JPH0515083U - 磁気デイスプレイ装置 - Google Patents

磁気デイスプレイ装置

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JPH0515083U
JPH0515083U JP5484091U JP5484091U JPH0515083U JP H0515083 U JPH0515083 U JP H0515083U JP 5484091 U JP5484091 U JP 5484091U JP 5484091 U JP5484091 U JP 5484091U JP H0515083 U JPH0515083 U JP H0515083U
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康次良 小野
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Ono Sangyo Co Ltd
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Ono Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ディスプレイシートに対する応分の筆記
し易さに加えて、表示面におけるシャープかつ繊細で比
較的明確な表示を可能にし、かつ各マイクロカプセルの
圧壊の惧れを解消する。 【構成】 磁気ディスプレイ装置において、磁気ディス
プレイシートでの非磁性基板の裏面側に、磁気ペンの筆
圧を緩衝する緩衝シート部材を配置させて構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、磁気ディスプレイ装置に関し、さらに詳しくは、平面的に配置さ れた多数のマイクロカプセル内で、油状液体中に封入した光吸収性強磁性粉,お よび光反射性非磁性微粉を表面側と裏面側とに選択的に区分移動させることによ り、表面側からの入射光を吸収,または反射させて、これらの選択されたマイク ロカプセル内の光吸収性強磁性粉と、選択されないマイクロカプセル内の光反射 性非磁性微粉との相互間に明暗のコントラスト像を表示させるようにした磁気デ ィスプレイ装置の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の磁気ディスプレイ装置としては、図4に示されているよう に、光吸収性強磁性粉3と光反射性非磁性微粉4とを油状液体中に懸濁状態で封 入したマイクロカプセル2を用い、当該マイクロカプセル2の多数個を平面的に 配列させた態様で非磁性基板6面に塗布して表示層5を形成させ、かつ当該表示 層5の表面に外部への表示可能な磁気透過性のある保護膜,例えば、透明保護膜 7を被覆させてなる磁気ディスプレイシート1と、前記個々のマイクロカプセル 2内での光吸収性強磁性粉3を磁性片12によって表面側へ選択的に磁気吸引移 動させることで、光反射性非磁性微粉4を相対的に裏面側へ沈降区分させ、当該 磁気吸引移動される光吸収性強磁性粉3により、表面の透明保護膜7側に所要の 表示を行なわせる先端磁性片12付きの磁気ペン11,およびこれとは逆に表示 層の表面側へ磁気吸引移動されている光吸収性強磁性粉3を裏面側へ全体的に磁 気吸引移動させることで、光反射性非磁性微粉4を相対的に表面側へ浮上区分さ せて透明保護膜7側の表示を消去する全面着磁の消去プレート21とのそれぞれ による構成が知られており、前記磁気ディスプレイシート1と、これに非磁性基 板6を介して裏面側で接する消去プレート21との何れか一方を、他方に対して 相対的に摺動移動可能にさせてある。 こゝで、前記消去プレート21に関しては、全面着磁の形態として、その性質 上,消去面対応の表面に、可及的に狭くされたピッチ間隔でN極列とS極列とが 交互に複数列に亘って縞状に着磁してある。
【0003】 しかして、上記構成による従来の磁気ディスプレイ装置の場合、磁気ディスプ レイシート1に対して、非磁性基板6を介して裏面側で接する消去プレート21 を摺動させ、表示層5,ひいては、透明保護膜7側での表示を全面的に消去させ ると共に、当該磁気ディスプレイシート1の表示範囲外に消去プレート21を保 持させた状態においては、各マイクロカプセル2内の光吸収性強磁性粉3が表示 層5の裏面側へ沈降され、かつこれに代えて光反射性非磁性微粉4が相対的に表 面側へ浮上して区分され、透明保護膜7への外部からの入射光は、磁気ディスプ レイシート1上における表面側へそれぞれに浮上された光反射性非磁性微粉4に より全反射されて表示がなされない。
