JP3106603B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

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JP3106603B2
JP3106603B2 JP03273327A JP27332791A JP3106603B2 JP 3106603 B2 JP3106603 B2 JP 3106603B2 JP 03273327 A JP03273327 A JP 03273327A JP 27332791 A JP27332791 A JP 27332791A JP 3106603 B2 JP3106603 B2 JP 3106603B2
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地 敏 晃 加
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高 敏 彦 橘
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧電アクチュエータに
関し、特に圧電効果を利用した多層型の圧電アクチュエ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の圧電アクチュエータの一例
を示す図解図である。この圧電アクチュエータ1は、積
層される2つの圧電体基板2aおよび2bを含む。圧電
体基板2aおよび2bは、それぞれセラミックスで形成
される。圧電体基板2aおよび2bには、それぞれ、同
じ厚み方向に分極処理が施されている。また、圧電体基
板2aと2bとの間には、電極3が形成される。さら
に、圧電体基板2aの上面には電極4aが形成され、圧
電体基板2bの下面には電極4bが形成される。そし
て、電極3には第1の端子5が接続され、電極4aおよ
び4bには第2の端子6が接続される。この圧電アクチ
ュエータ1では、第1の端子5および第2の端子6に電
圧が印加されることによって、圧電体基板2aおよび2
bがその厚み方向に屈曲する。
【0003】図6は従来の圧電アクチュエータの他の例
を示す図解図である。この圧電アクチュエータ1は、特
に、圧電体基板2aおよび2bの分極方向が互いに逆向
きである。さらに、電極4aに第1の端子5が接続さ
れ、電極4bに第2の端子6が接続される。そして、こ
の圧電アクチュエータ1でも、第1の端子5および第2
の端子6に電圧が印加されることによって、圧電体基板
2aおよび2bが屈曲する。
【0004】図5および図6に示す従来の圧電アクチュ
エータ1において、電圧を印加して圧電体基板2aおよ
び2bを屈曲させた場合、図5に示す圧電アクチュエー
タ1では、図6に示す圧電アクチュエータに印加する電
圧の半分程度の電圧を印加することによって、同一の変
位量を得ることができる。そのため、現在、図5に示す
ような分極方向が同一の圧電アクチュエータが主流とな
っている。
【0005】一方、図5に示す圧電アクチュエータ1で
は、2つの圧電体基板2aおよび2bを構成するセラミ
ックスの抗電界強度と、それらの圧電体基板2a,2
b,電極3,4aおよび4bの厚みを加えた圧電アクチ
ュエータの総厚みとから決定される印加電圧値の上限が
ある。すなわち、図5に示す圧電アクチュエータ1で
は、所定の電圧値以上の電圧を印加した場合、分極方向
が反転し、変位しなくなってしまう。
【0006】それに対して、図6に示す圧電アクチュエ
ータ1では、2つの圧電体基板2aおよび2bの分極方
向が反対であるので、それらの圧電体基板2aおよび2
bが絶縁破壊を起こすまで、電圧を印加することができ
る。そのため、圧電体基板2aおよび2bに高電圧を印
加した場合、圧電体基板2aおよび2bの最大変位量
は、図5に示す圧電アクチュエータ1よりも図6に示す
圧電アクチュエータ1の方が何倍も大きい。現在では、
圧電アクチュエータにおいて、高電圧を印加して変位量
を増大させることが切望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電ア
クチュエータに大きな変位量を発生させることは、圧電
体基板を構成するセラミックスに大きな歪みを発生さ
せ、それだけセラミックスに大きな負荷をかけることに
なる。すなわち、図6に示す圧電アクチュエータ1で
は、その総厚みをtとし、セラミックスの抗電界強度を
C として、第1の端子5および第2の端子6に、EC
×t以上の電圧を印加して圧電体基板2aおよび2bを
駆動させたとき、駆動開始時は図5に示す圧電アクチュ
エータよりも大きな変位量が得られるが、駆動の継続に
つれて圧電アクチュエータ内部に微細なクラックが発生
