JPH0510039A - 浮き補修工法 - Google Patents

浮き補修工法

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JPH0510039A
JPH0510039A JP16171691A JP16171691A JPH0510039A JP H0510039 A JPH0510039 A JP H0510039A JP 16171691 A JP16171691 A JP 16171691A JP 16171691 A JP16171691 A JP 16171691A JP H0510039 A JPH0510039 A JP H0510039A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
modified silicone
type epoxy
silicone resin
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JP16171691A
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English (en)
Inventor
Noriaki Shin
憲 明 新
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業性と、工事後の耐久性に優れる、タイ
ル、モルタル等の浮き補修工法の開発。 【構成】 補修箇所に凹部を形成後、注入口併用型のア
ンカーピンを打ち込み、次いで、エポキシ樹脂、式Iで
示される官能基を有するケチミン、変性シリコーン樹
脂、変性シリコーン樹脂用触媒およびシラン化合物を含
有し、粘度が50〜20000ポイズ(20℃)であ
り、硬化後の伸びが20〜400%である一液型エポキ
シ樹脂組成物をアンカーピンを通して注入する浮き補修
工法。 【化1】 (式I中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基から選
択される。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モルタル、タイルなど
の浮きの補修工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、モルタル、タイルなどの浮き
の補修が、種々の工法によって行なわれている。このよ
うな浮き補修工法の代表例をあげると、図1に示すよう
に、土台1とタイル3との間に浮き部分2があった場合
(図1−(1)参照)、補修箇所に凹部すなわち穴4を
形成後(図1−(2)参照)、その穴4に二液型エポキ
シ樹脂組成物5を注入し(図1−(3)参照)、次いで
アンカーピン6で固定する(図1−(4)参照)方法、
あるいは、図2に示すように、前記と同様に穴4を形成
後、その穴4に注入口併用型のアンカーピン6を固定し
(図2−(1)参照)、二液型エポキシ樹脂組成物5を
アンカーピン6を通して注入し、その樹脂吐出口7から
浮き部分2等へ二液型エポキシ樹脂組成物5を注入する
(図2−(2)参照)方法などである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来より、浮き補修工
法では、専ら室温硬化性二液型エポキシ樹脂組成物が用
いられている。しかし、上記室温硬化性二液型エポキシ
樹脂組成物を用いる浮き補修工法には、下記の問題点が
ある。二液型エポキシ樹脂組成物を用いるため、使用
時に主剤と硬化剤とを計量、混合しなければならず、作
業が煩雑である。主剤と硬化剤とを混合後の可使時間
が短いため、施工作業性に難点がある。硬化物は硬く
て柔軟性に乏しい(伸びが10%以下)ので、被補修材
の温度変化による膨張、収縮や衝撃による振動を吸収で
きず、クラックが発生する。
【0004】本発明は、上記の事実に鑑みてなされたも
のであり、一液型であるために、施工時に樹脂組成物の
計量、混合の必要がないので作業性に優れ、プライマー
を用いずに施工可能であり、その硬化物が適度な硬さお
よび柔軟性を有するためにクラック追従性と耐水性、接
着性に優れるという特徴を有する特定の一液型エポキシ
樹脂組成物と、アンカーピンとを用いる浮き補修工法の
提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、補修箇所を、
エポキシ樹脂(a)、式Iで示される官能基を有するケ
チミン(b)、変性シリコーン樹脂(c)、変性シリコ
ーン樹脂用触媒(d)およびシラン化合物(e)を含有
し、粘度が50〜20000ポイズ(20℃)であり、
硬化後の伸びが20〜400%である一液型エポキシ樹
脂組成物とアンカーピンとを用いて補修することを特徴
とする浮き補修工法を提供するものである。
【化4】 (式I中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基から選
択される。)
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。はじめ
