印加される。
【0008】ところで、ポリエチレン系樹脂に高電圧が
印加されると、強電界が発生するため、ポリエチレン系
樹脂の溶媒等に含まれている塩素が遊離して塩化物イオ
ンになる。この場合、時間が経過するにつれて、コーテ
ィング面7a,7bに樹枝状の銀が形成し、ついには絶
縁破壊を起こして圧電素子は有効に機能しなくなる。こ
の現象は「銀のマイグレーション」と呼ばれている。以
下、銀のマイグレーションについて説明する。
【0009】銀のマイグレーションは、一般的に電界と
水分の条件がそろえば発生する現象である。すなわち、
水の解離が進行する系、または水酸化物基(OH- 基)
が存在する系であれば、電極の陽極側に水酸化物イオン
(OH- イオン)が集まり、電極に含まれていた銀が電
圧印加によってイオン化した銀イオン(Ag+ イオン)
と結合して水酸化銀(AgOH)を生成する。これらの
反応を化学反応式で表すと、次式のようになる。
【0010】 Ag→Ag+ +e- (銀のイオン化) Ag+ +OH- →AgOH (水酸化銀の生成) そして、水酸化銀は空気中では不安定な物質であるた
め、空気と接触して酸化銀(Ag2 O)に変化する。
【0011】 2AgOH→Ag2 O+H2 O (酸化銀の生成) ところが、酸化銀は熱力学的に不安定な物質であるた
め、すなわちギブスの自由エネルギー(Gibbs free ene
rgy )の絶対値が小さいため、電圧印加等のような外部
エネルギーのゆらぎによって容易に分解され、銀イオン
になる。したがって、酸化銀と水から水酸化銀が生成
し、再び水酸化銀が銀イオンと水酸化物イオンに分解す
る。
【0012】 Ag2 O+H2 O→2AgOH (水酸化銀の再生成) 2AgOH→2Ag+ +2OH- (水酸化銀の分解) このような過程を繰り返しながら、電圧印加によるクー
ロン力によって銀イオン及び水酸化銀が陰極側に向かっ
て移動する。また、陰極まで達した銀イオン及び水酸化
銀は還元されて銀になり、逆に陽極方向に成長してコー
ティング面7a,7bに樹枝状の銀を形成する。
【0013】なお、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イ
オン(Cl- イオン)等の不純物が圧電セラミックスの
表面等に存在すれば、空気中に浮遊する水分子を引き寄
せるため、上記の銀のマイグレーションを引き起こし易
くなる。さらに、塩化物イオンが存在する場合には、上
記化学反応式における水酸化銀の代わりに、塩化銀(A
gCl)の再生成及び分解によって反応が進行し、銀の
マイグレーションが発生する。したがって、ポリエチレ
ン系樹脂がコーティングされている圧電素子では、ポリ
エチレン系樹脂の溶媒等に含まれている塩化物イオンに
よって、塩化銀による銀のマイグレーションが発生す
る。
【0014】次に、従来の積層型圧電素子について説明
する。図6は、従来の積層型圧電素子の概略構造図であ
る。図において、積層型圧電素子は、電極1a,1b,
1c,1d,1e,・・・,1(n−1)と、圧電セラ
ミックス2a,2b,2c,2d,・・・,2nとを交
互に、圧電セラミックスを200層ほど積層させて成形
したものである。また、それぞれの電極に電圧を印加す
るために、図示した直方体の積層型圧電素子の上面F1
について、露出した電極の一極おきに、すなわち電極1
a,1c,・・・を覆うようにガラス等の絶縁部材4
a,4b,・・・を粘着させる。そして、上面F1の上
に、銀ペースト5を積層型圧電素子の長手方向に対して
一直線状に幅をもたせて塗布する。こうして、銀ペース
ト5と電極1b,1d,・・・とが接続され、プラスあ
るいはマイナスの電位を各電極に供給することができ
る。
【0015】なお、上記の絶縁部材4a,4b,・・・
の粘着及び銀ペースト5の塗布は、積層型圧電素子の下
面F2についても同様に行われる。この場合、上面F1
とは逆に、電極1b,1d,・・・を覆うように絶縁部
材6a,6b,・・・を粘着させる。電極は、例えば上
面F1の銀ペースト5にはプラス電極が、下面F2の銀
ペーストにはマイナス電極が接続される。
【0016】また、積層型圧電素子には、洗浄後に、1
