JPH05111141A - リレー試験装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被試験電力保護リレー装置の試験が機種に応
じた試験手順で自動的にできる。 【構成】 被試験電力保護リレー装置を接続する試験台
21に被試験電力保護リレー装置に対する入出力を割振り
する入出力切換器30を接続する。入出力切換器に電源容
量を切換える電源切換装置25を接続する。被試験電力保
護リレー装置22の試験データを記録する記録装置42と入
出力切換器30と電源切換装置25とを制御装置40で制御す
る。制御装置40は被試験電力保護リレー装置22の機種に
応じた試験手順、試験電源および結線条件を記憶する記
憶装置41を有している。 【効果】 試験時間が短縮され、作業性が良好となり、
試験の操作性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はリレー試験装置に係り、
被試験電力保護リレー装置の機種に応じた試験電圧、試
験電流などを所定の手順で付加して被試験電力保護リレ
ー装置などを試験する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３に示すように、特性試験をする被試
験電力保護リレー装置１は、回路基板２に設けられてい
る電圧コイル３、電流コイル４および動作接点５などに
接続された複数の被接続端子６がこの回路基板２の端縁
部に配線されている。そして、リレー試験器７には、試
験電流の出力端子８、試験電圧の出力端子９および応答
接点の入力端子10が設けられ、さらに、この試験器７に
は位相計11を接続した位相調整装置12と動作時間測定装
置13とを接続している。そして、この試験器７に設けた
ボリューム抵抗14により試験用電源容量を電流計15、電
圧計16にて調整するようにしている。

【０００３】そして、被試験電力保護リレー装置１の試
験に際しては、リレー試験器７の各端子８，９，10にそ
れぞれ被試験電力保護リレー装置１および試験内容に応
じて接続したリード線17を被試験電力保護リレー装置１
の被接続端子６にクリップ端子にて接続し、リレー試験
器７のボリューム抵抗14を調整し、各端子８，９から試
験電圧、試験電流を調整し、各端子８，９から試験電
圧、試験電流を出力させて被試験電力保護リレー装置１
の電圧コイル３、電流コイル４に負荷として与え、動作
接点５の動作信号をリレー試験器７の応答接点の入力端
子10に入力される信号にて検出し、被試験電力保護リレ
ー装置１の動作判定はリレー試験器７に設けたブザーま
たはネオン管で識別し、試験データは動作時間測定装置
13にて読取り判定をするようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記図３に示すリレー
試験装置では、リレー試験器７の各端子８，９，10と被
試験電力保護リレー装置１の被接続端子６とをリード線
17にて接続しなくてはならず、試験用電源の調整が難し
く、操作者による個人差が生じ易く、被試験電力保護リ
レー装置１の動作判定はブザーの発音またはネオン管の
点灯によるため不明確であり、試験データは動作時間測
定装置13の読取りによるため、特性データにばらつきが
生じ易く、試験データを試験現場で作成しなくてはなら
ず、作業が煩雑であり、さらに、試験手順は試験現場で
決めて操作しなくてはならず、効率が悪いとともに誤操
作のおそれがある問題があった。

【０００５】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、自動的に被試験電力保護リレー装置の機種に応じた
試験手順で電源容量が調整され、被試験リレー装置の動
作判定が同一条件ででき、試験データが自動的に記録さ
れ、操作性が良好なリレー試験装置を提供するものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のリレー試験装置
は被試験電力保護リレー装置を接続する試験台と、この
試験台に接続され前記被試験電力保護リレー装置に対す
る入出力を割振りする入出力切換器と、この入出力切換
器に接続され電源容量を切換える電源切換装置と、被試
験電力保護リレー装置の試験データを記録する記録装置
と、前記入出力切換器と電源切換装置および記録装置と
を制御する制御装置とを具備し、前記制御装置は被試験
電力保護リレー装置の機種に応じた試験手順、電源容量
および結線条件を記憶する記憶装置を有し、被試験電力
保護リレー装置の機種に応じて前記入出力切換器と電源
切換装置および記録装置とを制御するものである。

