JPH0511588A - 一成分現像剤を用いる現像装置 - Google Patents

一成分現像剤を用いる現像装置

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JPH0511588A
JPH0511588A JP3166002A JP16600291A JPH0511588A JP H0511588 A JPH0511588 A JP H0511588A JP 3166002 A JP3166002 A JP 3166002A JP 16600291 A JP16600291 A JP 16600291A JP H0511588 A JPH0511588 A JP H0511588A
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toner
component developer
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JP3166002A
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Hideki Kamachi
英樹 釜地
Masae Ikeda
眞砂恵 池田
Kazunori Hirose
和則 広瀬
Yukio Nishio
行生 西尾
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 一成分現像剤に電荷注入を行い得るように層
厚規制部材として金属製の板ばね部材を使用し、板ばね
部材を現像剤層厚の規制時に振動させないように構成す
る。 【構成】 現像ローラ16bはその一部を現像剤容器1
6aから露出させて像担持体10に対接するように配置
され、かつその回転面に一成分現像剤を付着させて一成
分現像剤層を形成すると共にその回転により像担持体と
の対接領域に搬送し、更に、現像ローラの一成分現像剤
層の層厚を規制するための板ばね部材16cを具備し、
板ばね部材はその一端側で回動可能な剛性支持部材16
dに一体的に支持され、かつその他端側で現像ローラの
一成分現像剤層の層厚を規制すべく現像ローラに対して
弾性的に押圧接触される現像装置において、剛性支持部
材16dの回動中心が板ばね部材16cと現像ローラ1
6bとの接線上に実質的に位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光体、誘電体等の像担
持体に保持された静電潜像を一成分現像剤でもって現像
する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機、電子写真プリンタ等の
静電記録装置では、感光体、誘電体等の像担持体に静電
潜像が書き込まれ、その静電潜像は現像剤で帯電トナー
像として静電的に現像され、次いでその帯電トナー像は
記録紙等の記録媒体に静電的に転写された後に熱、圧力
あるいは光等によって該記録媒体上に定着される。現像
プロセスで用いられる現像剤としては、一般的には、着
色樹脂の粉体微粒子いわゆるトナーと磁性体キャリヤと
からなる二成分現像剤が広く知られている。二成分現像
剤を用いる現像装置は、二成分現像剤を攪拌してトナー
と磁性体キャリヤとを互いに摩擦帯電させる攪拌器と、
その磁性体キャリヤの一部を磁力でもって吸着して磁気
ブラシを形成する磁気ローラすなわち現像ローラとを具
備し、この現像ローラの一部は露出されて像担持体と対
面させられる。現像ローラの周囲に形成された磁気ブラ
シにはトナーが静電的に付着し、該現像ローラの回転に
よりトナーは磁気ブラシに伴われて像担持体との対面領
域すなわち現像領域に搬送され、そこで静電潜像の現像
が行われる。要するに、二成分現像剤中の磁性キャリヤ
には、トナーを帯電摩擦される機能と、トナーを現像領
域まで搬送させる機能との2つの機能が与えられている
訳である。
【0003】このような二成分現像剤を用いる現像装置
では、現像トナー像の品位すなわち記録品位を左右する
トナーの搬送性が比較的良好であるという利点がある反
面、その良好なトナー搬送性を維持するためには、トナ
ーと磁性体キャリヤとの成分比を所定の範囲内に維持し
なければならないとか、また磁性体キャリヤを定期的に
交換しなければならとかの面倒な保守が伴うことが問題
となる。すなわち、トナーは現像によって消費されるの
で、トナーは適宜補給されなけらばならないし、また磁
性体キャリヤが劣化した場合にはそれを交換しなければ
ならい。
【0004】そこで、二成分現像剤の場合のような面倒
な保守を必要としない現像装置として、着色樹脂の粉体
微粒子いわゆるトナーのみからなる一成分現像剤を用い
る現像装置が注目されている。しかしながら、一成分現
像剤、特に非磁性タイプの一成分現像剤の場合には、ト
ナーを如何にして帯電させかつ如何にして現像領域まで
搬送させるかが重要な課題となる。というのは、現像ト
ナー像の品位すなわち記録品位がトナーの帯電ならびに
搬送の如何によって大きく左右されるからである。
【0005】一成分現像剤を用いる従来の現像装置で
は、トナーを現像領域まで搬送するための現像剤搬送体
として、導電性合成ゴムあるいは導電性多孔質合成ゴム
等から形成された弾性体現像ローラが使用され、この弾
性体現像ローラはトナー保持容器内に配置させられると
共にその一部が露出されて像担持体と対接させられる。
弾性体現像ローラが回転させられると、その回転周囲面
にはトナーが摩擦力でもって付着してトナー層が形成さ
れ、これによりトナーは現像領域まで搬送されることに
なるが、静電潜像の現像を一様な現像濃度で行うために
はトナー層の層厚を均一に規制するが必要である。この
ため弾性体現像ローラにはブレードあるいはローラ等の
層厚規制部材が適用され、これによりトナー層から余剰
トナーを除去して該トナー層の均一化を図っている。一
方、トナーの帯電については、弾性体現像ローラや層厚
規制部材に対する摩擦帯電も利用されるが、このような
摩擦帯電は温度湿度等の環境変動に影響され易いので、
層厚規制部材を導電性材料から形成してそこに所定の極
性の電圧を印加し、これによりトナーの層厚規制時に該
