JPH05152139A - 高周波変圧器用絶縁電線及びそれを用いた高周波用変成器 - Google Patents

高周波変圧器用絶縁電線及びそれを用いた高周波用変成器

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JPH05152139A
JPH05152139A JP3310808A JP31080891A JPH05152139A JP H05152139 A JPH05152139 A JP H05152139A JP 3310808 A JP3310808 A JP 3310808A JP 31080891 A JP31080891 A JP 31080891A JP H05152139 A JPH05152139 A JP H05152139A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変圧器にコイルとは別に設けられる一次,二
次コイル間の相間絶縁機能と沿面絶縁距離機能を絶縁電
線自体にもたせることにより、これらの絶縁処理を省略
でき、変圧器の大幅な小形化と自動コイル巻化による製
造生産性の向上によるコスト低減を達成することが可能
な高周波用変圧器用絶縁電線及びそれを用いた高周波用
変成器を提供する。 【構成】 導体12a上に絶縁層12bを有する絶縁電
線に離形層12c,12eを介して押出被覆絶縁層12
d,12fを設けた高周波用変圧器用絶縁電線12とこ
の電線12をコイル線材に用いた高周波用変成器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】電子回路の電源として使用される
周波数が100〜500kHzの高周波変圧器等の絶縁
電線とそれをコイルに用いた高周波用変成器に関する。
【0002】
【従来の技術】電子回路の電源として多く使用されるス
イッチング電源に使用する変圧器のコイルには、ポリウ
レタン電線のようなエナメル電線が使用されている。こ
こにおいて、かかるスイッチング電源用変圧器は、でき
るだけ小型化するために、動作周波数が100〜500
kHzといった高周波である。
【0003】しかし、通常このような高周波変圧器のコ
イルに使用されるエナメル電線は、導体上に被覆する絶
縁皮膜が数μmから数十μmと薄いうえに、絶縁皮膜の
形成方法が絶縁樹脂及び変性剤を有機溶剤に溶解してな
るワニスを導体上に塗布・乾燥・焼付けする方法である
ため、かかるエナメル電線は、機械的強度及び被覆力が
高分子量の絶縁樹脂を導体上に押出被覆してなる絶縁電
線に比べて低く、その絶縁均一性の信頼性が劣ってい
る。
【0004】このような理由から、上記エナメル電線を
用いた変圧器では安全性を高めるために、構造上特別の
配慮がなされている。例えば、IEC−950等の規格
では、変圧器の二次側(低圧側)における出力電圧が3
0V以下であっても、それがオペレータに直結するもの
(SELVと分類されている)にあっては、一次コイ
ルと二次コイルの相間絶縁には、基礎絶縁2層+補助絶
縁1層の計3層を設けるか、または0.4mm以上の厚さの
絶縁層を設けること、コイルのエナメル皮膜は絶縁皮
膜と見做さず、一次,二次コイル間の絶縁沿面距離をコ
イル間の相間電圧に応じて数mm以上(実用上は、5mm程
度以上が多い)設けること等、を規定している。
【0005】その他高周波変圧器では、高周波であるこ
とによる損失が商用周波数のそれに比べて著しく大きく
なる。このため、一次,二次コイル間の電磁結合をより
向上させて、少しでも損失が小さくなるよう、一次コイ
ルと二次コイルとを一層ずつ交互に巻くことが行われて
いる。例えば、図9は、スイッチング電源等の変圧器に
おいて一般に多く採用されている同心巻型小型変圧器1
の縦断面図で、絶縁ボビン2に一次コイル3と二次コイ