【０００７】

【作用】本発明のリレー試験装置は、試験台に被試験電
力保護リレー装置を接続し、制御装置にて被試験電力保
護リレー装置の機種に設定すると、記憶装置に予め記憶
された試験手順により電源切換装置にて試験用電源容量
が調整されるとともに、入出力切換器によって、被試験
電力保護リレー装置の端子に対する入出力が割振りさ
れ、被試験電力保護リレー装置に試験電圧、試験電流な
どが入力される。また、被試験電力保護リレー装置の動
作信号が制御装置に入力され、被試験電力保護リレー装
置の動作判定結果および動作時の試験データが記憶部に
記憶される。このように、被試験電力保護リレー装置の
機種に応じた試験手順によって自動的に多様の試験用電
源で試験が正確かつ迅速にできるとともに、誤操作のお
それもなく操作性が向上する。

【０００８】

【実施例】本発明の一実施例の構成を図１により説明す
る。

【０００９】20は電源装置で、この電源装置20は試験電
流、試験電圧を出力するとともに被試験電力保護リレー
装置の制御電源を出力する。

【００１０】21は被試験電力保護リレー装置22を接続す
る試験台で、この試験台21には被試験電力保護リレー装
置22の複数の被接続端子を並列に配設した端縁部を挿脱
自在に挿入する接続部が形成されている。この接続部に
は被試験電力保護リレー装置22の各被接続端子に接続さ
れる複数の接続端子が配設されている。

【００１１】25は電源切換装置で、前記電源装置20の複
数の試験電流出力がコネクタケーブルにて接続され、こ
の電源装置20は、例えば、複数の電源出力端子を切換え
るとともに接点の開閉またはカレントトランスの接続に
よって選択的に電源容量を切換えて、複数の試験電流出
力および試験電圧出力を出力する電源装置20がそれぞれ
調整される。

【００１２】30は入出力切換器で、この入出力切換器30
は、前記電源切換装置25にコネクタケーブルにて接続さ
れ、例えば、マトリックス接続切換回路にて構成され、
前記試験台21の各接続端子に対する入出力を被試験電力
保護リレー装置の機種により割振りするようになってい
る。

【００１３】31はコントローラで前記電源切換装置25と
入出力切換器30との間にコネクタケーブルにて接続さ
れ、この入出力切換器30の割振り信号を出力する。

【００１４】また、40はＣＰＵなどにて形成される制御
装置で、この制御装置40は被試験電力保護リレー装置22
の機種に応じた試験手順、試験電源容量および結線条件
を記憶する記憶装置41を有し、この記憶装置41に記憶さ
れている被試験電力保護リレー装置22の機種に応じたプ
ログラムによって試験手順、試験電源容量および結線条
件に基づいて前記電源切換装置25および入出力切換器30
を制御し、被試験電力保護リレー装置22の機種に応じた
試験手順で電源切換装置25から所定の試験電流および試
験電圧などを出力し、コントローラ31にて切換えられる
入出力切換器30の割振りで被試験電力保護リレー装置22
に所定の試験電流および試験電圧など入力する。また、
被試験電力保護リレー装置22の応答出力は入出力切換器
30からコントローラ31を経て制御部に入力され、記録装
置42に入力される。

【００１５】そして、前記記憶装置41はハードディスク
などにて構成され被試験電力保護リレー装置22の機種に
応じたプログラムが搭載されている。さらに、前記記録
装置42に記録された試験データはフロッピィディスク45
などに記憶させることができる。

【００１６】また、前記制御装置40にはディスプレイ43
およびプリンタ44が接続され、被試験電力保護リレー装
置22に応じたプログラム、試験データおよび試験判定結
果などを表示または印刷できるようになっている。

【００１７】なお、前記被試験電力保護リレー装置22は
電圧コイル、電流コイルなどのリレーとこの各リレーの
コイルにより応答動作する応答接点などが回路基板50に
接続され、この回路基板50の一端縁に前記電圧コイル、
電流コイル、応答接点などに接続されかつ試験台21に接
続される複数の被接続端子が配設されている。