【0004】 また、前記透明保護膜7側での磁気ディスプレイシート1上における表示を全 面的に消去した状態で、磁気ペン11を使用し、その先端部の磁性片12によっ て、当該透明保護膜7の表面上に所望の文字,図形などを筆記することにより、 当該磁性片12が間接的に接する表示層5の部分,つまり、選択された部分での 各マイクロカプセル2内では、光吸収性強磁性粉3が、この磁性片12の磁力に より磁気吸引されて表示層5の表面側へ移動され、かつ相対的に光反射性非磁性 微粉4が裏面側へ沈降されるために、透明保護膜7側にあっては、外部からの入 射光が表示層5の表面側に選択浮上された各光吸収性強磁性粉3においてのみ吸 収され、かつ選択されずに浮上されたまゝの各光反射性非磁性微粉4では反射さ れ、これによって、描かれた所望の文字,図形などが、明暗のコントラスト像と して描写表示される。
【0005】 さらに、前記透明保護膜7側での磁気ディスプレイシート1上における表面側 へ浮上させた光吸収性強磁性粉3による表示がなされた状態で、当該磁気ディス プレイシート1の全面に対して消去プレート21を摺動移動させることにより、 表示層5のすべての各マイクロカプセル2内では、前記とは逆に、消去プレート 21の磁力により、光吸収性強磁性粉3が磁気吸引されて表示層5の裏面側へ全 面的に移動され、かつ相対的に光反射性非磁性微粉4が表面側へ全面的に浮上さ れるために、透明保護膜7側にあっては、外部からの入射光が浮上された光反射 性非磁性微粉4により全反射され、これにより、すべての表示が消去されるもの であった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
かゝる構成の磁気ディスプレイシートを用いた磁気ディスプレイ装置では、磁 気ディスプレイシート1の透明保護膜7及び非磁性基板6を介してマイクロカプ セル2内にある光吸収性強磁性粉3を磁気ペン11及び消去プレート21の磁気を用 いて吸引移動させる構成としてあることから、この透明保護膜7及び非磁性基板 6の厚さを極力薄く設計することが好ましく、このように薄い透明保護膜7及び 非磁性基板6によって磁気ディスプレイシート1が形成された場合、この磁気デ ィスプレイシート1が面的な拡がりをもった状態で平面的な表面を効果的に維持 し難い不都合を有していた。
【0007】 又、図6で示されるように磁気ディスプレイシート1が充分な平面的な拡がり を維持し得る硬さを有する構成としてある場合においても磁気ディスプレイシー ト1が磁気ペン11の筆圧によって反り出し易く、文字、図形等の描出操作に所要 の工夫が必要とされており、図6で示されるように磁気ディスプレイシート1が 反り出された状態で文字、図形等が描出された場合、磁気ペン11の先端の周縁部 分が磁気ディスプレイシート1の面との間に空隙を形成し、描出される文字、図 形等の線の幅側の両側に淡い表示部分を生じ画質のシャープさがそこなわれる不 都合を有していた。
【0008】 かゝる点から図5で示されるように磁気ディスプレイシート1の下面側に比較 的硬質の下敷き基板31を設け、この下敷き基板31上で安定に文字、図形等の描き 出しをなすことが試みられている。 しかるに、かゝる磁気ディスプレイシート1を用いた磁気ディスプレイ装置で は、本来磁気ディスプレイシート1の面に磁気ペン11を軽く当接することによっ て目的とする文字、図形等を磁気ディスプレイシート1の面に容易、確実に描出 できる特長を有しているものであるにも拘らず鉛筆あるいはボールペン等の筆記 習性から磁気ディスプレイシート1の面に対する文字、図形等の描出に際しても 、この磁気ディスプレイシート1の面に強く磁気ペン11を押圧しながら文字、図 形等の描き出をなすことが往々にしてなされていた。
【0009】 このように下敷き基板31の面上で磁気ディスプレイシート1に強い筆圧の状態 で磁気ペン11を用いて文字、図形等を描き出した場合、透明保護膜7が磁気ペン 11の磁性片12によって部分的に凹まされ、この部分に筆圧の応力が直載的に集中 し、この筆圧の集中された部分の各マイクロカプセル2が圧壊されて再使用に適 しなくなる不都合を有していた。 又、透明保護膜7が磁気ペン11の磁性片12によって強く押圧変形された場合、 この磁性片12の接している磁気ディスプレイシート1の面に連続する部分が、こ の磁性片12の側に引き込まれ、磁性片12の周側部分に接近されることゝなり、こ の部分が淡い表示部分とされ画質のシャープさがそこなわれる不都合を有してい た。