に、本発明で用いる一液型エポキシ樹脂組成物に含有さ
れる成分について説明する。
【0007】本発明に用いるエポキシ樹脂(a)は、常
温における性状が液状であるエポキシ樹脂であれば、い
ずれでもよい。
【0008】エポキシ樹脂(a)としては、例えば、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールA
D等とエピクロールヒドリンを反応させて得られるビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂等や、こ
れらに水添したエポキシ樹脂、グリシジルエステル型エ
ポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ウレタン結合
を有するウレタン変性エポキシ樹脂、メタキシレンジア
ミンやヒダントインなどをエポキシ化した含窒素エポキ
シ樹脂、ポリブタジエンあるいはNBRを含有するゴム
変性エポキシ樹脂等があげられるが、これらに限定され
るものではない。
【0009】また、エポキシ樹脂(a)は、一種類のみ
でも、二種類以上を併用してもよい。
【0010】エポキシ樹脂(a)の硬化剤としては、そ
の分子中に下記式Iで示される官能基を有するケチミン
(b)を用いる。
【0011】
【化5】 (式I中、R1 およびR2 は、水素原子、炭素数1〜6
のアルキル基またはフェニル基である。)
【0012】ケチミン(b)は、水分のない状態では安
定に存在するが、水分によって第一級アミンになり、エ
ポキシ樹脂(a)の硬化剤として機能する。即ち、ケチ
ミン(b)は、潜在性硬化剤である。そして、これによ
り、成分(a)〜(e)を含む本発明で用いる室温硬化
性一液型エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が高まるとと
もに、使用時の硬化性が良好なものとなる。
【0013】このようなケチミン(b)としては、下記
式IaあるいはIbで示される化合物が例示される。
【0014】
【化6】 (式Ia中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ
独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基およびフ
ェニル基から選択され、Xは、炭素数2〜6のアルキレ
ン基または炭素数6〜12の非隣位アリーレン基を示
す。)
【0015】
【化7】 (式Ib中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は、そ
れぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基お
よびフェニル基から選択され、Xは、それぞれ独立に、
炭素数2〜6のアルキレン基および炭素数6〜12の非
隣位アリーレン基から選択される。)
【0016】このようなケチミン(b)に相当する化合
物について、さらに具体的に挙げると、1,2−エチレ
ンビス(イソペンチリデンイミン)、1,2−ヘキシレ
ンビス(イソペンチリデンイミン)、1,2−プロピレ
ンビス(イソペンチリデンイミン)、p,p´−ビフェ
ニレンビス(イソペンチリデンイミン)、1,2−エチ
レンビス(イソプロピリデンイミン)、1,3−プロピ
レンビス(イソプロピリデンイミン)、p−フェニレン
ビス(イソペンチリデンイミン)、(ジエチレントリア
ミンメチルイソブチルケトン重縮合物)フェニルグリシ
ジルエーテル付加物等が例示される。
【0017】ケチミン(b)は、一種類でも、二種類以
上を併用してもよい。
【0018】ケチミン(b)の使用量は、一液型エポキ
シ樹脂組成物が貯蔵される期間にもよるが、一般には、
エポキシ樹脂(a)100重量部に対して1〜60重量
部、好ましくは10〜30重量部とする。1重量部未満
では、硬化速度が遅くなるので好ましくなく、一方、6
0重量部を超えると、貯蔵時にエポキシ樹脂(a)が硬
化しやすくなり、貯蔵安定性が低下するので好ましくな
い。
【0019】本発明に用いる変性シリコーン樹脂(c)
とは、例えば、アミノ基、フェニル基、アルコキシ基等
の官能基が導入されたシリコーン樹脂をいうが、下記式
IIで示される加水分解性ケイ素基を末端に有するシリコ
ーン樹脂を用いることが好ましい。
【0020】
【化8】 (式II中、R6 は炭素数1〜12の1価の炭化水素基、
7 は炭素数1〜6の1価の炭化水素基、nは0〜2の
整数である)
【0021】より具体的には、末端にメチルジメトキシ
シリル基を有するシリコーン樹脂等が例示され、市販の
もの、例えば、ポリ(メチルジメトキシシリルエチルエ
ーテル)(MSP21S、鐘淵化学工業社製)が使用で
きる。
【0022】これらの変性シリコーン樹脂(c)は、一
種類のみを使用してもよいし、二種類以上を併用しても
よい。
【0023】このような変性シリコーン樹脂(c)の使
用は、一液型エポキシ樹脂組成物の硬化物への可撓性付
与のために重要である。変性シリコーン樹脂(c)の使
用量は、エポキシ樹脂(a)100重量部に対して、好
ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは50〜
200重量部とする。10重量部未満であると、可撓性
が十分ではなく、一方、500重量部を超えると、接着
性が悪くなるので好ましくない。
【0024】変性シリコーン樹脂用触媒(d)とは、上
記の変性シリコーン樹脂(c)を硬化させる触媒であ
る。即ち、変性シリコーン樹脂(c)の硬化は、変性シ
リコーン樹脂用触媒(d)の存在で、空気中の水分によ
り行なわれる。
【0025】より具体的には、ジブチル錫オキサイド等
のスズ化合物、オクチル酸鉛等の如きカルボン酸の金属
塩、シブチルアミン−2−エチルヘキソエートの如きア
ミン塩等が例示され、一種類でも二種類以上を併用して
もよい。
【0026】変性シリコーン樹脂用触媒(d)の使用量
は、一般的には、変性シリコーン樹脂(c)100重量
部に対して0.1〜10重量部である。
【0027】本発明に用いるシラン化合物(e)とは、
下記式III で示されるいわゆるシラン系カップリング剤
や、該カップリング剤とポリマーとの反応生成物をい
う。
【0028】式III R9 Si(OR83 (式III 中、R8 はアルキル基あるいはアルコキシアル
キル基、R9 は末端にアミノ基、メルカプト基、ビニル
基、エポキシ基等を有する有機官能基である。)
【0029】なお、シラン化合物(e)としては、アミ
ノアルキルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキ
シシラン、エポキシアルキルトリアルコキシシラン、メ
ルカプトアルキルトリアルコキシシランまたはこれらの
共重合体であるアルコキシシラン誘導体を用いることが
好ましい。
【0030】より具体的には、アミノプロピルトリメト
キシシラン、アミノプロピルトリメトキシシランとビニ
ルトリメトキシシランとの反応生成物、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシランとポリサルファイドとの
反応生成物等が例示され、市販のものが使用できる。
【0031】これらのシラン化合物(e)の分子量は、
2000以下であることが好ましい。分子量が2000
を超えるものを用いると、接着性が悪くなる傾向にあ
り、好ましくない。
【0032】シラン化合物(e)は、一種類でも、二種
類以上を併用してもよい。
【0033】これらのシラン化合物(e)は、接着剤付
与剤および脱水剤として働く。そして、その使用量は、
エポキシ樹脂(a)100重量部に対して、好ましくは
0.1〜50重量部、さらに好ましくは1〜10重量部
である。0.1重量部未満であると、一液型エポキシ樹
脂組成物の貯蔵安定性およびその硬化物の接着性が悪く
なるので好ましくなく、一方、50重量部を超えると、
一液型エポキシ樹脂組成物の硬化性が悪くなるので好ま
しくない。
【0034】本発明で用いる一液型エポキシ樹脂組成物
には、必須成分として、エポキシ樹脂(a)、ケチミン
(b)、変性シリコーン樹脂(c)、変性シリコーン樹
脂用触媒(d)およびシラン化合物(e)が含有される
が、通常は、この他に、充填剤も含有する。
【0035】充填剤は、一液型エポキシ樹脂組成物の粘
度調整剤として働くものであり、具体的には、炭酸カル
シウム、酸化チタン、シリカ、タルク、クレー等が例示
される。
【0036】充填剤は、その種類により、あるいはその
物理的性状(例えば粒径)により、粘度調整剤(増粘
剤)としての効果は様々である。従って、一概にその使
用量を決めることはできない。
【0037】本発明で用いる一液型エポキシ樹脂組成物
には、さらに、必要に応じ、ヒンダードアミン系、ヒン
ダードフェノール系等の老化防止剤、カーボンブラック
等の顔料、その他、紫外線吸収剤、可塑剤等の添加剤を
含有させてもよい。また、オルソギ酸エチル等の脱水剤
を含有させてもよい。
【0038】本発明で用いる一液型エポキシ樹脂組成物
は、以上説明してきた成分を含有し、その粘度(20
℃)は、50〜20,000ポイズである。この範囲外である
と、補修部分への一液型エポキシ樹脂組成物の注入、充
填が行ないにくい。即ち、50ポイズ未満であると、該
エポキシ樹脂組成物注入後に所定の位置に滞留せず、流
れてしまい、一方、20,000ポイズ超であると、硬
すぎて注入しにくい。
【0039】また、本発明で用いる一液型エポキシ樹脂
組成物は、その硬化後の伸びが20〜400%となるも
のである。硬化後の伸びが20%未満であると、柔軟性
が不足するためにクラック追従性に劣り、一方、400
%超であると、接着性や耐水性が劣るので好ましくな
い。
【0040】本発明で用いる一液型エポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂(a)、ケチミン(b)、変性シリコ
ーン樹脂(c)、変性シリコーン樹脂用触媒(d)およ
びシラン化合物(e)と、充填剤等の添加剤を、常法に
より混合することで製造され、密封容器に保存される。
【0041】次に、アンカーピンについて説明する。本
発明で用いるアンカーピンは、その形状、大きさ等につ
