JPH05117165A - 抗癌剤 - Google Patents

抗癌剤

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JPH05117165A
JPH05117165A JP3303845A JP30384591A JPH05117165A JP H05117165 A JPH05117165 A JP H05117165A JP 3303845 A JP3303845 A JP 3303845A JP 30384591 A JP30384591 A JP 30384591A JP H05117165 A JPH05117165 A JP H05117165A
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JP
Japan
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anticancer agent
antibody
anticancer
erbb
cells
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JP3303845A
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Masakazu Ueda
田 政 和 上
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Iwasaki Denki KK
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Iwasaki Denki KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 既存の抗癌剤,特に抗癌性抗生物質を利用
し、標的癌細胞に対して該抗癌剤を集中移行させること
により、副作用を広く軽減させ安全性と癌治療効果を向
上せしめるシステムを提供する。 【構成】 癌遺伝子C−erbB−2産物の蛋白質アミ
ノ酸配列中の細胞外親水部位の部分ペプチドを抗原とし
て得られたモノクローナル抗体を、腺癌細胞の膜蛋白質
を認識する抗体として利用し、この抗体にアドレアマイ
シンを接合させることにより得られた抗体接合抗癌剤を
有効成分とする抗癌剤。 【効果】 本抗癌剤は、腺癌細胞,特に癌遺伝子C−e
rbB−2の産物を産生する癌細胞に効果的に作用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗癌剤に関するもので
あり、更に詳細には、腺癌細胞、特に癌遺伝子c−er
bB−2の産物を産生する癌細胞に効果的な抗癌剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】アドレアマイシン(Adriamyci
n)が放線菌ストレプトミセス・ピューセチウス・バル
・ケシウス(Streptomyces peucet
iusvar.caesius)から生産される抗生物
質であって、抗腫瘍作用を有することは既知であり(宮
野成二ほか2名訳、「医薬品化学(II)−臨床薬学と薬
の構造活性相関−」広川書店(昭55−9−20)p.
474−475)、腺癌の治療には、主としてこのアド
レアマイシンが使用されている。
【0003】しかしながら、アドレアマイシンに限らず
従来用いられている抗癌剤は、一般的に副作用が強く、
***、増殖の旺盛な正常細胞にも損傷を与える。そのた
め、投与量を制限せざるを得ず、したがって効果的な治
療ができないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はすぐれ
た抗癌剤を開発することであるが、新規な抗癌性物質を
新たに開発するのではなく、既存の抗癌剤を利用しなが
らその副作用を広く軽減せしめるシステムを新たに開発
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、体内に投与された
抗癌剤が特異的に癌細胞に集中移行すれば少量の抗癌剤
でも有効な治療が可能となり、副作用の問題も軽減され
るとの観点から、抗癌剤を癌細胞に対して特異的に集中
せしめるシステムを開発することにより、上記目的を達
成することとした。
【0006】そこで各方面から検討の結果、腺癌、特に
乳癌において過剰に発現している、癌遺伝子c−erb
B−2の発現産物、すなわち細胞膜貫通性の蛋白質に着
目し、この腺癌の細胞外親水部位を認識する抗体を作製
し、これと抗癌剤との接合体(conjugate)を
作製したところ、癌細胞、特に腺癌細胞に対して非常に
有効な抗癌剤であることが確認され、本発明の完成に至
ったものである。
【0007】すなわち本発明は、抗体を接合する抗癌剤