【0010】 この考案は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、その 目的とするところは、磁気ディスプレイシートに対する応分の筆記し易さに加え て、表示面におけるシャープかつ繊細で比較的明確な表示を可能にし、かつ各マ イクロカプセルの圧壊の惧れを解消し得るようにしたところの,この種の磁気デ ィスプレイ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この考案に係る磁気ディスプレイ装置は、磁気デ ィスプレイシートにおける非磁性基板の裏面側に、磁気ペンの筆圧を緩衝する緩 衝シート部材を配置させたものである。
【0012】 すなわち、この考案の第1の考案は、光吸収性強磁性粉と光反射性非磁性微粉 とを油状液体中に懸濁状態で封入した多数のマイクロカプセルを非磁性基板面に 塗布して表示層とすると共に、表面を外部への表示可能な保護膜で被覆して一体 的に形成させた磁気ディスプレイシートと、先端に磁性片を有し、当該磁性片に よる前記保護膜の表面側からの筆記によって、前記各マイクロカプセル内の光吸 収性強磁性粉を表示層の表面側へ選択的に磁気吸引移動させ、かつ相対的に光反 射性非磁性微粉を裏面側へ沈降させて、所望の描写表示をなす磁気ペンとを、少 なくとも備える磁気ディスプレイ装置において、前記磁気ディスプレイシートに 対する筆記面範囲内に対応する裏面側に対し、前記磁気ペンの筆圧を緩衝する緩 衝シート部材を配置させて磁気ディスプレイ装置を構成している。
【0013】 また、前記第1の考案に係る磁気ディスプレイ装置の構成において、前記緩衝 シート部材を下敷き基板上に張設させたものであり、さらに、前記緩衝シート部 材の緩衝度合を、前記磁気ペンの筆圧を緩衝して、一方では、前記マイクロカプ セルの圧壊を防止し、他方では、前記描写表示の画質を低下させない程度に設定 させた構成としている。
【0014】 続いて、この考案の第2の考案は、周辺枠部によって筆記面の範囲を設定させ た装置筺体を有し、当該装置筺体の周辺枠部内にあって、前記磁気ディスプレイ シートを固定的に配置させ、また、前記緩衝シート部材を張設した下敷き基板に は、末端部側に表示を消去する消去用磁石,基端部側に操作握り部をそれぞれに 設け、前記装置筺体の一側部に開口されたスリット穴を通した状態で、当該緩衝 シート部材付きの下敷き基板を装置筺体内での磁気ディスプレイシートの裏面側 に摺動移動可能に設けて磁気ディスプレイ装置を構成している。
【0015】 さらに、この考案の第3の考案は、周辺枠部によって筆記面範囲を設定させた 装置筺体を有し、当該装置筺体の周辺枠部内にあって、前記緩衝シート部材を張 設した下敷き基板を固定的に配置させると共に、当該緩衝シート部材の基端部側 に表示を消去する消去用磁石を設け、また、前記磁気ディスプレイシートを操作 握り部のある保持枠に保持させ、前記装置筺体の一側部に開口されたスリット穴 を通した状態で、当該保持枠に保持させた磁気ディスプレイシートを前記緩衝シ ート部材の表面側に摺動移動可能に設けて磁気ディスプレイ装置を構成している 。
【0016】
【作用】
従って、この考案の第1ないし第3の各考案に係る磁気ディスプレイ装置にお いては、磁気ペンの先端磁性片により、磁気ディスプレイシートの透明保護膜の 表面上に所望の文字,図形などを筆記して描写表示を行なうが、この筆記に際し て、磁気ディスプレイシートにかけられる筆圧が、裏面側に配置されている緩衝 シート部材により、磁性片が接する磁気ディスプレイシートの該当部分のみで効 果的に分散され、シート内部での各マイクロカプセルへの応力集中が解消されて 、当該各マイクロカプセルの圧壊が防止される。 また、緩衝シート部材を下敷き基板上に張設させるときは、前記作用に加えて 筆記し易さが保持され、さらに、緩衝シート部材の緩衝度合を適切に設定するこ とで、磁気ペンの筆圧を緩衝して、磁気ディスプレイシートの該当部分における 撓み程度,ならびに磁力の波及範囲の調整ができて描写表示の画質を確保でき、 併せて、各マイクロカプセルの保護が一層向上される。
【0017】
【実施例】
