JPH05152211A - 成膜装置 - Google Patents

成膜装置

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JPH05152211A
JPH05152211A JP31598291A JP31598291A JPH05152211A JP H05152211 A JPH05152211 A JP H05152211A JP 31598291 A JP31598291 A JP 31598291A JP 31598291 A JP31598291 A JP 31598291A JP H05152211 A JPH05152211 A JP H05152211A
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JP
Japan
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chamber
film forming
inner chamber
substrate
vacuum atmosphere
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Application number
JP31598291A
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English (en)
Inventor
Ryoji Oritsuki
良二 折付
Takemi Toritsuka
武美 鳥塚
Hidekazu Hirata
英一 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成膜成分の堆積する部分の交換に伴う成膜装置
の休止を回避し、稼働率を向上させる。 【構成】真空雰囲気空間を保持するアウターチャンバー
11と、アウターチャンバー11で形成される真空雰囲
気中で成膜空間を形成する移動可能なインナーチャンバ
ー12と、インナーチャンバー交換用予備室13とを備
え、インナーチャンバー交換用予備室13を介してイン
ナーチャンバー12の交換を行う。 【効果】成膜室10を常時真空雰囲気に保持でき、イン
ナーチャンバー12の清掃作業に影響なく成膜処理を継
続できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空雰囲気空間中,あ
るいは大気と遮断された空間中で気相または化学反応に
よって被成膜部材に薄膜を形成する成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁体基板や半導体基板などの被成膜部
材(以下、基板という)の表面に所要の薄膜を形成する
この種の成膜装置としては、CVD装置,プラズマCV
D装置あるいは真空スパッタ装置等の蒸着装置が知られ
ている。近年、半導体素子,あるいは液晶表示素子の製
造における薄膜形成工程においては、プラズマCVD処
理が多用されている。
【0003】特に、プラズマCVDは非平衡プラズマ中
で気体状の物質(処理ガス)を反応させて基板上に新し
い固体種を析出させる方法であり、真空処理室である成
膜チャンバー中で処理ガス(例えばシランガス)を高周
波(RF)電力あるいは直流電力エネルギーの印加で活
性化(ラジカル化)し、基板上に薄膜(例えばアモルフ
ァスシリコン膜)を生成堆積させるものである。
【0004】図9は従来のプラズマCVD装置の概略構
造を説明する断面図であって、01は成膜室、02は基
板搬送予備室、03は上下電極を含む基板トレイ、0
4,05はそれぞれ処理ガスの導入,排出管、06は高
周波(RF)電源、07は基板である。同図において、
被成膜部材である基板07は基板トレイ03の陽極電極
(基板電極)032上に載置され、真空雰囲気にある成
膜室01に導入管05から処理ガスを導入し、この処理
ガスを高周波電源06からRF電極031に印加される
RF電力エネルギーにより活性化(ラジカル化)して基
板07の表面に化学反応を生起させることによって所要
の膜を生成させる。
【0005】基板トレイ03はRF電極031と基板電
極032を石英あるいはセラミックスの絶縁棒で対向保
持した構造を持つ。この基板トレイ03は、シャッター
034を解放して基板の交換時に基板搬送予備室02に
移送可能とされており、成膜室01と基板搬送用予備室
