JPH051141A - 耐炎性ポリエステル - Google Patents

耐炎性ポリエステル

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Publication number
JPH051141A
JPH051141A JP18028591A JP18028591A JPH051141A JP H051141 A JPH051141 A JP H051141A JP 18028591 A JP18028591 A JP 18028591A JP 18028591 A JP18028591 A JP 18028591A JP H051141 A JPH051141 A JP H051141A
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JP
Japan
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polyester
unit
flame
acid
formula
Prior art date
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Pending
Application number
JP18028591A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuko Ueda
敦子 植田
Tetsuo Matsumoto
哲夫 松本
Koji Kameyama
好治 亀山
Tomoko Watanabe
智子 渡辺
Bunpei Hosoi
文平 細井
Toshikazu Abe
敏万 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記構造式〜で表される構成単位から主
としてなり、各構成単位のモル比が、との和とと
の和とが実質的に等しく、ととが99/1〜90
/10、ととが99.7/0.3〜85/15であ
るランダムコポリエステルであって、極限粘度が0.5
以上である耐炎性ポリエステル。 (Rは炭素数6〜25のアルキレン基、Eは−CH
CH−、Ar、Arは芳香族を表し、ベンゼン環
は低級アルキル基又はハロゲンから選ばれた置換基を有
していてもよい。また、aは2〜4、b、cはそれらの
和が1〜20となる整数を表す。) 【効果】 機械的特性等が良好であると共に、燃焼時の
溶融落下性が極めて良好な耐炎性ポリエステルが提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐炎性ポリエステルに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートのようなポ
リエステルは、優れた機械的特性及び化学的特性を有
し、衣料用、産業用等の繊維のほか、磁気テープ用、写
真用、コンデンサー用等のフイルムあるいはボトル等の
成形品用として広く用いられている。ところで、近年、
火災予防の観点から合成繊維や各種プラスチック製品の
耐炎性への要請が強まっている。
【0003】従来、ポリエステルに耐炎性を付与する試
みは種々なされており、リン化合物を含有させる方法が
有効であるとされている。しかし、リン化合物を含有さ
せる場合、一般に、(1) ポリエステルのゲル化が生じ
る、(2) リン化合物の残存率が低い、(3) ポリエステル
の色調が悪化する、(4) 紡糸、延伸、成形等の各工程で
有毒ガスを発生しやすいといった問題があった。
【0004】本発明者らは、このような問題を解決する
ものとして、ポリエチレンテレフタレートのようなポリ
エステルに、前記構造式の単位を形成する化合物を共
重合したポリエステルを提案した(特開平2−1730号公
報)。このポリエステルは、難燃性に優れ、機械的特性
等も良好であるが、カーテン等の特定の用途に使用する
場合、燃焼時の溶融落下性が十分でないことがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、難燃性に優
れ、機械的特性等が良好であると共に、燃焼時の溶融落
下性が極めて良好な耐炎性ポリエステルを提供しようと
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討の結果、構造式の単位を形
成する化合物と共に構造式の単位を形成する化合物を
共重合することが有効であることを見出し、本発明に到
達した。
【0007】本発明の要旨は次のとおりである。下記構
造式〜で表される構成単位から主としてなり、各構
成単位のモル比が、との和ととの和とが実質的
に等しく、ととが99/1〜90/10、ととが99.7
/0.3〜85/15であるランダムコポリエステルであっ
て、極限粘度が0.5 以上である耐炎性ポリエステル。
【0008】
【化2】
【0009】(R1は炭素数6〜25のアルキレン基、Eは
−CH2CH2−、Ar1、Ar2は芳香族基を表し、ベンゼ
ン環は低級アルキル基又はハロゲンから選ばれた置換基
を有していてもよい。また、aは2〜4、b、cはそれ
らの和が1〜20となる整数を表す。)
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のポリエステルにおいて、主体となる構成単位は芳
香族ジカルボン酸残基及びアルキレングリコール残基
である。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸
が好ましく用いられ、イソフタル酸や5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸等を併用してもよい。また、アルキレ
ングリコールとしては、エチレングリコール及び1,4−
ブタンジオールが好ましく用いられる。構成単位は、
アルキレンジカルボン酸の残基であり、この単位を導入
することにより、の単位を導入したポリエステルの耐
炎性 (溶融落下性) を高めることができる。
【0011】アルキレンジカルボン酸としては、炭素数
8〜27のものが用いられ、炭素数7以下のものでは、溶
融落下性を高める効果が十分発揮されない。アルキレン
ジカルボン酸の具体例としては、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸等が挙げられる。構成単位の導入量は、酸成
分の1〜10モル%、好ましくは3〜5モル%とすること
が必要である。この量があまり少ないと溶融落下性を高
める効果が不十分であり、多過ぎるとポリエステルの物
性が損なわれる。
【0012】構成単位は、含リン芳香族ジオール残基
であり、ポリエステルに耐炎性を与えるための必須成分
である。構成単位において、Ar2は3価の芳香族基で
あり、ベンゼン環基及びナフタレン環基が好ましく、芳
香環はハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基等を置
換基として有していてもよい。なお、含リン芳香族ジオ
ール化合物は、ポリエステルを製造する際に反応系にそ
のままの形で添加してもよいし、テレフタル酸、イソフ
タル酸等のジカルボン酸成分と反応させて、モノマー、
