JPH0514578U - 可変容量型ベーンポンプ装置 - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ装置

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JPH0514578U
JPH0514578U JP6828791U JP6828791U JPH0514578U JP H0514578 U JPH0514578 U JP H0514578U JP 6828791 U JP6828791 U JP 6828791U JP 6828791 U JP6828791 U JP 6828791U JP H0514578 U JPH0514578 U JP H0514578U
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JP
Japan
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cylinder
sub
switching valve
chamber
discharge
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JP6828791U
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義治 稲熊
豪哉 加藤
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな軸力でサブシリンダを固定し、ポンプ
稼働中にガタ等が発生しないようにする。 【構成】 サブシリンダ13を有する二重構造方式の切
換弁1において、サブシリンダ13の両端面にオイル導
入室122、123を設ける。このオイル導入室12
2、123に吐出油を導入するための通路135を設け
る。サブシリンダ13の一方の端面側には皿バネ19を
設ける。この皿バネ19のばね力によってサブシリンダ
13に軸力を与え、サブシリンダ13が軸方向にガタ付
かないようにする。 【効果】 サブシリンダ13は、吐出油の圧力でその軸
方向の力のバランスが保たれる。そのような状態におい
て、皿バネ19によって適度な軸力で一方向に押し付け
られるので、サブシリンダ13は過剰な軸力を受けるこ
とがなく、従って小形化、軽量化することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は可変容量型ベーンポンプに関するものであり、特に、自動車用動力舵 取装置に作動流体を供給するのに適した省エネルギー消費型の油圧ポンプ装置に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用動力舵取装置に用いられる油圧ポンプ装置においては、低速走行時( 一般にエンジン回転速度が低い時)においても、十分な操舵力補助が行えるよう にポンプの吐出量が設定されている。従ってこのような油圧ポンプにおいては、 エンジン回転速度(エンジン回転数)の上昇に応じて、エンジン回転数に比例し た流量の作動油が吐出されることとなる。このことは、本来操舵力補助をほとん ど必要としない高速走行時(一般にエンジン回転数が高い時)において、作動油 の流量が過剰となる。このような現象に対処するため、ポンプから吐出される作 動油(吐出油)のうちの一部を、動力舵取装置のパワーアシスト部には送らず、 油圧ポンプ側へバイパス還流させる流量制御弁(フローコントロールバルブ)方 式が従来、広く採られている。
【0003】 しかしながら、この流量制御弁方式においては、油圧ポンプから吐出された高 圧の吐出油が、流量制御弁に導かれ、そこからバイパス路へ放出されて、その後 吸入ポート側に還流されてくるものであるため、エンジンの高速回転時において は、エンジン回転数に応じたエネルギー消費をしていることとなる。すなわち流 量制御弁によるバイパス還流方式では、車両走行時において、高速走行時の操舵 力補助を必要としない時に、バイパス還流によるエネルギーロス(損失)を行っ ていることとなり、これに伴い車両燃費の悪化をまねくという問題点がある。そ こで、このような操舵力補助を必要としない時におけるエネルギー損失を低減化 するための手段として、例えば、特開昭60−256579号公報記載のような 切換弁を用いた方式のものが従来から採用されている。