トナーに積極的に電荷注入を行うことも行われる。勿
論、摩擦帯電を利用する場合には、トナーに所定量の電
荷を所望の極性で与えるべくトナー、弾性体現像ローラ
および層厚規制部材の三者間の仕事関数が配慮され、ま
た電荷注入を利用する場合には、層厚規制部材の材料は
導電性材料に限定される。
【0006】ところで、以上に述べたような一成分現像
剤用の現像装置の問題点として、層厚規制部材によるト
ナー層厚の均一化を長期に亘って安定して維持すること
が意外に難しいとい点が指摘されている。例えば、電荷
注入を行い得る層厚規制部材として例えば金属製ブレー
ドに先鋭なエッジ部を形成し、そのエッジ部を弾性体現
像ローラに弾性的に係合させて余剰トナーを除去し、こ
れによりトナー層厚を均一化することが提案されている
が、この場合にはトナー層厚の均一化を保証するために
は金属製ブレードの先鋭なエッジ部の加工精度を2μm
以下にすることが必要である。というのは、トナー粒径
は一般的に約5ないし約10μm ときわめて微細であるの
で、かかるエッジ部の加工精度が2μm 以上であると、
トナーの層厚規制面に凹凸状の筋が痕跡として残り、そ
の痕跡が記録画像にも白筋あるいは黒筋として現れるこ
とになるからである。たとえ金属製ブレードの先鋭なエ
ッジ部の加工精度を2μm 以下にすることが可能であっ
ても、そのようなエッジ部は損傷を受け易いだけでなく
加工コストも非常に高く付くものとなるので、これを実
用化することは実質的に不可能である。
【0007】また、金属製ブレードの平坦面あるいは金
属製ローラの回転面を弾性体現像ローラに圧接してトナ
ーの層厚規制を行うことも提案されている。この場合、
かかる平坦面あるいは回転面については比較的低コスト
で高精度加工を行うことは可能であるが、トナー層厚を
所定の薄さまで規制するためには弾性体現像ローラに対
する該金属製ブレードあるいは金属製ローラの圧接力を
相当に大きくしなければならず、このためトナー粒子が
潰れてその平坦面あるいは回転面に物理的に固着し得る
ことになる。勿論、トナー粒子が金属製ブレードの平坦
面あるいは金属製ローラの回転面に固着すると、トナー
の層厚規制面に凹凸状の筋が痕跡として残り、その痕跡
は上述の場合と同様に記録画像に現れることになる。な
お、層厚規制部材の材料として、硬質の高分子材料等も
考えられるが、この場合にはトナーの帯電を電荷注入に
よって制御するという利点は得られなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、長期に亘って
トナー層厚の規制を安定して行い得ると共に比較的低コ
ストで高精度加工を行い得る金属製層厚規制部材として
板ばね部材を用いることが提案されており、その代表的
な二つの例が図14に示されている。なお、同図におい
て、Lは板ばね部材、Sは板ばね部材Lの支持体、また
Dは弾性体現像ローラを示す。板ばねLは適当な金属材
料例えばステンレス、リン青銅、冷間圧延鋼板等から形
成され、その特徴とする点は先端側の縁部が面取されて
丸みを帯びているということである(所謂R面取り)。
図14から明らかなように、板ばね部材Lはその面取り
された先端縁を弾性体現像ローラDに弾性的に押し付け
るような態様で支持体Sから保持される。すなわち、図
14(a)の例では、板ばね部材Lはその自体のばね力
でもって弾性体現像ローラDに押圧され、また図14
(b)の例では、支持体Sが矢印A1 で示される方向か
ら弾性的回動力を受け、これにより板ばね部材Lが弾性
体現像ローラDに押圧される。かくして、弾性体現像ロ
ーラDが図中の矢印で示すように回転させられると、該
弾性体現像ローラDによって担持されたトナー層からは
その余剰トナーの大部分が板ばね部材Lの面取り先端縁
によって除去された後に板ばね部材Lの平坦面での押圧
力でもってトナー層厚の規制が行われるので、弾性体現
像ローラDに対する該平坦面の押圧力は比較的小さくす
ることが可能であり、このため該平坦面へのトナー粒子
の固着を防ぐことができる。一方、かかる板ばね部材L
の平坦面の高精度加工ならびにその先端縁の高精度面取
り加工については比較的低コストで行うことが可能で
り、しかもその面取り先端縁は上述したエッジ部に比べ
れば遙かに損傷を受け難い。
【0009】しかしながら、以上で説明したような板ば
ね部材Lの問題点として、トナー層厚規制時、該板ばね
部材Lに振動が容易に発生してトナー層厚が周期的に変
動することが指摘されている。すなわち、図14(a)
に示す例では、板ばね部材Lは弾性体現像ローラDの回
転中に接線方向の摩擦力F1 を受け、このため該板ばね
部材Lは矢印A2 で示す方向に変動すると同時に矢印A
3 で示す方向に振動し、また図14(b)に示す例で
も、板ばね部材Lは弾性体現像ローラDの回転中に接線
方向の摩擦力F2 を受け、この摩擦力F2 の分力成分F
3 によって支持体Sの回転モーメントが生じ、これによ
り該支持体Sがその回転軸回り(矢印A4 )で振動し、
この振動は当然板ばね部材Lにも及ぶことになる。この
ように板ばね部材Lが振動してトナー層厚が変動する
と、静電潜像の現像濃度が影響を受けるだけでなく、ト
ナー層厚の厚くなった箇所ではトナーの帯電量が不足し
て所謂ガブリ(静電潜像の背景領域でのトナー汚染)が
発生することになる。したがって、本発明は、トナーの
みからなる一成分現像剤を用いる現像装置において、ト
ナーに電荷注入を行い得るように層厚規制部材として金
属製の板ばね部材を使用し、この板ばね部材をトナー層
厚の規制時に振動させないように構成することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、像担持体に保持された静電潜像を
一成分現像剤でもって現像する現像装置であって、以下
に述べるような構成を持つ現像装置が提供される。すな
わち、一成分現像剤を収容する現像剤保持容器と、この
現像剤保持容器内に回転駆動可能に設けられた弾性体現
像ローラとを具備し、この弾性体現像ローラはその一部
を現像剤保持容器から露出させて像担持体に対接するよ
うに配置され、かつその回転面に一成分現像剤を付着さ