いて特に限定されない。通常、モルタル、タイルなどの
浮きの補修に使用されているものを用いればよい。
【0042】アンカーピン6について、具体的に例示す
ると、図3に示したもの等が挙げられる。なお、同図
中、7は樹脂吐出口、8は、アンカーピンの先端を押し
広げるために使用される摺動自在のヘッドである。
【0043】本発明の工法によって補修され得る被補修
材は、特に限定されないが、コンクリート、モルタル、
タイル等の無機物、鉄やステンレス等の金属等が特に好
適である。
【0044】本発明の浮き補修工法は、上記した一液型
エポキシ樹脂組成物とアンカーピンとを用いて、モルタ
ル、タイル等の浮き部分を補修することを特徴とする
が、図1、図2に示すように、土台1とタイル3との間
に浮き部分2がある場合(図1−(1)参照)、補修箇
所に凹部すなわち穴4を形成後(図1−(2)参照)、
穴4に一液型エポキシ樹脂組成物5を注入し(図1−
(3)参照)、次いでアンカーピン6を打ち込んで固定
する(図1−(4)参照)方法、あるいは、同様に補修
箇所に穴4を形成後、穴4に注入口併用型のアンカーピ
ン6を打ち込んで固定し(図2−(1)参照)、アンカ
ーピン6を通して、すなわち、アンカーピン6の頭部
(注入口)から一液型エポキシ樹脂組成物5を注入し、
それを、アンカーピン6の樹脂吐出口7から浮き部分2
等へ噴出させて充填する(図2−(2)参照)方法が好
ましい。
【0045】注入された一液型エポキシ樹脂組成物は、
常温下で、空気中の湿気の作用により、1〜2日間で硬
化する。そして、被補修材およびアンカーピンを、強固
に接着する。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0047】(実施例) (i)一液型エポキシ樹脂組成物の製造 表1に示す割合で、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(住友化学工業製、商品名ELA128)、変性シリコ
ーン樹脂としてポリ(メチルジメトキシシリルエチルエ
ーテル)(鐘淵化学工業社製、商品名MSP21S)、
充填剤である炭酸カルシウムおよび酸化チタンを用意
し、高粘度用混合撹拌機を使用し、常温、減圧(20To
rr以下)下で撹拌した。次に、シラン化合物であるビニ
ルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名A1
71)およびアミノプロピルトリメトキシシラン(日本
ユニカー社製、商品名A1100)を添加し、減圧撹拌
し、その後、変性シリコーン樹脂用触媒であるジブチル
錫オキサイドのフタル酸ジオクチル溶液(三共有機合成
社製、商品名No.918)、および、エポキシ樹脂用
硬化剤であるケチミン(油化シェルエポキシ社製、商品
名H−3)を同様に添加し、減圧撹拌し、一液型エポキ
シ樹脂組成物を製造した。尚、これらの粘度(20℃、
BH型粘度計使用)は、表1に示す通りであった。
【0048】(ii)評価 (i) で得られた一液型エポキシ樹脂組成物について、下
記の評価を行ない、結果を表2に示した。
【0049】(1)作業性 一液型エポキシ樹脂組成物をカートリッジに入れ、それ
をエアガンに装着し、ノズルを付けたカートリッジの先
端からアンカーピンに注入し、以下の基準で評価した。 ○:注入容易 ×:注入困難(アンカーピンの注入口から組成物があふ
れる。)
【0050】(2)貯蔵安定性 一液型エポキシ樹脂組成物を、密封容器に入れ、50℃
で貯蔵し、5日後に開封し、性状を以下の基準で評価し
た。 ○:粘度の変化率が、初期粘度の50%以内 △:粘度の変化率が、初期粘度の50%〜200% ×:粘度の変化率が、初期粘度の200%以上
【0051】(3)硬度 一液型エポキシ樹脂組成物を、2mm厚でポリエチレン
製ボードに塗付け、硬化養生(20℃、60%RH、1
4日間)を行ない、それについて、JIS K6301に準じ、
ショアD硬度を測定した。
【0052】(4)伸び 一液型エポキシ樹脂組成物を、2mm厚でポリエチレン
製ボードに塗付け、硬化養生(20℃、60%RH、1
4日間)を行ない、それを、JIS K 6301に準じ、JIS 3
号ダンベル状に打ち抜き、200mm/分の速度で引張
り、破断時の伸びを測定した。
【0053】(5)接着性 一液型エポキシ樹脂組成物を、直方体状(50mm×5
0mm×25mm)の被着体(モルタル、タイル、コン
クリート、鉄、ステンレスのうちのいずれか)の50m
m×50mmの面上に厚さ1mmで塗付け、硬化養生
(20℃、60%RH、14日間)を行ない、試験体と
した。試験体上の一液型エポキシ樹脂組成物の硬化物を
カッターでカットし、カットしながら手で剥がし、接着
性を下記の基準で評価した。 ○:上記硬化物の凝集破壊 ×:界面剥離
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】表1および表2から明らかなように、本発
明での使用が規定される一液型エポキシ樹脂組成物は、
適度な粘度であるため、使用時の作業性に優れ、貯蔵安
定性に優れ、その硬化物は、適度な硬さおよび伸びを示