00μm程度の図示されていないポリエチレン系樹脂が
コーティングされる。そして、成形された積層型圧電素
子の外形は、高さHが2.7mm、長さLが24mm、奥行
きDが3mm程度の大きさになる。
【0017】このような積層型圧電素子においても、圧
電素子と同様に、銀のマイグレーションが発生すること
がある。例えば、上面F1において銀ペースト5の銀
が、圧電セラミックス2aと粘着された絶縁部材4aと
の間を銀イオン、水酸化銀又は塩化銀が移動して樹枝状
の銀を形成し、ついには電極1aに達して絶縁破壊を起
こし、ショート状態になる。このような銀のマイグレー
ションが発生すると、積層型圧電素子は有効に機能しな
くなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】この銀のマイグレーシ
ョンを防止するために、これまで幾つかの方法が試みら
れてきた。まず、第一の方法として、圧電素子の電極の
イオン化を防止する方法である。この方法はイオン化の
電位を高くするために、圧電素子の電極に合金を使用す
る方法である。しかし、十分な効果を得るためには、合
金のパラジウムの含有率を高くする必要があるため高価
になる。同様に、白金を使用した場合は、融点が高いた
めに圧電セラミックスを焼成するときに温度を高くする
必要があり、時間とコストを要した。
【0019】第二の方法として、圧電素子表面の圧電セ
ラミックス結晶の結合を密にして、水の侵入を防ぐ方法
がある。この方法では、圧電セラミックス焼成後の圧電
素子の表面を平坦にするために研磨する必要がある。こ
の結果、製造工程が複雑になり、かえってコストがかか
る。また、研磨時に圧電セラミックスが破損する弊害も
あった。
【0020】第三の方法として、圧電セラミックスの表
面に撥水剤を塗布、あるいは上述したポリエチレン系樹
脂を密着させる方法がある。この方法では、圧電セラミ
ックスの表面と、撥水剤又はポリエチレン系樹脂を完全
に密着させることが困難なために、水を完全に分離する
ことができなかった。また、圧電素子の製作時に密着で
きても、経時的な材質変化により水の侵入が容易であっ
た。
【0021】このように、上記に示した従来のいずれの
銀のマイグレーションを防止するための方法でも、銀の
マイグレーションを確実に防止することはできなかっ
た。そして、この銀のマイグレーションのために、積層
型圧電素子及び圧電素子の絶縁破壊が起こり、有効に機
能しなくなるという問題点があった。
【0022】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、銀のマイグレーションを確実に防止する積層
型圧電素子及び圧電素子を、提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、図1に示すように、積層型圧電素子に
アクリルとウレタンとを結合させたシリコン樹脂3をコ
ーティングする。
【0024】また、図2に示すように、圧電素子にアク
リルとウレタンとを結合させたシリコン樹脂3をコーテ
ィングする。さらに、圧電素子全体及び積層型圧電素子
に、上記シリコン樹脂3にハロゲン化物イオンを捕捉す
る所定量の無機イオン交換体を所定量混入した組成物を
コーティングする。
【0025】
【作用】積層型圧電素子コーティングしたアクリルとウ
レタンとを結合させたシリコン樹脂3には、塩素が含ま
れていない。このため、強電界によって塩化物イオンが
遊離することもない。したがって、塩化銀による銀のマ
イグレーションを確実に防止できる。
【0026】また、圧電素子コーティングしたアクリル
とウレタンとを結合させたシリコン樹脂3には、塩素が
含まれていない。このため、強電界によって塩化物イオ
ンが遊離することもない。したがって、塩化銀による銀
のマイグレーションを確実に防止できる。
【0027】さらに、圧電素子又は積層型圧電素子に、
コーティングした上記シリコン樹脂3にハロゲン化物イ
オンを捕捉する所定量の無機イオン交換体を所定量混入
した組成物は、無機イオン交換体が圧電素子の表面等に
付着している塩化物イオンを捕捉する。したがって、塩
化銀による銀のマイグレーションを、より確実に防止す
ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の積層型圧電素子の断面模式図で
ある。図において、積層型圧電素子は、電極1a,1
b,・・・,1(n−1),1n及び圧電セラミックス
2a,2b,・・・,2nから構成され、電極1a,1
b,・・・,1(n−1),1nと、圧電セラミックス
2a,2b,・・・,2nとを交互に、圧電セラミック
スを200層ほど積層させて成形される。また、積層型
圧電素子には、後述するアクリルとウレタンとを結合さ
せたシリコン樹脂3がコーティングされている。コーテ
ィング面7aの銀ペーストにはマイナス電極、コーティ
ング面7bの銀ペーストにはプラス電極として接続さ
れ、電圧Vが印加されている。なお、通常、電極1a,
1b,・・・,1(n−1),1nには、銀電極が使用
される。
【0029】ところで、アクリルとウレタンとを結合さ
せたシリコン樹脂3に高電圧が印加されても、シリコン
樹脂3には塩素が含まれていないため、コーティング面
7a,7bにおいて塩化物イオンが発生することはな
い。したがって、銀のマイグレーションが発生すること
はなく、絶縁破壊も発生しにくくなる。
【0030】図2は本発明の圧電素子の断面模式図であ
る。図において、圧電素子は、電極1a、電極1b及び
圧電セラミックス2から構成される。また、圧電素子に
は、後述するアクリルとウレタンとを結合させたシリコ
ン樹脂3がコーティングされている。電極1aはマイナ
ス電極、電極1bはプラス電極として、電圧Vが印加さ
れている。なお、通常、電極1a及び電極1bには、銀
電極が使用される。
【0031】ところで、アクリルとウレタンとを結合さ
せたシリコン樹脂3に高電圧が印加されても、シリコン
樹脂3には塩素が含まれていないため、コーティング面
7a,7bにおいて塩化物イオンが発生することはな
い。したがって、銀のマイグレーションが発生すること
はなく、絶縁破壊も発生しにくくなる。
【0032】図3は、アクリルとウレタンとを結合させ
たシリコン樹脂の化学構造式の一例を示す図である。図
において、主鎖100は、シリコン樹脂の中心となる結
合を表す。側鎖101,102,103は、主鎖100
にペンダントされた結合を表す。アクリル基201は、
アクリルの構造式を表す。ウレタン基202は、ウレタ
ンの構造式を表す。アルコキシシリル基203,204
は、アルコキシシリルの構造式を表す。
【0033】なお、Hは水素原子、Cは炭素原子、Oは
酸素原子、Nは窒素原子、Siはケイ素原子及びRはア
ルキル基を表す。ここで、アルキル基は水素原子、又は
水素原子と炭素原子とからなる有機化合物である。ま
た、「ペンダント」とは、主鎖100に引っ掛かるよう
に結合し、主鎖とはなりえない結合のことである。
【0034】図1及び図2で示したシリコン樹脂3の一
つは、図3のような化学構造式で表される。主鎖100
には、アクリル基201又はウレタン基202が複数個
結合している。すなわち、側鎖102に結合しているウ
レタン基202は、図示されていないが、主鎖100に
も結合している。また、主鎖100には、複数の側鎖1
01,102,103等がペンダントされている。そし
て、このシリコン樹脂3は、樹脂全体の分子量が100
00未満のオリゴマーである。
【0035】このようなシリコン樹脂3には、塩素原子
が含まれていないのは明らかである。したがって、シリ
コン樹脂3に強電界が加えられても、塩化物イオンが発
生することはない。
【0036】図4は、図1に示した積層型圧電素子の絶
縁破壊実験結果を示す図である。この絶縁破壊実験は、
印加直流電圧130〔V〕、温度40〔°C〕、湿度9
0〔%〕という環境の下で行い、積層型圧電素子の電極
間における抵抗値の変化を時間とともに測定し、ショー
トした時間を絶縁破壊の時間とした。
【0037】この実験結果から、従来のポリエチレン系
樹脂をコーティングした積層型圧電素子では100時間
程度で絶縁破壊に至っていたが、本発明のアクリルとウ
レタンとを結合させたシリコン樹脂をコーティングした
積層型圧電素子は、少なくとも280時間まで絶縁破壊
に至らなかった。同様に、上記シリコン樹脂とハロゲン
