JPH0511497A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

静電潜像現像用トナー

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JPH0511497A
JPH0511497A JP3190776A JP19077691A JPH0511497A JP H0511497 A JPH0511497 A JP H0511497A JP 3190776 A JP3190776 A JP 3190776A JP 19077691 A JP19077691 A JP 19077691A JP H0511497 A JPH0511497 A JP H0511497A
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政裕 安野
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央一 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 湿式造粒トナー粒子を造粒乾燥後、ピーク温
度がバインダー樹脂のガラス転移温度+100℃以上
で、かつガラス転移温度+500℃以下の条件下にて瞬
間加熱処理した静電潜像現像用トナー。樹脂のガラス転
移温度以上の雰囲気に現像剤が存在する時間が2秒以下
であるのが好ましい。 【効果】 この湿式造粒トナーは耐環境安定性がよく、
極めて安定した帯電性を示すため画質が向上し、飛散ト
ナーも少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式の複写機
およびプリンタに用いられる一成分または二成分系の静
電潜像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術および課題】電子写真方式の複写機、プリ
ンタにより画像を得るには、まず画像担体である感光体
の表面を均一に帯電し、これを原稿の画像に対応するパ
ターンに基づき露光するか、あるいはアウトプットの内
容を光で感光体上に描いて静電潜像を形成する。つぎ
に、この静電潜像を有する感光体表面を現像装置を用い
て現像(可視像化)し、得られたトナー像を紙などの転
写材へ転写する。
【0003】このような現像装置では、トナーのみから
なる一成分現像剤、またはトナーと磁性キャリアからな
る二成分現像剤を用いて前記の感光体表面を均一に摺接
することにより感光体表面の静電潜像を顕像化させる。
かかる現像剤のうちトナーは通常、バインダー樹脂、着
色剤、荷電制御剤および流動化剤などからなっている。
また、二成分現像剤では、トナーとフェライトなどの磁
性キャリアとからなる。
【0004】近年、電子写真方式による複写機、プリン
ターにおいては高画質が要求されており、これに伴いト
ナーの小粒径化が活発に検討されている。従来からのト
ナーの製造法である粉砕法では、8μm以下の小粒径の
トナーを得ることは技術面、収率面から困難であり、懸
濁重合法、懸濁造粒法などの湿式造粒法によるトナーの
製造が検討されている。湿式造粒法は樹脂成分(または
モノマー)、着色剤などのトナー原料を液状媒体中にて
造粒するものであり、小粒径のトナーが得られ、粉砕法
より生産性が高い。しかしながら、湿式法にて得られた
トナーは一般に荷電制御が困難である。これは重合、造
粒時に用いられる界面活性剤、重合触媒等の不純物がト
ナー中に残留するためと考えられる。
【0005】特開昭59−37553号公報には、結着
樹脂の表面に微粒子を混合し、200〜600℃の熱気
流中においてトナーを処理し、製造工程およびトナー物
性の改善をはかることが記載されている。かかる発明は
トナー物性の改善をはかるものであるが、トナー粒子表
面に微粒子を熱付着させることを必須とする。
【0006】本発明の目的は、高画質の画像を形成する
ことのできる荷電安定性に優れた小粒径の静電潜像現像
用トナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題について鋭意検討を行った結果、トナーに対し極めて
高温で瞬間的な加熱を行うことにより前記の問題が解消
することを知り本発明を完成するに至った。
【0008】本発明は、液性媒体中にて造粒したトナー
粒子を、ピーク温度がバインダー樹脂のガラス転移温度
+100℃以上で、かつガラス転移温度+500℃以下