ル4を一層ずつ交互に巻回し、これらをフェライト磁心
5内に収容したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スイッチン
グ電源等の高周波変圧器では、二次側出力電圧が30V
以下であっても、それがオペレータに直結するものにあ
っては、前述の通り、コイルがエナメル電線の場合に
は、一次コイルと二次コイルの相間に3層の絶縁層また
は0.4mm以上の絶縁と、相間沿面距離を相間電圧に応じ
て数mm−通常5mm程度以上設けることが、IEC規格に
より必要である。
【0007】このため、図9に示したように絶縁電線を
絶縁ボビンに巻いてコイルをつくるとき、一層毎に相間
絶縁層と沿面絶縁層を設けなければならない。したがっ
て、変圧器が著しく大きくなると共に、コイルの自動巻
線化が困難になり変圧器製造の生産性を下げ、コストが
商用周波数の場合に比べて著しく高くなるという欠点が
あった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、変圧器にコイルとは別に設けられる一次,二次コイ
ル間の相間絶縁機能と沿面絶縁距離機能を絶縁電線自体
にもたせることにより、これらの絶縁処理を省略でき、
変圧器の大幅な小形化と自動コイル巻化による製造生産
性の向上によるコスト低減を達成することが可能な高周
波変圧器用絶縁電線及びそれを用いた高周波用変成器を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明によれば
上記目的を達成するため、本発明の高周波変圧器用絶縁
電線においては、導体上に絶縁層を有する絶縁電線に離
形層を介して押出被覆絶縁層を設けた構成としたのであ
る。また、本発明の高周波用変成器においては、導体上
に絶縁層を有する絶縁電線に離形層を介して押出被覆絶
縁層を設けた高周波変圧器用絶縁電線をコイル線材に用
いたのである。
【0010】導体上に絶縁層を有する絶縁電線に離形層
を介して押出被覆絶縁層を設けたのは、例えば、同一樹
脂を多層押出被覆した場合に、押出し後層間が接着して
一体化することを防止するためである。このように絶縁
層を多層としたことにより、表面の最初の絶縁の破壊が
絶縁層全体に及ぶことを避けることができるので、絶縁
層を薄くできる。IEC−950等でも三層絶縁の場合
には、確保すべき最小厚さというようなことは規定して
いない。更に絶縁層が多層で、厚さが薄くできることか
ら、コイルが小型になると共に、この用途の電線に必要
な可撓性が向上し、このコイルを使用した高周波用変成
器を小型化できる。
【0011】また、導体上に絶縁層を有する絶縁電線と
しては、導体上にエナメル塗料を塗布焼付けした通常の
エナメル被覆電線や各種樹脂を溶融させ押出機を用いて
導体上に押出被覆した押出被覆電線等がある。押出被覆
に用い得る樹脂としては、耐熱性がE種以上のエナメル
電線用ポリウレタン以上に絶縁性のある押出被覆可能な
エンジニアリング樹脂を使用する。このようなエンジニ
アリング樹脂としては、例えば、ポリエステル,ポリフ
ェニレンオキサイド,ポリエーテルイミド,ポリエーテ
ルスルホン等の樹脂がある。
【0012】離形層に用い得る離形材としては、押出し
樹脂層間の接着を防止し、且つ、絶縁の障害にならない
ものであれば液体,固体を問わず何でも良く、例えば、
絶縁鉱油,合成絶縁油,パラフィン,ワックス,テフロ
ンディスパージョン等が使用できる。ここで、テフロン
ディスパージョンのように揮発性分散剤を有するもの
は、塗布後上層絶縁樹脂を被覆する前に蒸発乾燥してお
くことが必要である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図8に基づ
き、以下に詳細に説明する。尚、高周波用変成器は、図
9に示す変圧器と構造が同じである。従って、以下の説