02の真空雰囲気を破ることなしにシャッター034と
ゲート022の解放/閉止を行ってゲート022に隣接
する搬送ステーションから搬送されてくる基板を受け取
り、また成膜済みの基板を搬送ステーションに受け渡
す。成膜処理を続けると、基板トレイ03の構造体に成
膜成分が堆積し、これが剥離したフレークとなって基板
07の表面に付着し、成膜品質を低下させる。このた
め、基板トレイ03の膜付着状況をみて、フレークの剥
離が生じる前に基板トレイ03を清浄な基板トレイと交
換する。
【0006】ここで、図9のCVD装置は成膜室01の
真空を破らずに基板トレイ03を交換できる特徴をも
つ。このような成膜室を用いて基板に表面に所要の膜を
形成する従来技術を開示したものとしては、特開昭59
−10224号公報がある。また、成膜成分の付着は基
板トレイ03のみにとどまらず、成膜室01の内壁に及
ぶ。このため、これを防止するため、基板トレイおよび
その周辺部の密閉度を向上させた電極構造を可動とした
特開平2−2940号公報等を挙げることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、基
板の搬送と上下電極の搬送が同一方向であったので、搬
送機構が複雑となっていた。また、基板を枚葉で搬送す
るため、ロボットを予備室に設けた場合、電極搬送時に
該ロボットを移動する必要があり、装置移動時間の増
大,ロボットの信頼性低下をもたらすという問題があっ
た。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題を解
消し、成膜チャンバーの清掃作業に伴う成膜装置の長時
間の休止を回避し、稼動率を向上させた成膜装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、真空雰囲気空間を保持するアウターチャ
ンバー内に成膜処理を実行するインナーチャンバーを移
動可能に内装させた二重構造の成膜室として、アウター
チャンバーの真空雰囲気を破ることなくインナーチャン
バーを基板搬送に支障なく着脱可能としたことを特徴と
する。
【0010】すなわち、図1は本発明による成膜装置の
全体構造を説明するためのプラズマCVDに係る成膜装
置の要部のみを示す概略平面図であって、同図に示した
ように、真空雰囲気空間を保持するアウターチャンバー
11と、前記アウターチャンバー11で形成される真空
雰囲気中で独立した成膜空間を形成する如く前記アウタ
ーチャンバー11の内部に移動可能に収容してなるイン
ナーチャンバー12とから構成した成膜室10を備えた
ことを特徴とする。
【0011】また、本発明は、真空雰囲気空間を保持す
るアウターチャンバー11と、前記アウターチャンバー
11で形成される真空雰囲気中で独立した成膜空間を形
成する如く前記アウターチャンバー11に対して移動可
能に前記アウターチャンバー11の内部に収容してなる
インナーチャンバー12とから構成した成膜室10と、
前記アウターチャンバー11に設けたインナーチャンバ
ー交換用予備室13とを備え、前記インナーチャンバー
交換用予備室13を介して前記アウターチャンバー11
の真空雰囲気を破ることなく前記インナーチャンバー1
2の交換を可能としたことを特徴とする。
【0012】さらに、本発明は、真空雰囲気空間を保持
するアウターチャンバー11と、前記アウターチャンバ
ー11で形成される真空雰囲気中で独立した成膜空間を
形成する如く前記アウターチャンバー11に対して移動
可能に前記アウターチャンバー11の内部に収容してな
るインナーチャンバー12とから構成した成膜室10
と、前記成膜室10を構成する前記アウターチャンバー
11に基板搬送用予備室14とインナーチャンバー交換
用予備室13とを設け、前記インナーチャンバー12を
前記インナーチャンバー交換用予備室13を介して前記
アウターチャンバー11の真空雰囲気を破ることなく交
換可能とすると共に、前記基板搬送用予備室14を介し
て前記アウターチャンバー11の真空雰囲気を破ること
なく前記成膜室10に対する被成膜部材である基板の搬
送を可能としたことを特徴とする。
【0013】なお、図1はプラズマCVD方式の成膜装
置の概略構成図として本発明の構成を示しているが、本
発明はこのようなものに限るものではなく、常圧CV
D,減圧CVD方式、あるいは真空スパッタ装置,その