の条件下にて瞬間加熱処理して得られる静電潜像現像用
トナーを提供するものである。トナーの加熱はバインダ
ー樹脂のガラス転移温度以上の雰囲気に現像剤が存在す
る時間が2秒以下であるのが好ましい。本発明では造粒
乾燥後、瞬間加熱処理を施すことにより不純物を分解除
去すると共にトナー表面が溶融される。
【0009】本発明のトナーを製造するには、まず従来
公知の湿式造粒法により液状媒体中でトナー粒子を製造
する。湿式造粒法としては、懸濁重合法や乳化重合法な
どの重合工程を含むものであってもよく、懸濁造粒法な
どの重合工程を伴わない造粒法であってもよい。懸濁重
合法では、重合性モノマー、重合開始剤ならびに着色剤
およびその他の添加剤を成分とする重合組成物を非溶媒
系媒体中に懸濁し重合、造粒を行う。また乳化重合法は
一般的に粒径分布が良好であるが極めて微小な粒子しか
得られないため、シード重合法を用いることが好まし
い。すなわち、重合性モノマーの一部と重合開始剤とを
水系媒体あるいは乳化剤を添加した水系媒体中に添加し
て撹拌乳化し、これに重合性モノマーの残部を徐々に滴
下して微小な粒子を生成し、ついでこの粒子を種として
着色剤およびその他の添加剤を含む重合性モノマー液滴
中にて重合を行う。この他、重合過程を含む湿式造粒法
であるソープフリー乳化重合法、マイクロカプセル法
(界面重合法、in−situ重合法等)、非水分散重合法な
どを用いてもよい。また懸濁造粒法の場合は、樹脂成分
に着色剤およびその他の添加剤を配合して溶融し、これ
を非溶媒系媒体中に懸濁して造粒を行う。
【0010】本発明現像剤の結着樹脂(バインダー樹
脂)としては、通常トナー、現像剤において結着剤とし
て汎用されているものであれば特に限定されない。例え
ば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、
ポリオレフイン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルフオン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂などの熱可塑
性樹脂、あるいは、尿素樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹
脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、並びにこれらの
共重合体、ブロツク共重合体、グラフト共重合体および
ポリマーブレンドなどが用いられる。
【0011】また、スチレン系モノマー、(メタ)アク
リル系モノマー、ポリエステル系樹脂などを用いた転写
紙等に短時間で定着する定着ローラーからの分離性が高
い高速複写機用のトナーであってもよい。さらに、ポリ
エステル系樹脂を用いて耐塩化ビニル性、透光性を備え
OHPシートとの密着性のよい透光性カラートナーとし
てもよい。
【0012】その他本発明のトナーに用いられる荷電制
御剤、着色剤などの種類、配合量はいずれも従来公知の
湿式法により製造されるトナーと同様であってよい。荷
電制御剤としては正、負の荷電制御剤のいずれであって
もよく、その添加量は、トナーの種類、トナー添加剤、
結着樹脂の種類等により、また、トナーの現像方式(二
成分あるいは一成分)等により適宜選択される。着色剤
としては、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が
使用することができる。
【0013】また、流動性向上のために、シリカ、酸化
アルミニウム、酸化チタン、フッ化マグネシウム等の流
動化剤を用いてもよい。また、必要に応じて炭化ケイ
素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウムなどの
特に疎水化処理した非磁性無機微粒子、あるいはスチレ
ン系、(メタ)アクリル系、テフロン、シリコーン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等の各種有機微粒子が用い
られる。本発明のトナーには定着性向上のためにオフセ
ツト防止剤を併用してもよい。
【0014】このような湿式中で造粒されるトナー粒子
の平均粒径は、1〜15μm、特に2〜10μmである
のが好ましい。トナー粒径がこれより小さいと紙上の隠
蔽力を得ることが難しく、また、この範囲より大きいと
画像が粗くなり高画質が得られない。また、このトナー