し、かつ接着性に優れる。一方、変性シリコーン樹脂を
欠く(比較例1)と、貯蔵安定性に劣り、その硬化物
は、硬くて伸びが悪い。また、エポキシ樹脂を欠く(比
較例2)と、貯蔵安定性は優れるが、その硬化物は柔ら
かすぎ、かつ、モルタルおよびコンクリートとの接着性
に劣る。さらに、粘度が高い(比較例3)と、うまく注
入が行なえず、作業性に劣る。
【0057】
【発明の効果】本発明では、浮き補修工法に特定の一液
型エポキシ樹脂組成物を用いているため、以下の効果が
得られる。 エポキシ樹脂組成物が一液型であるため、使用時の主
剤と硬化剤との計量、混合を省略でき、また、その硬化
物が接着性に優れるために、被補修材のプライマー処理
が不要であるので、作業効率が上昇する。 一液型エポキシ樹脂組成物の粘度および可使用時間が
適度であるため、施工性がよい。 一液型エポキシ樹脂組成物の硬化物は、適度な柔軟性
を有するので、被補修材の温度変化による膨張、収縮
や、衝撃による振動を吸収でき、クラック追従性に優れ
る。 一液型エポキシ樹脂組成物の硬化物は、接着性および
耐水性に優れるので、補修後の耐久性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浮き補修工法を説明するための概略断面図であ
る。
【図2】浮き補修工法を説明するための概略断面図であ
る。
【図3】アンカーピンの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 土台 2 浮き部分 3 タイル 4 穴 5 エポキシ樹脂組成物 6 アンカーピン 7 樹脂吐出口 8 ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 163/00 JFN 8416−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補修箇所を、エポキシ樹脂(a)、式I
    で示される官能基を有するケチミン(b)、変性シリコ
    ーン樹脂(c)、変性シリコーン樹脂用触媒(d)およ
    びシラン化合物(e)を含有し、粘度が50〜2000
    0ポイズ(20℃)であり、硬化後の伸びが20〜40
    0%である一液型エポキシ樹脂組成物とアンカーピンと
    を用いて補修することを特徴とする浮き補修工法。 【化1】 (式I中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原
    子、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基から選
    択される。)
  2. 【請求項2】 補修箇所に凹部を形成後、エポキシ樹脂
    (a)、式Iで示される官能基を有するケチミン
    (b)、変性シリコーン樹脂(c)、変性シリコーン樹
    脂用触媒(d)およびシラン化合物(e)を含有し、粘
    度が50〜20000ポイズ(20℃)であり、硬化後
    の伸びが20〜400%である一液型エポキシ樹脂組成
    物を注入し、次いでアンカーピンを打ち込む請求項1記
    載の浮き補修工法。 【化2】 (式I中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原
    子、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基から選
    択される。)
  3. 【請求項3】 補修箇所に凹部を形成後、注入口併用型
    のアンカーピンを打ち込み、次いで、エポキシ樹脂
    (a)、式Iで示される官能基を有するケチミン
    (b)、変性シリコーン樹脂(c)、変性シリコーン樹
    脂用触媒(d)およびシラン化合物(e)を含有し、粘
    度が50〜20000ポイズ(20℃)であり、硬化後
    の伸びが20〜400%である一液型エポキシ樹脂組成
    物をアンカーピンを通して注入する請求項1に記載の浮
    き補修工法。 【化3】 (式I中、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素原
    子、炭素数1〜6のアルキル基およびフェニル基から選
    択される。)
  4. 【請求項4】 前記エポキシ樹脂組成物が、前記エポキ
    シ樹脂(a)100重量部に対し、前記変性シリコーン
    樹脂(c)50〜200重量部を含むものである請求項
    1〜3のいずれかに記載の浮き補修工法。
JP16171691A 1991-07-02 1991-07-02 浮き補修工法 Pending JPH0510039A (ja)

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JP16171691A JPH0510039A (ja) 1991-07-02 1991-07-02 浮き補修工法

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