JPH0510955B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えばワンルームマンシヨン群の室内
消火を無人的に機能させ、かつこれに連動してワ
ンルームマンシヨン群の例えば集中管理室に遠隔
指示するようにしたワンルームマンシヨンその他
の蓄圧式消火装置に関するものである。

〔従来の技術および発明が解決すべき問題点〕

近年若者向きの機能性と居住性を兼ね備えたワ
ンルームマンシヨンが急増しているが、これらワ
ンルームマンシヨンにおける火災の増加も漸増し
ているのが現状である。

本発明はこのようなワンルームマンシヨン等を
１つの大きな群として室内の消火を自動的かつ集
中管理的に無人管理することを目的としてなされ
たものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の要旨とする所は室内又は室外に注廃気
バルブ付バルブケースを有する消火薬剤貯蔵容器
を設置し、該容器より該室内に天井ないしは床を
経て複数の導管を室内の消火を必要とする部位に
分岐して導き、各導管の先端に火災熱を感知して
自動的に消火薬剤を噴出しうる機構の消火薬剤射
射用感知ノズルを取付け、上記薬剤貯蔵容器から
各導管及び感知ノズルまでを加圧された消火薬剤
で充満させた蓄圧式消火装置を構成し、かつ上記
貯蔵容器ないしはそれに近接した部位に導管内の
圧力低下を感知するための圧力スイツチを設置
し、この圧力スイツチを室外の電話および／また
は警報装置に接続したことを特徴とする蓄圧式消
火装置に存するもので、これにより所期の目的を
達成したものである。

〔作 用〕

一般に蓄圧式の消火装置は圧力洩れが一番の問
題となるため、従来の感知ノズル方式の消火装置
は製造時（工場出荷時）薬剤貯蔵容器、導管、感
知ノズルを一体とし各部の圧力洩れがないことを
確認した後出荷しているが、運搬、取付工事が非
常に困難であつた。

この困難さを解決するための取付工事後簡単に
圧力洩れ検査が出来るようにし、１本の薬剤貯蔵
容器に感知ノズルを複数取り付けるようにしたの
が本発明の蓄圧式消火装置である。

その際工事現地で導管をバルブケースに確実に
固定した後注廃気バルブより所定の圧力を導管と
感知ノズルに加え接続部の洩れがないことを確認
した後貯蔵容器のバルブ押えを締め込みバルブを
開くようにすればよい。

配管後の圧力チエツク機構を取付けることによ
り現地での配管と圧力洩れ検査が容易であり、又
１個の薬剤容器に対し複数個の感知ノズルを付け
ることにより火災に一番近い感知ノズルが作動し
消火するために少ない消火薬剤で確実に消火する
ことができ、特殊な感知ノズル固定板により室内
のインテリアにマツチししかも取付けが容易であ
る等の利点をもつている。

〔発明の効果〕

本発明によれば消火薬剤貯蔵容器を例えばワン
ルームマンシヨンの廊下側のメーターボツクス所
謂PS内に設置すれば、１個の貯蔵容器で２室な
いしそれ以上のワンルームマンシヨンの消火目的
に充当することが可能であると共に室外より当該
容器およびこれに付随する諸設備を目視により管
理人その他の消防関係者等が随時チエツクしうる
効果をもつている。

又消火薬剤貯蔵容器から分岐導管を経て室内の
消火を必要とする部位に設置された感知ノズルに
まで常時消火薬剤を行きわたらせている蓄圧式消
火装置であるので、万一火災の発生した場合に
は、この火災熱を感知ノズルが感知して該ノズル
より直ちに火災箇所に消火薬剤を自動的に噴出
し、速やかに消火目的を達することができる。

又上記貯蔵容器又はこれに近接した部位の導管
に１個の圧力スイツチを取付け、導管内の圧力低
下を感知するようにしているので、感知ノズルよ
り薬剤の噴射される消化状態、導管より薬剤の洩
れ等を外部よりチエツクすることができる。また
この圧力スイツチは各ワンルームマンシヨンの室
外或いは多数のワンルームマンシヨン群を集中的
に管理するための集中管理室に有線的ないし無線
的に無人的に連絡されているため、火災その他に
よる蓄圧式消火装置の圧力低下ないしは洩れ等の
異常事態を集中管理室で遠隔的かつ集中的に管理
でき、迅速かつ十分な消防活動に寄与するものと
なる等、本発明の消火装置はワンルームマンシヨ
ンその他の消火管理目的に貢献する所大である。

