JPH0511732Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、乗用自動車の後部車体構造に関する
ものである。

＜従来の技術＞ 乗用自動車の後部車体構造は第５図及び第６図
で示すように、板金材によるパネルボデーバツク
１にリヤコンビランプ２のランプハウジング３と
パネルボデーロアバツク面４と、このパネルボデ
ーバツク１に連なるパネルクオータの一部７とを
一体成形し、別部品のバンパ５をバンパステー６
に取り付けた構造である。

＜考案が解決しようとする問題点＞ 自動車の外装部品は、各部品単位で構成されて
おり、ラインで組付けられてはじめてデザインの
意図が明確化される仕組みになつている。例えば
第５図で示すように、左右リヤコンビランプ２、
ロアバツクガーニツシユ８、パネルボデーバツク
１がそれぞれ単品としてラインサイドへ供給され
て組付けられるが、部品点数が多いため作業性が
悪く、また部品間には組付ける際に必要なクリア
ランスをとることが条件づけられている。

リヤコンビランプ２を見ても、最近の意匠は横
一文字のタイプが増加する傾向にあるが、ランプ
ハウジング３とロアバツクガーニツシユ８が分割
されることによつて２個所に見切線９が入り見栄
えが悪くなると共に構造も複雑となる。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、上記従来の問題点を解決するため
に、リヤコンビランプハウジング、バンパ及びパ
ネルボデーロアバツク面を形成したパネルボデー
バツクと、このパネルボデーバツクと連なるパネ
ルクオータの一部とを合成樹脂で一体成形し、前
記バンパの上下部位に蛇腹状等の衝撃吸収部を形
成したものである。

＜作用＞ 上記の構成により、パネルボデーバツクとバン
パとが合成樹脂によつて一体化され、部品点数の
削減、軽量化、作業性の向上及びコストダウンが
得られる。また、パネルボデーバツクと一体化さ
れているバンパに衝撃荷重が加わつても衝撃吸収
部で緩和され、他の部位へ直接力が伝わらない。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を第１図乃至第４図に基づ
いて説明する。第１図乃至第３図において、１０
はパネルボデーバツクである。このパネルボデー
バツク１０は、リヤコンビランプハウジング１
１、バンパ１２、パネルボデーロアバツク面１３
及びこのパネルボデーロアバツク面１３と連なる
パネルクオータの一部１４とが合成樹脂によつて
一体成形されたものである。そして、バンパ１２
の上下部位には蛇腹状、凹凸状による衝撃吸収部
１５が形成されている。第３図において、６はバ
ンパステーを示す。

本考案は上記の通りの構造であるから、パネル
ボデーバツク１０を組付けることによりバンパ１
２が所定の位置に形成される。また、バンパ１２
に衝撃荷重が加わつたときには、その上下部位の
衝撃吸収部１５にて緩衝し、他の部位へ力が伝わ
らず、亀裂、破損を防止するものである。さら
に、リヤコンビランプハウジング１１には第４図
で示すように、横一文字タイプのリヤコンビラン
プ１６が装着可能となり、従来のような見切線９
がなくなる。

＜考案の効果＞ 以上のように本考案によると、リヤコンビラン
プが取り付けられるパネルボデーバツクにバンパ
を合成樹脂によつて一体成形したものであるか
ら、従来の機能を損なうことなく部品点数の消
減、軽量化、作業性の向上及び低コスト化が図ら
れ、板金ではできない深しぼりや、最小Ｒ、複雑
な形状も簡単にできる。

また、パネルボデーバツクと一体成形されてい
るバンパの上下部位に衝撃吸収部が形成されてい
るので、バンパが障害物に当たつても他の部位へ
の波及を阻止する。

さらに、横一文字タイプのリヤコンピランプの
装着が可能となり、見切線の廃止より外観見栄を
向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の斜視図、第２図は側面図、第
３図は断面図、第４図はリヤコンビランプを装着
した完成状態の斜視図、第５図は従来の斜視図、
第６図は断面図である。 １０……パネルボデーバツク、１１……リヤコ
ンビランプハウジング、１２……バンパ、１３…
…パネルボデーロアバツク面、１４……パネルク
オータの一部、１５……衝撃吸収部、１６……リ
ヤコンビランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乗用自動車車体の後方部構造であつて、リヤコ
   ンビランプハウジング、バンパ及びパネルボデー
   ロアバツク面を形成したパネルボデーバツクと、
   このパネルボデーバツクと連なるパネルクオータ
   の一部とを合成樹脂で一体成形し、前記バンパの
   上下部位に蛇腹状等の衝撃吸収部を形成したこと
   を特徴とする自動車の車体構造。