する。そのため、図6に示す圧電アクチュエータ1で
は、次第に変位量が減少し、時には絶縁破壊を生じる恐
れもある。
【0008】それゆえに、この発明の主たる目的は、高
電圧を印加しても、クラックが生じにくく、変位量を増
大することができる、圧電アクチュエータを提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、板状の補強
部材と、補強部材の一方主面に形成され、一方向に分極
処理された第1の圧電素子と、補強部材の他方主面に形
成され、第1の圧電素子とは逆方向に分極処理された第
2の圧電素子とを含み、圧電体の抗電界強度をEcと
し、圧電アクチュエータの総厚みをtとしたとき、Ec
×t以上の電圧を印加して駆動される、圧電アクチュエ
ータである。
【0010】
【作用】第1の圧電素子および第2の圧電素子に電圧を
印加することによって、第1の圧電素子および第2の圧
電素子が屈曲する。この場合、補強部材は、第1の圧電
素子と第2の圧電素子との間の応力集中を緩和し、クラ
ックの発生を防止する。そのため、高電圧を印加して第
1の圧電素子および第2の圧電素子の変位量を増大させ
ても、クラックが生じにくく、第1の圧電素子および第
2の圧電素子の変位量の減少が防止される。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、高電圧を印加して
も、クラックが生じにくく、変位量を増大することがで
きる、圧電アクチュエータが得られる。
【0012】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す図解図であ
る。この圧電アクチュエータ10は、たとえば矩形板状
の補強部材12を含む。補強部材12は、たとえばニッ
ケル合金などの高い導電性を有する金属からなり、その
厚みがたとえば100μmに形成される。
【0014】この補強部材12の一方主面には、第1の
圧電素子14aが形成される。さらに、補強部材12の
他方主面には、第2の圧電素子14bが形成される。
【0015】第1の圧電素子14aは、たとえば、セラ
ミックスからなる厚さ200μmの圧電体基板16aを
含む。圧電体基板16aの両主面には、電極18aがそ
れぞれ形成される。これらの電極18aは、圧電体基板
16aの両主面に、たとえば電極用導電ペーストを塗布
することによって形成される。そして、それらの電極1
8a間に高い直流電圧を印加することによって、圧電体
基板16aには、その厚み方向に分極処理が施される。
なお、圧電体基板16aには、それらの電極18aを形
成する前に分極処理を施してもよい。
【0016】第2の圧電素子14bは、第1の圧電素子
14aと同じ構造のものであり、その厚み方向に分極さ
れた圧電体基板16bを含み、圧電体基板16bの両主
面には、電極18bがそれぞれ形成されている。
【0017】そして、第1の圧電素子14aおよび第2
の圧電素子14bは、それらの圧電体基板16aおよび
16bの分極処理の方向が互いに逆向きになるようにし
て、補強部材12の一方主面および他方主面に、たとえ
ばエポキシ樹脂接着剤でそれぞれ接着される。
【0018】さらに、第1の圧電素子14aの外側の電
極18aには、第1の端子20aが接続され、第2の圧
電素子14bの外側の電極18bには、第2の端子20
bが接続される。
【0019】この圧電アクチュエータ10は、第1の端
子20aおよび第2の端子20bに電圧を印加すること
によって、第1の圧電素子14aおよび第2の圧電素子
14bが屈曲する。この場合、第1の圧電素子14aと
第2の圧電素子14bとの間に補強部材12が形成され
るため、第1の圧電素子14aと第2の圧電素子14b
との間の応力集中が緩和され、クラックが発生しにく
い。そのため、この圧電アクチュエータ10に高電圧を
印加しても、クラックが発生しにくく、第1の圧電素子
14aおよび第2の圧電素子14bの変位量が増大す
る。
【0020】次に、図1に示す実施例および図6に示す
従来例の圧電アクチュエータについてのライフ試験の結
果について説明する。
【0021】このライフ試験では、圧電アクチュエータ
の一端を固定し、第1の端子および第2の端子に交流電
圧を印加した。この場合、圧電体基板の抗電界強度をE
C とし、圧電アクチュエータの総厚みをtとしたとき、
C ×tの値で算出される電圧が200Vとなるので、
それより小さい150Vを印加した。そして、圧電アク
チュエータの他端の変位量を、電圧印加直後、1時間
後、10時間後、および100時間後に、それぞれ、測
定した。この測定結果を図2(A)に示す。さらに、こ
のライフ試験では、圧電アクチュエータの一端を固定
し、第1の端子および第2の端子に、EC ×tの値で算