〔実施例〕

以下本発明を図面に示す実施例によつて説明す
る。

実施例 １ 第１図は２階建ての木造ワンルームマンシヨン
を示し、各階のワンルームはその半分のスペース
が上方に寝室Ａを、下方に厨房Ｂを形成した中２
階構造としてある。

本例では中２階の寝室Ａに消火薬剤貯蔵容器１
を夫々設置し、この容器１より各先端まで消火薬
剤圧力が均等に伝達されている導管２，２′，
２″…を天井、床を経て分岐して蓄圧式消火装置
を構成してある。その１つの導管２は厨房Ｂのコ
ンロ等の上方に導出しその先端に感知ノズル３を
取付け設置し湯沸し、炊事に起因する火災発生に
対処する。同様にして他の導管２′の先端に取付
けた感知ノズル３′は寝室Ａのベツド上方に設置
しベツドでの寝たばこ等による火災発生に対処す
る。更に他の導管２″は寝室Ａ及び厨房Ｂ以外の
高天井スペースの火災発生に対処するようにその
天井に、先端に取付けた感知ノズル３″を設置し
てある。

上記の蓄圧式消火装置の詳細は第２図に示され
る。

消火薬剤貯蔵容器本体容器）１の頂部に接続さ
れたバルブケース４には指示圧力計５、圧力スイ
ツチ６、バルブ押え７を夫々取付けると共に導管
３，３′，３″…としてのフレキシブルチユーブを
接続してあり、それらの先端に火災熱によつて作
動する熱感知式の感知ノズル３，３′，３″…が取
付けられている。圧力スイツチ６は室外に設置し
た制御盤８に有線ないしは無線で接続され、これ
よりランプ等の警告器９、ブザー等の警報器１０
および電源遮断器１１に夫々連動されている。

そこで火災熱を受けてノズル３〜３′が熱感知
する（ノズルを塞いでいる低融点メタルが溶融落
下してノズル口が開口する）と、当該の導管３の
先端まで圧伝されていた消火薬剤はその蓄圧によ
つてノズルより噴出され、直ちに火災の消火作業
を行う。この消火薬剤のノズルからの噴出によつ
て導管内の消火薬剤の圧力が低下するので、これ
を圧力スイツチ６が検知して警告器９、警告器１
０を作動すると共に遮断器１１を作動して当該室
内の電源を遮断し二次火災の発生を防止する。

実施例 ２ 本例では消火薬剤貯蔵容器（消火装置本体）１
を室外廊下側のメーターボツクスに設置し導管
（配管）２，２′，２″は天井又は床を経てワンル
ームマンシヨンの室内に導入して蓄圧式消火装置
を構成しており、その他については実施例１の場
合と同様である。この場合には両隣り２軒の容器
１を１つの大型のものに兼用することが容易であ
る。

その消火装置の詳細は第４図に示される。

その基本構成は第２図の場合と同じであるが、
２本の消火薬剤貯蔵容器１の各圧力スイツチ６の
作動ラインを室外の１つの制御盤に接続しこれに
より電源遮断、ガス遮断１２，１３を行うように
すると共に各圧力スイツチ６の作動ラインに夫々
警報ランプ、ブザー９，１０を接続してある。

またこの制御盤８は電話回線１４を介して遠隔
の保守管理センタ（集中管理室）１５に警告、警
報等を伝達、表示しうるようになつている。

第５図は同上のバルブケースの詳細図で、１６
は注廃気バルブ、１７は分割継手を示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例１を示す説明図、第２
図は同上の要部詳細図、第３図は本発明の実施例
２を示す説明図、第４図は同上の要部詳細図、第
５図は同上のバルブケースの上面略図である。 １……消火薬剤貯蔵容器、２……導管、３……
感知ノズル、６……圧力スイツチ、８……制御
盤、９，１０……警告、警報装置、１５……保守
管理センタ（集中管理室）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 室内又は室外に注廃気バルブ付のバルブケー
   スを有する消火薬剤貯蔵容器を設置し、該容器よ
   り該室内に天井ないしは床を経て複数の導管を室
   内の消火を必要とする部位に分岐して導き、各導
   管の先端に火災熱を感知して自動的に消火薬剤を
   噴出しうる機構の消火薬剤噴射用感知ノズルを取
   付け、上記薬剤貯蔵容器から各導管及び感知ノズ
   ルまでを加圧された消火薬剤で充満させた蓄圧式
   消火装置を構成し、かつ上記貯蔵容器ないしはそ
   れに近接した部位に導管内の圧力低下を感知する
   ための圧力スイツチを設置し、この圧力スイツチ
   を室外の電話および／または警報装置に接続して
   なることを特徴とする蓄圧式消火装置。