JPH05109064A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH05109064A
JPH05109064A JP26590591A JP26590591A JPH05109064A JP H05109064 A JPH05109064 A JP H05109064A JP 26590591 A JP26590591 A JP 26590591A JP 26590591 A JP26590591 A JP 26590591A JP H05109064 A JPH05109064 A JP H05109064A
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JP
Japan
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layer
electron
magnetic recording
injection
electron beam
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Pending
Application number
JP26590591A
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English (en)
Inventor
Koichi Shinohara
紘一 篠原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP26590591A priority Critical patent/JPH05109064A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度磁気記録に用いられる薄手磁気テープ
の製造時の高電圧電子ビーム蒸着時に高分子フィルムの
受ける熱ダメージの問題を解決し、薄手磁気テープを高
速で熱ダメージなしに製造できる方法を提供することを
目的とする。 【構成】 高分子フィルム1の表層部にあらかじめ注入
電子層10を形成してから高電圧電子ビーム加熱蒸発で
得られる蒸気流で蒸着するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度磁気記録に適し
た強磁性金属薄膜を磁気記録層とした磁気記録媒体を製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録は狭トラック化は10μ
m、短波長化は0.5μm迄進み、30年で面積記録密度
は実に1,000倍と向上し、機器の小型化,高機能化
を画質,音質を低下させずに実現し、更に一層の進展へ
の期待が強く、強磁性金属薄膜を磁気記録層とする磁気
記録媒体の広い実用化が強く望まれるようになってきて
いる。
【0003】以下に従来の強磁性金属薄膜を磁気記録層
とする磁気記録媒体の製造方法について説明する。
【0004】図2は従来の磁気記録媒体の製造に用いら
れている蒸着装置の要部構成図である。図2において、
1はポリエチレンテレフタレート,ポリエチレン2,6
ナフタレート等の高分子フィルム、2はクーリングキャ
ン、3はフィルムの送り出し軸、4は巻取り軸、5は蒸
発源容器、6はCo,Co−Ni等の蒸着材料、7は電
子ビーム、8はマスク、9は酸素ガス導入ポートであ
る。
【0005】以上のように構成された蒸着装置につい
て、その動作について説明する。まず蒸着装置に高分子
フィルム1を蒸着した状態で、図示していない真空排気
系により真空槽内部を10-5〜10-6(Torr)に排気
し、電子ビーム7を蒸着材料に照射しCoやCo−Ni
等の蒸着材料6を溶融、更に高温に保持し蒸発させ、移
動する高分子フィルム1にクーリングキャン2で冷却し
ながら蒸着を行う。通常の斜め蒸着は、接線に近い高入
射角から蒸着を開始し、マスク8で最小入射角を限定し
て蒸着を終えるよう構成する。その際酸素ガス導入ポー
ト9から酸素ガスを導入し、部分酸化蒸着膜により磁気
記録層に求められる磁気特性,実用特性等を改善してい
る。蒸着膜は単層から3層までが実用になっている。多
層構成の磁気記録層は上記したプロセスをくり返すか、
連続して複数のクーリングキャン,蒸発源を配して実施
すれば良い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、高分子フィルムを薄くして体積記録密度を
向上させる目的で磁気記録媒体を製造しようとすると、
高分子フィルムの温度上昇が増大し、部分的に熱による
ダメージが発生するといった問題があり、この問題は、
生産性を向上するため加速電圧の高い、電力密度をあげ
た高集束電子ビーム加熱により更にクリアになるもので
ある。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、高電圧加速電子ビームにより加熱蒸発させた強磁性
金属で磁気記録層を形成する際、薄手テープで起る熱ダ
メージを解決した方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、あらかじめ高分子
フィルムの表層部に注入電子層を配し、高電圧電子ビー
ム加熱蒸着する構成を有している。
【0009】
【作用】この構成によって、高電圧電子ビームの反射電
子成分が、蒸着に供される薄い高分子フィルムを透過せ
ずに、フィルム内に溜るようになり、その注入電子が、
クーリングキャンとの間の静電引力を増大させるように
働き、蒸着時の入熱をキャンへ効果的に伝達できるよう