以下,この考案に係る磁気ディスプレイ装置の各別の実施例につき、図1ない し図3を参照して詳細に説明する。 なお、これらの図1ないし図3に示す各実施例構成において、前記図4に示す 従来例構成と同一符号は同一または相当部分を表わしている。
【0018】 図1はこの考案の第1の考案である基本的な第1実施例を適用した磁気ディス プレイ装置の概要構成を筆記状態で模式的に示す縦断面図である。
【0019】 この図1に示す第1実施例による装置構成においても、磁気ディスプレイ装置 は、次のように構成される。
【0020】 すなわち、前記表示手段としての,磁気ディスプレイシート1については、前 記従来の場合と全く同様に、光吸収性強磁性粉3と光反射性非磁性微粉4とを油 状液体中に懸濁状態で封入したマイクロカプセル2を用い、当該マイクロカプセ ル2の多数個を平面的に配列させた態様で非磁性基板6面に塗布して表示層5を 形成させ、かつ当該表示層5の表面に外部への表示可能な磁気透過性のある保護 膜,例えば、透明保護膜7を被覆させて全体的に薄いシート状に一体化構成した ものである。
【0021】 また、前記筆記/描画手段としての,永久磁石又は永久磁石の磁極片からなる 先端磁性片12付きの磁気ペン11についても、同様に、前記個々の各マイクロ カプセル2内での光吸収性強磁性粉3を磁性片12によって表示層5の表面側へ 選択的に磁気吸引移動させることで、光反射性非磁性微粉4を相対的に裏面側へ 沈降区分させ、当該磁気吸引移動される光吸収性強磁性粉3により、表面の透明 保護膜7側に所要の表示を行なわせるようになっている。
【0022】 なお、この第1実施例の場合、表示を消去するための手段については、こゝで の第1実施例に関してのみ直接的に関係するものでないため、あらためて図示し てはないが、従来の場合と同様に、前記非磁性基板6の裏面側にあって、相互に 相対的な摺動移動が可能なように適当な消去用磁石を介在配置させる必要のある ことは勿論である。
【0023】 しかして、この第1実施例構成においては、前記磁気ディスプレイシート1に 対する筆記面範囲内に対応する裏面側,つまり、所要通りに設定される筆記面範 囲内に位置された表面側での透明保護膜7に対向する非磁性基板6の裏面側にあ って、前記磁気ペン11の先端磁性片12による透明保護膜7側から加えられる 筆圧を緩衝するための,例えば、各種フォーム材料等からなる緩衝シート部材4 1を配置させたものであり、当該緩衝シート部材41は、比較的硬質の材料によ って平板状に形成された下敷き基板42上に張設させて用いる。
【0024】 こゝで、前記緩衝シート部材41については、前記磁気ペン11の先端磁性片 12による筆記の際の筆圧に対抗させるための緩衝度合を、一方では、前記マイ クロカプセルの圧壊を防止し、他方では、前記描写表示の画質を低下させない程 度に設定させておく。
【0025】 また、前記下敷き基板42上に張設される緩衝シート部材41は、後に述べる 第2,第3の各実施例構成での記載からも明らかなように、予め設定される筆記 面対応の範囲内にあって配置されるもので、前記磁気ディスプレイシート1との 相対的な位置関係,ないしは、これらの両者におけるところの,磁気ディスプレ イシート1上での表示の消去を前提とする差動態様の典型的な関係は、次のとお りである。 (a) 筆記面範囲に対して、磁気ディスプレイシート1側を固定的に配置させる と共に、差動方向末端部に消去用磁石を設けた下敷き基板42上の緩衝シー ト部材41側を可摺動的に配置させる第1の態様。 (b) 筆記面範囲に対して、差動方向基端部に消去用磁石を設けた下敷き基板4 2上の緩衝シート部材41側を固定的に配置させると共に、磁気ディスプレ イシート1側を可摺動的に配置させる第2の態様。
【0026】 従って、上記のように構成される第1実施例の磁気ディスプレイ装置での描写 表示についても、前記磁気ペン11の先端磁性片12によって、磁気ディスプレ イシート1の透明保護膜7の表面上に所望の文字,図形などを筆記することによ って行なうが、この筆記に際して、磁気ディスプレイシート1にかけられる筆圧 は、裏面側に配置されている適度の緩衝性をもつ緩衝シート部材41,および比 較的硬質の下敷き基板42により、磁性片12が接する当該磁気ディスプレイシ ート1の該当部分のみで効果的にされると共に、この該当部分が相応程度に撓め られるために、筆記し易さが良好に保持されると同時に、シート内部の各マイク ロカプセル2への応力集中がなくなって圧壊されるような惧れが解消され、さら には、撓みの程度も比較的少なく、磁力の波及も殆んど無視できる範囲内に留ま ることから、繊細かつシャープで比較的明確な表示を容易に確保し得ることゝな る。