と、腺癌細胞の膜蛋白質を認識する抗体との接合体を有
効成分とする抗癌剤を、その基本的技術思想とするもの
である。
【0008】本発明においては、腺癌細胞の膜蛋白質を
認識する抗体を使用するが、それには膜蛋白質及び/又
は部分ペプチドを抗原とし、必要あればキャリアー蛋白
質と結合した後、これを抗原として常法にしたがって抗
体を調製すればよい。
【0009】上記のように抗原としては、該膜蛋白質及
び/又はその部分ペプチドが広く使用できるが、例えば
癌遺伝子c−erbB−2の発現産物も抗原として有利
に使用できる。癌遺伝子c−erbB−2は、乳癌や胃
癌といった腺癌組織において増幅されており、その産物
には分子量185kDaの膜貫通性の蛋白質が含まれて
いるので、これをそのまま又はその部分ペプチドを抗原
として使用することができる。
【0010】後者については、c−erbB−2産物の
蛋白質アミノ酸配列の中で、細胞外の部分に相当する親
水性部位のペプチド(アミノ酸残基数約10〜20)を
合成し、得られた親水性ペプチドを(キャリアー蛋白質
に結合させて)抗原とし、常法にしたがって処理すれば
ポリクローナル抗体を得ることができる。このポリクロ
ーナル抗体も、後記するところからも明らかなように、
癌細胞を特異的に認識することができるので、各種抗癌
剤と接合せしめることによって本発明に係るすぐれた抗
癌剤を製造するのに利用することができる。また、更に
抗体の特異性を高めて更に有効な抗癌剤を製造するた
め、上記抗原を用いて常法にしたがってモノクローナル
抗体を調製し、これを各種抗癌剤と接合せしめて、目的
とする抗癌剤を製造することも可能である。
【0011】抗原ペプチドとしては、例えば後記する参
考例において示すペプチドの内、5のペプチドが最も有
利に使用できるが、これのみに限定されるものではな
く、1〜4のペプチドも有利に使用することができる。
【0012】このような抗原から得た抗体は、各種の抗
癌剤と接合せしめて目的とする接合抗癌剤を製造するの
であるが、接合方法は、ジアゾ法、ペプチド法、アルキ
ル化法、架橋法等の共有結合法のほかイオン結合法、そ
の他既知の接合方法がすべて利用できる。
【0013】本発明にしたがって腺癌細胞の膜蛋白質を
認識する抗体と接合せしめる抗癌剤としては、アドレア
マイシンやその類縁体であるダウノルビシン等抗生物質
系抗癌剤のほかすべてのタイプの抗癌剤が使用でき、そ
の非限定的例としては次のものが挙げられる:アクチノ
マイシンC、同D、アドレアマイシン、カルチノスタチ
ン、カルチノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイ
シン、ダウノルビシン、マイトマイシン、ネオカルチノ
スタチン、ミスラマイシン、ブレオマイシン、ストレプ
トマイシンその他。
【0014】
【作用】本発明の制癌システムの作用機序の詳細につい
ては今後の研究にまたねばならないが、現時点では次の
ように推定される。すなわち、本発明において使用する
抗体は、癌細胞の細胞内ではなく膜を貫通して細胞外に
出た遺伝子産物部位を認識するものであるため、特異性
が極めて高く癌細胞を正確且つ迅速に認識することがで
きるという特性を有するものである。したがって、本発
明に係る接合体は、まずはじめに抗体部分が迅速的確に
癌細胞を識別し、次いで癌細胞上に存在する抗原(細胞
外部に貫通した遺伝子産物部位)と複合体を形成し、そ
してその複合体が細胞内に陥入し、それと同時に抗体と
接合しているアドレアマイシン等の抗癌剤も細胞内に侵
入し、この侵入した抗癌剤が癌細胞の増殖を阻害するも
のと推定される。
【0015】本発明に係る薬剤組成物は、抗体を接合す
る抗癌剤と抗体との接合体を有効成分としてこれに常用
される無機又は有機の担体を加えて、固体、半固体又は
液体の形で、経口投与剤のほか、外用剤等の非経口投与
剤に製剤化する。
【0016】経口投与のための製剤としては、錠剤、丸
剤、顆粒剤、軟・伸カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、
乳濁剤、懸濁剤、シロップ剤、ペレット剤、エリキシル
等が挙げられる。非経口投与のための製剤としては、注
射剤、点滴剤、輸液、軟膏、ローション、トニック、ス
プレー、懸濁剤、油剤、乳剤、坐剤等が挙げられる。本
発明の有効成分を製剤化するには、常法にしたがえばよ
く、界面活性剤、賦形剤、着色料、着香料、保存料、安
定剤、緩衝剤、懸濁剤、等張剤その他常用される佐薬を
適宜使用する。
【0017】本発明に係る薬剤組成物の投与量は、その
種類、治療ないし予防対象癌の種類、投与方法、患者の
年令、患者の症状、処理時間等によって相違するが、静
脈投与の場合は成人ひとり当り1日に有効成分(本物
質)を0.01〜1000mg/kg、好ましくは0.