他の成膜装置、またはドライエッチング装置等の製造装
置全般に適用できるものである。
【0014】
【作用】成膜室10には、当該成膜室10の真空雰囲気
を破ることなく被成膜部材である基板を搬入/搬出する
ための基板搬送用予備室14、および当該成膜室10の
真空雰囲気を破ることなくインナーチャンバー12を交
換するためのインナーチャンバー交換用予備室13が互
いに独立して設置される。
【0015】被成膜部材である基板20は、ゲート17
−1を通して矢印Aの如く基板搬送用予備室14に搬入
され(20’で示す)、ゲート17−1を閉じ、基板搬
送用予備室14内を真空に引いて成膜室11と同一真空
雰囲気とした後、ゲート17−2を解放して矢印Bの如
く成膜室10に収納されているインナーチャンバー12
内に搬送装填される。
【0016】基板を装填した後、ゲート17−2を閉止
し、インナーチャンバー12にプラズマ生成ガス(処理
ガス)を導入し、成膜処理用RF電極(ここでは図示せ
ず)に通電して上記ガスを活性化(ラジカル化)し、基
板の表面に所要の膜を生成させる。成膜処理の完了した
基板は、ゲート17−3から次のステージに矢印Cで示
すように搬送される。
【0017】この成膜処理を繰り返すと、インナーチャ
ンバー12の内壁に基板面に生成される膜と同様の膜が
堆積する。これを放置しておくと、堆積した膜が剥離し
たフレークが塵となってインナーチャンバー12内を飛
散し、成膜雰囲気中を浮遊する。浮遊するこのフレーク
は成膜処理中に基板面に付着して成膜品質を低下させる
ことになる。
【0018】本発明では、成膜室10にインナーチャン
バー交換用予備室13を設け、インナーチャンバー12
が成膜室10(アウターチャンバー11)の真空雰囲気
を破ることなくアウターチャンバー11と上記インナー
チャンバー交換用予備室13との間を移動できるように
構成されているので、定期的にインナーチャンバー12
をインナーチャンバー交換用予備室13に取り出し、新
しいインナーチャンバーと置換し、取り出したフレーク
付着のインナーチャンバー12の清掃を成膜室10の稼
動とは関係なく行う。
【0019】アウターチャンバー11の空間とインナー
チャンバー交換用予備室13の空間とはゲート17−4
で気密に隔離されており、インナーチャンバー交換用予
備室13の出口にはゲート17−5が設けてあるため、
ゲート17−5を締め切った状態でゲート17−4を解
放することで、アウターチャンバー11の真空雰囲気す
なわち成膜室10の真空雰囲気を破ることなくアウター
チャンバー11からインナーチャンバー12を取り出
し、あるいはインナーチャンバー12をアウターチャン
バー11に挿入することができる。
【0020】これによって、成膜室10を常時真空雰囲
気に保持でき、インナーチャンバー12の清掃作業に影
響されることなく成膜処理を継続できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図2は本発明による成膜装置における成膜
室の第1実施例を説明する縦断面図であって、10は成
膜室、11はアウターチャンバー、12はインナーチャ
ンバーである。なお、基板搬送用予備室はゲート17−
2側に、またインナーチャンバー12の交換のためのイ
ンナーチャンバー交換用予備室13は成膜室10に関し
て基板搬送用予備室14と直交するゲート17−4側
(図1)に設置されているものとする。
【0022】同図において、成膜室10はアウターチャ
ンバー11とこのアウターチャンバー11内に配置され
たインナーチャンバー12とから構成される。アウター
チャンバー11は基体容器11−1とシールド蓋体11
−2で真空雰囲気の処理空間を形成し、このアウターチ
ャンバー11の基板搬送用予備室側との間でインナーチ
ャンバー12を搬送するための開閉可能な気密ドアであ
るゲート17−2を備えると共に、インナーチャンバー
12の交換用予備室との間に同様のゲートを備えてい
る。なお、次段の処理ステージとの間にゲート17−3
が設けてある。
【0023】インナーチャンバー12は基体容器を構成
する基板電極12−4と蓋体であるステンレスあるいは
アルミニウム等からなる有孔導電板12−3とから基本
的に構成され、基板電極12−4と有孔導電板12−3
との間は絶縁体12−8で電気的に絶縁されている。導
電板12−3には多数のガス穴12−5が形成されてお
り、アウターチャンバー11外部からガス導入管15−