【0027】 次に、前記第1実施例としての基本的実施例を適用した第2および第3の各考 案による具体的な磁気ディスプレイ装置につき、図2および図3を参照して詳細 に説明する。
【0028】 図2および図3は同上基本的実施例を適用した第2および第3実施例による磁 気ディスプレイ装置の概要構成を使用態様において模式的に示すそれぞれの縦断 面図である。
【0029】 まず、図2に示す第2実施例による磁気ディスプレイ装置について述べる。こ の第2実施例構成は、前記第1の形態を適用した場合の磁気ディスプレイ装置で ある。
【0030】 この図2に示す第2実施例において、磁気ディスプレイ装置は、周辺枠部52 によって筆記面範囲53を設定させた装置筺体51を有しており、当該装置筺体 51の周辺枠部52内にあって、前記磁気ディスプレイシート1を固定的に配置 させ、また、前記緩衝シート部材41を張設した下敷き基板42には、末端部側 に表示を消去する消去用磁石43,基端部側に操作握り部44をそれぞれに設け ておき、前記装置筺体51の一側部に開口されたスリット穴55を通して、当該 緩衝シート部材41付きの下敷き基板42を、当該装置筺体51内での磁気ディ スプレイシート1と筺体裏板54との間に引き出し作動可能に挿入させて構成し ている。
【0031】 従って、この第2実施例構成の場合、装置筺体51内に緩衝シート部材41付 きの下敷き基板42を一杯に押し込んだ状態では、筆記面範囲53内での磁気デ ィスプレイシート1の裏面側に接して下敷き基板42上の緩衝シート部材41が 配置されることになり、この状態において、前記したように磁気ディスプレイシ ート1の表面側への磁気ペン11による任意の描画表示が可能である。
【0032】 また、前記描画表示後、基端部の操作握り部44を把持して緩衝シート部材4 1付きの下敷き基板42を、磁気ディスプレイシート1に対して矢印aで示すよ うに摺動移動させること,つまり、差動させることにより、この差動方向での末 端部に設けた消去用磁石43が筆記面範囲53内で当該磁気ディスプレイシート 1を裏面側から摺擦して、その表示を完全に消去させ得るもので、この際,一方 では、緩衝シート部材41がスリット穴54に対する摺動抵抗となって、磁気デ ィスプレイシート1の安定的な維持と、表示消去のための安定した操作とが行な われることゝなる。
【0033】 続いて、図3に示す第3実施例による磁気ディスプレイ装置について述べる。 この第3実施例構成は、前記第2の形態を適用した場合の磁気ディスプレイ装置 である。
【0034】 この図3に示す第3実施例の磁気ディスプレイ装置は、前記第2実施例の構成 とは反対に、装置筺体51の周辺枠部52内に対応して、基端部側に表示を消去 する消去用磁石43のある緩衝シート部材41を張設した下敷き基板42(筺体 裏板54を兼用)を固定的に配置させ、また、当該緩衝シート部材41付きの下 敷き基板42に対して、操作握り部44をもつ保持枠45に保持させた磁気ディ スプレイシート1を引き出し作動可能にさせた構成としてある。
【0035】 従って、この第3実施例構成の場合にも、装置筺体51内に保持枠45,ひい ては、磁気ディスプレイシート1を一杯に押し込んだ状態では、当該磁気ディス プレイシート1が筆記面範囲53内に配置されることになり、かつこの磁気ディ スプレイシート1の裏面側に接して下敷き基板42上の緩衝シート部材41が存 在するもので、この状態において、同様に、磁気ディスプレイシート1の表面側 への磁気ペン11による任意の描画表示が可能である。
【0036】 また、前記描画表示後、基端部の操作握り部44を把持して保持枠45に保持 させた磁気ディスプレイシート1を、緩衝シート部材41付きの下敷き基板42 に対して矢印bで示すように摺動移動させること,つまり、こゝでも差動させる ことによって、この差動方向での基端部に設けた消去用磁石43が筆記面範囲5 3内の磁気ディスプレイシート1を裏面側から摺擦して消去させ得るもので、全 く同様な作用,効果が得られる。
【0037】
【考案の効果】