は湿式中で造粒されるため平均粒径±25%の粒子が3
0%以上含まれる粒径分布の揃ったトナーが得られる。
このようにして得られた湿式法によるトナーは公知の乾
燥装置により20〜80℃にて乾燥する。
【0015】つぎに乾燥されたトナーを気流中に噴出し
て瞬間加熱処理を行う。加熱のピーク温度は、トナーに
不純物として残留する界面活性剤、重合開始剤などの分
解温度以上であり、通常、トナーのバインダー樹脂のガ
ラス転移温度+50℃〜ガラス転移温度+500℃の範
囲であり、好ましくはガラス転移温度+100℃〜ガラ
ス転移温度+400℃である。加熱のピーク温度がガラ
ス転移温度+50℃より低いと、トナー中の不純物が充
分に分解、除去されない。また、ピーク温度がガラス転
移温度+500℃を越える高温であるとトナーの凝集物
が発生する。さらに、トナーがガラス転移温度以上の雰
囲気に存在する時間は2秒以下、好ましくは1秒以下で
ある。かかる滞留時間が2秒を越えるとトナーの凝集物
が発生する。また、加熱処理の好適温度条件はトナーの
粒径によっても異なり、通常平均粒径約12μmのトナ
ーではガラス転移温度+200〜+400℃、また平均
粒径約6μmのトナーではガラス転移温度+150℃〜
+300℃が好ましい。このような瞬間加熱によりトナ
ーの樹脂中に残留する不純物が分解および/またはトナ
ー表面が溶融してフレッシュな面が表面に形成されるこ
とにより、トナーの凝集を生ずることなくトナー表面か
ら除去される。このような瞬間加熱を行うことにより樹
脂が高温状態に曝される時間が非常に短く、粒子相互お
よび熱処理装置の器壁への粒子付着がなくなる。この結
果、収率が高く製造装置の清掃頻度も極端に少なくな
る。
【0016】瞬間加熱処理されたトナーは、直ちに冷風
などにより急冷却するのが好ましい。かかる急冷により
装置器壁への付着、粒子の凝集がより少なくなり収率も
向上する。また、トナーの加熱処理を高速気流中で行う
ことにより加熱の均一度が高くなり粒子間のバラツキが
少なくなり製造安定性に優れる。
【0017】本発明においてはトナーが熱気流中で懸濁
状態で分散されて加熱処理される。ここで用いられる分
散気流中の粒子濃度は1000g/m3以下であること
が好ましい。キャリアの分散濃度が高くなると、熱気流
中において1個1個の単一粒子としてではなく凝集状態
で熱処理される粒子が生じ、本発明の目的とする均一な
熱処理が困難となると共に粒子同士が固着団塊化し好ま
しくない。
【0018】本発明における加圧熱気流の流速並びにト
ナーの吹込速度は加圧熱気流の温度、トナーの粒径、粒
径分布、比重及びトナー構成樹脂の熱的特性、膜厚等に
より適宜選定すればよい。また、トナー粒子加熱処理後
の冷却は必須である。加熱処理後、意図的に冷却しない
と熱処理時の残熱により、あるいはトナー粒子を捕集す
るサイクロン内で旋回する際発生する熱により樹脂のガ
ラス転移温度以上の温度となりトナー粒子同士が熱凝集
する。すなわち、加熱処理時に単一粒子として処理され
ているにもかかわらず加熱処理後冷却を行わないと熱凝
集する。
【0019】ここで冷却とは、トナー構成樹脂のガラス
転移温度以下の温度雰囲気下にトナーを導入し、かつト
ナーを該ガラス転移温度以下の温度で保持することを意
味する。なお、好ましくは該ガラス転移温度の10℃以
下、さらに好ましくは20℃以下にトナー粒子を冷却す
る。また、トナーを冷却するには加熱処理した後、前記
温度の冷却風を導入する方法、あるいはさらにトナー導
入管を水等の液体および/またはエアーにて冷却する方
法などが用いられる。さらに、必要に応じてトナー粒子
を捕集するサイクロン自体も冷却水等を用いて該温度以
下に保持することが望ましい。
【0020】次に、本発明における熱処理について図1
を参照して具体的に説明する。図1に示すごとく、熱風
発生装置1にて調製された高温高圧エアーは導入管2を
経て熱風噴射ノズル6より噴射される。一方、トナー粒
子(試料)5は定量供給器4より所定量の加圧エアーに
より導入管2′を経て搬送され、前記熱風噴射ノズル6
の周囲に設けられた試料噴射ノズル7より熱風気流中に
噴射される。この場合、試料噴射ノズル7の噴出流が熱
風気流を横切ることがないように試料噴射ノズル7に所
要の傾きを設けておくことが好ましい。また、試料噴射
ノズル7は1本であっても複数本であってもよいが、ト
ナー試料の熱風気流中での分散を向上させるため前記所
要の傾きを有する対向する複数本(好ましくは2〜3