2を介して導入される処理ガスをRF電極15を通るガ
ス放出孔15−3からインナーチャンバー12内に導入
する。
【0024】この導電板12−3にはRF電極15がコ
ンタクトバネ15−1を介して接続されており、導電板
12−3からインナーチャンバー12の内部にRF電力
エネルギーが供給される。また、インナーチャンバー1
2の基板電極12−4には、複数のピン12−7がイン
ナーチャンバー12内部に突出可能に配置され、成膜す
べき基板20の搬送時に搬送器具(ロボットアーム)が
基板20を持ち上げ可能の状態になるように上方に突出
できるよう、ピン押上機構23によって駆動される。こ
のピン押上機構23はアウターチャンバー11内に設け
るものとして図示してあるが、これを成膜室10の底部
外側に設けてもよい。
【0025】基板電極12−4はインナーチャンバー1
2の下部容器を構成し、この下部容器の四隅部を好適と
する適宜の部分にガス排出口12−6が設けてあり、成
膜に関与した処理ガスがインナーチャンバー12の内部
から図示しない導管等によりアウターチャンバー11を
介して成膜室10外部に排出されるようになっている。
【0026】また、インナーチャンバー12の下方には
インナーチャンバー12の移動用の車輪21が取付けら
れており、アウターチャンバー11の基体容器11−1
の底部に設置されているレール22上をインナーチャン
バー交換用予備室との間で移動可能にされている。イン
ナーチャンバー12の基板受入側の壁部には、基板の出
し入れ用の開口12−1,12−2が形成されており、
この開口12−1,12−2を開閉するシャッター13
−1,13−2がアウターチャンバー11側に設けられ
ている。
【0027】シャッター13−1,13−2は、図示の
矢印の方向に移動可能とされており、基板交換用予備室
側のシャッター13−1を解放してインナーチャンバー
12内に基板を収納し、その後当該シャッター13−1
を閉止し、インナーチャンバー12をアウターチャンバ
ー11から独立した空間に保つ。このような構成におい
て、成膜室10と同じあるいは同程度の真空雰囲気に保
たれた基板搬送用予備室において、搬送されてくる基板
20がインナーチャンバー12の開口12−1から基板
電極12−4のピン12−7上に載置される。
【0028】基板電極12−4上に基板を載置した後、
アウターチャンバー11のゲート17−2を閉止すると
共にインナーチャンバー12のシャッター12−1を閉
じる。なお、シャッター13−2とゲート17−3は閉
じた状態にある。この状態で、導電板12−3のガス穴
12−5から吹き込まれる処理ガスをRF電極15から
導電板12−3を介して印加されるRF電力エネルギー
でプラズマ化し、基板20の表面上での化学反応により
基板20の表面に所要の膜を生成させる。
【0029】成膜された基板20を収納したインナーチ
ャンバーは、次段の処理ステージの基板交換用予備室に
おいてインナーチャンバー12のシャッター13−2を
解放して開口12−2からアウターチャンバー11のゲ
ート17−3を通して成膜室10から取り出され、取り
出された基板20は後段のステージに搬送される。この
ような成膜処理を繰り返すことで、インナーチャンバー
12の内壁には成膜成分が堆積し、これが剥離したフレ
ークが塵となって成膜処理時の基板20の成膜表面に付
着し、膜品質を劣化させる。そのため、ある程度の成膜
処理回数を繰り返した後は、このインナーチャンバー1
2の壁面等に堆積した成膜成分を除去する清掃作業が必
要となる。
【0030】この清掃作業が必要となった場合には、図
1に示したゲート17−4を開き、インナーチャンバー
12をインナーチャンバー交換用予備室13に移す。イ
ンナーチャンバー交換用予備室13は成膜室10と同じ
または同程度の真空雰囲気に保たれており、ゲート7−
4を解放しても成膜室10の真空雰囲気は保持される。
【0031】インナーチャンバー12をインナーチャン
バー交換用予備室13に移動させた後、ゲート17−4
を閉止し、インナーチャンバー交換用予備室13のゲー
ト17−5を解放してインナーチャンバー12を大気中
に取り出し、清掃あるいは分解掃除等の処理を行う。一
方、それまで使用していたインナーチャンバーを取り出
した後、新しいインナーチャンバーをインナーチャンバ
ー予備室13に入れ、図示しない真空ポンプを作動して