以上,各実施例によって詳述したように、この考案の第1の考案によれば、光 吸収性強磁性粉と光反射性非磁性微粉とを油状液体中に懸濁状態で封入した多数 のマイクロカプセルを非磁性基板面に塗布して表示層とすると共に、表面を外部 への表示可能な保護膜で被覆して一体的に形成させた磁気ディスプレイシートを 用い、磁気ペンの先端磁性片による保護膜の表面側からの筆記によって、各マイ クロカプセル内の光吸収性強磁性粉を表示層の表面側へ選択的に磁気吸引移動さ せ、かつ相対的に光反射性非磁性微粉を裏面側へ沈降させて、所望の描写表示を 行なわせ得るようにした磁気ディスプレイ装置において、磁気ディスプレイシー トに対する筆記面範囲内に対応する裏面側に、磁気ペンの筆圧を緩衝する緩衝シ ート部材を配置させたから、当該磁気ペンの先端磁性片による筆記に際して、磁 気ディスプレイシートにかけられる筆圧が、裏面側に配置されている緩衝シート 部材により、その磁性片が接する磁気ディスプレイシートの該当部分のみで効果 的に分散されることになり、このために当該シート内部での各マイクロカプセル への応力集中が解消され、当該各マイクロカプセルの圧壊を効果的に防止できる 特長を有している。
【0038】 また、前記第1の考案に係る磁気ディスプレイ装置の構成において、緩衝シー ト部材を下敷き基板上に張設させることにより、前記作用,効果に加えて筆記し 易さを効果的に保持でき、さらに、緩衝シート部材の緩衝度合を適切に設定する ことで、磁気ペンの筆圧を緩衝して、磁気ディスプレイシートの該当部分におけ る撓み程度,ならびに磁力の波及範囲の調整が可能になることから、繊細かつシ ャープで比較的明確な表示を容易に行ない得て、描写表示の良好な画質を常時, 安定的に確保でき、同時に、各マイクロカプセルの保護作用を一層向上させ得る 特長を有している。
【0039】 そして、この考案の第2の考案においては、周辺枠部によって筆記面の範囲を 設定させた装置筺体に対して、その周辺枠部内に磁気ディスプレイシートを固定 的に配置させた上で、緩衝シート部材を張設した下敷き基板には、末端部側に消 去用磁石,基端部側に操作握り部を設けておき、この緩衝シート部材付きの下敷 き基板を、装置筺体の一側部に開口されたスリット穴から磁気ディスプレイシー トの裏面側に摺動移動可能に挿入させて構成してあることから、前記第1の考案 における所要の要件を効果的かつ良好に達成した磁気ディスプレイ装置を構成で き、磁気ペンを用いた所期通りの描画表示を可能になすと共に、操作握り部を把 持して緩衝シート部材付きの下敷き基板を摺動移動させるだけの極めて簡単な操 作によるのみで当該描画表示を確実かつ完全に消去し得る利点を有している。
【0040】 さらに、この考案の第3の考案においては、周辺枠部によって筆記面の範囲を 設定させた装置筺体に対して、その周辺枠部内に緩衝シート部材を張設した下敷 き基板を固定的に配置させ、かつその基端部側に表示を消去する消去用磁石を設 け、磁気ディスプレイシートを操作握り部のある保持枠に保持させておき、この 保持枠に保持させて構成したことから、こゝでもまた、前記第1の考案における 所要の要件を効果的かつ良好に達成した磁気ディスプレイ装置を構成することが でき、磁気ペンを用いた所期通りの描画表示を可能とし、操作握り部を把持して 磁気ディスプレイシートを摺動移動させるだけの極めて簡単な操作によるのみで 、全く同様に、当該描画表示を確実かつ完全に消去し得るなどの優れた特長を有 する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の基本的実施例である第1実施例を適
用した磁気ディスプレイ装置の概要構成を筆記状態で模
式的に示す縦断面図である。
【図2】同上基本的実施例を適用した第2実施例による
磁気ディスプレイ装置の概要構成を使用態様において模
式的に示す縦断面図である。
【図3】同上基本的実施例を適用した第3実施例による
磁気ディスプレイ装置の概要構成を使用態様において模
式的に示す縦断面図である。
【図4】従来の磁気ディスプレイ装置における表示,消
去作用を原理的に説明する模式的に示した縦断面図であ
る。
【図5】同上従来の磁気ディスプレイ装置での裏面側に
下敷き基板を介在させた場合の筆記状態を模式的に示す
縦断面図である。
【図6】同上従来の磁気ディスプレイ装置での裏面側に
下敷き基板を介在させない場合の筆記状態を模式的に示