1〜100mg/kg投与する。
【0018】本発明において使用する抗体は、これをマ
ウスに対して投与した場合、少なくとも100mg/マ
ウスまでは、体重及び寿命のいずれにおいても変化は認
められなかった。また、アドレアマイシンについては、
その投与量は、一般に成人の場合、40mgを8回投与
し、最大投与の許容量は500mgであり、マウスの場
合は500μgが最大許容量であり、したがって本発明
に係る接合体の急性毒性はこれらの値以上ということと
なり、本接合体は非常に安全性が高いものである。 以
下、本発明を参考例及び実施例により更に詳しく説明す
る。
【0019】
【参考例1】c−erbB−2癌遺伝子によってコード
された産物の親水性部位をChou−Fasmanの方
法を用いて検索し、それらのいくつかについて、その合
成ペプチドを作成し、キャリアー蛋白質に結合し、それ
を抗原としてマウスを免疫した。得られた抗血清につい
て、c−erbB−2の発現が認識されている乳癌細胞
株SK−BR−IIIに対する反応性を、細胞を固相化し
たELISA法で調べ、下記表1で示される第1表の結
果を得た。
【0020】
【表1】
【0021】上記結果から明らかなように、c−erb
B−2癌遺伝子産物の蛋白質アミノ酸配列中の細胞外親
水部位の部分ペプチドは、いずれも、すぐれた抗原であ
り、第1表5のペプチドが最も好ましいが他のペプチド
も好適であることが確認された。
【0022】
【実施例1】c−erbB−2癌遺伝子によってコード
された産物のN端495から509までの残基のペプチ
ド(上記第1表5の合成ペプチド)を抗原とし、それに
より免疫したマウス脾細胞と、マウス骨髄腫細胞(SP
2/0)を細胞融合させ、ハイブリドーマを作製するこ
とにより、モノクローナル抗体が得られる。作製手順の
概要は以下である。
【0023】抗原ペプチドは、アミノ酸配列がHTAN
RPEDECVGEGLである合成ペプチドと、キャリ
アー蛋白質として、キーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)をグルタルアルデヒドを用いて架橋させて作
製した。作製の方法は、G.Walter等の方法(P
ro C.Natl,Acad.Sci,.77.61
97、1980)に準じた。次に、免疫は、上記を抗原
としBalb/cマウスを用いた。また、細胞融合は、
Behzadian,M.A.等の方法(Cell
Struct,Funct.,10,219、198
5)に準じて行なった。スクリーニングはELISA法
を用いた。
【0024】得られたモノクローナル抗体はヒトc−e
rbB−2産物を認識する。なお、このモノクローナル
抗体が、c−erbB−2産物に対するものであるか否
かは、c−erbB−2の発現が確認されている乳癌細
胞株SK−BR−IIIの蛋白質を35S−methion
inで放射標識したものを可溶化し免疫沈澱を行ない、
SDS電気泳動法で展開後、そのオートラジオグラフィ
ーを分析することにより、確認された。
【0025】
【I.モノクローナル抗体の製造】
【0026】
【(1)抗原蛋白質の調製】前記ペプチドの合成は、自
動ペプチド合成装置による固相法で行なった。さらに、
1mg KLHと3mgペプチドを0.1Mリン酸緩衝
液(pH7.2)中で、2.5%グルタルアルデヒドで
架橋反応を行なった。さらに、フリーのグルタルアルデ
ヒドを除くために、0.01Mリン酸緩衝液(pH7.