オリゴマー又はポリマーの形にして添加してもよい。構
成単位の導入量は、ジオール成分の0.3〜15モル%、
好ましくは0.6〜12モル%とすることが必要である。こ
の量が0.3モル%未満であると耐炎性が不十分であり、1
5モル%を超えるとポリエステルの物性が損なわれる。
【0013】なお、本発明のポリエステルには、上記の
成分の他に、パラヒドロキシ安息香酸、トリメリット
酸、ジエチレングリコール、ペンタエリスリトール等が
少量共重合されていてもよい。また、ヒンダードフェノ
ール化合物のような安定剤、蛍光剤、染料のような色調
改良剤、二酸化チタンのような顔料等の添加物を共存さ
せても差し支えない。
【0014】本発明のポリエステルは、常法(例えば、
特開平2−1730号公報参照)により製造することができ
る。
【0015】本発明のポリエステルは、その特性に応じ
て繊維、フイルム、ボトル等の成形物の製造に用いら
れ、リン原子を多量に含有したものはポリエステル等に
対する難燃剤としても用いられる。
【0016】
【作用】本発明のポリエステルは、構成単位が存在す
るため、接炎時にポリエステルの熱分解が促進され、生
成するリン酸層が保護被膜となって酸素を遮断し、ま
た、脱水反応が促進され、ポリエステルの炭化が促進さ
れるため、良好な耐炎性を示すものと認められる。
【0017】また、本発明のポリエステルは、構成単位
により溶融落下性が向上し、構成単位との相乗効果
によって優れた耐炎性を発揮するものと認められる。
【0018】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を記述する。な
お、実施例においてポリエステルの特性値は次のように
して測定したものである。 (1) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒と
し、温度20.0℃で測定した。 (2) リン原子含有量(P含量) 蛍光X線法により定量した。(「P含量」はポリエステ
ルの構成単位に対するリン原子としての量を示す。) (3) 耐炎性 常法に従って溶融紡糸、延伸して得た糸を筒編地にし、
その1gを長さ10.0cmに丸めて10.0mm径の針金コイル中に
挿入し、45度の角度に保持して、下端から口径0.64mmの
ミクロバーナーで点火し、火源を遠ざけて消火した場合
は再び点火を繰り返し、全試料が燃焼しつくすまでに要
する点火回数を求め、5個の試料についての点火回数
(接炎回数と記す)で表した。 (4) 融点(Tm)及びガラス転移点(Tg) 示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC−2型)
を用い、昇温速度20℃/分で測定した。
【0019】参考例 ジフェニルホスフィンオキシドとp−ベンゾキノンとを
エチルセロソルブ中で125℃で2時間反応させて、ジフ
ェニル−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−ホスフィン
オキシド(PPQ)を得た。このPPQ0.1モルとエチ
レンカーボネート0.3モルとをガラスフラスコに仕込
み、触媒として炭酸カリウム0.01モル、溶媒としてエチ
レングリコールジエチルエーテルを0.5モル加え、100℃
で6時間撹拌しながら反応させて含リン芳香族ジオール
(PPQ・E)の白色結晶を得た。
【0020】実施例 1 テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応
で得られたビス(β−ヒドロキシエチル) テレフタレー
ト及びその低重合体56kgに、参考例で得られたPPQ・
Eの30重量%エチレングリコール溶液を20kg及びドデカ
ン二酸を2.1kg添加し、触媒として酸成分1モルに対し
て2×10-4モルのジメチルチンマレエートを加え、285
℃、0.4トルで2時間重縮合反応を行った。得られたポ
リエステルは、〔η〕0.67、Tm 234℃、Tg 68℃、P
含量7740ppmであった。このポリエステルからの繊維の
接炎回数は5.4回であり、十分な耐炎性を有していた。
【0021】実施例2〜8及び比較例1〜3 PPQ・Eの添加量及びアルキレンジカルボン酸の種類
と添加量を変えて実施例1と同様にしてポリエステルを
製造した。
【0022】実施例9 テレフタル酸ジメチルと1,4ブタンジオールとのエステ
ル交換反応で得られたビス(δ−ヒドロキシブチル) テ
レフタレート及びその低重合体を使用した以外は実施例
1と同様にしてポリエステルを製造した。
【0023】以上の実施例及び比較例で得られたポリエ
ステルの特性値等を表1に示す。なお、比較例1では、
ポリエステルチップの乾燥時に融着して乾燥が困難であ
り、可紡性も悪かった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、機械的特性等が良好で
あると共に、燃焼時の溶融落下性が極めて良好な耐炎性
ポリエステルが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細井 文平 愛知県岡崎市在家町字西五反田24 (72)発明者 阿部 敏万 愛知県岡崎市上地4丁目3−10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記構造式〜で表される構成単位か
    ら主としてなり、各構成単位のモル比が、との和と
    との和とが実質的に等しく、ととが99/1〜90
    /10、ととが99.7/0.3〜85/15であるランダムコ
    ポリエステルであって、極限粘度が0.5 以上である耐炎
    性ポリエステル。 【化1】 (R1は炭素数6〜25のアルキレン基、Eは−CH2CH2
    −、Ar1、Ar2は芳香族基を表し、ベンゼン環は低級ア
    ルキル基又はハロゲンから選ばれた置換基を有していて
    もよい。また、aは2〜4、b、cはそれらの和が1〜
    20となる整数を表す。)
JP18028591A 1991-06-25 1991-06-25 耐炎性ポリエステル Pending JPH051141A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013010922A (ja) * 2011-05-31 2013-01-17 Unitika Ltd 共重合ポリエステル樹脂
JP2013159699A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Unitika Ltd 共重合ポリエステル樹脂

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013010922A (ja) * 2011-05-31 2013-01-17 Unitika Ltd 共重合ポリエステル樹脂
JP2013159699A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Unitika Ltd 共重合ポリエステル樹脂

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