【0004】 このものは図6に示す如く、ロータ6、ベーン、カムリング5、サイドプレー ト3、4、ハウジング2等からなるベーンポンプにおいて、スプール11、スプ リング15等からなる切換弁1が付け加えられた構成からなるものである。この ような切換弁1を設けることにより、パワーアシスト部が操舵力補助用の作動油 を少量しか必要としない場合には、ベーンポンプの一部に作動油を循環させるこ とによって、その部分のポンプ機能を停止させ、エネルギーロスを少なくする一 方、大量に作動油を必要とするときには、上記停止させていたポンプ機能を復活 させることによって十分なパワーアシストを行わせようとするものである。
【0005】 しかしながら、この従来の切換弁方式の可変容量型ポンプ装置にあっては、 切換弁1の大きさ、特にスプール11のランド間の長さLが大きくならざるを得 ない。なぜなら、スプール11は第2吸入ポート41’に吸入作動油を導入させ るか、あるいは、吐出油を循環させるか等の切換作業を行わなければならない都 合上、ポンプの吐出ポート31、31’に連なる圧力室27と吸入ポート41、 41’との間の寸度によって、そのランド間の距離Lの値が必然的に決ってしま うからである。このようにポンプのディメンションに左右されて、スプール11 のランド間の距離Lが定まり、それによって、当該スプール11の収納される切 換弁1自体の大きさも決定されることとなる。このようなベーンポンプ自体の構 造上の制約から、これに付随する切換弁1の形状、大きさに制約を受けるという 問題点を避けるために上記切換弁1を二重構造方式にしたものがすでに案出され ている。
【0006】 このものは、図5に示す如く、ロータ6、ベーン7、カムリング5、サイドプ レート3、4、ハウジング2等からなるベーンポンプにおいて、スプール11、 スプリング15等からなる切換弁1が付け加えられた構成からなるものである。 そして、更に上記切換弁1は、各種通路に連通するシリンダ室を有する切換弁ハ ウジング12を有し、当該切換弁ハウジング12内には上記スプール11を囲む ようにサブシリンダ13を有し、これによって上記切換弁1を二重構造とし、当 該サブシリンダ13内に上記スプール11を挟むように切換弁圧力室14及び切 換弁吸入室16を有する構成からなるものである。このような二重構造方式を採 ることにより、ポンプと切換弁1とを連結する各種通路間の距離の長短にかかわ らず、サブシリンダ13からサブシリンダ室133への作動油の導入口である作 動油流通口132の位置等を自由に選択することが可能となり、スプール11の ランド間の長さLを小さくすることができる。これによってスプール11を小形 化することができ、切換弁1自体も小形化することができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで上記二重構造方式の切換弁に用いられるサブシリンダ13の固定方式 としては図5に示す如く、その一方の端面は、スナップリング173等で位置決 めされたシートバルブ17で固定するとともに、他方の端面は、ストッパネジ1 8をもって締め付ける方式がとられている。この場合、上記サブシリンダ13が 振動等により軸方向にゆるみ(ガタ)を生ずることの無いよう、上記ストッパネ ジ18には、切換弁ハウジング12の締付け端面との間にストッパ装置が設けら れていない構造(図示せず)を採ることとして、これにより十分な軸力が得られ るように締付けられる。しかしこの場合、上記ストッパネジ18を締付け過ぎる と、その軸力により、上記サブシリンダ13が座屈変形を起し、スプール11の 作動に支障をきたすおそれが生ずる。そこで、このような締付け過ぎ現象を避け るため、図5に示すように上記ストッパネジ18には位置決め用のストッパ部を 設け、これを切換弁ハウジング12の端面に接触させて、上記サブシリンダ13 に加わる軸力に制限を加える構造が考えられる。しかしながらこの構造を採ると 、上記サブシリンダ13の軸方向の寸法精度、あるいは上記ストッパネジ18の 寸法精度等の関係から、上記サブシリンダ13の軸方向長さを短くすることが必 要であり、そのため上記サブシリンダ13の軸方向にガタを生じ、切換弁ハウジ ング12内で上記サブシリンダ13が軸方向に移動してしまうというおそれがあ る。