成膜室10と同じ真空状態にした後、成膜室10のゲー
ト17−4を解放し、その車輪21とレール22によっ
てインナーチャンバー12を移動させ、アウターチャン
バー11内の所定の位置にセットする。
【0032】これにより、取り出したインナーチャンバ
ーの清掃中にも成膜処理を継続することが可能となり、
成膜装置の稼働率を格段に向上させることができる。図
3は図2に示した本発明による成膜装置のインナーチャ
ンバーの構成を説明する断面図であって、図2と同一符
号は同一部分に対応する。同図に示したインナーチャン
バーは、アウターチャンバーとの間に基板の出し入れ用
の開口12−1,12−2を有し、底面に移動用の車輪
21を設けてある。
【0033】開口部12−1,12−2は、アウターチ
ャンバー11側に設置したシャッター13−1,13−
2で閉止される構成となっており、インナーチャンバー
12には基板の出し入れのための可動部分を有しないた
め、インナーチャンバー12の構成が簡単になり、イン
ナーチャンバー12をインナーチャンバー交換用予備室
との間で移動させる作業が簡単になる。
【0034】図4は図3に示したインナーチャンバーの
上面図であって、インナーチャンバー12の空間を構成
する基体電極12−4の下面の4箇所には移動用の車輪
21が取付けてあり、インナーチャンバー交換用予備室
13(図1)との間を移動可能とされている。なお、基
板押上ピン12−7は省略してある。導電板12−3に
は、インナーチャンバー12の処理空間に処理ガスを導
入するためのガス穴12−5が多数設けられており、R
F電極側から供給される処理ガスを基板電極12−4の
中央部に載置された基板に吹きつける。このとき、RF
電極から供給されるRFエネルギーにより処理ガスは活
性化(ラジカル化)され、基板20の表面に所定の膜を
形成する。
【0035】成膜処理後の処理ガスはガス排出口12−
6からアウターチャンバー11を通して成膜室外に排出
される。図5は本発明による成膜装置の第2実施例を説
明する縦断面図であって、図2と同一符号は同一部分に
対応し、12−3’は石英製等の絶縁板である。第1実
施例と同様に、この成膜室10は図1に示した成膜装置
を構成する。
【0036】この実施例では、インナーチャンバー12
の上部を石英板等の絶縁板12−3’で構成し、RF電
極15からのRF電力エネルギーが絶縁板12−3’を
介してインナーチャンバー12内に作用するようにして
いる。ガス放出孔15−3からの処理ガスは、インナー
チャンバー12の上記絶縁板12−3’の周囲からイン
ナーチャンバー12の内部に導入される。他の構成と動
作は前記図2で説明したものと同様である。
【0037】図6は図5におけるインナーチャンバーの
構成を説明する断面図であって、図4と同一符号は同一
部分に対応する。この実施例では、インナーチャンバー
12の上部構造が石英等の絶縁板であるため、前記図
2,図3に示したような絶縁体12−8は不要であり、
インナーチャンバー12の構造を簡素化できる。なお、
絶縁板12−3’は石英の他にセラミックス等の適宜の
絶縁材料で構成できる。
【0038】このように、本実施例によっても、インナ
ーチャンバーの清掃作業とは無関係に成膜処理を継続す
ることが可能となり、その稼働率は格段に向上する。図
7は本発明による成膜装置の第3実施例を説明する模式
図であって、スパッタ装置に本発明を適用したものであ
る。同図において、100は成膜室、70はアウターチ
ャンバー、71はインナーチャンバー、72はアウター
チャンバー70とインナーチャンバー交換用予備室との
境界を形成する壁、73はインナーチャンバー71をイ
ンナーチャンバー交換用予備室80との間で移動させる
際にアウターチャンバー70の真空雰囲気を保持するた
めのシャッター、74はアウターチャンバー70内にイ
ンナーチャンバー71を収容した状態でアウターチャン
バー70を真空雰囲気に保持するためのゲート(インナ
ーチャンバー71と一体構造である)、75はスパッタ
エネルギー供給用の電力ケーブル、76はターゲット冷
却媒体循環パイプ、77は被成膜部材(例えば基板)、
78はスパッタ・ターゲット、79はスパッタ放電用の
Ar(アルゴン)ガスの供給ライン、80はインナーチ
ャンバー交換用予備室、81はインナーチャンバー交換
用予備室80を真空雰囲気に保持するためのゲートであ
る。
【0039】このスパッタ装置は、インナーチャンバー