出される電圧より大きいたとえば300Vの交流電圧を
印加して、圧電アクチュエータの他端の変位量を、電圧
印加直後、1時間後、10時間後、および100時間後
に、それぞれ測定した。この測定結果を図2(B)に示
す。
【0022】印加電圧がEC ×tで算出される電圧より
小さい場合、図2(A)から明らかなように、補強部材
の有無にかかわらず、変位量の低下はほとんど見られな
い。一方、印加電圧がEC ×t以上の場合、図2(B)
から明らかなように、その内部に補強部材を有する圧電
アクチュエータ(実施例)では、その変位量がほとんど
変化しないのに対して、補強部材を有しない圧電アクチ
ュエータ(従来例)では、時間経過にともなって変位量
が減少する。
【0023】図3はこの発明の他の実施例を示す図解図
である。この実施例では、特に、補強部材12がたとえ
ばシリコンゴムなどの絶縁性弾性体で形成される。さら
に、補強部材12の一方主面,一端面および他方主面に
わたって、たとえば導電ペーストを塗布することによっ
て、電極22が形成される。この電極22によって、第
1の圧電素子14aおよび第2の圧電素子14bの内側
の電極18aおよび18bが構成される。なお、圧電体
基板16aおよび16bは、第1の端子20aおよび第
2の端子20bと電極22との間に、高い直流電圧を印
加することによって、互いに逆の厚み方向に分極処理が
施される。この実施例においても、図1に示す実施例と
同様の効果が得られる。
【0024】図4はこの発明のさらに他の実施例を示す
図解図である。この実施例では、特に、2枚の圧電体基
板16aと3つの電極18aとを交互に積層することに
よって、第1の圧電素子14aが構成されている。同様
に、第2の圧電素子14bも、2枚の圧電体基板16b
と3つの電極18bとを交互に積層することによって構
成されている。また、2枚の圧電体基板16aは、同じ
厚み方向に分極処理が施され、他の2枚の圧電体基板1
6bは、それらの圧電体基板16aと逆の厚み方向に分
極処理が施されている。この実施例でも、図1に示す実
施例と同様の効果が得られる。このように、第1の圧電
素子および第2の圧電素子は、それぞれ、複数の圧電体
基板を有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す図解図である。
【図2】図2(A)は、図1に示す実施例および図6に
示す従来例にEC ×tで算出される電圧より小さい交流
電圧を印加したときの変位量の経時変化を示すグラフで
あり、図2(B)は、図1に示す実施例および図6に示
す従来例にEC ×tで算出される電圧以上の交流電圧を
印加したときの変位量の経時変化を示すグラフである。
【図3】この発明の他の実施例を示す図解図である。
【図4】この発明のさらに他の実施例を示す図解図であ
る。
【図5】従来の圧電アクチュエータの一例を示す図解図
である。
【図6】従来の圧電アクチュエータの他の例を示す図解
図である。
【符号の説明】
10 圧電アクチュエータ 12 補強部材 14a 第1の圧電素子 14b 第2の圧電素子 16a,16b 圧電体基板 18a,18b 電極 20a 第1の端子 20b 第2の端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘 高 敏 彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (72)発明者 米 田 康 信 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (72)発明者 坂 部 行 雄 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−32182(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の補強部材、 前記補強部材の一方主面に形成され、一方向に分極処理
    された第1の圧電素子、および前記補強部材の他方主面
    に形成され、前記第1の圧電素子とは逆方向に分極処理
    された第2の圧電素子を含み、 前記圧電体の抗電界強度をEcとし、圧電アクチュエー
    タの総厚みをtとしたとき、Ec×t以上の電圧を印加
    して駆動される、 圧電アクチュエータ。
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JP5181109B2 (ja) * 2008-09-10 2013-04-10 セイコーインスツル株式会社 情報記録再生装置
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