JPH0477579A - 表面被覆剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は表面被覆剤に関し、さらに詳しくは、被被覆
物表面に対する接着性が良好で、長期にわたって良好な
潤滑性および帯電防止性を有する耐久性に優れた表面被
覆剤に関する。

〔従来の技術〕

シリコーン化合物は、優れた潤滑性を有し、すべりをよ
くするための表面被覆剤として広く使用されている。ま
た、シリコーン化合物は表面電気抵抗が高いため、摩擦
等により帯電しやすく、この静電気によりすべりが悪く
なる場合が多いため、帯電防止剤を添加することが行わ
れている。しかしながら、帯電防止剤との併用によって
すべりはよくなるものの、被被覆物表面との接着性が弱
いため、摩擦などの外的作用によって表面から離脱しや
すく、長期にわたってその優れた潤滑機能を持続させる
ことができない。

そこで、シリコーン化合物中に各種極性基を導入するな
どして、被被覆物表面との接着性を改善し、その優れた
潤滑機能を長期にわたって持続させることが試みられて
いる。（特開昭５７−３７７３２号、特開昭５７−１　
’０３１２５号）〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、シリコーン化合物中に各種極性基を導入する
と、被被覆物表面との接着性が改善されるものの未だ充
分でなく、極性基のみによるシリコーン化合物の被被覆
物表面への接着力では、その優れた潤滑機能を長期にわ
たって充分に持続させることができない。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、かかる現状に鑑み種々検討を行った結果な
されたもので、アミノ基もしくは水酸基を有するシリコ
ーン化合物と、ポリイソシアネト化合物と、帯電防止剤
とを併用することによって、シリコーン化合物の被被覆
物表面への接着力を充分に向上させ、長期にわ１こりそ
の優れた潤滑機能と帯電防止機能を充分に持続させて、
耐久性を一段と向上させたものである。

この発明において使用するシリコーン化合物は、アミノ
基もしくは水酸基を有しているため、ポリイソシア第一
ト化合物および帯電防止剤と併用すると、ポリイソシア
ネート化合物の一端がシリコーン化合物のアミノ基ある
いは水酸基と反応して結合する。そして、ポリイソシア
ネート化合物の他端が、たとえば、被被覆物がポリエチ
レンテレフタレートフィルムのように官能基を有してい
ると、このポリエチレンテレフタレートフィルム表面と
ウレタン結合等によって強固に固着するため、このポリ
イソシアネート化合物を介して、シリコーン化合物が被
被覆物表面に強く接着され、シリコーン化合物の優れた
潤滑効果が長期にわたって持続される。また、アミノ基
もしくは水酸基を有するシリコーン化合物は、ポリイソ
シアネート化合物により網目を形成するため、この種の
表面被覆剤を被被覆物表面に塗布して形成されるシリコ
ーン表面被覆物の強度も強化され、耐薬品性、耐摩耗性
が向上する。

そして、同時に帯電防止剤↓こよって帯電防止効果が発
揮され、良好なすべりが持続されて、耐久性が向上され
る。

なお、被被覆物の表面にイソシアネート基と反応する官
能基が存在しない場合は、被被覆物の表面を酸等の処理
側て処理するか、別の化合物をコテイングするなどして
表面に官能基を導入すれば、ポリイソシアネート化合物
を介して、シリコン化合物が被被覆物表面に強く接着さ
れ、耐久性が向上される。

このようなアミノ基もしくは水酸基を有するシリコーン
化合物としては、第１級アミノ基あるいは第２級アミノ
基等のアミノ基もしくは水酸基を有するものが好ましく
使用され、分子量は５００より小さいものを使用すると
、被覆層厚を２０λ以上とすることが困難で被覆層とし
ての機能が充分に発揮されないため、５００以上のもの
が好ましく使用され、３０００以上のものがより好まし
く使用される。具体例としては、たとえば、市販品とし
て、チッソ社製、ＦＭ３３２１．ＦＭ３３２５、ＦＭ４
４２１．ＦＭ４４２５．ＦＭＯ４２１、ＦＭＯ４２５，
ＦＭＤ４２１．ＦＭＤ４２５トーレ・シリコーン社製；
５Ｆ８４１７　５Ｆ８４２７．５Ｆ８４２８等が挙げら
れる。