71をインナーチャンバー71とインナーチャンバー交
換用予備室との間で移動可能に設置されている。この移
動手段は前記した車輪とレールの組み合わせ、その他の
適宜の移動機構が採用可能であり、特に図示しない。イ
ンナーチャンバー71をアウターチャンバー70内の図
示した状態においてアウターチャンバー70およびイン
ナーチャンバー71を高真空雰囲気に保持し、電力ケー
ブル75から供給される高電界エネルギーによってスパ
ッタ・ターゲット78を蒸発させ、基板77に成膜させ
るスパッタ処理が行われる。
【0040】なお、ゲート74とゲート81とはインナ
ーチャンバー71と連動して矢印D方向に移動し、イン
ナーチャンバー71をインナーチャンバー交換用予備室
80に移動させた状態ではゲート72はゲート81に接
近した位置にあり、ゲート81はインナーチャンバー7
1がインナーチャンバー交換用予備室80内に完全に移
動し、シールゲート73を下降させてインナーチャンバ
ー交換用予備室とアウターチャンバー70とを遮断した
後に解放させ、インナーチャンバー71をインナーチャ
ンバー交換用予備室80から大気中あるいはゲート81
に隣接する他の処理ステージに取り出す。
【0041】このように、本実施例によれば、スパッタ
処理に伴ってその内壁に成膜成分が堆積したインナーチ
ャンバー71は、インナーチャンバー71をインナーチ
ャンバー交換用予備室80に移動させて新しいインナー
チャンバーと交換した後に大気中に取り出して、交換し
た新しいインナーチャンバーを用いてスパッタ処理を行
っている間に清掃処理を行うことができるため、スパッ
タ処理の稼働率はインナーチャンバーの清掃作業に関係
なく実行でき、稼働率が向上する。
【0042】図8は本発明による成膜装置を適用した成
膜ラインの模式図であって、被成膜部材である基板に成
膜処理を行う一貫作業を自動化したラインの一例を示
す。同図において、90は基板搬入用カセット、92は
基板搬入室、93は加熱室用予備室、94は加熱室、9
5は基板冷却用予備室、96は基板冷却室、97は基板
搬出用予備室、98は基板搬出室、99は成膜済み基板
用カセット、91−1〜91−8は基板搬送ロボット、
101,102,103は成膜室、111,112,1
13はアウターチャンバー、121,122,123は
成膜室とその予備室間を移動可能に構成したインナーチ
ャンバー、131,132,133はインナーチャンバ
ー交換用予備室、141,142,143は基板搬送用
予備室、201は成膜処理前の基板、202は成膜処理
済みの基板である。
【0043】基板搬入室92と基板搬出室98とは基板
の搬入/搬出時に大気雰囲気と真空雰囲気とが切替えら
れる。また、加熱用予備室93から基板搬出用予備室と
の間は常時真空雰囲気に保たれている。ワークステーシ
ョンに運ばれたカセット90に収納されている処理前の
基板20は、基板搬送ロボット91−1により基板搬入
室92に搬入される。基板搬入室92は基板の装填時は
大気に曝され、その後密閉されて真空封止される。
【0044】基板搬入室92の基板は基板搬送ロボット
91−2によって基板20を予備加熱する加熱室94に
搬送され、基板搬送ロボット91−3により基板搬送用
予備室141を介して成膜室101にセットされる。成
膜室101では、例えばシランガスとN2 ガスの吹き込
みにより窒化膜の成膜処理をする。成膜室101での成
膜処理後、基板は基板搬送ロボット91−4により基板
搬送用予備室142を介して成膜室102にセットさ
れ、例えばシランガス(SiH4 )を主成分とする処理
ガスを導入して所要の成膜処理を行う。
【0045】成膜室102での成膜処理後、基板は基板
搬送ロボット91−5により基板搬送用予備室143を
介して成膜室103にセットされる。成膜103では例
えばシランガスとN2 ガスを導入して前記と同様の成膜
処理を行い、成膜処理した基板は基板搬送ロボット91
−6により基板搬送用予備室95を介して基板冷却室9
6に搬送する。
【0046】冷却した基板は基板搬送ロボット91−7
により基板搬出用予備室97を介して基板搬出室98に
搬送され、基板搬出室98の真空雰囲気を破って大気雰
囲気とした後、成膜処理された基板202は基板搬送ロ
ボット91−8により基板搬出カセット99に搬出され
る。各成膜室は、アウターチャンバー111,112,
113とインナーチャンバー121,122,123、