になり高分子フィルムの受ける熱影響を小さくすること
ができる。
【0010】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0011】図1において、10は高分子フィルム1の
表層部分の注入電子層で、表層部分についてはここで
は、高分子フィルム1表面の1μm以内更に好ましくは
0.5μm以内を指すものである。この表層に注入電子
層10を形成するのは、加速した電子線を注入すること
によってなされるが、加速電圧を低い側から高い側へ調
整しながら電子線を高分子フィルム1へ照射することで
得られ、電圧の範囲の目安は500V〜5KVのうちで設
定し最適化すればよい。11は反射電子を模式的に表わ
したもので、蒸着材料を加熱するために照射する高電圧
電子ビームから生じる反射成分のうちの一部からなり、
反射電子11の比率や方向は一定していないが蒸着材の
構成材料により反射し、その一部は蒸着時に移動する高
分子フィルム1に注入される。ここで対象とする電子ビ
ームは加速電圧30KV〜75KVである。磁気テープ製造
に用いる高分子フィルム1の厚みが7μm以下3μmの範
囲で、上記した加速電圧の反射電子11はエネルギーを
殆んど失っていないものはフィルム1を透過してしまう
が、表層の注入電子層10での減速作用を受けてフィル
ム内部に溜るようになる。それを模式的に示したのが、
12の反射電子注入層である。
【0012】以上のように構成された磁気記録媒体の製
造方法について、その動作を説明する。厚み4.5μm
のポリエチレンナフタレートからなる高分子フィルム1
(両面に微粒子塗布層を配したもので、平均粗さが蒸着
面側は4(nm)、反対面は11(nm)である)を直径1
mのクーリングキャン2に沿わせて移動させながら、最
小入射角42度で、導入酸素量1(I/min)の下でCo
−Ni(Ni:19Wt%)を電子ビーム蒸着した。加速
電子ビームを30KV,40KV,75KVに選んで実施し
た。あらかじめ、加速電圧が1KVから3.8KVまで直線
的に変化する[同期は2(msec)]電子線を平均値とし
て48(μA/cm2)照射し、表層0.4μmに注入電子
層10を形成した。なお従来例はこの処理を行わずに蒸
着したものを用いた。蒸着は設定条件を同一として50
00m(幅520mm)長を2回くり返して比較した。蒸
着膜厚は0.15μm一定とした。蒸着速度は、加速電
圧によって異なり、30KVの場合は、60(m/min)
40KV,75KVの場合は夫々110(m/min),15
0(m/min)とした。実施例の場合は、反射電子11
が表層部の注入電子層10でエネルギーを減じ、4.5
μmのポリエチレンナフタレートフィルムを透過せず高
分子フィルム1内に反射電子注入層12を形成するの
で、それによる静電引力でクーリングキャン2と高分子
フィルム1が密着し、入熱を逃がし、高分子フィルム1
の受ける熱影響を最小限にすることができるのである。
【0013】本実施例による磁気記録媒体の製造方法と
従来の製造方法によって製造した場合のテープの歩留り
を(表1)に示している。
【0014】
【表1】
【0015】この(表1)から明らかなように、本実施
例の磁気記録媒体の製造方法は、高速生産条件を達成す
るための1つの条件である高電圧電子ビーム蒸着で薄手
テープを熱ダメージによる歩留り低下のない状態で製造
できるといったすぐれた効果が得られる。
【0016】以上のように本実施例によれば、表層部に
注入電子層を形成した上で、高電圧電子ビーム蒸着する
ことで薄手磁気記録媒体を熱ダメージなしに製造でき
る。
【0017】なお第1の実施例において高分子フィルム
1を厚み4.5μmのポリエチレンナフタレートとした
が、高分子フィルム1の材質によらず7μm以下3μm以
上であれば効果のあることを確認している。蒸着は斜め
蒸着について述べたが、Co−Cr,Co−Ta,Co
−Mo,Co−Pt−B等の垂直磁化膜形成のための蒸
着についても効果的であることは勿論である。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明は、高分子フィルム
の表層部に注入電子層を形成した後、高電圧電子ビーム
蒸着することで、薄手磁気記録媒体を熱ダメージなしに
高速で製造する方法を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁気記録媒体の製造
方法を説明するための模式図
【図2】従来の製法を説明するための蒸着要部構成図
【符号の説明】
10 注入電子層 11 反射電子 12 反射電子注入層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸着面側のフイルム表層部に注入電子層を
    構成した後、高速電子ビーム加熱蒸発により得た蒸気流
    にて蒸着することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
JP26590591A 1991-10-15 1991-10-15 磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH05109064A (ja)

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JPH05109064A true JPH05109064A (ja) 1993-04-30

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