本)の試料噴射ノズル7を設けることが望ましい。複数
本の試料噴射ノズルを使用する場合、前記所要の傾きで
各々のノズルを熱風気流中央部に向けて噴出し、熱風気
流中央部にてトナー粒子同士を適度な力でぶつけ合うこ
とによりトナーを熱気流中で充分に分散させ、トナー粒
子1つ1つの加熱処理を均質に行うのが好ましい。この
ようにして噴射されたトナー粒子は高温の熱風と瞬間的
に接触して均質に加熱処理される。ここで瞬間的とは、
処理温度並びに試料の熱風気流中での濃度により異なる
が、必要なトナー粒子の改質(加熱処理)が達成され、
かつトナー粒子同士の凝集が発生しない時間であり、通
常2秒以下であるのが好ましい。
【0021】次いで、この瞬間加熱処理されたトナー粒
子は直ちに冷却風導入部8から導入される冷風により前
記の温度に急冷却される。かかる急冷により装置器壁へ
の付着、粒子同士の凝集がなくなり収率も向上する。つ
ぎにトナー粒子は導入管2″を経てサイクロン9により
捕集され、製品タンク11に貯まる。トナーが捕集され
た後の搬送エアーはさらにバグフィルター12を通過し
て微粉が除去された後、ブロアー13を経て大気放出さ
れる。なお、サイクロン9には冷却ジャケット10が設
けられ、冷却水によりサイクロン部でのトナー粒子を前
記の温度範囲に保持してトナー粒子の凝集を防ぐ。な
お、これらの冷却については、前記の温度雰囲気下にト
ナー粒子が保持できるよう適宜行うものであり、その方
法、条件については特に限定されるものではない。
【0022】本発明のトナーを二成分系の現像剤として
用いる場合に組み合わせるキャリアとしては、公知の
鉄、フェライトなどのキャリアが用いられる。また、前
記鉄、フェライトキャリアを芯材として各種合成樹脂、
セラミックの被覆層を設けたコーティングキャリアを用
いてもよい。さらに、帯電性およびその他の現像剤特性
を改良するために各種有機、無機材料を分散、溶解させ
てコーティングしてもよく、これら材料をコーティング
キャリア表面に固定処理してもよい。
【0023】また、バインダー型キャリアを用いてもよ
い。すなわち、上記の各種磁性材料およびコーティング
層に用いた各種合成樹脂をバインダー樹脂として必要に
応じて、各種有機、無機材料を加え混合−混練−粉砕し
て、所望の粒径に調製したものを使用してもよい。キャ
リアの平均粒径としては、20〜200μmのものが一
般的に使用されるが、現像方式等に応じて適宜設定され
る。
【0024】
【作用】湿式造粒法にて得られたトナーの表面に存在す
る界面活性剤、重合触媒等の不純物質が瞬間加熱により
分解される。また、トナー表面が高熱により一度溶融し
た後、再造粒され、湿式造粒時に表面層を形成していた
成分が内部の成分と混練されて新しい表面を形成する。
このため、逆荷電性および低荷電性のトナーが低減す
る。また、瞬間加熱処理により超微粒子のトナーが、通
常粒径のトナー粒子表面に固着するため超微粉粒子がな
くなる。
【0025】
【実施例】つぎに本発明を実施例にもとづきさらに具体
的に説明する。
【0026】[比較例1]ポリエステル樹脂(NE−3
82:花王(株)製)100gを塩化メチレン/トルエン
(8/2)の混合溶剤400gに溶解した。ついで、フ
タロシアニン顔料5gおよび亜鉛金属錯体(E−84:
オリエント化学工業社製)5gを加えボールミル中にて
3時間混合、分散し、均一混合分散液を得た。次に、分
散安定剤としてメチルセルロース(メトセルK35L
V:ダウケミカル社製)4%溶液60g、ジオクチルス
ルホサクシネートソーダ(ニッコールOTP75:日光
ケミカル社製)1%溶液5g、ヘキサメタリン酸ソーダ
(和光純薬社製)0.5gをイオン交換水1000gに
溶解した水溶液中にTKオートホモミクサー(特殊機化
工業社製)を用い上記均一分散液を平均3〜10μmと
なるように回転数を調整し、水中に懸濁した。ついで、
撹拌スピードを落として温度60℃にて5時間塩化メチ
レン/トルエンの混合溶媒を除去した後乾燥し平均粒径
7μmのトナーを得た。
【0027】[実施例1]比較例1にて得られたトナー
を図1に示す熱気流表面改質装置を用いて300℃の熱
気流中で約0.8秒処理し平均粒径7μmのトナーを得
た。
【0028】[比較例2]スチレン 75g、n−ブチ
ルメタクリレート 20g、メタクリル酸 5g、カー
ボンブラック(#2300:三菱化成工業社製)8g、
2,2’−アゾビスイソブチルニトリル 3g,クロム
金属錯体(アイゼンスピロンブラックTRH:保土ケ谷