このような問題点を解消し、サブシリンダ13が軸方向に移動することなく 適当な軸力で固定され、当該サブシリンダ13内に収納されるスプール11の作 動が円滑に行われるような切換弁を有するベーンポンプ装置を提供しようとする のが本考案の目的(課題)である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案においては、ハウジング内に収納されて回 転駆動されるロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をするベーン、当該 ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン等とポンプ室を形成するカムリング、 上記ロータ、ベーン、カムリングの側面にあってポンプ室形成に寄与するサイド プレート、当該サイドプレートに設けられた複数組の吸入ポート及び吐出ポート 等からなるベーンポンプと、上記各吐出ポートに連なる圧力室から送出される吐 出油(作動油)の吐出流量が所定値以上になった場合、その余剰の吐出油を上記 吸入ポートに連なるバイパス路へバイパス還流させる流量制御弁とからなる油圧 ポンプ装置であって、上記吸入ポート側に設けられた吸入室に連続する吸入側通 路、上記圧力室に連なる吐出側通路、上記吸入ポートあるいは吐出ポートの一部 に連なる連通路を有し、更に、これら通路に連通するシリンダ室を有する切換弁 ハウジング、当該切換弁ハウジング内に収納されたスプール及びスプリング等か らなる切換弁を備えてなる可変容量型ベーンポンプ装置において、上記切換弁ハ ウジング内に上記スプールを囲むようにサブシリンダを設け、このサブシリンダ の一方の端面側に弾性部材を設けることとした二重構造方式の切換弁を有する構 成を採ることとした。
【0009】
【作用】
上記構成を採ることにより、本考案においては、ベーンポンプが作動を開始す ると、例えば図1において、吸入路8から吸引された作動油は、バイパス路29 を経由して吸入室28へと導かれる。この吸入室28に導かれた作動油のうちの 一部は第1吸入ポート41より吸引され、ポンプ室で昇圧されて第1吐出ポート 31より圧力室27に吐出され、その後、流量制御弁26によって流量制御を受 けて動力舵取装置のパワーアシスト部(図示せず)に送られる。
【0010】 ところで上記パワーアシスト部が操舵力補助(パワーアシスト)を行っていな い状態にあっては、上記パワーアシスト部の油圧(負荷圧)は低い状態にあり、 従って、上記圧力室27の圧力も低い状態におかれる。その結果、圧力室27か ら吐出側通路24、更には圧力導入口131を経て切換弁圧力室14に導入され る圧力も低く、スプール11はスプリング15のばね力の作用によって右方に押 され、図1の実線図示の状態に置かれる。従って、吐出側通路24は、シリンダ 室121、作動油流通口132、サブシリンダ室133、等を経て連通路23と 連通状態となり、第2吐出ポート31’及び第2吸入ポート41’からなるポン プ室においては、吐出油が破線矢印図示の如く循環することとなりポンプ作用は 行われていない状態となる。また、負荷圧が上昇して圧力室27の圧力が高い状 態になると、切換弁圧力室14の圧力も上昇するので、スプール11はスプリン グ15のばね力に抗して左方に移動して、二点鎖線図示の位置に来る。その結果 、吸入側通路22は、シリンダ室121、作動油流通口132、サブシリンダ室 133等を経て連通路23と連通状態となり、第2吸入ポート41’にも吸入作 動油が供給されるようになる。従って、第2吐出ポート31’及び第2吸入ポー ト41’からなるポンプ室もポンプ機能を開始することとなり、第2吐出ポート 31’からも実線矢印図示の如く、吐出油が吐出されることとなる。
【0011】 これら一連の作動中、本考案にあっては、サブシリンダ13の一方の端面には 弾性部材として皿バネ19が設けられていることにより、この皿バネ19のばね 力により上記サブシリンダ13は常に一方向に押し付けられることとなり、サブ シリンダ13は常に適度な軸力で保持されることとなる。
【0012】
【実施例】
本考案にかかる第一の実施例について図1を基に説明する。本実施例の構成は 、図1に示す如く、ロータ、ベーン、カムリング等からなるベーンポンプと、ス プール、スプリング、サブシリンダ等からなる切換弁とで構成される可変容量型 ベーンポンプ装置であることを基本とするものである。このような構成において 、ベーンポンプは、従来から公知のものであり、ハウジング2内に収納されて回 転駆動されるロータ6、当該ロータ6のスリット内にて摺動運動をするベーン7 、当該ベーン7の外側にあって上記ロータ6、ベーン7等と共にポンプ室を形成 するカムリング5、上記ロータ6、ベーン7、カムリング5の側面にあってポン プ室形成に寄与するサイドプレート3、4、当該サイドプレート3、4に設けら れた複数組の吸入ポート41、41’及び吐出ポート31、31’等からなる油 圧ポンプであることを基本構成とし、これらに加えて上記各吐出ポート31、3 1’に連なる圧力室27を有し、当該圧力室27に連なるように流量制御弁26 を有し、更には、上記流量制御弁26から余剰の作動油を吸入側にバイパス還流 させて、吸入路8からの吸入作動油と合流した作動油を流すバイパス路29を有 し、当該バイパス路29の下流側には上記吸入ポート41、41’に連なる吸入 室28を有する構成となっている。