す縦断面図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスプレイシート 2 マイクロカプセル 3 光吸収性強磁性粉 4 光反射性非磁性微粉 5 表示層 6 非磁性基板 7 透明保護膜 11 磁気ペン 12 磁性片 41 緩衝シート部材 42 下敷き基板 43 消去用磁石 44 操作握り部 45 保持枠 51 装置筺体 52 周辺枠部 53 筆記面範囲 54 筺体裏板 55 スリット穴

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光吸収性強磁性粉と光反射性非磁性微粉
    とを油状液体中に懸濁状態で封入した多数のマイクロカ
    プセルを非磁性基板面に塗布して表示層とすると共に、
    表面を外部への表示可能な保護膜で被覆して一体的に形
    成させた磁気ディスプレイシートと、 先端に磁性片を有し、当該磁性片による前記保護膜の表
    面側からの筆記によって、前記各マイクロカプセル内の
    光吸収性強磁性粉を表示層の表面側へ選択的に磁気吸引
    移動させ、かつ相対的に光反射性非磁性微粉を裏面側へ
    沈降させて、所望の描写表示をなす磁気ペンとを、 少なくとも備える磁気ディスプレイ装置において、 前記磁気ディスプレイシートに対する筆記面範囲内に対
    応する裏面側に対し、前記磁気ペンの筆圧を緩衝する緩
    衝シート部材を配置させたことを特徴とする磁気ディス
    プレイ装置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝シート部材が、下敷き基板上に
    張設されている請求項1記載の磁気ディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝シート部材の緩衝度合が、前記
    磁気ペンの筆圧を緩衝して、一方では、前記マイクロカ
    プセルの破壊を防止し、他方では、前記描写表示の品質
    を低下させない程度に設定されている請求項1および2
    記載の磁気ディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気ディスプレイ装置には、前記非
    磁性基板の裏面に接して配置され、当該裏面との摺動移
    動によって、前記表示層の表面側での光吸収性強磁性粉
    を裏面側へ全体的に磁気吸引移動させ、かつ相対的に光
    反射性非磁性微粉を表面側へ浮上させて表示を消去する
    消去用磁石が備えられている請求項1ないし3の何れか
    1に記載の磁気ディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 周辺枠部によって筆記面範囲を設定させ
    た装置筺体を有し、当該装置筺体の周辺枠部内にあっ
    て、前記磁気ディスプレイシートを固定的に配置させ、
    また、前記緩衝シート部材を張設した下敷き基板には、
    末端部側に表示を消去する消去用磁石,基端部側に操作
    握り部をそれぞれに設け、前記装置筺体の一側部に開口
    されたスリット穴を通した状態で、当該緩衝シート部材
    付きの下敷き基板を装置筺体内での磁気ディスプレイシ
    ートの裏面側に摺動移動可能に設けたことを特徴とする
    磁気ディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 周辺枠部によって筆記面範囲を設定させ
    た装置筺体を有し、当該装置筺体の周辺枠部内にあっ
    て、前記緩衝シート部材を張設した下敷き基板を固定的
    に配置させると共に、当該緩衝シート部材の基端部側に
    表示を消去する消去用磁石を設け、また、前記磁気ディ
    スプレイシートを操作握り部のある保持枠に保持させ、
    前記装置筺体の一側部に開口されたスリット穴を通した
    状態で、当該保持枠45に保持させた磁気ディスプレイ
    シート1を前記緩衝シート部材の表面側に摺動移動可能
    に設けたことを特徴とする磁気ディスプレイ装置。
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KR20180036368A (ko) * 2016-09-30 2018-04-09 주식회사 엘지화학 필기 장치

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