化物イオンを捕捉する所定量の無機イオン交換体との組
成物をコーティングした積層型圧電素子は、少なくとも
350時間まで絶縁破壊に至らなかった。
【0038】したがって、アクリルとウレタンとを結合
させたシリコン樹脂、あるいは、このシリコン樹脂と上
記所定量の無機イオン交換体との組成物を積層型圧電素
子及び圧電素子にコーティングすることにより、塩化物
イオンの発生を抑制することができる。このため、塩化
銀による銀のマイグレーションを確実に防止でき、積層
型圧電素子及び圧電素子の信頼性を高めることができる
のは明らかである。
【0039】上記の説明では、積層型圧電素子及び圧電
素子に、アクリルとウレタンとを結合させたシリコン樹
脂3をコーティングしたが、このシリコン樹脂3とハロ
ゲン化物イオンを捕捉する所定量、例えばシリコン樹脂
3に対して1〜5重量%程度、の無機イオン交換体との
組成物をコーティングしてもよい。
【0040】すなわち、組成物に含まれている無機イオ
ン交換体はハロゲン化物イオンを捕捉して、遊離しにく
いという特性を有するので、圧電セラミックスの表面等
に付着している塩化物イオンを捕捉して、塩化銀による
銀のマイグレーションを、より確実に防止することがで
きる。
【0041】また、アクリルとウレタンとを結合させた
シリコン樹脂3、あるいはシリコン樹脂3とハロゲン化
物イオンを捕捉する所定量の無機イオン交換体との組成
物は、銀の電極等を使用した電子回路部品、例えばプリ
ント基板等、にコーティングして銀のマイグレーション
を防止することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、積層型
圧電素子及び圧電素子に、アクリルとウレタンとを結合
させたシリコン樹脂をコーティングしたので、銀のマイ
グレーションを確実に防止され、絶縁破壊が発生しにく
くなる。
【0043】また、アクリルとウレタンとを結合させた
シリコン樹脂と、ハロゲン化物イオンを捕捉する所定量
の無機イオン交換体との組成物をコーティングしたの
で、銀のマイグレーションをより確実に防止され、絶縁
破壊が発生しにくくなる。
【0044】したがって、絶縁破壊が発生しにくくなる
ため、積層型圧電素子及び圧電素子の信頼性を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電素子の断面模式図である。
【図2】本発明の圧電素子の断面模式図である。
【図3】アクリルとウレタンとを結合させたシリコン樹
脂の化学構造式の一例を示す図である。
【図4】積層型圧電素子の絶縁破壊実験結果を示す図で
ある。
【図5】従来の圧電素子の模式図である。
【図6】従来の積層型圧電素子の概略構成図である。
【符号の説明】
1a,1b 電極 2 圧電セラミックス 3 シリコン樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミックスと電極とを交互に積層
    して成形する積層型圧電素子において、 アクリルとウレタンとを結合させたシリコン樹脂(3)
    を、コーティングしたことを特徴とする積層型圧電素
    子。
  2. 【請求項2】 圧電セラミックスに電極を設けて、電圧
    を印加することによって伸張する圧電素子において、 アクリルとウレタンとを結合させたシリコン樹脂(3)
    を、コーティングしたことを特徴とする圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記シリコン樹脂(3)とハロゲン化物
    イオンを捕捉する所定量の無機イオン交換体との組成物
    を、コーティングしたことを特徴とする請求項1の積層
    型圧電素子又は請求項2記載の圧電素子。
JP3320261A 1991-12-04 1991-12-04 積層型圧電素子及び圧電素子 Withdrawn JPH05160458A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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