化学工業社製)5gをサンドスターラにより混合して反
応混合液を調製した。この反応混合液を濃度3%のアラ
ビアゴム水溶液中で撹拌機TKオートホモミクサー(特
殊機化工業社製)を用いて平均粒径3〜10μmとなる
よう回転数を調整しながら、温度60℃で6時間重合し
た。重合反応終了後、回転数を落し、分散系を85℃ま
で上昇させ、粒子同士を凝集させた。特に1μm以下の
超微粒子を3μm以上の粒子表面に固着、溶融させ、5
0μm〜1mm程度とした後、乾燥し、100μm〜2
mm程度のトナーの凝集体を得た。これをジェットミル
により粉砕し、さらに風力分級して平均粒径6μmのト
ナーを得た。
【0029】[実施例2]比較例2にて得られたトナー
を前記図1の熱気流表面改質装置を用いて350℃の熱
気流中で約0.8秒処理することにより、平均粒径6μ
mのトナーを得た。
【0030】[実施例3]比較例2で得たトナー100
重量部に対し疎水性シリカ(E−974:日本アエルジ
ル社製)0.5重量部を加えてヘンシェルミキサーに入
れ、回転数1500rpmにて1分間混合撹拌した。得
られた粒子を前記図1の熱気流表面改質装置を用いて3
50℃の熱気流中で約1秒処理し、平均粒径6μmのト
ナーを得た。
【0031】[比較例3]実施例1において熱処理条件
を下記表1の通りとする以外は同様の製造条件にてトナ
ーを製造した。トナーは凝集物が多く、実用上使用でき
ないものと判断されたため各種評価は行わなかった。
【0032】 表1 トナーの製造条件 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最高 滞留 粉体 冷却風 冷却水 トナー 温度 時間 分散濃度 温度 温度 凝集性 (℃) (秒) (g/m3) (℃) (℃) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 300 0.8 150 18 18 無 比較例1 − − − − − 無 実施例2 280 0.8 350 18 18 無 比較例2 − − − − − 無 実施例3 320 1.0 100 18 18 無 比較例3 350 2.5 150 冷却ナシ 冷却ナシ 凝集大 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [キャリアの製造例]下記のバインダー型キャリアを用
いて前記トナーの評価を行った。
【0033】 成 分 重量部 ポリエステル樹脂(花王社製:NE−1110) 100 無機磁性粉(戸田工業社製:EPT−1000) 500 カーボンブラック(三菱化成社製:MA#8) 2 上記材料をヘンシェルミキサーにより充分混合、粉砕し
た。次いでシリンダ部180℃、シリンダヘッド部17
0℃に設定した押出し混練機を用いて、溶融混練した。
混練物を冷却、粗粉砕後、ジェットミルで微粉砕した。
さらに、風力分級機を用いて分級し、平均粒径55μm
の磁性キャリアを得た。
【0034】物性評価 (1)トナー粒径(微粉量) トナー粒径は、レーザー散乱式粒度分布測定装置 SA
LD−1100((株)島津製作所製)を用い測定し、そ
の平均粒径及び粒度分布を求めた。微粉量は重量粒度分
布において、重量平均粒径の1/2以下の割合により、下
記の3段階にランクわけした。
【0035】〇 ・・・ 0.5%未満 △ ・・・ 0.5以上、1.0%未満 × ・・・ 1.0%以上 (2)キャリア粒径 キャリア粒径は、マイクロトラック モデル 7995−
10 SRA(日機装社製)を用い測定し、その平均粒
径を求めた。
【0036】(3)帯電量(Q/M)および飛散量 得られたトナー100重量部に対してコロイダルシリカ
R−974(日本アエロジル社製)0.1重量部を用い
て後処理を行い、帯電量(Q/M)および飛散量を測定
した。
【0037】帯電量は各トナー2gと前記キャリア28
gとをポリエチレンビン(50cc)に入れて回転架台に
のせ、1,200rpmにて回転し、10分間撹拌後に
測定した。
【0038】トナーの飛散量測定は、デジタル粉塵計P
5H2型(柴田化学社製)で測定した。前記粉塵計とマ
グネットロールとを10cm離れた所に設置し、このマ
グネットロールの上に現像剤2gセットした後、マグネ
ットを2,000rpmで回転させた時に発塵するトナ
ー粒子を前記粉塵計が粉塵として読み取って、1分間の
カウント数(cpm)で表示した。ここで得られた飛散
量が300cpm以下を〇、500cpm以下を△、5