【0013】 また、切換弁1は、切換弁ハウジング12内にサブシリンダ13が内蔵されて おり、更に、当該サブシリンダ13内にスプール11、スプリング15が収納さ れている構成からなることを基本とするものである。これらに加えて、上記サブ シリンダ13には、左右に一対の圧力導入口131及び作動油流通口132が設 けられている。また、上記サブシリンダ13内には、スプール11を挟むように 左右に、切換弁吸入室16及び切換弁圧力室14が設けられているとともに、上 記スプール11の両端に近い部分に設けられた左右のランドによって仕切られる 部分には、サブシリンダ室133が形成される構成となっている。このようにし て形成された上記各室は、例えば、上記切換弁圧力室14はサブシリンダ13に 設けられた圧力導入口131及び、切換弁ハウジング12等に設けられたシリン ダ室121、吐出側通路24を経由して上記圧力室27に連通するようになって おり、また、上記切換弁吸入室16は、サブシリンダ13に設けられた圧力導入 口131、切換弁ハウジング12等に設けられたシリンダ室121、吸入側通路 22を経由して上記吸入室28に連通するようになっている。更に上記サブシリ ンダ室133はサブシリンダ13に設けられた作動油流通口132及び切換弁ハ ウジング12内のシリンダ室121を経由して、上記連通路23、及び上記吸入 側通路22あるいは吐出側通路24に連通するようになっており、上記スプール 11の切換動作によって、上記連通路23と上記吐出側通路24とが連通し、あ るいは、上記連通路23と上記吸入側通路22とが連通する構成となっている。
【0014】 上記切換弁1内に設けられたサブシリンダ13はその両端面に吐出油導入用の オイル導入室122、123を有し、このオイル導入室122、123に、吐出 油を圧力室27から導入するための通路135を有する構成となっている。更に 、上記オイル導入室122、123のうちストッパネジ18と接触する吸入側通 路22側のオイル導入室123には、弾性部材として皿バネ19が設けられてい る。また、スプール11が左右にストロークした場合、そのストロークエンドに おいて、スプール11の先端部112、113がストッパネジ18及びシートバ ルブ17のストッパ部と接触することとなるそのストッパ部に、オイル溜り18 1及び171を設ける構成とした。このオイル溜り181及び171には上記ス プール11が左右に移動してストロークエンドに達したとき、上記スプール11 の両端に設けられた先端部112、113が挿入されるように構成されており、 これによりオイルダンパの機能が発揮されるようになっている。
【0015】 このような構成を採ることにより、本実施例においてはパワーアシスト部が操 舵力補助を行っておらず、圧力室27の負荷圧が低い状態にあるときには、吐出 側通路24、シリンダ室121、圧力導入口131を経由して導入される切換弁 圧力室14の圧力も低く、スプール11は実線図示の状態に置かれる。従って、 圧力室27に連なる吐出側通路24からの作動油(吐出油)は、切換弁ハウジン グ12内に流動後、上記サブシリンダ13に設けられた作動油流通口132、上 記サブシリンダ室133、作動油流通口132を経て連通路23へと流動して行 く(図1破線矢印図示)。すなわち圧力室27に連なる吐出側通路24と第2吸 入ポート41’に連なる連通路23とは、上記サブシリンダ室133を介して連 通状態となる。その結果、パワーアシスト部が操舵力補助を行って居らず、負荷 圧が低い状態にあるときは、一組の吸入ポート41’と吐出ポート31’とから なるポンプ室においては、吐出ポートから吐出された吐出油をそのまま直接吸入 ポート側に導くこととし、これにより単に吐出油を循環させることとして、ポン プ室の作用(機能)を行わせないようにしている。その結果、ポンプ作用によっ て生ずるエネルギー損失の低減化が図られるようになる。
【0016】 これに対して、上記パワーアシスト部が操舵力補助を開始すると、負荷圧が上 昇し、上記圧力室27の圧力が上昇する。その結果、上記圧力室27から吐出側 通路24、シリンダ室121、サブシリンダ13に設けられた圧力導入口131 を経由して伝播される上記サブシリンダ13内の切換弁圧力室14の圧力も上昇 する。それによって、上記サブシリンダ13内に収納されたスプール11は、ス プリング15のばね力に抗して左方に移動して、二点鎖線図示の状態になり、上 記吸入室28に連なる吸入側通路22は、上記サブシリンダ13の作動油流通口 132、サブシリンダ室133等を介して第2吸入ポート41’に連なる連通路 23と連通状態となる。その結果、第2吸入ポート41’にも上記吸入室28か ら作動油が導入されることとなり(図1実線矢印図示)、上記停止状態にあった ポンプ室もポンプ作用を開始し、第2吐出ポート31’からも吐出油が吐出され ることとなる。これによってベーンポンプの吐出容量は増加することとなり、パ ワーアシスト部における操舵力補助に寄与することとなる。
