JPH0511791Y2 - - Google Patents

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JPH0511791Y2
JPH0511791Y2 JP1987127520U JP12752087U JPH0511791Y2 JP H0511791 Y2 JPH0511791 Y2 JP H0511791Y2 JP 1987127520 U JP1987127520 U JP 1987127520U JP 12752087 U JP12752087 U JP 12752087U JP H0511791 Y2 JPH0511791 Y2 JP H0511791Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は事務用椅子などの椅子において、その
座板の緩衝機構、並びに、この座板と背凭れの作
動が連動する緩衝機構に関するものである。
〔従来の技術〕
事務用椅子などにおける座板の緩衝機構には、
従来からガススプリング、コイルスプリング、ト
ーシヨンバー等の緩衝体を用いたものが種々知ら
れている。
また、事務用椅子などにおける座板と背凭れの
連動緩衝機構として、従来から座板の緩衝体とし
てガススプリング、コイルスプリング、トーシヨ
ンバー等を用い、これにリンク機構を介して背凭
れの揺動が連動して緩衝されるようにしたものが
提案されている。例えば、米国特許第4533177号、
特開昭61−29304号、実開昭61−184451号などが
そうである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
従来の座板の緩衝機構に於て、例えばスプリン
グを用いたものにあつては、その硬さ、又は、反
撥力を変更できるものも種々知られているが、機
構が複雑で大がかりなものとなり、また必然的に
部品点数も多く、従つて、故障要素が多く、ま
た、動作が円滑になり難いという問題がある。
特に、スプリングを脚部のフレーケ又は座部の
フレーム内に内装する形式のものは、構造が複雑
になり易い。
また、座板と背凭れが連動する連動緩衝機構に
於て従来提案されているものは、連動機構が複雑
であつたり、或は、緩衝度合、例えば、スプリン
グの硬さや反撥力を変更できるものとして提案さ
れているものは、その変更機構が複雑で、部品点
数も多く、従つて、故障要素も多く、動作も円滑
になり難いという問題がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は緩衝機構のこのような問題点に鑑み、
コイルスプリング又はこれと等価の緩衝体を用い
た椅子の緩衝機構において、このスプリング等の
緩衝体を構成部材のフレーム内に収装してしまう
と共に、部品点数の少ない簡潔な構造でこのスプ
リング等の緩衝体の反撥力を変更することのでき
る座板の緩衝機構を提供することを目的とする。
また、本考案は座板と背凭れの揺動が連動する
緩衝機構の問題点に鑑み、コイルスプリングのよ
うな緩衝体を用いた座板と背凭れの連動緩衝機構
において、この緩衝体の取付構造が簡単ですみ、
また、緩衝体の反撥力の変更も容易に行うことの
できる座板と背凭れの連動緩衝機構を提供するこ
とも目的とする。
上記目的を達成するための本考案の構成は、椅
子の支柱の上端に、前方へ向つて傾斜させて立上
げた形態をなす取付用主部材を前記支柱に対し旋
回自在に取付けると共に、後端側が前記主部材と
は相反する側へ配向させられた取付用副部材を、
その先端側において、前記支柱と主部材との旋回
取付部近傍の当該主部材に形成した横長穴に座板
の前後辺と略平行な連結軸を以て取付ける一方、
該軸と前記主部材の前端側との間に、反撥力を調
整できる圧縮バネ等による反撥体を、当該反撥力
が前記軸にその軸を長穴内で後退させる側に作用
するようにして取付けると共に、前記主部材の前
端と副部材の後端間に、上面に座板を取付ける座
板取付フレームを取付軸を介して軸架し、且つ、
当該副部材の後端側には背凭れを取付ける背凭れ
フレームを取付けたことを特徴とするものであ
る。
〔作用〕
座板取付フレームに荷重がかかると、このフレ