00cpmより多い場合を×として3段階の評価を行っ
た。△ランク以上で実用上使用可能であるが〇が望まし
い。帯電量および飛散量の測定結果を表2に示す。
【0039】(4)帯電量分布 帯電量分布の測定には、1986年11月28日に開催
された電子写真学会主催の第58回研究討論会で、ミノ
ルタカメラ(株)の寺坂らによって発表された装置を用い
て測定を行った。装置の概略を図2に示す。この装置を
用いて帯電量分布を測定する方法をつぎに説明する。マ
グネットロール23の回転数を100rpmにセットし
た。現像剤としては30分間撹拌後のものを用いた。現
像剤3gを精密天秤で計量し、導電性スリーブ22の表
面全体に均一に乗せる。次にバイアス電源24によりバ
イアス電圧を0〜10KV逐次印加し、5秒間スリーブ
22を回転させ、スリーブ22停止時の電位Vmを読み
取る。その時、円筒電極21に付着した分離トナー27
の重量Miを精密天秤で計量し、平均トナー帯電量を求
める。図3は求めたトナーの質量の重量%を縦軸に、ま
た、帯電量Q/Mを横軸(対数目盛)にして示したグラ
フの例である。
【0040】図3において、横軸(Q/M)の100
102の範囲を20等分した1目盛りを1チャンネルと
し、このQ/M 1チャンネルにおける重量%が多いも
のから順に3チャンネルの累積重量%を求め90%以上
を○、80%を△、80%未満を×として評価を行っ
た。
【0041】 表2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 初期帯電量 初期飛散性 微粉量 帯電量分布 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 −12[μC/g] ○ ○ ○ 比較例1 −11[μC/g] × × × 実施例2 −13[μC/g] ○ ○ ○ 比較例2 −11[μC/g] × × × 実施例3 −14 [μC/g] ○ ○ ○ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0042】
【発明の効果】本発明の湿式造粒トナーは耐環境安定性
がよく、極めて安定した帯電性を示し画質が向上する。
また、飛散トナーが低減しクリーニング性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱気流表面改質装置を示す概略図である。
【図2】トナーの帯電量分布を測定する装置を示す概略
図である。
【図3】帯電量分布を示すグラフである。
【符号の説明】
6 熱風噴射ノズル 7 試料噴射ノズル 8 冷却風導入部 9 サイクロン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液性媒体中にて造粒したトナー粒子をピ
    ーク温度がバインダー樹脂のガラス転移温度+100℃
    以上で、かつガラス転移温度+500℃以下の条件下に
    て瞬間加熱処理して得られる静電潜像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 樹脂のガラス転移温度以上の雰囲気にト
    ナーが存在する時間が2秒以下である前記請求項1記載
    の静電潜像現像用トナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11149185A (ja) * 1997-11-17 1999-06-02 Canon Inc 静電荷像現像用有彩色カラートナー及び画像形成方法
US6171743B1 (en) 1998-10-05 2001-01-09 Minolta Co., Ltd. Electrostatic latent image-developing toner
JP2006307168A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Ricoh Co Ltd 微粒子及びその製造方法、トナー及びその製造方法、並びに現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置
JP2019168531A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 キヤノン株式会社 トナー及びトナーの製造方法

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