せて一成分現像剤層を形成すると共にその回転により像
担持体との対接領域に搬送するようになっており、更
に、該弾性体現像ローラの一成分現像剤層の層厚を規制
するための板ばね部材を具備し、この板ばね部材はその
一端側で回動可能な剛性支持部材に一体的に支持させら
れ、かつその他端側で弾性体現像ローラの一成分現像剤
層の層厚を規制すべく該弾性体現像ローラに対して弾性
的に押圧接触させられ、該板ばね部材の他端側の先端縁
が面取りされて丸みが付けられている現像装置におい
て、上記剛性支持部材の回動中心が板ばね部材と弾性体
現像ローラとの接線上に実質的に位置決めされているこ
とを特徴とする現像装置が提供される。
【0011】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明による
現像装置にあっては、剛性支持部材の回動中心が板ばね
部材と弾性体現像ローラとの接線上に位置決めされるの
で、弾性体現像ローラによって板ばね部材に作用させら
れる摩擦力は剛性支持部材の回動中心に向けられ、この
ため剛性支持部材に回転モーメントが作用することはな
く、かくして板ばね部材の振動は実質的に阻止され得
る。
【0012】
【実施例】次に、添付図面の図1ないし図13を参照し
て、本発明による実施例について説明する。先ず、図1
を参照すると、本発明による現像装置を適用した静電記
録装置の一例として、レーザプリンタの基本構成が概略
的に示され、このレーザプリンタは像担持体として感光
体ドラム10が用いられる。感光体ドラム10は例えば
アルミニウム製の円筒基体の表面に光導電材料層すなわ
ち感光材料層を形成したものであり、そのような感光材
料としては、例えば有機感光材料、セレン系感光材料、
アモルファスシリコン感光材料等が用いるられるが、本
実施例では、感光体ドラム10は有機感光材料を用いた
OPC感光体ドラムとされる。記録作動中、感光体ドラ
ム10は矢印aで示す方向に回転させられ、その回転速
度は感光体ドラム10の周速が70mm/sとなるようされ
る。
【0013】感光体ドラム10の感光材料層には適当な
帯電器例えばスコロトロン帯電器12によって負の電荷
が与えられ、その帯電領域の表面電位は例えば−650Vと
される。なお、本実施例では、感光材料として有機感光
材料が用いられるので、感光体ドラム10には負の電荷
が与えられたが、セレン系感光材料の場合には正の電荷
が与えられる。アモルファスシリコン感光材料の場合に
は負または正の電荷が与えられる。感光体ドラム10の
帯電領域にはレーザビーム走査ユニット14によって静
電潜像が書き込まれ、この静電潜像の書込みはレーザビ
ーム走査ユニット14から射出されたレーザビームLB
を感光体ドラム10の母線方向に沿って繰り返し走査す
ると共に該レーザビームLBを例えばワードプロセッサ
あるいはマイクロコンピュータからの二値画像データに
基づいて点滅せることによって行われる。すなわち、レ
ーザビームLBが照射された箇所の電荷が抜け(感光体
ドラム10のアルミニウム製の円筒基体は接地されてい
る)、これにより二値静電潜像は帯電領域中での電位差
によって形成されることになる。なお、レーザビームL
Bの照射によって電荷が抜けた箇所は電荷井戸と呼ば
れ、その電位は約−650Vから約−100Vまで高められる
(絶対値としては低下)。
【0014】レーザビーム走査ユニット14によって書
き込まれた静電潜像は現像装置16によって帯電トナー
像として現像される。現像装置16はトナーのみからな
る一成分現像剤を収容する現像剤容器16aと、この現
像剤容器16a内に配置されかつ図中に示す矢印の方向
に回転させられる現像ローラ16bとを具備する。図示
するように、現像ローラ16bの一部は現像剤容器16
aから露出されて、感光体ドラム10に対接させられ
る。現像ローラ16bのシャフトは感光体ドラム10と
同じ駆動源(図示されない)に適当な伝達歯車列(図示
されない)を介して駆動連結させられて、その周速度が
感光体ドラム10の周速70mm/sの約2.5 倍の175mm/s と
なるように回転させられる。現像ローラ16bは導電性
弾性体ローラとして構成され得るが、好ましくは導電性
多孔質ゴム材料から形成され、そのような導電性多孔質
ゴム材料としては、例えばポリウレタン・スポンジ、、
ウレタンゴム・スポンジ、シリコンゴム・スポンジ等に
導電性付与剤としてカーボンブラック等を混入しもので
あってよい。本実施例では、多孔質ウレタン・スポンジ
(トーヨーポリマー製の商品名ルビセル)が用いられ、
この多孔質ウレタン・スポンジの平均気孔径は10μm 、
気孔セル数は200 セル/inch 、体積抵抗は104 ないし10
7 Ωcm、またアスカーC硬度は23度である。このような
材料で形成された現像ローラ16bのトナーの搬送性が
良く、現像ローラ16bが回転されると、その回転面に
はトナーが付着してトナー層が順次形成される。静電潜
像の現像時には、現像ローラ16bには−300Vの現像バ
イアス電圧が印加され、このため帯電トナーは静電潜像
領域には静電的に付着されるが、その背景領域への付着
が阻止される。なお、ここで用いる非磁性タイプの一成
分現像剤としては、体積抵抗4×1014Ωcm、平均粒径12
μm 、シリカ外添加0.5%のポリエステル系負極性トナー
が用いられる。
【0015】また、現像器16は現像ローラ16bに形
成されたトナー層の層厚を所定厚さに規制するための層
厚規制部材16cを具備し、この層厚規制部材16cは
適当な金属材料の板ばねとして形成され得るが、本実施
例では、ステンレス(SUS304-CSP-3/4H) から形成された
厚さ0.1mm の板ばね部材とされる。層厚規制部材すなわ
ち板ばね部材16cはその一端側で回動可能な剛性支持
部材16dによって一体的に支持され、この剛性支持部
材16dは現像剤容器16aの両壁間で回転自在に支持
されたシャフト16e上に装着される。図1に示すよう
に、剛性支持部材16dには適当なばね手段例えばコイ
ルばね16fが作用させられ、これにより剛性支持部材
16dは図中に矢印で示す回転方向に弾性的に偏倚させ