ームが取付用主部材の前端側の取付軸を中心にし
て下向きに揺動する。この座板取付フレームの揺
動は、このフレームの後端に枢着した取付用副部
材に伝達され、この副部材の主部材への取付部に
おいて、当該副部材の連結軸が主部材の横長穴内
を前方へ滑動する。この滑動は前記副部材の連結
軸がスプリング等の反撥体の反撥力により前方か
ら支持されていることにより緩衝される。
〔実施例〕
次に本考案の実施例を図に拠り説明する。
第１図は本考案機構の一例の側断面図、第２図
は第１図に示した機構の作動状態の一例の側断面
図、第３図は同じく側面から見た斜視図である。
これらの図に於て、１は事務用回転椅子におけ
る支柱で、上端は後述する主部材２を旋回自在に
取付けるためのテーパ軸部１ａに形成され、上端
に高さ調整用のノブ１ｃが突出しており、主部材
２に設けたレバー１ｂがこのノブ１ｃに当てがわ
れている。
而して、支柱１に旋回自在に取付けられている
取付用主部材２は、例えば、アルミダイキヤスト
製などによる有底箱状をなす本体２ａにおいて、
図の左側端部に水平（紙面に垂直）な軸の取付部
２ｂが、また、右側端の底面側に、前記支柱１へ
取付けるため垂直な取付穴２ｃがそれぞれ形成さ
れている。
また、上記軸取付部２ｂの略直下に位置する本
体２ａ内には、後述する反撥体としての圧縮バネ
６を支持するため傾斜したバネ受壁板２ｄが設け
られている。２ｅは上記本体２ａ左端（図の左
側）に突出形成した舌片で、この舌片２ｅにおい
て座板（図示せず）の前端側を支持する。２ｆ
は、上記本体２ａにおける取付穴２ｅ近傍の側壁
に形成した横長穴で、後述する取付用副部材３が
連結的に取付けられる。ここで、前記長穴２ｆに
は前方へ向けて上りこう配が付されている。
而して、前記副部材３は、図の左側部分が前記
主部材２をその両側から挟持するアーム部３ａに
形成されると共に図の右側部分が上記主部材の軸
取付部２ｂと略同様で該部２ｂと平行な軸の取付
部３ｂに形成されている。
上記副部材３のアーム部３ａは、その先端が連
結軸４によつて主部材２の横長穴２ｆに取付けら
れている。
このようにして支柱１に取付けられるフレーム
の取付用主部材２と副部材３は夫々の軸取付部２
ｂ，３ｂが座板の前後辺に関し平行な向きで配設
されることになるので、この軸取付部２ｂ，３ｂ
に、上面に座板を取付けるための座板取付フレー
ム５が取付軸５ａ，５ｂを介して取付けられる。
この座板取付フレーム５の長さは、これを取付
けたとき副部材３が第１図々示のように上向きに
傾斜した姿勢を保持するように整えられている。
また、上記フレーム５は、第３図に示すように一
体のものであるが、正面から見て左右で分離した
形態のものでもよい。
６は、上記主部材２の本体２ａの内部におい
て、バネ受板２ｄと連結軸４との間に収装した圧
縮バネである。尚、６ａはバネ受壁板２ｄの手前
において、バネ受壁板２ｄの対向面をこのバネ受
壁板２ｄとは逆向きに傾斜させた前部バネ受、６
ｂは上記連結軸４に取付けた後部バネ受で、上記
コイル状の圧縮バネ６は、両バネ受６ａ，６ｂの
間に収められている。
このバネ６は、座板に人の荷重がかかり、この
荷重が副部材３を介して後部バネ受６ｂにかかる
のを反撥的に緩衝支持するものであるから、同様
の作用をするものであれば、ガススプリング、板
バネ等の組立体、その他適宜の弾性材の組立体に
よるものであつてもよい。
７は上記バネ受壁板２ｄとバネ受６ａとの対向
面がなすテーパ状の溝部８に挟持されるように収
装した楔部材で、この楔部材７が溝部８の内部を
上、下することにより、前部バネ受２ａを圧縮バ
ネ６に対して進退させ、当該バネ６の圧縮度を変
更できるようにしている。
この楔部材７の上下動のため、この実施例では
楔部材７にそれを貫通する雌ネジを切り、このネ
ジに調整螺杆９を主部材２の本体２ａ側から螺合
させ、螺杆９を回転することに楔部材７が溝部８
内を上、下動するようにしている。９ａは前記螺
杆９の下端に設けた操作用のツマミ又はレバーで
ある。
１０は上記副部材３において、その後方に取け
た背凭れ取付フレームで、この副部材３と一体と
なつて作動する。
以上の支柱１〜背凭れ取付フレーム１０によ
り、本考案機構の一例を構成するので、次にその