明においては、変成器用コイルを高周波用変成器と呼ん
で説明する。実施例1 押出ヘッドとして3口のヘッドを有する1台の樹脂押出
機で、3層の絶縁被覆を有する絶縁電線を製造した。
【0014】即ち、直径1.0mmの電気機器巻線用軟銅線
12aを、まず第1の押出ヘッドを通過させて、厚さ3
0μmのポリエステル樹脂12bを押出被覆した後、冷
却固化させた。次いで、ポリエステル樹脂を押出被覆し
たこの軟銅線12aを、第2の押出ヘッド入口側にリタ
ーンさせ離形層12cとして、絶縁性鉱油を塗布し、第
2の押出ヘッドを通過させて、この上に厚さ30μmの
ポリエステル樹脂12dを更に被覆し、同様に冷却処理
した。
【0015】次に、このポリエステル樹脂被覆銅線を、
第3の押出ヘッドに導き、再度、前記ポリエステル樹脂
押出被覆層上に離形層12eを形成した後、厚さ40μ
mのポリエステル樹脂12fを押出被覆して、図1に示
す外径1.2mmの3層絶縁被覆電線12(以下、1.0φ押
出絶縁電線という)を製造した。この押出絶縁電線12
の長手方向に絶縁層にナイフで切り込みを入れ、絶縁被
覆層を剥がしたところ絶縁被覆層は容易に3層に分かれ
た。
【0016】次に、この1φ押出絶縁電線(外径1.2m
m)12を二次コイル,0.16φ2種ポリウレタンエナ
メル銅線(外径0.18mm,導体径0.16mm)を一次コイ
ルとして、図2に示す断面形状の高周波用変成器10を
製造した。即ち、絶縁ボビン13に、内側から順に二次
コイル12を1層(3ターン)、次いで、一次コイル1
1をおよそ1層(26ターン)交互に巻いて図2に示す
高周波用変成器10を製造した。
【0017】ここで、一次,二次コイル11,12は、
各層の巻き始め端末と巻き終わり端末は、ボビン13の
左右の鍔13a,13aの外側へ出し、上下の一次,二
次コイル11,12相互を並列に接続した。また、変成
器10最上層の絶縁層14は、厚さ50μmの片面接着
のポリエステルテープ3枚を重ねたもの(合計厚さ0.1
5mm)である。得られた変成器10は、図中A,Bで示
す断面寸法が、夫々A≒2.8,B≒3.6mmであった。
【0018】比較例1 実施例1で用いた1φ押出絶縁電線12と同一導体径
(=1.0mm)のポリウレタンエナメル電線を用いて、従
来の方法で断面が図3に示す高周波用変成器20を製造
した。即ち、一次コイル21に実施例1と同じ0.16φ
2種のポリウレタンエナメル銅線(外径0.18mm),二
次コイル22に1.0φ1種ポリウレタンエナメル銅線
(外径1.07mm)を用い、絶縁ボビン23の内側から順
に一次コイル21を1層(26ターン),厚さ50μm
の片面接着のポリエステルテープからなる絶縁層24を
3層,二次コイル22を1層(3ターン)夫々交互に巻
いていき、各層のコイル両側には、沿面距離絶縁層25
として0.18×2.3mm,1.07×3.0mmのガラスフェノ
ール製スペーサ(ボビン軸方向に2分割されている)を
配置した。ここで、各コイル21,22の端末は実施例
1と同様に処理した。また、得られた高周波用変成器2
0は、図中A,Bで示す断面寸法が、夫々A≒3.0,B
≒9.3mmであった。
【0019】実施例2 2口の押出ヘッドを有する1台の樹脂押出機で、導体径
が夫々0.37mm,1.8mmの2層の絶縁層を有する二種類
の絶縁被覆電線を、実施例1と同様にして製造した。但
し、離形剤には固形パラフィンを用い、各押出絶縁電線
の外径は、夫々0.5mm(絶縁厚さ:下層30μm,上層
35μm)と2.0mm(絶縁厚さ:下層上層共に55μ
m)であった(以下、夫々0.37φ押出絶縁電線,1.8
φ押出絶縁電線という)。絶縁層は、いずれの導体径の
押出絶縁電線も2層の絶縁層間が接着しておらず分離し
ていた。
【0020】これら二種類の押出絶縁電線を用いて、1.