また、この種のシリコーン化合物と併用されるポリイソ
シアネート化合物としては、三官能性低分子量イソシア
ネート化合物が好ましく使用され、たとえば、日本ポリ
ウレタン工業社製；コロふ一４Ｌなどが好適なものとし
て使用される。

このようなアミノ基もしくは水酸基を有するシリコーン
化合物とポリイソシアネート化合物とを併用する場合、
シリコーン化合物とポリイソシアネート化合物との混合
比は、アミノ基もしくは水酸基とイソンアぶ一ト基がモ
ル比でＩ；２以上となるようにし、さらにｌ：３以上と
なるようにするのが好ましく、この比が１＝２以下では
ゲル化しやすく、被被覆物表面との接着性が不足するこ
とがある。なお、シリコーン化合物の反応基が水酸基の
場合、イソシアネート化合物との反応が遅い場合があり
、速やかに反応させる必要がある場合は反応促進用の触
媒を加えてもよい。

さらに、これらのシリコーン化合物およびポリイソシア
ネート化合物と併用される帯電防止剤としては、たとえ
ば、Ｎ、　Ｎ−（２−ヒドロ牛ジエチル）アルキルアミ
ン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ソルビタンＪＬＷ肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアルコールエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂
肪酸エステル、アルキルスルホン酸塩、アルキルヘンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルサルフェルト、アルキルホス
フェート、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキ
ルベンジルアンモニウム塩、アルキルベタイン、ポリア
ニリン、カーボンブラック等が好適なものとして使用さ
れ、市販品の具体例としては、たとえば、日本油脂工業
社製、ニレガン２６４−ＷＡＸ、ニレガンＳ−１００，
ナイミーンＳ−２０２、丸善油化工業社製；デノン３３
’　１　、アミン３３５、吉村油化学社製；エリーク５
ＥＩ−５２等が挙げられる。

これらの帯電防止剤は、前記のシリコーン化合物および
ポリイソシアネート化合物とともに練り込む他、被被覆
物表面に前記のシリコーン化合物とポリイソシアネート
化合物とからなる表面被覆剤を被覆する前に下塗りとし
て併用してもよく、さらに被被覆物表面に被覆したシリ
コーン化合物とポリイソシアネート化合物とからなる表
面被覆剤上に上塗りするなど、いかなる方法で併用して
もよい。これらの方法のなかでは練り込みおよび下塗り
の方法が好ましく、上塗りの場合は耐久性が劣ったり、
すべりが悪くなる場合がある。使用量は練り込みの場合
、表面被覆剤の全固形成分に対して０．１〜１０重量％
の範囲内とし、下塗りあるいは上塗りの場合は、接着性
、潤滑性の低下が実用上問題のない範囲内にするのが好
ましい。

この他、この表面被覆剤には、潤滑効果を高めるため別
途潤滑剤を併用してもよく、潤滑剤としては、各種シリ
コーンオイル、変性シリコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸
エステル、フッ素系化合物等が好適なものとして併用さ
れる。

また、前記の表面被覆剤では、被覆層が硬すぎるなど物
性的に問題がある場合には、他のアミノ基含有化合物、
水酸基含有化合物を併用して物性を調節すればよく、併
用する化合物とじては、エチレンジアミン、１，４−ジ
アミノブタン、Ｐ−フェニレンジアミン、４．４゛−ジ
アミノフェニルメタン、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、１．３−プロパンジオール、１．４−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリ（エチレ
ンアジペート）ジオ−ル、ポリ（ブチレンアジペート）
ジオール、ポリ（テトラメチレングリコール）ジオール
、ポリ（ε−カプロラクタム）ジオールなどが好ましく
使用される。