られ、かくして板ばね部材16cはその他端側で現像ロ
ーラ16bに弾性的に例えば35gf/cm の線圧で押圧接触
させられて現像ローラ16b上のトナー層の層厚規制を
行い得る。また、板ばね部材16cのかかる他端側の先
端縁は面取りされて丸みが付けられ(所謂R面取り)、
その丸み先端部の半径Rは例えば0.05mmとされる。ここ
で注目すべき点は、図2に示すように、剛性支持部材1
6dに対するコイルばね16fの押圧力が解除された際
に該剛性支持部材16dの回動中心すなわちシャフト1
6eの中心が板ばね部材16cと現像ローラ16bとの
接線上に位置決めされ、このため板ばね部材16cによ
るトナー層厚の規制時に該板ばね部材16eが現像ロー
ラ16bから受ける摩擦力Fは剛性支持部材16dの回
動中心に向けられるので、剛性支持部材16dに回転モ
ーメントが作用することはなく、かくして板ばね部材1
6cの振動が実質的に阻止され得るということである。
現像装置16の作動時には、板ばね部材16cには例え
ば−400Vの電荷注入電圧が印加され、このため板ばね部
材16cによるトナー層の層厚規制時にはトナーに対す
る負の電荷注入が積極的に行われて、該トナーは所定量
の負の電荷でもって帯電させられる。
【0016】現像器16は更にトナー回収兼供給ローラ
16g、パドル回転翼16hおよびトナー攪拌翼16i
を具備する。トナー回収兼供給ローラ16gは好ましく
は導電性スポンジ、例えば気孔セル数約40セル/inch 、
体積抵抗104 Ωcmの導電性スポンジ(ブリジストン製エ
バーライトTS-E)から形成され、かつ現像ローラ16b
に圧接させられると共に現像ローラ16bと同じ方向に
回転させられる。なお、トナー回収兼供給ローラ16g
はその周速が228mm/s となるように回転させられる。ト
ナー回収兼供給ローラ16gは現像ローラ16bに対す
る圧接領域の一方の側すなわち図1の右側で現像に用い
られなかったトナーを現像ローラ16bから掻き落とす
と共にその反対側すなわち図1の右側で該現像ローラ1
6bにトナーを積極的に供給して付着させるように機能
する。トナー回収兼供給ローラ16gには−400Vのバイ
アス電圧が印加され、これにより該トナー回収兼供給ロ
ーラ16gのスポンジ材料中へのトナー粒子の侵入が阻
止されると共にトナーが静電的にも現像ローラ16bに
供給されことになる。パドル回転翼16hは現像剤容器
16a内のトナーをトナー回収兼供給ローラ16hのト
ナー供給側に送り込むように回転させられ、またトナー
攪拌翼16iは現像剤容器16a内でトナーのデッドス
トックを排除すべく作動させらてトナーをパドル回転翼
16hに送り出すように機能する。なお、参照符号16
jは変形自在なシール材例えば柔らかいスポンジであ
り、このシール材16jによってトナーの流出が阻止さ
れる。
【0017】現像プロセスで得られた帯電トナー像は次
いで適当な転写器例えばコロトロン転写器18によって
記録媒体例えば記録紙P上に静電的に転写される。すな
わち、コロトロン転写器18から記録紙Pには帯電トナ
ー像とは逆極性の電荷すなわち正の電荷が与えられ、こ
れにより帯電トナー像は感光体ドラム10から記録紙P
上に静電的に転写される。なお、記録紙Pは給紙カセッ
ト(図示されない)から繰り出された後に一対のレジス
ト・ローラ20、20の箇所で一旦停止され、次いで一
対のレジスト・ローラが所定のタイミングでもって駆動
されると、該記録紙Pは感光体ドラム10とコロトロン
転写器18との接触領域中に導入され、これにより記録
紙P上には帯電トナー像がその所定位置で転写され得る
ことになる。このような転写プロセスを経た直後の記録
紙Pには除電器22によって負の電荷が与えられ、これ
により記録紙Pの正の電荷の一部が中和され、かくして
記録紙Pと感光体ドラム10との間の静電的吸着力が弱
められて、該記録紙Pが感光体ドラム10によって静電
的に吸着してそこに巻き込まれないようにされる。続い
て、記録紙Pは熱定着器24に送られ、そこで転写トナ
ー像が記録紙P上に熱定着される。すなわち、熱定着器
52はヒート・ローラ52aおよびバックアップ・ロー
ラ52bからなり、その間に記録紙Pが通過させられる
と、転写トナー像は熱溶融して該記録紙P上に強固に固
着される。なお、図1において、参照符号26は感光体
ドラム26から残留トナーを除去するためのトナー掻取
りブレードを示し、このトナー掻取りブレード54で除
去されたトナーはトナー溜め容器56内に収容され、ま
た参照符号30は除電ランプとして機能するLEDアレ
イを示し、このLEDアレイ30によって、感光体ドラ
ム10から残留電荷が抜かれ、その除電領域には再びス
コロトロン帯電器12によって負の電荷が与えられて、
上述の記録サイクルが繰り返される。
【0018】以上で述べた実施例では、板ばね部材16
cの金属材料としては、ステンレスが用いられたが、そ
の他の金属材料例えばリン青銅、キュプロニッケル、冷
間圧延鋼板、こう弾性ばね合金、ベリリウム銅合金、等
で板ばね部材16cを形成することもできる。また、本
発明においては、剛性支持部材16dの回動中心が板ば
ね部材16cと現像ローラ16bとの接線上に実質的に
位置決めされていることが特徴とされる訳であるが、そ
の“実質的”という用語は、板ばね部材16cの振動が
阻止されるのであれば、剛性支持部材16dの回動中心
が板ばね部材16cと弾性体現像ローラ16bとの接線
上から多少ずれていてもよいという意味に解釈されるべ
きである。要するに、板ばね部材16cが現像ローラ1
6bから接線方向の摩擦力を受けた際にその分力によっ
て該板ばね部材16cに振動が生じなければよいという
意味に解釈されるべきである。
【0019】上述したように本発明による現像器16に
あっては、板ばね部材16cの振動が実質的に阻止さ
れ、このため現像ローラ16b上のトナー層の層厚が変
動することなく一定に維持され、かくして帯電トナー像
の品位すなわち記録画像の品位が維持され得ることにな
るが、これを実際に確認すべく本発明者等は種々の実験
を行った。これについて以下に詳細に説明する。
【0020】先ず、図3に示すように、シャフト16e