【0017】 これら一連の作動状態において、本実施例にあっては、サブシリンダ13の一 方の吸入側通路22を有する端面に設けられたオイル導入室123には皿バネ1 9が設けられており、ストッパネジ18を介して、この皿バネ19のばね力によ って上記サブシリンダ13には軸力が加えられている。更に、サブシリンダ13 の端面に設けられたオイル導入室122、123には、吐出油が圧力室27から シリンダ室121、圧力導入口131、切換弁圧力室14を経て、更には通路1 35等を経て、導入される。従って、サブシリンダ13の両端面には同じ油圧が 付加されることとなり、軸方向の力のバランスが保たれた状態でサブシリンダ1 3は保持され、このうえで更に、サブシリンダ13の皿バネ19が存在する側の 端面側から軸力が作用することとなり、これによってサブシリンダは軸方向への 移動が防止される。また、上記ストッパネジ18は、そのフランジ部が切換弁ハ ウジング12の端面に接触して、サブシリンダ13の端面を直接押圧しないよう になっているので、皿バネ19に対して一定の締付代しか有しない。従って、上 記皿バネ19に不必要なばね反力を生じさせることがなく、上記サブシリンダ1 3にも不必要な軸力をあたえることがない。また、上記ストッパネジ18及びシ ートバルブ17のストッパ部には、それぞれオイル溜り181、171が設けら れており、上記スプール11のストロークエンドにおいて、このオイル溜り18 1、171がオイルダンパの役目を果たすこととなるので、スプール11が迅速 な切換わり動作をしてもそのストロークエンドにおいては、その移動速度が減衰 させられ、スプール11のストッパ部への衝突運動が緩和されることとなる。こ れによって、異音の発生等を防止することができる。なお、弾性部材として皿バ ネを用いているが、弾性ゴム製のOリングを使用してもよい。
【0018】 次に、第二の実施例について図2を基に説明する。第二の実施例も、その構成 については基本的に第一の実施例のものと同じである。わずかに異なるところは 、図2に示す如く、サブシリンダ13の両端面に設けられたオイル導入室122 、123に吐出油を導くための通路135が切換弁ハウジング12に設けられて いる点である。これにより、サブシリンダ13には通路135を設ける必要が無 くなるため、当該サブシリンダ13のシリンダ肉厚を、更に薄くすることが可能 となり、サブシリンダ13の小形化、軽量化が図られるとともに、切換弁1自体 の小形化、軽量化を図ることが可能となる。
【0019】 第三の実施例について、図3、図4を基に説明する。第三の実施例も基本的に は第一及び第二の実施例のものと同じである。異なるところは、第一及び第二の 実施例のものがサブシリンダ13の両端面に吐出油を導き、この吐出油の圧力に よって、上記サブシリンダ13の軸方向の力のバランスを保とうとしたのに対し て、本実施例のものは、図4に示すような二重のOリング201及びこれらOリ ングを連結するプレート202からなるシールプレート20を上記サブシリンダ 13の一端面に設け(図3)、図3に示すように上記サブシリンダ13の両端面 には吐出油の圧力が働かないようにした構成を採ることとしたことにある。上記 サブシリンダ13の両端面には吐出油の影響が全く及ばないこととなり、これに よりサブシリンダ13は皿バネ19のばね力のみによって軸力を与えられること となるので、上記サブシリンダ13は、この適度な軸力によって保持されること となる。この結果、本実施例においては、サブシリンダ13等に吐出油導入のた めの通路135を設ける必要が無くなり、サブシリンダ13の肉厚を薄くするこ とができる等、サブシリンダ13及び切換弁1の小形化、軽量化を図ることが可 能となる。
【0020】
【考案の効果】
本考案によれば、複数組の吸入ポート及び吐出ポートを有するベーンポンプで あって、動力舵取装置パワーアシスト部の負荷圧が低い状態にあるときは、上記 一部の吸入ポート及び吐出ポートを、作動油が循環するようにしてポンプ機能を 停止させ、上記負荷圧が上昇したときには、上記停止していた部分のポンプ機能 を復活させるようにする切換弁を有する可変容量型のベーンポンプ装置において 、上記切換弁をサブシリンダ付きの二重構造方式とし、このサブシリンダを一方 の端面から弾性部材で押圧して、その軸力で保持することとしたので、サブシリ ンダには不必要な軸力が加わることが無くなり、サブシリンダを薄くすることが でき、これによってサブシリンダを小形化及び軽量化することができるようにな った。また、これらに伴い、切換弁が小形化、軽量化できるようになり、これら 切換弁を採用するポンプ装置全体も小形化及び軽量化を図ることが可能となった 。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一の実施例にかかるベーンポンプ及