8φ押出絶縁電線(外径2.0mm)を二次コイル,0.37
φの押出絶縁電線(外径0.5mm)を一次コイルとして、
図4に示す断面形状の高周波用変成器30を製造した。
即ち、絶縁ボビン33に、内側から順に二次コイル32
を1層(3ターン),次いで一次コイル31をおよそ1
層(12ターン)交互に巻き、最上層に絶縁層34とし
て、厚さ50μmの片面接着のポリエステルテープから
なる絶縁層を3層配置して図4に示す変成器30を得
た。ここで、各コイル31,32の端末は、実施例1と
同様に処理した。また、得られた高周波用変成器30
は、図中A,Bで示す断面寸法が、夫々A≒5.0,B≒
6.0mmであった。
【0021】比較例2 実施例2で用いた各押出絶縁電線と同一導体径の2種類
のエナメル被覆電線を用いて、従来の方法で、図5に示
す高周波用変成器40を製造した。即ち、一次コイル4
1に0.37φ2種ポリウレタンエナメル銅線(外径0.4
0mm),二次コイル42に1.8φ1種ポリエステルエナ
メル銅線(外径1.88mm)を用い、絶縁ボビン43に内
側から順に一次コイル41を1層(12ターン),厚さ
50μmの片面接着のポリエステルテープからなる絶縁
層44を3層,二次コイル42を1層(3ターン)夫々
交互に巻いていき、各層のコイル両側には、比較例1と
同様に沿面距離絶縁層45として、0.40×2.7mm,1.
88×2.3mmのガラスフェノール製スペーサを配置し
た。
【0022】ここで、コイル41,42の端末は実施例
1と同様に処理した。得られた高周波用変成器40は、
図中A,Bで示す断面寸法が、夫々A≒5.1,B≒10.
3mmであった。実施例3 厚さ35μmのポリウレタン樹脂を被覆した外径1.07
mmの1種ポリウレタンエナメル銅線(導体径1.0mm)5
2aに、離形層52bとして絶縁性鉱油を塗布し、樹脂
押出機の押出ヘッドを通過させて、厚さ30μmのポリ
エステル樹脂52cを更に被覆し、冷却固化させて、図
6に示す外径1.13mmの押出絶縁電線(以下、1.0φ押
出絶縁電線という) 52を製造した。
【0023】次に、この1.0φ押出絶縁電線52の絶縁
層に長手方向にナイフで切り込みを入れ、押出絶縁被覆
層を剥がしたところ押出絶縁被覆層は容易に剥離した。
次に、この1.0φ押出絶縁電線(外径1.13mm)52を
二次コイル,0.16φ2種ポリウレタンエナメル銅線
(外径0.18mm,導体径0.16mm)を一次コイルとし
て、図7に示す断面形状の高周波用変成器50を製造し
た。
【0024】即ち、絶縁ボビン53に、内側から順に二
次コイル52を1層(3ターン)、次いで、一次コイル
11をおよそ1層(26ターン)交互に巻いて図8に示
す高周波用変成器50を製造した。ここで、一次,二次
コイル51,52は、各層の巻き始め端末と巻き終わり
端末は、実施例1と同様に処理した。また、変成器50
最上層の絶縁層54は、厚さ50μmの片面接着のポリ
エステルテープ3枚を重ねたもの(合計厚さ0.15mm)
である。得られた変成器50は、図中A,Bで示す断面
寸法が、夫々A≒2.6,B≒3.4mmであった。
【0025】比較例3 実施例3で用いた1.0φ押出絶縁電線52と同一導体径
(=1.0mm)のポリウレタンエナメル電線を用いて、従
来の方法で図8に示す高周波用変成器60を製造した。
【0026】即ち、一次コイル61に実施例3と同じ0.