を水平方向に変位可能な取付座33に支持させて、剛性
支持部材16dを該取付座32に着脱自在とした。すな
わち、取付座32に長孔32aを形成し、それら長孔3
2aを介して止め螺子32bでもって剛性支持部材16
dを該取付座32に固定し得るようにし、これによりシ
ャフト16eが剛性支持部材16dに対して水平方向に
変位し得るようにした。最初に、板ばね部材16cと現
像ローラ16bとの接線がシャフト16eの中心を通る
状態すなわち図3(b)に示すような状態で実際に現像
プロセスを実行した(本発明)。次いで、シャフト16
eを剛性支持部材16から遠のくように変位させて図3
(a)に示すような状態にし、この状態で同様に現像プ
ロセスを実行した。図3(a)の状態では、板ばね部材
16cと現像ローラ16bとの接線がその間の接点とシ
ャフト16eの中心とを結ぶ線に対して5°の角度を成
し、この角度を便宜的にシャフト16eのずらし角度−
5°として定義する。続いて、シャフト16eを剛性支
持部材16に接近するように変位させて図3(c)に示
すような状態にし、この状態でも同様に現像プロセスを
実行した。図3(c)の状態でも、板ばね部材16cと
現像ローラ16bとの接線がその間の接点とシャフト1
6eの中心とを結ぶ線に対して5°の角度を成すが、こ
の角度も便宜的にシャフト16eのずらし角度+5°と
して定義する。なお、図3(a)、図3(b)および図
3(c)のそれぞれの状態を得る際にはコイルばね16
fの弾性作用が剛性支持部材16dに及ばないようにさ
れる。
【0021】図3(a)、図3(b)および図3(c)
のそれぞれの状態でのトナー層厚の変動を測定し、また
その層厚変動のばらつき程度を算出した。トナー層厚の
変動測定は次のような手順で行った。すなわち、 (1) 図3(a)、図3(b)および図3(c)のそれぞ
れの状態で現像プロセスを行った後、現像器16から現
像ローラ16bを静かに取り出し、この現像ローラ16
bを図4に示すようなレーザスキャンマイクロ測定装置
34に設置した。レーザスキャンマイクロ測定装置34
には発光部34aおよび受光部34bが設けられ、その
間の中央には発光部34aから射出したレーザビームの
一部を遮る基準遮蔽壁34cが設けられる。図4では、
現像ローラ16bの周囲に形成されたトナー層が誇張し
て図示され、それは参照符号TLで示される。レーザス
キャンマイクロ測定装置34に対する現像ローラ16b
の設置については、現像ローラ16bの周囲方向の所定
領域、すなわち現像器16から現像ローラ16bを取り
出す際に板ばね部材16cによってトナー層厚の規制さ
れた領域であって、しかも感光体ドラム10側まで到達
していない領域(要するに、図1で言うと、現像ローラ
16bの上側円弧領域であって、板ばね部材16cとの
接触箇所と感光体ドラム10との接触箇所のとの間の領
域)が基準遮蔽壁34cの上方位置となるように行う。 (2) このような設置状態で距離L1を測定した。 (3) 続いて、現像ローラ16bをレーザスキャンマイク
ロ測定装置34に取り付けた儘で該現像ローラ16bに
窒素ガスを吹き付けてそこからトナー層を完全に除去
し、そこで距離L2を測定する。 (4) そこで、L2−L1の演算を行って、トナー層厚が
算出した。 (5) 以上の測定を図3(a)、図3(b)および図3
(c)のそれぞれの状態について5回ずつ繰り返して、
巨視的なトナー層厚平均値を求めると共にそのばらつき
程度が求められた。
【0022】以上の測定結果を図5にグラフとして示
す。同グラフから明らかなように、図3(a)の状態す
なわちシャフト16eのずらし角度−5°の場合におい
ては、巨視的なトナー層平均厚は13.8μm となり、その
ばらつき程度3σ(σは標準偏差)は7.3 μm と大きな
ものとなった。また、図3(c)の状態すなわちシャフ
ト16eのずらし角度+5°の場合においては、巨視的
なトナー層平均厚は8.7μm となり、そのばらつき程度
3σは4.5 μm であった。更に、図3(b)の状態すな
わちシャフト16eのずらし角度0の場合(本発明)に
おいては、巨視的なトナー層平均厚は10.2μm となり、
そのばらつき程度3σは2.2 μm であった。
【0023】次に、図3(a)、図3(b)および図3
(c)のそれぞれの状態での板ばね部材16cの振動の
発生状況について観察した。ところで、ここで問題にす
る板ばね部材16cの振動は視覚的には認識し得ない微
細なものであるので、かかる観察は図5に示すような方
法で間接的に行った。すなわち、図7に示すように、現
像装置16から感光体ドラム10を取り払って、その現
像領域対応する箇所に表面電位差計36を設置した後、
該現像装置16を作動させて現像ローラ16bの表面電
位を測定することによって、板ばね部材16cの振動の
発生状況を観察することが可能である。なお、図7にお
いて、Vb は現像ローラ16bの現像バイアス電圧−30
0Vを、Vblは板ばね部材16cの電荷注入電圧−400V
を、Vr はトナー回収兼供給ローラ16gのバイアス電
圧−400Vを示す。
【0024】もし板ばね部材16cに振動が生じないも
のとされる場合、図7に示した現像器16が起動され
て、Vb 、VblおよびVr がそれぞれ現像ローラ16
b、板ばね部材16cおよびトナー回収兼供給ローラ1
6に印加されると、現像ローラ16bの表面電位は図7
に示すように直ちにVbsまで上昇してそこで安定する筈
である。というのは、板ばね部材16cは現像ローラ1
6bに所定の厚さのトナー層を介して対接しているだけ
なので、表面電位Vbsは主に現像ローラ16bに印加さ
れた一定の現像バイアス電圧に依存し、トナー層によっ
て作られる小さい電位Vt とからなるからである。これ
に対して、もし板ばね部材16cに振動が生じていると
した場合、板ばね部材16cは現像ローラ16b上の薄
いトナー層に対して絶えず前後に移動した状態となるの
で、その間にほぼ直接的な接触と言えるような状態が局
部的に生じ得ることになり、このとき現像ローラ16b
には現像バイアス電圧だけでなく電荷注入電圧の一部が
印加され、かくして表面電位V bsはきわめて不安定な状