二の発明の表面被覆剤は、以上の組成物を溶剤とともに
混合溶解して調製され、溶剤としては、トルエン、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、アセトン、
イソプロパツール等が好適なものとして使用される。

〔実施例〕 次に、この発明の実施例について説明する。

実施例Ｉ ＦＭ３３２５（チッソ社製；両　　８０重量部末端アミ
ノ基含有シリコーン 化合物、数平均分子量９．５× コロネートＬ（日本ポリウレタ　　２０〃ン工業社製；
多官能ポリイソ シアネート） ニレガフ２６４−ＷＡＸ　（日本　　５　〃油脂工業社
製；帯電防止剤） トルエン　　　　　　　　　　　９００〃これらの組成
物を混合溶解して塗布溶液を調製し、この塗布溶液をポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に、塗布厚が４０
μｍとなるように塗布した後、７０″Ｃで、３日間乾燥
して、シリコーン化合物被覆物を得た。

実施例２ 実施例工における塗布溶液の組成において、ＦＭ３３２
５に代えて、ＦＭＤ４２５（チッソ社製；片末端ジオー
ル含有シリコーン化合物、数平均分子１１．ＯＸｌ　０
３）を同量使用し、新たに触媒としてオクチル酸スズを
０．５重量部添加した以外は、実施例１と同様にして、
シリコーン化合物被覆物を得た。

実施例３ 実施例１における塗布溶液の組成において、新たにＫＦ
９６　（信越化学社製；シリコーン化合物）を２０重量
部添加し、トルエンの使用量を９００重量部から８８０
重量部に変更した以外は、実施例１と同様にして、シリ
コーン化合物被覆物を得た。

実施例４ 実施例１における塗布溶液の組成において、ＦＭ３３２
５の使用量を８０重量部から４０重置部に変更し、新た
にポリ（ブチレンアジペート）ジオール（数平均分子量
５００）を４０重量部添加するとともに、触媒としてオ
クチル酸スズを０．５重量部添加した以外は、実施例１
と同様にして、シリコーン化合物被覆物を得た。

比較例１ 実施例１における塗布溶液の組成において、ＦＭ３３２
５の使用量を８０重量部から１００重量部に変更し、コ
ロネートＬを省いた以外は、実施例１と同様にして、シ
リコーン化合物被覆物を得た。

比較例２ 実施例２における塗布溶液の組成において、ＦＭＤ４２
５の使用量を８０重量部から１００重量部に変更し、コ
ロネートＬを省いた以外は、実施例２と同様にして、シ
リコーン化合物被覆物を得各実施例および比較例で得ら
れたシリコーン化金物被覆物について、表面の潤滑性、
帯電防止性およびその性能の耐久性を試験した。潤滑性
試験は、ステンレス球による往復摺動試験機により、垂
直荷重２０ｇで測定した１回目の摩擦係数で調べ、その
性能の耐久性は１０００回目の摩擦係数で評価した。ま
た、帯電防止性は、スタティツオネスメーターにより、
印加電圧１０ｋＶ、印加時間３０秒で測定した帯電圧の
半減期で示し、その性能の耐久性は綿布で０．２ｋｇ／
ｃ＋１１の荷重で１００回摩擦した後の半減期で示した
。

下記第１表はその結果である。

第１表 このことからこの発明によって得られるシリコン化合物
被覆剤は、長期にわたって優れた潤滑性および帯電防止
性が持続され、耐久性に優れていることがわかる。

特許出願人　　日立マクセル株式会社 〔発明の効果〕

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、アミノ基もしくは水酸基を有するシリコーン化合物
   と、ポリイソシアネート化合物と、帯電防止剤とを含ん
   でなる表面被覆剤