び切換弁の構造を示す縦断面図である。
【図2】本考案の第二の実施例にかかる切換弁につい
て、その構造を示す部分縦断面図である。
【図3】本考案の第三の実施例にかかる切換弁につい
て、その構造を示す部分縦断面図である。
【図4】本考案の第三の実施例にかかるシールプレート
の構造を示す図である。
【図5】従来例における二重構造方式の切換弁を有する
可変容量型ベーンポンプ装置の全体構造を示す縦断面図
である。
【図6】従来例における可変容量型ベーンポンプ装置の
構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 切換弁 11 スプール 112 先端部 113 先端部 12 切換弁ハウジング 121 シリンダ室 122 オイル導入室 123 オイル導入室 13 サブシリンダ 131 圧力導入口 132 作動油流通口 133 サブシリンダ室 135 通路 14 切換弁圧力室 15 スプリング 16 切換弁吸入室 17 シートバルブ 171 オイル溜り 18 ストッパネジ 181 オイル溜り 19 弾性部材(皿バネ) 2 ハウジング 20 シールプレート 201 Oリング 202 プレート 22 吸入側通路 23 連通路 24 吐出側通路 26 流量制御弁 27 圧力室 28 吸入室 29 バイパス路 3 サイドプレート 31 第1吐出ポート 31’第2吐出ポート 4 サイドプレート 41 第1吸入ポート 41’第2吸入ポート 5 カムリング 6 ロータ 7 ベーン 8 吸入路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に収納されて回転駆動され
    るロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をする
    ベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン
    等と共にポンプ室を形成するカムリング、上記ロータ、
    ベーン、カムリングの側面にあってポンプ室形成に寄与
    するサイドプレート、当該サイドプレートに設けられた
    複数組の吸入ポート及び吐出ポート等からなるベーンポ
    ンプと、上記各吐出ポートに連なる圧力室より送出され
    る吐出油(作動油)の吐出量が所定値以上になった場
    合、その余剰の吐出油を上記吸入ポートに連なるバイパ
    ス路にバイパス還流させる流量制御弁とからなる油圧ポ
    ンプ装置であって、上記吸入ポート側に設けられた吸入
    室に連なる吸入側通路、上記圧力室に連なる吐出側通
    路、上記吸入ポートあるいは吐出ポートの一部に連なる
    連通路を有し、更に、これら通路に連通するシリンダ室
    を有する切換弁ハウジング、当該切換弁ハウジング内に
    収納されたスプール、スプリング等からなる切換弁を備
    えてなる可変容量型ベーンポンプ装置において、上記切
    換弁ハウジング内に上記スプールを囲むようにサブシリ
    ンダを設け、このサブシリンダの一方の端面側に弾性部
    材を設けることとした二重構造方式の切換弁を有するこ
    とを特徴とする可変容量型ベーンポンプ装置。
JP6828791U 1991-07-31 1991-07-31 可変容量型ベーンポンプ装置 Pending JPH0514578U (ja)

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JPH0514578U true JPH0514578U (ja) 1993-02-26

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JP6828791U Pending JPH0514578U (ja) 1991-07-31 1991-07-31 可変容量型ベーンポンプ装置

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JP (1) JPH0514578U (ja)

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