態となる筈である。なお、現像器16が停止されて、V
b 、VblおよびVr が接地レベル(零ボルト)に戻る
と、表面電位はVbsからトナー層の電位Vt まで低下す
る筈である。
【0025】図3(a)、図3(b)および図3(c)
のそれぞれの状態において、現像ローラ16bの表面電
位を測定した結果を図8に示す。なお、図8(a)にお
いて、矢印SLで示される基準幅は10秒に相当し、これ
は図8(b)および図8(c)についても同じである。
図8(a)および図8(c)のグラフのそれぞれから明
らかなように、シャフト16eのずらし角度−5°の場
合およびシャフト16eのずらし角度+5°の場合で
は、現像ローラ16bの表面電位はそのピーク領域で不
安定であり、これは板ばね部材16cに振動が発生して
いることを示しているが、しかし図3(b)の状態すな
わちシャフト16eのずらし角度0°の場合(本発明)
では、現像ローラ16bの表面電位はそのピーク領域で
安定しており、これは板ばね部材16cに振動が発生し
ていないことを示している。
【0026】シャフト16eのずらし角度−5°の場
合、板ばね部材16cが現像ローラ16bから接線方向
の摩擦力を受けたとき、その一方の分力が板ばね部材1
6cを現像ローラ16bから引き離すように作用し、こ
の引離し作用によって板ばね部材16cが振動させられ
るということである。このような板ばね部材16bの振
動によれば、トナー層厚の規制力が弱まるので、トナー
層厚は比較的厚めとなり、これは図5のグラフの結果と
一致する。トナー層厚が厚くなると、トナーの平均帯電
量が低下し、これは個々のトナー粒子の中には無電荷に
近いものも存在し得ることを意味し、所謂カブリの発生
原因となり得る。実際に、シャフト16eのずらし角度
−5°に設定した儘でしかも高温高湿度(40 度・相対湿
度80%RH)の環境下で記録作動を行ったところ、記録紙上
には光学反射濃度OD0.04以上のカブリが発生し、また記
録濃度に変動が生じ、更に1ドットの線切れが現れ、記
録品位は劣悪であった。
【0027】また、シャフト16eのずらし角度+5°
の場合、板ばね部材16cが現像ローラ16bから接線
方向の摩擦力を受けたとき、その一方の分力が板ばね部
材16cを現像ローラ16bに喰い込ませるように作用
し、この喰込み作用によって板ばね部材16cが振動す
るということでる。このような板ばね部材16bの振動
によれば、トナー層厚の規制力が強まるので、トナー層
厚は比較的薄めとなり、これは図5のグラフの結果と一
致する。シャフト16eのずらし角度+5°の儘に設定
した儘で実際に記録作動を行ったところ、記録紙上には
光学反射濃度OD0.04以上のカブリが発生した。これは上
記の説明と矛盾する結果となるが、板ばね部材16cが
現像ローラ16bに喰い込んだ直後に該板ばね部材16
cは弾き返され、このときトナー層厚のばらついて局部
的にトナー層厚の厚い部分が形成され、その部分のトナ
ーの平均帯電量が落ち込むものと推測される。
【0028】シャフト16eのずらし角度+5°の場合
(本発明)にあっては、板ばね部材16cには振動が生
じることなく、現像作動は安定して行われ、実際に良好
な記録品位が得られた。すなわち、光学反射濃度計を用
いて測定した記録濃度についてはOD1.4 が得られ、また
濃度むらも0.1 以下と小さく、更に記録紙上の背景部の
カブリ濃度も識別不能(カブリ濃度OD≦0.01:記録紙の
OD0.1 を差し引いた値)であった。
【0029】図3に示した例では、板ばね部材13cを
固定させてシャフト16eの位置を変化させたが、板ば
ね部材13cの設置角度を変化させた場合についても同
様な実験を行った。すなわち、図9に示すように、板ば
ね部材16cを角度変位可能な取付座38を介して剛性
支持部材16dに取り付けた。すなわち、取付座38に
長孔38aを形成し、それら長孔38aを介して止め螺
子38bでもって板ばね部材16cを剛性支持部材16
dに固定し得るようにし、これにより板ばね部材16c
の角度位置を変位し得るようにした。最初に、板ばね部
材16cと現像ローラ16bとの接線がシャフト16e
の中心を通る状態すなわち図9(b)に示すような状態
で実際に現像プロセスを実行した(本発明)。次いで、
取付座38を反時計方向に5°だけ角度変位させて図9
(a)に示すような状態にし、この状態で同様に現像プ
ロセスを実行した。図9(a)の状態では、板ばね部材
16cと現像ローラ16bとの接線がその間の接点とシ
ャフト16eの中心とを結ぶ線に対して5°の角度を成
し、この角度を便宜的に板ばね部材16cの変位角度−
5°として定義する。続いて、取付座38を時計方向に
5°だけ角度変位させて図9(c)に示すような状態に
し、この状態で同様に現像プロセスを実行した。図9
(c)の状態では、板ばね部材16cと現像ローラ16
bとの接線がその間の接点とシャフト16eの中心とを
結ぶ線に対して5°の角度を成し、この角度も便宜的に
板ばね部材16cの変位角度+5°として定義する。な
お、図9(a)、図9(b)および図9(c)のそれぞ
れの状態を得る際にはコイルばね16fの弾性作用が剛
性支持部材16dに及ばないようにされる。
【0030】図9(a)、図9(b)および図9(c)
のそれぞれの状態についても、図3(a)、図3(b)
および図3(c)の場合と同様にトナー層厚の変動を測
定して、その層厚変動のばらつき程度を算出した。その
結果を図10に示す。更に、図6の方法を用いて、図9
(a)、図9(b)および図9(c)のそれぞれの状態
について、現像ローラ16bの表面電位の測定も行っ
た。その結果を図11に示す。なお、図11(a)にお
いて、矢印SLで示される基準幅は10秒に相当し、これ
は図11(b)および図11(c)についても同じであ
る。
【0031】板ばね部材16cの変位角度−5°の場
合、巨視的なトナー層平均厚は7.8 μm となり、そのば
らつき程度3σは6.2 μm と大きなものとなった。実際
に記録作動を行うと、記録濃度に光学反射濃度OD1.3 以
下の薄い箇所が発生し、またカブリの光学反射濃度はOD
O.O3以上となって、記録紙上の背景部が黒ずむ程になっ