および基板交換用予備室131,132,133を有
し、前記実施例で説明したようなインナーチャンバー交
換清掃作業が可能とされている。
【0047】したがって、このような一貫処理による成
膜処理は、従来技術に比較して格段の稼働率向上を図る
ことが可能となる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
成膜室をアウターチャンバーと移動可能のインナーチャ
ンバーとからなる二重構造とすると共に、インナーチャ
ンバー交換用予備室を設けたため、成膜室の真空雰囲気
を破ることなくインナーチャンバーを迅速に交換し、成
膜成分の堆積したインナーチャンバーの清掃や分解掃除
の作業を成膜処理を中断することなく継続でき、成膜装
置の稼働率を格段に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構造を説明するためのプラズマC
VD方式の成膜装置の要部のみを示す概略平面図であ
る。
【図2】本発明による成膜装置の第1実施例における成
膜室を説明する縦断面図である。
【図3】本発明による成膜装置の第1実施例の成膜室に
おけるインナーチャンバー構造を説明する縦断面図であ
る。
【図4】本発明による成膜装置の第1実施例の成膜室に
おけるインナーチャンバー構造を説明する上面図であ
る。
【図5】本発明による成膜装置の第2実施例における成
膜室を説明する断面図である。
【図6】本発明による成膜装置の第2実施例における成
膜室のインナーチャンバー構造を説明する縦断面図であ
る。
【図7】本発明による成膜装置の第3実施例における成
膜室を説明する模式図である。
【図8】本発明による成膜装置を適用した成膜ラインの
一例を示す模式図である。
【図9】従来技術によるのプラズマCVD装置の概略構
造を説明する模式図である。
【符号の説明】
10・・・・成膜室、11・・・・アウターチャンバ
ー、12・・・・インナーチャンバー、12−1,12
−2・・・・開口、13・・・・インナーチャンバー交
換用予備室、13−1,13−2・・・・シャッター、
14・・・・基板搬送用予備室、15・・・・RF電
極、17−1〜17−5・・・・ゲート、20・・・・
基板、21・・・・車輪、22・・・・レール。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空雰囲気空間を保持するアウターチャン
    バーと、前記アウターチャンバーで形成される真空雰囲
    気中で独立した成膜空間を形成する如く前記アウターチ
    ャンバーの内部に移動可能に収容してなるインナーチャ
    ンバーとから構成した成膜室を備えたことを特徴とする
    成膜装置。
  2. 【請求項2】真空雰囲気空間を保持するアウターチャン
    バーと、前記アウターチャンバーで形成される真空雰囲
    気中で独立した成膜空間を形成する如く前記アウターチ
    ャンバーに対して移動可能に前記アウターチャンバーの
    内部に収容してなるインナーチャンバーとから構成した
    成膜室と、前記アウターチャンバーに設けたインナーチ
    ャンバー交換用予備室とを備え、前記インナーチャンバ
    ー交換用予備室を介して前記アウターチャンバーの真空
    雰囲気を破ることなく前記インナーチャンバーの交換を
    可能としたことを特徴とする成膜装置。
  3. 【請求項3】真空雰囲気空間を保持するアウターチャン
    バーと、前記アウターチャンバーで形成される真空雰囲
    気中で独立した成膜空間を形成する如く前記アウターチ
    ャンバーに対して移動可能に前記アウターチャンバーの
    内部に収容してなるインナーチャンバーとから構成した
    成膜室と、前記成膜室を構成する前記アウターチャンバ
    ーに基板搬送用予備室とインナーチャンバー交換用予備
    室とを設け、前記インナーチャンバーを前記インナーチ
    ャンバー交換用予備室を介して前記アウターチャンバー
    の真空雰囲気を破ることなく交換可能とすると共に、前
    記基板搬送用予備室を介して前記アウターチャンバーの
    真空雰囲気を破ることなく前記成膜室に対する被成膜部
    材の搬送を可能としたことを特徴とする成膜装置。
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