作動例について説明する。
いま、座板（図示せず）に荷重がかからない状
態では、本考案機構は第１図々示の状態にある。
ここで、座板に人が掛けると、座板取付フレー
ム５がその荷重を受ける。これによりこのフレー
ム５は、前方の取付軸５ａを中心に時計方向へ角
回転するが、この角回転によつて副部材３は、そ
の先端側の連結軸４が主部材２の横長穴２ｆ内を
前方へ滑動させられ乍ら揺動する。
上記副部材３の前方揺動は、その連結軸４が圧
縮バネ６の反撥力により後方へ押圧されているた
め、この反撥力によつて緩衝つれることとなるの
である。
ここで、上記圧縮バネ６の反撥力は楔部材７が
溝部８の上方にあるとき小さく、溝部８の下方に
あるとき大きくなるので、座る者の好み等に合せ
て緩衝力を調整することができる。
座板にかかる荷重によつて座板取付フレーム５
が沈み込んでしまうと副部材３は第２図々示の状
態になる。
この間、背凭れ取付フレーム１０は副部材３と
一体に作動し、後方へ傾斜する。
以上の実施例に於て、横長穴２ｆを前方へ向け
て昇りこう配を付したのは、座板取付フレーム５
の軸５ａ，５ｂ間の距離、並びに、副部材３にお
ける軸５ｂと軸４との間の距離にも関係するが、
座板取付フレーム５の沈み込み角度と、これに副
部材３を介して連動する背凭れ取付フレーム１０
の傾斜する角度とを同一にするためである。
従つて、座板取付フレーム５と背凭れ取付フレ
ーム１０との連動において、それらの沈み込み角
度と傾斜する角度との関係は、前記フレーム５に
おける取付軸５ａ，５ｂの軸間距離と前記副部材
における軸５ｂと同４との軸間距離、並びに、横
長穴２ｆの傾きを調整することにより、自由に設
定するこてができる。
〔考案の効果〕
本考案は以上の通りであつて、きわめて少ない
部品点数によつて座板と背凭れの連動緩衝機構を
形成したこと、及び、その機構は簡潔であること
によつて、緩衝機構をコンパクトで、且つ、内滑
を作動する機構として製造容端且つ低コストに作
製提供することができる。
また、座板の傾斜沈み込みは座板の前端部を除
いて行われるように座板荷付はフレームを形成し
たので、座板が大きく沈み込むことにより、椅子
に掛ける者の脚の大腿部が座板の前端側で圧迫さ
れることはない。
本考案は以上の通りであるから、事務用椅子等
における緩座機構としてきわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
第１図は本考案機構の一例の側断面図、第２図
は第１図に示した機構の作動状態の一例の側断面
図、第３図は同じく側面から見た斜視図である。 １……支柱、２……主部材、３……副部材、４
……連結軸、５……座板取付フレーム、５ａ，５
ｂ……取付軸、６……圧縮バネ、７……楔部材、
８……溝部、９……調整螺杆、１０……背凭れ取
付フレーム。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 椅子の支柱の上端に、前方へ向つて傾斜させて
    立上げた形態をなす取付用主部材を前記支柱に対
    し旋回自在に取付けると共に、後端側が前記主部
    材とは相反する側へ配向させられた取付用副部材
    を、その先端側において、前記支柱と主部材との
    旋回取付部近傍の当該主部材に形成した横長穴に
    座板の前後辺と略平行な連結軸を以て取付ける一
    方、該軸と前記主部材の前端側との間に、反撥力
    を調整できる圧縮バネ等による反撥体を、当該反
    撥力が前記軸にその軸を長穴内で後退させる側に
    作用するようにして取付けると共に、前記主部材
    の前端と副部材の後端間に、上面に座板を取付け
    る座板取付フレームを取付軸を介して横架し、且
    つ、当該副部材の後端側には背凭れを取付ける背
    凭れフレームを取付けたことを特徴とする椅子の
    座板と背凭れの連動緩衝機構。
JP1987127520U 1987-08-24 1987-08-24 Expired - Lifetime JPH0511791Y2 (ja)

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