4)+0.15M NaCl中で透析を行なった。
【0027】
【(2)免疫】100μg抗原蛋白質とフロインド不完
全アジュバンドを、Balb/cマウスの皮下に14日
間隔で3回投与した。ペプチドに対する抗血清が得られ
ているか否かは、ペプチドを96穴プレートに固定しE
LISA法で調べた。この時、抗マウスIgGに酵素P
OXを接合したものを用いた。基質としてはOPDであ
る。
【0028】
【(3)細胞融合】免疫されたBalb/cマウスの脾
臓を摘出し、RPMI 1640培地中で脾細胞を押し
出す。マウス骨髄腫細胞SP2/0を脾細胞数の1/5
〜1/10量加え、RPMIを遠心で除いた後、ポリエ
チレングリコール(分子量4000、シグマ)で細胞融
合を行なった。ポリエチレングリコールの排除、融合の
確実性を得るために、直ちに遠心を行ない、HAT培地
にて培養した。約一週間後血清培地にて限界希釈法にて
クローニングを行なった。スクリーニングはELISA
法にて行なった。
【0029】
【(4)モノクローナル抗体の調製】得られたハイブリ
ドーマを、15% FCS、グルタミン酸、インシュリ
ンを含んだRPMI 1640培地で増殖し、X線処
理、プリスタン投与したBalb/cマウスの腹腔内に
細胞(107/匹)を投与する。約3週間後、腹水を取
り遠心分離を行ない、上清からDEAEセルロースカラ
ムを用いて抗体を精製した。
【0030】
【II.c−erbB−2産物に対するモノクローナル抗
体の性質】
【0031】
【(1)抗体のサブクラスの同定】Ouchterlo
ny法に準じて行なった。抗マウスIgM又は抗マウス
IgGと、得られたモノクローナル抗体を1%寒天中で
反応させ、沈降線を生ずるか否かで調べた結果、モノク
ローナル抗体はIgMと確認された。
【0032】
【(2)分子量】セファクリルS−300superf
ineを用いてカラムクロマトグラフィーで調べた。
【0033】
【(3)抗体の免疫特性】35S−methioninで
蛋白質を放射標識したSK−BR−III細胞を可溶化
し、それにモノクローナル抗体を加え反応させ、遠心に
よる沈澱物の数回の洗浄後、SDS電気泳動(7.5
%)で展開し、そのゲルのオートラジオグラフィーを取
ったところ、185kDa付近に一本のバンドが観察さ
れた。この分子量はヒトc−erbB−2産物と同じで
あり、この抗体がc−erbB−2産物を認識している
ことは明らかである。
【0034】
【実施例2】
【0035】
【(1)アドレアマイシンの調整】メタノール又はジメ
チルスルホキシド(DMSD)液中で、アドレアマイシ
ンと3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸N−スク
シンイミジル(SPDP)を等モル比で混合し、3〜6
時間反応させて、アドレアマイシンを修飾した。
【0036】
【(2)アドレアマイシンと抗体との接合体の調製】実
施例1で調製したモノクローナル抗体とSPDPとをモ
ル比で30〜150:1の割合で混合し、30℃で30
分間反応させた。ここでSPDPの最終濃度は5〜10
mMになるように調整し、未反応のSPDPはPD−1
0カラムで除いた。
【0037】このようにしてSPDPで修飾したモノク
ローナル抗体と上記第(1)項で得たSPDP修飾アド
レアマイシンとを、pH8.0の50mMトリエチルア
ミン、50mM塩化ナトリウム、1mMエチレンジアミ
ンテトラ酢酸液中で、4℃で90分間反応させた。未反
応のSPDPあるいはアドレアマイシンはPD−10カ
ラムで除去し、接合体を得た。
【0038】
【実施例3】実施例2で調製したアドレアマイシンと抗
体との接合体の殺細胞効果を次の方法で確認した。本例
で用いた細胞は、次の3種類の乳腺癌細胞であって、S
K−BR−III、BT−474、MCF−7、この順序
で細胞の癌遺伝子c−erbB−2の発現量も少なくな
っていた。
【0039】
【(1)方法】殺細胞効果は、除菌した本接合体及びア
ドレアマイシンを、対数増殖期にある供試細胞の培養液
中に投与し、投与後72時間して生存細胞数を計測して
判定評価した。