た。一方、図11(a)に示すように、現像ローラ16
bの表面電位もピーク領域で激しく変動し、これは図8
(c)と酷似している。要するに、板ばね部材16cの
変位角度−5°の場合には、図8(c)の場合と同様
に、板ばね部材16cが現像ローラ16bから接線方向
の摩擦力を受けたとき、その一方の分力が板ばね部材1
6cを現像ローラ16bに喰い込ませるように作用し、
これにより板ばね部材16cが振動するということであ
る。
【0032】板ばね部材16cの変位角度+5°の場
合、巨視的なトナー層平均厚は18.4μm となり、そのば
らつき程度3σは4.6 μm と大きなものとなった。実際
に記録作動を行うと、記録濃度にばらつきが見られ、ま
た光学反射濃度OD0.04以下のカリが発生し、更に1ドッ
トの線切れも生じた。一方、図11(c)に示すよう
に、現像ローラ16bの表面電位もピーク領域で不安定
であり、これは図8(a)と酷似している。要するに、
板ばね部材16cの変位角度+5°の場合では、図8
(a)の場合と同様に、板ばね部材16cが現像ローラ
16bから接線方向の摩擦力を受けたとき、その一方の
分力が板ばね部材16cを現像ローラ16bから引き離
すように作用し、これにより板ばね部材16cが振動す
るというこである。
【0033】板ばね部材16cの変位角度0°の場合
(本発明)、巨視的なトナー層平均厚は10.2μm であ
り、そのばらつき程度3σは2.2μm であり、これらの
数値は良好な記録品位が得られるトナー層厚の範囲内で
ある。実際の記録作動でも、印字濃度として、光学反射
濃度OD1.4が得られ、濃度むらも0.1 以下と小さく、更
に記録紙上の背景部のカブリ濃度も識別不能(カブリ濃
度OD≦0.01:記録紙のOD0.1 を差し引いた値)であっ
た。
【0034】先に述べたように、上述の実施例では、板
ばね部材16cの先端縁すなわちトナーの層厚規制側の
先端縁は面取りされて丸みが付けられ(所謂R面取
り)、その丸み先端部の半径Rは例えば0.05mmとされた
が、この丸み先端部も良好な記録品位を得る上で重要な
要因となり得るものであり、これについて以下のような
実験を行った。
【0035】厚さ0.2mm のステンレス板材(SUS 631-CSP
-4/3H)から4枚の板ばね部材を用意し、そのうちの3枚
についてスーパー砥石でもって丸み面取り加工を施し
て、丸み先端部の半径をそれぞれR=0.10mm、R=0.07
mmおよびR=0.03mmとし、残り1枚については丸み面取
り加工を施さなかった。これら4種類の板ばね部材をそ
れぞれ用いて実際に記録作動を行って記録紙上での記録
品位を評価した。各記録実験の概要は次の通りである。 (1) 剛性支持部材16dのシャフト16eの中心は各板
ばね部材と現像ローラ16bとの接線上に位置決めされ
た。 (2) 各板ばね部材は線圧40gf/cm で現像ローラ16bに
圧接させられた。 (3) 各記録作動はガブリが発生し易い温度40°および相
対湿度80%RH の環境下で行った。 (4) 各記録作動では、記録紙上に全面黒記録(所謂黒ベ
タ)、全面白記録(静電潜像を形成しない状態)および
角度45°の1ドット斜線の平行斜線パターン記録(水平
方向の斜線間ピッチは8ドット)を行い、評価対象は最
初に記録されたものと、記録紙(A4サイズ)2万枚ラ
ンニング記録後のものとされた。
【0036】評価結果を図12のグラフに示す。なお、
同グラフの横軸は板ばね部材の丸み先端部の半径Rを示
し、その右縦軸は平行斜線パターン記録の直径4mmの領
域の平均光学反射濃度ODの最大値(黒すじ)と最小値
(白すじ)との差を示し、その左縦軸は全面白記録のカ
ブリ濃度を光学反射濃度計で測定した値である。このグ
ラフから明らかなように、丸み先端部を持たないの板ば
ね部材(R=0)を用いた場合の平行斜線パターン記録
では、平均記録濃度の差0.08と大きく、識別可能な濃度
差0.03を大巾に上回り、記録紙上に黒すじ状および白す
じ状の記録濃度むらが見られた。これに対して、丸み面
取り加工を施した板ばね部材(R=0.10mm、R=0.07m
m、R=0.03mm)の場合には、記録濃度差は0.03以下に
抑え得ることが分かる。また、高温高湿度(40度/80%R
H)の環境下で行った全面白記録では、R=0.10mmの板
ばね部材を用いた場合には、識別限界の濃度差0.01(記
録紙の光学反射濃度OD0.10を引いた値)を越えており、
ガブリが発生し易いことが分かる。要するに、板ばね部
材16bの先端部すなわちトナー層厚規制側の先端部に
丸み面取り加工を施す場合には、その半径Rについては
以下の範囲内とすべきである。 0.03mm ≦R≦0.07mm
【0037】更に、丸み面取り加工を施した3種類の板
ばね部材(R=0.10mm、R=0.07mm、R=0.03mm)につ
いて、現像ローラ16bに対する線圧(なわちトナー層
厚規制圧力)を変化させた場合にトナー層厚がどのよう
に変化するかも実験された。その結果を図13のグラフ
に示す。同グラフから明らかなように、一般的な傾向と
して、板ばね部材の丸み先端部の半径Rが小さくなるに
つれ、一層小さな線圧でもってトナー層厚を薄く規制し
得ることが分かる。例えば、板ばね部材の丸み先端部の
半径Rの上限値(0.07mm)について見ると、現像ローラ
16bに対する線圧は30gf/cm以上必要であることが分
かる。また、丸み面取り加工を施した3種類の板ばねに
ついて、現像ローラ16bに対する線圧をそれぞれ12gf
/cm 、30gf/cm 、45gf/cm および60gf/cm に設定して、
上述の場合と同様な記録紙(A4サイズ)2万回ランニ
ング記録試験を行った後に記録品位の評価を行った。そ
の結果、線圧60gf/cm のとき、いずれの板ばね部材にも
トナー粒子が潰れたように固着し、平行斜線パターン記
録には最大濃度差0.16の黒すじ・白すじが発生した。以
上のことから、現像ローラ16bに対する板ばね部材1
6cの線圧としては、約30gf/cm ないし約45gf/cm の範
囲内にすることが好ましいことが分かる。
【0038】
【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明