【００１８】次に、この実施例の作用を図２に基づいて
説明する。

【００１９】試験器システムの試験台21、電源装置20、
電源切換装置25、入出力切換器30、コントローラ31およ
び制御装置40をそれぞれコネクタケーブルで接続する
（ステップ１）。次いで、試験器システムに電源を投入
する（ステップ２）と、試験プログラムが自動的に立ち
上がり（ステップ３）、被試験電力保護リレー装置22の
機種に応じて管理（登録）番号を制御装置40にて選択す
る（ステップ４）。次いで、試験台21に被試験電力保護
リレー装置22を装着し、被試験電力保護リレー装置22の
各被接続端子を試験台21の接続端子にそれぞれ接続する
（ステップ５）。そして、制御装置40の「開始キー」の
操作する（ステップ６）と、リレー試験が自動的に実行
される（ステップ７）。すなわち、制御装置40の記憶装
置41に記憶された被試験電力保護リレー装置22の機種に
応じたプログラムに従い、電源切換装置25が所定の電源
容量の試験電流、試験電圧を出力し、コントローラ31に
よって割振られた入出力切換器30の入出力回路の切換え
で試験台21を介して被試験電力保護リレー装置22の各被
接続端子に試験電流、試験電圧が入力される。

【００２０】そして、試験用電源が被試験電力保護リレ
ー装置22に掛かると、被試験電力保護リレー装置22のリ
レーの試験結果として動作信号が入出力切換器30からコ
ントローラ31を経て制御装置40に入力される。この受信
信号で制御装置40は被試験電力保護リレー装置22の試験
結果の判定および試験データが記録装置42に記録される
とともに、また、ディスプレイ43に表示され、また、必
要に応じてプリンタ44に印刷される。

【００２１】そして、試験が終了する（ステップ８）
と、記録装置42に記録されている試験データ、判定結果
などがフロッピィディスク45などに記録される（ステッ
プ９）。さらに、次の試験を行う場合には（ステップ1
0）、再び、被試験電力保護リレー装置22の機種に応じ
て管理（登録）番号を制御装置40にて選択し（ステップ
４）、この試験動作を繰り返す。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、試験台に被試験電力保
護リレー装置を接続し、制御装置にて被試験電力保護リ
レー装置の機種に設定することにより、記憶装置に予め
記憶されて試験手順にて試験用電源装置から出力される
試験電源が電源切換装置により調整され、入出力切換器
によって、被試験電力保護リレー装置に対する入出力が
割振りされ、被試験電力保護リレー装置に試験電圧、試
験電流などが入力され、被試験装置の電力保護リレーの
動作状態が制御装置に入力されて自動的に被試験電力保
護リレー装置の試験ができ、被試験電力保護リレー装置
の動作判定結果および試験データは記憶部に記憶される
ので、被試験電力保護リレー装置の機種に応じた試験手
順によって自動的に多様の試験電源で試験が正確かつ迅
速にでき、誤操作のおそれがなく操作性が向上される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すリレー試験装置の回路
図である。

【図２】同上フローチャート図である。

【図３】従来のリレー試験装置の回路図である。

【符号の説明】 21 試験台 22 被試験電力保護リレー装置 25 電源切換装置 30 入出力切換器 40 制御装置 41 記憶装置 42 記録装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被試験電力保護リレー装置を接続する試
   験台と、この試験台に接続され前記被試験電力保護リレ
   ー装置に対する入出力を割振りする入出力切換器と、こ
   の入出力切換器に接続され電源容量を切換える電源切換
   装置と、被試験電力保護リレー装置の試験データを記録
   する記録装置と、前記入出力切換器と電源切換装置およ
   び記録装置を制御する制御装置とを具備し、 前記制御装置は被試験電力保護リレー装置の機種に応じ
   た試験手順、電源容量および結線条件を記憶する記憶装
   置を有し、被試験電力保護リレー装置の機種に応じて前
   記入出力切換器と電源切換装置および記録装置とを制御
   することを特徴とするリレー試験装置。