【0040】細胞増殖抑制率は、上記によって測定した
生存細胞数から、細胞増殖抑制率=(C0−C1)/C0
×100の式にしたがって算出した。上式において、C
0は供試癌細胞に生理食塩水を投与したときの生存細胞
数、C1は前記計測生存細胞数をそれぞれ示す。
【0041】
【(2)結果】SK−BR−IIIに対するアドレアマイ
シン濃度と細胞増殖抑制率との関係を示すと図1のとお
りであった。図中、aは本接合体、bはアドレアマイシ
ン単独投与(対照)を表わす。
【0042】また供試癌細胞において、抗癌剤の50%
細胞増殖抑制率を示す抗癌剤濃度IC50を求めた結果、
下記する表2の結果が得られた。
【0043】
【表2】
【0044】
【(3)結論】上記結果から明らかなように、本実施例
で用いた抗癌剤a、bの殺細胞効果は、癌遺伝子c−e
rbB−2の発現量に依存しており、この作用機序はそ
の発現産物を介したものであることを示唆している。
【0045】またb/aの項から、本発明に係る接合体
は、SK−BR−III細胞では、アドレアマイシン単独
投与に比べて約20分の1の少量で同等のIC50値が得
られることが理解される。このことは、本発明に係る接
合体がアドレアマイシン単独に比べて約20倍の殺細胞
効果を示すものである。
【0046】更に、BT−474細胞で、アドレアマイ
シン単独投与では10‐7M以下の濃度では殺細胞効果は確
認されないが、本発明に係る接合体では充分な効果を示
した。このことは、アドレアマイシン単独投与で効果を
示さなくても、本発明にしたがって接合体にすることに
よって充分に効果が期待できる場合があることを示唆す
るものである。
【0047】
【実施例4 注射剤の製造】下記の表3に示す(1)〜
(4)の全成分を蒸留水1000mlに溶解した後、ア
ンプルに1mlずつ分注して、注射剤1000本を製造
した。
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上述べたように、癌遺伝子
c−erbB−2の産物を産生する癌細胞に対して、ア
ドレアマイシン等抗癌剤単独よりも非常に有効な殺細胞
効果を示し、副作用を軽減した安全にして効果の高い新
しい抗癌剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乳癌細胞SK−BR−IIIにおける細胞増殖抑
制率と抗癌剤濃度との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
a:本発明に係る接合体 b:アドレアマイシン単独投与(対照)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 45/00 ADU 8415−4C C12N 5/18 C12P 21/08 8214−4B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体を接合する抗癌剤と、腺癌細胞の膜
    蛋白質を認識する抗体との接合体を有効成分とすること
    を特徴とする抗癌剤。
  2. 【請求項2】 抗体を接合する抗癌剤が抗癌性抗生物質
    であることを特徴とする請求項1の抗癌剤。
  3. 【請求項3】 抗体を接合する抗癌剤がアドレアマイシ
    ンであることを特徴とする請求項2の抗癌剤。
  4. 【請求項4】 癌遺伝子c−erbB−2産物の蛋白質
    アミノ酸配列中の細胞外親水部位の部分ペプチドを抗原
    として得られたモノクローナル抗体を、腺癌細胞の膜蛋
    白質を認識する抗体として用いることを特徴とする請求
    項1〜請求項3のいずれか1項の抗癌剤。
  5. 【請求項5】 抗原が下記の化1で示されるアミノ酸配
    列を有するペプチドであることを特徴とする請求項4の
    抗癌剤。 【化1】
JP3303845A 1991-10-24 1991-10-24 抗癌剤 Pending JPH05117165A (ja)

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