による静電記録装置にあっては、金属製の板ばね部材を
現像ローラに適用すると共に該板ばね部材の剛性支持部
材の回動中心を該板ばね部材と現像ローラとの接線上に
実質的に位置決めすることによって、トナーの帯電量を
環境変動に拘わらずに適正に制御し得ると共に長期に亘
って良好な記録作動を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による現像装置を適用したレーザプリン
タの概略図である。
【図2】図1の現像装置から現像ローラ、板ばね部材お
よび剛性支持部材を取り出して示す拡大図である。
【図3】現像装置の現像ローラ、板ばね部材および剛性
支持部材を本発明に従って配置した場合(図3(b))
とそれら構成要素をその他の態様で配置した場合(図3
(a)、図3(c))との例を示す比較図である。
【図4】現像ローラ上のトナー層の層厚をレーザマイク
ロスキャンによって測定する測定方法の説明図である。
【図5】図3のそれぞれの場合について現像ローラ上の
トナー層の層厚を図4の測定方法に従って測定した場合
の測定結果を示すグラフである。
【図6】現像ローラの表面にトナー層を形成させた状態
で該現像ローラの表面電位を表面電位計によって測定す
る測定方法の説明図である。
【図7】図6の測定方法に従って現像ローラの表面電位
を表面電位計によって測定した場合の該表面電位計の出
力傾向を説明するためのグラフである。
【図8】図3のそれぞれの場合について現像ローラの表
面電位を図7の測定方法に従って実際に測定した際の測
定結果を示すグラフである。
【図9】現像装置の現像ローラ、板ばね部材および剛性
支持部材を本発明に従って配置した場合(図9(b))
とそれら構成要素をその他の態様で配置した場合(図9
(a)、図9(c))との別の例を示す比較図である。
【図10】図9のそれぞれの場合について現像ローラ上
のトナー層の層厚を図4の測定方法に従って測定した場
合の測定結果を示すグラフである。
【図11】図9のそれぞれの場合について現像ローラの
表面電位を図7の測定方法に従って実際に測定した際の
測定結果を示すグラフである。
【図12】板ばね部材の丸み先端部の半径と記録品位と
の関係を示すグラフである。
【図13】現像ローラへの板ばね部材の圧接力とトナー
層の層厚との関係を板ばね部材の丸み先端部の半径を適
宜変えて示すグラフである。
【図14】現像ローラ上のトナー層の層厚を規制するた
めの層厚規制部材として板ばね部材を用いた場合の従来
例を示す概略図である。
【符号の説明】
10…感光体ドラム 12…スコロトロン帯電器 14…レーザビーム走査ユニット 16…現像器 16a…現像剤容器 16b…現像ローラ 16c…板ばね部材 16d…剛性支持部材 16e…シャフト 16f…コイルばね 16g…トナー回収兼供給ローラ 18…コロトロン転写器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 行生 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体(10)に保持された静電潜像
    を一成分現像剤でもって現像する現像装置であって、一
    成分現像剤を収容する現像剤保持容器(16a)と、こ
    の現像剤保持容器内に回転駆動可能に設けられた弾性体
    現像ローラ(16a)とを具備し、この弾性体現像ロー
    ラはその一部を前記現像剤保持容器から露出させて前記
    像担持体に対接するように配置され、かつその回転面に
    一成分現像剤を付着させて一成分現像剤層を形成すると
    共にその回転により前記像担持体との対接領域に搬送す
    るようになっており、更に、前記弾性体現像ローラの一
    成分現像剤層の層厚を規制するための板ばね部材(16
    c)を具備し、この板ばね部材はその一端側で回動可能
    な剛性支持部材(16d)に一体的に支持させられ、か
    つその他端側で前記弾性体現像ローラの一成分現像剤層
    の層厚を規制すべく該弾性体現像ローラに対して弾性的
    に押圧接触させられる現像装置において、 前記剛性支持部材(16d)の回動中心が前記板ばね部
    材(16c)と前記弾性体現像ローラ(16b)との接
    線上に実質的に位置決めされていることを特徴とする現
    像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、前
    記前記弾性体現像ローラ(16b)に対する前記板ばね
    部材(16c)の弾性的押圧接触状態が解除された際に
    前記剛性支持部材(16d)の回動中心が該ばね部材
    (16c)と該弾性体現像ローラ(16b)との接線上
    に一致することを特徴とする現像装置。
JP3166002A 1991-07-06 1991-07-06 一成分現像剤を用いる現像装置 Pending JPH0511588A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3166002A JPH0511588A (ja) 1991-07-06 1991-07-06 一成分現像剤を用いる現像装置
DE69220013T DE69220013T2 (de) 1991-07-06 1992-07-06 Einkomponenten-entwickler verwendende entwicklungsvorrichtung
US07/983,863 US5412458A (en) 1991-07-06 1992-07-06 Developing apparatus having leaf spring member for regulating mono-component developer layer
KR1019930700684A KR970003015B1 (ko) 1991-07-06 1992-07-06 1성분 현상제를 사용하는 현상장치
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