16φ2種ポリウレタンエナメル銅線(外径0.18m
m),二次コイル62に1.0φ1種ポリウレタンエナメ
ル銅線(外径1.07mm)を用い、絶縁ボビン63の内側
から順に一次コイル61を1層(26ターン),厚さ5
0μmの片面接着のポリエステルテープからなる絶縁層
64を3層,二次コイル62を1層(3ターン)夫々交
互に巻いてゆき、各層のコイル両側には、沿面距離絶縁
層65として0.18×2.3mm,1.07×3.0mmのガラス
繊維/フェノール樹脂製スペーサ(ボビン軸方向に2分
割されている)を配置した。ここで、各コイル61,6
2の端末は実施例1と同様に処理した。また、得られた
高周波用変成器60は、図中A,Bで示す断面寸法が、
夫々A≒4.0,B≒9.5mmであった。
【0027】尚、前述の実施例1,2と比較例1,2に
おいては、一次コイルと二次コイルの巻き順が逆になっ
ているが、必ずしもこの順である必要はなく、一次コイ
ルと二次コイルの磁気結合効率を高くするために、それ
らが単に交互に配置されておれば良い。応用例では一次
コイルの上,下のコイル巻きの状態を同じにするために
二次コイルを内側に配置したものである。
【0028】
【発明の効果】本発明の高周波変圧器用絶縁電線の外側
押出絶縁被覆は、機械的強度がエナメル皮膜より大きい
高分子量の絶縁性エンジニアリング樹脂の押出被覆であ
るので、エナメル電線よりも絶縁層としての信頼性が高
い。また、絶縁層は離形層を介して多層の複合絶縁層と
なっているので、一体化したエナメル絶縁層よりも薄く
ても充分な絶縁の信頼性を確保でき、かつ電線の可撓性
が向上する。
【0029】更に、押出被覆層はエナメル皮膜ではない
ので、絶縁層の各層はIEC−950等に定める絶縁層
と見做し得る。従って、上記押出絶縁電線を用いた本発
明の高周波用変成器は、一次,二次コイル間の相間絶縁
としての役割、例えば3層のポリエステルテープを、本
発明の押出絶縁電線自体の複合絶縁層に持たせることが
でき、また一次,二次コイル間の沿面絶縁距離もコイル
の絶縁ボビン内側では無限大となるので、IEC−95
0等に規定する絶縁スペーサを必要としない。
【0030】従って、本発明の高周波変圧器用絶縁電線
を使用した小型高周波変圧器は、従来のエナメル線を用
いたそれに比べ著しく小型化できると共に、一次,二次
コイル間の絶縁テープ巻きやスペーサ挿入の工程がなく
なるので、従来困難であったコイルの自動巻きができる
ようになり、大幅な製造生産性の向上によるコストの低
減が可能となる等、工業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波変圧器用絶縁電線の第一の実施
例を示し、1φ押出絶縁電線の斜視図である。
【図2】本発明の高周波用変成器の第一の実施例を示
し、図1の1φ押出絶縁電線を用いた高周波用変成器の
上半分を示す縦断面図である。
【図3】上記実施例との比較例を示し、従来の方法で製
造した高周波用変成器の上半分を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第二の実施例を示し、高周波用変成器
の上半分を示す縦断面図である。
【図5】上記第二の実施例に対する比較例に係る高周波
用変成器の上半分を示す縦断面図である。
【図6】本発明の高周波変圧器用絶縁電線の第三の実施
例を示し、1.0φ押出絶縁電線の斜視図である。
【図7】図6の絶縁電線を用いた高周波用変成器の上半
分を示す縦断面図である。
【図8】上記第三の実施例に対する比較例に係る高周波
用変成器の上半分を示す縦断面図である。
【図9】従来の同心巻型小型変圧器を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 高周波用変成器 12 高周波変圧器用絶縁電線 12a 導体 12b,12d,12f 押出被覆絶縁層 12c,12e 離形層 30 高周波用変成器 31,32 高周波変圧器用絶縁電線 50 高周波用変成器 52 高周波変圧器用絶縁電線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に絶縁層を有する絶縁電線に離形
    層を介して押出被覆絶縁層を設けたことを特徴とする高
    周波変圧器用絶縁電線。
  2. 【請求項2】 導体上に絶縁層を有する絶縁電線に離形
    層を介して押出被覆絶縁層を設けた高周波変圧器用絶縁
    電線をコイル線材に用いたことを特徴とする高周波用変
    成器。
JP3310808A 1991-11-26 1991-11-26 高周波変圧器用絶縁電線及びそれを用いた高周波用変成器 Expired - Lifetime JP2975197B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0825623A2 (en) * 1996-08-22 1998-02-25 The Furukawa Electric Co., Ltd. Multilayer insulated wire and transformer using the same
US7087843B2 (en) 2001-06-01 2006-08-08 The Furukawa Electric Co. Ltd. Multilayer insulated wire and transformer using the same
EP1983529A1 (en) 1997-10-24 2008-10-22 The Furukawa Electric Co., Ltd. Multilayer insulated wire and transformers made by using the same

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